JP2652143B2 - 直立擁壁構築用ユニット - Google Patents

直立擁壁構築用ユニット

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JP2652143B2
JP2652143B2 JP6287305A JP28730594A JP2652143B2 JP 2652143 B2 JP2652143 B2 JP 2652143B2 JP 6287305 A JP6287305 A JP 6287305A JP 28730594 A JP28730594 A JP 28730594A JP 2652143 B2 JP2652143 B2 JP 2652143B2
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JP
Japan
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unit
retaining wall
concrete
rectangular parallelepiped
vertical
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順一 小野瀬
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MYAGIKEN KONKURIITO BUROTSUKU KYOGYO KUMIAI
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MYAGIKEN KONKURIITO BUROTSUKU KYOGYO KUMIAI
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は水平面に対して垂直に
起立した直立擁壁の構築に使用されるコンクリートブロ
ック製の擁壁構築用ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】 これまでも擁壁の設計基準は各学会や
諸行政機関によって整備されて来ているが、消費者が得
られる効果と比較して工費が高価であるため設置を省略
したり、大きく法勾配をつけるなどして有効な土地面積
が減少してしまうような工法がとられるなど、住宅本体
と比較して擁壁は手を抜かれ勝ちな部位である。
【0003】また、従来のブロック積み擁壁では、図9
に示したように縦鉄筋配置用の空洞部と横鉄筋配置用の
凹陥部がいずれもブロックの奥行き寸法の中間点上に中
心を置いて設けられており、主筋が擁壁の裏面から離れ
ているため、比較的小さな抵抗モーメントしか得ること
ができず、また、重いため施工性が悪い等といった問題
があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 したがって本発明の
目的は、大きな抵抗モーメントが得られ、耐力強度が増
進した直立擁壁を的確に構築できる擁壁構築用ユニット
を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】 以下、添付図面中の参
照符号を用いて説明すると、本発明の直立擁壁構築用ユ
ニットは、コンクリート製直方体1で構成され、縦鉄筋
2が配置されてコンクリート3が充填される空洞部4
と、横鉄筋5が配置されてコンクリート3が充填される
凹陥部6を、直方体1の厚さの中間点よりも後面側に偏
心させて設けてあり、直方体1が水平面に対して垂直に
組み積みされ、縦鉄筋2と横鉄筋5が直方体1の厚さの
中間点よりも後面側に偏位して配置される
【0006】図1から図3に示したユニットは、直方体
1の中央部に略楕円形状の大きな空洞部4を設け、直方
体1の左右側部に半円形状の空洞部4a,4bを設けた
基本形ユニットであり、直方体1の上面には深い凹陥部
6が設けられ、前記空洞部4,4a,4bと凹陥部6は
交差している。
【0007】図4に示したユニットは、直方体1の中央
部から左端部にかけて略楕円形状の大きな空洞部4を設
け、直方体1の右側部に半円形状の空洞部4bを設けた
左コーナー型ユニットであり、直方体1の上面には深い
凹陥部6が設けられ、前記空洞部4,4bと凹陥部6は
交差している。
【0008】図5に示したユニットは、直方体1の中央
部から右端部にかけて略楕円形状の大きな空洞部4を設
け、直方体1の左側部に半円形状の空洞部4aを設けた
右コーナー型ユニットであり、直方体1の上面には深い
凹陥部6が設けられ、前記空洞部4,4aと凹陥部6は
交差している。これらのユニットでは、左右の接合端面
には縦溝7と縦突条8を設けてあり、隣接のユニット同
士の間で該縦溝7と縦突条8を嵌合することによって、
横振れを抑止している。
【0009】
【作用】通常のタイプでは、ユニットの厚さは180m
mであり、高さは150mmであり、横幅は400mm
である。このユニットを用いて擁壁を構築するには、前
作業として、隣地境界線に合わせて縄張りを行い、図面
に合わせて70cm程度の深さまで設置地面を掘削し、
底盤をランマー等を用いて平らに突き固める。この上に
玉石または砕石を敷き積め、再びランマーで十分に転庄
して厚さ12cmを確保する。割栗工事が終了した後、
捨てコンクリートを平滑に施工する。遺形は10cm角
程度の角材を使用し下げ振りを用いて垂直に建て、レベ
ルを用いて基礎上端、ユニット割り付けの墨を出して置
く。
【0010】捨てコンクリートの上面に基礎位置、擁壁
の芯の墨出し行い、基礎の前面及び後面には型枠を用
い、コンクリート打込時にふくらまない用に繋ぎ材でと
める。配筋図にしたがって基礎の配筋を行う。基礎の主
筋はスペーサーブロック等により下部からの主筋位置1
3cmを確保する。縦鉄筋2の位置はユニットの空洞部
4の中心なので注意して配筋する。基礎コンクリート中
に鉄筋の継ぎ手を設ける場合は、重ね継ぎ手又はガス圧
接ないしアーク溶接とする。打込時に縦鉄筋が傾いた
り、間隔が乱れないように縦鉄筋の上部を互いに仮留め
しておく。
【0011】コンクリート(レデーミクストコンクリー
トまたは現場練りコンクリート)の打ち込みに当たって
は、コールドジョイントの生じないようによく突き締め
を行いながら連続して打ち込む。コンクリートの打ち込
み口間隔は2m置き以下とし、鉄筋を踏み荒らさないよ
うに足場板を用いる。打込後、表面の水引を待ってタン
ピングを行い、木ごてで平滑に仕上げる。気象に応じて
適切な養生を行う。基礎コンクリートの型枠は、コンク
リートが十分硬化した後、コンクリートに支障を生じな
いように、また、ユニットを組み積みする面を汚さない
ように丁寧に取り外す。
【0012】遣形を用いて壁芯及び壁面の墨出しを行
い、縦鉄筋の位置を確認する。縦鉄筋はユニットの空洞
部内で前面より11cm,裏面より7cmの位置になる
ように設計されている。すなわち、図1において直方体
1(7)厚さ方向の中心線Lと空洞部4,4a,4b
の中心線L間の距離dは2cmに設定されている。根
付き調整モルタルの調合比は1:2とし、これには適当
な顔料や混和材料を用いても良い。基礎表面に出した墨
にしたがって第1段目のユニットを組み積みする。縦鉄
筋の位置は壁芯より約2cm内に入っていることを確認
する。組み積みは、基礎上のフェースシェル及びウェッ
ブ部分に三角ごて等を用いてモルタルを敷き、次いでユ
ニットのウェッブ面のある方を下にして載せ、ユニット
上面を水糸に合わせて水平に据えつける。
【0013】次いで隣接するユニットは、縦目地モルタ
ルはつけずに密着させて組み積みする。敷きモルタル
は、同時にユニット2個分以上施してはならない。ユニ
ット中央の空洞部に縦鉄筋を通す場合には、縦鉄筋を折
り曲げたり湾曲させてはならない。第1段目のユニット
を積み終わった後には、全体の配置・水平等を確認し、
横鉄筋を配筋する。横鉄筋はユニット上面から約3cm
下がった位置でフルート側に配筋し結束する。第1段目
のユニットの上に直接、第2段目のユニットを組み積み
する。組み積みには、水糸にユニットの表面上部の隅角
部を合わせて通り良く行う。ユニットの水平及び通りを
調整する場合には、調整モルタルを薄付けして行う。4
段以降には水抜きパイプを設置する。これには水抜き用
に加工したユニットが使用される。
【0014】3〜4段目を組み積みし、横鉄筋を配筋し
たところで、コンクリートの充填を行うのを原則とす
る。充填は3〜4段目の横鉄筋が隠れる位置まで行う。
ユニットの組み積み段数が9段を越える場合の縦鉄筋は
重ね継ぎ手とし、3〜4段目までのコンクリートを充填
する前に、ユニットの上部から基礎スラブ面まで縦鉄筋
を落とし込む。落とし込んだ縦鉄筋は、前面より11c
mの位置を保つように5段目の位置で基礎スラブ9から
立ち上がってきた主筋10に固く結束する。全部の縦鉄
筋の位置及び結束の状況を確かめてから、3〜4段目の
横鉄筋が隠れる位置までコンクリートを充填する。充填
には棒状バイブレーターを用い、横鉄筋用凹陥部に十分
コンクリートが回り込むように施工する。
【0015】4〜5段目以降のコンクリート充填は、ユ
ニット4段を組み積みする毎に実施する。擁壁頂部に笠
本用ユニットを使用する場合には、笠木用ユニットの中
央部を叩き、孔を貫通させたところに鉄筋を適宜の長さ
にして差し込み、モルタルを充填してずれ止めをする。
本ユニットの施工は、当日のうちに根付けから最上段ま
で組み積みし、コンクリート打ちを行って終了してよい
が、翌日以降に持ち越す場合には、組み積み段数を揃え
コンクリート打ちを行って終了するのを原則とする。こ
の場合のコンクリート打ち高さは、最上段の空洞部の高
さの50%程度に止めて置く。
【0016】コンクリートが十分に硬化するのを待って
埋め戻しを行う。最初にユニット2段目(下方の地盤
面)まで十分に突き固めながら埋め戻しを行う。埋め戻
しに用いる土は良質なものを用いる。擁壁に接する背後
の部分には、厚さ30cm以上の透水し易い礫質の層を
設ける。笠木用ユニットは土圧を負担しないので、これ
を用いた場合の埋め戻しは、笠本用ユニットの下端まで
とする。
【0017】
【実施例】 図9に示した空洞部が偏心していない従来
のブロックで作製した試験体と、本発明のユニットで作
製した試験体について、耐力の比較実験を行った。図6
に示したように直立擁壁の各試験体のGLからの高さは
1.95mとした。各試験体は同一断面、同一配筋であ
る。加力法は、常時における土圧作用を想定し、一方向
単調加力とした。加力位置としては、設計時に想定され
る土圧合力の作用点ではなく、重ね継手の開始点と擁壁
脚部における応力の比が設計応力分布における値と一致
する点を選定した。
【0018】この実験によれば、従来のブロックでば耐
力が平均1.81tmであるのに対して、本発明のユニ
ットでは平均2.18tmであり、また許容耐力が従来
のブロックでは0.94tmであるのに対して、本発明
のユニットでは1.11tmであり、許容耐力比は従来
のブロックを1とすると、本発明のユニットは1.17
6となり、空洞部位置を偏心させて鉄筋を直方体の厚さ
の中間点よりも後面側に偏位させることにより17.6
%耐力が上昇にすることが分かった。
【0019】
【発明の効果】 以上のように本発明では、直立擁壁構
築用ユニットをコンクリート製直方体1で構成し、縦鉄
筋2が配置されてコンクリート3が充填される空洞部4
と、横鉄筋5が配置されてコンクリート3が充填される
凹陥部6を、直方体1の厚さの中間点よりも後面側に偏
心させてあり、直方体1が水平面に対して垂直に組み積
みしたとき、縦鉄筋2と横鉄筋5が直方体1の厚さの中
間点よりも後面側に偏位して配置されるので、従来のブ
ロックより厚さを増すことなく主筋を擁壁の裏面に近く
配筋することができ、大きな抵抗モーメントを得ること
ができ、また、縦方向の空洞部と横方向の凹陥部はいず
れも大きな容積を有し、コンクリートのかぶり厚さを十
分に確保することができるので、耐力の増強された鉄筋
コンクリート構造擁壁を構築できる。
【0020】また、空洞部や凹陥部を大きくとることに
よって、厚さの割りに軽量であり、組み積み施工が容易
になされる。土留め用擁壁の品質を高め、直方体1を
直に立ち上げることによって土地の有効利用を図ること
ができ、また基礎スラブの型枠以外は無型枠で施工で
き、施工コストが節減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の擁壁構築用ユニットの基本型ユニッ
トの一例を示す平面図である。
【図2】 該基本型ユニットの左側面図である。
【図3】 該基本型ユニットの底面図である。
【図4】 本発明の左コーナー型ユニットの一例を示す
平面図である。
【図5】 本発明の右コーナー型ユニットの一例を示す
平面図である。
【図6】 本発明のユニットを用いて構築した擁壁の一
例を示す右側面図である。
【図7】 本発明のユニットで構築した擁壁の一例を示
す水平断面図である。
【図8】 本発明のユニットで構築した擁壁の別の一例
を示す水平断面図である。
【図9】 従来の擁壁構築用ブロックの平面図である。
【符号の説明】
1 ユニットを構成するコンクリート製直方体 2 縦鉄筋 3 充填コンクリート 4 空洞部 5 横鉄筋 6 凹陥部 7 縦溝 8 縦突条

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート製直方体1で構成され、縦
    鉄筋2が配置されてコンクリート3が充填される空洞部
    4と、横鉄筋5が配置されてコンクリート3が充填され
    る凹陥部6を、直方体1の厚さの中間点よりも後面側に
    偏心させて設けてあり、直方体1が水平面に対して垂直
    に組み積みされ、縦鉄筋2と横鉄筋5が直方体1の厚さ
    の中間点よりも後面側に偏位して配置されることを特徴
    とする直立擁壁構築用ユニット。
JP6287305A 1994-10-27 1994-10-27 直立擁壁構築用ユニット Expired - Lifetime JP2652143B2 (ja)

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JP6287305A JP2652143B2 (ja) 1994-10-27 1994-10-27 直立擁壁構築用ユニット

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JP6287305A JP2652143B2 (ja) 1994-10-27 1994-10-27 直立擁壁構築用ユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08120691A JPH08120691A (ja) 1996-05-14
JP2652143B2 true JP2652143B2 (ja) 1997-09-10

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ID=17715656

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JP6287305A Expired - Lifetime JP2652143B2 (ja) 1994-10-27 1994-10-27 直立擁壁構築用ユニット

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5343701U (ja) * 1976-09-20 1978-04-14

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JPH08120691A (ja) 1996-05-14

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