JP2671694B2 - 合成梁 - Google Patents

合成梁

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JP2671694B2
JP2671694B2 JP721392A JP721392A JP2671694B2 JP 2671694 B2 JP2671694 B2 JP 2671694B2 JP 721392 A JP721392 A JP 721392A JP 721392 A JP721392 A JP 721392A JP 2671694 B2 JP2671694 B2 JP 2671694B2
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JP
Japan
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lower flange
prestress
steel
composite beam
stress
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茂樹 伊藤
千博 安崎
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JFE Engineering Corp
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JFE Engineering Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大スパンを渡す部位に
使用される、建築物の床や屋根、土木構造物の床等を支
える、合成梁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の合成梁は、図8に示すように、H
形断面の鉄骨梁9の上フランジ4の上にスタッド6を打
ち、コンクリートスラブ5と一体化させたものである。
そして、自重や外力(積載荷重)によって生じる曲げモ
ーメントには、図9に示すごとく、下フランジ1が引張
応力を負担し、またコンクリートスラブ5が圧縮応力を
負担することで、圧縮応力によって生じる座屈に弱い鉄
骨の弱点をカバーし、且つ鋼材が節約できる構造とされ
ている。また、鉄骨の上フランジは余り役に立っていな
いので、主に下フランジに断面を増した、図10に示す
ような、断面が用いられることがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図8や図10に示す、
従来方式による合成梁では、図11に示すような施工の
段階のそれぞれの時点で荷重を受けるが、コンクリート
スラブを施工する(b)の時点では、スラブの荷重を鉄
骨だけで支えることになる。スラブの重量は、一般的に
外力(積載荷重)より大きいため、この時に生じる応力
やたわみが大きく、合成梁としてのメリットが余り発揮
できない。
【0004】このため、応力やたわみを押さえる目的
で、(1)部材断面を大きくする、(2)スラブを施工
するときに、外部より鉄骨梁を支える、(3)プレスト
レスを導入する、ことなどが考えられる。
【0005】しかし、(1)では、コスト面に加え、図
12(たわみを3cmに押えた場合)示すように、梁せい
が大きくなり過ぎるという問題が生じる。また、(2)
では、鉄筋コンクリート構造のように、支保工を多く用
いることになり、作業性、コストがかかり過ぎる。な
お、(3)の方式は、従来、合成梁構造としては用いら
れたことが無い。他の構造に適用された例として、図1
3に示すようなものがある。
【0006】合成梁としてプレストレス方式が用い難い
のは、(a)PC鋼材が鋼材に囲まれていないため、力
が均等にかからず、締付け作業も行い難い、(b)プレ
ストレスを導入しても、フランジが局部座屈しやすい、
梁がプレストレスによって横座屈しやすいなどの(図1
4)理由があるためと考えられる。本発明は上記のよう
な問題点を解消できるようにした合成梁を提供すること
を課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の合成梁は、コン
クリートスラブと鉄骨梁とを一体とした合成梁におい
て、上記鉄骨梁の下フランジを、上記コンクリートスラ
ブに接する上フランジより大きくした上下非対称の断面
形状にすると共に、上記下フランジを上方に向き開口す
るコ字状断面の形材とし、且つ上記鉄骨梁のウエブと上
記コ字状断面の下フランジとの間に形成される領域にP
C鋼材を張設したことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】合成梁の鉄骨部分において、下フランジを上フ
ランジより大きくした上下非対称の断面形状にすると共
に、下フランジを座屈し難いコ字状断面の形材とするこ
とにより、板厚を薄くでき、鋼材重量を少なくすること
ができる。
【0009】そして、PC鋼材を、上記鉄骨梁のウエブ
と上記コ字状断面の下フランジとの間に形成される領域
に張設することにより、梁部分の局部座屈や横座屈を防
止して、プレストレスを導入することができる。このプ
レストレスの導入により、応力とたわみを小さくするこ
とができる。こうして、大きなスパンに渡せることので
きる、安価で性能の良い合成梁を得ることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1により説明す
る。
【0011】鉄骨梁19は、ウェブ3の上端に上フラン
ジ4を溶接し、ウェブ3の下端に、上記上フランジ4よ
り大きい下フランジ10を溶接して構成されている。こ
うして、鉄骨梁19の断面形状は上下非対称になってい
る。そして、上フランジ4に、コンクリートスラブ5を
一体化するための、複数のスタッドジベル6が溶接され
ている。
【0012】下フランジ10は、本体部10aの両端に
リップ部10bを有して、コ字状断面になっている。そ
して、本体部10aの長手方向端部に、PC鋼棒2を張
設するための部材7が溶接され、PC鋼棒2は定着用ナ
ット8を介して所定の張力で張設されている。こうし
て、PC鋼棒2は、鉄骨梁19のウェブ3と、下フラン
ジ10のリップ部10bとにより囲まれた領域に張設さ
れるようになっている。こうして、プレストレスを導入
すると、
【0013】(1)図2及び図3の例に示すように、プ
レストレス導入の大きさ(下フランジ部の降伏応力に対
する導入力の大きさを%で表示)に応じて、応力及びた
わみ共に小さくできる。
【0014】(2)応力やたわみが大きい場合、通常の
構造で下フランジの板厚を上げても、応力はかえって上
昇し、たわみもわずかしか小さくならないが、本発明の
ように下フランジをコ字状断面として、上下非対称の梁
とし、プレストレスを導入することにより、応力、たわ
み共に激減させることができる(図4、5)。
【0015】(3)下フランジ部に導入するプレストレ
ス位置と、プレストレスが導入される範囲の重心位置と
の距離eが、本発明の場合には小さく、又リップ部の長
さdを調節すれば、e=0とすることもでき、均等に応
力を導入することができる(図6)。
【0016】(4)大きなプレストレスを導入する場合
に危惧される局部座屈については、図7(a)に示す場
合に比較して、(b)ではb/tの値にして、約3倍
(設計基準による)をとることができ、従って、同じ幅
bであれば、板厚が1/3でも同じ座屈抵抗があるもの
とみなされ、鋼材を薄くすることができる。
【0017】(5)同じく、大きなプレストレスを導入
する場合に危惧される梁全体の横座屈は、下フランジ部
のウェブ軸まわりの断面2次モーメントに依存し、図7
(a)に対して(b)の場合には、同じ鋼材重量として
約2倍の断面2次モーメントを有するから(リップの高
さdが、フランジ幅の1/3あるとした)、座屈荷重と
して2倍、同じ導入軸力なら21/2 倍のスパンの梁が構
成できる。
【0018】(6)従来の構造では、たわみによって断
面が決まることが多く、又従来構造のままプレストレス
を導入しようとしても、座屈が問題になるため、高強度
の鋼材を使用し難かったが、プレストレスでたわみを押
え、座屈が生じ難い形状を用いたため、高強度鋼を使用
して重量を減らすことが可能となる。
【0019】
【発明の効果】本発明の合成梁は上記のようなもので、
合成梁の鉄骨部分において、下フランジを上フランジよ
り大きくした上下非対称の断面形状にすると共に、下フ
ランジを座屈し難いコ字状断面の形材とすることによ
り、板厚を薄くでき、鋼材重量を少なくすることができ
る。
【0020】そして、PC鋼材を、上記鉄骨梁のウエブ
と上記コ字状断面の下フランジとの間に形成される領域
に張設することにより、梁部分の局部座屈や横座屈を防
止して、プレストレスを導入することができる。このプ
レストレスの導入により、応力とたわみを小さくするこ
とができる。こうして、大きなスパンに渡せることので
きる、安価で性能の良い合成梁を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図と側面図。
【図2】プレストレスを導入した場合の、施工段階での
応力を、プレストレスを導入しなかった場合と対比して
示す説明図。
【図3】プレストレスを導入した場合の、施工段階での
たわみを、プレストレスを導入しなかった場合と対比し
て示す説明図。
【図4】プレストレスを導入した場合の、下フランジの
板厚と応力との関係を、プレストレスを導入しなかった
場合と対比して示す説明図。
【図5】プレストレスを導入した場合の、下フランジの
板厚とたわみとの関係を、プレストレスを導入しなかっ
た場合と対比して示す説明図。
【図6】下フランジ部に導入するプレストレス位置と、
プレストレスが導入される範囲の重心位置との距離e
を、従来の場合と対比して示す説明図。
【図7】下フランジの断面形状をコ字状にすることによ
る、座屈抵抗作用の説明図。
【図8】従来の標準的な合成梁の断面図。
【図9】合成梁に作用する力、応力の説明図。
【図10】従来の上下のフランジが非対称になっている
合成梁の断面図。
【図11】従来の合成梁の施工順序と、各段階での力の
かかり方及び抵抗する部分を示す説明図。
【図12】従来の合成梁での、梁スパン長さによる、鉄
骨梁せいの試算例の説明図。
【図13】従来の合成梁以外の構造に、プレストレスを
導入した例の説明図。
【図14】従来の合成梁の鉄骨梁に、プレストレスを導
入しようとする場合の問題点の説明図。
【符号の説明】
2…PC鋼材、3…ウェブ、4…上フランジ,5…コン
クリートスラブ、10…下フランジ、10a…下フラン
ジ本体、10b…リップ部、19…鉄骨梁。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリートスラブと鉄骨梁とを一体と
    した合成梁において、上記鉄骨梁の下フランジを、上記
    コンクリートスラブに接する上フランジより大きくした
    上下非対称の断面形状にすると共に、上記下フランジを
    上方に向き開口するコ字状断面の形材とし、且つ上記鉄
    骨梁のウエブと上記コ字状断面の下フランジとの間に形
    成される領域にPC鋼材を張設したことを特徴とする合
    成梁。
JP721392A 1992-01-20 1992-01-20 合成梁 Expired - Lifetime JP2671694B2 (ja)

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JPH05195600A JPH05195600A (ja) 1993-08-03
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