JP2656776B2 - 安定なグリコシル化ヘモグロビンの新規な免疫化学的アッセイ方法 - Google Patents

安定なグリコシル化ヘモグロビンの新規な免疫化学的アッセイ方法

Info

Publication number
JP2656776B2
JP2656776B2 JP62291651A JP29165187A JP2656776B2 JP 2656776 B2 JP2656776 B2 JP 2656776B2 JP 62291651 A JP62291651 A JP 62291651A JP 29165187 A JP29165187 A JP 29165187A JP 2656776 B2 JP2656776 B2 JP 2656776B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hemoglobin
lysine
glucitol
acid
glucohemoglobin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62291651A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63277967A (ja
Inventor
エス スミス リチャード
マリー ラム ペーター
ケイ カーティス リンダ
ウィッツーム ジョセフ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SUKURITSUPUSU KURINITSUKU ANDO RISAACHI FUAUNDEESHON
Original Assignee
SUKURITSUPUSU KURINITSUKU ANDO RISAACHI FUAUNDEESHON
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SUKURITSUPUSU KURINITSUKU ANDO RISAACHI FUAUNDEESHON filed Critical SUKURITSUPUSU KURINITSUKU ANDO RISAACHI FUAUNDEESHON
Publication of JPS63277967A publication Critical patent/JPS63277967A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2656776B2 publication Critical patent/JP2656776B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/72Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving blood pigments, e.g. haemoglobin, bilirubin or other porphyrins; involving occult blood
    • G01N33/721Haemoglobin
    • G01N33/723Glycosylated haemoglobin
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S436/00Chemistry: analytical and immunological testing
    • Y10S436/807Apparatus included in process claim, e.g. physical support structures
    • Y10S436/808Automated or kit
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S436/00Chemistry: analytical and immunological testing
    • Y10S436/811Test for named disease, body condition or organ function
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S436/00Chemistry: analytical and immunological testing
    • Y10S436/815Test for named compound or class of compounds
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S436/00Chemistry: analytical and immunological testing
    • Y10S436/825Pretreatment for removal of interfering factors from sample

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は生体試料中の安定なグリコヘモグロビンの量
をアッセイする方法に関する。さらに詳細には、本発明
は還元グリコヘモグロビン分子上のグルシトールリジン
含有エピトープの数を最適化し分析する方法に関する。
発明の背景 グリコシル化ヘモグロビン(グリコヘモグロビン)は
糖部分に共有結合しているヘモグロビンである。即ち、
グリコヘモグロビンはヘモグロビンと糖との反応の付加
生成物(アグクト)である。グリコヘモグロビンはグル
コースに結合したヘモグロビンからなるグリコヘモグロ
ビンのサブクラスである。グリコシル化は非特異的な反
応であり各種糖または糖リン酸のヒトヘモグロビンAO
AZ、C、D、E、FおよびSへの不可をもたらすものと
報告されている。
グリコヘモグロビンAIC(HbAIC)は最も豊富であり最
も広汎に研究されているグリコヘモグロビンである。Hb
AICはベーターグロビン鎖の1つまたは両方のN−末端
のバリンのアミン基に結合したD−グルコースを有する
HbAOを示す。しかしながら、グルコースのヘモグロビン
への不可はベーター鎖のN−無末端に限らずアルファー
およびベーターグロビン鎖双方のエプシロンアミン基で
も生じ得る。
ヘモグロビンへのグルコース不可の反応機構および力
学は第1図に略図的に示されている。アルデヒド形にあ
るD−グルコースはアミン基(N−末端バリンによりあ
るいは鎖内リシン残基のエプシロンアミン基により与え
られる)と急速かつ可逆的に反応して不安定なアルジミ
ン(シッフ塩基)中間体を形成する。この不安定中間体
(不安定グルコヘモグロビン)はD−グルコースおよび
ヘモグロビンに解離して戻りし得るかあるいは不可逆で
あるが緩慢なアマドリ転位を受けて安定なケトアミン
(安定なグルコヘモグロビン)を形成する。ケトアミン
はヘミケタールと平衡でまたは環状(特に、デオキシフ
ラクトシル−リシン)で存在する。
安定なグルコヘモグロビンの形成は赤血球の寿命を通
じて緩慢かつ連続的に進行する非酵素プロセスである。
グルコヘモグロビン形成速度は血糖(グルコース)値を
調節する個々の能力に直接依存している。従って、HbA
ICの総安定グルコヘモグロビン濃度に関する情報は糖尿
病患者の糖血調整(glucemic control)用の客観的時間
当りのモニターを与えるようなアクセプタンスを得てい
る。
総グリコヘモグロビンまたはHbAICのような特定のグ
ルコヘモグロビン種の量をアッセイする種々の方法およ
びこれら方法に追随する方法上の問題は“ゴールドステ
イン(Goldstein)等、Clin.Chem.31:1060−1067(198
5)”および“ジョバノビック(Jovanovic)等、Am.J.M
ed.、70:331−338(1981)”に記載されている。例え
ば、“ジャビッド(Javid)等、Br.J.Haematology,38:3
29−337(1978)”に記載されたHbAICのラジオイムノア
ッセイ(RIA)はグルコキシ化していないヘモグロビン
との低い親和性と交差反応性を有する抗体の使用を余儀
なくされている。
さらに最近、“カーチス(Cuurtiss)等、J.Chin.Inv
est.、72:1427−38(1983)”はグルシトールリシン残
基含有エピトープと免疫反応するモノクローナル抗体を
用いて比較的短い半減期を有するグルコキシ化血漿たん
白の存在をアッセイすることについて報告している。こ
れら研究者はまたグルシトールリジン−ヘモグロビンに
よる上記モノクローナル抗体のグルシトールリシン−血
漿たん白への結合制御についても報告している。
グルコシトールリジン残基は、リジンのグルコキシ化
エプシロンアミノ基のケトアミン形(アマドリ生成物)
をほう化水素酸ナトリウムまたはシアノボロ水素酸ナト
リウムのような親水性ほう化水素酸塩(ボラハイドライ
ド)還元剤(還元剤)で還元したときの前記アマドリ転
位生成物の還元によって生成される。かくして、カーチ
ス等は試料中のグルコー血漿たん白質を還元してグルシ
トールリシンを含有血漿たん白に転化し、続いてグルコ
シトールリシン−特異性モノクローナル抗体を用いてア
ッセイし、それによってグルコキシ化なしの血漿たん白
質で観察される交差反応性の問題を克服している。
しかしながら、第1図から理解できるように、インビ
トロの還元法はグルコヘモグロビンの不安定および安定
形の両方にグルコシトールリシンを産生させている。即
ち、明らかに、前出のカーチス等の方法は、血漿たん白
の代りにヘモグロビンに適用したとき、試料中に存在す
るグルコヘモグロビンの不安定および安定形の量を区別
することはできなかった。
前出のゴールドステイン等およびジオバノビッチ等の
両方等によれば、長時間の糖血調整の信頼できる係数を
与えるグルコヘモグロビンアッセイを行うためには、ア
ッセイ法はグルコヘモグロビンの不安定形および安定形
を区別すべきである。その理由は2つ存在する。
第1には、任意の与えられた時点において、赤血球中
に存在するグルコヘモグロビンの総量は不安定画分と安
定画分の両方の和である。第2に、赤血球中に存在する
不安定グルコヘモグロビンの量は短時間でグルコース量
に応じて急速に変動する。即ち、不安定画分の形成は、
血中グルコースの鋭敏な変化が、不安定画分の増大の結
果として、実質的に総グルコヘモグロビンの増大をもた
らしている安定ケトアミンの緩慢な不可逆的形成に比較
したとき、十分に急速である。従って、グルコヘモグロ
ビンの測定における不安定画分の総括は血中グルコース
量に対する鋭敏なあるいは短時間応答を反映し得るが、
長時間糖血調整の程度を反映し得ない。
グリコヘモグロビンをアッセイするための現在利用で
きるクロマトグラフィー、電気泳動および免疫学的方法
は試料中に両方が存在するときのグルコヘモグロビンの
不安定形および安定形を区別できない。従って、試料か
らアッセイ工程前に不安定グルコヘモグロビン画分を除
去する手順を含むアッセイ方法を開発する研究が実質的
な量で行なわれている。
試料から不安定グルコヘモグロビンを除去するための
報告された方法は、典型的には、試料を、不安定形のグ
ルコース(アルドース)のようなグルコースとヘモグロ
ビンへの分解を生ずる条件に付することに依存してい
る。それらの方法には、血液前の通常塩水中での24時間
の赤血球のインキューベーション〔ゴールドステイン
等、Diabetes29:623−28(1980)〕、溶血液のグルコー
ス不含リン酸バッファーに対する48時間の透析〔ウィッ
ドネス等、J.Lab.Chin.Med.、95:386−394(1980)〕、
および溶血液の限外濾過による希釈および引き続いての
濃縮〔イナネン(Innanen)等、Clin.Chem.、27:1478−
79(1981)〕がある。
本発明に関連して特に興味あるの不安定グリコヘモグ
ロビンの除去に酸性インキュベーション工程を用いる方
法である。“ナーサン(Nathan)等、Diabetes、30:700
−701、(1981)”は赤血球をセミカルバジドとアナリ
ンを含むpH5の溶液中で30分間、38℃でインキュベート
して不安定画分を除去するアッセイ法を記載している。
安定グリコヘモグロビン例えばグルコヘモグロビン画分
は、その後、高圧液体クロマトグラフィー(HPCL)また
はクエン酸寒天ゲル電気泳動分離法のいずれかを用いて
アッセイする。
“ビーゼ(Bisse)等、Diabetes、31:630−633(198
2)”に開示された方法はアッセイすべき試料から不安
定画分を、赤血球を50容量のpH5の0.05Mビフタル酸カリ
ウム含有溶液中で15分間、37℃で溶解することによって
除去している。不安定グリコヘモグロビン除去試料中に
存残する安定クルコヘモグロビンの量はその後、HPLCで
測定している。
しかしながら、ビフタル酸を用いてあるいはビフタル
酸を親水性ほう化水素酸塩還元剤を用いて免疫学的にア
ッセイできるグルシトールリジン−ヘモグロビンを形成
させる還元工程と組合せて用いて酸性の不安定グリコー
ス例えばグルコース除去する工程を用いることを明らか
にした報告はない。
発明の内容 本発明はグルコヘモグロビン試料中のグルコヘモグロ
ビンのような安定グリコヘモグロビンの量をアッセイす
る方法に関する。試料中に存在する不安定グルコヘモグ
ロビンは、先ず、グルコヘモグロビン含有試料をフタル
酸またはビフタル酸とヘモグロビンmg当り少なくとも約
1.5ミリモルの比率で水性媒体中で約3〜約6のpH値で
混合して酸反応混合物を形成させることによって除去す
る。この混合物は、存在する不安定グルコヘモグロビン
をクルコースとヘモグロビンに解離し一方元の試料中に
存在する安定グルコヘモグロビンを維持するような所定
の時間および所定の条件に保持される。
次に、酸反応混合物は水親和性ほう化水素酸塩、好ま
しくはほう化水素酸ナトリウムまたはカリウムとヘモグ
ロビンmg当り少なくとも約0.15ミリモルの比で混合して
水性還元反応混合物を形成する。この還元反応混合物
を、所定の時間、存在するグルコキシ化リジンをグルシ
トールリジン残基に転化させグルシトールリジン−ヘモ
グロビンを形成させるような条件に保持する。
還元試料中に存在するグルシトールリジン−ヘモグロ
ビンから未反応ほう化水素酸塩を分離したのち、存在す
るグルシトールリジン−ヘモグロビンの量を、グルシト
ールリジン特異性レセプター分子を用いる周知の免疫学
的アッセイ法によって測定する。理解すべきことは、グ
ルシトールリジン−ヘモグロビンの免疫学的測定までの
この方法が不安定グルコヘモグロビンと安定ヘモグロビ
ンの両方を含むグルコヘモグロビン試料中の安定グルコ
ヘモグロビンからグルコシトールリジン−ヘモグロビン
を調製するのにも利用できるということである。
本発明はまた典型的にはキット形状にあり複数の別々
のパッケージを含んでいる診断薬系にも関する。第1の
パッケージはそのウェル表面でアッセイを行うマイクロ
タイタープレートのような固相マトリックスを含む。第
2パッケージは固形状の水親和性ほう化水素酸塩還元剤
を所定量含んでいる。第3パッケージは乾燥または液状
の適当なグルコシトールリシン特異性レセプター分子を
含んでいる。第4パッケージはフタル酸またはビフタル
酸を含んでいる。この診断薬系は、さらに、1種または
それ以上の追加の有用な試剤を含む1種またはそれ以上
のパッケージを含み得る。
本発明はいくつかの利点および特長を提供する。
1つの利点は不安定および安定グルコヘモグロビンの
両方を含むグルコヘモグロビン中の安定ヘモグロビンの
濃度を比較液迅速に、容易にかつ正確にアッセイできる
ことである。
本発明の1つの利点はグルコシトールリジン−ヘモグ
ロビンを試料の不安定クルコヘモグロビン部分から調製
したクリコシトールリジン−ヘモグロビン以外にグルコ
ヘモグロビン試料の安定グルコヘモグロビン部分から調
製できることである。
本発明のもう1つの利点は調製したグルシトールリジ
ン−ヘモグロビンが他の方法で調製したものよりも抗原
性があることである。
本発明のさらに別の利点および特長は以下の説明から
当業者にとって明らかとなるであろう。
A.定義 “抗体”なる用語は一群のグリコシル化たん白質の1
員である分子いわゆる抗原と特異的に結合し得る免疫グ
ロブリンを称する。そのような抗体は、抗原の抗原決定
基と抗体の抗体結合サイト間の特異的免疫学液結合作用
によって抗原と結合する。
“抗体結合サイト”とは抗原を特異的に結合するH鎖
およびL鎖の可変および高可変領域からなる抗体の構造
的部位である。“ジェーン(Jerne)、(1974)Ann.Imm
unol.(Inst.Pastaul)、125C:373−389"の命名法を用
いると、抗体結合サイトはまた“パラトープ”とも称せ
られる。
抗体の抗体結合サイト含有(パラトープ含有ポリペプ
チド部分はパラトープを含み抗原に結合する抗体分子の
部分であって、例えば、抗体のFab、Fab′、F(ab′)
およびF(v)部位を包含する。抗体のFab部位とF(a
b′)部位は、それぞれ、パパインとペプシンのたん
白質分解反応によって、周知である方法による実質的完
全抗体上に産生される。例えば、テオフィロポラスとデ
ィオクソンに付与された米国特許第4,342,566号を参照
されたい。Fab′抗体部位も周知であり、F(ab′)
部位から産生され次いでジスルフィド結合の還元により
2つのH鎖部位をメルカプトエタノールになるようにし
て結合し、次いで得られたたん白質メルカプタンのイオ
ドアセトアミドのような試剤によりアルキル化される。
完全抗体が本発明のモノクローナルリガンド分子の例と
して好ましく使用される。
“抗原”なる用語は抗体と結合する存在を指称しまた
抗体の産生を誘起する存在を指称するものとして歴史的
に使用されている。より普通の使用は抗体により結合す
る存在物に対する抗原の意味に限定され、また“免疫
原”なる用語は抗体産生を誘起する存在として使用され
る。上述した存在物が免疫原性と抗原性を有するときに
は、一般に抗原と称される。
“抗原決定基”なる用語は抗体結合サイトと免疫学的
に結合する実際の構造上の部位を称する。ジェーンの命
名法は抗原決定基を“エピトープ”として再定義してい
る。
“生物学的に活性”なる用語は少なくともたん白質様
分子の抗原または特異的抗体結合サイトを特異的に結合
する能力を称する。ただし、これら分子には他の一般的
あるいはエフェクター能力も存在し得る。抗体結合サイ
トを含むレセプター分子の生物学的活性はパラトープ
(抗体結合サイト)とそのエピトープ(抗体決定基)と
の水性媒体中での混合時の少なくとも生理学的pH値とイ
オン強度における免疫反応体を形成する免疫学的反応に
よって証明される。好ましいのは、生物学的活性は後で
定義する生物学的アッセイ条件下で生じることである。
“ELISA"とは固相に結合した抗体または抗原と酸素−
抗原または酵素−抗体コンジュゲートを用いて試料中に
存在する抗原または抗体の量を検出し定量する酸素結合
イムノソルベントアッセイを云う。ELISA法の説明は198
2年にカルホルニア州ロスアルトスのランジメデカルパ
ブリケイションズ社より刊行されたD.P.サイテス等によ
“Basic and Clinical Immunology"の第4版、22章;
および米国特許第3,654,090号、第3,850,752号および第
4,016,043号に見い出され、これらの記載はすべて参考
として本明細書に引用する。
“酵素”とは触媒作用により多くの場合特異的である
基質中でのある種の変化を促進し産生する能力のあるた
ん白質を称する。
種々の形で用いる“免疫反応”なる用語はレセプター
分子とエピトープ間の結合を意味する。
“標識手段”、“指示基”または“標識”なる用語
は、本明細書において、免疫反応体の存在を支持する検
知可能な信号の産生物中に直接または間接的に含まれる
単一原子および分子を含むものとして相互に変化的に使
用される。任意の標識手段をレセプターに結合あるいは
混入でき、あるいは別途に使用でき、これら原子または
分子は単独であるいは追加の試剤と組合せて使用でき
る。そのような支持基または標識はそれ自体免疫化学に
おいて周知であり、他の点で新規な方法および/または
組成物と共に用いる限りにおいてのみ本発明の一部を構
成する。
“レセプター”なる用語は、本明細書においては、抗
原と免疫学的に結合する抗体結合サイトを含む生物学的
活性分子を指称するものとして使用される。このような
結合は、典型的には、約105〜約1010/モルのアフィ
ニティによって生じ抗原のエピトープとレセプターの抗
体結合サイトとの特異的な反応である。
“分泌する”および“産生する”なる用語は、多くの
場合、抗体分子を得る細胞を称するものとして当該技術
において相互変化的に使用される。しかしながら、抗体
を産生する細胞は抗体分子をその周囲環境中には分泌し
得ない。本発明において興味あるハイブリドーマ細胞は
その周囲環境にモノクローナル抗体を分泌する。にもか
かわらず、そのような細胞はある場合、“抗体産生性”
細胞として称せられ、またこれらの抗体は当該技術にお
いて用いられる意味に合せる点で“産生”されるものと
してある場合には使用する。上記抗体(レセプター)の
抗体結合サイト含有たん白質も、本明細書においては、
同様に“産生”または“分泌”されるものとして使用す
るが、そのような分子はそれ自体“産生”または“分
泌”される抗体から産生されることを理解すべきであ
る。
“上清”なる用語は、本明細書においては、細胞を培
養するインビボ液状倍地を称するものとして使用され
る。本発明において興味あるハイブリドーマ培養物から
産生したモノクローナル抗体はその培養倍地環境に分泌
される。従って、これら細胞用の培地上清はモノクロー
ナルレセプター分子の1つの好ましい源であり、周知の
方法によってハイブリドーマ細胞から容易に遊離状態で
取得し得る。そのような方法の例は液状培地から細胞を
沈澱させる低速遠心である。モノクローナルレセプター
分子はハイブリドーマ組織を導入した実験動物の腹水腫
腸液(腹水液)からも得ることができる。両方法は当該
技術において周知である。本明細書に記載するモノ特異
性レセプター分子もこれら分子が生ずる宿主動物の血液
中に分泌する。このような抗体を取得する方法も当該技
術において周知である。
B.グルシトールリジン−ヘモグロビン産生方法 本発明方法は一例としてグルシトールリジン−ヘモグ
ロビンとグルコヘモグロビンを用いてグリシトールリジ
ン−ヘモグロビンをグリコヘモグロビンから産生する方
法に関する。この方法によって産生させたグルシトール
リジン−ヘモグロビンは当該技術で公知の方法によって
産生させたグルシトールリジン−ヘモグロビンに比し予
想外の増大した抗原性を有する。増大した抗原性が得ら
れる理由は知られていない。
公知量のヘモグロビンを含有するグルコヘモグロビン
の試料を調製する。かくして調製したグルコヘモグロビ
ンは赤血球に含まれるものとしてあるいは遊離分子とし
て存在し得る。
グルコヘモグロビンを取得しまたグルコヘモグロビン
の存在を検出する方法は当該技術において周知である。
さらに、一般的にたん白質およびポリペプチド特にヘモ
グロビンをグルコキシ化する方法も当該技術において周
知である。例えば、メジシ(Mezci)等に付与された米
国突庫第4,478,744号および“カーチス等、J.Clin.Inve
st.、72:1427−38(1983)”を参照されたい、これらの
記載はすべて参考として本明細書に引用する。
典型的には、グルコヘモグロビン試料は公知量の全血
液として、より好ましくは、公知量のパック詰赤血球
(RBC)として調製する。血液およびパック詰赤血球試
料の調製方法並びにこれら試料に含まれるRBCを溶解す
る方法は当該技術において周知である。
(a) グルコヘモグロビン試料を水性媒体で公知量の
フタル酸またはビフタル酸と混合して酸反応混合物を調
製する。混合する酸の量はヘモグロビンのミリグラム当
り少なくともフタル酸約1.5ミリモルの比、好ましくは
ヘモグロビンのミリグラム当り少なくともフタル酸約1
5.0ミリモル、より好ましくはヘモグロビンキリグラム
当り少なくとも45.0ミリモルの比を与えるのに十分な量
である。
酸は、典型的には、約3〜約6、好ましくは約4〜約
5、より好ましくは約4.1〜約4.5のpH値を有する水溶液
として調製する。酸溶液によ与えられる水性媒体はかく
して酸反応勘合物の水性媒体を与える。
試料中のヘモグロビンのモル量を検出する方法は当該
技術において周知である。
(b) 得られた酸反応混合物を数秒〜数時間の所定の
時間保持する。約10分〜約15分の時間が、通常、試料中
に元々存在する安定グルコヘモグロビンを維持しながら
すべての存在するグルコヘモグロビンを実質的に分解し
除去するのに十分である。しかしながら、必要に応じ
て、混合物は約16〜約20時間何らの有害な結果なしに保
持し得る。
グルコヘモグロビン試料を全血RBCとして調製したと
きには、酸溶液は赤血球溶解液(溶解剤)として作用
し、酸反応保持期間中、RBCを溶解しそれによって液中
に含まれるヘモグロビンを分離して溶血液を形成させ
る。かくして形成した溶血液は不安定グルコヘモグロビ
ンを除去したものであり元のRBC試料部分中に存在する
ヘモグロビンを含んでいる。
(c) 酸反応混合物を、その後、水親和性ほう化水素
酸塩還元剤と混合して水性還元反応混合物を調製する。
還元反応混合物は酸反応混合物の水により、ほう化水素
酸塩還元剤の水溶液によりあるいは別途に調製できる。
好ましいのは、酸反応混合物が還元反応混合物の水性部
分の一部を与えることである。
水親和性ほう化水素酸塩還元剤は当該技術において周
知であり、ほう化水素酸ナトリウム(NaBH4)、ほう化
水素酸カリウム(KBH4)およびシアノほう化水素酸ナト
リウ(NaCNBH3)がある。混合するほう化水素酸塩の量
はヘモグロビンのミリグラム当り少なくともほう化水素
酸(BH4 -)約0.015ミリモル、好ましくはヘモグロビン
のミリグラム当り少なくともほう化水素酸約0.15ミリモ
ル、より好ましくはヘモグロビンのミリグラム当り少な
くともほう化水素酸約0.35ミリモルの比を与えるのに十
分な量である。
(d) 得られた還元反応混合物を約0℃〜約37℃、好
ましくは約20℃〜約37℃の温度に数秒〜数時間の所定時
間保持する。約10分〜約16−20時間、好ましくは約15分
〜約30分の時間が、通常、安定グルコヘモグロビン中に
含まれるケト基をグルシトールリジン残基のヒドロキシ
基に還元してグルシトールリジン−ヘモグロビンを形成
させるのに十分である。
(e) 次いで、得られたグルシトールリジン−ヘモグ
ロビンを残存する未反応ほう化水素酸から分離して単離
したグルシトールリジン−ヘモグロビンを調製する。RB
C溶液からの細胞デブリもこの分離工程で除去すること
が好ましい。
グルシトールリジン−ヘモグロビンを未反応ほう化水
素酸塩および還元反応混合物の残りから分離する方法も
また当該技術において周知である。かかる分離法にはゲ
ルエキスクルジョンクロマトグラフィー、電気泳動、ア
フィニティークロマトグラフィ等がある。固相アッセイ
法を用いるときには、ヘモグロビン誘導体を使用する固
相マトリックスに結合して固形支持体を形成し、その後
液状還元反応混合物を固相から単純にデカンティンショ
ンして分離を行うことが好ましい。結合したグルシトー
ルリジンを含む固形支持体はデカンティション工程後に
洗浄することもできる。
上述した方法はグルコヘモグロビンを測定するのに用
いる臨床検査法およびキットにおいて使用できるグルシ
トールリジン−ヘモグロビンを調製するのにも使用でき
る。この方法は、存在する特定のリジン−糖付加物にも
よるが、他の必要なグルシトールリジン−ヘモグロビン
種を調製するのにも使用できる。
C.アッセイ方法 本発明はヘモグロビン試料中の安定グリコヘモグロビ
ンの量を検出する方法に関し、こゝでもまた一例として
グルコヘモグロビンを使用する。
前述のグルシトールリジン−ヘモグロビンを調製する
方法を公知量のヘモグロビンを含む試料から上述の工程
(e)の単離グルシトールリジン−ヘモグロビンを調製
するのに用いる。その後、次の各工程を実施する。
(f) 単離したグルシトールリジン−ヘモグロビンを
グルシトールリジン−ヘモグロビン含有エピトープと免
疫反応しグルシトールリジン不含ヘモグロビンと実質的
に交差反応性のないレセプターと混合して免疫反応混合
物を形成させる。使用できるレセプターは、典型的に
は、存在することが予想されるクルシトールリジンの量
以上の化学量論的過剰に混合する。
上述の免疫反応性を示すレセプター分子は本明細書に
おいては“グルシトールリジン特異性”レセプター分子
またはレセプターと称される。理解すべきことはそのよ
うなレセプター分子は他の糖−ヘモグロビンアダクトの
還元アマドリ生成物またはマンニトールリジン残基のよ
うな他の分子とも交差反応し得るということである。説
明の都合上、還元した安定ヘモグロビン(アマドリ)生
成物はすべてグルシトールリジン残基と称し、これら還
元生成物と免疫反応するレセプター分子は“グルシトー
ルリジン特異性”と称する。有用なレセプター分子はま
たソルビトール、マンニトール、血漿および他のたん白
質の還元アマドリ生成物、並びにリジンまたはアルギニ
ンのような遊離アミノ酸のような他の分子とも交差反応
し得る。しかしながら、これら他の分子は本発明におい
て使用する免疫反応混合物には存在せず、かくして、使
用できるレセプター分子のいかなる追加の交差反応性も
本発明においては関与しない。
グルシトールリジン−ヘモグロビンと免疫反応しグル
シトールリジン残基は、即ち、グルシトールリジン特異
性レセプター分子を含まないヘモグロビンと免疫学的交
差反応性を殆んどあるいは全く示さない有用なレセプタ
ーを調製する方法は当該技術において周知である。典型
的には、これら方法は先ずグルシトールリジン残基を含
有する免疫原を必要とする。
前述したように、一般にはたん白質および合成ポリペ
プチドをグリコキシ化する方法、特にこれら分子をグル
コキシ化する方法は当該技術において周知である。さら
に、エプシロンアミノ基に共有結合したグルコースを有
するリジン残基を、グルシトールリジン残基に、水親和
性ほう化水素酸塩還元剤による還元によるようにして転
化する方法も当該技術において周知である。“カーチス
糖、J.Clin.Invest.、72:1427−28、(1983)”を参照
されたい。さらにまた、たん白質およびポリペプチド免
疫原を用いてレセプターを産生させる方法も当該技術に
おいて周知である。
例えば、前出のカーチス等はクルシトールリジン残基
を含む免疫源を用いてグルシトールリジン特異性モノク
ローナル抗体(レセプター)を産生するハイブリドーマ
の製作方法を開示している。この方法によって作製さ
れ、グルシトールリジン−ヘモグロビンと免疫反応する
がグルコヘモグロビンまたはヘモグロビンとは反応反応
しないモノクローナル抗体を分泌する2種類のハイブリ
ドーマがロックビル(MD)のアメリカンタイプカルチャ
ーコレクション(ATCC)に、1983年9月20日付のブタペ
スト条約に従って、次のATCC寄託番号によって寄託され
ている: グルシトールリジン−ヘモグロビンと免疫反応するが
グルシトールリジンを含まないヘモグロビンと殆んど交
差反応しない単離特異性抗血清も周知の免疫吸収法を用
いて調製できる。例えば、グルシトールリジン−ヘモグ
ロビンはセラミ等に付与された米国特許第4,247,533号
に記載された方法の免疫原としてのHbAICに置き換える
ことができ、その記載は参考として本明細書に引用す
る。グルシトールリジン−ヘモグロビンに対する免疫特
異性抗体はその後単離することができる、即ち、単特異
性抗血清は還元していないヘモグロビンおよび/または
グルコヘモグロビン免疫吸収剤として用いて交差反応性
抗体を吸収し去ることによって調製できる。調製方法を
モニターする試験方法はグルシトールリジン−ヘモグロ
ビンをターゲット抗原として用いる。
(g) 免疫反応混合物を、生物学的アッセイ条件下
に、レセプターが存在するグルシトールリジン−ヘモグ
ロビンと免疫学的に結合し免疫反応物を形成するのに十
分である約10分〜約16−20時間、好ましくは約15分〜約
30分間のような所定時間保持する。
生物学的アッセイ条件はレセプターとアッセイすべき
グルシトールリジン−ヘモグロビンの活性を維持する条
件である。これらの条件には約4℃〜約45℃の温度範
囲、約5〜約9のpH値範囲、および蒸留水のイオン強度
から約1モル塩化ナトリウムのイオン強度で変化するイ
オン強度がある。そのような条件を最適化する方法は当
該技術において周知である。
(h) 次に、免疫反応混合物中に形成された免疫反応
物の量を測定し、それによって、試料中に存在する安定
グルコヘモグロビンの量を測定する。
形成した免疫反応物の量を直接また間接に測定するの
は当該技術で周知のアッセイ法によって実施し得る。例
えば、米国特許第4,536,479号、第4,233、401号、第4,2
33,402号および第3,996,345号に記載されているような
ホモジナスアッセイ系を使用でき、これら米国特許の記
載は参考として本明細書に引用する。
好ましい実施態様においては、前述の工程(g)のレ
セプターは指示基または標識を含んでおり、この標識は
免疫反応物中の標識レセプターの存在を信号し得るもの
である。標識レセプターの存在および量をアッセイする
方法は使用する標識に依存しており、そのような標識お
よびアッセイ法は当該技術において周知である。
レセプターのようなたん白質様特異的結合剤の標識化
は当該技術において周知である。例えば、ハイブリドー
マにより産生したレセプターは組織培養培地中の成分と
して調製されたラジオアイソトープ含有アミノ酸の代謝
導入によって標識化できる。例えば“ガルフレ(Galfr
e)等、Meth.Enzmol.73、3−46、(1981)”を参照さ
れたい。活性化官能性基を介してのたん白質接合または
カップリング技術は特に適用可能である。例えば“アラ
ミス(Aurameas)等、Scand.J.Immunol.Vol.8,Suppl.
7、7−23、(1978)”および米国特許第4,493,795号を
参照されたい、これらの記載は参考として本明細書に引
用する。さらに、サイト直接カップリング反応も標識が
第2レセプターとそのターゲット抗原との免疫反応を実
質的に干渉しないようにして実施し得る。例えば、“ロ
ッドウェル等、Biotech.3、889−894(1985)”を参照
されたい。
標識化手段は抗原または抗体にこれら抗原または抗体
を変形させることなく化学的に結合して有用な免疫螢光
体トレーサーであるフルオロクロム(染料)を形成する
螢光標識剤であり得る。適当な螢光標識剤はフルオレセ
インイソシアネート(FIC)、フルオレセインイソチオ
シアネート(FITC)、5−ジメチルアミン−1−ナフタ
レンスルホニルクロライド(DANSC)、テトラメチルロ
ーダミンイソチオシアネート(TRITC)、リサミン、ロ
ーダミン8200スルホニルクロライド(RB200SC)等のフ
ルオロクロムである。免疫螢光分析法の説明は、ジョン
ウィリーアンドサンズ社発行、マルカロニス(Marchalo
nis)等編集の「Antibody As A tool、189231頁のデル
カ(Deluca)により“Immunofluorescence Analysis"に
おいて見い出され、その記載は参考として本明細書に引
用する。
好ましい実施態様においては、指示基はホースラディ
シュパーオキシダーゼ(HRPO)、グルコースオキシダー
ゼまたはその他の酵素である。主たる指示基がHRPOまた
はグルコースオキシダーゼのような酵素である場合に
は、レセプター−抗原複合体(免疫反応物)が形成した
事実を可視的にする追加の試剤を必要とする。HRPO用の
よのような追加の試剤には過酸化水素(H2O2)およびジ
アミノベンジジンまたはo−フェニレンジアミン(OP
D)のような酸化染料先駆体がある。グルコースオキシ
ダーゼと使用できる追加の試剤は、2,2′−アジノ−ジ
−(3−エチル−ベンズチアゾリン−G−スルホン酸)
(ABTS)である。
放射性元素もまた有用な標識剤であり、本発明におい
て使用できる。例示的な放射性標識剤はガンマー線を発
生する放射性元素である。それ自身でガンマー線を発生
している124I、125I、128I、131I、132Iおよび51Crのよ
うな元素は1群のガンマー線発射放射性元素指示基を代
表している。特に好ましいのは125Iである。有用な標識
手段のもう1つの群はそれ自体ポジトロンを出発する11
C、18F、15Oおよび13Nのような元素である。かくして出
発したポジトロンはアッセイ混合物中に存在する電子と
出会ったときガンマー線を発生する。また、111Inまた
3Hのようなベータ線エミッターも有用である。
指示手段は本発明で有用なレセプター分子に直接結合
できるかあるいは別個の分子からなり得る。指示手段は
ヤギまたはウサギ抗マウス抗体のような有用なレセプタ
ー分子に結合する抗体のような別個の分子であり得る。
スタフィロコッカスアウレウス(Staphylococcus aureu
s)プロテインAもまた本発明の全体または実質的に全
体にレセプター分子を使用するとき、即ち、プロテイン
Aと結合するセレプター分子のFc領域の部位を含む分子
を使用するときの別個の分子指示体即ち標識剤として使
用できる。そのような使用においては、プロテインA自
体が放射性元素またはフルオロクロム染料のような標識
を含む。
特に好ましい実施においては、上述のアッセイは、グ
ルシトールリジン含有抗原を固相マトリックスに結合あ
るいは固定して固相指示体を形成することからなるヘテ
ロジナス固相アッセイとして実施する。抗原は任意の周
知の化学または物理的手段によって固相マトリックスに
結合あるいは固定できる。吸着または免疫反応によるよ
うな結合は固定の唯一の手段ではないけれども、“結
合”、“固定”またはその種々の表現上の変形は本明細
書において相互変化的に使用する。
抗原の固相マトリックスとして使用されるマイクロタ
イタープレートウェル壁の吸着による物理的結合は後で
例示する。化学結合には、ヘモグロビンエピトープに結
合する第1抗体による結合があり、これは結合したと
き、グルシトールリジンエプトープとレセプター分子と
の免疫学的結合を実質的に干渉しないものである。この
アッセイ法は通常“サンドウィッチ”アッセイと称され
ている。もう1つの化学結合手段は1−エチル−3−
(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドハイド
ロクロライドのような水溶性カルボジイミド試剤を用い
てマトリックスのカルボン酸とレセプターのアミノ基ま
たはヒドロキシ基との間(またはその逆)で、それぞれ
アミドまたはエステルを形成することである。さらに別
の化学的結合手段はグルタルアルデヒドまたは塩化シア
ヌルのような多価反応剤を用いるもので、これも周知の
ことである。
上記方法で使用できる固形マトリックスの例は当該技
術において周知であり、ファルコンマイクロテストIII
フレキシブルアッセイプレート(ファルコンプラスチッ
クス、オックスナード、(A)の名称で市販されている
69ウェルマイクロタイタープレートのような固形マトリ
ックス、またはイムロンI及びII(ダイナテック、アレ
キサンドリア、VA)の名称で市販されているマイクロタ
イターストリップのような1列に12ケのウェルを有する
マイクロタイターストリップがある。マイクロタイター
ストリップまたはプレートは透明プラスチック材料、好
ましくはポリ塩化ビニルまたはポリスチレンから作製さ
れる。本発明の上述の方法で使用するための別の固形マ
トリックスにはアボットラボラトリーズ社(ノースシカ
ゴ、IL)より入手できる約1ミクロン〜約5mm直径のポ
リスチレンビーズ、任意の適当なサイズのポリスチレン
チューブ、スティックまたはパドル(棒状物);および
ポリスチレン粒子が約1ミクロンの大きさを有しラテッ
クスの他の成分から遠心的に分離し得るポリスチレンラ
テックスがある。
固形マトリックスはまたピスカタウェイ、NJのファル
マシアファインケミカルズ社より入手できる架橋デキス
トラン例えばシェファデックスG−25、−50、−100、
−200等;および同じくファルマシアファインケミカル
ズ社より入手できるアガロースおよび架橋アガロース、
例えば、シェファローズ6B、CL6B、4B、CL46等のような
種々の材料からも作製し得る。
上述のアッセイ方法は、必要なとき、ヘモグロビン材
料中に存在する任意の特定のグリシトールリジン−ヘモ
グロビン種の量を、所望のグリシトールリジン種に特異
的なレセプターを用いることによって測定するのに用い
ることができる。
D.診断薬系 本発明の別の局面は典型的にはキット形状であり前述
のアッセイ方法を実施するのに有用な診断薬系である。
この系は複数のパッケージ(包装単位)を含む。
第1のパッケージは上述したような固相マトリックス
を含む。このマトリックスは好ましくは複数のウェル例
えば96または12ケのウェルを含むプラスチックマイクロ
タイタープレートまたはストリップであり、そのウェル
表面上で、前述のアッセイ法を実施する。
第2のパッケージは所定量の水親和性ほう化水素酸還
元剤を含む。この試剤は典型的には乾燥粉末として供給
する。
第3のパッケージは公知量の適当なグリシトールリジ
ン特異性レセプター分子、好ましくはATCC寄託番号HB83
56およびHB8358を有するハイブリドーマより分泌された
もののようなグルシトールリジン特異性レセプターを含
んでいる。これらのレセプター分子は典型的には水性組
成物としてあるいは凍結乾燥粉末として存在する。好ま
しい実施態様においては、レセプターは前述したような
指示基または標識に結合させて供給する。
第4のパッケージは所定量のフタル酸またはビフタル
酸を含む。この酸も水性媒体中に溶解してあるいは乾燥
固形分として供給できる。
好ましい実施態様はまた調製したレセプターと免疫反
応するグリシトールリジン−ヘモグロビン種を含む追加
のパッケージも含む。あるいは、好ましいのは、パッケ
ージが標準またはコントロールとして使用すべき公知割
合のグルシトールリジンを有するグルシトールリジン−
ヘモグロビンを含むことである。診断薬系においてさら
に含み得るパッケージには、PBSのようなパッケージ塩
または溶液を含むもの、標識プロテインAまたは標識抗
レセプター抗体のような別途にパッケージした指示手
段、別途にパッケージした過酸化水素および酸化性染料
先駆体のような酵素指示手段用の可視化用試剤、追加の
コントロール等がある。
理解すべきことは診断薬系に含まれる各パッケージが
適当なコントロールを含む1つのアッセイを実施するの
に十分な量の内容物を含んでいるということである。好
ましいのは、複数のアッセイを実施するのに十分な量が
各パッケージに含まれていることである。
発明の好ましい実施態様 以下の実施例は例示を目的とするものであり、本発明
を限定するものではない。
実施例1 ヘモグロビン試料: ヘモグロビン試料を年令18〜88才の範囲の男性と女性
の両方を含む118人の糖尿病患者から採取した。試料は
年令24〜52才の男性および女性を含む35人の正常成人
(血糖正常)からも採取した。これら試料はカルホルニ
ア州ラジョラのエンドクリノロジーアンドジアベータス
クリニックスオブスクリップスクリニックアントリサー
チファンデーションおよびカルホリニア州サンジェゴの
カイザーパーマネントから採用した。
血液サンプルを抗凝集剤としてのエチレンジアミンテ
トラ酢酸(EDTA)を含むチューブに集め、ベックマンマ
イクロフュージ12中で約12,000〜13,000xgで3分間遠心
処理してパック詰赤血球(REC)ペレットと血漿画分を
調製した。血漿画分は廃棄しアッセイすべきヘモグロビ
ン試料を典型的には10〜15マイクロリッターのペレット
(パック詰REC)として調製した。
パック詰RBCペレットのマイクロリッター当りのヘモ
グロビンのmg数を測定するため、1容量のペレットを1
容量または3容量のアイソトンIII(Isoton III、コー
ルターエレクトリック社、ヒーリー、FL)と混合し、そ
れぞれ1:2および1:4ペレット希釈物を調製した。各ペレ
ット希釈物をヘモグロビン濃度についてモデルS−プラ
スVIコールターカウンター(コールターエレクトリック
社)を用い製造者の仕様書に従って分析した。要する
に、希釈物中に存在するヘモグロビンをドラブキン試薬
(Drabkin′s reagent)を用いてシアンメトヘモグロビ
ンに転化し、存在する量を540ノナメーター(nm)での
吸収により分光測光的に測定した。
パック詰RBCペレットのマイクロリッター(μ)当
りのヘモグロビン(Hb)のミリグラム(mg)の平均数は
0.294mgHb/μであることが判った。しかしながら、計
算をしやすくするために、この値は公知容量のパック詰
赤血球ペレットとして調製したヘモグロビン試料に基づ
くすべての比率決定のために0.3mgHb/μに丸めた。
ヘモグロビン試料を公知容量の全血液として調製した
ときは、存在するヘモグロビンの量は男性から採取した
試料については155mgHg/mlおよび女性血液試料について
は135mgHb/mlの平均値を用いて決定した。
実施例2 レセプターの調製、精製および標識化 ATCC寄託番号HB8356を有するハイブリドーマは“カー
チス等、J.Clin.Invest.72:1427−28(1983)”に記載
されているようにモノクローナル抗体G6C9を産生する。
G6C9レセプター分子を含む腹水腫腸液は10週令のBalb/c
マウスから取得し、これらマウスは各々0.3mlの鉱油で
感作し3−50×105HB8356細胞で腹空内注射したもので
あった。腹水の発育平均時間は12日であった。15,000xg
での4℃、1時間の遠心による清澄化の後、腹水腫腹液
をプールし−20℃で凍結保存した。
G6C9レセプターは腹水腫瘍液をファルマシアPFLCシス
テム中のファルマシアモノQHR5/5アニオン交換カラムで
10mMトリス、pH8.0中の0−0.5勾配を用いて急速たん白
質液体クロマトグラフィーに付しカラムに供給された流
れを追跡することによって精製した。
精製G6C9レセプター分子は“ナカネ等、J.Histochem.
Cytochem.、22:1084−1089(1974)”に記載された方法
を用いてホースラデッシュパーオキシダーゼに結合させ
た。これらのレセプターは以後HRPO−G6C9レセプターと
称する。
実施例3 グルコシル化付加物の調製 次のたん白質と先駆体をグリコシル化および/または
還元せしめた:ポリ−L−リジン、ポリ−L−バリン
(シグマケミカル社、セントルイス、MO)、アルファー
T−Boc−リジン(バケム社、トランス、CA)、精製ヒ
トヘモグロビン(シグマ社)、および“シュワルツ等、
Aroh.Biochem.Bioprys.、181:542−549(1977)”によ
り記載された方法により調製したグルシトールリジン。
グルコシル化し還元した付加物はglc−REDアダクトと
称する。glc−REDアダクトは上記各種たん白質と先駆体
の15ミリグラム/ミリリッター(mg/ml)溶液、2mlをり
ん酸緩衝塩水(PBS)中240mMグルコース(シグマ社)、
2mlおよびPBS(pH7.4)中37.5mg/ml NaCNBH3(J.T.ベー
カーケミカル社、フィリップパーグ、NJ)、2mlと混合
することによって調製した。得られた混合物を密閉ガラ
スチューブ(16×100mm)中で120時間、37℃に保持し
た。アダクトを透析バッグ(スペクトラフォール社、分
子遮断3,500mw)に移し、PBSに対し72時間、4℃で完全
に透析し、最終濃度約5mg/mlに調整し、4℃で貯蔵し
た。
グルコシル化は行ったが還元してないアダクトコント
ロール(glc−NR)を上記の手順においてNaCNBH3を2ml
のPBSに置き換えて調製した。グルコシル化なしの還元
コントロール(RED−アダクト)は上記手順において240
mMグルコースを2mlPBSに置き換えて調製した。
実施例4 拮抗抑制による抗体特異性の測定 実施例3で調製したglc−RED、glc−NRおよびRED−ア
ダクトを10%の正常ヤギ血清(NGS)含有PBS中で200μg
/ml〜0.39μg/mlで変化する濃度に希釈した。500μの
各種希釈物を実施例2で調製したHRPO−G6C9レセプター
500μとガラスチューブ内で混合し(10%NGS含有PBS
中での希釈1:150)、拮抗免疫反応混合物を調製した。
混合物を1時間、37℃で保持して上記レセプターを任意
のグルシトールリジン残基含有またはグルシトールリジ
ン不含有で交差反応性のエピトープと免疫学的に結合せ
しめ液相免疫反応体を形成させた。
次に、上記の保持した拮抗免疫反応混合物を結合して
ないHRPO−G6C9レセプターの量についてアッセイした。
このアッセイは固相−固定グルシトールリジン−ヘモグ
ロビンをターゲットまたは捕獲用抗原として用いELISA
中で行った。
固相−固定グルシトールリジン−ヘモグロビンは糖尿
病患者の血液を用いて実施例1の手順に従って調製した
パック詰RBCペレット、0.240mlを0.05mMフタル酸含有蒸
留水、15mlと混合(1:62.5容量希釈)することによって
調製した。得られた酸反応混合物を15分間、37℃に保持
し溶血液を調製した。
続いて、50μの溶血液を50μの400mM NaBH4とマ
イクロタイタープレートウェル(固形マトリックス)中
で混合した。得られた還元反応混合物を15分間、37℃に
保持してグルシトールリジン−ヘモグロビンを形成せし
めた。このグルシトールリジン−ヘモグロビンは、上記
保持時間の終了までに、固相マトリックスに固定して固
相−固定グルシトールリジン−ヘモグロビン(固形支持
体)および未反応ほう化水素酸塩と還元反応混合物の残
余とを含む液相とを形成した。得られた混合物の固相お
よび液相とを分離した。次いで、固形マトリックスのウ
ェル壁に固定した吸着グルシトールリジン−ヘモグロビ
ンによって形成された固形支持体を0.05%トウィーン20
〔ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレート〕
含有PBS、350μで4回洗浄して単離した固相−固定グ
ルシトールリジン−ヘモグロビンを調製した。
上記保持したHRPO−G6C9/アグスト拮抗免疫反応混合
物の100μ容量を固相−固定グルシトールリジン−ヘ
モグロビンと混合した。かくして得られた第2の液/固
相免疫反応混合物を15分間、37℃に保持してアダクトイ
ンヒビターまたはコントロールと免疫反応していない抗
体分子を固相グルシトールリジン−ヘモグロビンと免疫
学的に結合せしめ固相−固定免疫反応体を形成させた。
固相および液相を再び分離し、形成した固相−固定免
疫反応体をさらに液相からデカンティションにより分離
し、各ウェルを洗浄液(0.05トウィーン20含有PBS)で
4回洗浄した。形成した固相−固定免疫反応体の量をウ
ェルに100μの新しく調製したHRPO基質溶液〔蒸留水
中の0.0125%H2O2および0.67mg/ml −フェニレンジア
ミン(opp)〕を混合することによって測定した。室温
(約20〜約25℃)、5分間で発色させた。次いで、基質
転化(発色)反応を各ウェルに50μの4N H2SO4を加え
ることによって停止させた。溶液の光学密度(O.D.)を
490nmの波長でダイナテックMR600(ダイナテック社、ア
レキサンドリア、VA)マイクロタイタープレートリーダ
ーを用いて測定した。この試験の結果は第2A、Bおよび
C図に示している。これらの経過は還元したがグルコシ
ル化してないアダクト(第2A図)およびグルコシル化し
ているが還元していないアダクト(第2図)はHRPO−G6
C9が固相−固定グルシトールリジン−ヘモグロビンに結
合するのを抑制してなかったことを示している。しかし
ながら、第2C図に示しているように、グルコシル化し還
元したリジン含有たん白質および先駆体、即ち、グルシ
トールリジンはHRPO−G6C9と固相−固定グルシトールリ
ジン−ヘモグロビンの極めて効果的なインヒビターであ
ったが、グルコシル化し還元したポリ−L−バリンは有
効でなかった。固相免疫反応体の形成を抑制するアダク
トに共通する構造上の特徴はグルシトールリジン残基の
存在であるので、この試験の結果はG6C9レセプターがグ
ルシトールリジン含有エピトープと、該エピトープを固
相−固定グルシトールリジン−ヘモグロビンとして存在
させたとき、免疫反応することを示している。
実施例5 還元最適化 a.水親和性還元剤 前述したように、グルシトールリジンはリジンのエプ
シロンアミノ基に共有結合した還元ヘキソースアルコー
ル形である。次の試験は種々の水親和性ほう化水素酸塩
還元剤をその種々の条件下でヘモグロビン上にグルシト
ールリジン残基を形成させる能力について試験するため
に行った。
ヘモグロビン試料は正常人および糖尿病患者からの血
液を用い実施例1に記載したようにして調製した10μ
のパック詰RBCペレット(約3mgのヘモグロビン)として
調製した。各試料中のグルコシル化ヘモグロビンのパー
セントを市販のGLY−AFFIN GHbアッセイシステム(Iso
lab社、アクロン、OH)を用いて測定して正常試料にお
いて6.3%、糖尿病試料において8.9%であることが判っ
た。即ち、糖尿病試料中のグルコシル化ヘモグロビンは
正常人試料に較べ約1.4倍であった。試料を、各々、615
μの蒸留水が0.05Mフタル酸と混合した。これによ
り、約4.8mg/mlの濃度でヘモグロビンを含む混合物が生
じ、酸を用いた場合には、ヘモグロビンのミリグラム当
り少なくとも約10マイクロモルの酸の比率が生じた。
得られた混合物を15分間、37℃に保持した。この間
に、各混合物中に存在する実質的にすべてのRBCが溶解
し、それによって混合物中に含まれるヘモグロビンを溶
液中に分離し溶血液を形成した。
続いて、50μの各溶血液(約0.24mgのヘモグロビ
ン)をマイクロタイタープレートウェル中で50μの種
々の濃度のNaBH4またはKBH4と混合して還元反応混合物
を調製した。これらの混合物を15分間、37℃に保持し
た。この間に、そのエプシロンアミノ基に共有結合した
グルコースを有するヘモグロビンリジン残基が還元され
てグルシトールリジン残基を形成した。さらに、形成し
たグルシトールリジン−ヘモグロビンを吸着によりマイ
クロタイタープレートウェルの壁に固定させた、即ち、
固相結合グルシトールリジン−ヘモグロビンを形成させ
た。
固相および液相をデカンティションにより分離した。
各ウェルを洗浄溶液で4回洗浄して固相−固定(マイク
ロタイタープレートウェル結合)グルシトールリジン−
ヘモグロビンから未反応ほう化水素酸塩をさらに除去し
た。
次いで、各ウェルに、100μの実施例2で得たホー
スラディッシュオオシダーゼ標識G6C9(HRPO−G6C9)レ
セプターを混合して免疫反応混合物を調製した。この混
合物を15分間、37℃に保持し、それによって標識レセプ
ターを存在する固相−固定(マイクロタイターレートウ
ェル結合)グルシトールリジン−ヘモグロビンと免疫学
的に反応させ固相−固定(マイクロタイタープレートウ
ェル結合)免疫反応体を形成させた。未免疫反応(未結
合)HRPO−G6C9をウェルからデカンティションにより除
去し次いで洗浄溶液で5回洗浄した。次いで、形成した
固相−結合免疫反応体を実施例4に記載したようにして
測定した。
この試験の結果は第3AおよびB図に示しており、いく
つかの興味ある現象を示している。第1は、第3Aおよび
B図から明らかなように、水親和性ほう化水素酸塩還元
剤としてほう化水素酸ナトリウムまたカリウムのいずれ
も用いても得られた結果に実質的差異はなかったことで
ある。
第2は、第3A図から、酸の不存在下での還元(グルシ
トールリジン形成)が、予期されたように、グルコヘモ
グロビンを多量に含む試料、即ち、糖尿病試料中ではよ
り多くの数のレセプター結合グルシトールリジン残基含
有エピトープを産生することを示していることである。
しかしながら、これらの結果を還元を酸の存在下で行っ
たときの結果(第3B図)と比較した場合、より多数のレ
セプター結合グルシトールリジン残基が、フタル酸不存
在下で生じた数に比較し、両方のヘモグロビン試料にお
いて生じている。しかも、還元をフタル酸の不存在下で
行った場合(第3A図)に比較し、還元をフタル酸の存在
下で行った場合(第3B図)において正常試料と糖尿病試
料間のレセプター結合グルシトールリジン残基の数に大
きい差がある。これら2つの知見はフタル酸の存在が水
親和性ほう化水素酸塩還元剤のグルシトールリジン残基
含有エピトープの産生しかつ赤血球を溶解し不安定グル
コヘモグロビンを除去する能力を予想外に増強している
ことを示している。
最後に、第3A図の結果を第3B図の結果と比較した場
合、ヘモグロビン試料をフタル酸とヘモグロビンのミリ
グラム当り少なくとも約10μMの酸の比較で混合したと
きは、還元反応はヘモグロビンをほう化水素酸塩とmgヘ
モグロビン当り少なくとも約2.6μMのほう化水素酸塩
程の低い比率で混合したときでさえも増強されているこ
とが理解できる。
上記の知見は従来技術の教示と相反するものであり、
従って、予想外であった。前述したように、従来技術は
RBCから得られたヘモグロビン試料中のグルコヘモグロ
ビンの総量は不安定および安定グルコヘモグロビン画分
の和であると教示している。“ビッセ(Bisse)等、Dia
betes、31:630−633(1982)”によれば、不安定画分は
ヘモグロビン試料からビフタル酸による処理によって除
去される。即ち、アッセイ可能なグルコヘモグロビンの
量はビフタル酸処理試料においては減少する。従って、
従来技術は、試料中のグルコヘモグロビンの量を測定す
るアッセイにおいては、その除去した不安定画分を有す
る試料によって生じた信号は匹敵する除去してない試料
によって生じた信号よりも小であるべきである。
b.還元反応混合物保持時間 酸反応混合物を1人の糖尿病女性患者および1人の正
常人女性の各々からの全血液試料として調製した。各混
合物中のフタル酸濃度は一定の0.05Mであった。しかし
ながら、ヘモグロビン濃度は27.0mg/ml〜0.27μg/mlに
変化し、それによって1.85〜185.2の範囲のmM酸/mgHb比
を生じた。酸反応混合物はすべて15分間、37℃に保持し
て溶血液を調製した。
次に、還元反応混合物を、50μの各溶血液と50μ
のNaBH4を混合することにより2通り調製し、それによ
って0.0148〜1.481の範囲のmMほう化水素酸塩/mgHb比を
生じた。還元反応混合物の1つのセットを15分間、他の
セットを30分間、それぞれ、37℃に保持した。各試料
は、その後、未反応ほう化水素酸塩および残余の還元反
応混合物成分から分離し、洗浄し、実施例4に記載した
ようにしてグルシトールリジン−ヘモグロビンについて
アッセイした。
第4図から明らかなように、この試験の結果は15分ま
たは30分間の還元反応保持時間が試験したすべてのヘモ
グロビン濃度において糖尿病および正常試料中で測定可
能な量のグルシトールリジン−ヘモグロビンを産生して
いることを示している。また、アッセイ可能なグルシト
ールリジン産生の最適比は、ヘモグロビンがそれぞれの
反応において1.08mg/mlと0.54mg/mlの濃度で存在すると
き、酸反応混合物において46.3mM酸/mgHbであり還元反
応混合物において0.37mMほう化水素酸塩/mgHbであるこ
とが判明したことにも注目すべきである。
実施例6 不安定グルコヘモグロビン除去 a.酸反応混合物 不安定グルコヘモグロビンのグルコースとヘモグロビ
ンへの分解は約5のpH値を有する溶液中で酸触媒される
ことが報告されている。ビッセ等、Diabetes、31:630−
633(1982)不安定グルコヘモグロビンの報告されたpH
依存安定性が使用する酸の種類によって影響されるかど
うかを測定するために、フタル酸、クエン酸、酢酸、り
ん酸塩、D(+)グルコサミン、アルファーケトグルタル
酸、オキサロ酸、シュー酸二カリウム酸、コハク酸また
はピルビン酸を含む溶液を0.05Mの濃度および4〜5の
範囲のpH値で調製した。10μのパック詰RBCペレット
として調製したヘモグロビン試料を糖尿病および正常人
から得た血液から実施例1に記載したようにして調製し
た。糖尿病試料および正常人試料を、各々、615μの
上記各酸溶液と混合して酸反応混合物をまた615μの
蒸留水と混合してコントロールを調製した。
さらに、パック詰RBCペレットを等張塩水中で一夜
(約18時間)インキュベートした糖尿病および正常人か
らのRBCから調製した。これらペレットの各々からの10
μを615μの0.05フタル酸または蒸留水とコントロ
ールとして混合した。
かくして調製した酸反応溶液およびコントロールを37
℃、15分間保持して溶血液を調製した。次いで、グルシ
トール−ヘモグロビンを形成し、実施例4で記載したよ
うにして各溶血液の50μのアリコート、NaBH4およびH
RPO−G6C9を用いてアッセイした。
この試験の結果は第5図に示してある。これらの結果
はグルコヘモグロビンをほう化水素酸塩による還元前に
フタル酸と反応させると他の試験した酸に比しグルシト
ールリジン残基の形成を著しく増強することを示してい
る。
b.酸濃度 グルシトールリジン−ヘモグロビン産生およびアッセ
イ性能へのpH4〜5範囲内でのフタル酸濃度の効果を試
験するために、フタル酸濃度0.05Mまたは0.025Mを有す
る酸反応混合物を、ヘモグロビン濃度75、50、37.5、3
0、25、または21.4mgHb/mlを有するように調製した。即
ち、0.05Mフタル酸を含む混合物には0.66〜約2.34mMフ
タル酸/mgヘモグロビンの範囲の比が存在した。同様
に、0.025Mフタル酸混合物中には、比の範囲は0.33〜1.
17であった。ヘモグロビンは実施例1で記載したように
して1人の糖尿病患者の血液から調製した所定容量のパ
ック詰RBCペレットとして調製した。
得られた酸反応混合物を15分間、37℃に保持して溶血
液を調製した。次いで、グルシトールリジン−ヘモグロ
ビンを形成し、実施例4で記載したようにして50μの
各溶血液、NaBH4およびHRPO−G6C9レセプターを用いて
アッセイした。
第6図はこの試験の結果を示す。これらの結果は0.05
Mおよび0.025Mフタル酸反応混合物は、共に、mM酸/mgヘ
モグロビンの比が約1.00約2.34の間にあるとき、標識レ
セプターが結合したグルシトールリジン残基含有エピト
ープの形成を増強していることを示している。
さらに、第6図に示された結果はフタル酸単独による
反応はアッセイ可能なグルシトールリジンを産生しない
ことを示している。
c.酸pH値 pH値3.5、4.5、5.5および6.5を有する0.05Mフタル酸
含有ストック溶液を調製した。次いで、4種の酸反応混
合物を各ストック溶液を用いて調製した。2つの糖尿病
試料と2つの正常試料の各々を用いて実施例1における
ようにして得た10μのパック詰RBCペレットとして調
製したヘモグロビン試料を各ストック溶液の615μと
混合した。得られた酸反応混合物を15分間、37℃に保持
して溶血液を調製した。次いで、グルシトールリジン−
ヘモグロビンを調製し、実施例4で記載したようにして
50μの各溶血液、NaBH4およびHRPO−G6C9レセプター
を用いてアッセイした。
第7図はこの試料の結果を示し、最大数の免疫学的に
結合可能なグルシトールリジン残基が約3.5のpH値を有
するフタル酸を用いて調製した溶血液で行ったアッセイ
において産生されていたことを示している。しかしなが
ら、正常試料と糖尿病試料との間の信号(光学密度)の
最大の差を生ずるpH値は4.5であった。さらにまた、pH
値5.5および6.5を有するフタル酸溶液の使用も測定可能
な量のグルシトールリジン残基を産生していた。
0.05M水性フタル酸のpH値の変化性を試験するため
に、4ケの0.05M溶液を調製し、その調整してないpH値
をアルテックスモデル3500デジタルpHメーター(ベック
アンインスツルメンツ社、バークレイ、CA)をカロメル
マイクロプロープ電極(ファイザーサイエンティフィッ
ク社、ピッツバーグ、PA)と組合せて用いて測定した。
4つの調整してない溶液のpH値は4.13〜4.5の範囲であ
り平均約4.3を有していた。
d.酸反応混合物保持時間 本発明のアッセイ方法の酸反応工程の1つの目的は、
安定画分を維持しながら不安定グルコヘモグロビン画分
を除去すること(不安定グルコヘモグロビンをヘモグロ
ビンとグルコースに分解すること)である。従って、酸
反応混合物保持時間を変化させた効果を試験した。
4セットの酸反応混合物を試験した。各セットは2人
の糖尿病患者および2人の正常人女性の血液試料の各々
からのヘモグロビン試料を0.05Mのフタル酸と実施例6c
で記載したようにして混合することによって調製した4
種の混合物を含んでいた。次いで、酸反応混合物セット
の1つを直ちにNaBH4と混合し、さらに実施例4で記載
したようにして処理しアッセイした。残りの3つのセッ
トは、実施例4におけるようなNaBH4と混合する前に
5、10または15分間保持した。
この試験の結果は、第8図から明らかなように、酸反
応混合物保持時間の増大は糖尿病試料No.1では少量のア
ッセイ可能なグルシトールリジンの形成をもたらしてい
ることを示しており、かくしてこの試料は最初実質的の
不安定グルコヘモグロビンを含んでいたことを示してい
る。15分間の保持時間は、また、1分以下の保持時間に
比較したとき、糖尿病試料No.2および正常試料No.1にお
いて少ないアッセイ可能なグルシトールリジンを産生し
ていた。これらの結果は約5分間の短い酸反応混合物保
持時間がヘモグロビン試料中の不安定グルコヘモグロビ
ン画分の除去をもたらしていることを示している。
実施例7 アッセイ温度 ヘモグロビン濃度約27μg/ml〜1.35μg/mlを有する溶
血液を糖尿病および正常女性からの血液を用いて実施例
5bに従って調製した。次いで、各溶血液を還元し、30分
間の還元および抗体反応用の保持時間を用い実施例4で
記載したようにして室温(約20〜25℃)または37℃でア
ッセイした。
第9図は検出したグルシトールリジン−ヘモグロビン
の量が還元および免疫反応混合物を37℃に保持したとき
わずかに大であったが、37℃の結果と室温で得た結果と
の間に実質的な差はなかったことを示している。
実施例8 ELISA評価 前述したようなフタル酸およびほう化水素酸塩を用い
てグルコヘモグロビンのアッセイ可能なグルシトールリ
ジン残基の形成を最適化する方法は任意のイムノアッセ
イ方式に適用可能であるけれども、該方法を用いるELIS
Aの性能特性を詳細に評価して以下に述べるような臨床
使用を決定した。評価した特定のELISAは次の如くして
実施した。
種々の正常人および糖尿病患者からの血液を用いて実
施例1で記載したように調製した10μのパック詰RBC
ペレットを615μの0.05Mビフタル酸カリウムと混合し
た。
かくして調製した酸反応混合物を15分間、37℃に保持
して、溶血液を調製した。続いて、50μの溶血液を3N
UNCイノムIマイクロタイタープレートウェル(平底ポ
リスチレンプエート、ギブコラボラトリー社、ローレン
ス、MA)の各々にピペット注入した。50μ容量の400m
M NaBH4を各溶血液試料に混合して還元反応混合物を調
製した。得られた還元反応混合物を15分間、37℃に保持
しているマイクロタイタープレートウェルに結合したグ
ルシトールリジン−ヘモグロビンを生成させた。マイク
ロタイタープレートウェル結合グルシトールリジン−ヘ
モグロビンを、過剰のほう化水素酸塩から、デカンティ
ションし、ウェルを0.05%トウィーン20含有PBSの0.35m
lで4回洗浄することによって分離した。
次に、ウェル結合グルシトールリジン−ヘモグロビン
の量を、各ウェルに10%正常ヤギ血清含有PBS中で1:300
希釈した実施例2のHRPO−G6C9、0.100mlを混合し液/
固相免疫反応混合物を形成させることによって測定し
た。免疫反応混合物を15分間、37℃に保持した。固相お
よび液相を分離し、各ウェルを0.05%トウィーン20含有
PBS(pH7.4)、0.35mlで5回洗浄して、未結合レセプタ
ーを固相固定免疫反応体から分離した。固相固定免疫反
応体として存在するHRPO−G6C9レセプターを実施例4に
記載したようなopb基質溶液を用いて検出した。
実施例3で調製したGlc−REDHbアダクトをELISA用の
内部標準(カリブレーター)として用いた。標準溶液
は、10%正常ヤギ血清含有0.1M重炭酸ナトリウムバッフ
ァー(pH9.0)中に希釈したGlc−REDヘモグロビンHb濃
度範囲380μg/ml〜8μg/mlのものとして調製した。標
準曲線を作製するために、上記のELISAを上記溶血液に
代えて50μの各標準溶液を用いて実施した。
a.回 復 回復試験を、ELISAが正常人からの溶血液に加えられ
た糖尿病赤血球溶血液から種々の量のグルコヘモグロビ
ンを正確に測定できるかどうかを調べるために行った。
これは糖尿病者からの溶血液の種々の増大割合の添加
(スパイク)を含んだ正常人からの溶血液を調製するこ
とによって行った。
正常人の溶血液に加えた糖尿病グルコヘモグロビンの
量の回復は上述のELISAを用いて測定した。第10図に示
すように、得られた結果はアッセイしたパーセント添加
(スパイク)の範囲に亘って直線関係を示し、かくして
試料中に存在したグルコヘモグロビンの量とELISAによ
って測定したグルシトールリジン−ヘモグロビンの量と
の間の付加的関係を示している。
b.ELISA結果の再現性 ELISAの再現性をイントラ−アッセイ(intra−assa
y)およびインターアッセイ(inter−assay)試験によ
って調べた。
イントラアッセイ測定では、3人の異なる人のヘモグ
ロビン試料を60回、おのおのアッセイした。各個人で得
られた値の変化係数は1.6%〜6.4%の範囲であった。
インターアッセイ測定では、3人の異なる人からのヘ
モグロビンを12の種々の場合についてアッセイした。イ
ンターアッセイ再現性は8.3%〜10.4%であった。
本発明を好ましい実施態様について説明して来た。述
べて来た要旨の修正または変更は本発明の範囲内におい
てなし得ることは当業者にとって明白であろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は不安定および安定グルコヘモグロビンを形成す
るための図中で“プロテイン”として表示したヘモグロ
ビンのアルファ(アミノ末端バリン)およびエプシロン
(リジン)遊離アミンの非酵素グリコシル化、およびそ
の後のグルシトール置換最終生成物を形成するための中
間体の還元の反応順序を示す略図である。 第2図はホースラディッシュ(西洋わさび)パーオキシ
ダーゼ標識G6C9レセプター(HRPO−G6C9)をG6C9抗体結
合サイト用の各種濃度の潜在拮抗剤と混合することによ
って行った拮抗抑制試験結果を示す3つのグラフを示
す。各グラフの横座標は使用した抑制剤(インヒビタ
ー)溶液のマイクログラム/ミリリッター(μg/ml)の
濃度を示す。各グラフの縦座標は最高結合画分、即ち、
残存したあるいは種々の潜在抑制剤と反応したのにちに
達成した、拮抗抑制剤の不存在下でのHRPO−G6C9により
達成した結合量を示す。 第2A図はグルシトールリジン(▲);還元ポリ−L−リ
ジン(□);還元アルファーT−Boc−リジン(●);
還元非グルコシル化ヘモグロビン(△);および還元ポ
リ−L−バリン(■)を潜在拮抗剤として使用して得た
結果を示す。これらの結果はこれらのグループのうちポ
ジチブコントロール、グルシトールリジンのみがHRPO−
G6C9レセプターの結合を抑制し、従って、グルコース不
存在下の還元だけではHRPO−G6C9により認識されるエピ
トープを産生しないことを示している。 第2B図はグルシトールリジン(▲);グルコシル化ポリ
−L−リジン(□);グルコシル化アルファ−T−Boc
−リジン(●);グルコシル化ヘモグロビン(△);お
よびグルコシル化ポリ−L−バリン(■)を潜在拮抗剤
として用いて得た結果を示す。これらの結果はポジティ
ブコントロールのグルシトールリジンのみが結合を抑制
したことを示している。即ち、グルコシル化のみではHR
PO−G6C9によって認識されるエピトープを産生しない。 第2C図はポリ−L−リジン(□);アルファ−T−Boc
−リジン(●);ヘモグロビン(△)およびポリ−L−
バリン(■)をグルコシル化し、次いで還元したのちに
得られた結果を示す。これらの結果はポリ−L−リジン
とヘモグロビンをグルコシル化し還元したときはこれら
は共にポジティブコントロールのグルシトールリジンと
同様にHRPO−G6C9抗体結合サイトと拮抗し得ることを示
している。グルコシル化し還元したポリ−L−バリンの
みが有意に拮抗してなく、即ち、HPRO−G6C9レセプター
はヘモグロビンのN−末端グルコシル化バリンと免疫反
応しないことを示している。 第3図はヘモグロビン試料中のグルシトールリジン形成
をフタル酸の存在下の還元により行ったときに得た予期
しなかった結果を示す2つのグラフを示す。 第3A図においては、グルコヘモグロビン含有ヘモグロビ
ン試料は糖尿病患者(三角形)または正常人(四角形)
から得た10マイクロリッター(μ)の詰込みRBCペレ
ットとして調製した。各試料はNaBH4(△、□)またはK
BH4(▲、■)を水親和性ほう化水素酸塩還元剤として
用いて還元し、次いでグルシトールリジン−ヘモグロビ
ン形成についてアッセイした。各還元反応混合物中のヘ
モグロビン濃度は2.4ミリグラム/ミリリッター(mg/m
l)であった。各混合物のほう化水素酸塩の濃度は横軸
に示してある。 第3B図は還元を試料とフタル酸の反応の後に行ったとき
の同じ2種類のヘモグロビン試料および同じ2種類の還
元剤で得た結果を示す。第3A図の結果と第3B図の結果の
比較はほう化水素酸による還元前のフタル酸との反応
が、HRPO−G6C9レセプターの免疫学的結合により測定し
たとき、アッセイ可能なグルシトールリジン−ヘモグロ
ビンの有意な増加をもたらしていることを示している。
かくして、フタル酸およびほう化水素酸還元剤を用いて
前述したようにして調製したグルシトールリジン−ヘモ
グロビンは増大した抗原性を示す。この観察されたアッ
セイ可能なグルシトールリジン−ヘモグロビン(抗原
性)の増大量は予期されないものであった。 第4図は還元反応混合物の保持時間を変化させた効果を
示す。糖尿病または正常女性からの全血液の種々の希釈
物を用いて調製した酸反応混合物を等容量の0.01Mフタ
ル酸と混合した。各酸反応混合物中のヘモグロビン(H
b)濃度はmgHb/mlで次のとおりであった:27.0、10.8、
5.4、2.7、1.08、0.675、0.54、0.415、0.337、および
0.270。各上記混合物中のミリモルの酸/ミリグラムヘ
モグロビン比は、それぞれ、1.85、4.63、9.26、18.5、
46.3、74.07、92.6、120.5、148.5および185.2であっ
た。 溶血液形成後、還元反応混合物を各溶血液を等容量の40
0mM NaBH4と混合することによって調製した。ヘモグロ
ビン試料の最終希釈の逆数が横軸上に示されている。左
から右方向においてまたヘモグロビン希釈を増大させる
順序において、各還元混合物のmM NaBH4/mgヘモグロビ
ン比は0.0148、0.037、0.074、0.148、0.37、0.593、0.
74、0.964、1.187、および1.481であった。 第4図に示された結果は糖尿病(□)および正常(■)
試料の両方の還元反応混合物の30分間保持が糖尿病
(△)および正常(▲)試料の両方の還元反応混合物の
15分間保持よりもアッセイ可能なグルシトールリジン−
ヘモグロビンを産生していた。 第5図はアッセイ可能なグルシトールリジン−ヘモグロ
ビン形成においての各種酸反応混合物の効果を反応混合
物の酸の関数として示す棒グラフである。各混合物は糖
尿病(■)または正常(□)血液試料から得たバック詰
RBCペレット10μを次の0.05M、pH値4〜5の溶液の1
種615μとを混合することによって調製した:フタル
酸(A)、クエン酸(E)、酢酸(F)、リン酸
(G)、D(+)グルコサミン(H)、アルファーケト
グルタル酸(I)、オキサロ酢酸(J)、シュー酸二カ
リウム(K)、コハク酸(L)、およびピルビン酸
(M)次いでNaBH4で還元し後述するELISAによりグリシ
トールリジン−ヘモグロビン含有量を測定した。コント
ロールとしては、蒸留水(B)、等張塩水次いで蒸留水
中での各RBCの一夜(約18時間)インキュベーション
(C)またはフタル酸(D)であった。各コントロール
も上述のようにしてアッセイした。アッセイ可能なグル
シトールリジン−ヘモグロビン形成量は490nmでの光学
密度値(O.D.)として示した。 第5図の結果は試料から不安定グルコヘモグロビンを除
去する古典的方法、即ち、塩水中のRBCの一夜インキュ
ベーション(C)がフタル酸と同じ形でグルシトールリ
ジンの形成を増強しないことを示している。これらの結
果はまたフタル酸と水親和性ほう化水素酸還元剤の組合
せ使用によってアッセイ可能なグルシトールリジンの増
強を示している。 第6図は本発明のアッセイ法を約0.05M(O)または約
0.025M(▲)フタル酸濃度を有する酸反応混合物を用い
て行ったときに得られた結果を示すグラフである。ま
た、0.05Mフタル酸濃度を有する酸反応液を用いて調製
した溶血液を還元させないで得た結果(■)も示してい
る。他のコントロールとしてはフタル酸処理をNaBH4
元前に用いなかったとき(□)またはRBCの等張塩水中
での一夜インキュベーションを還元前に行いフタル酸処
理を行わなかったとき(△)の結果を含む。 酸反応混合物中のヘモグロビン濃度はmg/mlで75、50、3
7.5、30、25および21.4であった。各々の還元反応混合
物のヘモグロビン濃度はmg/mlで37.5、25、18.75、15、
12.5および10.7であった。還元反応混合物中のNaBH4
濃度は200mMであった。 第7図はpH値3.5、4.5、5.5および6.5を有するフタル酸
水溶液を用いて酸反応溶液を調製して得たO.D.490値を
示す棒グラフである。糖尿病ヘモグロビン試料No.1
(■)およびNo.2 および正常試料No.1(□)およびNo.2 は、それぞれ、グライーアフィンシステム(Isolab,Akr
on,OH)を用い製造者の使用説明に従って測定したと
き、14.7%、10.7%、7.5%および8.0%の総グリコシル
化ヘモグロビン値を有していた。 第8図は酸反応混合物保持時間を変化させた効果を示す
棒グラフである。各混合物は約4.3の未調整pH値を有す
る0.05Mフタル酸を用いて調整した。用いた各サンプル
は第7図で記載したものと同じ、即ち、糖尿病No.1
(■)、糖尿病No.2 正常No.1(□)および正常No.2 であった。 第9図は、ヘモグロビンを酸反応混合物中で27.0mg/ml
〜0.27mg/mlの濃度でまた還元反応混合物中で13.5mg/ml
〜0.135mg/mlの濃度で用いて、還元反応混合物を室温ま
たは37℃に維持した効果を示す。酸反応は約0.05Mのフ
タル酸濃度で未調整フタル酸pH値(約4.3)で行った。
還元反応は約200mMのNaBH4濃度で行った。 糖尿病(白抜じるし)または正常(黒じるし)女性から
の全血液として調製したヘモグロビン試料を還元反応に
おいて室温(それぞれ、△および▲)または37℃(それ
ぞれ、□および■)に維持した。 第10図は正常および糖尿病血液試料を種々の与えられた
比率で含むヘモグロビンをアッセイしたときのスパイク
および回復試験の結果を示す。非混合糖尿病試料および
正常試料中の%総グリコシル化ヘモグロビンはグライー
アフィンシステム(Isolab)を用いて測定し、それぞ
れ、18.56%および5.45%であることが判っていた。こ
の試験の詳細は実施例8でなされている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リンダ ケイ カーティス アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92126 サン ディエゴ フランダース ドライヴ 8926 (72)発明者 ジョセフ ウィッツーム アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92120 サン ディエゴ オフリア コ ート 6912 (56)参考文献 特開 昭62−215599(JP,A) 特開 昭59−119264(JP,A) 特開 昭56−40694(JP,A) 特開 昭58−21167(JP,A) ***国特許公開3439610(DE,A) ***国特許公開2820310(DE,A) 欧州特許公開201187(EP,A)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) グルコヘモグロビン含有試料をpH
    値約3〜約6を有するフタル酸またはビフタル酸含有水
    性媒体とヘモグロビンのミリグラム当り少なくとも上記
    酸1.5ミリモルの比率で混合して酸反応混合物を調製す
    ること; (b) 上記酸反応混合物を、0℃〜37℃の温度で、存
    在する不安定グルコヘモグロビンは除去するが、元の試
    料中に存在する安定グルコヘモグロビンを維持するのに
    十分な所定時間保持すること; (c) 上記反応混合物を水親和性ほう化水素酸塩還元
    剤とヘモグロビンのミリグラム当り少なくともほう化水
    素酸塩0.015モルの比率で混合して還元反応混合物を調
    製すること; (d) 上記還元反応混合物を0℃〜37℃の温度で、グ
    ルシトールリジン−ヘモグロビンを形成するのに十分な
    所定時間保持すること; (e) 上記グルシトールリジン−ヘモグロビンをすべ
    て未反応ほう化水素酸塩から分離して単離したグルシト
    ール−ヘモグロビンを調製すること; (f) 上記単離したグルシトールリジン−ヘモグロビ
    ンをグルシトールリジン特異性レセプター分子と混合し
    て免疫反応混合物を形成させること; (g) 上記免疫反応混合物を生物学的アッセイ条件下
    にレセプター分子が上記グルシトールリジン−ヘモグロ
    ビンと免疫学的に結合して免疫反応体を形成するのに十
    分な時間保持すること;および (h) 上記保持した免疫反応混合物中に形成した免疫
    反応体の量を測定することの各工程を含むことを特徴と
    するグルコヘモグロビン含有試料中の安定グルコヘモグ
    ロビンの量をアッセイする方法。
  2. 【請求項2】工程(a)の混合をヘモグロビンのミリグ
    ラム当り少なくとも酸15.0ミリモルの比率で行う特許請
    求の範囲第(1)項記載の方法。
  3. 【請求項3】工程(a)の酸溶液が4〜5のpH値を有す
    る特許請求の範囲第(1)項記載の方法。
  4. 【請求項4】工程(c)の混合をヘモグロビンのミリグ
    ラム当り少なくともほう化水素酸塩0.15ミリモルの比率
    で行う特許請求の範囲第(1)項記載の方法。
  5. 【請求項5】工程(f)のレセプターがモノクローナル
    抗体の形である特許請求の範囲第(1)項記載の方法。
  6. 【請求項6】モノクローナル抗体がATCC寄託番号HB8356
    またはHB8358を有するハイブリドーマにより産生される
    特許請求の範囲第(5)項記載の方法。
  7. 【請求項7】(i)上記グルコヘモグロビン含有サンプ
    ルを所定容量のパック詰赤血球ペレットとして提供し; (ii)上記所定容量のペレットを4〜5のpH値の水性0.
    05Mフタル酸と1容量のペレット対62.5容量の水性酸の
    比率で混合して工程(a)の酸反応混合物を調製し; (iii)工程(b)の保持を、上記酸反応混合物を15〜3
    0分間、20℃〜37℃の温度に保持して溶血液を調製し; (iv)工程(c)の混合を、マイクロタイタープレート
    ウェル中で、等容量の上記溶血液及び400mMのほう化水
    素酸ナトリウムまたはほう化水素酸カリウム濃度を有す
    る水溶液を用いて行い、ヘモグロビンのミリグラム当り
    少なくとも0.15ミリモルのほう化水素酸塩を含む還元反
    応混合物で行い; (v)工程(d)の保持を15〜30分間、20℃〜37℃の温
    度で行い、マイクロタイタープレートウェルに結合した
    グルシトールリジン−ヘモグロビンを形成させ; (vi)工程(e)の分離が、単離したウェル結合グルシ
    トールリジン−ヘモグロビンを形成させ; (vii)工程(f)のレセプター分子が、ATCO寄託番号H
    B8356またはHB8358を有するハイブリドーマによって産
    生された所定量の酸素標識レセプターであり; (viii)工程(g)の保持を15〜30分間、20℃〜37℃の
    温度で行い、マイクロタイタープレートウェル結合免疫
    反応体を形成させ;かつ (ix)工程(h)で形成した免疫反応体がマイクロタイ
    タープレートウェル結合免疫反応体である、特許請求の
    範囲第(1)項記載の方法。
  8. 【請求項8】(a) 不安定および安定グルコヘモグロ
    ビンを含有するグルコヘモグロビン試料を、フタル酸ま
    たはビフタル酸を含み3〜6のpH値を有する水性媒体
    と、ヘモグロビンのミリグラム当り少なくとも1.5ミリ
    モルの上記酸の比率で混合して酸反応混合物を調製する
    こと; (b) 上記酸反応混合物を、0℃〜37℃の温度で、存
    在する不安定グルコヘモグロビンは除去するが元の試料
    中に存在する安定グルコヘモグロビンを維持するのに十
    分な所定の時間保持すること; (c) 上記反応混合物を水親和性ほう化水素酸塩還元
    剤とヘモグロビンのミリグラム当り少なくとも0.015ミ
    リモルのほう化水素酸塩の比率で混合して還元反応混合
    物を調製すること; (d) 上記還元反応混合物を、0℃〜37℃の温度で、
    グルシトールリジン−ヘモグロビンを形成するのに十分
    な所定時間保持すること;および (e) 上記グルシトールリジン−ヘモグロビンを未反
    応ほう化水素酸塩から分離して単離したグルシトールリ
    ジン−ヘモグロビンを調製すること; の各工程を含むことを特徴とする不安定および安定グル
    コヘモグロビンの両方を含有するグルコヘモグロビン試
    料から安定グルコヘモグロビンをグルシトールリジン−
    ヘモグロビンへ転化する方法。
  9. 【請求項9】工程(a)の混合をヘモグロビンのミリグ
    ラム当り少なくとも15ミリモルの酸の比率で行う特許請
    求の範囲第(8)項記載の方法。
  10. 【請求項10】工程(a)の酸溶液が4〜5のpH値を有
    する特許請求の範囲第(8)項記載の方法。
  11. 【請求項11】工程(c)の混合をヘモグロビンのミリ
    グラム当り少なくとも0.15ミリモルのほう化水素酸塩の
    比率で行う特許請求の範囲第(8)項記載の方法。
  12. 【請求項12】試料が赤血球の形である特許請求の範囲
    第(8)項記載の方法。
  13. 【請求項13】グルコヘモグロビン試料中に存在する安
    定グルコヘモグロビンの量の固相アッセイを行うのに適
    する診断薬キットであって、 (a) 固相マトリックスを含みその表面上で上記アッ
    セイを行う第1のパッケージ; (b) 所定量の水親和性ほう化水素酸塩還元剤を含む
    第2のパッケージ; (c) 公知量のグルシトールリジン特異性レセプター
    分子を含む第3のパッケージ;および (d) 所定量のフタル酸またはビフタル酸を含みpH値
    が3〜6である水性媒体を含む第4のパッケージ; とを含み、各パッケージの内容物が上記アッセイを行う
    のにそれぞれ十分な量で存在することを特徴とする上記
    診断薬キット。
  14. 【請求項14】上記グルシトールリジン特異性レセプタ
    ー分子がATCC寄託番号HB8356またはHB8358を有するハイ
    ブリドーマによって産生される特許請求の範囲第(13)
    項記載の診断薬キット。
  15. 【請求項15】上記レセプター分子が標識に結合してい
    る特許請求の範囲第(14)項記載の診断薬キット。
JP62291651A 1986-11-18 1987-11-18 安定なグリコシル化ヘモグロビンの新規な免疫化学的アッセイ方法 Expired - Lifetime JP2656776B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US932442 1986-11-18
US06/932,442 US4876188A (en) 1986-11-18 1986-11-18 Novel immunochemical method for assaying stable glycosylated hemoglobin

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63277967A JPS63277967A (ja) 1988-11-15
JP2656776B2 true JP2656776B2 (ja) 1997-09-24

Family

ID=25462330

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62291651A Expired - Lifetime JP2656776B2 (ja) 1986-11-18 1987-11-18 安定なグリコシル化ヘモグロビンの新規な免疫化学的アッセイ方法

Country Status (17)

Country Link
US (1) US4876188A (ja)
EP (1) EP0271996B1 (ja)
JP (1) JP2656776B2 (ja)
AT (1) ATE72337T1 (ja)
AU (1) AU609746B2 (ja)
CA (1) CA1285477C (ja)
DE (1) DE3776525D1 (ja)
DK (1) DK173095B1 (ja)
ES (1) ES2032296T3 (ja)
FI (1) FI88546C (ja)
GR (1) GR3003870T3 (ja)
IE (1) IE60775B1 (ja)
IL (1) IL84487A (ja)
NO (1) NO172708C (ja)
NZ (1) NZ222560A (ja)
PT (1) PT86150B (ja)
ZA (1) ZA878508B (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5206144A (en) * 1985-03-29 1993-04-27 Novo Industri A/S Determination of glycated (glycosylated) hemoglobin in blood
DE3885021T2 (de) * 1987-07-14 1994-05-19 Kyoto Daiichi Kagaku Kyoto Kk Automatische Messmethode für Glycohämoglobin.
US5292663A (en) * 1987-11-30 1994-03-08 Sekisui Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha Method of treating blood containing labile glycosylated hemoglobin A1C
CA1338348C (en) * 1987-11-30 1996-05-28 Kazutoshi Yamazaki Eliminating agent for glycosylated hemoglobin
US5110745A (en) * 1989-06-01 1992-05-05 The Trustees Of The University Of Pennsylvania Methods of detecting glycated proteins
US5484735A (en) * 1989-08-23 1996-01-16 Northwestern University Immunoassay of glycosylated proteins employing antibody directed to reductively glycosylated N-terminal amino acids
US5183739A (en) * 1990-02-27 1993-02-02 Exocell, Inc. Monoclonal antibodies specific for non-a1c glycated hemoglobin and immunoassay methods
JPH06504363A (ja) * 1991-07-22 1994-05-19 アストロスキャン,リミティド 炭水化物の分析およびそのためのキット
WO1994000592A1 (en) * 1992-06-26 1994-01-06 Exocell, Inc. Monoclonal antibodies against glycated low density lipoprotein
JP3177863B2 (ja) * 1992-07-17 2001-06-18 東ソー株式会社 不安定型糖化ヘモグロビンの除去方法
WO1994029722A1 (en) * 1993-06-08 1994-12-22 Chronomed, Inc. Two-phase optical assay method and apparatus
US6242417B1 (en) * 1994-03-08 2001-06-05 Somatogen, Inc. Stabilized compositions containing hemoglobin
GB9508278D0 (en) * 1995-04-24 1995-06-14 Axis Biochemicals As Haemoglobin standards
JP3269765B2 (ja) 1995-12-14 2002-04-02 富士写真フイルム株式会社 ヘモグロビン誘導体の免疫学的測定方法及びその方法に用いる処理試薬

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2820310A1 (de) 1978-05-10 1979-11-15 Univ Rockefeller Radioimmunologische bestimmung von haemoglobin a tief 1c
DE3439610A1 (de) 1984-10-30 1986-04-30 Boehringer Mannheim Gmbh, 6800 Mannheim Immunogene, verfahren zu deren herstellung sowie damit gewonnene antikoerper gegen glykosiliertes haemoglobin

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1580318A (en) * 1978-05-06 1980-12-03 Univ Rockefeller Antibodies active against human hemoglobin a1c
US4200435A (en) * 1978-12-26 1980-04-29 Abbott Laboratories Determination of glycosylated hemoglobin in blood
FR2464475A1 (fr) * 1979-08-30 1981-03-06 Amicon Corp Procede et produit pour la separation des glycoproteines et leur application notamment a la determination de l'hemoglobine glycosylee
JPS5640694A (en) * 1979-09-06 1981-04-16 Amicon Corp Method of separating glycoprotein and chemical agent therefor
US4349352A (en) * 1980-08-14 1982-09-14 Rockefeller University Test for glucosylated hemoglobin and other glucosylated proteins
DE3119046C2 (de) * 1981-05-13 1983-03-10 Panchem Gesellschaft für chemische Produkte mbH, 8751 Kleinwallstadt Verfahren zur Bestimmung des Gehalts an glykosiliertem Hämoglobin bei der Langzeitkontrolle des Blutzuckerspiegels
IT1167460B (it) * 1981-06-26 1987-05-13 Sclavo Inst Sieroterapeut Dosaggio delle proteine glicosilate in fluidi biologici e mezzi adatti allo scopo
US4629692A (en) * 1982-12-06 1986-12-16 Miles Laboratories, Inc. Immunoassay for nonenzymatically glucosylated proteins and protein fragments an index of glycemia
US4727036A (en) * 1985-08-08 1988-02-23 Molecular Diagnostics, Inc. Antibodies for use in determining hemoglobin A1c
DK145385D0 (da) * 1985-03-29 1985-04-01 Novo Industri As Monoklonalt antistof til immunkemisk analyse
JPH0674278B2 (ja) * 1986-03-17 1994-09-21 大塚製薬株式会社 グルシト−ルリジン誘導体

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2820310A1 (de) 1978-05-10 1979-11-15 Univ Rockefeller Radioimmunologische bestimmung von haemoglobin a tief 1c
DE3439610A1 (de) 1984-10-30 1986-04-30 Boehringer Mannheim Gmbh, 6800 Mannheim Immunogene, verfahren zu deren herstellung sowie damit gewonnene antikoerper gegen glykosiliertes haemoglobin

Also Published As

Publication number Publication date
DK603087A (da) 1988-05-19
NO874783L (no) 1988-05-19
DK173095B1 (da) 2000-01-17
CA1285477C (en) 1991-07-02
NZ222560A (en) 1989-07-27
FI88546B (fi) 1993-02-15
IL84487A (en) 1992-11-15
FI875080A (fi) 1988-05-19
NO172708B (no) 1993-05-18
IL84487A0 (en) 1988-04-29
NO874783D0 (no) 1987-11-17
DE3776525D1 (de) 1992-03-12
AU609746B2 (en) 1991-05-09
DK603087D0 (da) 1987-11-17
EP0271996B1 (en) 1992-01-29
ES2032296T3 (es) 1993-02-01
PT86150B (pt) 1990-08-31
ZA878508B (en) 1988-07-27
IE60775B1 (en) 1994-08-10
FI875080A0 (fi) 1987-11-17
PT86150A (en) 1987-12-01
EP0271996A1 (en) 1988-06-22
US4876188A (en) 1989-10-24
ATE72337T1 (de) 1992-02-15
AU8135987A (en) 1988-05-19
IE873090L (en) 1988-05-18
GR3003870T3 (ja) 1993-03-16
NO172708C (no) 1993-08-25
FI88546C (fi) 1993-05-25
JPS63277967A (ja) 1988-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4292403A (en) Detection and/or determination of IgM, IgA, IgD and IgE immunoglobulins
CA1040082B (en) Process for the demonstration and determination of reaction components having specific binding affinity for each other
US5086002A (en) Erythrocyte agglutination assay
JP2656776B2 (ja) 安定なグリコシル化ヘモグロビンの新規な免疫化学的アッセイ方法
Viitala et al. Serum IgA, IgG, and IgM antibodies directed against acetaldehyde‐derived epitopes: relationship to liver disease severity and alcohol consumption
EP0201187B1 (en) Determination of glycated (glycosylated) hemoglobin in blood
EP0166623A2 (en) Antibody lectin sandwich assay
JP2636331B2 (ja) 抗原特異的な抗体の一段階測定法およびそれに適する試薬
EP0173375A1 (en) Novel assay product and process
TW202020453A (zh) 糖化血紅素(%)之測定方法
HU182442B (en) Process for the determination of immunoglobulins
JPS6015559A (ja) アポリポ蛋白−bの酵素免疫測定試薬
EP0166583A2 (en) Compositions for enzyme immunoassay of prostaglandins
JP3998245B2 (ja) 酸化アポリポタンパク質ai及びそれを含有する酸化リポタンパク質の測定法及びキット
EP0308242B1 (en) Agglutination assay
US5175083A (en) Immunoassay for the quantitation of human C4 gene products
US5169937A (en) Method for producing stable glycosylated hemoglobin
JP3479073B2 (ja) 抗hpa抗体の検出
JPH02141665A (ja) 糞便中のヘモグロビンの検出方法
JPH04211396A (ja) 非A1c糖化ヘモグロビンに対するモノクローナル抗体
JP3542227B2 (ja) 免疫試薬
JPH07103978A (ja) 遊離ヘモグロビン測定
JP2007279066A (ja) 酸化アポリポタンパク質ai及びそれを含有する酸化リポタンパク質の測定法及びキット
EP0318734A1 (en) A highly sensitive method to detect bacteria by using antibody against bacterial cells
RU2237249C2 (ru) Иммуноферментный способ определения растворимой формы hla-dr антигенов в сыворотке крови человека

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080530

Year of fee payment: 11