JP2655935B2 - 多重クラッチ構造およびこの多重クラッチ構造を用いた変速機 - Google Patents

多重クラッチ構造およびこの多重クラッチ構造を用いた変速機

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JP2655935B2 JP2178975A JP17897590A JP2655935B2 JP 2655935 B2 JP2655935 B2 JP 2655935B2 JP 2178975 A JP2178975 A JP 2178975A JP 17897590 A JP17897590 A JP 17897590A JP 2655935 B2 JP2655935 B2 JP 2655935B2
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は、例えば、平行な軸間に複数の変速ギヤ列を
並列配置してなるカウンターシャフト式変速機におい
て、これら複数の変速ギヤ列による動力伝達を選択的に
行わせるためのクラッチ構造に関する。
(従来の技術) 複数の動力伝達経路を有した変速機、例えば、カウン
ターシャフト式変速機は、自動車用の変速機等として従
来から良く知られている(例えば、特公昭57−23822号
公報参照)。
カウンターシャフト式変速機においては、平行2軸間
にそれぞれ互い噛合する複数の変速ギヤ列を並列に配置
するとともに、各変速ギヤ列による動力伝達を行わせる
ためのクラッチを各変速ギヤ列に対応して配置してい
る。この場合、変速ギヤ列およびクラッチは軸方向に並
列に配設されるため、変速機の軸方向寸法が長くなり易
いという問題がある。とくに、変速段数が多くなるとこ
れに比例して変速機方向寸法が長くなるという問題があ
る。
このようなことから、本出願人は、平行な2軸に加え
て第3の軸を配設し、この第3の軸との間にも変速ギヤ
列を配設してなるカウンタシャフト式変速機(特開平1
−206138号公報)や、入力軸を囲むようにして複数のカ
ウンタ軸を互いに並列に配設し、入力軸と各カウンタ軸
との間に変速ギヤ列を配設してなるカウンタシャフト式
変速機(特開平1−303341号公報)を提案した。
(発明が解決しようとする課題) このようなカウンタシャフト式変速機の場合には、変
速ギヤ列およびクラッチを軸と直角な方向に並列配置す
ることができるため、変速機の軸方向寸法の短縮化を図
ることができるというメリットがある。しかしながら、
その分、変速機の軸と直角な方向の寸法、すなわち、変
速機の幅方向および上下方向の寸法が大きくなるという
問題がある。
本考案はこのような問題に鑑み、変速機の軸方向寸法
の短縮化を図ることができ、且つ、軸と直角な方向の寸
法を大きくすることがないような構成の変速機を得るこ
とができるようにしたクラッチ構造を提供することを目
的とする。
ロ.発明の構成 (課題を解決するための手段) 上記目的達成のため、本発明の多重クラッチ構造は、
互いに平行な2軸間に複数のギヤ列を並列に配設し、こ
れらギヤ列により構造される複数の動力伝達経路から所
定の動力伝達経路を選択するためのクラッチ構造であ
り、いずれか一方の軸に固設されたシンリンダ部材と、
このシリンダ部材に形成されたシリンダ孔内に摺動自在
に挿入されてシリンダ部材と一体回転する第1ピストン
部材と、第1ピストン部材に形成された挿入孔内に摺動
自在に挿入されて第1ピストン部材と一体回転する第2
ピストン部材と、上記いずれか一方の軸上に回転自在に
配設されていずれかのギヤ列を構成する第1ギヤ部材
と、上記いずれか一方の軸上に第1ギヤ部材に対して相
対回転自在に配設されてもう一つのギヤ列を構成する第
2ギヤ部材と、作動油圧を受けた第1ピストン部材から
の押圧力により係合してシリンダ部材と第1ギヤ部材と
を接続させる第1クラッチと、作動油圧を受けた第2ピ
ストン部材からの押圧力により係合してシリンダ部材と
第2ギヤ部材とを接続させる第2クラッチとから構成さ
れる。
本発明の多重クラッチ構造を、第1および第2ピスト
ン部材に加えてこれらピストン部材と同様の関係を有し
て順次入れ子式に第2ピストン部材内に配設された複数
のピストン部材を有してなるピストン部材群と、いずれ
か一方の軸上に回転自在且つ互いに相対回転自在に配設
されて複数のギヤ列をそれぞれ構成する複数のギヤ部材
と、各ピストン部材からの押圧力により係合してシリン
ダ部材とギヤ部材とを選択的に接続させる複数のクラッ
チとから構成することもできる。
なお、上記いずれの多重クラッチ構造においても、ギ
ヤ部材とクラッチとを繋ぐ連結部材は、いずれか一方の
軸上に同心に重ねて配設された互いに相対回転自在な円
周状部材から構成される。
また、本発明に係る変速機は、互いに平行な2軸間に
並列に配置された複数のギヤ列と、これら複数のギヤ列
により構成される複数の動力伝達経路から所定の動力伝
達経路を選択するためのクラッチとを有してなる変速機
であり、一対の上記多重クラッチ構造を、シリンダ部材
が互いに背中合わせになるようにしていずれか一方の軸
に固設し、複数のギヤ列をこれら一対の多重クラッチ構
造の両側に配設して構成される。
もう一つの本発明に係る変速機は、互いに平行な2軸
間に並列に配置された複数のギヤ列と、これら複数のギ
ヤ列により構成される複数の動力伝達経路から所定の動
力伝達経路を選択するためのクラッチとを有してなる変
速機において、一つの上記多重クラッチ構造をそのシリ
ンダ部材がいずれか一方の軸の略中央に位置するように
して固設し、もう一つの上記多重クラッチ構造をそのシ
リンダ部材が他方の軸の略中央に位置するようにして固
設し、複数のギヤ列を両軸の左右両側に分けて配設して
構成される。
(実施例) 以下、図面に基づいて本発明の好ましい実施例につい
て説明する。
本発明に係るクラッチ構造を備えたカウンターシャフ
ト式変速機のスケルトンは第1図のようになる。この変
速機はその入力軸3上にトルクコンバータ2を有する。
トルクコンバータ2は、エンジン出力軸1に連結するポ
ンプ2aと、固定保持されたステータ2bと、変速機入力軸
3に連結するタービン2cとからなる。
変速機入力軸3は一対のベアリング6a,6bにより回転
自在に支持され、この変速機入力軸3と平行に且つ所定
距離をおいて変速機出力軸4がベアリング7a,7bにより
回転自在に支持されて配設されている。両軸3,4の間に
は、1速〜5速用およびリバース用の合計6列の変速機
ギヤ列が配設されている。この変速ギヤ列は、変速機入
力軸3上に配設された1速〜5速用およびリバース用ド
ライブギヤ11〜16と、これらドライブギヤ11〜16に噛合
するとともに変速機出力軸4上に配設された1速〜5速
用およびリバース用ドリブンギヤ21〜26とから構成され
る。なお、リバースドライブギヤ16とリバースドリブン
ギヤ26とは間にアイドラギヤ(図示せず)を介して噛合
する。さらに、1速〜5速ドライブギヤ11〜15は変速機
入力軸3に対して相対回転自在であり、1速用ドリブン
ギヤ21〜26は変速機出力軸4に固定されており、リバー
ス用ドライブギヤ16は変速機入力軸3に固定され、リバ
ース用ドリブンギヤ26は変速機出力軸4に回転自在であ
る。
上記6列のギヤ列のうちの1速〜5速用変速ギヤ列に
よる動力伝達を選択的に行わせるための多重クラッチ構
造30が変速機入力軸3上に配設され、リバース用変速ギ
ヤ列による動力伝達を行わせるリバース用ドグクラッチ
18が変速機出力軸4上に配設されている。多重クラッチ
構造30は1速〜5速ドライブギヤ11〜15を変速機入力軸
3と選択的に連結して1速〜5速変速ギヤ列による動力
伝達を選択的に行わせるためのもので、このため、1速
〜5速用クラッチ41〜45を有する。なお、この多重クラ
ッチ構造30の詳細構造は後述する。
この多重クラッチ構造30は、左側に配設された2速お
よび4速用ギヤ列と、右側に配設された1速、3速、5
速およびリバース用ギヤ列との間に配設されている。こ
のため、変速機出力軸4の下部に空間ができ、この空間
内に、変速制御装置(変速制御バルブ等)9が配設さ
れ、スペースの有効利用を図り、変速機のコンパクト化
を図るようにしている。
なお、軸荷重の大きくなる1速用ギヤ列およびリバー
ス用ギヤ列をベアリング6b,7bに近接して配設してお
り、これにより軸3,4に加わる曲げ力および軸撓みをで
きる限り小さく抑えるようにしている。
このような構成の変速機において、多重クラッチ30の
1速〜5速用クラッチおよびリバース用ドグクラッチ18
を変速制御装置9からの制御油圧により選択的に作動さ
せていずれかの変速ギヤ列による動力伝達を行わせる。
そして、このようにして変速して変速機出力軸4に伝達
された動力は、出力ギヤ列5a,5bを介してデフ機構(図
示せず)等に出力される。
上記多重クラッチ30の詳細構造を第2図を用いて説明
する。なお、第2図は多重クラッチ30の右半分の構造、
すなわち、1速、3速および5速用クラッチ41,43,45を
有する部分の構造を示す半断面図である。
この多重クラッチ構造30は、変速機入力軸3に固定さ
れたシリンダ31を有し、このシリンダ31には右方に開口
したシリンダ孔31bが形成され、このシリンダ孔31bの開
口端側内面には内歯スプライン31aが形成されている。
シリンダ孔31d内には5速用ピストン32が摺動自在に
嵌入されており、シリンダ孔31b内において5速用ピス
トン32により覆われて形成された5速用油圧室32cには
5速用油路3aが連通している。この5速用ピストン32に
は右方に開口した挿入孔32bが形成され、この挿入孔32b
の開口端側内面には内歯スプライン32aが形成されてい
る。この5速用ピストン32の挿入孔32b内には3速用ピ
ストン33が摺動自在に嵌入されており、挿入孔32b内に
おいて3速用ピストン33により覆われて形成された3速
用油圧室33cには3速用油路3bが連通している。この3
速用ピストン33には右方に開口した挿入孔33bが形成さ
れ、この挿入孔33bの開口端側内面には内歯スプライン3
3aが形成されている。同様に、3速用ピストン33の挿入
孔33bには1速用ピストン34が摺動自在に嵌入されてお
り、挿入孔33b内において1速用ピストン34により覆わ
れて形成された1速用油圧室34cには1速用油路3cが連
通している。
この構成から分かるように、多重クラッチ30において
は、シリンダ孔内に、複数のピストンが順次入れ子式に
挿入されて径方向に重なって配設されており、この部分
の軸方向長さを短縮化している。
この1速用ピストン34にも右方に開口した挿入孔34b
が形成され、この挿入孔34bにバランス用ピストン35が
嵌入されている。バランス用ピストン35はその内周端部
においてリテーニングリング35aにより右方への移動を
阻止されており、且つ挿入孔34b内におけるバランス用
ピストン35により覆われたバランス油圧室35b内にはバ
ランススプリング36が配設されている。また、バランス
油圧室35bにはバランス用油路3dが連通している。
変速機入力軸3上には、また、ニードルベアリング5
1,51により回転自在に支持されて1速用連結部材39が配
設されている。この1速用連結部材39は右端部において
1速用ドライブギヤ11とスプライン39bにより結合され
ており、これにより、1速用ドライブギヤ11が変速機入
力軸3に対して相対回転自在となっている。1速用連結
部材39の左端部外周面には、3速用ピストン33の挿入孔
33b内面に形成された内歯スプライン33aと対向して外歯
スプライン39aが形成されており、両スプライン33a,39a
の間に1速用クラッチ41が配設されている。そして、1
速用ピストン34の右端面はこの1速用クラッチ41と側方
から対向する。
さらに、1速用連結部材39の上にはニードルベアリン
グ52,52により回転自在に支持されて3速用連結部材38
が配設されている。3速用連結部材38は右端部において
3速用ドライブギヤ13とスプライン38bにより結合され
ており、これにより、3速用ドライブギヤ13が変速機入
力軸3に相対回転自在となっている。3速用連結部材38
の左端部外周面には、5速用ピストン32の挿入孔32b内
面に形成された内歯スプライン32aと対向して外歯スプ
ライン38aが形成されており、両スプライン32a,38aの間
に3速用クラッチ43が配設されている。そして、3速用
ピストン33の右端面はこの3速用クラッチ43と側方から
対向する。
同様に、3速用連結部材38の上には、ニードルベアリ
ング53,53により回転自在に支持されて5速用連結部材3
7が配設されている。この5速用連結部材37は右端部に
おいて5速用ドライブギヤ15とスプライン37bにより結
合されており、これにより、5速用ドライブギヤ15が変
速機入力軸3に対して相対回転自在となっている。5速
用連結部材37の左端部外周面には、シリンダ31のシリン
ダ孔31b内面に形成された内歯スプライン31aと対向して
外歯スプライン37aが形成されており、両スプライン31
a,37aの間に5速用クラッチ45が配設されている。そし
て、5速用ピストン32の右端面はこの5速用クラッチ45
と側方から対向する。
1速用、3速用および5速用クラッチ41,43,45の構造
は類似するので、5速用クラッチ45を例にして説明す
る。このクラッチ45は、リテーニングリング45aと5速
用ピストン32の右端部との間に交互に配設された複数の
クラッチプレート45bとクラッチディスク45cとから構成
される。クラッチプレート45bはシリンダ31の内歯スプ
ライン31aと係合し、クラッチディスク45cは5速用連結
部材37の外歯スプライン37aと係合している。このた
め、5速用油路3aを介して5速用油圧室32c内に所定の
クラッチ油圧が供給されると、5速用ピストン32はこの
油圧力を受けて右方に押圧され、その右端部は上記クラ
ッチプレート45bおよびクラッチディスク45cをリテーニ
ングリング45aに対して押し付ける。これにより、クラ
ッチプレート45bとクラッチディスク45cとは摩擦係合
し、シリンダ31と5速用連結部材37とを連結させる。こ
の結果、5速用ドライブギヤ15が変速機入力軸3と連結
されて一体回転し、5速用変速ギヤ列による動力伝達が
行われる。
3速用クラッチ43および1速用クラッチ41についても
同様であり、3速用油路3bを介して3速用油圧室33c内
にクラッチ油圧を供給すれば、3速用ピストン33の押圧
力により3速用クラッチ43を係合させて3速用変速ギヤ
列による動力伝達を行わせることができ、1速用油路3c
を介して1速用油圧室34c内にクラッチ油圧を供給すれ
ば、1速用ピストン34の押圧力により1速用クラッチ41
を係合させて1速用変速ギヤ列による動力伝達を行わせ
ることができる。
さらに、本例においては、バランス油圧室35b内に配
設したバランススプリング36のスプリング力と、バラン
ス用油路3dを介してバランス油圧室35b内に供給される
バランス油圧を受けて1速用ピストン34に作用するバラ
ンス油圧力とにより、ピストン32,33,34を左方に押し戻
すようにしており、これにより、クラッチ油圧が作用し
ていないピストンを確実に押し戻すようにしている。
なお、第2図においては、多重クラッチ30の右半分の
みを示したが、左半分についても同様な構成であり、そ
の説明は省略する。
次に、本発明に係るクラッチ構造を用いたカウンター
シャフト式変速機の異なる実施例を第3図を用いて説明
する。
この変速機もその入力軸53上に、エンジン出力軸1に
連結するポンプ2aと、固定保持されたステータ2bと、変
速機入力軸53に連結するタービン2cから構成されたトク
ルコンバータ2を有する。
変速機入力軸53および出力軸54は各一対のベアリング
6a,6bおよび7a,7bによりそれぞれ回転自在に支持されて
いる。両軸3,4の間には、1速〜5速用およびリバース
用の合計6列の変速ギヤ列が配設されている。この変速
ギヤ列は、変速機入力軸53上に配設された1速〜5速用
およびリバース用ドライブギヤ61〜66と、これらドライ
ブギヤ61〜66に噛合するとともに変速機出力軸54上に配
設された1速〜5速用およびリバース用ドリブンギヤ71
〜76とから構成される。なお、リバースドライブギヤ66
とリバースドリブンギヤ76とは間にアイドラギヤ(図示
せず)を介して噛合する。
ここで、1速、2速およびリバース用ドライブギヤ6
1,62,66は変速機入力軸3に対して相対回転自在であ
り、これらギヤと変速機入力軸53とを選択的に連結させ
るための1速、2速およびリバース用クラッチ91,92,96
を有した第1多重クラッチ81が変速機入力軸53に取り付
けられている。なお、1速、2速およびリバース用ドリ
ブンギヤ71,72,76は変速機出力軸54に固定されている。
また、3速〜5速用ドライブギヤ62,64,65は変速機入
力軸53に固定され、3速〜5速用ドリブンギヤ73,74,75
は変速機出力軸54上に回転自在に取り付けられている。
このため、これらドリブンギヤ73,74,75と変速機出力軸
54とを選択的に連結させるための3速、4速および5速
用クラッチ93,94,95を有した第2多重クラッチ82が変速
機出力軸54に取り付けられている。
第1および第2多重クラッチ81,82は第2図のものと
同様な構成であり、それに内蔵された1速〜5速および
リバース用クラッチ91〜96を選択的に作動させることに
より、いずれかの変速ギヤ列による動作伝達を行わせ
る。このようにして変速して変速機出力軸54に伝達され
た動力は、出力ギヤ列55a,55bを介してデフ機構(図示
せず)等に出力される。
本例の場合には、多重クラッチを2つに分けるととも
に入力軸53および出力軸54に別々に取り付けているの
で、図示のように、これらを軸と直角な方向に重ねて配
設することができ、第1図の場合より軸方向寸法の短縮
化を図ることができる。
なお、本例の場合、変速機出力軸54上に配設されるク
ラッチ(第2多重クラッチ82に内蔵されるクラッチ)
は、変速されたトルクをうけるため、変速機出力軸54上
には減速比の小さな変速ギヤ列用のクラッチを配設して
クラッチ容量をできる限り小さくするのが望ましい。こ
のため、本例では、高速側変速ギヤ列用クラッチである
3速〜5速用クラッチ93〜95を第2多重クラッチ82内に
配設して、クラッチ容量を可能な限り小さくするように
している。
また、変速機出力軸54に加わる軸荷重は、低速用変速
ギヤ列(例えば、1速用およびリバース用ギヤ列)およ
び出力ギヤ列55a,55bからのものが最も大きくなるた
め、図示のようにこれらギヤ列を軸の両端部側に分けて
配設するのが望ましく、これにより軸に加わる曲げ荷重
および軸撓みを小さく抑えることができる。例えば、本
例の場合には、1速およびリバース用ギヤ列を右端に、
出力ギヤ列を左端にそれぞれベアリングに近接させて配
置している。なお、この配置は第1図の構成の場合も同
様である。
以上においては、カウンターシャフト式変速機に用い
られる多重クラッチ構造について説明したが、本発明の
多重クラッチ構造はこのようなものに限られるものでは
なく、例えば、遊星歯車式変速機において並列配置され
る複数のクラッチにこの多重クラッチ構造を採用するこ
ともできる。
ハ.発明の効果 以上説明したように、本発明は、互いに平行な2軸間
に複数のギヤ列を並列に配設し、これらギヤ列により構
成される複数の動力伝達経路から所定の動力伝達経路を
選択するためのクラッチ構造において、シリンダ部材内
に複数のピストン部材を入れた子式に配設し、作動油の
供給を受けて作動される各ピストン部材によりクラッチ
を選択係合させて動力伝達を行うギヤ列を選択するよう
に構成されているため、クラッチ構造の軸方向長さを短
縮することができ、軸と直角な方向の寸法を増大させる
ことなく軸方向の寸法の短縮化を図ることができる。
また、本発明の変速機においては、一対の多重クラッ
チ構造をシリンダ部材が互いに背中合わせになるように
していずれか一方の軸に固設し、複数のギヤ列をこれら
一対の多重クラッチ構造の両側に配設しているので、変
速機の軸直角方向の寸法を増大させることなく変速機の
軸方向寸法を短縮できる。この場合には、第1図にも示
したように、他方の軸にはその両側にギヤが配設される
だけであり、この他方の軸の中央部に対向するスペース
に制御バルブを配設するなどして変速機を一層コンパク
トに構成することができる。
同様に、もう一つの本発明の変速機においては、図3
に示すように、一つの多重クラッチ構造をそのシリンダ
部材がいずれか一方の軸の略中央に位置するようにして
固設し、もう一つの多重クラッチ構造をそのシリンダ部
材が他方の軸の略中央に位置するようにして固設し、複
数のギヤ列を両軸の左右両側に分けて配設しているの
で、この場合には、図1の変速機に比べて変速機の軸方
向寸法をより一層短縮できる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第3図は本発明に係るクラッチ構造を有し
たカウンターシャフト式変速機を示すスケルトン図、 第2図は第1図の変速機におけるクラッチ構造を詳細に
示す断面図である。 2……トルクコンバータ、3……変速機入力軸 4……変速機出力軸、9……変速制御装置 11〜16……ドライブギヤ 21〜26……ドリブンギヤ 30……多重クラッチ構造
フロントページの続き (72)発明者 菊池 公彦 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 新山 常文 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 熊谷 頼範 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 阪口 伸一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 熊谷 智治 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭64−79452(JP,A) 特開 昭58−170925(JP,A) 実開 昭63−154842(JP,U)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに平行な2軸間に並列に配置された複
    数のギヤ列を有し、これら複数のギヤ列により構成され
    る複数の動力伝達経路から所定の動力伝達経路を選択す
    るためのクラッチ構造であって、 前記2軸のいずれか一方に固設されたシリンダ部材と、 このシリンダ部材に形成されたシリンダ孔内に軸方向に
    摺動自在に挿入されるとともにこのシリンダ部材と一体
    回転する第1ピストン部材と、 この第1ピストン部材に形成された挿入孔内に軸方向に
    摺動自在に挿入されるとともにこの第1ピストン部材と
    一体回転する第2ピストン部材と、 前記いずれか一方の軸上に回転自在に配設されて前記複
    数のギヤ列のうちのいずれかのギヤ列を構成する第1ギ
    ヤ部材と、 前記いずれか一方の軸上に回転自在に配設されるととも
    に前記第1ギヤ部材に対して相対回転自在であり、前記
    複数のギヤ列のうちのもう一つのギヤ列を構成する第2
    ギヤ部材と、 前記シリンダ孔に供給される作動油圧を受けた前記第1
    ピストン部材からの押圧力により係合して前記シリンダ
    部材と前記第1ギヤ部材とを接続させる第1クラッチ
    と、 前記挿入孔に供給される作動油圧を受けた前記第2ピス
    トン部材からの押圧力により係合して前記シリンダ部材
    と前記第2ギヤとを接続させる第2クラッチとを有して
    なることを特徴とする多重クラッチ構造。
  2. 【請求項2】前記いずれか一方の軸上に、前記第2ピス
    トン部材と前記第2クラッチとを繋ぐ第2連結部材が回
    転自在に配設され、この第2連結部材の上に前記第1ピ
    ストンと前記第2クラッチとを繋ぐ第1連結部材が回転
    自在に配設されていることを特徴とする請求項1に記載
    の多重クラッチ構造。
  3. 【請求項3】互いに平行な2軸間に並列に配置された複
    数のギヤ列を有し、これら複数のギヤ列により構成され
    る複数の動力伝達経路から所定の動力伝達経路を選択す
    るためのクラッチ構造であって、 前記2軸のいずれか一方に固設されたシリンダ部材と、 このシリンダ部材に形成されたシリンダ孔内に軸方向に
    摺動自在に挿入されるとともにこのシリンダ部材と一体
    回転する第1ピストン部材、この第1ピストン部材に形
    成された挿入孔内に軸方向に摺動自在に挿入されるとと
    もにこの外ピストン部材と一体回転する第2ピストン部
    材、前記第1および第2ピストン部材と同様の関係を有
    して順次入れ子式に前記第2ピストン部材内に配設され
    た複数のピストン部材からなるピストン部材群と、 前記いずれか一方の軸上に回転自在且つ互いに相対回転
    自在に配設されて前記複数のギヤ列をそれぞれ構成する
    複数のギヤ部材と、 作動油圧を受けた前記ピストン部材からの押圧力により
    係合して前記シリンダ部材と前記ギヤ部材とを選択的に
    接続させる複数のクラッチとを有してなることを特徴と
    する多重クラッチ構造。
  4. 【請求項4】前記ピストン部材群を構成するピストン部
    材と前記複数のクラッチとをそれぞれ繋ぐ複数の連結部
    材が円筒状に形成され、前記いずれか一方の軸上に同心
    上に重ねて且つ互いに相対回転自在に配設されているこ
    とを特徴とする請求項3に記載の多重クラッチ構造。
  5. 【請求項5】互いに平行な2軸間に並列に配置された複
    数のギヤ列と、これら複数のギヤ列により構成される複
    数の動力伝達経路から所定の動力伝達経路を選択するた
    めのクラッチとを有してなる変速機であって、 一対の請求項1〜4のいずれかに記載の多重クラッチ構
    造を、前記シリンダ部材が互いに背中合わせになるよう
    にして前記2軸のいずれか一方に固設し、 前記複数のギヤ列をこれら一対の多重クラッチ構造の両
    側に配設してなることを特徴とする多重クラッチ構造を
    用いた変速機。
  6. 【請求項6】互いに平行な2軸間に並列に配置された複
    数のギヤ列と、これら複数のギヤ列により構成される複
    数の動力伝達経路から所定の動力伝達経路を選択するた
    めのクラッチとを有してなる変速機であって、 一つの請求項1〜4のいずれかに記載の多重クラッチ構
    造を、そのシリンダ部材が前記2軸のいずれか一方の略
    中央に位置するようにして固設し、 もう一つの請求項1〜4のいずれかに記載の多重クラッ
    チ構造を、そのシリンダ部材が前記2軸の他方の略中央
    に位置するようにして固設し、 前記複数のギヤ列を前記2軸の左右両側に分けて配設し
    てなることを特徴とする多重クラッチ構造を用いた変速
    機。
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