JP2669880B2 - 自動車内装部品 - Google Patents

自動車内装部品

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JP2669880B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 <産業上の利用分野> 本発明は、樹脂製の自動車内装部品に関する。さらに
具体的には、本発明は、耐熱性および耐衝撃性に優れ、
かつ均一に艶消しされた表面を持つ自動車内装部品に関
する。
<従来の技術> 軽量化の要請から、自動車部品、特に自動車内装部品
は、強度をそれほど必要としないものについて、樹脂製
のものに置き換えられてきている。樹脂製部品は、精密
な成形が可能であるところから、意匠上の自由度の高さ
を求めての需要も多い。
自動車内装部品は、その使用態様からいって耐衝撃性
に優れたものでなければならず、従って自動車内装部品
を製作すべき樹脂材料は耐衝撃性のものでなければなら
ない。
耐衝撃性樹脂としては既に各種のものが知られている
が、ゴム質重合体上に芳香族ビニル単量体およびシアン
化ビニル単量体をグラフト重合させてなるもの、すなわ
ちゴム質重合体がブタジエン重合体であって、芳香族ビ
ニル単量体がスチレンでありかつシアン化ビニル単量体
がアクリロニトリルのものがABS樹脂として、またABS樹
脂中のゴム質重合体が実質的に飽和重合体であるアクリ
ルゴムまたはエチレン・プロピレンゴムであるものがAA
S樹脂またはAES樹脂として、所謂エンジニアリングプラ
スチックの一つの代表として繁用されている。
このような耐衝撃性樹脂はそのゴム質重合体に基因す
るすぐれた耐衝撃性に加えて、芳香族ビニル単量体を共
重合ささせていることによるのであろうか成形性も良好
であり、また寸法安定性、耐クリープ性および感触も良
好である。
しかし、このような耐衝撃性樹脂は、これを自動車内
装品製作用材料としてみた場合は、、必しも満足すべき
ものではない。
そのような問題点の一つは、成形品は艶がありすぎる
ということである。すなわち、上記したような耐衝撃性
樹脂は、芳香族ビニル単量体を共重合させていることに
相当して、比較的光沢に富むものであり、この性質はそ
れ自体は利点と数えることもできるのであるが、自動車
内装部品用材料としては不適当である。自動車内装部品
は、安全上の要求から、また高級感指向から、艶消しが
必要とされているからである。
表面光沢の消去は、塗装によって行なうことができる
が、塗装工程が付加的に必要であるということは、コス
ト面から受入れ難いことである。従って、この様な観点
から、艶消しABS樹脂が上市されていて、無塗装で最終
製品が得られると喧伝されているのであるが、従来知ら
れているものは艶消が不均一であったり、成形性が不良
であったり、耐熱性が不充分であったりして、多様な形
状の部品を有する内装部品に一般に使用することは難し
い。
従って、艶消の均一性、成形性および耐熱性のすべて
を満足する耐衝撃性樹脂は得られていなかったのであ
る。
<考えられる解決策> このような点に鑑み、本発明者らの一部は既に一つの
提案をなしている。
すなわち、特開昭62−243651号公報に開示のものがそ
れであって、前記のような耐衝撃樹脂の特定のマレイミ
ド含有共重合体と金属酸化物とを所定量配合することに
よって艶消成形品製造用樹脂組成物を得るのに成功した
ものである。
しかし、この組成物も、完全には満足すべきものでは
なかった。成形性が、艶消の均一性および耐熱性とのバ
ランスにおいて必ずしも良好ではなかった場合があった
からである。
〔発明の概要〕
<発明の要旨> 本発明は上記の点に解決を与えることを目的とし、上
記の本発明者らの先行発明による樹脂組成物にビスアミ
ド化合物を配合することによってこの目的を達成しよう
とするものである。
すなわち、本発明による自動車内装部品は、下記の成
分(A)、成分(B)、成分(C)および成分(D)を
含んでなり、JIS K7203に準拠して測定した曲げ弾性率
が20,000〜30,000kg/cm2、JIS K7207に準拠して測定し
たアニーリングなしの熱変形温度が90゜〜105℃、JIS K
7110に準拠して測定したアイゾット衝撃値が12kg・cm/c
m以上であり、JIS Z8741に準拠して測定した成形品表面
の60度鏡面光沢が40〜70%、である樹脂組成物を成形し
て得られたこと、を特徴とするものである。
(A) ブタジエンの重合体からなるゴム質重合体部分
5〜25重量%と、このゴム質重合体にグラフト重合させ
て得られた、芳香族ビニル単量体残基90〜40モル%およ
びシアン化ビニル単量体残基10〜60モル%からなる重合
体部分95〜75重量%と、からなる共重合体(A) ……98〜50重量% (B) 芳香族ビニル単量体残基95〜50モル%、マレイ
ミド単量体残基5〜50モル%およびこれらの共重合可能
なエチレン性不飽和単量体残基0〜30モル%からなる共
重合体(B) ……2〜50重量% (C) 金属酸化物(C) ……0.05〜2重量% (D) ビスアミド化合物 ……1〜3重量% (たゞし、(A)および(B)の含有率は両者の合計を
基準としたものであり、(C)および(D)の含有率は
(A)と(B)の合計を基準としたものである)。
<発明の効果> 本発明によれば、前記の三特性、すなわち艶消の均一
性、成形性および耐熱性、をバランスよく充足した樹脂
材料が得られて、満足すべき自動車内装部品が提供され
る。
含有率が大きいという点で成分(B)は重要な成分で
あり、事実成分(B)の含有率を増加させるとより高度
の艶消し効果とより高度の耐熱性が得られるのである
が、成分(B)の含有率が高いと成形性が悪化しがちで
ある。特定の樹脂組成物中の特定の成分(成分(B))
のこの問題(成形性の悪化)がビスアミド化合物によっ
て、しかもその少量の配合によって、解決されたという
ことは思いがけなかったことと思料される。
本発明によれば、曲げ弾性率が20,000〜30,000kg/c
m2、熱変形温度が90゜〜105℃であり、アイゾット衝撃
値が12kg・cm/cm以上の成形材料を原料とするので、耐
衝撃性、剛性、耐熱性に優れた自動車内装部品が提供さ
れる。また、成形品表面の60度鏡面光沢が40〜70%の範
囲とされるので、好ましく艶消しされた自動車内装部品
が提供される。
〔発明の具体的説明〕
<樹脂組成物> 本発明による自動車内装部品を製作すべき樹脂材料
は、前記の成分(A)〜(D)を含んでなる組成物であ
る。ここで「含んでなる」ということは、挙示の成分
(A〜D)の外に、合目的的な補助資材(詳細後記)を
も含んでよいことを意味するものである。
<成分(A)> 成分(A)は、本発明組成物の少なくとも1/2を占め
て、この樹脂組成物に生得的な耐衝撃性を付与すべき成
分である。
成分(A)としての共重合体(A)は、グラフト共重
合体はである。グラフト共重合体は、理想的には、
「幹」重合体に「枝」重合体が結合した構造を持つもの
であるが、現実には、「幹」重合体の存在下に「枝」重
合体を与えるべき単量体を重合させることに相当して、
「幹」重合体と結合しない該単量体の重合体が副成する
ことは避け難いであろう。従って、本発明でも、成分
(A)をグラフト共重合体というときは、そのような非
グラフト成分を含むものをも包含するものとする。
さて、本発明で成分(A)としての共重合体(A)の
ゴム質重合体は、ブタジエンの重合体からなるものであ
る。具体的には、ポリブタジエン、ブタジエン−スチレ
ン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体
(いずれもブタジエン含量が50重量%以上のものが好ま
しい)、その他がある。これらのブタジエン共重合体
は、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が20〜120程度のもの
が適当である。
「技」重合体を形成すべき単量体の一つは、芳香族ビ
ニル単量体である。このような単量体としては、スチレ
ンおよび核および(または)側鎖置換スチレンならびに
ビニルナフタレンおよび核および(または)側鎖置換ビ
ニルナフタレンが代表的である。この場合の置換基とし
ては、低級アルキル基(炭素数1〜4程度が好まし
い)、ハロゲン原子(塩素原子が好ましい)、トリフル
オルメチル基、低級アルコキシ基、その他がある。その
ような芳香族ビニル単量体の具体例は、たとえば、スチ
レン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−
第三ブチルスチレン、p−クロルスチレン等である。こ
れらは、併用してもよい。
「技」重合体を形成すべき単量体の他の一つは、シア
ン化ビニル単量体である。シアノ基を除いたた炭素数が
2〜3程度のものが代表的である。具体例を挙げれば、
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルア
クリロニトリル、その他がある。これらは、併用しても
よい。
「技」重合体を形成する単量体は上記の二種からなる
ものであるが、ここで「からなる」ということは挙示の
二成分の外に少量(両成分の合計に対して10モル%程度
まで)の第三成分を含んでいてもよいことを意味する。
そのような第三成分としては、共重合可能なエチレン性
不飽和単量体、たとえば(メタ)アクリル酸低級アルキ
ルエステル、ビニルピリジン、ビニルエステル、たとえ
ば酢酸ビニル、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコー
ル、ジビニルベンゼン、その他がある。
「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸およびメタクリ
ル酸のいずれをも意味するものである。
成分(A)の共重合体(A)は、「幹」重合体部分
(ゴム質重合体)5〜25重量%、好ましくは5〜20重量
%と、「技」重合体部分(完全な「技」に限定されない
ことは前記したところである)95〜75重量%、好ましく
は90〜80重量%、からなるものである。そして、「技」
重合体部分は、芳香族ビニル単量体残基90〜40モル%、
好ましくは80〜30モル%、およびシアン化ビニル単量体
残基10〜60モル%、好ましくは20〜70モル%、からなる
ものである。なお、これらの定量的条件が生成共重合体
(A)についてのそれであることは前記したところであ
る。
成分(A)の共重合体(A)は、ゴム質重合体の存在
下に芳香族ビニル単量体とシアン化ビニル単量体を重合
させることができる任意の方法によって製造することが
できる。
そのような方法は、一般に、ゴム質重合体の溶液、懸
濁液または乳化液中で芳香族ビニル単量体とシアン化ビ
ニル単量体(と必要に応じて第三の単量体)を、一時に
あるいは段階的に、ラジカル重合機構、イオン重合機構
その他によって、重合させることからなる。ここで、ゴ
ム質重合体が溶液である場合の溶媒は、重合に不活性な
有機溶媒(使用単量体または生成重合体に対しては溶解
能を持たなくてもよい)であることがふつうであるが、
使用単量体そのものを溶媒の一部または全部として利用
することもできる。
ゴム質重合体がエマルジョンとして得られる場合は、
それをそのまゝ前記の「乳化液」として利用すればよ
い。
本発明で対象とするブタジエン重合体からなるゴム質
重合体は乳化重合で製造することがふつうであるから、
芳香族ビニル単量体とシアン化ビニル単量体(と必要に
応じて第三の単量体)の重合はこのエマルジョン中で実
施することがふつうである。
ゴム質重合体がポリブタジエンまたはスチレン−ブタ
ジエンゴムであり、芳香族ビニル単量体がスチレンであ
り、シアン化ビニル単量体がアクリロニトリルである共
重合体(A)は、ABS樹脂として当業界において知られ
ている耐衝撃性樹脂であって、本発明で成分(A)とし
て好ましいものの一つである。
<共重合体(B)> 成分(B)としての共重合体(B)は、芳香族ビニル
単量体残基95〜50モル%、好ましくは75〜60モル%、マ
レイミド単量体残基5〜50モル%、好ましくは25〜40モ
ル%、およびこれらと共重合可能なエチレン性不飽和単
量体残基0〜30モル%、好ましくは0〜20モル%、から
なるものである。
含有率は50モル%までであるが、この共重合体(B)
を特徴づける単量体はマレイミド単量体である。マレイ
ミド単量体としては、マレイミドおよびC−ないしN−
置換マレイミドが代表的である、この場合のC−置換基
については、スチレンの置換基として前記したものの中
から適当なものを見出すことができる。N−置換基とし
ては、低級アルキル基、フェニル基、低級アルキル置換
フェニル基、その他を代表的なものとして挙げることが
できる。これらのうちでも好ましいのは、N−フェニル
マレイミドである。
30モル%までの量で上記両単量体と共重合させてもよ
いエチレン性不飽和単量体としては、芳香族ビニル(た
とえば、スチレン)、シアン化ビニル(たとえば、アク
リロニトリル)、(メタ)アクリル酸エステル(たとえ
ば、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル)、ビニル
エステル(たとえば、酢酸ビニル)、無水マレイン酸、
ジビニルベンゼン(たゞし、少量)、ジ(メタ)アクリ
ル酸エチレングリコール(たゞし、少量)、その他があ
る。これらは、併用してもよい。
<成分(C)> 成分(C)は、金属酸化物である。
本発明で適当な金属酸化物としては、酸化マグネシウ
ム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化亜鉛、酸化ア
ルミニウム、その他がある。これらのうちで好ましいの
は、酸化マグネシウムである。これらは、併用してもよ
い。
金属酸化物(C)は、充分に微細なものであるべきで
ある。具体的には、平均粒径20ミクロン以下、より好ま
しくは10ミクロン以下のものが好ましい。
<成分(D)> 成分(D)は、ビスアミド化合物である。
本発明でいうビスアミド化合物は、炭素数5〜20程度
の脂肪族モノカルボン酸アミドを炭素数1〜5程度のア
ルキレン基で結合した構造を有する化合物である。この
場合の脂肪族モノカルボン酸アミドとしては、所謂脂肪
酸アミド、たとえばカプリル酸(C8)、カプリン酸(C
10)、ラウリン酸(C12)、ミリスチン酸(C14)、ステ
アリン酸(C18)、オレイン酸(C18)、その他のアミド
が代表的であり、そのビスアミド化合物はメチレンビス
(C1)およびエチレンビス(C2)化合物が代表的であ
る。これらは、併用してもよい。本発明で成分(D)と
して好ましいのは、メチレンビステアロアミド、および
エチレンビスステアロアミドである。
<組成物の調製> 成分(A)〜(D)からなる樹脂組成物は、各成分の
均一分散が可能な任意の方法によって調製することがで
きる。これらの方法は、熱可塑性樹脂組成物を調製する
のに慣用されているものである。
一つの方法は、樹脂成分の溶融を伴なう工程からなる
ものである。すなわち、たとえば、各成分を押出機その
他で溶融混練して押出して、成形用ペレットとする。
他の方法の一つは、樹脂成分が溶液、懸濁液または乳
化液であるときに、その状態で混合し、その際にまたは
その前ないし後で樹脂成分以外の成分を混合することか
らなるものである。
このように成分(A)〜(D)の均一混合物の形にし
ておくことが必須ではないことはいうまでもない。自動
車内装部品成形時に均一混合が確保されればよいからで
ある。
成分(A)〜(D)の含有率は、下記の通りである。
(A) 98〜50重量%、好ましくは95〜60重量%、 (B) 2〜50重量%、好ましくは5〜40重量%、 (C) 0.05〜2重量%、好ましくは0.07〜1.0重量
%、 (D) 1〜3重量%、好ましくは1.2〜2.0重量%。
ここで、(A)および(B)の含有率は両者の合計を
基準としたものであり、(C)および(D)の含有率は
(A)と(B)の合計を基準としたものである。
成分(A)〜(D)の含有率は、艶消しの均一性、成
形性および耐熱性の良好なバランスを保つ観点から上記
の範囲でなければならない。たとえば、成分(B)が50
重量%を超過すると艶消し性および耐熱性は一層高まる
が、成形性が悪化して三特性の良好なバランスが崩れ
る。成分(C)はその添加によって成形品表面の光沢を
低く(艶消し)することができるが、0.05重量%を超え
ても、本発明の目的が達成されない。2重量%を超える
ときは、耐衝撃値の低下など、物性の低下を招く。成分
(D)はその添加によって成形性を改良することができ
るが、1重量%未満ではその改良効果が顕著でなく、3
重量%を超えるときは熱変形温度の低下を招くので、い
ずれも好ましくない。
成分(A)〜(D)を含有する樹脂組成物は、JIS K7
203に準拠して測定した曲げ弾性率が20,000〜30,000kg/
cm2の範囲、JIS K7207に準拠して測定したアニーリング
なしの熱変形温度が90゜〜105℃の範囲、JIS K7110に準
拠して測定したアイゾット衝撃値が12kg・cm/cm以上で
なければならない。これらの範囲外であると、樹脂組成
物物性、特に衝撃性、剛性、耐熱性が十分でなく、本発
明の目的が達成されない。また、JIS Z8741に準拠して
測定した成形品表面の60度鏡面光沢が40〜70%の範囲外
であると、成形品表面の光沢が悪すぎたり、光沢に富み
すぎたりして、好ましく艶消しされた自動車内装部品が
得られない。
本発明での樹脂組成物は、熱可塑性樹脂組成物の範疇
に入るものである。従って慣用されているところに従っ
て、前記の必須成分(A)〜(D)に加えて、本発明の
趣旨を損なわない限り、任意の補助資材を配合すること
ができる。そのような補助資材としては、たとえば、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、染顔料、両立性熱可塑性樹
脂、有機ないし無機充填剤、その他がある。
<自動車内装部品> 使用する樹脂材料が前記のものであるということを除
けば、本発明でいう自動車内装部品は従来のそれと異な
るところはない、本発明による樹脂組成物の優れた性質
から、従来の樹脂化されてきた内装部品以外のものにも
本発明は適用可能である。
そのような自動車内装部品の具体例を挙げれば、ダッ
シュボード、インストルメントパネル、デフロスターガ
ーニッシュ、スピーカーグリル、フロントピラーモール
ディング、グラブレール、アームレスト、その他があ
る。
本発明による自動車内装部品は艶消しが均一に行なわ
れているところに特色があるのであるから無塗装で使用
するのが最も有利であるが、必要ならば塗装、メッキそ
の他の表面処理をしてもよいことはいうまでもない。
<実施例> 以下は、本発明をさらに具体的に説明するための実施
例および比較例である。本発明はその要旨を超えない限
り、以下の例に限定されるものではない。
実施例1〜4、比較例1〜5 (1)成分(A)および成分(B)として、次の組成の
ものを準備した。
成分(A)……ポリブタジエン成分20重量%と、スチレ
ンとアクリロニトリルとの共重合体(重量比で75対25の
もの)成分80重量%とを含む共重合体。
成分(B)……スチレン残基68モル%、フェニルマレイ
ミド残基25モル%、マレイミド残基2モル%、無水マレ
イン酸残基5モル%を含有する共重合体。
上記成分(A)および成分(B)を、第1表に示した
割合で組み合せ、更に成分(C)としてエチレンビスス
テアロアミド、成分(D)として酸化マグネシウム(平
均粒径2μのもの)を、それぞれ第1表に示した割合で
秤量し、タンブラーでドライブレンドした。ブレンド物
を押出機で溶融、混練し、ペレットとした。
(2) 得られたペレットについて、射出成形機(東芝
機械製 IS90B)によって、シリンダー温度250℃、射出
圧(ゲージ圧)50kg/cm2、金型温度40℃として、試験片
を成形した。得られた試験片、成形品について、次の方
法によって諸物性を評価した。
結果は第1表に示す通りであった。
(イ)曲げ弾性率…JIS K7203に準拠した。
(ロ)熱変形温度…JIS K7207に準拠した(アミールな
し)。
(ハ)アイゾット衝撃値…JIS K7110に準拠した。
(ニ)成形品の表面の光沢…JIS Z8741に準拠し、60度
鏡面光沢を測定した。
(ホ)光沢ムラの有無…成形品について目視観察した。
成形品全体に光沢ムラの認められないものを○、光沢ム
ラが認められるのを△と判定した。
(ヘ)メルトフロー…JIS K7210に準拠した。シリンダ
ー温度220℃、荷重10kgとし10分間の流出量を示す。
第1表より、次の事項が明らかとなる。
(1) 本発明に係る成形品は、成分(A)〜(D)を
含有しているので、曲げ弾性率が20,000〜30,000kg/cm2
の範囲にあり、熱変形温度は90゜〜105℃の範囲にあ
り、耐衝撃値も12kg・cm/cmと高く、表面光沢も好まし
く調節され、光沢ムラもなく、各物性がバランスしてい
る。
(2) これに対して、成分(A)〜(D)の全てを含
有しなかったり(比較例2〜5)、含有していても本発
明の範囲を外れるものは(比較例1)、各物性がバラン
スしない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 光治 三重県四日市市川島町6000―69 (72)発明者 梅原 一路 三重県四日市市松本1400 (56)参考文献 特開 昭61−72044(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の成分(A)、成分(B)、成分
    (C)および成分(D)を含んでなり、JIS K7203に準
    拠して測定した曲げ弾性率が20,000〜30,000kg/cm2、JI
    S K7207に準拠して測定したアニーリングなしの熱変形
    温度が90゜〜105℃、JIS K7110に準拠して測定したアイ
    ゾット衝撃値が12kg・cm/cm以上であり、JIS Z8741に準
    拠して測定した成形品表面の60度鏡面光沢が40〜70%、
    である樹脂組成物を成形して得られたことを特徴とす
    る、自動車内装部品。 (A) ブタジエンの重合体からなるゴム質重合体部分
    5〜25重量%と、このゴム質重合体にグラフト重合させ
    て得られた、芳香族ビニル単量体残基90〜40モル%およ
    びシアン化ビニル単量体残基10〜60モル%からなる重合
    体部分95〜75重量%と、からなる共重合体(A) ……98〜50重量% (B) 芳香族ビニル単量体残基95〜50モル%、マレイ
    ミド単量体残基5〜50モル%およびこれらと共重合可能
    なエチレン性不飽和単量体残基0〜30モル%からなる共
    重合体(B) ……2〜50重量% (C) 金属酸化物(C) ……0.05〜2重量% (D) ビスアミド化合物 ……1〜3重量% (たゞし、(A)および(B)の含有率は両者の合計を
    基準としたものであり、(C)および(D)の含有率は
    (A)と(B)の合計を基準としたものである)。
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