JP2653081B2 - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

Info

Publication number
JP2653081B2
JP2653081B2 JP63025613A JP2561388A JP2653081B2 JP 2653081 B2 JP2653081 B2 JP 2653081B2 JP 63025613 A JP63025613 A JP 63025613A JP 2561388 A JP2561388 A JP 2561388A JP 2653081 B2 JP2653081 B2 JP 2653081B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
recording medium
layer
optical recording
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63025613A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01201838A (ja
Inventor
修 上野
喜一 上柳
広則 後藤
宏之 堀田
薫 安川
昭治 山口
伸郎 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP63025613A priority Critical patent/JP2653081B2/ja
Publication of JPH01201838A publication Critical patent/JPH01201838A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2653081B2 publication Critical patent/JP2653081B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ガスレーザ、半導体レーザ等の集束光を照
射させて光学的に情報の記録・再生、あるいは記録・再
生・消去を行う光ディスク、光磁気ディスク等光記録媒
体に係わり、特に、トラック密度、C/N比等が向上し、
かつ、再生ノイズ、サーボ信号ノイズが少なく、しか
も、長期に亘って記録性能が劣化しない光記録媒体の改
良に関するものである。
[従来の技術] 従来の光記録媒体は、片面側に記録層を備えるタイプ
を例に挙げて説明すると、第12図〜第13図に示すように
フォーカシング及びトラッキングサーボ用のプリグルー
ブ(pre−groove)(a)が施された透明基板(b)
と、この基板(b)全面に設けられた記録層(c)と、
この記録層(c)全面に設けられた保護層(d)とでそ
の主要部が構成され、かつ、この光記録媒体(e)への
記録情報の入力は、第14図に示すように集光レンズ
(f)により集光された半導体レーザ等光源からの記録
用集束光(g)を上記記録層(c)の所定部位へ照射
し、その照射部位について記録層(c)の相変化、磁化
反転、あるいは変形等を起こさせ、非照射部とは反射率
若しくはカー回転角の異なる記録ドット(h)(第13図
参照)を形成して行なわれるものである。この場合、光
源からの集束光(g)を上記記録層(c)の所定部位へ
確実に照射させるため上記プリグルーブ(a)を利用し
てフォーカシング、並びにトラッキングサーボ制御を行
うと共に、上記記録ドット(h)の幅寸法(B)を第15
図に示すように記録用集束光スポット(i)における強
度変化が最も急峻な値を示す半値幅(Ω2)程度に設定
し、略同一サイズの記録ドット(h)が安定して形成さ
れるように調整されている。
一方、上記記録情報の再生時においては、第16図〜第
17図に示すように再生用集束光(g)を光記録媒体
(e)の記録面へ照射し、この反射光を光ダイオード等
受光素子(j)へ入力させて再生するものである。この
場合、再生用集束光スポット全体の光が再生に利用され
ており、第15図に示すように代表的には再生用集束光ス
ポット(i)における1/e2全幅(Ωe)領域の光が再生
信号に寄与するものと考えられる。
[発明が解決しようとする課題] ところで、従来の光記録媒体(e)は上述のように基
板(b)の全面に記録層(c)を備えているため、以下
に示すような種々の問題点を有するものであった。
先ず、光記録媒体(e)におけるトラックピッチ(T
P)は再生信号に隣接トラック上の信号が混入しないと
ころまで狭く設定することができ、その最小値(T
Pmin)は再生時における隣接トラックとのクロストーク
のみを考慮すると、第18図(d)から (TPmin) =B/2+(Ωe−B)/2+B/2=(B+Ωe)/2 により求めることができる。
但し、(B)は記録ドット(h)の幅寸法、(Ωe)
は再生用集束光スポット(i)における1/e2全幅を示し
ている。
一方、従来において記録ドット(h)の幅寸法(B)
は上述のように記録用集束光スポット(i)の半値幅
(Ω2)程度に設定されているため、光記録媒体におけ
るトラック密度を向上させるためには、結局、上記集束
光(g)のスポット径(Ωe、Ω2)を小さく設定する
といった方法しか無く、かつ、上記スポット径(Ω2)
についてもこれを余り小さく設定すると基板表面の僅か
な寸法誤差で記録誤動作を起こすことから一定以下に設
定できない制約があるため、上記密度向上には一定の限
界を有する問題点があった。
また、上記記録層(c)を構成する記録材料は通常熱
伝導性を有しているため、この熱伝導性の影響により記
録スポットの走査を進むにつれ熱が周辺に漏れ易くなっ
て記録幅が増大し、第19図に示すように記録ドット
(h)の形状が所謂『涙滴形ドット』となる場合があっ
た。このため、第5図においてαで示すように再生信号
が歪んでしまって大きなジッターが発生し易いと共に、
C/N比が低下するといった問題点があった。
更に、再生用集束光スポット(i)の径寸法(Ωe)
は上述のように記録ドット(h)の径寸法(B)より大
きく、しかも、上記光記録媒体(e)についてはその基
板(b)全面に記録層(c)が設けられているため、再
生時において光記録媒体(e)ノイズが再生信号に大き
く影響を及ぼすといった欠点があった。
すなわち、第20図に示すように光記録媒体(e)の記
録層(c)面には、媒体自体の欠陥、結晶粒等に基因す
る反射率の異なるノイズ発生部位(n1)〜(n1)が多数
存在し、かつ、上記記録ドット(h)の周縁部にもドッ
ト形状のむらに基因するノイズ発生部位(n2)〜(n2)
が存在してこれ等ノイズが再生信号に混入するため、再
生信号におけるC/N比向上の大きな障害となっていた
(第7図においてαで示されたC/N比参照。但し、Cは
キャリア信号レベル、Nはノイズ信号レベルを夫々示し
ている)。
また、記録・再生・消去用の光記録媒体においては、
記録情報を消去する場合、経時劣化を基因とする記録層
の感度低下、消去用集束光の出力変動、並びにトラッキ
ングずれ等の原因によって第21図に示すように記録情報
を完全に消去できなくなるといった欠点があり、一方、
この欠点を解消するため消去用集束光のスポット径
(Ω)を記録用集束光のスポット径(Ω2)より大きく
設定すると、トラック密度の低下を招くといった問題点
があった。
また、従来の光記録媒体においてはその基板(b)全
面に記録層(c)が形成されているため、記録層(c)
形成時におけるストレスや基板(b)と記録層(c)と
の膨張率の違い等によって、第22図に示すように記録層
(c)に二次元的な内部ストレス(St)が加わり易く経
時的に記録性能が劣化し易い問題点があった。
尚、特開昭58−37857号公報には基板全面に記録層を
形成せずトラック状に記録層を形成した光記録媒体が開
示されているが、この公報に開示されている手段は従来
におけるトラッキングサーボ用のプリグルーブの形成を
省略し、単に、光記録媒体の製造コスト低減を図ったも
のに過ぎないものである。
従って、上記公報では上述した各諸問題について何等
の言及がなされておらず、製造コスト低減のため記録層
をトラック状に形成した以外は依然として上記諸問題が
未解決のものに過ぎないものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は以上の問題点に着目してなされたもので、そ
の課題とするところは、トラック密度、C/N比等が高
く、かつ、再生ノイズ、サーボ信号ノイズが少なく、し
かも長期に亘って記録性能が劣化しない光記録媒体を提
供することにある。
すなわち本発明は、集束光を照射させて光学的に情報
の記録再生、あるいは記録再生消去を行う光記録媒体を
前提とし、基板と、この基板の少なくとも一面に間隔を
介し記録層にて形成された複数のトラックとで構成さ
れ、上記トラックの幅寸法が記録用集束光スポットの半
値幅と同程度以下に設定されているとともに、上記トラ
ックの幅寸法をT、記録用集束光スポットの1/e2全幅を
Ωeとした場合において、上記トラックのピッチが略
(T+Ωe)/2に設定されていることを特徴とするもの
である。
この様な技術的手段において上記基板としては、この
基板側から集束光を照射させる関係上光透過性の材料が
望ましく、例えば、ガラス、ポリカーボネート、ポリア
クリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、エポキシ樹
脂、ポリペンテン等が挙げられる。また、単一の光透過
性材料でもって上記基板を構成してもよく、あるいは上
記光透過性材料を複数積層して基板としても当然のこと
ながらよい。更に、上記基板の形状については通常円形
状とするが、カード型の光記録媒体とする場合には矩形
状とするのが好ましい。またこの技術的手段におては、
基板に間隔を介し記録層にて形成された複数のトラック
を利用し、記録時、再生時、乃至消去時におけるフォー
カシング、並びにトラッキングサーボ制御が可能となる
ため、従来におけるプリグルーブを備えていないものも
基板として使用することが可能である。尚、基板の反対
側から集束光を照射させて記録・再生、あるいは記録・
再生・消去を行う光記録媒体においては、当然のことな
がら上記光透過性以外の光不透過性の材料でもって基板
を構成してもよい。
また、上記基板上においてトラックを形成する記録層
は、円形基板においては渦巻き状、若しくは同心円状に
形成された複数、若しくは単一の帯状層により構成さ
れ、一方、矩形基板においては互いに平行に形成された
複数の帯状層により構成される。
そして、上記記録層の形成方法としては基板上に記録
材料を一様に形成し、次いで、上記トラック以外の部位
の記録材料を除去して形成する手段が適用できる。
具体的には記録材料を一様に形成する手段として、例
えば、上記記録材料を直接基板上に形成する蒸着法、ス
パッタリング法等のドライプロセスが、また、溶剤に溶
解若しくは分散された記録材料を基板上に塗布形成する
ウエットプロセスが適用できる。
一方、上記トラック以外の部位に形成された余分な記
録材料を除去する手段としては、溶剤などを用いて部分
的に除去するエッチング法や、バフ研磨、レーザカッテ
ィング等の機械的除去法等が適用できる。
更に、他の記録層の形成方法としては、基板上にパタ
ーン状にレジスト層を形成し、次いで、この全面上に記
録材料を一様に形成した後、上記レジスト層とこの上に
形成された記録材料層を除去することによっても可能で
ある。
尚、これ等手段によって形成される記録層、すなわち
トラックの幅寸法Tはトラック密度、C/N比等を上げる
ため記録用集束光スポットの半値幅(Ω2)程度以下、
好ましくはΩ2/3〜2×Ω2/3程度に設定するものであ
り、一方、上記トラックピッチTPについては、記録用集
束光スポットの1/22全幅をΩeとした場合において、ト
ラック密度を上げるため略(T+Ωe)/2に設定する。
次に、上記記録層を構成する記録材料としては、光記
録材料として広く知られている全ての材料を使用するこ
とができる。
すなわち、Te、Se、S、Sb、As、P、Pb、Sn、Ge、S
i、Tl、In、Ga、Al、Zn、Au、Ag、Cu、Pt、Mo、Ti、N
i、Cr、及びW等の元素のうち少なくとも一成分以上を
含む単体、若しくは化合物、あるいはそれらが他の材料
中に分散された材料を使用することができる。このうち
Te、Se−Te、Pb−Se−Te−、Te−C等は書換不能な記録
・再生タイプである穴開け形の材料に適しており、Te
Ox、TeOx(Ge、Sn添加)、In−Se、In−Sb、In−Te、Sb
2Se、Te−Ge−Sn、Te−Ge−Sn−Au、As2S3、Sb−Te、Te
−N、Ge−Te、Ag−In、Ag−Zn、Cu−Al、Ag−Al−Cu、
Cu−Al−Ni、Au−Ti、及びCr−Ti等は書換可能な記録・
再生・消去タイプである相変化形記録材料に適してい
る。
また、書換可能な光磁気記録材料としては、Fe、Co、
Ni、Mn等の遷移金属、及びTb、Gd、Nd、Pm、Sm、En、D
y、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等の希土類元素のうち少なくと
も一成分以上を含む磁気材料、代表的にはTb−Fe−Co、
Tb−Fe、Dy−Fe、Mn−Bi、Pt−Mn−Sb等が適用できる。
更に、記録層を構成する材料としては、上記以外にシ
アニン色素、フタロシアニン、ナフトキノン、スクアリ
リウム、ポリチオフェン、ポリジアセチレンに代表され
る有機色素材料、及びスピロピラン、フルギド、アゾベ
ンゼン等に代表されるフォトクロミック材料等が使用可
能である。
また、この技術的手段は片面側にのみ記録層を備える
光記録媒体に適用できる他、両面側に記録層を備える光
記録媒体にも適用できる。この場合後者のものは、記録
層を向い合せにし接着剤を介して2枚貼り合せて形成す
ることができ、また、この接着剤としては、ウレタン系
接着剤、エポキシ系接着剤、硬化性シリコーン樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル樹脂等のホットメルト型接着剤、ポ
リ塩化ビニル樹脂等の高周波接着剤等が利用できる。一
方、前者のものにおいては上記記録層を保護するための
保護層を記録層側基板全面に設けてもよく、この材料と
してSiO2、Zns、ZrO2、AlN、Si3N4等が利用できる。
また、この光記録媒体の記録層へ集束光を照射させて
情報の記録・再生、あるいは記録・再生・消去を行う光
源としては、従来法において利用されている光源が使用
でき、具体的にはGaAlAs系半導体レーザ、GaAlInP系半
導体レーザ、GaInAsP系半導体レーザ等の半導体レーザ
や、He−Neレーザ、Arレーザ、He−Cdレーザ等のガスレ
ーザ等が挙げられる。
更に、本発明に係る光記録媒体は、コンパクトディス
ク等の音楽用、ビデオデスク等の画像用に加えてけ計算
機用光ディスク等各種用途に適用できる。
[作用] 上述したような技術的手段によればこの光記録媒体
は、基板と、この基板の少なくとも一面に間隔を介し記
憶層にて形成された複数のトラックとで構成され、互い
に隣接するトラック間には記録層が形成されていないた
め、再生時における媒体ノイズが減少し、かつ、記録情
報の消去時における消し残りが発生し難いと共に、上記
トラック内の記録層は長さ方向においてのみ連続し幅方
向においては連続してないため記録層の内部ストレスが
減少し、一方、上記トラックの幅寸法は記録用集束光ス
ポットの半値幅程度以下に設定されているとともに上記
トラックのピッチは略(T+Ωe)/2に設定されている
ためトラックピッチを著しく小さめに設定でき、かつ、
記録ドットの形状を略矩形状に近似させることが可能と
なる。
[実施例] 以下、片面側に記録層を備える光記録媒体に本発明を
適用した実施例について図面を参照して詳細に説明する
と、この光記録媒体(1)は、第1図〜第2図に示すよ
うに円形状のガラス製基板(2)と、この基板(2)上
において同心円状に設けられた記録層(3)により形成
されたトラック(4)と、上記記録層(3)側基板
(2)面上に一様に形成された保護層(5)とでその主
要部が構成されるものである。
また、上記記録層(3)、すなわちトラック(4)の
幅寸法Tは記録用半導体レーザスポットの半値幅(Ω
2)[第3図(b)及び(c)参照]以下の5000オング
ストロームに設定されており、かつ、上記記録層(3)
は300オングストローム厚のTeOxにより構成されてい
る。
そして、上記同心円状の記録層(3)で形成されたト
ラック(4)を利用してフォーカシング、並びにトラッ
キング制御を行いながら、第2図〜第3図に示すように
記録層(3)の所定部位に記録用半導体レーザを照射し
その径が半導体レーザスポットの半値幅(Ω2)程度の
記録ドット(6)を形成し記録情報の入力を行うと共
に、この記録ドット(6)を再生用半導体レーザにより
読取って再生信号を得るものである。
尚、第1図中(7)は再生用の光ヘッドを示してお
り、半導体レーザ(71)と、このレーザ光を光記録媒体
(1)面へ結像させる集光レンズ(72)と、光記録媒体
(1)からの反射ビームを偏光させるビームスプリッタ
(73)、ハーフミラー(74)と、及びサーボ信号検出器
(75)並びに再生信号受光器(76)とでその主要部が構
成されているものである。また、従来同様再生用半導体
レーザスポットの1/22全幅(Ωe)領域の光が再生信号
に寄与しているものと考えられる。
ここでこの光記録媒体(1)は、基板全面に記録層の
形成された従来の光記録媒体と比較して以下に示すよう
な種々の結果を有している。
先ずこの光記録媒体(1)は、従来の光記録媒体と較
べてトラックピッチ(TP)を著しく小さく設定すること
が可能となる。
すなわち、光記録媒体のトラックピッチの最小値(TP
min)は上述したように、 (TPmin) =B/2+(Ωe−B)/2+B/2=(B+Ωe)/2 により求めることができる。
但し、(B)は記録ドットの幅寸法、(Ωe)は再生
用集束光スポットにおける1/e2全幅を示している。
一方、この光記録媒体(1)においては、第3図
(b)及び(d)に示すように上記記録ドット(6)の
幅寸法(B)がトラック(4)の幅寸法(T)と同一と
なっており、かつ、この幅寸法(T)は従来の光記録媒
体における記録ドット径(Ω2)より小さく設定されて
いるため、実施例に係る光記録媒体(1)のトラックピ
ッチの最小値(TP′min)と、従来における光記録媒体
のトラックピッチの最小値(TPmin)との関係は、 (TP′min)<(TPmin) となり、従来と較べてトラックピッチ(TP)を著しく小
さく設定でき、トラック密度の向上が図れる利点を有し
ている。
また、実施例に係る光記録媒体(1)においてはその
トラック(4)が帯状の記録層(3)により構成されて
いるため、第4図に示すように従来の『涙滴形状』と異
なって矩形状に近い記録ドット(6)を形成することが
できる。
従って、第5図においてβで示すように再生時におけ
る再生信号波形が歪まないため、従来と比較してC/N
比、及びジッター共向上する利点を有している。
更に、この光記録媒体(1)においては、上記トラッ
ク(4)以外の部位に記録層(3)を有していないため
媒体ノイズが低減し、しかも記録ドット(6)の形状
は、トラック(4)にのみ形成された帯状の記録層
(3)の形状により規制されてばらつかないため、記録
ドット(6)の境界部における反射率むらや磁区分布む
らが低減して再生信号におけるC/N比が向上する長所を
有している。
すなわち再生時における再生信号ノイズは、半導体レ
ーザ等光源のノイズを充分に押えた場合、一般的には光
記録媒体の欠陥、結晶粒等に基因する媒体ノイズと、記
録ドット形状のむらに基因する記録ノイズとが支配的と
なる。そしてこの光記録媒体においては、トラック
(4)以外の部位に記録層(3)を有していないため上
記媒体ノイズが低減すると共に、第6図に示すように記
録ドット(6)の両側縁は高い精度で形成された帯状の
記録層(3)により規制されて形状むらが起こり難いた
め記録ノイズも低減する。従って、再生信号に上記のノ
イズ信号が混入し難くなるため、第7図においてβにて
示すようにC/N比が著しく向上する長所を有するもので
ある。
尚、この光記録媒体(1)においては記録ドット
(6)の幅寸法(T)が従来のそれより狭くなるため、
第7図で示すようにキャリア信号レベルCが若干減少す
るが、ノイズ信号レベルNについても大幅に減少するた
め結果的にC/N比は増加することとなる。また、サーボ
信号ノイズも同様に減少するため、サーボ制御の安定化
にも貢献することとなる。特に、トラッキングサーボ制
御は、トラック部とトラック間との反射率差を大きく設
定できることと相まって大きく安定化する長所を有して
いる。
また更に、本発明を記録・再生・消去用の光記録媒体
に適用した場合、従来においては経時劣化を基因とする
記録層の感度低下、消去用集束光の出力変動、並びにト
ラッキングずれ等の原因によって記録情報を完全に消去
できなくなるといった欠点が存したが、第8図に示すよ
うに消し残りが発生する領域には記録層(3)が存在し
ないため、消し残りが生じない長所を有している。
また、上記トラック(4)を構成する帯状の記録層
(3)は長さ方向においてのみ連続し幅方向においては
連続していないため、第8図に示すように記録層(3)
の内部ストレス(St)は一次元的となって大幅に緩和さ
れると共に、記録材料が相変化タイプの場合、記録消去
工程における結晶化、アモルファス化という原子移動過
程も一次元的に進行するため、記録層(3)内の組成変
動や組成の面内ばらつきが生じ難くなり、記録層(3)
や記録ビットの安定性の他に、繰返し書換え性も改善さ
れ長期に亘って記録性能が安定する長所を有しており、
かつ、一次元的に記録・消去の過程が進行するため、各
過程の高速化が図れて高速の記録・消去が可能となる長
所を有している。
◎光記録媒体の製造 以下、実施例に係る光記録媒体(1)の製造法につい
て説明する。
{第一製法例} まず、第9図(a)に示す円形状のガラス製基板
(2)面上にスピンコート法によりポジタイプのフォト
レジスト材料(ヘキスト社製 商品名AZ 1350J)を塗
布し、2000オングストローム厚のフォトレジスト層(1
0)を形成する(第9図b参照)。次いで、図示外のフ
ォトマスクを介し露光して露光部位のフォトレジスト層
(10)を変質させ現像剤であるアルカリ水溶液に可溶性
とすると共に、その露光部位をアルカリ水溶液により溶
解除去して幅Tが5000オングストローム、深さ約2000オ
ングストロームの凹溝(11)を形成する(第9図c参
照)。尚、上記凹溝(11)の深さ寸法は500〜6000オン
グストローム、好ましくは1000〜4000オングストローム
程度に設定することが望ましい。この理由は、上記凹溝
(11)の段差を利用し以下工程に基づいて所定部位に記
録層(3)を形成する関係上、上記深さ寸法が浅すぎる
と各トラック(5)間の記録膜が除去できなくなり、一
方、深すぎると段差の影の部分に記録膜が付き難くなる
ためである。
次いで、上記基板(2)のフォトレジスト層(11)側
面上に300オングストローム厚のTeOx薄層(12)を蒸着
法により均一に形成する(第9図d参照)。尚、この薄
層(12)の層厚は記録材料の種類により異なるが、通
常、100〜2000オングストローム程度に設定される。ま
た、上記基板(2)と記録材料との親和性が弱い場合に
は、必要に応じ基板(2)面上に下地材料を塗布形成す
るとよい。
次に、アセトン等の有機溶剤により露光部位のフォト
レジスト層(10)と、このフォトレジスト層(10)上の
薄層(12)を溶解除去して基板(2)上に幅Tが5000オ
ングストローム、厚さ300オングストロームの記録層
(3)を形成する(第9図e参照)。
更に、第9図(f)に示すように、上記記録層(3)
側基板(2)面上にSiO2にて構成される保護層(5)を
均一に形成し、基板(2)上において同心円状に設けら
れた記録層(3)により形成されたトラック(4)を備
える光記録媒体(1)を製造した。
{第二製法例} まず、第10図(a)に示す円形状のガラス製基板
(2)面上に、300オングストローム厚で、Ge、Snが添
加されたTeOx薄層(20)を蒸着法により均一に形成し、
かつ、その面上にスピンコート法によりフォトレジスト
材料(ヘキスト社製 商品名AZ 1350J)を塗布し、500
0オングストローム厚のフォトレジスト層(21)を形成
する(第10図a参照)。
次いで第10図(b)に示すように、Cr薄膜をパターニ
ングして作成したフォトマスク(22)を上記フォトレジ
スト層(21)上に密着させた後、KrFを用いたエキシマ
ーレーザ光(波長2490オングストローム)を照射し、フ
ォトレジスト層(21)を部分的に現像液可溶性に変質さ
せて上記マスターパターンを転写する。尚、露光光源と
しては上記以外に、XeClを用いたエキシマーレーザ光
(波長3080オングストローム)、X線等が利用可能であ
る。また、上記フォトレジスト層(21)面上にフォトマ
スク(22)を密着させる代りに、フォトレジスト層(2
1)とフォトマスク(22)間に結像レンズを介装し、投
影露光によって上記マスターパターンを転写する手段を
とってもよい。
次に、フォトレジスト層(21)の露光部位を現像液で
あるアルカリ水溶液により溶解除去し、幅Tが5000オン
グストロームのトラックパターンを形成する(第10図C
参照)。更に、上記TeOxの薄層(20)を残留するフォト
レジスト層(21)により保護した状態でもってエッチン
グ処理を施し、露出するTeOxの薄層(20)を溶解除去す
る(第10図d参照)。ここで上記エッチング法として
は、CCl2H2をエッチングガスとしたドライエッチング
(反応性イオンエッチング)法を使用した。尚、ドライ
エッチング法に替えHClを主体とした溶剤を用いたウェ
ットエッチング法を適用してもよい。
次いで、残留する上記フォトレジスト層(21)をアセ
トン等の有機溶剤により溶解除去した後、上記記録層
(3)側基板(2)面上にSiO2にて構成される保護層
(5)を均一に形成し、基板(2)上において同心円状
に設けられた記録層(3)にて形成されたトラック
(4)を備える光記録媒体(1)を製造した(第10図e
参照)。
尚、この製法例においてはフォトマスク(22)を使用
し、上記フォトレジスト層(21)をトラックパターン状
に変質させる方法が採られているが、一様にフォトレジ
スト層が形成された基板を回転させながら、上記フォト
レジスト層面に集束させたレーザ光を1トラックずつ照
射させ、このフォトレジスト層(21)をトラックパター
ン状に現像液可溶性に変質させる方法を採ってもよい。
この場合、Arレーザ光(波長4579オングストローム)、
Krイオンレーザ光(波長4131オングストローム)、及び
He−Cdレーザ光(波長4416オングストローム)等のレー
ザ光が使用できる。
{第三製法例} この方法は、第11図(a)〜(c)に示すようにガラ
ス製基板(2)全面に形成されたTeOxの薄層をレーザビ
ームを照射させるレーザカッティング処理により部分的
に除去して記録層(3)を形成し、渦巻き状のトラック
(4)を備える光記録媒体(1)を製造するものであ
る。
この場合、上記基板(2)にはトラッキングサーボ用
の凹溝(30)を形成し、上記レーザビームを所定部位へ
確実に照射させる方法が採られる。また、上記凹溝(3
0)は、上述のようにレーザカッティング処理の際に利
用されるものであって、光記録媒体(1)の記録、再生
時において利用されるもので無いため、第11図(b)に
示すように上記凹溝(30)と記録層(3)の幅寸法は一
致せずともよい。
[発明の効果] 本発明は以上のように、トラックピッチを略(T+Ω
e)/2のごとく著しく小さめに設定でき、媒体ノイズの
減少が図れ、かつ、記録ドットの形状を矩形状に近似さ
せることが可能となるため、トラック密度、C/N比、並
びにジッターの向上を図ることが可能になると共に、再
生ノイズ等を減少できる効果を有しており、しかも、記
録層の内部ストレスが減少するため長期に亘って記録性
能が劣化しない効果を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第11図は本発明の実施例を示しており、第1図
は実施例に係る光記録媒体の斜視図、第2図はその部分
断面斜視図、第3図(a)は光記録媒体の部分断面図、
第3図(b)はその部分平面図、第3図(c)は記録、
再生用半導体レーザスポットの照度分布、第3図(d)
はトラックピッチを最小にした場合の光記録媒体の部分
平面図、第4図、第6図、及び第8図は記録層、トラッ
ク及び記録ドットの形状を示す平面図、第5図は再生信
号レベルと時間との関係図、第7図は再生信号における
キャリア信号レベルとノイズ信号レベルとの関係を示す
関係図、第9図(a)〜(f)は光記録媒体の第一製造
例を示す工程説明図、第10図(a)〜(e)は光記録媒
体の第二製造例を示す工程説明図、第11図(a)〜
(c)は第三製法例により得られた光記録媒体の断面図
を夫々示し、第12図〜第22図は従来における光記録媒体
を示しており、第12図はその斜視図、第13図及び第16図
はその部分断面斜視図、第14図は半導体レーザ等光源の
照度分布とその収束光スポットの照度分布、第15図は第
14図におけるIの拡大図、第17図は光記録媒体の再生時
における説明図、第18図(a)は光記録媒体の部分断面
図、第18図(b)はその部分平面図、第18図(c)は記
録、再生用半導体レーザスポットの照度分布、第18図
(d)はトラックピッチを最小にした場合の光記録媒体
の部分平面図、第19図〜第21図はトラック、記録層、及
び記録ドットの形状を示す平面図、及び第22図は記録層
に加わる内部ストレスを示す説明図である。 〔符号説明〕 (1)……光記録媒体 (2)……基板 (3)……記録層 (4)……トラック (5)……保護層 (6)……記録ドット (7)……光ヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀田 宏之 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼ ロックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 安川 薫 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼ ロックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 山口 昭治 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼ ロックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 西村 伸郎 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼ ロックス株式会社海老名事業所内 (56)参考文献 特開 昭59−154658(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】集束光を照射させて光学的に情報の記録再
    生あるいは記録再生消去を行う光記録媒体であって、基
    板と、この基板の少なくとも一面に間隔を介し記録層に
    て形成された複数のトラックとを備え、上記トラックの
    幅寸法が記録用集束光スポットの半値幅と同程度以下に
    設定されているとともに、上記トラックの幅寸法をT、
    記録用集束光スポットの1/e2全幅をΩeとした場合にお
    いて、上記トラックのピッチが略(T+Ωe)/2に設定
    されていることを特徴とする光記録媒体。
JP63025613A 1988-02-08 1988-02-08 光記録媒体 Expired - Lifetime JP2653081B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63025613A JP2653081B2 (ja) 1988-02-08 1988-02-08 光記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63025613A JP2653081B2 (ja) 1988-02-08 1988-02-08 光記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01201838A JPH01201838A (ja) 1989-08-14
JP2653081B2 true JP2653081B2 (ja) 1997-09-10

Family

ID=12170737

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63025613A Expired - Lifetime JP2653081B2 (ja) 1988-02-08 1988-02-08 光記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2653081B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59154658A (ja) * 1983-02-23 1984-09-03 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光デイスクメモリ媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01201838A (ja) 1989-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3057517B2 (ja) 光記録媒体の信号再生方法
JP3284744B2 (ja) 光学的情報記録媒体
US5811217A (en) Optical information recording medium and optical information recording/reproducing method
JPH11250502A (ja) 光ディスク
KR930000156B1 (ko) 겸용 광디스크
JP2653081B2 (ja) 光記録媒体
JP4085530B2 (ja) 光学記録媒体、並びに信号記録装置及び信号記録方法
JP2653082B2 (ja) 光記録媒体
JP2643883B2 (ja) 相変化光ディスクの初期化方法
JP3344198B2 (ja) 光記録媒体および記録再生方法
WO2003069608A1 (fr) Reproduction d&#39;information depuis un support d&#39;enregistrement optique, appareil et support a cet effet
JP3277733B2 (ja) 光ディスクへの光学的情報の記録方法および記録装置
JP2730038B2 (ja) 光記録媒体の製造方法
JP3166238B2 (ja) 光記録媒体および光記録媒体の製法
JP2650306B2 (ja) 光記録媒体の製造方法
JPS63153728A (ja) 情報記録装置
JPH01224949A (ja) 光記録媒体の製造方法
JPH01224952A (ja) 光記録媒体の製造方法
JP3139479B2 (ja) 情報記録媒体、情報記録媒体の製造方法、情報の記録・再生方法、及び、情報の消去方法
JPH1097735A (ja) 光学的情報記録媒体
JP2859599B2 (ja) 光学的情報記録媒体
JP3214183B2 (ja) 光学的情報記録媒体
JPH083912B2 (ja) 新規な光記録媒体及びその製造方法
JPH02178086A (ja) 光記録媒体
JP2001155337A (ja) 情報記録再生方法および情報記録再生装置、情報記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080523

Year of fee payment: 11