JP2649677B2 - ファクシミリ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［技術分野］ 本発明は、画像蓄積機能を備えたファクシミリ装置に
関する。

［従来技術］ 例えば、ファクシミリ装置を用いて伝送された画像
を、受信側がそのまま送信画像として別のファクシミリ
装置に伝送しようとした場合、従来では、受信側は、記
録出力された受信画像を、再度読み取って目的の宛先に
伝送していた。

しかしながら、このような従来方法では、受信側が別
のファクシミリ装置に伝送した画像品質が、大きく劣化
するという不都合を生じていた。

なお、かかる不都合を解消するためには、例えば、受
信側が送信側に同一の画像を、自分が所望する宛先（上
述の場合は、別のファクシミリ装置）にも伝送するよう
に、電話等で連絡することが考えられるが、受信側およ
び送信側の手間が大きく、また、自由度に欠けるという
問題がある。

［目的］ 本発明は、かかる従来技術の不都合を解消するために
なされたものであり、受信画像の品質を劣化することな
く別のファクシミリ装置に伝送できるファクシミリ装置
を提供することを目的とする。

［構成］ 本発明は、画像蓄積機能を備えたファクシミリ装置に
おいて、受信画像を蓄積するときにおのおのの画像に識
別情報を付加する識別情報付加手段と、蓄積した受信画
像に上記識別情報をあらわす画像を付加して記録出力す
る画像付加記録手段と、蓄積した受信画像を他の装置に
伝送する受信画像転送機能を選択する選択手段と、受信
画像に付加された識別情報を入力する識別情報入力手段
と、上記選択手段により受信画像転送機能が選択される
と、上記識別情報入力手段より入力された識別情報が付
加されている受信画像を、指定された宛先に伝送する制
御手段を備えたものである。

以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施例を詳
細に説明する。

第１図は、本発明の一実施例にかかるファクシミリ装
置を示している。

同図において、システム制御部１は、このファクシミ
リ装置全体の制御処理を行なうためのものであり、時計
機能、および、受信原稿に記録するシリアル番号等の文
字パターンを発生する機能等も備えている。

スキャナ２は送信原稿を所定の解像度で読み取るため
のものであり、プロッタ３は受信画像を所定の解像度で
記録出力するためのものである。

符号化復号化部４は送信画信号を符号化圧縮するとと
もに、受信画情報を元の画信号に復号化するものであ
り、メモリ５は符号化圧縮された状態で画像を蓄積する
ためのものである。

操作表示部６はこのファクシミリ装置を操作するため
の各種の操作キーおよび自由度の大きい画面表示器等か
らなるものであり、画像処理部７は画像のサイズおよび
解像度を変換する画像処理を行なうためのものである。

通信制御部８は所定のファクシミリ伝送制御手順を実
行して相手のファクシミリ装置と画情報をやりとりする
ためのものであり、アナログ回線網である公衆電話回線
網等を伝送回線として用いることができるようにデジタ
ルデータを変復調するモデム機能、および、ファクシミ
リ装置を公衆電話回線網に接続するための自動発着可能
な網制御機能もを備えている。

また、システム制御部１、スキャナ２、プロッタ３、
符号化復号化部４、メモリ５、操作表示部６、画像処理
部７、および、通信制御部８、データバス９とコントロ
ールバス10を介して相互に各種のデータをやりとりして
いる。

第２図は、操作表示部６の操作パネル面の構成例を示
している。

同図において、スタートキー61はファクシミリ装置の
送受信動作等を開始させるためのものであり、ストップ
キー62はファクシミリ装置が実行中の動作を終了させる
ためのものであり、テンキー63は宛先電話番号等の数値
データを入力するためのものであり、クリアキー64はテ
ンキー63から入力した直前の数字データをクリアするた
めのものであり、YESキー65およびNOキー66はガイダン
スメッセージに対するオペレータの解答を入力するため
のものである。

文字表示器67は多数桁の文字列画像を多数行表示する
ものであり、オペレータの操作を誘導するためのガイダ
ンスメッセージを表示するガイダンス表示部67aと、伝
送機能等を設定するためのモードキー68a〜68hの操作機
能内容を表示するキー内容表示部67bからなる。

以上の構成で、このファクシミリ装置が他のファクシ
ミリ装置から発呼されて画像を受信する場合、システム
制御部１は、通信制御部８の機能により伝送前手順を終
了して相手装置からの画像受信を準備しているときに、
おのおのの受信画像を識別するために付加するシリアル
番号を設定する。

そして、それぞれの受信画情報を受信するたびに、第
３図に示す処理を実行する。

すなわち、画像受信を開始すると、おのおのの受信画
情報にシリアル番号を付加した状態で、その受信画情報
をメモリ５に蓄積するとともに（処理101）、その蓄積
した受信画情報を読み出し、符号化復号化部４で元の画
信号に復号化したのちにプロッタ３より記録出力させる
（処理102）。

また、このとき、第４図に示すように、受信画像の先
頭に、その受信画像の元となった受信画情報に付加した
シリアル番号（S.No.）を記録する。なお、このシリア
ル番号を表示するための画像情報は、システム制御部１
が発生する。

そして、その蓄積した受信画情報の蓄積期限を設定す
る（処理103）。この蓄積期限としては、例えば、受信
時刻から24時間を経過した時刻が設定される。

このようにして、受信された画情報は、シリアル番号
が付加された状態でメモリ５に蓄積されるとともに、そ
のシリアル番号が記録された状態でプロッタ３より記録
出力される。

この受信動作が終了すると、システム制御部１は、受
信した画像を別のファクシミリ装置に伝送する画像転送
モード、および、受信画情報をメモリ５より消去する画
像消去モードを選択できるように、例えば、モードキー
68g,68hに、それぞれ画像転送モードおよび画像消去モ
ードを割り当てる。

また、この割り当てに伴い、第５図に示すように、文
字表示器67のキー内容表示部67bのモードキー68gに対応
する部分に「画像転送」という文字列を表示し、モード
キー68hに対応する部分に「画像消去」という文字列を
表示する。

さて、ここで、オペレータがモードキー68gを操作入
力して画像転送モードを選択したとき、システム制御部
１は、例えば、「伝送する画像のシリアル番号を入力
し、入力を終了したら「入力終了」を選択してくださ
い」等のガイダンスメッセージを、文字表示器67のガイ
ダンス表示部に表示する。なお、このとき、モードキー
68a〜68hの１つを「入力終了キー」に割り当てておく。

このガイダンスメッセージに従い、オペレータが１つ
以上のシリアル番号をテンキー63により入力し、入力終
了キーを操作入力すると、システム制御部１は、それ以
降は、通常の送信操作のガイダンスメッセージを表示し
て送信宛先、および、送信条件等を入力させ、それらの
送信準備が終了すると、スタートキー61をオンするよう
に促す。

これにより、オペレータがスタートキー61をオンする
と、システム制御部１は、入力された送信宛先を通信制
御部８に転送して宛先を発呼させて送信動作を開始させ
る。

送信宛先と呼接続すると、伝送前手順を実行して使用
する伝送条件を決定し、オペレータが指定したシリアル
番号をもつ受信画情報を宛先に伝送する。

なお、このときに、送信宛先が受信可能な画像サイズ
が蓄積している受信画情報の画像サイズよりも小さいと
き、あるいは、送信宛先が受信可能な画像解像度が受信
画情報の解像度よりも低い場合、メモリ５より読み出し
た画情報を符号化復号化部で一旦元の画信号に戻し、画
像処理部７によって送信宛先が受信可能な画像状態に画
像変換し、符号化復号化部４で符号化したのちに送信宛
先に伝送する。

このようにして、メモリ５に蓄積している受信画情報
を別のファクシミリ装置に転送しているので、転送先の
ファクシミリ装置は、非常に品質の高い画像を受信する
ことができる。

なお、この画像転送モードを設定するときに、通常の
画像伝送と同様に、復数宛先を指定したり、伝送時刻を
指定することもできる。

また、オペレータがモードキー68hを操作入力して画
像消去モードを選択したとき、システム制御部１は、例
えば、「消去する画像のシリアル番号を入力してくださ
い」というガイダンスメッセージを表示して、オペレー
タに不要な画像をメモリ５より消去させる。

なお、画像転送モードが即時伝送で行なわれて終了し
たのちに、自動的に画像消去モードに移行してもよい。
その場合、例えば、「ただいま転送した画像をメモリか
ら消去しますか?Y/N」というガイダンスメッセージを表
示し、YESキー65が操作入力されたときは、さらに、
「一括して消去しますか?Y/N」というガイダンスメッセ
ージを表示し、YESキー65が操作入力された場合には、
転送した画情報を全てメモリ５より消去する。また、NO
キー66が操作入力された場合には、上述と同様にして、
消去する画像を選択させる。

また、システム制御部１は、メモリ５に蓄積している
画情報のうち蓄積期限が経過しているものを逐次探し、
蓄積期限が経過している画情報をメモリ５より消去す
る。

なお、上述した実施例では、蓄積期限を画情報受信時
刻の24時間後に設定しているが、72時間等、適宜な時間
に設定することができる。

ところで、メモリに蓄積している画情報を任意に編集
できる画像の編集機能をさらに付加することにより、例
えば、複数の受信画像を組み合わせて新たな送信画像を
形成することができる。

［効果］ 以上説明したように、本発明によれば、画像蓄積機能
を備えたファクシミリ装置において、受信画像を蓄積す
るときにおのおのの画像に識別情報を付加する識別情報
付加手段と、蓄積した受信画像に上記識別情報をあらわ
す画像を付加して記録出力する画像付加記録手段と、蓄
積した受信画像を他の装置に伝送する受信画像転送機能
を選択する選択手段と、受信画像に付加された識別情報
を入力する識別情報入力手段と、上記選択手段により受
信画像転送機能が選択されると、上記識別情報入力手段
より入力された識別情報が付加されている受信画像を、
指定された宛先に伝送する制御手段を備えたので、受信
画像の品質を劣化することなく別のファクシミリ装置に
伝送できるという効果を得る。また、受信画像に識別情
報を付加しているので、オペレータが目的の受信画像を
明確に識別できるという効果も得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例にかかるファクシミリ装置を
示すブロック図、第２図は操作表示部の操作パネル面の
構成例を示した概略図、第３図は受信時の動作の概略を
示したフローチャート、第４図は記録出力された受信画
像を例示する概略図、第５図はモードキーへの割り当て
を例示した部分概略図である。 １……システム制御部、５……メモリ、６……操作表示
部、67……文字表示器、68a〜68h……モードキー。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】画像蓄積機能を備えたファクシミリ装置に
   おいて、 受信画像を蓄積するときにおのおのの画像に識別情報を
   付加する識別情報付加手段と、 蓄積した受信画像に上記識別情報をあらわす画像を付加
   して記録出力する画像付加記録手段と、 蓄積した受信画像を他の装置に伝送する受信画像転送機
   能を選択する選択手段と、 受信画像に付加された識別情報を入力する識別情報入力
   手段と、 上記選択手段により受信画像転送機能が選択されると、
   上記識別情報入力手段より入力された識別情報が付加さ
   れている受信画像を、指定された宛先に伝送する制御手
   段を備えたことを特徴とするファクシミリ装置。