JP2663385B2 - 交流フイルタとパルス幅変調方式電力変換器を直列接続した高調波抑制装置 - Google Patents

交流フイルタとパルス幅変調方式電力変換器を直列接続した高調波抑制装置

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JP2663385B2 JP63275658A JP27565888A JP2663385B2 JP 2663385 B2 JP2663385 B2 JP 2663385B2 JP 63275658 A JP63275658 A JP 63275658A JP 27565888 A JP27565888 A JP 27565888A JP 2663385 B2 JP2663385 B2 JP 2663385B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電源系統に負荷に並列接続され、負荷へ流入
する高調波電流を電源系統へ補償する高調波抑制装置に
関するものである。
〔従来の技術〕
単一高調波に共振するコンデンサおよびリアクトルの
直列回路からなる同調フイルタ、抵抗およびリアクトル
の並列回路とコンデンサとの直列回路からなる高次フイ
ルタで構成される交流フイルタは、昭和50年9月発行の
日新電機技報,Vol.20,No.1掲載記事「電力系統の高調波
と交流フイルタ」等でも解説されている通り公知であ
る。
第4図は従来の交流フイルタを具えた三相交流系統例
を示す単線系統図である。
すなわち、三相交流系統電源1はサイリスタレオナー
ド装置等である負荷2に電力供給しており、したがって
その系統ラインに高調波電流が流れる。ここに、3は交
流フイルタである。
そして、この系統ラインの各相に、第5調波に共振す
るコンデンサ31およびリアクトル32の直列回路からなる
第5調波同調フイルタと、第7調波に共振するコンデン
サ33およびリアクトル34の直列回路からなる第7調波同
調フイルタと、抵抗35およびリアクトル36の並列回路と
コンデンサ37との直列接続構成をなし第11次調波以上の
吸収効果をもつ高次フイルタとから構成される交流フイ
ルタ3は、負荷2に対して並列に設置されている。な
お、1′は系統インピーダンスを示している。
よって、かかる交流フイルタ3においては負荷2の第
5次高調波を第5調波同調フイルタで、第7高調波を第
7調波同調フイルタで、11次以上の高調波を高次フイル
タでそれぞれ吸収し抑制するものである。
また、高速スイッチング素子で構成される三相パルス
変調方式電力変換器(以下PWM変換器と略称する)、PWM
変換器の交流側に接続される交流リアクトル、PWM変換
器の直流端子間に接続される直流コンデンサ等を基本構
成とするアクテイブフイルタは、昭和61年8月に日本自
動制御協会発行の「システム制御」誌Vol.30,No.8に掲
載された「電力用アクテイブフイルタの原理と制御法」
等で解説されている通り公知である。
第5図はアクテイブフイルタを具えた一般的な三相交
流系統例を示す単線系統図である。
すなわち、三相交流系統電源1は負荷2に電力供給し
ており、系統ラインには高調波電流が流れる。この系統
ラインに交流側の各相に交流リアクトル4を直列に挿入
してPWM変換器5が接続され、このPWM変換器5の直流側
には直流コンデンサ6が接続されている。ここに、交流
リアクトル4,PWM変換器5および直流コンデンサ6から
なる構成部分がアクテイブフイルタである。
そして、ここで電源電流iSに対して負荷2に流入する
負荷電流をiLとし、アクテイブフイルタに流入する補償
電流をiCとすると、三相交流系統電源1には負荷電流お
よび補償電流をベクトル的に加算した電流(iL+iC)が
流れる。つまり、アクテイブフイルタに流入する補償電
流iCは負荷電流の高調波成分を打ち消す成分をもってい
ればよい。
〔発明が解決しようとする問題点〕
かくの如き交流フイルタおよびアクテイブフイルタは
次の如きものである。
すなわち、第4図に示した如き交流フイルタは、負荷
の特定高調波に対して系統インピーダンスよりも低いイ
ンピーダンスとなる分路を構成することによって、系統
に流出する高調波を抑制するものであるが、以下のよう
な問題点がある。
(1) 補償特性は系統のインピーダンスの影響を受け
る。
(2) 交流フイルタは上位系統から高調波を引き込む
ことがあり、交流フイルタの過負荷や焼損を招く。
(3) 交流フイルタと系統インピーダンスの間に***
振が存在し、交流フイルタは高調波電流を増大させるこ
とがある。
一方、こうした交流フイルタの問題点を一挙に解決で
きるアクテイブフイルタは次世代の高調波抑制装置とし
て注目されているところである。しかしながら、アクテ
イブフイルタの本格的な実用化に当たっては、以下のよ
うな問題点がある。
(1) 周波数特性の優れた大容量・低損失の電流源の
実現が難しい。
(2) 初期コスト,運転コストが高い。
(3) 不特定多数の高調波を一括して補償しようとす
ると、アクテイブフイルタの補償電流が下位系統の進相
コンデンサや交流フイルタへ流入することがある。
〔問題点を解決するための手段〕 本発明は上述したような点に鑑みなされたものであ
り、本発明の理解を容易にするため、その具体的な構成
例は次の如きものである。
すなわち、電源系統に負荷設備と並列に接続されるも
のであって、PWM変換器と、PWM変換器の交流側の各相に
直列に挿入された交流リアクトルと、PWM変換器の直流
端子間に接続された直流コンデンサと、直流コンデンサ
と並列に接続された単相ダイオード整流回路と、交流リ
アクトルに二次側を接続されたスタースター結線(Y−
Y)の変圧器と、交流リアクトルと変圧器との接続点に
並列に接続されたコンデンサと、変圧器の一次側と電源
系統間に接続された交流フイルタと、PWM変換器の電圧
制御を行う制御装置を備えるようにしたものであり、 さらに、その制御装置の一例としては、電源系統の電
源電流を検出して高調波電流を演算する手段と、高調波
電流を入力しゲイン倍した電圧指令信号を出力する手段
と、電圧指令信号と三角波キヤリア電圧を比較してPWM
変換器へのスイッチ指令を生成する手段とを具えてなる
ものである。
さらにまた、その制御装置の他の例としては、負荷電
流を検出して高調波電流を得る手段と、PWM変換器電圧
を検出して微小基本波電流を得る手段と、交流フイルタ
定数より交流フイルタに流れる基本波進相電流概算値を
設定する手段と、前記高調波電流と微小基本波電流と基
本波進相電流概算値より電流指令信号を得る手段と、そ
の電流指令信号とPWM変換器電流を比較してPWM変換器へ
のスイッチ指令を生成する手段とを具えてなるものであ
る。
〔作用〕
しかして、電源電流検出形に大別されるものは、電源
系統の各相高調波電流を演算し、その各相高調波電流を
ゲイン(k)倍して各相電圧相令信号となすことによ
り、交流フイルタに各相直列に接続されたPWM変換器が
出力する高調波電圧によって、電源電流の高調波成分が
阻止され、電源電流は交流フイルタの基本波進相電流と
負荷の基本波電流だけにし得る。
さらに、負荷電流検出形に大別されるものは、負荷電
流から検出した高調波電流と交流フイルタの基本波進相
電流がPWM変換器の電流指令値として与えられるものと
して、PWM変換器が注入した高調波電流は負荷の高調波
電流と打ち消し合い、電源電流は交流フイルタの進相電
流と負荷の基本波電流だけにし得る。
このようにして、PWM変換器には基本波電圧がかから
ず、負荷の高調波電流と交流フイルタの基本波進相電流
しか流れなく、PWM変換器の容量を小さくできる。
さらには、補償特性は系統インピーダンスの影響を受
けず、系統インピーダンスと交流フイルタ間の***振を
抑制し、上位系統からの高調波電流の流入を阻止する能
力を有するものである。
以下、本発明を図面に基づいて詳細説明する。
〔実 施 例〕
第1図および第2図は本発明が適用された電源電流検
出形の一実施例の要部構成を示すものである。
まず、第1図において、サイリスタレオナード装置等
の負荷2に系統インピーダンス1′を介して電力を供給
している三相交流系統電源1のライン各相に、交流フイ
ルタ3が接続してある。ここに、交流フイルタ3はコン
デンサ31およびリアクトル32の直列回路からなる第5調
波同調フイルタ,コンデンサ33およびリアクトル34の直
列回路からなる第7調波同調フイルタ,抵抗35およびリ
アクトル36の並列回路とコンデンサ37との直列回路から
なる高次フイルタからそれぞれ構成されてなる。交流フ
イルタ3の各相の他端には(Y−Y)の変圧器7の一次
側巻線が接続され、変圧器7の一次巻線の他端はスター
結線されている。変圧器7の二次側の一方の端は各相ス
ター結線されるとともに、他端は各相には交流リアクト
ル4が直列接続されている。また、変圧器7の二次側と
交流リアクトル4との各相接続点には、コンデンサ8が
接続されている。
交流リアクトル4の反変圧器側にはPWM変換器5が接
続され、このPWM変換器5の直流端子間には直流コンデ
ンサ6が接続され、直流コンデンサ6には並列に単相ダ
イオード整流回路9が接続されている。
PWM変換器5にはオンオフ可能なスイッチング素子S1
〜S6にそれぞれダイオードD1〜D6が並列接続された三相
ブリッジ回路として接続され、これは第2図に示す制御
装置で生成されるトリガ信号VGにより、スイッチング素
子S1〜S6がオンオフされて高周波抑制を行うものであ
る。
なお、交流リアクトル4およびコンデンサ8はスイッ
チングリップル抑制用のLCフイルタであり、PWM変換器
5のスイッチング成分を除去するためのものであり、し
たがってスイッチング周波数が高い時には無くても良い
ものである。
かくの如く、高調波抑制装置は交流フイルタ3の部
分,変圧器7,交流リアクトル4,コンデンサ8,PWM変換器
5,直流コンデンサ6,単相ダイオード整流回路9と、第2
図に示す制御装置を主構成部とするものである。
そして、基本波に対しては、交流フイルタ3は進相コ
ンデンサとして動作させ、PWM変換器5は零インピーダ
ンスとして動作させると、PWM変換器には基本波電圧が
印加されないものとなる。また、高調波に対しては、PW
M変換器5は電源電流の高調波成分を阻止するように高
調波電圧を発生させるものであり、交流フイルタ3の問
題点である***振や上位系統からの高調波電流の流入を
抑制することができる。
そのため、ここでは三相〜二相変換を行い実電力およ
び虚電力なる概念を導入してなるものである。これを以
下に詳述する。
まず、つぎの(1)式〜(3)式を用いて三相の電源
電流isu,isv,iswおよび系統電圧Vu,Vv,Vwを二相の電流
sα,isβおよび電圧Vα,Vβに変換する。
ここで〔C〕は三相〜二相の変換行列である。この
(1)式〜(3)式により求めた二相の電圧および電流
から、つぎの(4)式によって瞬時実電力pおよび虚電
力qが求められる。
これら瞬時実電力pおよび虚電力qが一般的な有効電
力および無効電力に対応するものであり、さらに瞬時実
電力pおよび虚電力qは、つぎの(5),(6)式によ
りそれぞれ直流分,と交流分,に分解される。
p=+ ……(5) q=+ ……(6) ここで、二相の電源電流isα,isβの基本成分は直
流分,に,高調波分は交流分,に変換され、こ
れら直流分と交流分は、一般にハイパスフイルタを通し
ても分離することができる。
かような技術思想に基づく制御装置として、その一例
を第2図に示す。
第2図において、電力演算回路101は系統電圧Vu,Vv,V
wと電源電流isu,isv,iswの検出値から(1)式〜(4)
式に従って瞬時実電力pおよび虚電力qを演算し、これ
らをハイパスフイルタ102へ出力する。ハイパスフイル
タ102はこれらから直流分を除去し、瞬時実電力pの交
流分および瞬時虚電力qの交流分を、それぞれ実電
力指令信号pおよび虚電力指令信号qとして電流指
令値演算回路103へ出力する。
= ……(7) q= ……(8) 電流指令値演算回路103は、実電力指令信号p,虚
電力指令信号qおよび系統電圧Vu,Vv,Vwを受け、
(1)式およびつぎの(9),(11)式に従って二相電
流指令信号を得、さらに二相〜三相変換を行い、三相の
電流指令信号iu ,iv ,iw を生成して増幅回路104へ
出力する。
〔C〕-1は〔C〕の逆変換行列である。
増幅回路104は電流指令信号iu ,iv ,iw を入力
し、ゲインk倍して電圧指令信号Vu ,Vv ,Vw を生成
して電圧制御回路106へ出力する。
電圧制御回路106は、三角波発生回路105より出力され
る三角波キヤリア電圧Sと電圧指令信号Vu ,Vv ,Vw
を入力し、例えば(電圧指令信号Vu ≧三角波キヤリア
電圧S)であれば、スイッチング素子S1をオン,S6をオ
フさせ、(電圧指令信号Vu <三角波キヤリア電圧S)
であればスイッチング素子S1をオフ,S6をオンさせ、ま
た(電圧指令信号Vv ≧三角波キヤリア電圧S)であれ
ば、スイッチング素子S3をオン,S2をオフするようなト
リガ信号VGを生成するものである。これにより、トリガ
信号VGによってスイッチング素子S1〜S6がオン,オフさ
れ、PWM変換器5の各相の電圧瞬時値が制御されるもの
となる。
このようなPWM変換器5は高調波電圧だけを発生して
いるため、負荷2の高調波電流を打ち消す高調波流およ
び交流フイルタ3の基本波進相電流が流れるが、PWM変
換器5には基本波電圧がかからない。
なお、ここでは電流指令値iu ,iv ,iw を演算する
のに(3)式で示す変換行列およびその逆変換行列を用
いたが、例えば昭和58年に電気学会発行「半導体電力変
換研究会資料」SPC83−36に掲載された「PWM制御電力変
換器による瞬時無効電流補償の一方法」に示された、す
なわち(12)式、 を用いる方法によってもよい。また、高速フーリェ変換
を用いる方法によっても同様に電流指令値iu ,iv ,iw
を演算できることは明らかである。さらに、PWM変換
器5を用いて電圧瞬時値の制御を行うものとしたが、3
台の単相のPWM変換器により、それぞれ変圧器を介して
電圧瞬時値制御を同様に行える。
さらにまた、電圧指令信号と三角波キヤリア電圧を比
較したが、(Y−Y)変圧器の電圧検出値と電圧指令信
号を比較し、PWM変換器5のスイッチ指令を生成しても
同様に行うことができる。
つぎに、第3図は本発明が適用された負荷電流検出形
の他の例を説明するため示したもので、これを第1図お
よび第3図を用いて説明する。
さて、第1図の主構成部においては、PWM変換器5は
高調波電流および交流フイルタの基本波進相電流を注入
することによって、負荷2の高調波電流を打ち消し、電
源電流を基本波電流だけとする。
このようにPWM変換器5を電流源として動作させるこ
とにより、交流フイルタの問題点である***振や上位系
統からの高調波電流の流入を抑制することができる。
そのため、ここでは三相〜二相変換すなわち(d−
q)変換を導入してなるものである。これをつぎに示
す。
まず、(1),(3)式ないしつぎの(13)式を用い
て三相の系統電圧Vu,Vv,Vw、負荷電流iLu,iLv,iLwを二
相の電圧Vα,VβおよびiLα,iLβに変換する。
さらに、(14)式により(d−q)電流に変換する。
これらd軸負荷電流iLdおよびq軸負荷電流iLqは、つぎ
の(15),(16)式によりそれぞれ直流分LdLq
交流分LdLqに分解される。
iLdLdLd ……(15) iLqLqLq ……(16) ここで、二相の負荷電流iLα,iLβの基本波分は直
流分LdLqに、高調波分は交流分LdLqに変換
され、これら直流分と交流分は、一般にハイパスフイル
タを通して分離することができる。また、(17)式を用
いてPWM変換器電圧Vcu,Vcv,Vcwを二相の電圧Vcα,V
cβに変換する。
さらに、(18)式により(d−q)電圧に変換する。
これらd軸変換器電圧Vcdおよびq軸変換器電圧Vcq
つぎの(19),(20)式により、それぞれ直流分cd
cqと交流分cdcqに分解される。
Vcdcdcd ……(19) Vcqcqcq ……(20) ここで二相の変換電圧Vcα,Vcβの基本波分は直流
cdcqに、高調波分は交流分cdcqに変換さ
れ、これら直流分と交流分は、一般にローパスフイルタ
を通して分離することができる。
系統電圧を,交流フイルタインピーダンスを
すると、PWM変換器には交流フイルタの進相電流ifl
(21)式により流れる。
この進相電流flは系統電圧および交流フイルタの
インピーダンスによって変化するが、それ程大きく
変化する値ではないため、概略の電流値を設定すること
ができる。すなわち、定格の系統電圧および交流フイル
タインピーダンスの設計値より三相進相電流iflu,iflv,
iflwを求め、つぎの(22),(23)式により二相の進相
電流の基本波分ifld,iflqを直流分として求めることが
できる。
かような技術思想に基づく制御装置として、その一例
が第3図の如きである。
第3図において、αβ電圧演算回路201は系統電圧Vu,
Vv,Vwより(1)式に基づいてα相電圧Vα,β相電圧
βをそれぞれ出力する。dq電流演算回路202はα相電
圧Vα,β相電圧Vβおよび負荷電流iLu,iLv,iLwを入
力して(13),(14)式に従ってd軸負荷電流iLd,q軸
負荷電流iLqを演算し、これらをハイパスフイルタ203へ
出力する。ハイパスフイルタ203はこれから直流分を除
去し、負荷電流の高調波分としてd軸負荷電流交流分
Ld,q軸負荷電流交流分Lqを符号反転回路204へ出力す
る。符号反転回路204はLdLqを入力し、それらの
符号を反転してd軸負荷電流補償指令iLd ,q軸負荷電
流補償指令iLq を第2加算回路205へ出力する。よっ
て、これらの補償指令により、負荷電流の高調波成分が
打ち消される。
dq電圧演算回路206はPWM変換器5の両端の電圧Vcu,V
cv,Vcwとα相電圧Vα,β相電圧Vβを入力し、(1
7),(18)式に従ってd軸変換器電圧Vcd,q軸変換器電
圧Vcqを演算し、これらをローパスフイルタ207へ出力す
る。ローパスフイルタ207はd軸変換器電圧Vcd,q軸変換
器電圧Vcqから交流分を除去し、変換器電圧の基本波分
としてd軸変換器電圧直流分cd,q軸変換器電圧直流分
cqを比例積分回路208へ出力する。比例積分回路208は
cdcqの比例積分値をd軸微小進相分Δifd,q軸微
小進相分Δifqとして第1加算回路209へ出力する。
基本波分設定回路210は、(22),(23)式に基づきPWM
変換器5に流れる概略進相分の二相に変換された値、す
なわちd軸進相分ifld,q軸進相分iflqを第1加算回路20
9へ出力する。第1加算回路209はifld,iflq,Δifdfq
を入力し、α軸成分,q軸成分をそれぞれ加算し、d軸進
相電流補償指令ifd ,q軸進相電流補償指令ifq として
第2加算回路205へ出力する。これらの補償指令によ
り、PWM変換器5に基本波電圧がかからないように、す
なわち系統電圧が交流フイルタに全てかかるように交流
フイルタの基本波電流の制御が行われる。ここで、α軸
進相分ifld,q軸進相分iflqは交流フイルタに流れる基本
波進相電流の概略値を与えることで、α軸微小進相分Δ
ifd,q軸微小進相分Δifqの負担を減らし、過渡応答を改
善している。
第2加算回路205は、ifd,ifq ,iLd ,iLqを入力
し、α軸成分,q軸成分をそれぞれ加算し、d軸補償指令
id ,q軸補償指令iq として、電流指令値演算回路211
へ出力する。
電流指令値演算回路211は、d軸補償指令id ,q軸補
償指令iq およびα相電圧Vα,β相電圧Vβを受け、
つぎの(24),(25)式および(1)式に従って二相補
償電流指令信号ifα ,ifβ を得、さらに二相〜三
相変換を行い、三相の電流指令信号ifu ,ifv ,ifw
を生成して電流制御回路212へ出力する。
電流制御回路212は、三相の電流指令信号ifu ,ifv ,i
fw と交流フイルタ電流iFu,iFv,iFwとを比較し、例え
ば(ifu ≧0)でかつ(iFu≦ifu )になるときにPWM
変換器5のスイッチング素子S6をオンし、(ifu
0)でかつ(iFu>ifu )なるときにスイッチング素子
S6をオフし、また(ifu <0)でかつ(iFu≦ifu
なるとき、スイッチング素子S1をオフするようなスイッ
チング信号VGを生成してPWM変換器5に送る。
このようなスイッチング信号によってPWM変換器5の
各スイッチング素子S1〜S6がオンオフされ、各相の電流
瞬時値が制御されるものとなること明らかである。
なお、ここではPWM変換器5の各相電圧Vcu,Vcv,Vcw
検出して進相電流の制御を行うものとしたが、交流フイ
ルタ定数が既知である場合には、三相電圧Vul,Vvl,Vwl
を検出して基本波進相電流を制御することも可能であ
る。
また、三相電圧Vu,Vv,Vwの電圧変動が小さく、交流フ
イルタの経年変化を無視できる場合には、基本波進相電
流指令値ifd ,ifq を、基本波分設定回路210の一定値
のifld,iflqとして与えることもできる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、特に交流フイル
タの高調波抑制効果を高めるためPWM変換器をつぎの如
くに効用させるものである。
すなわち、第一に、電源電流検出方式においては、PW
M変換器は高調波電圧源として動作させ、出力する高調
波電圧によって電源電流の高調波成分を阻止し、電源電
流を交流フイルタの基本波進相電流と負荷の基本波電流
だけとする。よって、交流フイルタに流れる基本波進相
電流を考慮しなくてもPWM変換器には基本波電圧が生じ
なく、制御回路を簡単化できる。
第二に、負荷電流検出方式においては、PWM変換器は
電流源として動作させ、高調波電流および交流フイルタ
の基本波進相電流を注入することによって、負荷の高調
波電流を打ち消し、PWM変換器に基本波電圧がかからな
いように交流フイルタの基本波電流の制御を行い、電源
電流は交流フイルタの基本波進相電流と負荷の基本波電
流だけにし得る。
そのため、かような高調波抑制装置の補償特性は系統
インピーダンスと交流フイルタ間の***振を抑制し、上
位系統からの高調波電流の流入を阻止し得る。
かくの如くに、交流フイルタの高調波抑制効果を高め
る作用のあるPWM変換器には基本波電圧がかからず、負
荷の高調波電流と交流フイルタの進相電流しか流れず、
PWM変換器の容量および損失を小さくでき、総合的な高
調波抑制効果の優れた超安価な装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明が適用された電源電流検出
形の一実施例の要部構成を示す系統図、第3図は本発明
が適用された負荷電流検出形の他の例を説明するため示
した系統図、第4図および第5図は従来の交流フイルタ
を具えた三相交流系統例およびアクテイブフイルタを具
えた一般的な三相交流系統例を示す単線系統図である。 1……三相交流系統電源、2……負荷、3……交流フイ
ルタ、4……交流リアクトル、5……三相パルス変調方
式電力変換器(PWM変換器)、6……直流コンデンサ、
7……変圧器、8……コンデンサ、9……単相ダイオー
ド整流回路。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電源系統に負荷設備と並列に接続される高
    調波抑制装置であって、電源と負荷の接続点に一端が接
    続された同調フイルタ、該同調フイルタと高次フイルタ
    で構成される交流フイルタと、該交流フイルタの他端に
    直列に接続されるパルス幅変調方式電力変換器とを具え
    るとともに、電源系統の高調波成分を抑制するように前
    記パルス幅変調方式電力変換器を制御することを特徴と
    する交流フイルタとパルス幅変調方式電力変換器を直列
    接続した高調波抑制装置。
  2. 【請求項2】前記パルス幅変調方式電力変換器を、交流
    側の各相に直列に挿入された交流リアクトルおよび直流
    側に直流コンデンサを有する三相電圧形パルス幅変調方
    式電力変換器となすとともに、前記交流フイルタの他端
    に一次側が接続され前記交流リアクトルの入力端と二次
    側が接続された三相変圧器と、前記三相電圧形パルス幅
    変調方式電力変換器が電源系統の高調波電流成分と逆位
    相の電圧を発生するよう制御する制御装置とを具えたこ
    とを特徴とする請求項第1項記載の交流フイルタとパル
    ス幅変調方式電力変換器を直列接続した高調波抑制装
    置。
  3. 【請求項3】前記パルス幅変調方式電力変換器を、交流
    側の各相に直列に挿入された交流リアクトルおよび直流
    側に直流コンデンサを有する三相電圧形パルス幅変調方
    式電力変換器となすとともに、前記交流フイルタの他端
    に一次側が接続され前記交流リアクトルの入力端と二次
    側が接続された三相変圧器と、また前記三相電圧形パル
    ス幅変調方式電力変換器を制御するため、負荷電流を検
    出して高調波電流を得る手段と、電力変換器電圧を検出
    して微小基本波電流を得る手段と、前記交流フイルタの
    定数より該交流フイルタに流れる基本波進相電流概算値
    を設定する手段と、前記高調波電流と微小基本波電流と
    基本波進相電流概算値より電流指令信号を得る手段と、
    該電流指令信号と電力変換器電流を比較して三相電圧形
    パルス幅変調方式電力変換器を構成するスイッチング素
    子のスイッチ指令を生成する手段とを具えたことを特徴
    とする請求項第1項記載の交流フイルタとパルス幅変調
    方式動力変換器を直列接続した高調波抑制装置。
  4. 【請求項4】前記制御装置に、電源系統の電源電流を検
    出して高調波電流を演算する手段と、該高調波電流を入
    力してゲイン(k)倍した電圧指令信号を出力する手段
    と、該電圧指令信号と三角波キヤリア信号とを比較して
    前記三相電圧形パルス幅変調方式電力変換器を構成する
    スイッチング素子のスイッチ指令を生成する手段とを具
    えたことを特徴とする請求項第2項記載の交流フイルタ
    とパルス幅変調方式電力変換器を直列接続した高調波抑
    制装置。
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