JP2652316B2 - 吸水材 - Google Patents

吸水材

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JP2652316B2
JP2652316B2 JP5061144A JP6114493A JP2652316B2 JP 2652316 B2 JP2652316 B2 JP 2652316B2 JP 5061144 A JP5061144 A JP 5061144A JP 6114493 A JP6114493 A JP 6114493A JP 2652316 B2 JP2652316 B2 JP 2652316B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は吸水性樹脂粒子が繊維基
材に固着された吸水材に関する。さらに詳しくは、吸収
特性および吸収後の形状保持性に優れた吸水材に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、吸水性樹脂と呼ばれる粉粒状の親
水性架橋ポリマーがフラッフパルプおよび/または合成
繊維などの繊維状基材と組み合わせて、紙おむつ、生理
用品などの吸収性物品に使用されている。この吸水性樹
脂粒子(A)と繊維状基材(C)とを組み合わせる方法
としては、(A)を(C)で挟む、包む、ブレンドする
等の方法が採用されているが、固着性という点では十分
ではなく、衝撃や振動により(C)から(A)が分離し
てしまうことが多い。(A)の(C)への固着性を向上
させる目的で、 (1)(A)と(C)の混合物に少量の水をスプレーし
て、(A)の表面を膨潤させて接着し、乾燥する、 (2)(C)に少量の水をスプレーしてから(A)散粒
あるいはブレンドし、乾燥する、 (3)水に代えて水蒸気を噴霧した後に乾燥する等の方
法がとられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)、(2)および(3)の方法は多少の固着効果は
あるものの十分ではなく、特に(A)の(C)に対する
比率が大きくなるほど(例えば、吸水性樹脂/繊維の比
率が重量比で30/70を超える場合)固着性は低下す
る。しかも吸水性樹脂粒子の表面を水あるいは水蒸気と
接触させて膨潤状態とした後は乾燥する必要があること
から、(A)の表面状態が変化し、吸水速度の低下や吸
水性能の低下を招くという問題がある。上記の問題を改
善する試みとして、 (4)(C)の表面に粘着剤を塗布した後に(A)を接
着させる、 (5)バインダーを溶解した多量の有機溶剤中に(A)
を分散させて(C)に塗布または含浸させた後、加熱乾
燥して有機溶剤を気化させる等の方法が提案されてい
る。しかしながら、(4)の方法では(A)の(C)へ
の固着に関与しない粘着剤の影響により、繊維状基材同
士も接着され、得られた吸水材の吸収性能を損なった
り、ベタベタして吸水材のハンドリングが困難である等
の問題を生じる。(5)の方法では、(A)の表面がバ
インダーで覆われてしまうため、吸収速度の低下や吸収
性能の低下を招く。更に、有機溶剤を気化させるために
多大のエネルギーを必要とし非経済的である上、残存し
た有機溶剤の安全性が懸念される等の問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を鑑みて、吸収特性および吸収後の形状保持性に優
れ、且つ吸水性樹脂粒子の繊維状基材への固着性に優れ
た吸水材について鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。
【0005】すなわち本発明は、吸水性樹脂粒子
(A)、下記(B1)〜(B3)から選ばれ、融点が5
0〜180℃、粒径300ミクロン以下であり、水に2
4時間接触させても溶解もしくは加水分解しない熱融着
性樹脂粒子(B)および長さ1〜200mmの繊維状基
材(C)が混合状態で、(B)の融点以上の温度で処理
されることにより、(B)を介して(A)と(C)とが
固着されたものからなる吸水材;並びに、この吸水材を
用いた吸収性物品である。 (B1)カルボン酸変性ポリオレフィン樹脂 (B2)オレフィン−アクリル酸共重合体 (B3)オレフィン−無水マレイン酸共重合体
【0006】本発明において吸水性樹脂粒子(A)とし
ては、通常自重の30倍以上から1000倍程度の水を
吸収する能力のある親水性架橋高分子であり、その構成
単位にカルボン酸(塩)基[カルボン酸および/または
カルボン酸塩基を言う。以下同様の記載を用いる。]、
スルホン酸(塩)基、リン酸(塩)基、第三級アミノ
基、第四級アンモニウム塩基、水酸基、ポリエチレンオ
キシド基などの親水性基を有する吸水性樹脂であれば樹
脂の種類および製造方法は特に限定しない。本発明に好
適に使用しうる吸水性樹脂の例としては、 ・特公昭53−46199号および特公昭53−462
00号各公報などに記載のデンプン−アクリル酸(塩)
共重合体、 ・特公昭54−30710号および特開昭56−269
09号各公報などに記載の逆相懸濁重合法による架橋あ
るいは自己架橋されたポリアクリル酸塩、 ・特開昭55−133413号公報などに記載の水溶液
重合(断熱重合、薄膜重合、噴霧重合など)により得ら
れる架橋ポリアクリル酸(塩)、 ・特開昭52−14689号および特開昭52−274
55号各公報などに記載のビニルエステルと不飽和カル
ボン酸またはその誘導体との共重合体ケン化物、 ・特開昭58−2312号および特開昭61−3630
9号各公報などに記載のスルホン酸(塩)基含有吸水性
樹脂、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体架橋物、
デンプン−アクリロニトリル共重合体の加水分解物、架
橋カルボキシメチル誘導体、架橋ポリエチレンオキシド
誘導体、架橋ポリビニルアルコール誘導体、ポリアクリ
ルアミドの部分加水分解物などが挙げられる。また、上
記吸水性樹脂を更に表面架橋せしめた吸水性樹脂も使用
できる。上記吸水性樹脂は2種以上併用してもよい。
【0007】上記吸水性樹脂の生理食塩水(0.9%の
塩化ナトリウム水溶液)に対する吸収能は通常自重の3
0倍以上であり、好ましくは35〜100倍、さらに好
ましくは40〜80倍である。
【0008】(A)の形状については粉粒状であれば特
に限定はなく、粒状、顆粒状、造粒状、リン片状、塊
状、パール状、微粉末状などのいずれの形状であっても
よい。好ましくは90重量%以上が1mm以下の粒度分
布を有する粉粒状であり、特に好ましくは90重量%以
上が0.1〜0.9mmの粒度分布を有する粒状、顆粒
状、造粒状、リン片状あるいは塊状の吸水性樹脂であ
る。
【0009】本発明において熱融着性樹脂(B)として
は、下記(B1)〜(B3)から選ばれる樹脂およびこ
れらの2種以上の混合物が挙げられる。 (B1)カルボン酸変性ポリオレフィン樹脂 (B2)オレフィン−アクリル酸共重合体 (B3)オレフィン−無水マレイン酸共重合体 カルボン酸変性ポリオレフィン樹脂(B1)としては、
マレイン酸変性ポリエチレン、マレイン酸変性ポリプロ
ピレンなどが挙げられる。オレフィン−アクリル酸共重
合体(B2)としては、エチレン−アクリル酸共重合
体、プロピレン−アクリル酸共重合体などが挙げられ
る。オレフィン−無水マレイン酸共重合体としては、エ
チレン−無水マレイン酸共重合体、プロピレン−無水マ
レイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重
合体などが挙げられる。これら(B1)〜(B3)とし
て例示したもののうち好ましい樹脂は、マレイン酸含量
が1〜30重量%のマレイン酸変性ポリエチレンまたは
マレイン酸変性ポリプロピレン;アクリル酸含量が1〜
30重量%のエチレン−アクリル酸またはプロピレン−
アクリル酸共重合体;および無水マレイン酸含量が1〜
30重量%のエチレン−無水マレイン酸、プロピレン−
無水マレイン酸またはイソブチレン−無水マレイン酸共
重合体である。
【0010】該(B)の融点は通常50〜180℃、好
ましくは60〜160℃である。融点が50℃未満の場
合、吸水材の保存中あるいは使用中にブロッキングの問
題を生じる場合がある。一方融点が180℃を超える
と、(B)を介して(A)と(C)とを固着させる際に
高い温度で処理しなければならず、多大の熱エネルギー
を必要として経済的でないばかりか、高い温度での処理
により吸収性能の低下や着色現象を生じる場合があり好
ましくない。
【0011】該(B)の粒径は、通常300ミクロン以
下、好ましくは1〜250ミクロン、さらに好ましくは
10〜200ミクロンである。粒径が300ミクロンを
超えると、(A)と(C)を固着させるのに多くの量の
(C)を必要とし、経済的でないばかりか、吸水材の吸
収速度も低下する。
【0012】該(B)は、通常の水に24時間接触させ
ても溶解あるいは加水分解しない樹脂である。この理由
は、本発明の吸水材を紙おむつや生理用品のような吸収
性物品に適用した場合、尿あるいは経血を吸収した後に
おいても着用期間中はある程度の固着性を維持できるか
らである。逆に(B)が短時間で水に溶解したり加水分
解により水溶性となる樹脂の場合、ドライな状態での
(A)と(C)の固着には問題はなくても、尿あるいは
経血を吸収した後に樹脂が溶解してヌルミ感を生じた
り、吸水後のゲルの移動や脱落の問題を生じる。
【0013】本発明において繊維状基材(C)として
は、例えば、セルロース系繊維、有機糸合成繊維、有機
系合成繊維とセルロース系繊維との混合物などが挙げら
れる。セルロース系繊維としては、例えばフラッフパル
プなどの天然繊維、ビコースレーヨン、アセテート、キ
ュプラなどのセルロース糸化学繊維が挙げられる。この
セルロース系天然繊維の原料(針葉樹、広葉樹など)、
製造方法(ケミカルパルプ、セミケミカルパルプ、メカ
ニカルパルプ、CTMPなど)、漂白方法などについて
は特に限定されない。有機糸合成繊維としては、例えば
ポリプロピレン糸繊維、ポリエチレン糸繊維、ポリアミ
ド系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリエステル
系繊維、ポリビニルアルコール糸繊維、ポリウレタン糸
繊維、熱融着性複合繊維(例えば、融点の異なる上記繊
維の少なくとも1種を鞘芯型、偏芯型、並列型などに複
合化された繊維、上記繊維の少なくとも2種をブレンド
した繊維、上記繊維の表層を改質した繊維など)が挙げ
られる。これらの繊維状基材の内で好ましいものは、セ
ルロース系天然繊維、ポリプロピレン糸繊維、ポリエチ
レン系繊維、ポリエステル系繊維、熱融着性複合繊維お
よびこれらの混合繊維であり、さらに好ましくは、得ら
れた吸水材の吸水後の形状保持性に優れるという点で、
フラッフパルプ、熱融着性複合繊維およびこれらの混合
物である。
【0014】上記繊維状基材の長さは通常1〜200m
であり、太さについては特に限定されないが、通常0.
1〜100デニールの範囲であれば好適に使用すること
ができる。形状についても繊維状であれば特に限定され
ず、細い円筒状、スプリットヤーン状、ステープル状、
フィラメント状、ウェブ状などが例示される。
【0015】本発明において、(A)と(B)との比
は、通常(A)100重量部に対し(B)の量が0.5
〜30重量部、好ましくは1〜20重量部、さらに好ま
しくは3〜15重量部である。(B)の量が30重量部
を超えると、(A)の(C)への固着性は向上するもの
の、(B)が(A)の表面の大部分(例えば50%以
上)を覆ってしまうため、(A)本来が有する吸収性
能、吸収速度および得られた吸水材の柔軟性が低下す
る。一方0.5重量部未満では(A)の(C)への固着
性が低下するとともに、得られた吸水材の吸収後の形状
保持性が劣る。
【0016】(A):(C)の重量比は、通常(20:
80)〜(95:5)、好ましくは(30:70)〜
(90:10)、さらに好ましくは(35:65)〜
(80:20)である。(A)の比が20未満では得ら
れる吸収材の機能が十分発現せず、95を超えると吸水
材の吸収後の形状保持性が劣る。
【0017】本発明の吸水材を製造方法としては、 (1)あらかじめ(A)と(B)の混合物を作製し、次
いで(C)と混合して、(B)の融点以上の温度で処理
する方法、 (2)(A)、(B)および(C)をあらかじめ混合し
た後、次いで(B)の融点以上の温度で処理する方法、 (3)(A)、(B)および(C)を(B)の融点以上
の温度で混合し、混合と同時に(A)を(C)に部分的
に固着させる方法、 (4)(B)を溶融させて(C)にスプレー、塗布また
は接着させた後に、(A)を混合する方法、 (5)あらかじめ混合された(A)と(B)の混合物
を、(B)の融点以上の温度に保った(C)に混合する
方法、 (6)(B)の融点以上の温度に保った(C)に、
(A)と(B)とを同時にまた は別々に混合する方
法、 (7)(B)と(C)の混合物に、(B)の融点以上の
温度に保った(A)を混合する方法などが例示できる。
これらの製造方法の内で好ましい方法は、(B)を介し
て(A)と(C)とが比較的均一に固着された吸水材が
得られるという点で、(1)および(5)の方法であ
る。(B)を介して(A)と(C)とを均一に固着する
程、吸収特性および吸収後の形状保持性が良好となる。
尚、本発明において、必ずしも(A)のすべてが(B)
を介して(C)に固着されている必要はなく、(A)が
部分的に(例えば(A)の50重量%以上)が(C)の
固着されていればよい。好ましい条件の選択により60
重量%以上となる。(A)の(C)への固着率が50%
未満では、紙おむつ、生理用品などの吸収性物品へ適用
した場合、これら商品の保存、輸送などの過程で(A)
の移動、遍在、分離もしくは脱落を生じることがある。
【0018】(A)と(B)および/または(C)を混
合する装置としては通常の混合装置でよく、例えばコニ
カルブレンダー、ナウターミキサー、V型混合機、流動
層式混合機、気流型混合装置、粉粒状物の吹き付けノズ
ルを備えた気流型混合装置、粉粒状物の吹き付けノズル
を備えた繊維状物の開砕装置などが挙げられる。 (B)の融点以上の温度で処理する装置としては、例え
ば熱風加熱機、ナウター式加熱機、流動層式加熱機、気
流型加熱機、加熱型カレンダーロール、赤外線加熱機、
高周波加熱装置などが挙げられる。
【0019】本発明の吸水材は、必要により開砕、積
層、圧縮、コールドカレンディング、ビートカレンディ
ング、ニードルパンチ、延伸、抄造など、通常繊維状物
に施される処理を加えることができる。
【0020】本発明の吸水材に、増量剤、添加剤として
有機質粉体(例えばパルプ粉末、セルロース誘導体、天
然多糖類など)、無機質粉末(例えばゼオライト、シリ
カ、アルミナ、ベントナイト、活性炭など)、ガラス繊
維、酸化防止剤、防腐剤、殺菌剤、界面活性剤、着色
剤、香料などを必要により配合することができ、これら
の量は吸水材の重量に対して通常10重量%以下、好ま
しくは5重量%以下である。
【0021】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。吸収量、吸収速度、固着率、吸収後の形状保持性
は下記の方法により測定した。以下特に定めない限り、
部は重量部、%は重量%を示す。
【0022】吸収量: 250メッシュのナイロンネッ
ト製ティーバッグに吸水材1gを入れ、これを大過剰の
0.9%食塩水中に1時間浸して吸収させた後、引き上
げて15分間水切りを行って増加重量を測定する。この
値を吸収量とした。 吸収速度: 250メッシュのナイロンネット製ティー
バッグに吸水材1gを入れ、これを大過剰の0.9%食
塩水中に2分間浸した後、引き上げて15分間水切りを
行って増加重量を測定する。この値を吸収速度とした。 固着率: 吸水材10gを10メッシュ(目開き1.7
mm)のフルイに入れる。次いでロータップ式フルイ振
盪機(飯田製作所(株)製)で5分間振盪し、振るい落
された吸水性樹脂の重量(W)を測定する。ここで試験
前の吸水材中の吸水性樹脂の量をW0とすると、固着率
は下式により求められる。 固着率=[(W0−W)/W0]×100 形状保持性: 吸水材10gに200mlの生理食塩水
を吸収させた後、目開き4mmの金網の上に置く。この
金網に振動を与え、吸収後の吸水材の形状保持の程度、
膨潤した吸水性樹脂の脱落の程度を観察し、次の基準で
評価した。 ◎:形状保持性は良好であり、吸水性樹脂の脱落もほと
んど無い 〇:形状保持性は良好であり、吸水性樹脂の脱落も少な
い △:ある程度の形状は保持されているが、吸水性樹脂の
脱落が多い ×:形状は保持されておらず、吸水性樹脂の脱落も多い
【0023】実施例1 架橋アクリル酸ナトリウム糸吸水性樹脂(三洋化成工業
(株)製「サンウェットIM−5000D」;粒状)9
3部と粒径が50〜100ミクロンのマレイン酸変性ポ
リエチレン(三洋化成工業(株)製「ユーメックス20
00P」;融点108℃)7部とをV型混合機に入れ、
20分間混合した。次いで、この混合物と偏芯型の熱融
着性複合繊維(チッソ(株)製「ES繊維EA」;低融
点成分融点110℃)30部およびフラッフパルプ70
部とを気流型混合装置で混合し、更に130℃で2分間
熱風処理して本発明の吸水材(a)を得た。この吸水材
(a)の吸収量、吸収速度、固着率、形状保持性を測定
した結果を表1に示す。
【0024】実施例2および3 実施例1において、吸水性樹脂とマレイン酸変性ポリエ
チレンの量を以下のように代える以外は実施例1と同様
にして、吸水材(b)および(c)を得た。これらの吸
水材の性能測定結果を表1に示す。 吸水材(b):吸水性樹脂/マレイン酸変性ポリエチレ
ン=97部/3部 吸水材(c):吸水性樹脂/マレイン酸変性ポリエチレ
ン=80部/20部
【0025】実施例4〜8 実施例1において、熱融着性複合繊維(チッソ(株)製
「ES繊維EA」;低融点成分融点110℃)30部お
よびフラッフパルプ70部に代えて、以下の種類および
量の繊維状基材を使用する以外は実施例1と同様にして
吸水材(d)〜(h)を得た。この吸水材(d)〜
(h)の性能測定結果を表1に示す。
【0026】吸水材(d):熱融着性複合繊維(チッソ
(株)製「ES繊維EA」)60部およびフラッフパル
プ40部 吸水材(e):熱融着性複合繊維(チッソ(株)製「E
S繊維EA」)30部、ポリプロピレン繊維20部およ
びフラッフパルプ50部 吸水材(f):熱融着性複合繊維(チッソ(株)製「E
S繊維EA」)45部 吸水材(g):フラッフパルプ100部 吸水材(h):鞘芯型の熱融着性複合繊維(チッソ
(株)製「ES繊維EAC」;低融点成分融点110
℃)30部およびフラッフパルプ70部
【0027】実施例9 実施例1において、架橋アクリル酸ナトリウム糸吸水性
樹脂に代えて、同量の酢酸ビニル−メチルアクリレート
共重合体ケン化物(住友化学工業(株)製「スミカゲル
S−50」;パール状)を使用する以外は実施例1と同
様にして吸水材(i)を得た。この吸水材(i)の性能
測定結果を表1に示す。
【0028】実施例10 架橋アクリル酸ナトリウム系吸水性樹脂(三洋化成工業
(株)製「サンウェットIM−5000D」)93部と
粒径が50〜100ミクロンのマレイン酸変性ポリエチ
レン(三洋化成工業(株)製「ユーメックス2000
P」)7部とをV型混合機に入れ、20分間混合した。
この混合物を、130℃に保った熱融着性複合繊維(チ
ッ ソ(株)製「ES繊維EA」)45部の上に均一に
散粒して本発明の吸水材(j)を得た。この吸水材
(j)の性能測定結果を表1に示す。
【0029】比較例1 架橋アクリル酸ナトリウム系吸水性樹脂「サンウェット
IM−5000D」93部と粒径が50〜100ミクロ
ンのマレイン酸変性ポリエチレン「ユーメックス200
0P」7部とをV型混合機に入れ、20分間混合した。
次いで、この混合物と偏芯型の熱融着性複合繊維「ES
繊維EA」30部およびフラッフパルプ70部とを気流
型混合装置を使用して25℃で混合することにより比較
吸水材(イ)を得た。この比較吸水材(イ)の吸収量、
吸収速度、固着率、形状保持性を測定した結果を表1に
示す。
【0030】比較例2 比較例1において、架橋アクリル酸ナトリウム系吸水性
樹脂に代えて、同量の酢酸ビニル−メチルアクリレート
共重合体ケン化物「スミカゲルS−50」を使用する以
外は比較例1と同様にして吸水材(ロ)を得た。この吸
水材(ロ)の性能測定結果を表1に示す。
【0031】比較例3 実施例1において、吸水性樹脂とマレイン酸変性ポリエ
チレンの混合比を60:40に代える以外は実施例1と
同様にして、比較吸水材(ハ)を得た。この比較吸水材
(ロ)の性能測定結果を表1に示す。
【0032】比較例4 マレイン酸変性ポリエチレン20部をトルエン180部
に溶解し、さらに微粉状のポリアクリル酸ナトリウム糸
吸水性樹脂80部を分散させた分散溶液を熱融着性複合
繊維(チッソ(株)製「ES繊維EA」)30部とフラ
ッフパルプ70部との混合物からなる繊維状基材にスプ
レーした。次いで130℃で加熱乾燥してトルエンを気
化させることにより比較吸水材(ニ)を得た。この比較
吸水材(ニ)の性能測定結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明の吸水材は次のような特長および
効果を有する。 優れた吸収性能、吸収速度を有する。 繊維状基材との固着性に優れる。 水性液を吸収した後においても良好な形状保持性を有
する。 高湿度雰囲気下に放置しても、従来の粉粒状の吸水性
樹脂のようにブロッキングの心配が無い。 その他の繊維とブレンドが容易など、加工適性が良好
である。
【0035】上記効果を奏することから、本発明の吸水
材は、紙おむつ、生理用品、産褥マット、医療用アンダ
ーパッドなどの各種衛生材料や吸収性物品に有用であ
る。特に、吸水性樹脂/繊維(パルプおよび/または熱
有着性繊維)の比率が大きい薄型紙おむつや薄型生理用
品に有用である。さらに、青果物の鮮度保持材、ドリッ
プ吸収材、水分あるいは湿度調節シート、結露防止材、
水稲用の育苗シート、コンクリート養生シート、通信ケ
ーブルおよび光ファイバーケーブルの止水材などのシー
ト状あるいはテープ状吸水材料を製造する際にも有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−153886(JP,A) 特開 昭56−118736(JP,A) 特開 昭60−198152(JP,A) 特開 平4−119155(JP,A) 特開 昭56−9458(JP,A)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸水性樹脂粒子(A)、下記(B1)〜
    (B3)から選ばれ、融点が50〜180℃、粒径が3
    00ミクロン以下であり、水に24時間接触させても溶
    解もしくは加水分解しない熱融着性樹脂粒子(B)およ
    び長さ1〜200mmの繊維状基材(C)が混合状態
    で、(B)の融点以上の温度で処理されることにより、
    (B)を介して(A)と(C)とが固着されたものから
    なる吸水材。(B1)カルボン酸変性ポリオレフィン樹脂 (B2)オレフィン−アクリル酸共重合体 (B3)オレフィン−無水マレイン酸共重合体
  2. 【請求項2】 (A)100重量部に対する(B)の量
    が0.5〜30重量部である請求項1記載の吸水材。
  3. 【請求項3】 (A)と(C)との比が重量比で30:
    70〜90:10である請求項1または2記載の吸水
    材。
  4. 【請求項4】 (A)の(C)への固着率が50重量%
    以上である請求項1〜3のいずれか記載の吸水材。
  5. 【請求項5】 (C)が、熱融着性複合繊維、および熱
    融着性複合繊維とセルロース系繊維との混合物からなる
    群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のい
    ずれか記載の吸水材。
  6. 【請求項6】 該熱融着性複合繊維が、鞘芯型、偏芯型
    および並列型から選ばれる少なくとも1種で、低融点成
    分の融点が50〜180℃の熱融着性複合繊維である請
    求項記載の吸水材。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか記載の吸水材を
    用いた吸収性物品。
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