JP2653901B2 - 化合物半導体発光素子 - Google Patents

化合物半導体発光素子

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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、化合物半導体発光素子に関し、特にII−VI
族化合物半導体接合型発光素子である可視短波長(青色
〜紫外)光の高輝度発光素子に関する。
(ロ)従来の技術 II−VI族化合物半導体を用いた青色発光ダイオード等
の従来の発光素子は例えば第12図に示すようにGaAs(10
0)基板101上に形成されたn型ZnSe:O層103に、負電極A
l100、正電極Au104が付設されている(K.Akimoto et a
l.Japan.J.Appl.Phys.28(1989)L2001)。上記の従来
構造の青色発光ダイオードは、液体窒素温度(77K,−19
6℃)の低温に於いて発光ピーク波長440nmの青色発光を
呈するが、室温(25℃)に於いてはほとんど発光しな
い。
また、II−VI族化合物半導体以外にも、SiC(炭化珪
素)を用いたpn接合型発光素子(ピーク波長480nm)が
実用化されている(Y.Matsushita.et.al.JAPAN,DISPLA
Y'89,P696.19−1)が、SiCバンド構造上の欠点とし
て、原理的に解決することのできない問題である間接遷
移型バンドギャップを有する点があげられており、現在
でも見込める効率は0.0003、動作電圧4〜5V、電流10〜
100mAで、最大輝度15mcd〜20mcdであり、発光効率の向
上の可能性が無いのが現状である。
(ハ)発明が解決しようとする課題 従来の発光素子、特に高効率発光の期待される(可能
である)II−VI族化合物半導体発光素子の構造上に於い
て、例えば上述した青色発光を生じるZnSe層がGaAs基板
上に接着積層されているため、両結晶の格子定数のズレ
(約0.3%)のために、成長層であるZnSe中には極めて
高濃度の欠陥が導入され、該エピタキシャル層の結晶性
は極めて低い。
このようにして生じた欠陥は、例えば不純物未添加層
に於いてはZnSeのバンドギャップ発光である440nm(77
K)の発光強度を極めて弱くすることが、そして、例え
ば上記従来例のごとくn型不純物としてのガリウム(G
a)を添加することにより欠陥の発生する程度が低減化
されることにより上記の440nm発光の強度が増大するこ
とが知られている。しかし、結晶の完全さは原理的に結
晶のエピタキシャル接合構造における格子定数の差の関
数として一意的に依存するという事実が周知であること
から判るようにヘテロエピタキシャル成長による欠陥は
特別に薄い層で形成された薄膜構造等の場合を除いて依
然として多量に残留していることも明らかである。この
ような低品質であるヘテロエピタキシャル成長層上にさ
らに積層して形成された酸素(O)を添加したZnSe:Oの
結晶性は言うまでも無く低い。この電流注入用のp型層
として働くZnSe:Oエピタキシャル層は、従って、ZnSe:G
a発光層へ注入して発光させるのに十分のキャリア(正
孔)を供給することができず、Hall(ホール)測定によ
る正確な評価のできない、いわゆるp型層であり、正孔
濃度は添加した酸素原子の1000分の1程度と推定されて
いる極めて効率の低い不純物添加膜となっていること
は、酸素がセレンに対して原子価型のp型不純物でない
ことのみによるものでもなく、結晶性の低さも合まって
その主要な原因となっている。このようにして形成され
ている、ヘテロエピタキャシャル層中に多量に包含され
ている結晶欠陥は、電気的特性ならびに光学的特性を大
きく作用し、例えば発光ダイオードの特性に於いては、
低温のために凍結されることにより、発光特性には比較
的著しく作用しないが、室温のような高温では十分に影
響を及ぼし、発光特性を著しく損なう。
従来その他の例としてはGaAs基板上に形成されたほぼ
同様の構造で、ZnSe:O層にかわるp型エピタキシャル層
としてZnSe:Li,N(T.Yasuda et al.Appl.Phys.Lett.52
(1988)57)を用いた場合や、ZnSe:N(M.Migita.et a
l,Abastracts.4th.I.C.on II−VI Compounds,II−VI'8
9,Fr−3−3)を用いた場合にも同程度の特性しか得ら
れず、例えば、発光ダイオードとしては急速に劣化した
り、室温で発光しない場合が多く、しかも製作上再現性
が無い、等の問題点が明らかとなっており、産業上極め
て重要な問題点となっている。
このように、従来のII−VI族化合物半導体発光素子に
おける問題点をまとめると、 (i)基板結晶とエピタキシャル成長結晶間の格子定数
の不整合に起因して発光層の結晶品質が低いこと、 (ii)エピタキシャル結晶として形成される電流注入の
ための(通常はp型)層の特性が発光層以上に構造(欠
陥)に敏感である上にこの層の結晶性が低いこと、 (iii)ならびにそのため電流の注入と再結合発光の効
率が低く、特性が不安定、かつ再現に乏しく全体として
の特性が実用上の使用水準に遠く及ば無いほど低いこ
と、 (iv)また、SiC化合物半導体も実用化されているが、
材料の固有の特質上から発光効率や発光輝度を高くする
ことは不可能であることなどが挙げられる。
このように、高輝度発色発光ダイオードを含む発光素
子の製造にかかわる基本的技術の未確立は、実用上、極
めて重要な問題である。
(ニ)課題を解決するための手段 この発明は、単結晶ウェーハまたはエピタキシャル層
の半導体基板と少なくとも電流注入部とを有して発光素
子部を構成する化合物半導体接合型発光素子において、
半導体基板が化合物半導体からなり、電流注入部がp型
Be(ベリリウム)Te(テルル)化合物半導体からなるこ
とを特徴とする化合物半導体素子である。
すなわち、この発明は、基板上に形成されたII−VI族
化合物半導体からなる接合型発光素子に於いて、基板に
Zn(亜鉛)を含むII−VI族化合物半導体からなる単結晶
ウェーハまたはホモエピタキシャル結晶級の高品質エピ
タキャシャル層や、GaAs,GaPのIII−V族化合物半導体
あるいはSi,Geなどの単結晶基板を用いて、発光層を形
成し、形成された複数の、発光層以外のエピタキシャル
層のうち発光層直上に形成される注入層としてp型BeTe
化合物半導体素子を含むII−VI族化合物半導体エピタキ
シャル構造を有する発光素子として適用可能な構造形成
手段を提供することにある。
さらに詳しく説明すると、本発明では、発光層をII−
VI族化合物半導体単結晶基板そのもの、あるいは、混晶
緩衝層上に形成された、あるいは超格子緩衝層上に形成
されたホモエピタキシャル級の高品質エピタキシャル単
結晶層とし、さらに電流注入層としては、十分な特性を
有するp型化の可能かつ比較的に結晶品質依存性の少な
いp型BeTeワイドギャップ半導体層を形成することによ
り、青色発光ダイオードを初めとする可視短波長光の高
効率発光素子を構成する手段を提供しようとするもので
ある。
(ホ)作用 本発明により提供する手段により以下の作用がある。
まず第1に発光層がバルク単結晶あるいはそれと同等
のホモエピタキシャルあるいはホモエピタキシャル級の
高品質エピタキシャル単結晶であることにより、再結合
発光効率が大幅に改善される。
第2には、電流注入層の伝導度を含む特性がエピタキ
シャル成長層内の欠陥に比較的依存しにくいために容易
に望ましい(低抵抗等の)特性を得ることができ、か
つ、電流注入層のバンドギャップは発光層より十分に大
きく発光特性に関与せず、なおかつバンドギャップを発
光層より大きくできることから注入効率そのものも従来
素子と比較して大幅に向上させることができる。
第3には、上記の第1、第2の作用は、それぞれ独立
に満たされた場合でも、あるいは同時に満たされた場合
でも極めて容易に、従来素子の性能を引き上げることに
著しく寄与できる。従って本発明は、II−VI族化合物半
導体発光素子の特性を著しく改善することができる全く
新規な手段を提供するものである。
(ヘ)実施例 基板結晶としてZnSeを用いた発光素子を例にとって本
発明の第1の実施例を説明する。
第1図は本発明の第1の実施例を説明する素子構造図
であり、基板結晶ZnSe:Galは沃素輸送法で成長させた単
結晶ZnSeインゴットから切り出した厚さ300μmのZnSe
(100)基板であり、該基板はZn+Ga融液(Zn90:Ga10)
中で950℃、100時間加熱処理した抵抗ZnSe基板(抵抗
率:1Ω・cm)である。ZnSe(100)基板1のエピタキャ
ル結晶層BeTe:As2は分子線エピタキャル成長法(MBE
法)にて形成されたものであり、抵抗率は10Ω・cmであ
る。MBE成長に於いては、まずZnSe基板1をBr5%添加メ
タノール(CH3OH)液中で科学エッチングした後、1〜
3×10-10Torrの超高真空中で500℃、数分ないし30分間
の表面処理を行い表面を清浄化させた。その後、260℃
に設定したZnSe(100)単結晶表面上へ、Be分子線強度
5×10-7Torr、Te分子線強度5×10-7Torr、As分子線強
度2×10-10Torrとして3時間成長させ2μm厚のBeTe:
As成長層2を得る。
40はAlからなる負電極、50はAuからなる正電極であ
る。Au正電極50は、BeTe:Asエピタキャル層の形成後、M
BE室に搬送室を介して隣接する電極形成室にて1〜3×
10-9Torrの真空度条件下で蒸着形成後、Al負電極40と同
時に300℃で加熱処理によりオーミック化される。
一方、Al負電極40は、電子ビーム蒸着により、化学エ
ッチングを施し、1×10-8Torr以下の真空中で、ZnSe基
板1の裏面を20〜100μm除去した後、1×10-8Torr以
下の真空中で、300℃に加熱したZnSe:Ga基板1の裏面上
へ電子ビーム蒸着により、Alを堆積させることによりオ
ーミック電極とした。
このようにして形成されたBeTe:Asエピタキャル層2
は格子定数5.65Åであり、ZnSe基板1の格子定数(5.67
Å)との不整合は約0.35%であるが、電子線回折パター
ンは単結晶状であり、良好な単結晶エピタキャル膜であ
る。
この発光素子は電圧印加により約3Vで20mAの電流が流
れ室温に於いてピーク波長が460nm付近半値幅50Åの青
色発光を示した。電流注入発光時の発光スペクトルは40
0nmの主発光帯とともに強度1/100以下のごく弱い530nm
付近の発光も見られる。
本実施例では説明したように、発光層1が基板単結晶
であるため発光スペクトルは基板そのもののフォトルミ
ネセンスに於いて観測されるものとほぼ同様であり、し
かもバンドギャップ発光(460nm発光帯)の強度は、注
入電流密度に依存して増大するために、発光強度が主と
して欠陥あるいは不純物量に依存する他の低エネルギー
発光(本実施例の530nm等発光)を無視できる駆動条件
に設定することが可能である。エピタキャル膜2である
BeTe:As層は格子定数がZnSe基板の影響で0.02Å(約0.3
5%)引き伸ばされているが、全体としての単結晶であ
り、注入層としての電気的特性(10Ω・cm)は良好であ
る。
本実施例で示されたように本発明により極めて簡単な
構造の高性能な高効率青色発光ダイオードを構成するこ
とが可能となった。
第2図に本発明の第2の実施例を示す。
本実施例においても素子の構造製作にはMBE法を用い
た。第2図に於いて、3はn型ZnS(100)基板、4はn
型ZnS/ZnSe超格子エピタキャル層、5はp型BeTe:Pエピ
タキャル層である。また40はAl負電極、50はAu正電極で
あり、これらはオーミック電極化の加熱処理条件を除い
て、第1の実施例とほぼ同様である。
n型ZnS(100)基板3は、沃素輸送法により製作した
バルク単結晶より作成した単結晶基板であり、Alを10%
添加した溶融亜鉛中で950℃、100時間の低抵抗化処理を
行ったもので抵抗率5Ω・cmである。
本基板結晶はフォトルミネッセンスにおいて、310nm
(Xeランプ)あるいは325nm(He−Cdレーザー)の紫外
線光源で励起することにより、室温に於いて460nmにピ
ークを有する高輝度の深い準位からの幅の広い発光帯と
340nmにピークを持つバンド端発光を示す。この際、深
い準位(量子井戸・超格子準位を含む)としては、0.3
から1.3eVが好ましく、0.9eVがより好ましい。また、発
光帯の幅は、1Å〜2000Åが好ましく、300Åがより好
ましい。
基板3上には、真空度(背圧)1〜2×10-10Torr下
でZn分子ビーム圧力1×10-6Torr、S分子ビーム圧力5
×10-6Torr、Se分子ビーム圧力1×10-6Torr、基板温度
200℃として5nm厚のZnS膜と5nm厚のZnSe膜からなる一対
の膜を10nm厚の1つの超格子層すなわち、ZnS/ZnSe(5n
m/5nm)として形成したものを順次50層積層してなる超
格子4が形成され、さらに該超格子4上へ、Be分子ビー
ム圧力51×10-7Torr、Te分子ビーム強度4×10-7Torr、
P分子ビーム強度1×10-9Torr、かつ同基板温度にてp
型BeTe:P層5が形成されている。超格子4の層厚は0.5
μm、BeTe層5の層厚は3μmである。
この構成の場合には、ZnSe基板3とBeTe層5間の格子
不整合が4%と極めて大きいため直接的な単純ヘテロエ
ピタキシャル成長ではBeTe層は双晶化(多結晶化)し易
い。従って、超格子4の挿入はBeTe層5を容易に高品質
な単結晶化するのに適している。この場合、BeTe層5は
超格子4を構成するZnSe層上に接合して形成されてい
る。
本実施例の接合型素子も同様に電圧印加により約4Vで
電流10mAで青紫色発光を示す。発光スペクトルは、460n
mにピークを持つブロードな青色発光帯と約430nmにピー
クを持つ紫色帯からなり、前者は基板3から青色発光、
後者は超格子4からの紫色発光に対応しており、両者の
発光強度比は、印加電圧ならびに注入電流量によって変
化する。
また、成膜のパラメータである超格子4の膜厚を変化
させることにより、両発光のスペクトルへの相対寄与を
変化させることが可能である。
特に、本発明の実施例中において、好適な超格子層膜
厚は、単層部分で約2.8Åから200Åの範囲とするのがよ
い。
本実施例から明らかなように、本発明により、高輝度
青色発光ダイオードのみならず、紫色光を含めた高輝度
短波長制御型の発光素子を構成することが可能となっ
た。
第3図に本発明の第3の実施例を示す。
本実施例においても素子を第1,2の実施例同様MBE法に
より製作した。
第3図において、6はAlを10%添加した(Zn+Al)溶
液中で低抵抗化が処理した基板ZnS(100)ウェーハであ
り、第2の実施例と同様の抵抗率を有するn型結晶であ
る。7はMBEエピタキシャル成長させた1μm厚のZnS
1-xSex膜で、xは下層の基板6から上層のBeTe成長層8
に向かって0から1まで変化する、組成傾斜型緩衝層7
の組成を示す。この際、Zn分子ビーム強度1×10-7Torr
から1×10-6Torrの範囲で選択するのが好ましく、エピ
タキシャル成長の際例えばZn分子ビーム強度3×10-7To
rrとした場合には、S分子ビーム強度が6×10-7で成長
を開始し、終了時に1×10-9Torrまで低下する様連続的
にビーム強度を減少させかつSe分子ビーム強度は1×10
-9Torr以下のビーム強度で開始し、終了時に3×10-7To
rrと連続的に増大させるのがよい。S分子ビーム強度は
最大値が1×10-7Torrから2×10-6Torr程度が好まし
く、Se分子ビーム強度は最大値1×10-7Torrから1×10
-10Torr程度の範囲が好ましい。
また不純物ビーム強度は、不純物がAlの場合は1×10
-12Torr〜3×10-9Torrから好適であり、特に例えば1
×1018cm-3の不純物濃度(この場合キャリア濃度9.5×1
017cm-3)を得る為には、Zn分子ビーム強度1×10-6Tor
r、S分子ビーム強度2×10-6Torrに対して、Al分子ビ
ーム強度は2×10-10Torrとするのが適当である。Alビ
ーム強度を前記の好適範囲に設定することによりキャリ
ア濃度5×1015cm-3から4×1019cm-3の適切な値を得る
ことが出来る。
本実施例の場合には、ほぼ前述の設定条件を用いて、
平均値はキャリア濃度1×1018cm-3、抵抗率は0.05Ω・
cmである。そのZnS1-XSeX緩衝層7上には、第1の実施
例と同一条件でp型BeTe:As層8が2μmの膜厚で積層
されている。40,50は前記2実施例と同様に形成されたA
l負電極、Au正電極である。
本実施例の構成は、前記の第2の実施例とほぼ同様の
効果を奏するが特に、発光層として働くZnS1-XSeX層7
ならびにZnS:Al基板6は、いづれも発光に寄与するが特
に低電圧では緩衝層7のZnSe寄り(上層側)の組成を有
する固溶体領域での460nm狭帯発光が強く、高印加電圧
下・高電流密度注入条件下では下層側の基板6のZnS組
成に延びる高ZnS組成領域での発光が増強され、500nm以
下の青色発光帯が幅広く広がり発光輝度が増大する。本
実施例からも明白にかわるように、 本発明が新規な高輝度青色発光素子を提供できること
を示している。
第4図に本発明の第4の実施例を示す。
第4図に於いて9はn型GaAs(100)基板、10はGaを
添加してMBEエピタキシャル成長された5μm厚のn型Z
nSe膜、11はZnSe膜10上にAsを添加してZnSe層10と同様
にMBE成長された2μm厚のp型BeTe膜である。なお、4
0はAl負電極、50はAu正電極、あるいはCr−Au正電極で
ある。
本実施例に於いては、GaAs基板9と第1のn型エピタ
キシャル層ZnSe:Ga10の格子不整合度が0.3%、該第1の
エピタキシャル層ZnSe:Gaと第2のp型エピタキシャル
層BeTe:As11の格子不整合度が0.4%でしかも基板側から
第1、第2のエピタキシャル層方向に格子定数が減少し
ており、基板9および各層10,11間で格子の歪みは比較
的小さい。各層の特性は、第1の実施例でも示したもの
とほぼ同様であり、5μm厚のZnSe:Ga層10は1Ω・cm
であり、発光素子としての特性は、BeTe:As層11は1Ω
・cmであり、BeTe層11からZnSe層10への正孔の注入によ
りZnSe層10においてバンドギャップでの電子−正孔の再
結合発光が生じる。本実施例に於いては、従来例(第12
図)のZnSe:O注入層(不純物活性度0.1%)103と比較し
て、BeTe注入層11中のp型不純物の活性度が最大50%と
極めて高く、また注入側のBeTeのバンドギャップがZnSe
と比較して約0.8eVだけ大きいために注入効率が極めて
高く(従来例と比較すると1000倍程度以上に)なるた
め、室温に於いても、発光強度が極めて高く、電流値10
μAの微小電流値においても発光輝度1cdm(ミリカンデ
ラ)以上のピーク波長が460nmの高輝度青色発光を観測
することができた。
第1の実施例ならびに、本実施例からも明らかなよう
に、本発明はZnSe高輝度青色LEDの新規な基本的構成法
を提供することは極め明らかである。
第5図に本発明の第5の実施例を示す。
本実施例に於いては、基板としてZnSSe固溶体単結晶
を用いたものである。本構成を用いることにより、基板
ZnSSe結晶とエピタキシャルBeTe結晶において、格子整
合が可能である。第5図に於いて、12はn型ZnS0.17Se
0.83(100)基板ウェーハであり、第2、第3の実施例
と同様に沃素輸送法で成長させたバルク単結晶を第2,第
3の実施例と同様に低抵抗化処理を施し、1Ω・cm程度
とした後切り出し、0.3μm粒径の砥粒で機械研磨の
後、1〜5%の臭素(Br)、好ましくは5%の臭素(B
r)を含むメタノール(CH3OH)液を用いて化学エッチン
グした後、1〜3×10-10Torrの超高真空中で加熱処理
を施したものである。ZnS0.17Se0.83結晶はバンドギャ
ップエネルギーが約2.9eVであり、吸収端波長は428nmに
対応している。したがって、本実施例は、ネットな格子
整合を取ることができると同時に、さらに、約0.6eVの
エネルギー差を有する以下に延べるワイドギャップ注入
層13を形成するための構成方法を提供する。第5図にお
いて、13は、上記基板12上に形成されたBeTeエピタキシ
ャル層である。Be分子ビーム強度3×10-7Torr、Teビー
ム強度2.5×10-7Torr、Asビーム強度1×10-8Torr、基
板温度250℃、真空度2×10-10Torr下で、膜厚3μm
(5時間成長)としているこのp型BeTe:As層は高濃度A
s添加(p型不純物としてのAs濃度は1×1016〜5×10
19cm-3が好ましい)によりキャリア濃度を1.5×1018cm
-3とし、抵抗率を0.01Ω・cmとしたものであり、電流
(正孔)注入層として極めて好適である。このようにし
て形成されたBeTe層13は結晶成長初期処理より、反射高
速電子線回折パターンから明確に評価されている通り、
結晶性が極めて高い。
本実施例に示している構造の発光素子は、ZnSSe基板1
2とBeTeエピタキシャル層13間の界面近傍に於いても不
整合に起因する結晶格子の乱れた欠陥界面層が存在しな
いため、界面成長層の欠陥濃度が極めて低く、低電圧印
加時の特性も極めて良好であり、1.5V電圧印加時に10mA
以上の電流を流すことが可能となり、電流注入再結合に
より、発光ピーク波長が430nmで50mcd以上の輝度を有す
る極めて高輝度な青紫色発光を呈する。
本実施例の構造を形成する場合には、ZnS1-XSeXの組
成範囲としてはX=0.80〜0.85が好適であるが、BeTeエ
ピタキシャル層13との界面附近では組成を精密制御して
X=0.83近傍に近付けることが好ましい。
本実施例で示したように、本発明は高輝度短波長発光
ダイオードの製造上極めて有用である。
なお、40はAl負電極、50はAu正電極である。
第6図に本発明の第6の実施例となる素子構造図を示
す。
第6図に於いて、15はn型低抵抗ZnSe(100):Ga層、
16はp型低抵抗BeTe(100):As層であり、既に第1〜4
までの実施例に於いて示してきたように同様の基板を用
い、かつ同程度のエピタキシャル膜の特性を持たせ得
る。
基板14として用いるZnS:Al(100)n型基板14の特性
は抵抗率0.1〜10Ω・cm、キャリア(Al)濃度は1016
3×1018cm-3、ならびに膜厚0.5μm以上であること
(あるいは基板14と発光層15間に緩衝層を設ける場合に
は0.3〜5μmであること)が好ましく、電流注入層16
として形成するBeTe:As(あるいはP)p型エピタキシ
ャル層の抵抗率は20〜0.005Ω・cm、キャリア濃度1016
〜5×1018cm-3が好ましく、また発光層15の不純物元素
としてはGa、Al以外にもインジウム(In)、塩素(C
l)、沃素(I)、臭素(Br)、フッ素(F)等を用い
ることが好ましく、電流注入層16の不純物元素として
は、As、P以外にも窒素(N)、アンチモン(Sb)、リ
チウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)等を
用いることが好ましい。
本実施例で示した素子構造は、特に第2の実施例、第
3の実施例、第5の実施例と同様にして発光領域以外は
発光に対してそのバンドギャップを透明に設定できるた
め特に注入発光の基板エピタキシャル層による再吸収の
無い素子の構成(光の基板側からの取り出し構造等)が
必要な場合に於いて極めて有用である。
なお、40はAl負電極、50はAu正電極である。
第7図に、本発明の第7の実施例を示す。本実施例で
は、高抵抗ZnS(100)単結晶基板17上方に形成したZnBe
Te固溶体エピタキシャル単結晶20を電流注入層として有
する超高輝度ZnSe青色LEDの素子構成例を提供する。
第7図に於いて、17は沃素輸送法で育成したZnSバル
ク単結晶から切り出し作成した厚さ300μmのZnS(10
0)基板、18は上記基板17上に、既に前記第2の実施例
に示したと同様なプロセスを経て、MBE法で形成したZnS
(5nm膜厚)とZnSe(5nm膜厚)が順次100層づつ積層さ
れた1μmの膜厚を有するZnS/ZnSe(5nm/5nm)超格子
からなるZnS/ZnSe:Alのn型緩衝層である。
この緩衝層は中のZnS層中にはAlがn型不純物として
3×1019cm-3添加されており、当該緩衝層18の平均抵抗
率は0.002Ω・cmであり、これにより緩衝導電層として
作用する。19は超格子導電層18上に形成された発光層と
してのZnSe:Alのn型エピタキシャル層であり、0.5μm
〜6μmの層厚でAlがn型不純物として1016〜1018cm-3
の範囲で添加され、抵抗率1〜0.01Ω・cm程度の低抵抗
を有することが好ましく、この範囲に於いては、ZnSe:A
l層19は低抵抗を示すとともに、発光特性に於いてもバ
ンド端発光(460nm)のみを示す良質な単結晶膜とな
る。この発光層19の膜厚はさらに薄くも厚くも可能であ
るが、特に厚い場合には発光層19の自己再吸収により発
光効率としては低下するため十分に厚い膜は好ましくな
い。
発光層19上に形成されたZn0.09Be0.91Te:P(あるいは
As)のp型電流注入層20は、ZnSe発光層19と格子整合が
成立した固溶体エピタキシャル膜であり、高品質な単結
晶膜となる。この注入層20に於いては、特に膜厚の制限
は無く、またp型不純物としてのAs(あるいはP)濃度
は1016〜1019cm-3の範囲で添加することが好ましく、抵
抗率0.01Ω・cm〜1Ω・cm、キャリア濃度1016〜618cm
-3であることが好ましい。
本注入層20はバンドギャップが3.4eVであり、これに
よりZnSe発光層(バンドギャップ:2.695eV)19に対する
高い注入効率を有する注入層として働く。
40,50は第1から第6の実施例までほぼ共通するそれ
ぞれAl,Auから成る負電極、正電極である。これらの電
極層の形成は、半導体層18〜20が形成されるMBEエピタ
キシャル真空室と搬送室を隔てて設置された、電極形成
室ならびに反応性イオンビームエッチング(RIBE)室に
於いて全て真空中で行うのが好ましい。
負電極40の材料のAlは10-8Torr以下で真空蒸着(ある
いは電子ビーム蒸着)により形成され、また正電極50の
Auも同様に10-9Torr以下の真空中で堆積した。負電極40
が載置された超格子導電層18や正電極50が載置された注
入層20の各結晶表面は大気中あるいは低真空(10-5Torr
以上)では容易に変化し、十分なオーム性電極形成が困
難であるため、10-8Torr以下の真空度を有する超高真空
中での形成が好ましい。
このようにして製作した本実施例の発光素子は、先の
第6の実施例と同様に1.5V以下という極めて低い印加電
圧で10mA以上の電流を流すことが可能であり、ピーク波
長460nmの青色発光帯の発光輝度は50mcdを超えて極めて
高輝度かつ色純度の高い青色発光ダイオード特性を得る
ことが可能となった。
本実施例においても明らかに示されたように、本発明
は、産業上極めて重要な超高輝度青色発光ダイオードを
初めとする多種類の特性が著しく向上した短波長発光素
子の製造にかかわる基本的有用性を有する。
第8図に本発明の第8の実施例を示す。
第8図には、Si基板上に形成される本発明の化合物半
導体発光素子の例を示す。
本実施例は、Si集積回路あるいはSi検出器等との結合
型機能性発光素子の単位素子を構成するものである。第
8図に於いて、21はSi(100)基板、22はその上へ形成
されたZnS:Cl(あるいはAl)のn型エピタキシャル膜、
23はさらにその上へ形成されたBeTe:Sb(あるいはAs)
のp型エピタキシャル膜である。
本構造の発光素子構成に於いては、Si(100)基板21
上に、MBE法を用いて、真空度1×10-10Torr下でZnビー
ム強度1×10-6Torr、Siビーム強度5×10-6Torr、n型
不純物としてのCl(あるいはAl)ビーム強度5×10-9To
rr、基板温度260℃で10μmのn型ZnS:Cl層22を形成し
た。
この際、Si(100)基板21表面は、1×10-10Torrの超
高真空中で、基板温度500℃以上で塩素(ZnCl2)ビーム
あるいは硫黄(S)ビームを照射し、あらかじめ酸化膜
を除去する等の表面クリーニングを行うことにより、十
分なエピタキシャル成長膜を得ることができる。なお、
このZnS層22は、上記Si基板21をクリーニング後、基板
温度を260℃に設定すると同時に成長を行った。
BeTe層23にはp型不純物としてSb(あるいはAs)を選
び、Be分子ビーム7×10-7Torr、Te分子ビーム6.5×10
-7Torr、Sb分子ビーム1×10-9Torrの条件下で2μmの
BeTe:Sb層23を形成し、p型注入層とした。
本実施例の構造で形成する発光層としてのn型ZnS層2
2はClやAl等の不純物を大量に添加することにより、双
晶を含まない単結晶層となり、また同様に注入層として
のp型BeTe層23についても、SbやAsなどの多量の不純物
添加が必要である。
本構造においては、ZnS:Cl層22の膜厚は0.1〜20μm
が、また、BeTe:Sb層23の膜厚は0.2μm〜10μmが好適
である。
この際、ZnS:Cl層22のCl濃度は1018〜1020cm-3である
こと、BeTe:Sb層23のSb濃度は5×1017〜8×1019cm-3
であることが好ましい。
また、ZnS:Cl層22の抵抗率は0.001〜10Ω・cm、BeTe:
Sb層23については0.005〜10Ω・cmであることが適して
いる。
このようにして形成されたZnS:Cl層22は室温において
2.75〜2.85nmに発光ピーク波長を持つ強い青色発光を示
す。Si基板21の一部をHF系のエッチング液を用いて化学
エッチングして除去し、露出したZnSe層22はCF4ガスを
用いた反応性ドライエッチング法(ガス圧0.1Torr、高
周波入力200Wの条件下で)により、表面除去したのち、
Alの負電極40を電子ビーム蒸着法を用いて1×10-9Torr
の真空中で形成した。BeTe層23へのAl電極は先の実施例
と同様に形成した。反応性ドライエッチングにおけるエ
ッチング・ガスはCF4あるいはZnCl2が効果的であり、CF
4の場合には試料温度を室温から200℃に設定し、ガス圧
0.0001Torrから1Torrの範囲で、また高周波入力50W〜50
0Wの範囲において、エッチング速度1Å/minから10μm/
minの鏡面エッチング条件を得ることが出来、これらの
条件範囲はドライ・プロセス(エッチング)に好適であ
る。
またZnCl2の場合に於いては、試料温度を100〜400℃
の範囲に設定し、ガス圧10-8Torrから10-4Torrの範囲の
ZnCl2ガス(ビーム状ガスを含む)を照射することによ
り、エッチング速度1Å/minから5μm/min鏡面エッチ
ング条件を得ることが可能であり、これらの範囲は同様
に好適である。
このようにして、構成したBeTe/ZnS/Si型発光素子も
印加電圧5V、電流20mAでピーク発光波長450nmの強い青
色発光を示し、青色発光ダイオード製造上有用である。
また、本実施例の発光素子はSi基板21中に作り込まれ
たSi光検出器SiIC,SiCCD等からの出力を制御信号として
BeTe/ZnS発光部の電流・電圧制御を行うことにより極め
て出力安定度の高い発光出力制御型発光素子等の機能LE
D素子への出力光変調型発光素子利用上極めて有用であ
る。
第9図に本発明の第9の実施例を示す。
第9図に於いて、24はGe(100)基板であり、25はZnS
e:Gaエピタキシャル層、26はBeTe:Asエピタキシャル層
であり、基本的な構成は、基板としてGe(100)基板24
を用いた以外は第1の実施例とほぼ同様にして形成でき
る。
本実施例に於いては、各エピタキシャル層25,26を形
成後、BeTe層26の一部が前述したCF4エッチングを用い
た反応性イオンエッチングにより除去されており、発光
素子用電極としてAl負電極40とAu正電極50がプレーナー
型に形成されており、ZnSe/Ge結合系からなる光検出素
子のための一対の電極40,60が別途に設けられている。
このような構成のBeTe/ZnSe型青色LEDは第1、第8の実
施例と同様に光出力制御型LEDとして有用である。
第10図に本発明の第10の実施例を示す。
第10図に於いては、27はn型GaP(100)基板、28はZn
S:Gan型エピタキシャル層、29はBeTe:Asp型エピタキシ
ャル層である。このようにして構成された本実施例の発
光素子は、BeTe/ZnS青色発光部より発生した青色発光
(460nm)の一部がGaP基板27を励起することにより緑色
光(555nm)を生ずるため、青色光とも同時に緑色光を
発生することが可能な2発光バンド素子、色調可変素子
として極めて有用である。
また、特に、GaP基板27あるいは、成長層28,29側の一
部をエッチングにより除去することにより純青色ならび
に純緑色の高輝度発光ダイオードを構成することができ
る為、GaAs、GaAlAs等の発光ダイオードと組み合わせる
ことにより高輝度白色ダイオードを構成する上で極めて
有用である。
第11図は本発明の第11の実施例を示したものである。
第11図において、30はZnS(100)基板、31はn型ZnS:
Alエピタキシャル層、32はp型BeTe:Asエピタキシャル
層であり、既に説明した第2の実施例のものとほぼ同様
であるが、プレーナ型電極構造を採り、ZnS基板30より
強い青色発光を放射することの可能な高輝度青色発光ダ
イオードである。
本実施例の構成は、特に平面ディスプレイ等の画面化
を指向した青色を含む高輝度発光デバイス用として極め
て有用である。
以上、本発明の各実施例に於いては、発光層、電流注
入層に添加する不純物に関しては、p型伝導用不純物と
してI族元素のLi,Na,K,Cu,Ag,Au,V族元素のN,P,As,Sb
等が区別なく添加でき、基板結晶面方位は第1〜第11の
実施例で用いたような(100)のみに限定されるもので
はなく(110)(111)その他(311)等の傾斜基板を用
いても全く同様の素子構成を実現できることは明らかで
ある。
また、上記各実施例ではII−VI族化合物基板結晶とし
てZnSe,ZnS,ZnS1-XSeXについて記述したが、本発明の適
用範囲は、これらに限るものではなく、例えばZnTe,ZnC
dS,ZnCdTe,ZnSTe,ZnSeTeあるいはZnBeS,ZnBeSe,ZnHgTe,
ZnHgS,ZnMgTe,ZnBeTe,CdBeTe,HgBeTeならびにその他、
成分元素として、Zn,Cd,Be,S,Se,Teからなる3元素以上
の多元化合物についても適用され得ることは容易に理解
される。
また、同様にIII−V族化合物半導体GaN,AlGaN,InGa
N,InGaAlN等の化合物ならびに多元化合物半導体基板お
よびエピタキシャル基板を用いてヘテロ接合デバイスを
構成する場合にも適用されることは明白である。
さらに加えて、本発明の基本条件を含む接合構造発光
素子としては、実施例で具体的に説明した様にシングル
ヘテロ構造、ダブルヘテロ構造に適用されるだけでな
く、超格子構造,量子井戸構造,表面放射構造,回折格
子構造,量子細線構造(二次元量子井戸構造),量子箱
構造(三次元量子井戸構造),などを用いた発光ダイオ
ード半導体レーザー,光変調素子,光周波数変換素子,
光周波数逓倍素子,光検出素子,光倫理素子等の光機能
素子が含まれることは全く明らかである。
発光素子形成に使用される電極用金属元素としては、
Au(正極)、Al(負極)に限って説明したが、全く同様
にAuとともにAg,Cr,Ni,Ti,Be,Te,Cu,Fe,In,Al,Pt,Pd等
が単体,混合体あるいは多層膜として適用可能であり、
またAlとともに、In,Ga,Ni,Ti,Ta,Cr,Si,Sn,Pd,Pt,Cd等
が単体,混合体るあは多層膜として適用可能であり、オ
ーミック電極として公適である。また、製造方法として
は上記各実施例では、主としてMBE法によって説明した
が、その他の製法、例えばCVD(化学気相堆積法)法、M
OCVD(有機金属化学気相堆積法)法、ALE(原子層エピ
タキシー)法、IBE(イオンビームエピタキシー)法等
の薄膜成長法が適用できることは明らかである。
(ト)発明の効果 本発明によって製造が可能となる新規なII−VI族化合
物半導体接合型発光素子は、既に詳しく説明した通り従
来素子の抱えている本質的な問題点を克服することを可
能とし、多くの実施例で示したとおり、安全性に優れか
つ再現性のある高輝度青色発光ダイオードを初めとする
短波長(青色〜紫外)光の光輝度発光素子の製作に極め
て適しており、青色レーザーから紫外光レーザーまでに
及ぶオプトエレクトロニクス分野の光部品の生産上なら
びに情報処理光機器の応用上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1〜第11図はそれぞれこの発明の第1〜第11の各実施
例を示す構成説明図、第12図は従来例を示す構成説明図
である。 1……ZnSe:Ga(100)n型基板、 2……BeTe:As p型エピタキシャル層、 3……ZnSe:Al(100)n型基板、 4……ZnS/ZnSe(5nm/5nm)n型超格子層、 5……ZnSe:P p型エピタキシャル層、 6……ZnSe:Al(100)n型基板、 7……ZnSSe:Al n型エピタキシャル層、 8……ZnSe:As p型エピタキシャル層、 9……GaAs(100)n型基板、 10……ZnSe:Ga n型エピタキシャル層、 11……BeTe:As p型エピタキシャル層、 12……ZnS0.17Se0.83(100)n型基板、 13……BeTe:Pb p型エピタキシャル層、 14……ZnS:Al(100)n型基板、 15……ZnSe:Ga n型エピタキシャル層、 16……BeTe:As p型エピタキシャル層、 17……ZnS(100)基板、 18……ZnS/ZnSe Al n型超格子エピタキシャル層、 19……ZnSe:Al n型エピタキシャル層、 20……Zn0.09Be0.91Te:P n型エピタキシャル層、 21……Si(100)基板、 22……ZnS:Al n型エピタキシャル層、 23……BeTe:As p型エピタキシャル層、 24……Ge(100)基板、 25……ZnSe:Ga n型エピタキシャル層、 26……BeTe:As p型エピタキシャル層、 27……ZnS:Ga n型エピタキシャル層、 28……GaP(100)基板、 29……BeTe:As p型エピタキシャル層、 30……ZnS(100)基板。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単結晶ウェーハまたはエピタキシャル層の
    半導体基板と少なくとも電流注入部とを有して発光素子
    部を構成する化合物半導体接合型発光素子において、半
    導体基板が化合物半導体からなり、電流注入部がp型Be
    (ベリリウム)Te(テルル)化合物半導体からなること
    を特徴とする化合物半導体素子。
  2. 【請求項2】半導体基板ZnS1-XSeX(0≦X≦1)バル
    ク単結晶基板あるいはエピタキシャル単結晶からなるII
    −VI族化合物半導体単結晶基板であることを特徴とする
    請求項1記載の化合物半導体発光素子。
  3. 【請求項3】半導体基板がGaAsあるいはGaPからなるII
    −VI族化合物半導体単結晶からなる単結晶基板であり、
    発光素子部の発光層が少なくともZnを含むII−VI族化合
    物半導体からなるエピタキシャル層であることを特徴と
    する請求項1に記載の化合物半導体発光素子。
  4. 【請求項4】半導体基板がSiあるいはGeからなる単結晶
    基板であり、発光素子部の発光層が少なくともZnを含む
    II−VI族化合物半導体からなるエピタキシャル層である
    ことを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体発光素
    子。
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