JP2667536B2 - 難燃性複合繊維 - Google Patents

難燃性複合繊維

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、難燃性に優れ且つ細デニール化が可能なポ
リオレフイン系重合体よりなる複合繊維に関する。
(従来技術および解決しようとする課題) ポリオレフイン系重合体より成形される複合繊維は、
一般に低融点樹脂の優れた熱接着性と高融点樹脂の腰の
強さとを併せ有する特性、化学的安定性、軽量などとと
もに安価であるため、特に不織布用材料として例えば医
療衛生用材、ナプキン、紙オムツなど生活関連用材、マ
スクなど各種フイルター用材、土木、建築用材、農業園
芸用材など多くの分野で使用されている。
しかして近年、上記した如き各分野において火炎の予
防、各種の規制に伴ない、関連材料に対する難燃化の要
求が高い。また、人体に直接接触する用途では、難燃剤
が成形品表面に無いものが望まれている。そのため、ポ
リオレフイン系の複合繊維についても、各種の難燃化複
合繊維およびその製造方法が提供されているが、いずれ
も個々の条件を充分に満足し得るものでない。
例えば、特公昭60−2405号,同61−44967号には、融
点に差のある2種のポリオレフイン系重合体よりなる複
合繊維において、ポリエチレンなどの低融点成分にのみ
難燃剤を含有せしめた難燃性複合繊維が開示されている
が、良好な難燃姓を維持しようとする場合に、ポリエチ
レンと高融点成分であるポリプロピレンとの使用割合の
選択範囲が少なく制約が大きい。また、特公昭60−7722
号には、分解温度に差のある2種の難燃剤が高低両融点
成分に別々に含有せしめ、一層難燃効果のある難燃性複
合繊維が開示されているがデカブロムジフエニルオキサ
イドなど使用する分解温度の高い難燃剤が繊維成形温度
で熔融しないために、細デニールの繊維を得ることがで
きず、またデカブロムジフエニルオキサイドなどの芳香
族臭素化合物が脂肪族臭素化合物に比べて、ポリプロピ
レンに対する難燃効果が充分でないため、多量の添加が
必要になり、価格の上昇だけでなく、糸切れ、熱接着性
の低下、肌荒れなどによる生産性や品質面に問題を招
く。また、この場合も前記同様繊維表面のポリエチレン
に難燃剤が添加されているので好ましくない。さらにま
た、特開昭58−156019号には、複合繊維の各成分にそれ
ぞれその融点よりも100℃以上高い分解温度を有し、か
つ粒度が62ミクロン以下であるような有機系の難燃剤を
含有せしめることによって、低融点成分にも比較的多量
の難燃剤を配合させた難燃性および熱接着性に優れ、可
紡性よく製造し得る細デニールの複合繊維が開示されて
いるが、無機系に比べ有機系難燃剤の微粉砕が容易でな
い点もあり、一般的な紡糸条件では細デニールの複合繊
維を安定して成形できない場合がある。また、この場合
も前記と同様に繊維表面のポリエチレンに難燃剤が添加
されているので好ましくない。
したがって、本発明の目的は、繊維の表面に難燃剤を
含有させることなく、高い難燃性と低温で優れた溶着性
を有し、かつ細デニールの繊維が安定して紡糸できる複
合繊維を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記した難燃複合繊維の課題に鑑み鋭
意研究の結果、高融点成分のプロピレンを主体とする重
合体にのみ特定した難燃剤を配合した組成物と難燃剤を
配合しないエチレンを主体とする重合体とを用いること
により、所期の目的が達成される知見を得て、本発明を
完成するに至ったものである。即ち、本発明によれば、
下記するプロピレンを主体とする重合体の(a)組成物
を中芯とし、難燃剤を含有しないエチレンを主体とする
重合体(b)を鞘として、それら(a)/(b)の割合
が50/50〜90/10、かつ(a)+(b)の合計(100重量
部)に対して下記の配合する有機臭素化物の割合が0.5
〜18重量部となるように構成することを特徴とする難燃
性複合繊維が提供される。
(a) プロピレンを主体とする重合体100重量部に対
して、下記の一般式で示されるエーテル化四臭化ビスフ
エノールA (但し、式中のR1およびR2は、それぞれ同種または異種
の少なくとも2個の臭素原子を結合するアルキル基)、 下記の一般式で示されるエーテル化四臭化ビスフエノ
ールS (但し、式中のR3およびR4は、同種または異種の少なく
とも2個の臭素原子を結合するアルキル基) および下記の一般式で示されるイソシアヌル酸エステ
(但し、式中のR5,R6およびR7は、同種または異種の少
なくとも2個の臭素原子を結合するアルキル基) から選ばれた少なくとも1種の有機臭素化物を0.6〜20
重量部、融点が60℃以下の脂肪族カルボン酸を0.01〜5
重量部、三酸化アンチモンを0.5〜7重量部および高級
脂肪酸の金属塩(但し、元素周期律表第II,第IIIおよび
第IVのいずれかの金属塩)を上記の有機臭素化物に対し
て3〜30重量%の割合で含有する組成物。
が提供される。
本発明の複合繊維において、内部の中芯を構成する組
成物(a)に用いるプロピレンを主体とする重合体(以
下、プロピレン系重合体という)としては、プロピレン
の単独重合体、エチレン,ブチレン等のαオレフインと
プロピレンとのランダム共重合体、ブロツク共重合体、
又はそれらの混合物があげられる。
また、本発明のプロピレン系重合体に配合する特定し
た有機臭素化物のうちエーテル化四臭化ビスフエノール
Aとしては、下記一般式であらわされるものであり、 式中のR1およびR2は、同種または異種の少なくとも2
個以上の臭素原子を結合するアルキル基であれば特に制
限されず、その炭素数は2〜20、好ましくは2〜5で、
それに結合される臭素原子数は2個以上で多いほど難燃
効果が良好である。具体的には、例えば四臭化ビスフエ
ノールAビス(ジブロモエチルエーテル),四臭化ビス
フエノールAビス(ジブロモプロピルエーテル),四臭
化ビスフエノールAビス(ジブロモブチルエーテル),
四臭化ビスフエノールAビス(トリブロモプロピルエー
テル),四臭化ビスフエノールAビス(テトラブロムプ
ロピルエーテル),四臭化ビスフエノールAビス(トリ
ブロモブチルエーテル),四臭化ビスフエノールAビス
(テトラブロモブチルエーテル)等の四臭化ビスフエノ
ールAビス(ポリブロモアルキルエーテル)が好適に使
用される。
また、エーテル化四臭化ビスフエノールSとしては、
下記の一般式であらわされるものであり、 式中のR3およびR4が同種または異種の少なくとも2個
以上の臭素原子を結合するアルキル基であれば特に制限
されず、その炭素数は2〜20、好ましくは2〜5で、そ
れに結合される臭素原子数は多いほど難燃効果が良好で
ある。具体的には、一般に例えば四臭化ビスフエノール
Sビス(ジブロモエチルエーテル),四臭化ビスフエノ
ールSビス(ジブロモプロピルエーテル),四臭化ビス
フエノールSビス(ジブロモブチルエーテル),四臭化
ビスフエノールSビス(トリブロモプロピルエーテ
ル),四臭化ビスフエノールSビス(テトラブロムプロ
ピルエーテル),四臭化ビスフエノールSビス(トリブ
ロモブチルエーテル),四臭化ビスフエノールSビス
(テトラブロモブチルエーテル)等の四臭化ビスフエノ
ールSビス(ポリブロモアルキルエーテル)が好適に使
用される。
また、イソシアヌル酸エステルとしては、下記の一般
式であらわされるものであり、 式中のR5,R6およびR7が同種または異種の少なくとも
2個以上の臭素原子を結合したアルキル基であれば特に
制限されず、その炭素数は2〜20、好ましくは2〜5
で、それに結合される臭素原子数は多いほど難燃効果が
良好である。具体的には、一般に例えばトリス(ジブロ
モエチル)イソシアヌレート,トリス(ジブロモプロピ
ル)イソシアヌレート,トリス(ジブロモブチル)イソ
シアヌレート,トリス(トリブロモプロピル)イソシア
ヌレート,トリス(テトラブロモプロピル)イソシアヌ
レート,トリス(トリブロモブチル)イソシアヌレー
ト,トリス(テトラブロモブチル)イソシアヌレート等
のトリス(ポリブロモアルキル)イソシアヌレートが好
適に使用される。
上記した有機臭素化物の配合量は、プロピレン系重合
体100重量部に対して0.6〜20重量部、好ましくは0.8〜1
5重量部であり、その配合量が上記の下限値より少ない
場合は充分な難燃効果が発揮できず、上記の上限値より
多い場合は熱安定性が悪くなり、着色,糸切れ等の紡糸
性が悪くなる。
本発明に用いる融点が60℃以下の脂肪族カルボン酸と
しては、例えばカプロン酸,カプリル酸,カプリン酸,
ラウリン酸,ミリスチン酸等の飽和脂肪酸;オレイン
酸,エルカ酸,エライジン酸等の不飽和脂肪酸があげら
れるが、特に飽和脂肪酸が好ましい。このような脂肪酸
の配合量はプロピレン系重合体100重量部に対して、0.0
1〜5重量部、好ましくは0.03〜3重量部であり、その
配合量が上記の下限値より少ない場合は充分な熱安定化
効果が発揮出来ず、また上記の上限値より多い場合は紡
糸する際滑性がありすぎ、安定的に紡糸が出来ない欠点
が生じる。
また、本発明の三酸化アンチモンとしては市販の製品
がそのまま使用できる。その配合量はプロピレン系重合
体100重量部に対して0.5〜7.0重量部であり、その配合
量が上記の下限値より少ない場合は充分な難燃効果が発
揮出来ず、また上記の上限値より多い場合は多量に配合
しても難燃効果の向上が見られず、また安定な紡糸性が
得られない。
さらに、本発明の高級脂肪酸の元素周期律表第II,第I
II及び第IV族のいずれかの族に属する金属との塩として
は、例えばステアリン酸,ラウリン酸,ミリスチン酸,
ベヘニン酸,パルミチン酸,カプリン酸等の脂肪族のカ
ルシウム,カドミウム,バリウム,鉛,亜鉛,アルミニ
ウム,マグネシウム等の金属塩が適宜使用される。この
ような高級脂肪酸金属塩の配合量は、有機臭素化物の添
加量に応じ適宜決定され、一般にはエーテル化四臭化ビ
スフエノールAに対して3〜30重量%が適当であり、そ
の配合量が上記の下限値より少ない場合は有機臭素化物
の熱分解を抑制する作用が充分でなく、また上記の上限
値より多い場合は難燃性を低下させるため好ましくな
い。
本発明の複合繊維において、外側の鞘を構成する
(b)エチレンを主体とする重合体(以下、エチレン系
重合体という)としては、エチレンの単独重合体、プロ
ピレン,ブチレン等のαオレフインとの共重合体、含量
が一般に35重量%以下の酢酸ビニルとの共重合体があげ
られる。なお、酢酸ビニル(以下、EVAとも略す)の含
量が35重量%以上であるエチレン−酢ビ共重合体の場合
には、単独で用いた場合に粘着性が強く、表面状態が好
ましくなく、また混合して用いる場合でも粘着性が強
く、他のエチレン系重合体と均一なブレンドが出来ず好
ましくない。
また、本発明の複合繊維においては、プロピレン系重
合体組成物(a)とエチレン系重合体(b)との重量比
(a)/(b)を50/50〜90/10の範囲とすることが必要
である。この重量比(a)/(b)が50/50より小さい
場合は、難燃性が不充分となり好ましくない。また、逆
に90/10より大きい場合は、不織布を作る際の熱接着性
が悪くなり好ましくない。
さらに、本発明の複合繊維においては、中芯を構成す
るプロピレン系重合体組成物(a)と鞘を構成するエチ
レン系重合体(b)の合計100重量部に対して、該中芯
の組成物(a)に配合するエーテル化四臭化ビスフエノ
ールA,エーテル化四臭化ビスフエノールS,イソシアヌル
酸エステルの有機臭素化物が0.5〜18重量部の割合にな
るように調整することが必要である。即ち、この有機臭
素化物の配合割合が上記下限値より少ない場合は、難燃
性が不充分であり、逆に上記上限値より多い場合は熱安
定性が悪くなり、着色,糸切れ等、紡糸性が悪くなり好
ましくない。
本発明におけるプロピレン系重合体の組成物(a)は
前記した成分よりなる事を基本とし、またエチレン系重
合体(b)は難燃剤を含まないものである事を基本とす
るものであるが、必要に応じて従来公知の安定剤,着色
剤,帯電防止剤,滑剤,核剤及び難燃性,ブルーミング
防止性,紡糸性に悪影響を与えない範囲で各種の充填剤
等を添加しても良い。
本発明の上記した(a)組成物および(b)組成物を
調製する配合順序、混合方法などは特に限定されず一般
にタンブラー式ブレンダー,v型ブレンダー,ヘンシエル
ミキサー,リボンミキサー等を用いて行なわれる。
次に、本発明においては、上記したプロピレン系重合
体の(a)組成物を中芯とし、エチレン系重合体(b)
を鞘として、中芯/鞘=(a)/(b)(重量比)の割
合を一般に50/50〜90/10の範囲で構成する。このような
中芯/鞘の構造を有する複合繊維の製造は、中芯用材料
の(a)組成物と鞘用材料の(b)組成物とを別個の押
出機(ギヤポンプ付)に供給して溶融押出しを行ない、
複合紡糸口金に導入して紡糸することにより得られる。
目的とする複合繊維における芯/鞘(重量比)の構成
は、押出機およびギヤポンプの回転数により調整でき
る。
(作用および効果) 本発明の複合繊維は、特定した難燃剤等を配合したプ
ロピレン系重合体の(a)組成物と難燃剤を配合しない
エチレン系重合体(b)とを用いることにより、高度な
難燃性と低温での優れた熱融着性、自由に選択できる腰
の強さ、細デニールの繊維が安定に紡糸できる優れた紡
糸性、さらには繊維の表面に難燃剤が存在しないことに
よる高度な衛生性、安定性を併せもったものであり、各
種の難燃性、不織布用原料として好適なものである。
このような本発明の複合繊維が高度な難燃性を有する
理由は、プロピレン系重合体の(a)組成物において特
定した有機臭素化物とともに融点が60℃以下の脂肪族カ
ルボン酸および高級脂肪酸の金属塩を併用することによ
り、該有機臭素化物の熱分解が抑制され、従来、熱安定
性が不足し紡糸できなかったプロピレン系重合体に該有
機臭素化物の配合を可能ならしめた点にあると推測され
る。特に本発明の(a)組成物において、融点が60℃以
下の脂肪族カルボン酸の有機臭素化物に対する熱安定化
効果の理由は明らかではないが、押出機内において該脂
肪族カルボン酸がはじめに融け、有機臭素化物とプロピ
レン系重合体が均一に混合しやすい状態を作り出すた
め、局部的に該有機臭素化物が、高濃度に存在するのを
防ぐのではないかと推定している。
また、従来のプロピレン系重合体にはデカブロムジフ
エニルオキサイドに代表される高温分解性の難燃剤が配
合されていたが、これらはいずれも紡糸温度よりも融点
が高く、配合した粉体そのものの粒径が大きいため、一
般的な紡糸法では安定的に紡糸が出来なかった。これに
対して、本発明においては、配合する特定した有機臭素
化合物の融点が紡糸温度より低いため、一般的紡糸法に
より安定的に細デニールの紡糸が可能となった。さらに
本発明の複合繊維は、中芯を構成するプロピレン系重合
体のみに難燃剤を配合し、他方の鞘を構成するエチレン
系重合体に難燃剤を含有させないことにより、複合繊維
として繊維表面に難燃剤がないため、衛生性に優れたも
のを得ることができた。
これは中芯のプロピレン系重合体にエーテル化四臭化
ビスフエノールA,エーテル化四臭化ビスフエノールS,イ
ソシアヌル酸エステル等の有機臭素化物である高い難燃
性を有する難燃剤を含有させた組成物が紡糸可能になっ
たために、エチレン系重合体に難燃剤を含有させなくて
も複合繊維として充分な難燃性を有するものが出来たも
のと推測している。
(実施例) 以下、本発明を具体的に説明するために実施例および
比較例を示すが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
なお、実施例および比較例における紡糸方法、不織布
の作製方法および燃焼試験は、下記の如く行った。
(1) 紡糸方法:所定の配合物を混練したプロピレン
系重合体(以下、PPと略す)の組成物を中芯用材料と
し、また同じくエチレン系重合体(以下、PEと略す)の
組成物を鞘用材料とし、それぞれ別個の押出機(ギヤポ
ンプ付)に供給して溶融押出しを行ない、次いで複合紡
糸口金(ノズル孔数=48)に導入して、押出機およびギ
ヤポンプの回転数を調整することにより、所望の芯/鞘
(重量比)を有する全体が約10デニール(d)と30デニ
ール(d)の複合繊維を得た。
(2) 不織布の作製方法:上記の紡糸により得られた
複合繊維をそのまま、または3倍に熱延伸した後、加熱
歯車式の捲縮を付与した後、約50mmの長さに切断した。
次いで、この捲縮、切断した複合繊維をカードウエブと
し、115〜120℃の温度を有するヒートロールにより熱溶
着させて、目付が約50g/m2の不織布とした。
(3) 燃焼試験:得られた不織布シートを繊維が主に
並んだ方向に対して直角の方向を長辺とする30cm×4cm
の形状に切取り、これを試料として垂直に吊し、直径0.
5mmのミクロバーナーにより炎の長さを10mmに調節した
バーナー炎の先端を試料の下端部に接触させ、試料の変
形に合せてバーナーを移動させながら、絶えず試料下端
部に炎の先端を接触させ、炎を5秒間接触させた後、炎
を取り去り、その後、試料が消炎するまでの時間を測定
し難燃性(自己消火時間)とした。
実施例1および比較例1 表1に示すプロピレン系重合体(以下、PPと略す)と
下記する難燃剤1〜4などの配合物を、それぞれ所定の
割合でスーパーミキサーにおいて混合した後、50φベン
ト式押出機において210℃の樹脂温度で溶融混練して、
ペレット状の組成物を得た。
(表中の難燃剤1〜4) なお、表1において、※印のNo.は本発明の特定した
プロピレン系重合体の(a)組成物の範囲外である。
次に、表1により調製したプロピレン系重合体の組成
物とエチレン系重合体(以下、PEと略す)を用いて、所
定の紡糸法により表2に示す構成の複合繊維を得た後、
さらに不織布を製作して難燃性を測定した。それら複合
繊維の製造における紡糸性と、不織布の試料による難燃
性の測定結果を表2に示した。なお、表2において※印
のNo.は比較例に相当する。また、No.18,19,20,21およ
び22は未延伸繊維を用いた。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記するプロピレンを主体とする重合体の
    (a)組成物を中芯とし、難燃剤を含有しないエチレン
    を主体とする重合体(b)を鞘として、それら(a)/
    (b)の割合(重量比)を50/50〜90/10、かつ(a)+
    (b)の合計(100重量部)に対して下記の配合する有
    機臭素化物の割合が0.5〜18重量部となるように構成す
    ることを特徴とする難燃性複合繊維。 (a) プロピレンを主体とする重合体100重量部に対
    して、下記の一般式で示されるエーテル化四臭化ビスフ
    エノールA (但し、式中のR1およびR2は、それぞれ同種または異種
    の少なくとも2個の臭素原子を結合するアルキル基)、 下記の一般式で示されるエーテル化四臭化ビスフエノー
    ルS (但し、式中のR3およびR4は、同種または異種の少なく
    とも2個の臭素原子を結合するアルキル基) および下記の一般式で示されるイソシアヌル酸エステル (但し、式中のR5,R6およびR7は、同種または異種の少
    なくとも2個の臭素原子を結合するアルキル基) から選ばれた少なくとも1種の有機臭素化物を0.6〜20
    重量部、融点が60℃以下の脂肪族カルボン酸を0.01〜5
    重量部、三酸化アンチモンを0.5〜7重量部および高級
    脂肪酸の金属塩(但し、元素周期律表第II,第IIIおよび
    第IVのいずれかの金属塩)を上記の有機臭素化物に対し
    て3〜30重量%の割合で含有する組成物。
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