JP2651045B2 - 固体撮像素子の製造方法 - Google Patents

固体撮像素子の製造方法

Info

Publication number
JP2651045B2
JP2651045B2 JP2319067A JP31906790A JP2651045B2 JP 2651045 B2 JP2651045 B2 JP 2651045B2 JP 2319067 A JP2319067 A JP 2319067A JP 31906790 A JP31906790 A JP 31906790A JP 2651045 B2 JP2651045 B2 JP 2651045B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diffusion layer
insulating film
forming
layer
diffusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2319067A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04188765A (ja
Inventor
義和 佐野
澄雄 寺川
正章 関口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2319067A priority Critical patent/JP2651045B2/ja
Publication of JPH04188765A publication Critical patent/JPH04188765A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2651045B2 publication Critical patent/JP2651045B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は固体撮像素子の製造方法に関するものであ
る。
従来の技術 近年ビデオカメラに対する市場からの要望でビデオカ
メラの低消費電力化,小型化,軽量化,長寿命,自動化
等が進められている。このためそれに用いられる撮像素
子の固体化の開発が急速にすすめられている。特にその
最重要部品である固体撮像素子の性能向上の開発が急務
である。
開発項目の1つとして埋め込み型フォトダイオード方
式がある。これはCCD固体撮像素子内のフォトダイオー
ド表面にその電気極性を反転させた層を形成して、前記
フォトダイオードとその表面酸化膜の界面で発生する電
流の影響を極力少なくする方法で、素子動作におけるダ
ーク時の暗電流(画面上の白キズ)の発生を約1/10に押
さえることができる。
その結果非常に低照度での被写体に対しても画面の白
ザラが押さえられ高S/Nの画面が実現できる。
しかし埋め込み式フォトダイオード構造にすると、素
子動作のダーク時にフォトダイオードからのリーク電流
が押えられてしまうため画面が黒く沈む。このように、
今まで気にならなかったフォトダイオードからもれ出る
わずかのリーク電流のばらつきが、画面上白キズとなっ
て現われる。特に周囲温度が上昇するとリーク電流が大
幅に増加するため画面上にはっきりとした白点となって
現われる。このためリーク量が小さく、ばらつきの少な
いフォトダイオードの形成技術が必要となる。
このような要請から埋め込み型フォトダイオードの製
造方法の一つとしてフォトダイオード表面がN型であれ
ば、P型の不純物を表面に浅くイオン注入して反転層を
形成する。これはイオン注入のドーズ量を増加していけ
ば、フォトダイオードからの暗電流発生が押さえられ温
度上昇によって発生する白キズの数が減少してゆくため
である。
発明が解決しようとする課題 しかし上記従来の構成では、フォトダイオードの反転
層のイオン注入量が最適量を越えて、さらにイオン注入
のドーズ量を増加していくと、再び温度上昇によって白
キズの数が増加するという欠点がある。
この原因としてイオン注入ドーズ量が増加するにつれ
てイオン注入によってダイオード表面層に結晶欠陥が発
生,増加して、イオン注入後のアニールを行っても結晶
欠陥が回復しないためである。
また、N型のフォトダイオード上にP型の不純物をイ
オン注入する場合、P型イオンを注入することにより、
フォトダイオードで生ずるドナー量が少なくなり、光量
を増加した時にフォトダイオードに発生する最大の出力
電圧である飽和電圧が低下する。この理由として、一般
にイオン注入後に結晶格子ひずみを緩和したり結晶欠陥
が回復させる目的でアニールを行なうが、アニールによ
って前記P型不純物がより拡散し、フォトダイオード表
面から浅くしかも濃く分布されることが困難であるため
である。
フォトダイオード表面の反転層を作るイオンの注入量
を最適化しても、高温時の白キズが完全に消滅してしま
うことはない。これは、イオン注入のドーズ量がわずか
であるにもかかわらずイオン注入によるフォトダイオー
ド表面の結晶欠陥が存在する。このように界面準位が完
全には消滅しておらず、フォトダイオード表面の反転層
の不純物濃度が不足した状態になっている。
一般にイオン注入ではイオンのチャンネリングを防止
することとドーズ量を均一化するために、半導体基板の
垂直方向に対して角度を持たせ斜め方向から注入する。
このためフォトダイオードを囲むパターンが存在した場
合、入射するイオンはパターンの影になる領域全てにイ
オン注入されない。このため影の部分の反転層濃度が薄
くなり、温度上昇によって発生する白キズの原因にな
る。
また、従来のフォトダイオード表面へのイオン注入で
はフォトリソグラフィーを用いてレジストをパターニン
グし、イオン注入すべき領域にだけ窓をあけたレジスト
をイオン注入のマスクとして用いていた。しかしレジス
ト膜形成する際、レジストの窓の位置ずれや、レジスト
のスカムが残留しイオン注入のゾーズ量の局所的ばらつ
きが生じる原因となる。レジストパターン形成にばらつ
きがあるとフォトダイオード以外のCCDの部分にもイオ
ンが注入されチャネリング等によって基板中に準位を持
ち電気特性上にばらつきを生じる可能性がある。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために、本発明は、固体撮像素子
の第1の拡散層であるフォトダイオード表面へ、必要な
電気的極性となる不純物をイオン注入を用いず、前記不
純物を含む第2の絶縁膜である固相膜を形成し、前記表
面に不純物を固相拡散させフォトダイオード極性と逆の
極性をもつ第5の拡散層である反転層を形成する。
また本発明は第1の絶絶膜のパターン形成し第2の拡
散層であるフォトダイオード領域の表面だけが露出する
ようにして、前記フォトダイオードの表面と第1の絶縁
膜の表へ、必要な電気極性となる不純物を含む第2の絶
縁膜である固相膜を形成し、前記不純物を前記露出部の
みに、セルフアライン法を用い反転層である第5の拡散
の領域を決定する。
また本発明は、固体撮像素子の第1の拡散層であるフ
ォトダイオード表面の局所領域へ、必要な電気極性とな
る不純物を含む第2の絶縁膜である固相膜を形成し、さ
らに第3の絶縁膜を前記第2の絶縁膜である固相膜の上
に重ね、前記不純物を、均一性よく反転層である第5の
拡散層として拡散させる。
また本発明では、第2の拡散層であるフォトダイオー
ド領域の表面のみが露出するように、第1の絶縁膜パタ
ーンを形成し、前記フォトダイオードと第1の絶縁膜の
上へ必要な電気極性となる不純物を含む第2の絶縁膜で
ある固体膜を形成し、さらに第3の絶縁膜を前記固相膜
の上に重ね、前記固相膜中に含まれる不純物を、前記フ
ォトダイオード表面に反転層である第5の拡散層として
拡散させる。
また本発明は前記第2の絶縁膜上に第3の絶縁膜を形
成し、前記第2の絶縁膜より反転層である第5の拡散層
を形成の後、第1と第2と第3の絶縁膜を除去せず、残
したまま固体撮像素子を形成する。
また本発明は前記第2の絶縁膜上に第3の絶縁膜を形
成し前記第2の絶縁膜より第5拡散層を反転層として形
成の後、前記の第5の拡散層上の第2と第3の絶縁膜を
除去する工程を有する固体撮像素子を形成する。
本発明の目的は、フォトダイオード表面に反転層を形
成する場合に、イオン注入を用いて形成するときに生じ
る結晶欠陥、界面準位による白キズの発生や、フォトダ
イオードの飽和電圧の低下,レジストをマスクとするこ
とによる素子特性のばらつき、イオン注入時の影部分の
不純物濃度の低下を同時に解決することができる。
作用 固体撮像素子のフォトダイオード表面に反転層を形成
する埋め込み型フォトダイオードの製造方法において反
転層を形成するためにイオン注入を使用せず、前記反転
層に必要な不純物を含む固相膜を使用し拡散すると次の
ような作用が実現できる。すなわちイオン注入による注
入欠陥が発生せず、フォトダイオードとその酸化膜の界
面に生ずる暗電流を十分低減させることができるように
不純物を反転層に適当に拡散形成することができる。フ
ォトダイオード表面の反転層の濃度を高めることによっ
て、フォトダイオードの高温でのリーク不良が大幅に低
減し、イオン注入は実現できない動作中のダーク時の白
キズの発生確率を極めて下げることができる。よって白
キズのない画面が実現できる。
また固相拡散の特徴は、拡散深さが、イオン注入と比
較して浅くすることができ、しかも希望する反転層の濃
度は固相膜中の不純物含有濃度とアニール温度,アニー
ル時間で正確に制御できるためフォトダイオード表面に
不純物濃度が濃く、しかも浅い反転層が形成できる。
またフォトダイオード周囲に形成された絶縁膜を反転
層を形成するための不純物拡散のセルフアラインとして
用いることで、マスク合わせによるレジストの位置ずれ
やレジストのスカムによる素子特性劣化を誘起する心配
のない不純物拡散が実現できる。
またイオン注入で、斜め方向から入射したイオンが、
パターンの影部分で注入不足となり発生する局所的な不
純物濃度の低下も、固相膜の拡散を用いることで、フォ
トダイオード表面に接した部分から均等に前記不純物が
拡散され解決される。
さらに前記不純物を含む固相膜上に電気的絶縁膜を重
ねて形成し、アニールによりフォトダイオード表面に拡
散させることにより、極めて均一性のよい埋め込み型フ
ォトダイオードの反転層が形成できるため、温度上昇に
よる素子動作上のダーク時に発生する暗電流は低減さ
れ、白キズの発生確率の非常に少ないものとなる。
また前記不純物を含む固相膜の上に絶縁膜を重ねて形
成したアニールによりフォトダイオード表面に反転層を
形成した後、固相膜下の第1の絶縁膜と固相膜、その上
の絶縁膜もそのまま残して固体撮像素子を形成すること
により工程が単純化され、すぐれた層間の絶縁膜の形成
が実現する。
また前記フォトダイオード上の固相膜と、その上の絶
縁膜は反転層が形成された後、取り除いた場合、フォト
ダイオード上に形成される膜は材質,厚さ,形状など自
由に選択することができる。
このため、フォトダイオード上の絶縁膜を通して電荷
転送打に入り込む迷光が、デバイスに応じた材料や膜厚
を選ぶことにより、大幅なスミア低減が実現する。
以上のようにイオン注入により形成された固体撮像素
子 実施例 以下本発明の一実施例を図面を用いて詳細に説明す
る。
第1図は一実施例を説明するための工程断面図であ
る。
1はN型シリコン基板、2はP-層、3は第1の拡散層
(N層)、4は第2の拡散層(P層)、5は第3の拡散
層(N層)、6は第4の拡散層(P+層)、7は第1の絶
縁膜、8はポリシリコン膜、9は第1の絶縁膜の所定領
域の窓、10は不純物を含有した第2の絶縁膜、13は第2
の酸化膜と第3の絶縁膜を除去し第5の拡散層表面が露
出した窓である。
まず、半導体基板であるN型シリコン基板1全面にボ
ロンのイオン注入を行い、熱処理をしてP-層2であるウ
エル層を形成した所である(第1図(a))。
次にP-層2上にフォトレジストを塗布・露光・現像し
て第1拡散層3の所定領域を窓開けし、リンのイオン注
入を行なって第1の拡散層3であるN型光電変換部の拡
散層を形成する。フォトレジスト除去後第2の拡散層4
の所定領域をフォトレジストを用いて窓開けしイオン注
入を行なってP型拡散層を形成しフォトレジスト除去
後、さらに電荷転送部である第3の拡散層5のパターン
をフォトレジストを形成後、砒素またはリンのイオン注
入を行ない第3の拡散層5を形成する。ここで第3の拡
散層5はN型である。次に、フォトレジストを除去し、
再度フォトリソグラフィを用いて電荷転送部5と光電変
換部3に挟まれた領域に窓開けをしボロンのイオン注入
を行なって第4の拡散層6である電気的分離部を形成す
る。ここで第4の拡散層6はP+型である(第1図
(b))。
この後、シリコン基板1上に第1の絶縁膜7を形成し
その上に第1の導電膜としてポリシリコン膜8を形成す
る。
例えば、第1の絶縁膜7であるシリコン熱酸化膜の形
成条件はガス種は窒素,酸素,水素,流量は水素は2リ
ットル/分、他は12リットル/分である。また成長温度
は1000から1100℃、成長時間は8から30分、成長膜厚は
700から1100Åである。
またポリシリコン膜8の形成条件は、CVDを用いて膜
厚0.3から0.7μm堆積させ、ガス種モノシランを流量10
0から200cc/分流し成長温度は550から700℃、成長時間
は30から80分である。
その後ポリシリコンを規定の抵抗率にするためホスフ
ィンやオキシ塩化リンを用い900から1000℃を温度で熱
処理を行なう。
この後、ポリシリコン膜8上にフォトレジストを塗布
・露光・現像して、電荷転送部5を少なくとも覆うよう
にフォトレジストをパターンニングする。このレジスト
パターンをマスクにして反応性イオンエッチングを用い
てポリシリコン膜8をエッチング除去する。
この時のエッチング条件は、エッチング装置に平行平
板型プラズマエッチング装置でガスにフロンと6フッ化
イオウガスを流量比1:2、RFパワー50W、圧力0.1から0.2
Torrでエッチングを行なっている。
ポリシリコン膜8は膜直下にある第1の絶縁膜7であ
る酸化膜を挟んで第3の拡散層5である電荷転送部とか
らコンデンサ構造を有しており、ポリシリコン膜8と電
荷転送部はコンデンサの電極として用いられている。
ただし、第1の絶縁膜7としてここでは酸化膜を用い
たが窒化珪素膜や酸化膜と窒化珪素膜の重ね合わせ膜を
用いることもできる(第1図(c))。
次に第1の絶縁膜7である酸化膜の領域をフォトレジ
ストで覆い第1の拡散層3である光電変換部の表面に形
成された第1の絶縁膜7である酸化膜をウェットエッチ
ングで除去する。ウェットエッチングの条件としては、
エッチング液にフッ酸とフッ化アンモンの混合液を混合
比1:5に浸せきし1から3分間エッチングした。この後
水洗洗浄して乾燥する。
また、第1の絶縁膜7である酸化膜の除去はウエット
エッチングを用いているが、この理由としてドライエッ
チングを用いると横方向のエッチングはほとんどないた
めポリシリコン膜8が露出するようなことはない。しか
し、第1の拡散層3である光電変換部表面にイオンによ
る結晶欠陥を誘起したり、光電変換部の拡散層中に電子
が入射して表面の界面準位が増加し、固体撮像素子固有
の白点キズ不良が発生するためである。第1の絶縁膜7
の光電変換部の領域を除去した窓9を形成する(第1図
(d))。
次に、第1の絶縁膜7を光電変換部領域を除去した窓
9の部分を少なくとも覆うように不純物を含有した第2
の絶縁膜10として、例えばCVDで形成したボロンを含む
酸化膜を形成する(第1図(e))。
CVD成長は、シランガスとジボランガスを用い成長温
度は380〜480℃の範囲で行なった。ボロン含有量1〜4w
t%で膜厚2000〜5000Åで形成し第2の絶縁膜10である
ボロンの含まれた酸化膜が得られる。
この後、シリコン基板1を炉中で熱処理する。熱処理
条件は、窒素雰囲気中で熱処理温度摂氏900〜1000度、
処理時間30から60分で行なった。
このような熱処理によって第1の拡散層3である光電
変換部の表面に第5の拡散層11である光電変換部反転層
が形成される。光電変換部反転層を設ける理由は光電変
換部表面に空乏層が広がらずシリコンと酸化膜境界面の
界面準位からの電荷発生の影響を光電変換部3が受け難
くするためである。また、光電変換部反転層の形成で注
意することは光電変換部の拡散領域幅を少なくとも含ん
でいることであり、もし光電変換部より小さければ、反
転層に覆われていない表面が存在し、その領域に空乏層
が存在し不要電荷発生の原因となるからである。
また、本実施例で示した熱拡散では拡散深さが300〜5
00Å、ボロン濃度は0.5〜2.0E19cm-3である。
第5の拡散層11である光電変換部反転層として十分な
機能を果たすためには拡散深さは300〜500Å程度が理想
であって、この値を越えると反転層が光電変換領域に広
がり、変換可能な飽和電荷量が減少すると言うような問
題が生じる。
また、光電変換部反転層として十分な機能を果たすた
めのボロン濃度は1.5〜2.0E19cm-3程度がよく、0.5E19c
m-3以下では界面準位の影響を充分に抑制できず3.0E19c
m-3以上では飽和電荷量の減少をまねいてしまうため良
くない。
これらのことを考慮して、本実施例ではボロン濃度1.
5E19cm-3、拡散深さ350Åの条件を用いた。
固相拡散するための熱処理条件として成長温度1000℃
を用いたが、成長温度は拡散速度を決定し、温度が高い
と拡散は早くなる。しかし、酸化膜中に含まれた不純物
は基板と逆方向への拡散(外向拡散)が活発になるため
所望の濃度をもつ光電変換部反転層が得にくくなる。こ
のようにここでの熱処理条件は拡散深さと不純物濃度を
制御しやすくするような温度にする必要がある。
また、固相拡散によるボロン濃度は熱処理条件が一定
であれば酸化膜中のボロン濃度は成長温度とジボランガ
ス流量(混合比)によって決まる。
ここで、不純物を含有した第2の絶縁膜10としてCVD
を用いたボロンを含んだ酸化膜を用いたが、リン,砒素
など目的に合わせて不純物の種類を変えてもよい。これ
らの不純物を含む酸化膜は、リンはフォスフィン、砒素
はアルシンのガスを用いて形成する。
また、不純物を含有した第2の絶縁膜10としてCVD膜
を用いたがスピン・オン・グラス(以下SOG膜と呼ぶ)
を用いてもよい。
以下にSOG膜を用いて固相拡散する方法について簡単
に説明する。
SOGはアルコールやエステルケトンなどの有機溶剤に
シラノールを含ませた液体である。液体であるためスピ
ンコートが可能で、膜厚の制御が容易である。さらにSO
G液の粘度は含有成分比で変えることができるため、SOG
膜を形成する基板の表面形状によって均一で段差被覆性
のきわめて良い膜を形成することができる。
ここではボロンを3〜4wt.%含んだSOG膜を上記第1
図(d)のシリコン基板1上に例えば回転数7000rpmで1
5秒間回転塗布して膜厚3000ÅのSOG塗布膜を形成した
後、窒素雰囲気中で熱処理温度300℃、処理時間2〜5
分で熱処理しボロンを含んだ酸化膜を形成する。
また、本実施例ではボロンを含む酸化膜10を形成した
後、熱処理を行い光電変換部反転層11を形成したが、第
1図(f)に示すように、ボロンを含む酸化膜10を形成
した後、さらにその上に第3の絶縁膜12としてオキシナ
イトライド膜を形成した後、熱処理することで第5の拡
散層11に光電変換部反転層を形成する。
この時、オキシナイトライド膜の形成条件は、成長温
度250〜350℃でガス種はホスフィンとアンモニアと一酸
化二窒素を用い減圧下で高周波により成長させる。ま
た、オキシナイトライド膜12を形成する理由は、第1図
(e)で発明したように熱処理時にボロンを含んだ酸化
膜10から不純物が外に飛び出す外向拡散を防止する目的
でつけられている。
オキシナイトライド膜12をつけた場合と、そうでない
場合では、 (1) ボロンを含んだ酸化膜10中のボロン濃度をオキ
シナイトライド膜をつけた方が低くできる。
(2) 熱処理時のボロンを含んだ酸化膜10中のボロン
濃度が一定になるため安定した制御性の高い拡散が行え
るとともに、拡散時間が短くできる。
という差異が生じる。
最後に、フォトダイオード反転層である第5の拡散層
11表面を露出するために、第3の絶縁膜12,第2の絶縁
膜10のフォトダイオード領域を通常のフォトリソグラフ
ィー法を用いて窓開けし、エッチング除去して第5の拡
散層11表面が露出した窓13を形成する(第1図
(g))。
第2図に光電変換部反転層10表面の不純物濃度と本発
明で形成したCCD素子の光電変換部5の高温ダーク電流
リークによる不良の数の関係を示す。
第2図中の破線15はイオン注入によって光電変換部5
を形成したときの特性であり、実線14は本発明によって
光電変換部5を形成したときの特性である。
これにより明らかなように、イオン注入を用いた場合
には、イオン注入量が所定量を越えると注入量の増加に
つれて結晶に生じる欠陥が増加し不良数が増加してい
く。これに対して、固相拡散を用いると不純物濃度の増
加とともに不良数は減少し、さら低濃度領域でもイオン
注入の場合より不良数の減少の仕方が大きいことが分か
る。
ここではN型シリコン基板1で形成した例を示した
が、実際はP型シリコン基板を用いても同様の方法で形
成できる。このとき、第1図(a)で示したP-層2を基
板内部に作る必要はなくP型シリコン基板をそのまま用
いることができる。
本実施例では不純物を含有した第2の絶縁膜としてCV
Dを用いたボロンを含んだ酸化膜を用いたが、光電変換
領域の不純物形成型に対して反転層が形成される不純物
を含む膜であっても使用することができる。
発明の効果 以上の説明から明らかなように、本発明は固体撮像素
子の埋め込み型フォトダイオードの反転層形成に固相膜
中の不純物熱拡散を使用することにより、そのフォトダ
イオードの界面準位によるダーク時の動作中のフォトダ
イオードリーク電流の発生を十分押さえるまで不純物濃
度を上げることが可能となり、しかも注入を使用しない
ため、第2図のグラフの破線−15のように、注入による
結晶欠陥によるフォトダイオード高温ダーク電流リーク
不良が多発しない。この様子は第2図のグラフ上の実線
−14で、フォトダイオード表面P層の濃度が高くなるほ
ど縦軸のリーク不良数が減少するカーブで示され、固相
膜からの不純物拡散の効果が判る。
またフォトダイオード境界の隅々まで拡散することが
できるため、注入で発生しやすいチルト角に対するパタ
ーン上の影により生じる不純物濃度の低い部分も発生せ
ず、不純物を含む第2の絶縁膜の上にさらに第3の絶縁
膜を堆積し拡散することによりフォトダイオード反転層
へ拡散される不純物濃度の均一性が向上する。
またフォトダイオード周囲に形成されたパターンを利
用して固相膜中の不純物を拡散することにより、マスク
位置ずれのないきわめて位置精度の高い埋め込み型フォ
トダイオードを形成することができる。
本方式による埋め込みフォトダイオードの特性は従来
のイオン注入による高温ダーク白キズ発生率に対して大
幅な低減効果を実現するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の固体撮像素子の製造断面工程図、第2
図はフォトダイオードの高温ダーク時の電流リーク不良
数の関係を示す図である。 1……N型シリコン基板、2……P-層、3……第1の拡
散層(P層)、4……第2の拡散層(N層)、5……第
3の拡散層(N層)、6……第4の拡散層(P+層)、7
……第1の絶縁膜、8……ポリシリコン、9……窓、10
……第2の絶縁膜、11……第5の拡散層(フォトダイオ
ード反転層)、12……第3の絶縁膜、13……窓。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一導電型の半導体基板上に前記基板と逆導
    電型の半導体層を形成する工程と、前記半導体層内に、
    前記半導体層と逆の導電型の複数の第1の拡散層を形成
    する工程と、前記第1の拡散層間で、第1の拡散層から
    離れた位置に前記第1の拡散層と逆導電型の第2の拡散
    層を形成する工程と、前記第2の拡散層表面に前記第2
    の拡散層と逆導電型の第3の拡散層を形成する工程と、
    前記第3の拡散層と少なくとも隣接し、前記第3の拡散
    層と逆導電型の第4の拡散層を形成する工程と、前記基
    板上に第1の絶縁膜を形成し、前記第1の絶縁膜の所定
    領域をエッチング除去する工程と、前記基板上に不純物
    を含有した第2の絶縁膜を形成する工程と、前記第2の
    絶縁膜から前記不純物を前記基板へ拡散させ、第5の拡
    散層を形成する工程を有することを特徴とする固体撮像
    素子の製造方法。
  2. 【請求項2】第1の絶縁膜のエッチングの所定領域が第
    1の拡散層領域に位置していることを特徴とする請求項
    1記載の固体撮像素子の製造方法。
  3. 【請求項3】第5の拡散層が少なくとも第1の拡散層表
    面領域であることを特徴とする請求項1記載の固体撮像
    素子の製造方法。
  4. 【請求項4】一導電型の半導体基板上に前記基板と逆導
    電型の半導体層を形成する工程と、前記半導体層内に前
    記半導体層と逆の導電型の複数の第1の拡散層を形成す
    る工程と、前記第1の拡散層間で、第1の拡散層から離
    れた位置に前記第1の拡散層と逆導電型の第2の拡散層
    を形成する工程と、前記第2の拡散層表面に前記第2の
    拡散層と逆導電型の第3の拡散層を形成する工程と、前
    記第3の拡散層と少なくとも隣接し、前記第3の拡散層
    と逆導電型の第4の拡散層を形成する工程と、前記基板
    上に第1の絶縁膜を形成し、前記第1の絶縁膜の所定領
    域をエッチング除去する工程と、前記基板上に不純物を
    含有した第2の絶縁膜を形成する工程と、前記第2の絶
    縁膜上に第3の絶縁膜を形成し前記第2の絶縁膜から前
    記不純物を前記基板へ拡散させ、第5の拡散層を形成す
    る工程を有することを特徴とする固体撮像素子の製造方
    法。
  5. 【請求項5】不純物を含有した第2の絶縁膜上に第3の
    絶縁膜を形成し、第2の絶縁膜から前記不純物を基板へ
    拡散させ、第5の拡散層を形成後、第1と第2と第3の
    絶縁膜を除去せず、残す工程を有することを特徴とする
    請求項4に記載の固体撮像素子の製造方法。
  6. 【請求項6】不純物を含有した第2の絶縁膜上に第3の
    絶縁膜を形成し、第2の絶縁膜から不純物を基板へ拡散
    させ、第5の拡散層を形成の後、第5の拡散層上の第2
    と第3の絶縁膜を除去する工程を有することを特徴とす
    る請求項4に記載の固体撮像素子の製造方法。
  7. 【請求項7】第2の絶縁膜の不純物がボロンであること
    を特徴とする請求項1、同4、同5または同6に記載の
    固体撮像素子の製造方法。
JP2319067A 1990-11-21 1990-11-21 固体撮像素子の製造方法 Expired - Fee Related JP2651045B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2319067A JP2651045B2 (ja) 1990-11-21 1990-11-21 固体撮像素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2319067A JP2651045B2 (ja) 1990-11-21 1990-11-21 固体撮像素子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04188765A JPH04188765A (ja) 1992-07-07
JP2651045B2 true JP2651045B2 (ja) 1997-09-10

Family

ID=18106132

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2319067A Expired - Fee Related JP2651045B2 (ja) 1990-11-21 1990-11-21 固体撮像素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2651045B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100625945B1 (ko) * 2005-06-30 2006-09-18 매그나칩 반도체 유한회사 씨모스 이미지 센서의 포토다이오드 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04188765A (ja) 1992-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4589928A (en) Method of making semiconductor integrated circuits having backside gettered with phosphorus
US5567632A (en) Method for fabricating solid state image sensor device having buried type photodiode
JPH0680724B2 (ja) 絶縁分離のcmos fet集積装置の製造方法
JP3466244B2 (ja) 半導体デバイスにシャロウジャンクションを形成する方法
JPH09186245A (ja) 半導体素子の製造方法
JP2651045B2 (ja) 固体撮像素子の製造方法
JPH10189968A (ja) Mos素子の製造方法
JPH06163971A (ja) 固体撮像装置の製造方法
JPS61252660A (ja) 光電変換装置
JPH03229427A (ja) Mos型半導体装置の製造方法
KR100325596B1 (ko) 비소이온주입후실리콘웨이퍼의결정결함형성억제방법
KR100290876B1 (ko) 반도체 소자의 제조방법
KR100587050B1 (ko) 반도체 소자의 제조방법
KR0186019B1 (ko) 트랜치 캐패시터 셀 공정방법
JPH0555204A (ja) 半導体装置の製造方法
KR100276123B1 (ko) 반도체소자및그것의실리사이드형성방법
JPS60236247A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH05183184A (ja) 固体撮像装置の製造方法
JPH0574928A (ja) 半導体装置の製造法
KR100236264B1 (ko) 반도체장치의 제조방법
KR100567047B1 (ko) 모스 트랜지스터 제조방법
KR0146079B1 (ko) 반도체 소자 제조방법
JPH1065156A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH0226034A (ja) 半導体装置の製造方法
JPS61154078A (ja) Mosfetの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees