JP2656550B2 - 超電導体微粒子の精製装置 - Google Patents

超電導体微粒子の精製装置

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JP2656550B2 JP63151085A JP15108588A JP2656550B2 JP 2656550 B2 JP2656550 B2 JP 2656550B2 JP 63151085 A JP63151085 A JP 63151085A JP 15108588 A JP15108588 A JP 15108588A JP 2656550 B2 JP2656550 B2 JP 2656550B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B03SEPARATION OF SOLID MATERIALS USING LIQUIDS OR USING PNEUMATIC TABLES OR JIGS; MAGNETIC OR ELECTROSTATIC SEPARATION OF SOLID MATERIALS FROM SOLID MATERIALS OR FLUIDS; SEPARATION BY HIGH-VOLTAGE ELECTRIC FIELDS
    • B03CMAGNETIC OR ELECTROSTATIC SEPARATION OF SOLID MATERIALS FROM SOLID MATERIALS OR FLUIDS; SEPARATION BY HIGH-VOLTAGE ELECTRIC FIELDS
    • B03C1/00Magnetic separation
    • B03C1/02Magnetic separation acting directly on the substance being separated
    • B03C1/021Separation using Meissner effect, i.e. deflection of superconductive particles in a magnetic field

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、臨界温度、臨界磁場等が異なる超電導体、
常電導体、絶縁体等からなる異なる粒径を有する微粒子
の混合物の中から所望の超電導体微粒子のみを分級、精
製する装置に関する。
〔従来の技術〕
近年、セラミックス材料をある一定の組成で焼結する
とにより、77K以上、場合によっては室温付近において
超電導性を示す焼結体が得られることが見い出されてい
る。しかしこれらの超電導体の結晶構造、相図は、まだ
十分に解明されておらず、超電導を示さない結晶相が共
存している場合がほとんどである。
しかし、超電導性を示さない結晶相が共存する場合、
それらを超電導性を示す結晶相と分離することは極めて
困難である。更に、熱処理条件を制御することにより、
超電導結晶相のみを作製する技術も確立していない。ま
た、最近のセラミックス超電導体の場合には、異なる臨
界温度或いは臨界磁場を有する複数の超電導体結晶相が
共存していることも多く、その中から所望の臨界温度範
囲或いは臨界磁場範囲を有する超電導結晶相のみを分離
する方法も、従来知られていない。
更には、超電導性を有する焼結体は、通常、微結晶の
集合体であり、その超電導特性は、結晶粒界の状態によ
って大きく左右されるため、特性の安定した焼結体を得
るには、その結晶粒界を揃える必要がある。
そこで、粒径の揃った超電導体微粒子を再焼結するう
ことにより、結晶粒界の揃った超電導焼結体を得る提案
もなされたが、そのような粒径の揃った超電導体微粒子
を分級する適当な方法も見い出されておらず、粉体工学
ハンドブック(井伊谷鋼一編集、朝倉書店)に記載され
ているような一般的な粒子の分級方法を、超電導体微粒
子に応用する以外に方法がなかった。
従来の一般的な粒子の分級方法としては、目開きの違
う網を眼径の大きい方から順次積み重ねて分級する、い
わゆるふるい分け法や、流体中を沈降する粒子の終末沈
降速度を利用して分級する、いわゆる沈降法などが知ら
れている。
しかしながら、例えばふるい分け法においては、数μ
m以下のふるい目開きは製造不可能なので、極小粒径の
分級はできない。更には、ふるい目を通過させるため
に、微粒子に圧力を加えることが多く、その場合はより
高精度な分級の一手段としての、真空中での分級を行な
うことができないなどの問題を生じ、また沈降法におい
ては、沈降速度が粒径だけでなくその比重にも依存する
ので、厳密な分級ができない。また液相沈降法を用いる
場合は、液体と微粒子の分離に手間がかかり、沈降速度
も一般に遅いので分級に時間がかかる。また当然のこと
ながら、真空中では実施できないなどの問題点を有して
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、超電導体微粒子を含む被精製粉体の
中から、超電導体微粒子のみを分離し、精製できる超電
導体微粒子の精製装置を提供することにある。
更に本発明の目的は、粒径及び臨界温度、臨界磁場な
どの特性の異なる複数の超電導体微粒子が共存している
被精製粉体の中から、所望の特性を有する超電導体微粒
子のみを分級、精製できる超電導体微粒子の精製装置を
提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的は、以下の本発明によって達成される。
すなわち本発明は、超電導体微粒子を含む粉体の流れ
を形成するための手段と、該粉体の流れに磁場を印加す
るための手段と、前記粉体の流れを形成するための手段
と前記粉体の流れに磁場を印加するための手段とを電気
的に制御することによって、前記粉体の流れに前記磁場
の印加を同期させるための制御手段とを有することを特
徴とする超電導体微粒子の精製装置、 超電導体微粒子を含む粉体を水平方向に放出して該粉
体の流れを形成するための手段と、該粉体の流れに磁場
を印加するための手段と、前記粉体の流れを形成するた
めの手段と前記粉体の流れに磁場を印加するための手段
との間に位置し、該粉体の流れを形成するための手段か
ら水平方向の互いに異なる距離に設けられた複数のスリ
ットを有する仕切手段とを有することを特徴とする超電
導体微粒子の精製装置、 超電導体微粒子を含む粉体の流れを形成するための手
段と、該粉体の流れに沿って、強度の異なる複数の磁場
を形成し該粉体の流れに該磁場を印加するための手段
と、前記粉体の流れを形成するための手段と前記粉体の
流れに磁場を印加するための手段とを電気的に制御する
ことによって、前記粉体の流れに前記磁場の印加を同期
させるための制御手段とを有することを特徴とする超電
導体微粒子の精製装置、 超電導体微粒子を含む粉体を浮上させて該粉体の流れ
を形成するための手段と、該粉体の流れを形成するため
の手段から互いに異なる高さに設けられた複数のスリッ
トを有する仕切手段と、該スリットと対向する位置に設
けられ該粉体の流れに磁場を印加するための手段と、前
記粉体の流れを形成するための手段と前記粉体の流れに
磁場を印加するための手段とを電気的に制御することに
よって、前記粉体の流れに前記磁場の印加を同期させる
ための制御手段とを有することを特徴とする超電導体微
粒子の精製装置、 超電導体微粒子を含む粉体を落下させて該粉体の流れ
を形成するための手段と、該粉体の落下経路内にあっ
て、その一部にスリットを有する仕切手段と、該粉体の
落下方向に直交する面内で相対する2つの方向に勾配を
有する磁場を特定の周期で交互に印加する手段とを有す
ることを特徴とする超電導体微粒子の精製装置である。
本発明は、超電導体特有の磁気的性質であるマイスナ
ー効果を利用することに基づく。
マイスナー効果とは、超電導体微粒子が超電導性を示
す温度下において、その微粒子に磁場を印加すると、そ
の微粒子が完全反磁性を示すという効果である。すなわ
ち、上記の温度下において、超電導体微粒子を含む粉体
に磁石により磁場を印加すると、その粒径が約0.01μm
以上のものについてはマイスナー効果により磁石に対す
る反発力が生じる。一方、粒径がそれ未満のもの、及び
常電導体や絶縁体等の微粒子についてはマイスナー効果
が発生しないので反発力が生じない。
この原理を利用することにより、まず常電導体や絶縁
体等が混入している粉体の中から超電導体微粒子のみを
精度よく分離し、精製することができる。
例えば、常電導体や絶縁体等が混入している被精製粉
体の流れを形成し、その被精製粉体中の超電導体微粒子
がその超電導性を示す程度の温度下において、その超電
導性を有効に利用できる程度の磁場を被精製粉体に印加
し、その結果生じるマイスナー効果による反発力で、被
精製粉体中の超電導体微粒子の流れとそれ以外の微粒子
の流れとを位置的に分離することにより、精製すること
ができる。
またマイスナー効果により変化する超電導体微粒子の
流れの軌跡はその微粒子中に含まれる超電導体の割合に
依存する。なぜならば、超電導体微粒子を移動させる力
は、マイスナー効果つまり印加された磁束を粒子内から
粒子の外部に追い出す時の反発力により生じるからであ
る。つまり同じ粒径であっても超電導体の存在比が小さ
い、つまり純度が低い場合、反発力は小さくなりこの結
果粉体の流れの軌跡の変化は小さくなる。
例えば下から上に向かって磁束密度が小さくなってゆ
くような分布を持つ磁場を印加する場合、超電導体の存
在比が小さい粒子はマイスナー効果が小さくこの結果浮
上の高さが小さくなる。逆に超電導体の存在比が大きな
粒子は高く浮上する。浮上する高さは、粒子の重さとマ
イスナー効果の大きさの釣り合いで決定される。
このように浮上した超電導体微粒子のある高さの部分
を選択的に収集することにより、所望の純度つまり超電
導体の存在比が所望の値を有する超電導体微粒子のみを
取り出すことができる。
ここで、本発明の装置に於て、粉体の流れを形成する
手段はどの様なものであっても良いが、例えば、粉体に
直接キャリアーガスを吹きつける手段や、粉体をHeガ
ス,液体窒素等の流体中を自然落下させる手段等が挙げ
られる。
本発明の装置に使用するキャリアーガスとしては、例
えばHeガス等を挙げることができる。また、超電導体の
臨界温度よりも十分な低温においても液化しないガスが
好ましい。
また、上記粉体の流れに磁場を印加する手段は、例え
ば、永久磁石や電磁石等であり、その磁石の形状は、超
電導体微粒子がその飛翔起動を偏向するような磁場を印
加可能であればどのような形状でもよい。したがって、
例えば板状、柱状、凹状等の磁石、あるいはそれら磁石
の複数を配設したものであってもよい。なお、粉体の流
れを自然落下により形成する場合には、その落下軌道を
偏向するような磁場を印加できる磁石の形状や配設位置
にすれば良い。
また、所望の粒径あるいは粒度分布を得たい場合は、
その所望とする粒径の範囲によって各種の分級手段を組
み合わせて用いることもできるが、通常、粒径が0.01μ
m以上の超電導体微粒子について精製に有効なマイスナ
ー効果を得ることができるので、従来の分級方法では困
難であった超電導体の粒径が約0.01μm以上の微粒子と
それ以下の粒径の微粒子を容易に分級できる。
また、それ以外の所望の粒径の分級を行なうことも可
能である。つまり、比重が揃っている粉体を本発明の装
置に用いれば、例えば、キャリアーガスによる粉体の飛
翔距離、或は浮上の高さの違い、自然落下による終末速
度の違いはその粒径に依存するので、それらを部位選択
的に収集することにより、粒径が0.01μm以上の超電導
体微粒子のうちの所望の粒径範囲の超電導体微粒子の分
級も可能となる。
なお、重さが同じで比重の異なる超電導体微粒子は、
その沈降速度が異なるので、液体中を沈降させることに
より、比重に応じて分離することができる。
なお、本発明の装置に於て、上記の如く、粉体の分級
をより精度良く行うためには、1個又は複数個のスリッ
トを有する仕切手段を、同一装置内に併有していること
が好ましい。
更に、本発明の装置は、臨界温度(超電導転移温度)
或は臨界磁場(超電導転移磁場)が、それぞれ異なる複
数の超電導体微粒子が共存している粉体の中から、所望
の臨界温度範囲或は臨界磁場範囲を有する超電導体微粒
子を得ることもできる。
例えば、上記の精製装置に於て、所望の臨界温度範囲
を有する超電導体微粒子を得たい場合は、粉体貯蔵庫、
キャリアーガス及び粉体流路等の温度を、所望の臨界温
度範囲により適宜選定しつつ、上記の精製装置を運転す
れば良い。
また、例えば、所望の臨界磁場範囲を有する超電導体
微粒子を得たい場合は、被精製粉体に印加する磁場を所
望の臨界磁場範囲により適宜選定しつつ、上記の精製装
置を運転すれば良い。
更に、本発明の装置は、上記の如く、超電導体微粒子
の精製、分級はもちろんのこと、所望の比重の粉体のみ
を得ることも可能である。
即ち、粉体の粒径が揃っている場合には、キャリアー
ガスによる粉体の飛翔距離、或は浮上の高さの違い、自
然落下による終末速度の違いや磁場印加による超電導体
微粒子の流れ方向の変化の度合は、その比重に依存する
ので、それらを部位選択的に収集することにより、所望
の比重の超電導体微粒子のみを分離することもできる。
以下、本発明の上記、超電導体微粒子の精製装置を、
好ましい幾つかの態様を挙げて説明する。
まず、本発明装置の第1の態様は、超電導体微粒子を
含む粉体を水平方向に噴出し、粉体の流れを形成する手
段と、噴出口からある特定の距離の位置に1個又は複数
個のスリットを有し、水平に設けられた仕切手段、及び
スリットの下方に設けられ、該粉体の流れに対して垂直
方向に磁場を印加するための手段を有することを特徴と
している。
本態様によれば、その中に含まれる超電導体微粒子
が、十分にその超電導性を発現し得る温度に保持された
被精製粉体を、キャリアーガスと共に、ノズル等から水
平に放出させると、被精製粉体中の粒径が大きく重い粉
体粒子は前記ノズルに近い位置で落下し始め、粒径が小
さく軽い粉体粒子は前記ノズルから遠い位置で落下し始
めるので、その落下する粉体粒子群は水平方向の粒度分
布を形成する。それらを、ノズルから適当な距離の位置
に、1個又は複数個のスリットを有する水平に設けられ
た仕切手段によって選択的に分離することによって、分
級することができる。尚、上述のキャリアーガスの種
類、流動速度、流動量、スリットのスリット幅などの種
々の条件は、所望の粒径範囲により適宜選定すればよ
い。
更に、前記温度下において、精製するのに十分な広さ
及び形状を粒し、垂直または垂直よりもやや傾けた状態
(被精製粉体が板状磁石上に堆積しない程度の角度範囲
が好ましい)で、前記スリットの下方に設けられた板状
磁石によって、上記の如く分級されスリットを通過し、
その板状磁石の近傍に落下してきた被精製粉体に、先に
述べた温度下において、先に述べた磁場を印加し、被精
製粉体中の超電導体微粒子の落下軌跡を変化させ、その
超電導体微粒子の落下位置及びそれ以外の微粒子の落下
位置に各々設けた捕集手段により捕集し、超電導体微粒
子のみを分離することもでき、本態様の装置によって精
製と分級を同時に行うことが可能である。
なお、上記装置に於て、磁場印加手段は、永久磁石、
電磁石のいずれでも良く、その形状についても特に限定
されるものではないが、例えば、上記の1枚の板状磁石
が複数個の電磁石で構成され、粉体の落下方向に向けて
順次、ある特定の周期でオン−オフを繰り返すような磁
場の印加手段である場合には、超電導体微粒子の落下軌
跡を効率良く変化させることができ、精製工程の短縮化
などに於て有利となる。又、この精製工程のより一層の
短縮化を図るために、磁石表面に非磁性体材の板を設
け、これを振動させることにより、粉体の流れを円滑に
することができる。
次に、本発明装置の第2の態様は、超電導体微粒子を
含む粉体を、キャリアーガス流路中に浮上させるための
手段と、該手段によって形成されたキャリアーガスの流
れに対して垂直方向に超電導体微粒子を移動させるよう
な磁場を印加するための手段、及び該磁場印加手段と相
対する位置に1個又は複数個のスリットを有し、垂直に
設けられた仕切手段とを有することを特徴としている。
本態様によれば、浮上手段により超電導体微粒子を含
む粉体をキャリアーガスで浮上させるので、その粉体の
粒径が揃っている場合には、比重の小さい粉体は高く浮
上し、比重の大きい粉体は低い位置までしか浮上しな
い。したがって、その浮上粉体に磁場を印加し、マイス
ナー効果による反発力で、その粉体の中から超電導体微
粒子のみを1個又は複数個のスリットを設けた仕切板を
介してその高さに応じて部位選択的にキャリアーガス流
外に分離し、キャリアーガス流外に設けられた捕集手段
により捕集し、精製と分離を同時に行うことが可能であ
る。
ここで、浮上手段は、粉体をキャリアーガスにより浮
上させることができる手段であればどのような手段でも
よく、例えば、粉体に直接キャリアーガスを吹きつける
手段、振動している容器中に粉体を入れてその容器内に
キャリアーガスを導入する手段、粉体を容器より落下さ
せてその落下する粉体にキャリアーガスを吹きつける手
段或は、磁場を印加する手段の方向より吸引する手段な
どを挙げることができる。
また、磁場印加手段は、本態様に於ても永久磁石、電
磁石のいずれでも良く、その形状についても特に限定さ
れるものではないが、例えば、電磁石からなり、粉体の
浮上手段に同期して、ある特定の周期でオン−オフを繰
り返すような磁場印加手段である場合には、より精度の
良い分級が可能である。
この場合には、例えば第28図に示すような制御系で電
気的に制御され、各部の周期がとられる。101は制御用
コンピュータ、102は粉体を吹き上げるためのキャリア
ーガスの注入口を開閉するシャッター(後述する実施例
装置第14図、第15図に例示するA位置)、103は所定の
浮上した微粒子のうち、マイスナー効果による反発力
で、キャリアーガスの流路から排除された超電導体微粒
子を取り込む、取り込み口に取り付けられたシシャッタ
ー(後述する実施例装置第14図、第15図に例示するB位
置)、104は電磁石用電源、105は電磁石(後述する実施
例装置第14図、第15図に例示するM位置)で、マイスナ
ー効果による超電導体微粒子の精製に必要な磁場を発生
する。
上記のシャッター、磁石は第29図のように同期をとっ
て駆動される。横軸は時間、縦軸はシャッター102、103
の動作については駆動パルスを示し、磁石105について
は通電される電流を示す。シャッター102、103はパルス
の立上がりで「開」となり立下りで「閉」となる。
まず、シャッター102が「開」となりキャリアーガス
とともに粉体粒子をキャリアーガス流路に浮上させる。
時間t1が経過し、各粒径ごとに浮上位置が定まったとこ
ろで、シャッター13が「開」となり同時に磁石は「オ
ン」となる。この後、時間t2の間に超電導体微粒子はキ
ャリアーガス流路から取り込み口を通って排除される。
その後シャッター102、103が「閉」となり磁石は「オ
フ」となる。時間t3が経過してキャリアーガス流路に残
った非超電導体粉末が落下した後、シャッター102が再
び「開」となり上記の動作がくり返される。
さらに、非超電導体補集手段を備えた場合(後述する
実施例装置第15図に例示)には、その入口を開閉するた
めのシャッター106(第15図C位置)を具備する。その
場合の制御系のブロック図及びタイムチャートを第30図
及び第31図に示す。作用は上述の場合と同じである。
106がシャッター(第15図C位置)で、シャッター102
が「開」のときシャッター106は「閉」、シャッターA
が「閉」のときシャッターCは「開」となるように動作
する。
なお、上記装置において、キャリアーガスの種類、流
動速度、流動量、スリットのスリット幅などの種々の条
件は、所望の粒径範囲により適宜選定すればよい。
更に、本発明装置の第3の態様は、ヘリウムガス或は
液体窒素等の流体を充満した容器と、該容器中で超電導
体微粒子を含む粉体を落下させる手段と、該流体と該粉
体を所望の超電導体の超電導転移温度以下に保持する手
段と、該粉体の落下経路内にあって、一部にスリットを
有する一枚又は複数枚の水平仕切手段と、該粉体の落下
方向に直交する面内で相対する2つの方向に勾配を有す
る磁場を適当な周期で交互に印加する手段を具備し、前
記スリットを適当に配置し、あるいは開閉し、ないしは
移動させることにより特定の沈降速度を有する超電導体
微粒子のみを、スリットを通過させることにより、所望
の粒径を有する超電導体微粒子のみを選択的に取りだ
す、超電導体微粒子の精製・分級装置、である。
本態様によれば、ヘリウムガス,液体窒素等の流体中
を、臨界温度Tc以下の温度に保った被精製粉体を落下さ
せ、所望の粒径の微粉末が終末沈降速度に達した領域に
おいて、互いに逆方向の勾配を持った磁場が、交互に、
適当な周期で、上記領域を沈降しつつある微粉末に印加
されるようにし、この結果、マイスナー効果による反発
力により、超電導状態にある微粉末のみが、ジグザグの
沈降軌路を描くようにし、かつ上記領域に適当な数の仕
切板を配置し、その仕切板の一部に、微粉末を通過させ
るためのスリットを設け、このスリットを適当に配置す
ることにより、あるいはスリットを適当な周期で開閉す
ることにより、またはスリットを移動させることによ
り、特定の沈降速度を持つ超電導微粉末のみを通過させ
ることにより、精製、分級を同時に行なうことが可能で
ある。
尚、上記装置に於て、磁場印加手段は、永久磁石、電
磁石のいずれでも良く、その形状についても特に限定さ
れるものではない。
これらのノズル、及びスリットのシャッターの開閉、
電磁石のオン−オフなどは例えば次のような電気的に制
御され、同期をとる。
第32図に制御系のブロック図を示す(図示例では後述
する第17図、第18図示例装置を前提とした)。107は制
御用コンピュータ、108はノズルを開閉するシャッター
(第17図N位置)、109は電磁石用電源、110は第1の磁
場印加用電磁石(第17図M1位置)、111は第2の磁場印
加用電磁石(第17図M2位置)である。さらに、粉体落下
の経路が2つ存在する場合(第18図示例装置)には、第
1の経路に属するスリット(S1、S′、S″…位
置)の開閉を行うシャッター112、第2の経路に属する
スリット(S2、S′…位置)の開閉を行うシャッター
113が付け加えられる。
上記のシャッター及び電磁石は、例えば第33図に示す
ようなタイムチャートに従って駆動され、全体の同期を
とる。横軸は時間である。各シャッターについては駆動
パルスを示し、パルスの立上がりで「開」、立下りで
「閉」となる。電磁石については通電する電流を示す。
シャッター、電磁石の駆動の周期T0は、所望の超電導
微粒子の終末沈降速度v5及び仕切板の間隔lと次の関係
にある。
ただし、この関係は超電導微粒子の落下軌跡が、直線
からあまりズレない場合に正確に成り立つもので、実際
には若干の経験的な補正が必要である。
ノズルのシャッターの開閉と、他の部分の駆動のタイ
ミングのズレTdは、被精製粉体がノズルから放出されて
から、精製の行われる領域に達するまでの時間又はその
時間からT0の整数倍をさし引いた残りの時間であって、
精製後補集される超電導微粒子の量が最大となるよう
に、経験的に求められる。
また、本発明装置の第4の態様は、非磁性体材料を壁
材としてこの壁材を振動させて粉体の流れを円滑にする
ための手段を設けた粉体用通路と流通路内に超電導体微
粒子を含む粉体の流れを形成する手段、及び、該粉体の
流れに対して垂直方向に磁場を印加するための手段とを
有することを特徴としている。
本態様によれば、磁場印加手段として、例えば、その
印加磁場の強さが弱い磁石から強い磁石を順番に、振動
通路の途中に多段階設置する。すると、通路内を流れる
超電導体微粒子を含む粉体は、まず印加磁場が弱い磁石
により、その粉体流に対して弱い磁場が印加される。そ
して、その粉体流の中の粒径が大きい超電導体微粒子
は、その飛翔軌道を大きく偏向する。しかし、粒径が小
さい超電導体微粒子は、その飛翔軌道は全く偏向しない
か、少ししか偏向しない。なぜならば、磁場侵入深さが
同じ場合には、粒径の大きな超電導体微粒子の方が、マ
イスナー効果による反発力が大きいからである。その際
に偏向しなかった、あるいは少ししか偏向しなかった超
電導体微粒子を、通路の後部分に設けた強い磁石による
印加磁場で偏向し及び精製できる。
このようにして粒径が小さく軽い超電導体微粒子を偏
向することによって、粒径が0.2μm以下の超電導体微
粒子のうちの所望の粒径範囲の超電導体微粒子の分級及
び精製が可能となる。
尚、上記装置に於て、粉体流形成手段は、振動通路内
に粉体の流れを形成できるものであればどのようなもの
でもよく、例えば、粉体に直接キャリアーガスを吹きつ
ける手段や、振動通路を垂直、又は傾けて重力により粉
体を落下させる手段等である。重力により粉体を落下さ
せる場合には、振動通路内に適当な流体を充填し、その
液体中で粉体を沈降させてもよい。
又、粉体の通路は、振動が可能な非磁性材を壁材とす
るものであれば特に限定されるものではない。非磁性材
としては、例えばガラス,セラミックス,Al等を挙げる
ことができる。その形状は、パイプ状,またはその内部
が空洞であるV字形状,箱状,平板状等、種々の形状が
可能である。また、該粉体用通路は必ずしも密閉された
通路でなくてもよいが、外部の風,空気流等の影響を受
けずに精密な精製、分級を行なうという点においては、
密閉された通路であることが好ましい。また例えば、両
脇に収集用ダクトを備え、内部が空洞であるV字形状の
平板の形状を有し、傾角が60゜〜70゜であるように傾け
て配設された振動通路などを好ましい態様として挙げる
ことができる。
そのような通路に振動発生手段を接続して、本態様の
装置の振動通路を構成することができる。なお、その振
動は、必ずしも通路全体に必要なのではなく、磁場印加
手段による磁場が印加される部分の通路が振動できれば
良い。
振動の周波数は、特に限定されないが一般的には1Hz
〜20kHz程度であり振動発生手段としては、モーターと
カムを用いた機械的手段あるいは圧電材料(ZnO、AlN、
PZT等)を用いた超音波発振子など通路を振動できるも
のであれば何でも良い。
尚、先述した如く、本発明の第1の態様に於て、磁石
表面に設けられる超音波振動板とは、本態様の如くもの
である。
〔発明の効果〕
以上説明してきたように、本発明の装置を用いれば、
その被精製粉体の中から所望の純度、粒径及び臨界温
度、臨界磁場範囲を有する超電導体微粒子の精製、分
級、文意を同時かつ容易に実施でき、その方法に使用す
る装置は小型で簡易なものであり、その経過を目視でき
る。更には低圧下において実施可能であり、しかも、被
精製粉体の流れを形成しつつ、上記工程を行うものであ
るから、多量の粉体の高速で高精度な精製ができる。ま
た本発明の装置は、不純物を含む超電導性焼結体の純度
を高めることにおいて、非常に有用である。つまり本発
明によれば、精製及び分級がμm単位でも実施可能なの
で、その一つの微粒子内に超電導性部分と不純物部分が
共存することが無い程度まで、焼結体を非常に細かく粉
砕して、精製することができる。その結果として、高純
度の超電導性粉末が得られるのである。
また、更には、本発明の装置においては、比重の揃っ
た超電導体微粒子を得ることができるので、異なる組成
の超電導体の混入が少ない超電導体を得ることができ
る。
[実施例] 以下に、具体的な実施例を挙げ、更に、図面を参照し
て本発明を詳細に説明する。
実施例1 第1図は本発明装置の一例を示す。9は比較的粒径の
大きな超電導体微粒子、10は粒径が約0.1μm以下の比
較的粒径の小さな超電導体微粒子、7及び8は粒径が比
較的大きい非超電導体微粒子及び粒径が比較的小さな非
超電導体微粒子である。本実施例では分級・精製すべき
超電導材料はYBa2Cu3O7-6(0.1δ0.2)である。Y2O
3,BaCO3,CuOをY:Ba:Cu=1:2:3となるように混合し、こ
れを大気中950℃で2時間熱処理した。この時のX線回
折パターンを第2図に示す。図中、目的とする非電導体
YBa2Cu3O7−δのピークを“S"で表示してある。この図
から明らかなようにこの試料は非超電導体を含んでい
る。
乳鉢で粉砕後、トルエン中で沈降速度を測定すると、
粒径により沈降速度が異なるが、全体としては同一粒径
はほぼ同じ速度で沈降した。従って、超電導体と不純物
である被超電導体の比重はほぼ同じであると考えられ
る。
まず、超電導体微粒子を含む粉体と臨界温度以下のキ
ャリアーガス(例えばHeガス)を混合し混合粉体1とす
る。これを窓2より噴出させる。この時の噴出速度は、
粉体の比重や所望とする粒径範囲により選定する。仕切
板3のスリット11a,11bの位置は可動とし、またそのス
リット幅は所望とする粒径範囲により選定する。粒径の
大きな微粒子は窓2の近くに、小さな微粒子は遠くまで
キャリアーガスによってはこばれる。粒径の揃った粉体
はスリットを通過後重力によって落下するが、このとき
板状永久磁石5aにより比較的大きな粒径の超電導体微粒
子9は、磁石面よりはなれ、仕切板4aをこえて落下す
る。しかし常電導体や絶縁体、つまり非超電導体微粒子
7は、マイスナー効果を示さないので仕切板4aをこえる
ことはない。仕切板4aをこえた超電導体微粒子は捕集容
器6aによって回収される。同様に比較的粒径の小さな超
電導微粒子10も永久磁石5b、仕切板4bにより非超電導体
微粒子8と分離されて捕集容器6bに集められる。
本実施例での分級・精製条件は以下のとおりである。
第1図において、窓2よりHeガスからなるキャリアーガ
スを用いて約200ml/minの流速で混合粉体1を噴出させ
る。Heガスの温度は不図示の装置により70K以下に冷却
してある。スリット11aの間隔は3mm、スリット11bは4mm
である。窓2からスリット11aまでの距離は50cm、窓2
からスリット11bまでは150cmである。永久磁石はすべて
Sm−Coで、温度77Kに不図示の装置で冷却してある。仕
切板4a,4bは、磁石5a,5bの裏面より4mm突出している。
以上のような実施条件で5g程度の原料粉体より捕集容器
6aには2.5g程度、捕集容器6bには2g程度の超電導体が捕
集できた。この捕集容器中の粉体のX線回折図形は第3
図のようになり第2図中の非超電導体の回折ピークはす
べて消失し本装置により超電導体の精製ができることが
確認できた。また電子顕微鏡により捕集容器6aには、10
0〜200μmφ、容器6bには10〜50μmφ程度の粒径の超
電導体が捕集されており分級の効果も確認できた。
実施例2 超電導体微粒子を含む粉体の粒径分布が大きくかつ約
100μm以上の大きな粒子を含む場合には第1図の窓2
をノズル状にし、キャリアーガスの圧力差がノズル状窓
2の通過前後で1桁以上となるように粉体流をノズル状
窓2より噴出させる。このことにより、粒径が100μm
程度以上のものを含む粉体であっても実施例1と同様に
効率よく超電導体微粒子を分級できる。
実施例3 YBa2Cu3Ox(x=6.00〜7.00)、Bi2(Sr,Ca)3CaO
12-x(x>0)といった組成をもつセラミックスでは同
一条件で焼結させると異なる臨界温度をもつ超電導体相
が共存することが多い。このような場合には、第4図に
示すような機能を有する装置を用いる。
この図において7aは粒径の比較的大きな非超電導体微
粒子、8aは粒径の比較的小さな非超電導体微粒子、9a,9
b,10a及び10bはいずれも超電導体微粒子であり、9の方
が10より臨界温度が高く、aは粒径が比較的大きいも
の、bは粒径が比較的小さいものである。
本発明の試料として用いた超電導体の電気抵抗の温度
依存性を第5図に示す。図から分るように107K以下で超
電導を示す結晶相が存在する。
原料の粉体約10gを乳鉢で粉砕し、これを60K程度に冷
却したHeガスをキャリアーガスにして約300ml/minの流
量で直径5mmの窓2より噴出させる。上段の(Sm−Co)
磁石5a,5bは不図示の冷却器により50Kに冷却し、下段の
Sm−Co磁石5c,5dは同様に90Kに冷却してある。上段の仕
切板4a,4bは磁石表面より4mm突出し、下段の仕切板4c,4
dは3mmの高さまで突出している。この結果一方の捕集容
器6aには、粒径が100〜400μm程度、他方の捕集容器6b
には粒径が30〜50μm程度の超電導体(臨界温度107K)
が、それぞれ0.05g,0.08g捕集された。また仕切板4c,4d
上には臨界温度80Kの超電導体がそれぞれ3g,5g程度捕集
された。また、スリット11a,11bの幅はともに5mmであ
り、窓2からの距離はスリット11aが70cm、スリット11b
が200cmである。
実施例4 実施例1〜3において磁石とその下部の仕切板、例え
ば第1図の磁石5a,5bと仕切板4a,4bにおいて仕切板4a,4
bの形状は平板状であった。この仕切板4a,4bの形状を第
6図に示すように両端にエッジを取り付け、場合によっ
てはこの仕切板をベルトコンベヤ式に連続的に移動可能
にする。このことにより多量の粉体の分離が可能にな
る。
実施例5 実施例1〜4に於て超電導体微粒子を含む粉体の粒度
が比較的均一で、かつこれ以上粒度を分級する必要のな
い場合にはキャリアーガスは必要なく、第7図に示すよ
うに磁石5の上に粉体を落下させることによって超電導
体微粒子を分離できる。
つまり、超電導体微粒子を含む粉体を入れた容器12よ
り粉体を落下させ、粉体の粒径により磁石5の垂直から
の傾きを適当に選ぶことにより、粉体は磁石5の表面を
滑り落ち、マイスナー効果により磁石表面よりはなれた
超電導体9のみが仕切板をこえて捕集容器6に回収され
る。
実施例6 第8図に示すように超電導体9を含む粉体を入れた容
器12より粉体を落下させ、すべり板13上で落下する粉体
のみかけの形状を薄板状にし、これにガス導入管14を通
してキャリアーガスをふきつける。このようにして粉体
を輸送する以外は実施例1と同様にして超電導体微粒子
の分級を行なうことができる。
実施例7 実施例1〜5に於て、第9図に示すように磁場を印加
する手段を、複数個の電磁石5I,5II,5III,…,5nによっ
て構成し、磁場の印加をコントロールするための手段
(不図示)によって前記電磁石が粉体の落下方向5I→5n
に向けて順次、適当な周期でオン−オフを繰り返す(5I
→5II→5III→‥‥→5n→5I)ようにする。このことに
より、精製工程の短縮化をはかれ、多量の粉体の分離が
可能となる。磁場のオン−オフの周期は、粉体の流れの
速度により選定すれば良く、また5I→5nに向けて順次磁
場の強さを大きくしていっても良い。
実施例8 実施例1〜5,7に於て、第10図に示すように、磁石5
の表面に不図示の超音波発振子により超音波振動する振
動板16を設ける。このことにより被精製粉体の磁石上へ
の堆積を防止でき、精製工程の効率化がはかれ、多量の
粉体の分離が可能となる。
実施例9 超電導体微粒子を含む粉体の粒度が比較的均一で、こ
れ以上粒度を分級する必要のない場合、或は、実施例1
と同様の分級、精製の後に、第11図を示す捕集手段を設
けることによって、超電導体微粒子を比重の違いによっ
て分離することができる。
なお、19aは比較的比重の重い超電導体微粒子、19bは
比較的比重の軽い超電導体微粒子、7は非超電導体微粒
子であり、各微粒子の粒径はほぼ同一である。
本実施例の捕集手段は通路18a,18b及び超電導体用捕
集容器6a,6bから成り、精製すべき粉体が磁石5の斜面
上に落下し、その粉体のうちの非超電導体微粒子7は斜
面と接しつつ不純物用容器17にすべり落ちる構成になっ
ている。
また、比較的比重の軽い超電導体微粒子19bは、印加
される磁場により磁石5から大きく離れ、比較的比重の
重い超電導体微粒子19aはあまり離れず、比重に応じた
流れの分布を形成できる構成になっている。
また、その分布における超電導体微粒子19a,19bの各
々を、通路18a,18bを介して、超電導体用捕集容器6a,6b
により収集できる構成になっている。
この装置における通路18a,18bの磁石5からの距離、
及び磁石5の傾きは、所望とする粒径、比重により適宜
最適な値を選定すればよい。
更に、粒径、比重の精密な分級分離を行なうには、通
路18a,18bの幅を狭くし、かつ通路の数を多くすればよ
い。
実施例10 またスリットの間隔が広くなってくると例えば第1図
において、非超電導体が仕切板4a,4bをこえて捕集容器
に混入することも考えられる。この場合には第12図のよ
うに、粉体のまわり込み防止装置15(例えば邪魔板等)
を設けることによって、分級・精製の精度を向上するこ
とができる。
実施例11 第13図に示される装置は、容器20、隔壁21、仕切板
3、ノズル1、ロウト23より成る。容器の内部は約70K
に保たれており、下半には液体窒素が充たされている。
上半はノズルから試料粉末とともに吹き込まれたヘリウ
ムガスが充満している。
ノズルから吹き出された試料粉末は、それぞれの粒径
に応じた仕切板3のスリット部11a,11b,11cから落下
し、液体窒素中に入る。粉末の落下起動の近くに磁石5
a,5b,5cが設けられており、超電導体粉末はマイスナー
効果による反発力で軌道が曲がり、受け皿6a,6b,6cに集
められる。非超電導体は磁石の近くを真直に落下し超電
導体と選別される。
本実施例においては、液体の熱容量が気体よりもはる
かに大きいために、液体中に落下した試料は、す早く液
体と同じ温度となる。このため、精製時の温度の精度が
良いのが特徴である。
以上の実施例においては、全て永久磁石を用いたが、
電磁石を用いて磁場を粉体に印加しても全く同様の効果
が得られる。さらに仕切板3に設置したスリットは3か
所であるが、粒径の精密な分別をする場合には、このス
リットの幅を狭くし、かつスリットの数を多くすれば良
い。スリットの幅、数には何の制限もない。また、スリ
ットの代わりにベルトコンベア等により移動できる容器
を用い、これを例えば第13図の紙面に対して垂直方向に
移動させ、その後磁石部に落下させることも可能であ
る。
更に、超電導体と非超電導体の比重に大きな差があっ
ても、捕集容器6に回収される超電導体微粒子の粒径分
布には何ら影響がないことは言うまでもない。
実施例12 第14図は、本発明の装置の別の実施例を示す概略図で
ある。なお、38aは比較的粒径の大きな超電導体微粒
子、38bは粒径が約0.1μm以上であるが比較的粒径の小
さな超電導体微粒子、37a,37bは非超電導体微粒子であ
る。
この実施例の浮上手段は粉体容器31、窓32および不図
示のキャリアーガス噴出器である。磁場印加手段は磁石
36である。
この装置においては、粉体容器31内の精製すべき粉体
が、キャリアーガスにより、粉体容器31から垂直通路33
へ、窓32を介して、浮上できる構成になっている。垂直
通路33内に浮上した粉体のうちの、比較的粒径の大きな
微粒子37a,38aは低い位置までしか浮上しないが、比較
的粒径の小さな超電導微粒子37b,38bは高い位置にまで
に浮上する。なお、本図においては、全ての超電導体微
粒子と非超電導体微粒子の比重がほぼ一定であるものと
した。この時の噴出速度は、粉体の比重や所望とする粒
径範囲により選定すればよい。また、垂直通路33、水平
通路34a,34bの位置、幅、数は、所望とする比重や粒径
により選定すればよい。
更に、粒径に応じて異なる高さに浮上した垂直通路33
の内部の粉体に対し、磁石36により磁場を印加すると、
マイスナー効果により生じる反発力により、各々の超電
導体微粒子38a,38bが各々の水平通路34a,34bに移動し、
各々の超電導体用捕集容器35a,35bに捕集される構成に
なっている。
また、垂直通路33の内部に留まった非超電導体微粒子
37a,37bは、キャリアーガスの噴出を止めたり、弱めた
りすることにより粉体容器31の中に落下する構成になっ
ている。
この装置を用いることにより、キャリアーガスを用い
て粉体を浮上させることによる粒径及び/または比重に
応じた分級分離と、該粉体に磁場を印加することによる
精製とを同時にかつ容易に行なうことができる。
キャリアーガスの流量及び第29図に示す前述の駆動タ
イミングt1、t2、t3は、例えば分級されるべき超伝導体
微粒子が1〜3μm程度の微細な粒子まで含まれる場合
は、流量が300ml毎分、t1が20秒、t2が5秒、t3が1分
である。
また、粒径が10〜30μm程度の比較的大きな粒子を分
級する場合には、流量が1毎分、t1が20秒、t2が5
秒、t3が20秒程度が典型的な値である。
実施例13 第15図は、第14図に示した装置に、不純物用捕集容器
39と、開閉とびら40とを設け、窓32を水平方向に配置し
た装置を示す概略図である。
この装置においては、垂直通路33の内部に留まった非
超電導体微粒子37,38を、キャリアーガスの噴出を止め
たり、弱めたりすることにより落下させる際に、開閉と
びら40を開ければ、それらが不純物用捕集容器39内に落
下する構成になっているので、非超電導体微粒子37,38
が粉体容器31内に戻ることなく、効率の良い精製が可能
である。更に、粉体を含むキャリアーガスの流れる方向
が大きく変化するので、垂直通路33の内部で粉体の分布
が均一になり易い。
キャリアーガスの流量及びt1、t2、t3の値は、実施例
12の場合と同じである。
実施例14 超電導体微粒子を含む粉体の粒径分布が大きくかつ約
100μm以上の大きな粒子を含む場合には第14図や第15
図に示した装置の窓2をノズル状にし、キャリアーガス
の圧力差がノズル状窓2の通過前後で1桁以上なるよう
に粉体流をノズル状窓2より噴出させる。このことによ
り、粒径が100μm程度以上のものを含む粉体であって
も実施例1と同様に効率よく超電導微粒子を分級でき
る。
実施例15 第16図は、第14図、第15図に示した装置の水平通路34
a,34bの底面にそれぞれ超音波振動板41a,41bを設けた装
置である。この装置においては、垂直通路33から水平通
路34a,34bに移動してきた超電導体微粒子と水平通路34
a,34bの底面との摩擦抵抗が無いために、超電導体微粒
子は水平通路34a,34bの途中で停留してしまうことがな
く効率的に捕集容器35a,35bまで運ばれる。
実施例16 第14図、第15図、第16図に示された装置に於て、磁石
36を電磁石で構成し、磁場の印加をコントロールするた
めの手段(不図示)によって、前記電磁石が粉体の浮上
手段に同期して、ある特定の周期で、オン−オフを繰り
返すようにした。すなわち、キャリアーガスの噴出か
ら、垂直通路33内の鉛直方向に形成される粉体の粒度分
布が定常状態となるまでの適当な時間経過の後に磁場が
印加されるようにし、更にこの動作を特定の周期で繰り
返すように制御した。
この様な装置を用いることにより、超電導体微粒子の
分級の精度が更に向上する。
なお、第14図に示した装置を用い、実施例1と同様の
方法にて得た超電導体微粒子を含む粉体(第2図と同様
のX線回折図形を示す)5g程度と、臨界温度以下のキャ
リアーガス(Heガス、70K以下)の流れの中に加えて、
これを窓32より200ml/min程度の流速で噴出させた。ま
た、水平通路34aの幅は4mm、水平通路34bの幅は3mmとし
た。また、窓32から水平通路34a迄の距離は5cm、水平通
路34b迄の距離は10cmとした。
また、磁石36には、永久磁石(Sm−Co)を用い、装置
内は不図示の冷却手段により77Kに冷却して行なった。
以上のようにして5g程度の原料粉体に対して本発明の
方法を実施したところ、捕集容器5aには2.5g程度の超電
導体微粒子が捕集でき、捕集容器5bには1.3g程度の超電
導体微粒子が捕集できた。
この捕集容器中35a,35b内の超電導体微粒子のX線回
折図形は第3図と同様のものとなった。この結果から、
本発明の装置によれば精度の良い超電導体の精製が可能
であることが確認できた。
また、捕集容器中35a,35b内の超電導体微粒子を電子
顕微鏡で観察したところ、捕集容器35a内の微粒子の粒
径は100〜200μmφ程度であり、捕集容器35b内の微粒
子の粒径は10〜50μmφ程度であった。この結果から、
本発明の装置によれば微小粒径の超電導体の分級が可能
であることが確認できた。
実施例17 第17図は本発明装置の別の実施例の原理説明のための
断面図である。この図においてヘリウムガス槽41は内部
に適当な圧力でTc以下の温度に保持したヘリウムガスが
充満されている。ヘリウムガス槽41の上部に下端部にノ
ズル43を備えた粉体槽42が配設され、粉体槽42内にはTc
以下の温度の被精製流体が保持される。ノズル43は後述
するマグネットのオン−オフの周期に合わせて開閉し、
被精製粉体を落下させる。ヘリウムガス槽41の内部には
上下に間隔を置いて複数段に配置された仕切板44が配置
され、再下段の仕切板44の下部に受け皿47が配設され
る。各仕切板44には交互にずらせて設けられたスリット
44a,44b,44c,…が形成される。ヘリウムガス槽41の両外
側には第1マグネット45および第2マグネット46が互に
対向して設置される。
第17図において、粉体槽42内の被精製粉体は第1およ
び第2のマグネット45,46のオン−オフの周期に合わせ
て開閉するノズル43から落下される。粉体がヘリウムガ
ス槽41内をある程度落下すると、その速度は粒径によっ
て定まる終末沈降速度に達する。その後粉体は交互にス
リットを持つ仕切板44に接近する。このとき、まず第1
マグネット45が励磁され、超電導微粉末は、マイスナー
効果による反発力を受け、落下軌跡を曲げられて、第1
のスリット44aを通過する。当然、超電導状態にない粉
体は、スリットを通ることが出来ない。続いて第1マグ
ネット45が降磁された後、第2マグネット46が励磁され
超電導微粉末は反対側に曲げられ、次のスリット44bを
通過する。このとき、磁場の印加コントロールするため
の手段(不図示)により両方のマグネット45,46のオン
−オフの周期を適当に選ぶことによって、特定の沈降速
度の粉末のみが次々とスリット44a,44b,44c,…を通るこ
とが出来る。なお、同じ沈降速度を持ちながら、超電導
相と不純物相が合体している粉末については、その質量
に比べて、マイスナー効果による反発力が小さいため
に、横方向の移動距離が小さくなる。このため、スリッ
ト44a,44b,44c,…の位置を適当に選べば、このような粉
末も除くことが出来る。
このようにして、最終的には精製・分級された超電導
微粉末が受け皿47の中に集められる。
この実施例では、機械的駆動部は粉体を落下させるた
めのノズル43のみであり、極めて単純な構造で目的を達
することができる。
仕切板の間隔及び第33図に示す前述のT0、Tdの値は、
例えば粒径5μmの超電導微粒子を得る場合に、間隔が
5cmの場合にT0が4.5秒、Tdが1.3秒であった。
実施例18 第18図は第17図の本発明装置における仕切板44を変更
したもので、各仕切板44に2ケ宛設けたスリット44p,44
qにシャッター48を設けたものである。このシャッター4
8を適当に開閉することにより、沈降経路49を通る粉末
と、もう一つの沈降経路50を通る粉末を両方通過させる
ことが出来る。第17図では、マグネット45,46のオン−
オフ周期1回に対して、ノズルを1回しか開くことがで
きなかったが、この実施例によれば2回開くことが出
来、処理能力が2倍となる。
仕切板の間隔及びT0、Tdの値は、実施例17と同じであ
る。
実施例19 第19図は、実施例17,18に於て、一個の開孔44aを有す
る障壁44を円盤状にし、電磁石ではなく永久磁石51を取
り付けたもので、両者を共通の回転軸52により、適当な
周期で回転させるものである。この場合には粉体を連続
的に落下させ精製、分級することが出来る。
実施例20 本実施例の動作は実施例17と同様にする。装置の内部
は約70Kに保たれており、その上半はヘリウムガスで、
下半は液体窒素で充たされている。粉体槽42の中におか
れた試料はノズル43を開くと液体窒素中に落下し、それ
ぞれの粒子の粒径に応じた終末沈降速度で沈降する。こ
の沈降中の粒子に適当な周期で、互いに反対方向の勾配
を有する磁場を交互に印加することにより、所望の粒径
の超電導体微粒子のみを、仕切板44に設けられたスリッ
ト44a,44b,44cを通過させ、受け皿47に集めることが出
来る。
気体のみを用いた場合と比べて、装置が小型になるこ
と、及び比較的大きな粒径の粉末まで使用出来ることが
特徴である。
実施例21 第21図は、本発明の装置の更に別の実施例を示す斜視
図および側面図であり、第22図はそのA−A断面図であ
り、第23図はそのB−B断面図である。
本実施例の装置において、振動通路は、傾角が60゜〜
70゜であるように傾けて配設されたV字形フレーム64、
およびそれに接続された超音波発振子63である。また磁
場印加手段は、フレーム64の途中に設置された磁石65で
ある。
次に、本実施例の装置の操作手順の一例を説明する。
まず、フィードポンプ72により、超電導体微粒子を含
む粉体(粒径約0.1μm以上)を、粉体貯蔵庫(不図
示)から、輸送用パイプ61を介して、フレーム64に輸送
する。
フレーム64は、超音波発振子63により超音波振動をし
ているので、フレーム64内に輸送された粉体は、第25図
に示すようにフレーム64の内壁との摩擦抵抗をほとんど
受けることなく落下する。
その粉体がフレーム64の途中に設置された磁石65の部
分にさしかかると、その粉体に磁場が印加されて、第23
図に示すように、超電導体微粒子67のみの落下軌道が偏
向され、第21図に示すように、ダクト66内に導入され、
収集される。
なお第24図に、その重量がmgである超電導体微粒子67
が、傾きθに配置された磁石65に沿って、g・cosθの
重力加速を受けて偏向されている状態を示す(g:重力加
速度)。なお、これは、フレーム64を垂直に立てた場合
である。
超電導体微粒子67以外の不純物微粒子71は、磁場が印
加されても偏向しないので、第21図に示すように不純物
貯蔵庫70に落下し、収集される。
以上のようにして、本実施例の装置を用いて超電導体
微粒子の精製が可能となる。
なお、本実施例においては、磁石75として電磁石を用
い、所望の粒径に応じてその印加磁場の強さを制御する
ことによって、所望の粒径の超電導体微粒子の分級も可
能である。
なお、この装置を用いて、以下の条件にて、Y−Ba−
Cu−O系焼結体の粉砕後の粉末から超電導体を良好に精
製することができた。
フレームの大きさ100mm×300mm、印加磁場1500ガウ
ス、粉体流密度1cc/分、平板間の間隔3mm、液体窒素温
度下。
実施例22 第26図は実施例21に於て、複数個の磁石を設けた場合
の実施例を示す模式図であり、第27図はそのC−C断面
図である。
本実施例の装置において、振動通路は、平板フレーム
64、およびそれに接続された超音波発振子63である。ま
た、磁場印加手段は、フレーム64の途中に設置された3
つの磁石65a,65b,65cである。その3つの磁石の印加磁
場の強さは65a<65b<65cの順である。
次に、本実施例の装置の操作手順の一例を説明する。
まず、実施例21の装置と同様にして、超電導体微粒子
を含む粉体(粒径約0.1μm以上)を、輸送用パイプ61
を介して、フレーム64に輸送する。
フレーム64は、超音波発振子63により超音波振動をし
ているので、フレーム64内に輸送された粉体は、フレー
ム64の内壁との摩擦抵抗をほとんど受けることなく落下
する。
その粉体がフレーム64の途中に設置された磁石65aの
部分にさしかかると、粉体に弱い磁場が印加されて、粒
径の比較的大きな超電導体微粒子67aの落下軌道のみが
偏向し、収集される。次いで、同様にして磁石65b,65c
の印加磁場の大きさに対応した粒径の超電導体微粒子67
b,67cが順次偏向し、収集される。
なお、超電導体微粒子67a,67b,67c以外の微粒子71
は、磁場が印加されても偏向しないので、不純物貯蔵庫
70に落下し、収集される。
以上のようにして、本実施例の装置を用いて超電導体
微粒子の分級が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第4図、第7図、第12図、第13図、第14図、第
15図、第16図、第17図、第20図、第21図、第22図、第23
図、第26図及び第27図は、本発明に係る超電導体微粒子
の精製装置の実施例の概略構成図、 第2図は、不純物を含む超電導体のX線回折図形を示す
図、 第3図は、精製した超電導体のX線回折図形を示す図、 第5図は、ビスマスを含む超電導体の電気抵抗の温度依
存性を示す図、 第6図は、本発明装置の磁石及び仕切板部の別の例を示
す構成図、 第8図は、本発明装置の粉体供給手段の別の例を示す構
成図、 第9図、第10図及び第19図は、本発明装置の磁場印加手
段の別の例を示す構成図、 第11図は、本発明装置の粉体捕集手段の別の例を示す構
成図、 第18図は、本発明装置の仕切手段の別の例を示す構成
図、 第24図及び第25図は、本発明装置の超電伝導体微粒子の
偏向状態を示す図、 第28図、第30図及び第32図は、本発明装置の制御系の例
を示すブロック図、 第29図、第31図及び第33図は、本発明装置の制御系のタ
イムチャートを示す図である。 5……磁石 7,8……非超電導体微粒子 9.10……超電導体微粒子 36……磁石 37……非超電導体微粒子 38……超電導体微粒子 65……磁石 67……超電導体微粒子 71……非超電導体微粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸 文夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 赤池 正剛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 元井 泰子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 山本 敬介 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 川崎 岳彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 田中 温子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−130745(JP,A) 特開 昭64−22359(JP,A) 特開 昭64−51306(JP,A) 特開 平1−179704(JP,A) 特開 平1−123643(JP,A) 特開 平1−107858(JP,A) 実開 平1−78134(JP,U)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超電導体微粒子を含む粉体の流れを形成す
    るための手段と、 該粉体の流れに磁場を印加するための手段と、 前記粉体の流れを形成するための手段と前記粉体の流れ
    に磁場を印加するための手段とを電気的に制御すること
    によって、前記粉体の流れに前記磁場の印加を同期させ
    るための制御手段とを有することを特徴とする超電導体
    微粒子の精製装置。
  2. 【請求項2】超電導体微粒子を含む粉体を水平方向に放
    出して該粉体の流れを形成するための手段と、 該粉体の流れに磁場を印加するための手段と、 前記粉体の流れを形成するための手段と前記粉体の流れ
    に磁場を印加するための手段との間に位置し、該粉体の
    流れを形成するための手段から水平方向の互いに異なる
    距離に設けられた複数のスリットを有する仕切手段とを
    有することを特徴とする超電導体微粒子の精製装置。
  3. 【請求項3】超電導体微粒子を含む粉体の流れを形成す
    るための手段と、 該粉体の流れに沿って、強度の異なる複数の磁場を形成
    し該粉体の流れに該磁場を印加するための手段と、 前記粉体の流れを形成するための手段と前記粉体の流れ
    に磁場を印加するための手段とを電気的に制御すること
    によって、前記粉体の流れに前記磁場の印加を同期させ
    るための制御手段とを有することを特徴とする超電導体
    微粒子の精製装置。
  4. 【請求項4】超電導体微粒子を含む粉体を浮上させて該
    粉体の流れを形成するための手段と、 該粉体の流れを形成するための手段から互いに異なる高
    さに設けられた複数のスリットを有する仕切手段と、 該スリットと対向する位置に設けられ該粉体の流れに磁
    場を印加するための手段と、 前記粉体の流れを形成するための手段と前記粉体の流れ
    に磁場を印加するための手段とを電気的に制御すること
    によって、前記粉体の流れに前記磁場の印加を同期させ
    るための制御手段とを有することを特徴とする超電導体
    微粒子の精製装置。
  5. 【請求項5】超電導体微粒子を含む粉体を落下させて該
    粉体の流れを形成するための手段と、 該粉体の落下経路内にあって、その一部にスリットを有
    する仕切手段と、 該粉体の落下方向に直交する面内で相対する2つの方向
    に勾配を有する磁場を特定の周期で交互に印加する手段
    とを有することを特徴とする超電導体微粒子の精製装
    置。
  6. 【請求項6】前記磁場を印加するための手段は、電磁石
    を有する請求項1〜5の何れかに記載の超電導体微粒子
    の精製装置。
  7. 【請求項7】前記磁場を印加するための手段は、永久磁
    石を有する請求項2に記載の超電導体微粒子の精製装
    置。
  8. 【請求項8】前記磁場を印加するための手段は、前記粉
    体の流路に沿って配置された複数の磁石を有する請求項
    1又は2に記載の超電導体微粒子の精製装置。
  9. 【請求項9】前記粉体の流れは、冷媒内で形成される請
    求項1〜5の何れかに記載の超電導体微粒子の精製装
    置。
  10. 【請求項10】前記粉体の流れを形成するための手段
    は、該粉体にキャリアガスを吹き付けるための手段を有
    する請求項1〜4の何れかに記載の超電導体微粒子の精
    製装置。
  11. 【請求項11】前記キャリアガスは、前記粉体の冷媒と
    して作用する請求項10に記載の超電導体微粒子の精製装
    置。
  12. 【請求項12】前記粉体の流れを形成するための手段
    は、該粉体を落下させる手段を有する請求項1〜4の何
    れかに記載の超電導体微粒子の精製装置。
  13. 【請求項13】前記粉体の流路内に、スリットを有する
    仕切手段を有する請求項1又は3に記載の超電導体微粒
    子の精製装置。
  14. 【請求項14】前記磁場を印加するための手段によって
    その軌道を偏向された超電導体微粒子を捕集するための
    補集手段を有する請求項1〜5の何れかに記載の超電導
    体微粒子の精製装置。
  15. 【請求項15】前記磁場を印加するための手段によって
    その軌道を偏向された超電導体微粒子を捕集するための
    第一の補集手段と、前記磁場を印加するための手段によ
    ってその軌道を偏向されなかった他の超電導体微粒子を
    補集するための第二の補集手段とを有する請求項1〜5
    の何れかに記載の超電導体微粒子の精製装置。
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