JP2658328B2 - 水素添加触媒および水素添加方法 - Google Patents

水素添加触媒および水素添加方法

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JP2658328B2
JP2658328B2 JP32599888A JP32599888A JP2658328B2 JP 2658328 B2 JP2658328 B2 JP 2658328B2 JP 32599888 A JP32599888 A JP 32599888A JP 32599888 A JP32599888 A JP 32599888A JP 2658328 B2 JP2658328 B2 JP 2658328B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は水素添加触媒およびこれを用いた水素添加方
法に関し、詳しくは触媒調製後長時間触媒自体が安定
し、高い水添活性を持続し、さらにオレフィン性不飽和
二重結合含有ポリマーの水添反応に用いて優れた耐候
性、耐熱性、耐酸性等を付与することのできる水素添加
触媒およびこれを用いた水素添加方法に関する。
[従来の技術] オレフィン性不飽和二重結合含有ポリマーに耐候性、
耐熱性、耐酸性等を付与する目的で該ポリマーの水添に
用いる触媒としては、ニッケル、コバルト、チタン等の
有機金属化合物等と有機アルミニウム、有機マグネシウ
ム、有機リチウム等の還元性化合物とを溶媒中で反応し
て得られる均一系触媒が一般に知られている。この均一
系触媒は不均一系触媒に較べて活性が高く、触媒の使用
量が少なくて済み、より温和な条件で水添できるという
特徴がある。
[発明が解決しようとしている課題] しかし、均一系触媒はその触媒成分を混合し還元した
際の還元状態によっては水添活性が十分に発現しない場
合があった。更に、反応系中に存在する不純物により触
媒成分が容易に不活性化されるため触媒の安定性に欠け
るので、繰り返し水添反応を行った場合の再現性が低い
という欠点を有していた。
また、水添反応の再現性が低いためオレフィン性不飽
和二重結合含有ポリマーに優れた耐候性、耐熱性、耐酸
性を有効に付与することが困難であった。
従って、本発明の目的は、高い水添活性を有し、しか
も触媒自体の安定性に優れて長時間高い活性を持続する
水素添加触媒、およびこれを用いた水素添加方法を提供
することにある。本発明の他の目的は、オレフィン性不
飽和二重結合含有ポリマーの水添に用いて、優れ耐候
性、耐熱性、耐酸性等を付与する水素添触媒、およびこ
れを用いた水素添加方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者は、均一系触媒の前述の欠点を改良し一定性
状水添ポリマーが得られる触媒に関して鋭意検討した結
果、オレフィン化合物とビス(シクロペンジエニル)チ
タニウム化合物等と還元性有機金属化合物とからなる触
媒成分を混合することにより得られた触媒が極めて高い
活性を長時間持続し、しかも再現性良く、高速度で安定
して高水添ポリマーを与えることを見い出し、本発明に
至ったものである。
すなわち、本発明は、(A)オレフィン化合物の少な
くとも1種、(B)ビス(シクロペンタジエニル)チタ
ニウム化合物、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウム化合物、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウム
化合物の少なくとも1種、および(C)還元性有機金属
化合物の少なくとも1種を混合してなり、好ましくは
(A)成分の二重結合含有量/(B)成分(モル比)が
20/1以上でかつ、(C)成分/(B)成分(モル比)が
0.5/1〜20/1である水素添加触媒、並びに上記触媒を用
いて20〜100℃、水素圧4〜20kg/cm2下で反応させるオ
レフィン性二重結合含有ポリマーの水素添加方法であ
る。
本発明の水素添加触媒について具体的に説明する。
本発明においては触媒(A)成分のオレフィン化合物
としてオレフィンモノマー、オレフィンポリマーのいず
れも用いられる。
オレフィンモノマーとしては炭素数5〜8のモノオレ
フィンが好ましく具体例としては、シクロペンテン、シ
クロヘキセン、シクロオクテン、2−ペンテン、2−ヘ
キセン、3−ヘキセン、2−ヘプテン、3−ヘプテン、
2−メチル−2−ブテン、4−メチル−2−ペンテンが
挙げられる。
また、オレフィンポリマーの具体例としては、ポリブ
タジエン、ポリイソプレン、ポリジメチルブタジエン、
ブタジエンースチレンランダムコポリマー、ブタジエン
−イソプレンランダムコポリマー、ブタジエン−アクリ
ルニトリルランダムコポリマー、ブタジエン−α−メチ
ルスチレンランダムコポリマー、スチレン−ブタジエン
−スチレンブロックコポリマー、スチレン−イソプレン
−スチレンブロックコポリマーが挙げられる。
(A)成分の添加量は、後述の触媒(B)成分に対し
て、好ましくは(A)成分の二重結合含有量/(B)成
分=20/1(モル比)以上、実用上より好ましくは100/1
〜2000/1である。20/1(モル比)未満では、触媒活性が
不充分でポリマーの水添が困難になる傾向がある。
なお、(A)成分の二重結合含有量とはオレフィンモ
ノマーを用いた場合はその使用ミリモル数、オレフィン
ポリマーを用いた場合はポリマー中に二重結合を付与し
たモノマーのミリモル数を指す。
次に、本発明の触媒(B)成分に用いられるビス(シ
クロペンタジエニル)チタニウム化合物、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ジルコニウム化合物、ビス(シクロペ
ンタジエニル)ハフニウム化合物は、一般式(1) [式中、MはTi、ZrまたはHfでありR1、R2はハロゲン
原子、炭化水素基、アリロキシ基、アルコキシ基または
カルボニル基であり、R1、R2は同一であっても異ってい
てもよい] で示される化合物である。
(B)成分に用いられるビス(シクロペンタジエニ
ル)チタニウム化合物の具体例としては、ビス(シクロ
ペンタジエニル)チタニウムジメチル、ビス(シクロペ
ンタジエニル)チタニウムジエチル、ビス(シクロペン
タジエニル)チタニウムジ−n−ブチル、ビス(シクロ
ペンタジエニル)チタニウムジ−sec−ブチル、ビス
(シクロペンタジエニル)チタニウムジヘキシル、ビス
(シクロペンタジエニル)チタニウムジオクチル、ビス
(シクロペンタジエニル)チタニウムジメトキシド、ビ
ス(シクロペンタジエニル)チタニウムジエトキシド、
ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジブトキシ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジフェニ
ル、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジ−m−
トリル、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジ−
p−トリル、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウム
ジ−m,p−キシリル、ビス(シクロペンタジエニル)チ
タニウムジ−4−エチルフェニル、ビス(シクロペンタ
ジエニル)チタニウムジ−4−ブチルフェニル、ビス
(シクロペンタジエニル)チタニウムジ−4−ヘキシル
フェニル、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジ
フェノキシド、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウ
ムジフルオライド、ビス(シクロペンタジエニル)チタ
ニウムジクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)チ
タニウムプロマイド、ビス(シクロペンタジエニル)チ
タニウムジイオダイド、ビス(シクロペンタジエニル)
チタニウムジカルボニル、ビス(シクロペンタジエニ
ル)チタニウムクロライドメチル、ビス(シクロペンタ
ジエニル)チタニウムクロライドエトキサイド、ビス
(シクロペンタジエニル)チタニウムクロライドフェノ
キシド、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムベン
ジル等が挙げられ、単独あるいは相互に組み合わせて用
いることができる。これらビス(シクロペンタジエニ
ル)チタニウム化合物のうち、ポリマー中のオレフィン
性不飽和二重結合に対する水添活性が高く、かつ温和な
条件で不飽和二重結合を良好に選択的に水添する好まし
いものとしては、ビス(シクロペンタジエニル)チタニ
ウムジメチル、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウ
ムジ−n−ブチル、ビス(シクロペンタジエニル)チタ
ニウムジクロライド、ビス(シクロペンタジェニル)チ
タニウムジフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)チ
タニウムジ−p−トリル、ビス(シクロペンタジエニ
ル)チタニウムジカルボニル、ビス(シクロペンタジエ
ニル)チタニウムジベンジルが挙げられ、最も好ましい
ものはビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロ
ライドである。
(B)成分に用いられるビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウム化合物の具体例としては、ビス(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジエチル、ビス(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジ−n−ブチル、ビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ−sec−ブチ
ル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジヘキ
シル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジオ
クチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
メトキシド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジエトキシド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジブトキシド、ビス(シクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)
ジルコニウムジ−m−トリル、ビス(シクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジ−p−トリル、ビス(シクロペン
タジエニル)ジルコニウムジ−m,p−キシリル、ビス
(シクペンタジエニル)ジルコニウムジ−4−エチルフ
ェニル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
フェノキシド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジフルオライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロライド、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジブロマイド、ビス(シクロペンタジ
エニル)ジルコミウムジイオダイド、ビス(シクロペン
タジエニル)ジルコニウムジカルボニル、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムクロライドメチル、等が
挙げられ、単独あるいは相互に組み合わせて用いること
ができる。これらビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウム化合物のうち、ポリマー中のオレフィン性不飽和
二重結合に対する水添活性が高く、かつ温和な条件で不
飽和二重結合を良好に選択的に水添する好ましいものと
しては、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
メチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
−n−ブチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジル
コニウムジブロマイド、ビス(シクロペンタジエニル)
ジルコニウムジフェニル、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジ−p−トリル、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジカルボニルが挙げられる。さ
らに安定に取り扱え、(C)成分の還元性金属化合物と
組み合わせた場合、最も活性の発現しやすいより好まし
いものはビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジブロマイド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)ジル
コニウムジ−p−トリルであり、ビス(シクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジ−p−トリルは溶解性にも優れ
るので最も好ましい。
(B)成分に用いられるビス(シクロペンタジエニ
ル)ハフニウム化合物の具体例としては、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ハフニウムジメチル、ビス(シクロペ
ンタジエニル)ハフニウムジエチル、ビス(シクロペン
タジエニル)ハフニウムジ−n−ブチル、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ハフニウムジ−sec−ブチル、ビス
(シクロペンタジエニル)ジヘキシル、ビス(シクロペ
ンタジエニル)ハフニウムジメトキシド、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ハフニウムジエトキシド、ビス(シク
ロペンタジエニル)ハフニウムジブトキシド、ビス(シ
クロペンタジエニル)ハフニウムジフエニル、ビス(シ
クロペンタジエニル)ハフニウムジ−m−トリル、ビス
(シクロペンタジエニル)ハフニウムジ−p−トリル、
ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジ−m,p−キ
シリル、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジフ
ェノキシド、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウム
ジフルオライド、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニ
ウムジクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ハフ
ニウムジブロマイド、ビス(シクロペンタジエニル)ハ
フニウムジイオダイド、ビス(シクロペンタジエニル)
ハフニウムジカルボニル、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ハフニウムクロライドメチル、等が挙げられ、単独
あるいは相互に組み合わせて用いることができる。これ
らビス(シクロペンタジエニル)ハフニウム化合物のう
ち、ポリマー中のオレフィン性不飽和二重結合に対する
水添活性が高く、かつ温和な条件で不飽和二重結合を良
好に選択的に水添する好ましいものとしては、ビス(シ
クロペンタジエニル)ハフニウムジメチル、ビス(シク
ロペンタジエニル)ハフニウムジ−n−ブチル、ビス
(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ビ
ス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジブロマイド、
ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジフエニル、
ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジ−p−トリ
ル、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジカルボ
ニルが挙げられる。さらに安定に取扱え、(C)成分の
還元性金属化合物と組み合わせた場合最も活性の発現し
やすいより好ましいものはビス(シクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジクロライド、ビス(シクロペンタジエ
ニル)ハフニウムジブロマイド、ビス(シクロペンタジ
エニル)ハフニウムジフェニル、ビス(シクロペンタジ
エニル)ハフニウムジ−p−トリルであり、ビス(シク
ロペンタジェニル)ハフニウムジ−p−トリルは溶解性
にも優れるので彼も好ましい。
次に、還元能力を有する有機金属化合物を触媒(C)
成分として加える。
この還元性有機金属化合物として、アルミニウム化合
物、亜鉛化合物、マグネシウム化合物を(C)成分のチ
タニウム等の化合物/(B)成分の還元性有機金属化合
物(モル比)=0.5/1〜20/1の割合で加えると、さらに
一定の高水添ポリマーが得られる。
(C)成分に用いられるアルミニウム化合物の具体例
としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミ
ニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリフェニルア
ルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルア
ルミニウムジクロライド、メチルアルミニウムセスキク
ロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、ジェチル
アルミニウムヒドリド、ジイソブチルアルミニウムヒド
リド、トリフェニルアルミニウム、トリ(2−エチルヘ
キシル)アルミニウム等が挙げられる。
(C)成分に用いられる亜鉛化合物としては、ジエチ
ル亜鉛、ビス(シクロペンタジェニル)亜鉛、ジフェニ
ル亜鉛等が挙げられる。
(C)成分に用いられるマグネシウム化合物として
は、ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、メ
チルマグネシウムブロマイド、メチルマグネシウムクロ
ライド、エチルマグネシウムブロマイド、エチルマグネ
シウムクロライド、フェニルマグネシウムブロマイド、
フェニルマグネシウムクロライド、ジメチルマグネシウ
ム、t−ブチルマグネシウムクロライド等が挙げられ
る。これらの他にリチウムアルミニウムヒドライドの如
き還元性金属を2種以上含む化合物も包含される。
工業上の入手難易度、取扱いの容易性などを加味する
と、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウム、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニ
ウムジクロライドが好ましい。
(C)成分に用いられる有機リチウム化合物として
は、アルコキシリチウム化合物を除き、メチルリチウ
ム、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、n−ブチ
ルリチウム、sec−ブチルリチウム、イソブチルリチウ
ム、n−ヘキシルリチウム、フェニルリチウム、p−ト
リルリチウム、キシリルリチウム、鉛活性末端リチウム
等が挙げられる。
特に(B)成分と好ましい組み合わせはn−ブチルリ
チウム、secブチルリチウムである。
又、(C)成分に用いられるアルコキシリチウム化合
物の具体例としては、メトキシリチウム、エトキシリチ
ウム、n−プロポキシリチウム、i−プロポキシリチウ
ム、n−ブトキシリチウム、sec−ブトキシリチウム、
t−ブトキシリチウム、ペンチルオキシリチウム、ヘキ
シルオキシリチウム、ヘプチルオキシリチウム、オクチ
ルオキシリチウム、フェノキシリチウム、4−メチルフ
ェノキシリチウム、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
フェノキシリチウム、ベンジルオキシリチウム、更には
アルキルリチウム化合物とアルコール性化合物又はフェ
ノール性水酸基化合物との反応生成物等が挙げられる。
触媒(C)成分と組み合わせた場合最も活性の発現し
やすいより好ましいものは、2,6−ジ−t−ブチル−4
−メチル−フェノキシリチウムである。
触媒(C)成分/触媒(B)成分のモル比が0.5/1〜2
0/1であることが好ましい。触媒(C)成分が(B)成
分1モルに対し0.5モル未満では触媒活性が不充分で温
和な条件下でのポリマーの水添が難しくなり好ましくな
い。一方、20モルを越えると水添の触媒活性は保有して
いるが、実質的に活性向上に関与しないで触媒(C)成
分を多量に用いることになり不経済であるばかりでな
く、ポリマーのゲル化や副反応を招くので好ましくな
い。好適な触媒(C)成分/触媒(B)成分のモル比は
1/1〜10/1である。
次に、本発明の触媒を用いて水添するオレフィン性不
飽和二重結合含有ポリマーについて説明する。
本発明で用いるオレフィン性不飽和二重結合含有ポリ
マーなる語は、ポリマー鎖中あるいは側鎖中にオレフィ
ン性の炭素−炭素不飽和二重結合有するポリマーは全て
包含される。好ましい代例として共役ジエンポリマーあ
るいは共役ジエンとオレフィンモノマーとのランダム、
ブロックグラフトコポリマー等が挙げられる。
かかる共役ジエンポリマーとしては、共役ジエンホモ
ポリマー及び共役ジエン相互あるいは共役ジエンの少な
くとも1種と共役ジエンと共重可能なオレフィンモノマ
ーの少なくとも1種とを共重合して得られるコポリマー
等が包含される。かかる共役ジエンポリマーの製造に用
いられる共役ジエンとしては、一般的には4〜約12個の
炭素原子を有する共役ジエンが挙げられ、具体的な例と
しては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル
−1,3−ブタジエン、1.3−ペンタジエン、2−メチル−
1,3−ペンタジエン、1.3−ヘキサジエン、4,5−ジエチ
ル−1.3−オクタジエン、3ブチル−1.3−オクタジエ
ン、クロロプレン等が挙げられる。
工業的に有利に展開でき、物性の優れたエラストマー
を得る上からは、1,3−ブタジエン、イソブレンが特に
好ましく、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエ
ン/イソプレンポリマーの如き弾性体が本発明の実施に
特に好ましい。かかるポリマーにおいては、ポリマー類
のミクロ構造は特に制限されずいかなるものも好適に使
用できるが、1,2−ビニル結合が少ないと水添後のポリ
マーの溶解性が低下し、均一に水添を行う為には溶媒が
限定されるので該結合を約10%以上含有するポリマーよ
り好ましい。
本発明の水添反応に用いるポリマーは、一般的には分
子量約1000〜約100万を有するもので、直鎖型の他に、
カップリング剤でカップリングしたいわゆる分岐型、ラ
ジアル型あるいは星型のブロックコポリマーが包含され
る。
カップリング剤の具体例としては、(ジクロロメチ
ル)トリクロロシラン、(ジクロロフェニル)トリクロ
ロシラン、1,2−ビス(トリクロロシリル)エタン、ヘ
キサクロロジシラン、1,2,3,4,7,7−ヘキサクロロ−6
−メチルジクロロシリル−2−ノルボルネン、オクタク
ロロトリシロキサン、トリクロロメチルトリクロロシラ
ンなどが挙げられる。
また、リビングアニオン重合において、末端を極性基
で修飾したポリマー、およびその他の手段でポリマーを
極性基で修飾したポリマーも包含される。修飾される極
性基としては、水酸基、カルボキシ基、エステル基、イ
ソシアナート基、ウレタン基、アミド基、尿素基、チオ
ウレタン基などが挙げられる。
その他公知のいかなる重合方法、例えばアニオン重合
法、カチオン重合法、配位重合法、ラジカル重合法、あ
るいは溶液重合法、エマルジョン重合法等で製造される
ポリマーを用いることができる。
更にはMo、W等のメタセシス触媒を用いて環境重合に
より得られるノルボルネン誘導体の重合体も本発明で用
いられるオレフィン性不飽和二重結合を有するポリマー
に包含される。
かかる重合体の単量体の具体例として、シクロブテ
ン、シクロペンテン、シクロオクテン、1,5−シクロオ
クタジエン、1,5,9−シクロドデカトリエン、ノルボル
ネン、5−メチル−ノルボルネンなどのシクロアルケ
ン、5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、5−ノ
ルボルネン−2−カルボン酸エチル、5−ノルボルネン
−2−カルボン酸フェニル、2−メチル−5−ノルボル
ネン−2−カルボン酸メチル、3−フェニル−5−ノル
ボルネン−2−カルボン酸ブチル、5−ノルボルネン2,
3−ジカルボン酸ジメチル、5−ノルボルネン−2−カ
ルボン酸シクロヘキシル、5−ノルボルネン−2−カル
ボン酸アリール、5−ノルボルネン−2イルアセテー
ト、5−ノルボルネン−2−ニトリル、3−メチル−5
−ノルボルネン−2ニトリル、2,3−ジメチル−5ノル
ボルネン−2,3−ジニトリル、5−ノルボルネン−2−
カルボン酸アミド、N−メチル−5ノルボルネン−2−
カフボン酸アミド、N,N−ジエチル−5ノルボルネン−
2−カルボン酸アミド、N,N−ジメチル−2−メチル−
5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸ジアミド、5−
ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(無水ハイミ
ツク酸1,2,3−ジメチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカ
ルボン酸イミド、N−フェニル−2−メチル−5−ノル
ボルネン−2,3−ジカルボン酸イミド、5−メチル−5
−カルボキシシクロヘキシルビシクロ[2,2,1]−2−
ヘプテン、5−メチル−5−カルボキシ(4−tert−ブ
チルシクロヘキシル)ビシクロ[2,2,1]−2−ヘプテ
ン、8−メチル−8−カルボキシシクロヘキシルテトラ
シクロ[4,4,0,12,5,17,10]−3−ドデセン、5−メチ
ル−5−カルボキシトリシクロ[5,2,1,02,6]デシル−
8′−ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテンなどのノルボ
ルネン誘導体が使用できる。
以上に述べた(A)成分のオレフィン化合物、(B)
成分のビス(シクロペンタジエニル)チタニウム化合物
等、(C)成分の還元性有機金属化合物を含有してなる
触媒は、再現性良く、長時間高い水素添加活性を持続す
る。(A)成分のオレフィン性化合物と触媒(B)、
(C)成分をあらかじめ混合する場合は不活性雰囲気下
の他に水素雰囲気下で行うことができる。本発明での触
媒を用いた水添反応は20〜100℃において4〜20kg/m2
水素圧下で行うとポリマー中のオレフィン系不飽和二重
結合を選択的に好適に水素添加することが可能である。
水素添加後に水素添加されたポリマーからの触媒の除
去は極めて容易である。すなわち、アルコールなどの極
性溶媒と水素添加後のポリマーを接触させることによ
り、又触媒除去をより効果的に行う場合は極性溶剤に少
量の酸を添加して使用することにより除去可能である。
本発明の触媒は工業的に使用する際、特にバッチ式、
連続式水素添加プロセスにおいて安定した高い活性の触
媒を長時間持続できるので工業上きわめて有利である。
次に、本発明の水素添加触媒を用いた水素添加方法に
ついて説明する。
本発明の水添反応は、オレフィン性不飽和二重結合含
有ポリマーを不活性有機溶媒に溶解した溶液において行
われる。「不活性有機溶媒」とは溶媒が水添反応のいか
なる関与体とも反応しないものを意味する。好適な溶媒
は、例えばn−ペンタン、n−ヘプタン、n−オクタン
の如き脂肪族炭化水素類、シクロペンタン、シクロヘキ
サン、シクロヘプタンの如き脂環族炭化水素類、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフランの如きエーテル類の単
独もしくは混合物である。また、ベンセン、トルエン、
キシレン、エチルベンゼンの如き芳香族炭化水素も、選
択された水添反応条件下で芳香ぞうく二重結合が水添さ
れない時に限って使用することができる。より好ましく
は、本発明に使用する水添用ポリマーを、水添反応に使
用する溶媒と同一の溶媒中で重合し、その重合溶液をそ
のまま水添反応に用いるのが有利である。本発明の水添
反応はポリマーを溶液に対して1〜50重量%、好ましく
は10〜30重量%の濃度に溶解した溶液中で行われる。
本発明の水添反応は、一般的には上記ポリマー溶液を
所定の温度に保持し、撹拌下または不撹拌下にて所定圧
に加圧することによって実施される。
触媒(A),(B),(C)をあらかじめ混合した後
系中へ加える。
また、各々の触媒は不活性雰囲気下で取扱うことが必
要である。不活性雰囲気とは、例えば窒素、ヘリウム、
ネオン、アルゴン等の水添反応のいかなる関与体とも反
応しない雰囲気下を意味する、空気や酸をは触媒を酸化
したりして触媒の失活を招くので好ましくない。
触媒をあらかじめ混合する場合は、不活性雰囲気下の
他の水素雰囲気下で行うことができる。
本発明における触媒の好ましい添加量は、ポリマー10
0gに対し、触媒(A)成分の量で20ミリモル以上であ
る。
この添加量範囲であれば、ポリマー中の不飽和二重結
合を優先的に水添することが可能で、芳香核二重結合の
水添は実質的に起こらないで、極めて高活性に水添反応
が進行し、高水添率のポリマーが得られる。また繰返
し、実施した時の再現性も極えて良い。
本発明の水添反応は元素状水素を用いて行われ、より
好ましくはガス状でポリマー溶液中に導入される。水添
反応は撹拌下行われるのがより好ましく、導入された水
素を充分迅速にポリマーと接触させることができる。水
添反応は一般的に0〜120℃の温度範囲で実施される。
0℃未満では触媒の活性が低下し、かつ水添速度も遅く
なり多量の触媒を要するので経済的でなく、また120℃
を越えるとポリマーの分解やゲル化を併発し易くなり、
かつ芳香核部分の水添も起こりやすくなって水添選択性
が低下するので好ましくない。さらに好ましくは20〜10
0℃の範囲である。
水添反応の使用される水素の圧力は1〜100kg/cm2
好適である。1kg/cm2未満では水添速度遅くなって実質
的に頭打ちとなるので水素率を上げるのが難しくなり、
100kg/cm2を越えると、昇圧と同時に水添反応がほぼ完
了し、実質的に意味がなく、不必要な副反応やゲル化を
招くので好ましくない。より好ましい水添水素圧力は4
〜20kg/cm2であるが、触媒添加量等との相関で最適水素
圧力は選択され、実質的には前記好適触媒量が少量にな
るに従って水素圧力は高圧側を選択して実施するのが好
ましい。
本発明の水添反応時間は通常数秒ないし20時間であ
る。他の水添反応はバッチ式、連続式等のいかなる方法
で実施しても良い。水添反応の進行は水素吸収量を追跡
することによって把握することができる。
本発明の方法によって、ポリマー中の不飽和二重結合
の任意の割合を水添させることができる。
本発明の水添触媒を用いればきわめて高速度に再現性
良く高水添ポリマーが得られるので工業上たいへん有利
である。
又、本発明の水添触媒はスチレンなどのオレフィン類
の水添にも用いることが可能である。
本発明の方法により水添反応を行ったポリマー溶液か
らは触媒の残渣を除去し、水添されたポリマーを溶液か
ら容易に単離することができる。例えば、水添後の反応
液にアセトンまたはアルコールなどの水添ポリマーに対
する貧溶媒となる極性溶媒を加えてポリマーを沈殿せし
める方法。または反応液を熱湯中に撹拌下投入した後、
溶媒と共に蒸留することによって溶媒を除去する方法等
で行うことができる。これらの水添ポリマーの単離過程
においても触媒も大部分が分解、除去され、ポリマーよ
り除かれる。従って触媒を脱灰、除去するための特別な
操作は必要としないが、触媒除去をより効果的に実施す
る場合は、酸性の極性溶媒または水をポリマー水添反応
液に加えることが好ましい。
[実施例] 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。尚、実施例中
の共役ジエン系ポリマー中の1,2ビニル結合含有率は赤
外吸収スペクトルを用い、ハンプトン法(R.R.Hamptom,
Anal.Chem.,第29巻923頁(1949年)]によって測定し
た。
実施例1,2 下に示した各ポリマーを精製乾燥したシクロヘキサン
に溶解しポリマー濃度20重量%に調整した。
A:JSR SL 552(日本合成ゴム社製)…スチレン/ブタジ
エン分岐ランダムポリマー、結合スチレン量24%、ブタ
ジエン部の1,2結合量39% B:クレイトンD−1101(シェル社製)…スチレン−ブタ
ジエン−スチレンブロックポリマー このポリマー溶液5kgを乾燥した10オートクレーブ
に仕込み、70℃に撹拌、保持した。次いでビス(シクロ
ペンタジエニル)チタニウムジクロリド1ミリモルと1g
(8.3ミリモル)のジエチルアルミニウムクロリドを含
むトルエン溶液50mlに混合し更にシクロヘキセン100ml
(987ミリモル)を混合した後1時間放置したものを10
オートクレーブに仕込み、乾燥した水素ガスを10kg/c
m2Gの圧力で供給し撹拌下1時間反応を行った。反応液
を常温常圧に戻してオートクレーブより汲出し水中に撹
拌、投入後、溶媒を水蒸気蒸留除去することによって白
色の水添ポリマーを得た。得られた水添ポリマーの水添
率を赤外吸収スペクトルより求め表−1に示した。
比較例1〜4 実施例1と同様に各ポリマーを調整後70℃に撹拌保持
した。次いで、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウ
ムジクロリド1ミリモルと1gのジエニルアルミニウムク
ロリドを含むトルエン溶液50mlを混合した後放置時間を
変えたものを各々10オートクレブに仕込み水添反応を
行なった。その結果得られた水添ポリマーの水添率を表
−1に示した。
実施例3 10オートクレーブに脱気脱水したシクロヘキサン5k
g、スチレン150gを仕込み、テトラヒドロフラン5g、n
−ブチルリチウム0.8gを加えて30℃からの断熱重合を行
なった。30分後にブタジエン700gを仕込み30分間重合を
行なった後、スチレン150gを加え更に30分間重合を行な
った。得られたポリマーの一部を窒素雰囲気下で容器に
200ml(556ミリモル)採取し、1ミリモルのビス(シク
ロペンタジエニル)チタニウムジクロリドとジエチルア
ルミニウムクロリド6ミリモルを含むトルエン溶液50ml
に混合し、容器内でポリマーと更に混合した後1昼夜放
置したものをオートクレーブに加え、撹拌下水素ガスを
15kg/cm2Gの圧力で供給し1時間反応を行なった。その
結果得られたポリマーの水添率を表−2に示した。
比較例5,6 実施例3と同様に重合を行なった後反応液を40℃に保
ち、1ミリモルのビス(シクロペンタジエニル)チタニ
ウムジクロリドとジエチルアルミニウムクロリド6ミリ
モルを含むトルエン溶液50mlを混合した後放置時間を変
えたものを各々10オートクレーブに仕込み水添反応を
行なった。その結果得られたポリマーの水添率を表−2
に示した。
実施例4 JSR SL552をテトラヒドロフラン3,000ppmを含むシク
ロヘキサンに溶解しポリマー濃度20重量%に調整した。
このポリマー溶液5kgを乾燥した10オートクレーブに
仕込み、n−ブチルリチウムを10ミリモルを加え、9ミ
リモルの2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを仕込
み10分間反応を行った後40℃に撹拌保持した。次いでこ
のポリマーの一部を窒素雰囲気下で容器に200ml(556ミ
リモル)採取し、1.5ミリモルのビス(シクロペンタジ
エニル)チタニウジクロリドとジエチルアルミニウムク
ロリド5ミリモルをあらかじめ窒素下で50mlのトルエン
中で混合したものを加えた後12時間放置したものをオー
トクレーブに加え、撹拌下水素ガスを15kg/cm2Gの圧力
で供給し1時間反応を行なった。得られた水添ポリマー
の水添率を表−3に示した。
比較例7,8 実施例4と同様にポリマーを調整した後、このポリマ
ー溶液5kgを乾燥した10オートクレーブに仕込み、n
−ブチルリチウムを10ミリモル加え、9ミリモルの2−
6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを仕込み、10分間
反応させた後40℃に撹拌、保持した。次いで1.5ミリモ
ルのビス(ジクロペンタジエニル)チタニウムジクロリ
ドとジエチルアルミニウムクロリド5ミリモルをトルエ
ン溶液に混合した後放置時間を変えたものを各々オート
クレーブに仕込み、撹拌下水素ガスを15kg/cm2の圧力で
供給し1時間反応を行なった。得られた水添ポリマーの
水添率を表−3に示した。
実施例5 10オートクレーブに脱気脱水したシクロヘキサン5k
g、スチレン300g、ブタジエン700gを仕込んだ後、テト
ラヒドロフラン5g、n−ブチルリチム0.7gを加えて30℃
から90℃の昇温重合を行なった。転化率がほぼ100%と
なった後、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキ
シリチウム1.5ミリモルを加え撹拌した。次いでビス
(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド0.8ミ
リモルを含むトルエン溶液50mlを混合し、更に、上記ポ
リマーの一部100ml(217ミリモル)を窒素雰囲気下で汲
出し、混合した後2時間放置したものを10オートクレ
ーブに仕込み、反応液を40℃撹拌下で乾燥した水素ガス
を10kg/cm2Gの圧力下で撹拌下1時間反応した。得られ
た水添ポリマーに水添率は98%であった。
実施例6 実施例5と同様に重合を行なった後、2,6−ジ−t−
ブチル−4−メチルフェノキシリチウム1.5ミリモルを
加え撹拌した後、ビス(シクロペンタジエニル)チタニ
ウムジクロリド0.8ミリモルを含むトルエン溶液50ml及
びシクロヘキセン100ml(987ミリモル)を混合し直ちに
オートクレーブに仕込んだ後、一昼夜放置した。この反
応液を40℃撹拌下で乾燥した水素ガスを10kg/cm2Gの圧
力下で1時間反応した。得られた水添ポリマーの水添率
は99%であった。
実施例7 実施例1と同様にポリマーを調整後50℃に撹拌保持
し、sec−ブチルリチウム20ミリモルを添加し、20分間
反応を行なった。次いでトルエン溶液100mlにシクロペ
ンテン100ml(1132ミリモル)とビス(シクロペンタジ
エニル)チタニウムジクロリド2ミリモルと2,6−ジ−
t−ブチル−4−メチルフェノキシリチウム1ミリモル
を加えた後5時間放置したものをオートクレーブに仕込
み、撹拌下で乾燥した水素を供給し20kg/cm2Gで30分間
水添した。得られた水添ポリマーの水添率は98%であっ
た。
実施例8 10オートクレーブに脱気脱水したシクロヘキサン5k
g、スチレン300g、ブタジエン700gを仕込んだ後、テト
ラヒドロフラン5g、n−ブチルリチウム0.7gを加えて30
℃から90℃の昇温重合を行なった。転化率がほぼ100%
となった後、4,4′−ジフェニルメタジイソシアネート
2.6gを加えポリマー末端をイソシアナートで修飾した。
この時一部カップリングが起こり、カップリングポリマ
ーと未カップリングポリマーの比率がほぼ半々となっ
た。このポリマー溶液を40℃にし、n−ブチルリチウム
0.8gと2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール1.5gを加
えた。一部このポリマーを窒素雰囲気下で容器に200ml
(556ミリモル)採取し、次にビス(ジクロペンタジエ
ニル)チタニウムジクロリド1ミリモルとトリイソブチ
ルアルミニウム1.5gをトルエン溶液50mlに混合したもの
を更に混合し6時間放置後オートクレーブに仕込み、撹
拌下で乾燥した水素ガスを供給し、水素圧20kg/cm2Gで3
0分間水添した。得られた水添ポリマーの水添率は100%
であった。
実施例9 実施例1と同様にポリマーを調整後50℃に撹拌保持
し、n−ブチルリチウム20ミリモルを添加し、20分間反
応を行なった。次いでトルエン溶液100mlにシクロオク
テン100mlとビス(シクロペンタジエニル)ハフニウム
ジクロライド2ミリモル及び2,6−ジ−t−ブチル−4
−メチルフェノキシリチウム1ミリモルを加えた後5時
間放置したものをオートクレーブに仕込み、撹拌下で乾
燥した水素を供給し15kg/cm2Gで30分間水添した。得ら
れた水添ポリマーの水添率は99%であった。
実施例10 実施例1と同様にポリマーを調整後50℃に撹拌保持
し、sec−ブチルリチウム18ミリモルを添加し、20分間
反応を行なった。次いでトルエン溶液100mlに上記ポリ
マー100mlとビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロライド2ミリモル及び2,6−ジ−t−ブチル−
4−メチルフェノキシリチウム1ミリモルを加えた後10
時間放置したものをオートクレーブに仕込み、撹拌下で
乾燥した水素を供給し10kg/cm2Gで1時間水添した。得
られた水添ポリマーの水添率は97%であった。
[発明の効果] 本発明の水素添加触媒は調製後長時間を経ても調製直
後とほぼ同等の活性を持続し、オレフィン性不飽和二重
結合含有ポリマーを温和な条件下で極めて高速度に高転
化率に水添することが可能である。
添加するオレフィン化合物(ポリマー又はモノマー)
として水添前のポリマーも用いることができるので触媒
を経済的かつ簡単に調製することが可能となり、得られ
る水添ポリマーは耐候性、耐熱性、耐酸性の優れたエラ
ストマー、熱可塑性エラストマーもしくは熱可塑性樹脂
として使用され、また紫外線吸収剤、オイル、フライヤ
ー等の添加剤を加えたり、他のエラストマー、樹脂とブ
レンドして使用され工業上有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 幹雄 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−275605(JP,A) 特公 平2−9043(JP,B2) 特公 平2−9042(JP,B2) 特公 平1−16401(JP,B2)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)オレフィン化合物の少なくとも1
    種、(B)ビス(シクロペンタジエニル)チタニウム化
    合物、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム化合
    物、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウム化合物の
    少なくとも1種、および(C)還元性有機金属化合物の
    少なくとも1種を混合してなる水素添加触媒。
  2. 【請求項2】(A)成分の二重結合含有量/(B)成分
    (モル比)が20/1以上でかつ、(C)成分/(B)成分
    (モル比)が0.5/1〜20/1である請求項1記載の水素添
    加触媒。
  3. 【請求項3】(B)成分のビス(シクロペンタジエニ
    ル)チタニウム化合物、ビス(シクロペンタジエニル)
    ジルコニウム化合物、ビス(シクロペンタジエニル)ハ
    フニウム化合物が下記一般式(1)で示される化合物で
    ある請求項1記載の水素添加触媒。 [式中、MはTi、ZrまたはHfでありR1、R2はハロゲン原
    子、炭化水素基、アリロキシ基、アルコキシ基またはカ
    ルボニル基であり、R1、R2は同一であっても異っていて
    もよい]
  4. 【請求項4】還元性有機金属化合物が有機アルミニウム
    化合物、有機亜鉛化合物、有機マグネシウム化合物、有
    機リチウム化合物またはアルコキシリチウム化合物であ
    る請求項1記載の水素添加触媒。
  5. 【請求項5】請求項1記載の触媒を用いて20〜100℃、
    水素圧4〜20kg/cm2下で反応させるオレフィン性二重結
    合含有ポリマーの水素添加方法。
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