JP2645578B2 - ヘッドレスト制御方法およびヘッドレスト制御装置 - Google Patents

ヘッドレスト制御方法およびヘッドレスト制御装置

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JP2645578B2
JP2645578B2 JP63298849A JP29884988A JP2645578B2 JP 2645578 B2 JP2645578 B2 JP 2645578B2 JP 63298849 A JP63298849 A JP 63298849A JP 29884988 A JP29884988 A JP 29884988A JP 2645578 B2 JP2645578 B2 JP 2645578B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、リヤシートのヘッドレストを格納位置に
移動させて、ドライバーの後方視界を確保するヘッドレ
スト制御方法およびヘッドレスト制御装置に関する。
〔従来の技術〕 たとえば、常用車用シートに代表されるように、各種
自動車のシートのシートバック上端に、ヘッドレストが
配設されている。このようなヘッドレストは、着座者の
頭部を支持し、自動車の衝突時等においては、胴体に対
する、着座者の頭部の相対的な後方移動を制限して、け
い部の傷害を軽減する安全確保機能を有している。ま
た、通常時において、ヘッドレストは、着座者の頭部の
安全を保ち、それによって、疲労感を与えない最適な姿
勢の確保に役立っている。
ヘッドレストは、シートバックの上端に、シートバッ
クと一体に形成されて移動不能とされることもあるが、
一般に、2本の、ステーと称する支持ロッドを介して、
シートバックの上端に移動可能に取付けられている。
このようなヘッドレストを、たとえば、リヤシートに
装着した場合、自動車の通常走行時において、リヤシー
トのヘッドレストは、さほど障害とならない。しかし、
自動車をバックさせるとき、リヤシートのシートバック
上端のヘッドレストは、ドライバーの後方視界をさえぎ
り、円滑なバック走行の障害となる。
つまり、バック走行のために、ドライバーが後方を振
りかえると、ドライバーの目線と、リヤウインドウの下
縁、または、リヤボンネットの縁とを結ぶ後方視界線を
境にして、後方視界が得られる。しかし、リヤシートの
ヘッドレストは、後方視界線より上方に位置するため、
ヘッドレストに阻まれて後方視界が狭くなり、バック走
行での安全走行を難しくしている。
そのため、たとえば、ドライバーがマニュアルスイッ
チを操作して、ヘッドレストを支持位置から後方視界線
の下方に移動し格納するヘッドレスト制御方法が知られ
ている。このようなヘッドレストによれば、マニュアル
スイッチの操作によって、リヤシートのヘッドレストが
後方視界線の下方に格納されるため、バック走行時に、
リヤシートのヘッドレストに妨げられることなく、自動
車をバックできる。
〔発明が解決しようとする課題〕
公知のヘッドレスト制御方法において、ヘッドレスト
は、シートバック内に回動可能に支持されたシャフトに
ステーを介して固定され、シャフトを回動中心として、
支持位置、格納位置間を回動する。つまり、ヘッドレス
トは、シャフトを回動中心とする単純回動によって格
納、復帰される。そのため、ヘッドレストの回動時に、
ヘッドレスト下端とシートバック上端とが互に干渉、接
触し、ヘッドレスト、シートバックの表皮等の劣化が避
けられない。
また、バックの反発力が強く、バックの反発力に対抗
するために、大きな駆動力を持つモータが必要とされ
る。そのため、モータが大型化し、好ましくない。
ここで、ヘッドレストの回動時に、ヘッドレストの下
端、シートバックの上端が互に接触しない高さにヘッド
レストを予め設定すれば、ヘッドレストの下端、シート
バックの上端の接触が防止できる。しかし、支持位置に
おいて、ヘッドレスト、シートバック間に、常時、隙間
が形成され、ステーを露出するため、外観品質上好まし
くない。
この発明は、ヘッドレストの回動時における、ヘッド
レストの下端、シートバックの上端間の干渉、接触を防
止するヘッドレスト制御方法およびヘッドレスト制御装
置の提供を目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
この目的を達成するために、この発明のヘッドレスト
制御方法によれば、ヘッドレストの格納方向への信号が
格納スイッチ手段のワンタッチ操作によって出力される
と、まず、昇降モータの駆動制御によって、ヘッドレス
トが支持位置のステーに対して上昇し、回動半径を伸長
させた後に、回動モータの駆動制御によって、ヘッドレ
ストがステーと共にドライバーの後方視界線の下方の格
納位置に移動される。
また、ヘッドレストの復帰方向への信号が格納スイッ
チ手段のワンタッチ操作によって出力されると、回動モ
ータの駆動制御によって、ステーがヘッドレストの回動
半径の伸長状態で支持位置に復帰し、その後に、昇降モ
ータの駆動制御によって、ヘッドレストがステーに対し
て下降される。
更に、調整スイッチ手段の操作に伴う回動モータ、昇
降モータの駆動によって、支持位置でのヘッドレストの
前後位置、上下位置がそれぞれ個別に調整可能となって
いる。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながらこの発明の実施例について
詳細に説明する。
第1図に示すように、この発明に係るヘッドレスト制
御装置10は、回動モータ12と、昇降モータ14と、格納ス
イッチ手段16と、調整スイッチ手段18と、中央処理ユニ
ット22とを具備し、ヘッドレスト24の格納、復帰、また
は、支持位置でのヘッドレストの前後位置、上下位置を
制御可能に構成されている。
回動モータ12、昇降モータ14として、たとえば、DCギ
ヤードモータがそれぞれ利用でき、正回転方向、逆回転
方向への各モータの駆動によって、ヘッドレスト24が、
支持位置と格納位置との間を回動、または、支持位置で
昇降する(第3図、第4図、第5図参照)。ヘッドレス
ト24は、たとえば、第3図に示す通常の支持位置(初期
支持位置)で着座者の頭部を支持し、衝突時等での頭部
の後方移動を防止する。また、第4図に示す格納位置で
は、ヘッドレスト24は、ドライバーの目線とリヤウイン
ドウとの下縁またはリヤボンネットの縁とを結ぶ、いわ
ゆる後方視界線26の下方に位置し、ヘッドレストが格納
位置に移動することによって、後方視界が確保される。
第1図に示すように、格納スイッチ手段16は、ドライ
バーの操作可能な位置、たとえば、フロントドア27の内
壁と一体的に形成されたアームレスト28に設けられてい
る。そして、回動モータ12、昇降モータ14の駆動を順次
制御して、ヘッドレスト24の格納位置、支持位置をワン
タッチで設定可能に構成されている。しかし、格納スイ
ッチ手段16は、アームレスト28に限定されず、他の部
材、たとえば、コンソールボックス等に配設してもよ
い。格納スイッチ手段16のマニュアルスイッチ17とし
て、たとえば、ニュートラル位置と2ポジションの接点
とを持つ自動復帰形のシーソー式スイッチが利用でき、
マニュアルスイッチは、第2図に示すように、たとえ
ば、インターフェース29を介して、中央処理ユニット22
に接続される。そして、マニュアルスイッチ17が操作さ
れると、信号が、インターフェース29で処理されて中央
処理ユニット22に出力される。
中央処理ユニット22は、マイクロコンピュータ(マイ
コン)30を備えて形成され、マイコンは、記憶されたプ
ログラムに従って入力を処理し、適当な制御信号を発生
する。制御信号は、第1図に加えて第2図を見るとわか
るように、たとえば、回動モータ駆動回路32、昇降モー
タ駆動回路33に出力されて、回動モータ12、昇降モータ
14の駆動を順次、または、個別に制御する。たとえば、
第3図に示すヘッドレスト24の初期支持位置において、
マニュアルスイッチ17を格納方向にオンとすると、中央
処理ユニット22に格納方向の信号が入力される。する
と、中央処理ユニット22から、まず、昇降モータ駆動回
路33にヘッドレスト24の上昇方向への回転(逆回転)信
号が出力されて、昇降モータ14が駆動され、ヘッドレス
トが上昇される(第5図参照)。次に、回動モータ駆動
回路32にヘッドレスト24の格納方向への回転(逆回転)
信号が出力されて、回動モータ12が駆動され、ヘッドレ
ストが支持位置から格納位置に回動して、格納される
(第4図参照)。ここで、中央処理ユニット22は、たと
えば、回動モータ12、昇降モータ14に順次出力する制御
信号を記憶し、ヘッドレスト24の格納、復帰時における
円滑な駆動制御を行なう保持機構を備えて構成される。
また、格納スイッチ手段16のマニュアルスイッチ17
は、ワンタッチ式に構成される。つまり、たとえば、ヘ
ッドレスト24の支持位置において、マニュアルスイッチ
17を格納方向にオンとすると、メモリー機能が作動し
て、スイッチ操作を記憶する。そして、回動モータ12の
駆動中にマニュアルスイッチ17をオフとしても、回動モ
ータの駆動はメモリー機能によって継続される。このよ
うな構成では、マニュアルスイッチ17を一度オンとすれ
ば足りるため、マニュアルスイッチの操作が容易に行な
える。
また、調整スイッチ手段18は、たとえば、前後調整ス
イッチ19と上下調整スイッチ20とを有して形成され(第
2図参照)、リヤシートへの着座者の調整可能な位置、
たとえば、第1図に示すように、リヤドア34の内壁と一
体的に形成されたアームレスト36に配設される。前後調
整スイッチ19、上下調整スイッチ20として、たとえば、
格納スイッチ手段16のマニュアルスイッチ17と同様に、
ニュートラル位置と2ポジションの接点とを持つ自動復
帰形のシーソー式スイッチが利用できる。しかし、これ
に限定されず、たとえば、押力を解除すると初期位置に
復帰する自動復帰形のプッシュボタンスイッチ等を利用
して、格納スイッチ手段のマニュアルスイッチ17、調整
スイッチ手段の前後調整スイッチ19、上下調整スイッチ
20をそれぞれ構成してもよい。
調整スイッチ手段の前後調整スイッチ19、上下調整ス
イッチ20は、第2図に示すように、たとえば、インター
フェース29を介して、中央処理ユニット22にそれぞれ接
続され、リヤシート37への着座者によって操作される。
そして、前後調整スイッチ19、上下調整スイッチ20が操
作されると、それぞれの信号が、インターフェース29で
処理されて中央処理ユニット22に出力される。
たとえば、ヘッドレスト24の支持位置において、前後
調整スイッチ19を前方向にオンとすると、中央処理ユニ
ット22に、前方調整の信号が入力される。すると、中央
処理ユニット22から回動モータ駆動回路32にヘッドレス
トの前方向への回転信号、つまり、逆回転信号が出力さ
れて、回動モータ12が駆動される。そして、着座者が任
意の位置で前後調整スイッチ19をオフとすると、信号が
遮断されて回動モータ12が停止し、第3図に示す初期支
持位置、一点鎖線で示す調整前限位置間におけるヘッド
レスト24の前後方向での好みの支持位置を任意に設定で
きる。
また、たとえば、ヘッドレスト24の支持位置におい
て、上下調整スイッチ20を上方向にオンとすると、中央
処理ユニット22に、上方調整の信号が入力される。する
と、中央処理ユニット22から昇降モータ駆動回路33にヘ
ッドレストの上方向への回転(逆回転)信号が出力され
て、昇降モータ14が駆動される。そして、着座者が任意
の位置で上下調整スイッチ20をオフとすると、信号が遮
断されて昇降モータ14が停止し、第3図の初期支持位
置、第5図の調整上限位置間におけるヘッドレスト24の
上下方向での好みの支持位置を任意に設定できる。
ここで、中央処理ユニット22、回動モータ駆動回路3
2、昇降モータ駆動回路33は、第1図、第2図を見ると
わかるように、定電圧回路40を備えた電源回路42にそれ
ぞれ連結され、イグニションスイッチ44を介して、バッ
テリー46のプラス極に接続されている。
また、この発明のヘッドレスト制御装置10は、第1図
に示すように、リヤシート37への着座者の有無を検出す
る着座検出手段48を備えて構成されている。着座検出手
段48として、たとえば、圧力センサからなる着座スイッ
チ50が利用でき、着座スイッチは、リヤシートのシート
クッション52に配設される。そして、着座スイッチ50
は、たとえば、インターフェース54を介して中央処理ユ
ニット22に接続される(第2図参照)。
着座スイッチ50が圧力を検出すると、信号がインター
フェース54を介して中央処理ユニット22に出力され、そ
れによって、リヤシート37への着座者の存在が検出され
る。そして、中央処理ユニット22に着座スイッチ50から
の信号が入力され、中央処理ユニットがリヤシート37へ
の着座を検出すると、後述するように、マニュアルスイ
ッチ17からの信号は遮断され、調整スイッチ手段の前後
調整スイッチ19、上下調整スイッチ20の操作のみが可能
となる。つまり、リヤシート37への着座時においては、
格納スイッチ手段16から中央処理ユニット22に信号が出
力されても、ヘッドレスト24は格納されず、支持位置で
のヘッドレストの前後位置調整または上下位置調整が可
能となる。
また、着座スイッチ50が圧力を検出しないと、前後調
整スイッチ19、上下調整スイッチ20の信号は遮断され、
マニュアルスイッチ17の操作のみが可能となる。つま
り、リヤシート37への着座者のないときにおいては、調
整スイッチ手段の前後調整スイッチ19、上下調整スイッ
チ20から中央処理ユニット22に信号が出力されても、ヘ
ッドレスト24は調整されず、ヘッドレストの格納、支持
位置への復帰のみが可能となる。ここで、着座検出手段
48は、圧力センサからなる着座スイッチ50に限定され
ず、たとえば、ホトセンサ等を利用して構成してもよ
い。
ヘッドレスト24を回動、昇降させるためのヘッドレス
ト駆動機構56は、概略、以下のように構成される。
ヘッドレスト24は、第3図、第6図を見るとわかるよ
うに、一対のステー58を介して、シートバック60に連結
されている。ステー58は、たとえば、パイプ等から形成
され、下端が、シャフト62に固着された一対のステーホ
ルダー64に挿通され、たとえば、ステーホルダー、ステ
ーの切溝65への略Ω形形状のスナップ66の嵌着によっ
て、ステーがステーホルダーに固定される。そして、シ
ャフト62は、シートバック60に固定された一対のブラケ
ット68間に、回動可能に架設され、たとえば、一端部
が、ヘッドレスト24を回動する回動モータ12の出力軸に
連結されている。回動モータ12は、たとえば、モータブ
ラケット69を介して、シートバック60に固着される。ま
た、ステー58が挿通され、ステーの前後方向への移動を
許容するスリット70が、ステーの移動範囲にわたってシ
ートバック60の表皮上端に設けられている。
このような構成では、回動モータ12の駆動によって、
シャフト62が回動され、シャフトとともにヘッドレスト
24が回動される。たとえば、後述するように、第5図に
示すヘッドレスト24の支持上限位置において、中央処理
ユニット22から回動モータ駆動回路32に逆回転信号が出
力されると、回動モータ12は、シャフト62を伴なって逆
回転方向に駆動される。すると、シャフト62の回動によ
って、ヘッドレスト24が前方に倒され、第4図に示すよ
うに、ドライバーの後方視界線26より下方に回動され
て、格納される。
また、第4図に示す格納位置において、中央処理ユニ
ット22から回動モータ駆動回路32に正回転信号が出力さ
れると、回動モータ12は、正回転方向に駆動される。そ
して、回動モータ12の駆動によって、シャフト62ととも
にヘッドレスト24が時計方向に回動されて、第5図に示
す支持上限位置まで回動し、その後に、第3図に示す初
期支持位置に復帰される。
ここで、ヘッドレスト24の回動範囲を限定し、支持位
置、格納位置のそれぞれの限界位置において、回動モー
タ12の駆動を停止させる回動リミットスイッチ72を設け
ることが好ましい(第6図参照)。回動リミットスイッ
チ72としては、たとえば、プッシュ式スイッチが利用で
き、回動リミットスイッチは、たとえば、ブラケット68
に固定され、ヘッドレスト24の支持位置、または、格納
の限界位置でリミットスイッチを押圧可能な押圧ピン74
a,74bがシャフト62に設けられている。そして、第2図
を見るとわかるように、回動リミットスイッチ72は、た
とえば、インターフェース76を介して中央処理ユニット
22に接続されている。
回動リミットスイッチ72は、通常時にオフとされ、押
圧ピン74a,74bのいずれかが押圧されるとリミットスイ
ッチがオンとなり、その信号が中央処理ユニット22に出
力される。そして、中央処理ユニット22から回動モータ
駆動回路32に停止信号が出力されて、回動モータ12の駆
動を直ちに停止し、ヘッドレスト24の過剰な回動が防止
される。回動リミットスイッチ72は、プッシュ式スイッ
チに限定されず、他の種々のスイッチを利用して構成し
てもよい。
また、第6図に示すように、昇降モータ14がヘッドレ
スト24に内蔵されている。昇降モータ14は、たとえば、
ステー58の上端に固着されたベースブラケット78に、モ
ータブラケット80を介して固定されている。ベースブラ
ケット78は、たとえば、略コ字形形状に形成され、両サ
イドに、一対の平行リンク82,84の一端が、たとえば、
回動ピン86によって回動可能に支持されている。回動ピ
ン86は、Eリング等で取付けられる。たとえば、平行リ
ンク82は、一端に、昇降モータ14の出力軸のピニオンギ
ヤ88に噛合するセクターギヤ90をそれぞれ有して形成さ
れている。また、平行リンク82,84の他端は、連結パイ
プ92の両端に連動可能に固着、連結され、連結ピン94に
よって、フロントブラケット96に回動可能に取付けられ
る。第6図からわかるように、連結ピン94は、ヘッド94
aを有し、フロントブラケット96の一サイドから、挿通
孔97,98を介して、連結パイプ92内に挿通され、他サイ
ドの外方に延出された延出部に、たとえば、ワッシャ99
を介してEリング100を嵌入して、離脱不能に支持され
る。
そして、フロントブラケットの取付片102に、ヘッド
レスト24の本体を形成するカバーのフロントハーフ10
4、リヤハーフ106がねじ等で固着され、ヘッドレスト本
体をパッド108、表皮110で覆って、ヘッドレストが構成
される(第3図参照)。ここで、リヤハーフ106は、下
部に切欠き107を設け、ヘッドレスト24の昇降の際の、
ステー58との当接を防止する構成とされる。また、昇降
モータ14の電気配線は、たとえば、保護部材であるハー
ネス等で保護し、ステー58内に挿通して、配線される。
このような構成では、昇降モータ14が駆動すると、ピ
ニオンギヤ88を介して、平行リンク82,84が、回動ピン8
6を回動中心として回動され、平行リンクの回動に伴な
って、フロントブラケット96、つまりは、ヘッドレスト
24がステー58に対して昇降される。たとえば、第3図に
示すような、ヘッドレスト24の初期支持位置において、
中央処理ユニット22から昇降モータ駆動回路33に逆回転
信号が出力されると、昇降モータ14は、逆回転方向に駆
動される。そして、昇降モータ14の駆動に伴なってピニ
オンギヤ88が反時計方向に回転し、セクターギヤ90とと
もに平行リンク82,84を時計方向に回動させて、第5図
に示すように、ヘッドレスト24がステー58に対して上昇
される。
また、たとえば、第5図に示すような、ヘッドレスト
24の支持上限位置において、中央処理ユニット22から昇
降モータ駆動回路33に正回転信号が出力されると、昇降
モータ14は、正回転方向に駆動される。そして、昇降モ
ータ14の駆動に伴なってピニオンギヤ88が時計方向に回
転し、セクターギヤ90を介して平行リンク82,84を反時
計方向に回動させて、ヘッドレスト24がステー58に対し
て下降される。
ここで、ヘッドレスト24の昇降範囲を限定する昇降リ
ミットスイッチ112を、回動リミットスイッチ72と同様
に設けることが好ましい(第6図参照)。昇降リミット
スイッチ112は、ヘッドレスト24の上限位置、下限位置
で、たとえば、フロントブラケット96の上下の取付片10
2がリミットスイッチを押圧可能なように、ベースブラ
ケット78に固定される。しかし、これに限定されず、他
の部材によって、昇降リミットスイッチ112を押圧可能
な構成としてもよい。そして、昇降リミットスイッチ11
2は、たとえば、インターフェース114を介して中央処理
ユニット22に接続され、フロントブラケットの取付片10
2に押圧されてオンとなると、中央処理ユニットから昇
降モータ駆動回路38に停止信号が出力される。すると、
昇降モータ14が直ちに停止され、ヘッドレスト24の過剰
な昇降が防止される。
なお、上記構成のヘッドレスト24は、リヤシート37の
左右にそれぞれ個別に形成し、個別のヘッドレスト制御
装置10によって、左右のヘッドレストを個々に制御する
構成とすることが好ましい。しかし、これに限定され
ず、左右のヘッドレストを一体的に移動させる構成とし
てもよい。また、上記構成のヘッドレスト制御装置10に
おいて、たとえば、中央処理ユニット22、回動モータ駆
動回路32、昇降モータ駆動回路33を制御ボックス116内
に収納し、制御ボックスを、たとえば、リヤシートのシ
ートバック60内に配設するとよい(第1図参照)。
上記構成のヘッドレスト制御装置10によるヘッドレス
ト制御方法を、第7図、第8図のフローチャートに沿っ
て詳細に説明する。
第7図を見るとわかるように、まず、ヘッドレスト制
御装置10のメインスイッチがオンとされる。通常、イグ
ニションスイッチ44が、メインスイッチを兼ね、ドライ
バーが、着座し、イグニションスイッチをオンにする
と、メインスイッチも自動的にオンとなる(120)。そ
れから、着座検出手段の着座スイッチ50がオンか否か
(122)が判断される。
ここで、たとえば、リヤシート37への着座者がある場
合を仮定すると、着座検出手段の着座スイッチ50が、着
座者の圧力を検出して、オンとなる。すると、着座スイ
ッチ50がオンであるため、(122)においてYESと判断さ
れ、調整スイッチ手段18の上下調整スイッチ20が上方向
にオンか否か(124)、下方向にオンか否か(126)がそ
れぞれ判断される。ここで、たとえば、上下調整スイッ
チ20が未操作の状態とすると、(124),(126)におい
ていずれもNOと判断される。それから、昇降モータ14が
駆動しているか否か(128)が判断されるが、無論、NO
と判断される。
次に、前後調整スイッチ19が前方向にオンか否か(13
0)、後方向にオンか否か(132)が判断される。ここ
で、たとえば、前後調整スイッチ19が未操作の状態とす
ると、(130),(132)においていずれもNOと判断さ
れ、回動モータ12も駆動していないため、NOと判断され
る(134)。
たとえば、ヘッドレスト24が初期支持位置にある場合
において、ヘッドレストの上下位置を調整するために、
上下調整スイッチ20を上方にオンとすると、(124)に
おいてYESと判断され、昇降リミットスイッチ112が昇降
モータ14の逆回転方向においてオンか否か(136)が判
断される。昇降リミットスイッチ112が逆回転方向でオ
フとされ、(136)においてNOと判断されると、昇降リ
ミットスイッチが逆回転方向でオンとなってYESと判断
されるまで、昇降モータ14が逆回転方向に駆動され(13
8)、ヘッドレスト24が上昇される。ここで、前後調整
スイッチ19は操作しないため、(128),(130)におい
て、いずれもNOと判断されるとともに、回動モータ12も
駆動せず、NOと判断される(134)。
そして、昇降モータ14が逆回転方向に駆動し、ヘッド
レスト24が支持上限位置まで上昇されて、昇降リミット
スイッチ112が逆回転方向でオンとなると、(136)にお
いてYESと判断される。すると、昇降モータが駆動して
いるか否かが判断され(128)、昇降モータが駆動して
いるためYESと判断されて、昇降モータの駆動が停止さ
れ(140)、ヘッドレスト24の支持上限位置が設定され
る。また、昇降リミットスイッチ112が逆回転方向でオ
ンとなる前に、着座者が任意の位置で上下調整スイッチ
20をオフとすると、(124)においてNOと判断され、(1
28)においてYESと判断されて、昇降モータ14の駆動が
停止される(140)ため、上下方向でのヘッドレスト24
の任意の支持位置が設定される。
また、ヘッドレスト24の支持上限位置において、上下
調整スイッチ20を下方にオンとすると、(124)におい
てNO、(126)においてYESとそれぞれ判断される。そし
て、昇降リミットスイッチ112が正回転方向でオフ、つ
まり、NOと判断されると(142)、昇降リミットスイッ
チが正回転方向でオンとなってYESと判断されるまで、
昇降モータ14が正回転方向に駆動される(144)。ヘッ
ドレスト24が支持下限位置、つまり、初期支持位置まで
下降して、昇降リミットスイッチ112が正回転方向でオ
ンとなり、(142)においてYESと判断されると、(12
8)において昇降モータ14の駆動が判断される。そし
て、(128)においてYESと判断されると、昇降モータの
駆動が停止されて(140)、上下方向でのヘッドレスト2
4の初期支持位置が設定される。また、昇降リミットス
イッチ112が正回転方向でオンとなる前に、着座者が任
意の位置で上下調整スイッチ20をオフとすると、(12
6)においてNO、(128)においてYESとそれぞれ判断さ
れて、昇降モータ14の駆動が停止される(140)ため、
上下方向でのヘッドレスト24の任意の支持位置が設定さ
れる。
また、たとえば、ヘッドレスト24の初期支持位置にお
いて、前後位置を調整するために、前後調整スイッチ19
を前方にオンとし、上下調整スイッチ20を操作しないと
仮定すると、(124),(126),(128)においてそれ
ぞれNOと判断される。すると、(130)においてYESと判
断され、回動リミットスイッチ72が回動モータ12の逆回
転方向においてオンか否か(146)が判断される。そし
て、(146)においてNOと判断されると、回動リミット
スイッチ72が逆回転方向でオンとなってYESと判断され
るまで、回動モータ12が逆回転方向に駆動される(14
8)。
そして、回動モータ12が逆回転方向に駆動し、ヘッド
レスト24が前後調整の調整前限位置まで回動されて、回
動リミットスイッチ72が逆回転方向でオンとなると、
(146)においてYESと判断される。すると、(134)に
おいて、回動モータ12が駆動しているか否かが判断さ
れ、YESと判断されると、回動モータの逆回転方向での
駆動が停止される(150)。また、回動リミットスイッ
チ72が逆回転方向でオンとなる前に、着座者が任意の位
置で前後調整スイッチ19をオフとすると、(130)にお
いてNOと判断され、(134)においてYESと判断されて、
回動モータ12の逆回転方向での駆動が停止される(15
0)ため、支持位置でのヘッドレスト24の任意の前後位
置が設定される。
また、ヘッドレスト24の調整前限位置において前後調
整スイッチ19を後方にオンとすると、(130)においてN
O、(132)においてYESとそれぞれ判断される。そし
て、回動リミットスイッチ72が正回転方向でオフ、つま
り、NOと判断されると(152)と、回動リミットスイッ
チが正回転方向でオンとなってYESと判断されるまで、
回動モータ12が正回転方向に駆動される(154)。
ヘッドレスト24が初期支持位置まで回動し、回動リミ
ットスイッチ72が正回転方向でオンとなり、(152)に
おいてYESと判断される。そして、(134)において回動
モータ12の駆動が判断され、YESと判断されると、回動
モータの正回転方向での駆動が停止されて(150)、ヘ
ッドレスト24が初期支持位置に設定される。また、回動
リミットスイッチ72が正回転方向でオンとなる前に、着
座者が任意の位置で前後調整スイッチ19をオフとする
と、(132)においてNO、(134)においてYESとそれぞ
れ判断されて、回動モータ12の駆動が停止されて(13
6)、支持位置でのヘッドレスト24の任意の前後位置が
設定される。
また、リヤシート37への着座者がいない場合は、着座
スイッチ50がオフとなり、(122)においてNOと判断さ
れるため、前後調整スイッチ19、上下調整スイッチ20か
らの制御信号は遮断され、ヘッドレスト24の上下調整、
前後調整は不能となる。そして、格納スイッチ手段のマ
ニュアルスイッチ17が格納方向にオンか否か(156)、
復帰方向にオンか否か(158)が判断される。
たとえば、マニュアルスイッチ17を格納方向にオンと
すると、(156)においてYESと判断され、マニュアルス
イッチの操作方向がメモリーされる(160)。そして、
昇降リミットスイッチ112が逆回転方向でオンか否か(1
62)が判断され、オフの状態、つまり、NOと判断される
と、上方向での保持機構がオンとされる(164)。する
と、再度、昇降リミットスイッチ112が逆回転方向にオ
ンか否か(166)が判断され、NOと判断されると、昇降
リミットスイッチがオンとなってYESと判断されるまで
昇降モータ14が逆回転方向に駆動されて(168)、ヘッ
ドレスト24が上昇される。
そして、再度、マニュアルスイッチ17が格納方向にオ
ンか否か(156)、復帰方向にオンか否か(158)がそれ
ぞれ判断される。ここで、マニュアルスイッチ17は、一
度操作すれば、操作方向がメモリーされるため、マニュ
アルスイッチ自体は、(156),(158)のいずれにおい
てもNOと判断される。すると、上方向での保持機構がオ
ンか否か(170)が判断され、YESと判断されると、(16
6)において昇降リミットスイッチ112が逆回転方向でオ
ンか否かが判断される。
ヘッドレスト24が、上限位置まで上昇し、昇降リミッ
トスイッチ112がオンとなり、(166)においてYESと判
断されると、昇降モータ14が停止され(172)、上方向
での保持機構がオフとなる(174)。そして、マニュア
ルスイッチ17のメモリーが格納方向か否か(176)が判
断され、YESと判断されると、回動リミットスイッチ72
が逆回転方向でオンか否か(178)が判断される。ここ
で、ヘッドレスト24は、支持位置において昇降されるた
め、(178)においてNOと判断され、格納方向での保持
機構がオンとなる(180)。すると、再度、回動リミッ
トスイッチ72が逆回転方向でオンか否か(182)が判断
され、NOと判断されると、回動モータ12が逆回転方向に
駆動されて(184)、回動リミットスイッチがオンとな
りYESと判断されるまで、ヘッドレスト24が格納方向に
回動される。
そして、格納方向での保持機構がオンか否か(186)
が判断され、YESと判断されると、回動リミットスイッ
チ72が逆回転方向でオンか否か(182)が判断される。
ここで、ヘッドレスト24が格納限度位置まで回動され、
回動リミットスイッチ72が逆回転方向でオンとなると、
(182)においてYESと判断され、回動モータ12が停止さ
れ(187)、格納方向での保持機構がオフとされて(18
8)、ヘッドレスト24が格納位置に格納される。
また、ヘッドレスト24の格納位置において、復帰のた
めにマニュアルスイッチ17を復帰方向にオンとすると、
(156)においてNO、(158)においてYESと判断され、
(160)においてマニュアルスイッチが復帰方向にメモ
リーされる。そして、昇降リミットスイッチ112が逆回
転方向でオンか否か(162)が判断され、ヘッドレスト2
4は上限に位置するため、(162)においてYESと判断さ
れ、(176)においてマニュアルスイッチ17のメモリー
が格納方向か否かが判断されて、NOと判断される。
ここで、第8図に示すように、回動リミットスイッチ
72が正回転方向にオンか否か(190)が判断され、NOと
判断されると、復帰方向での保持機構がオンとなる(19
2)。そして、再度、回動リミットスイッチ72がオンか
否か(194)が判断され、NOと判断されると、回動モー
タ12が正回転方向に駆動され(196)、ヘッドレスト24
が復帰方向に回動される。
そして、第7図に示す(122),(156),(158),
(170),(186)において、いずれもNOと判断される
と、第8図に示すように、復帰方向での保持機構がオン
か否か(198)が判断され、YESと判断されると、(19
4)において回動リミットスイッチ72が正回転方向にオ
ンか否かが判断される。たとえば、ヘッドレスト24が支
持限度位置まで回動し、回動リミットスイッチ72がオン
となると、(194)において、YESと判断されて、回動モ
ータ12が停止され(200)、復帰方向での保持機構がオ
フとなり(202)、ヘッドレスト24が支持上限位置に復
帰される。そして、昇降リミットスイッチ112が、正回
転方向でオンか否か(204)が判断され、ヘッドレスト2
4が上限位置にあるためNOと判断されると、下方向での
保持機構がオンとなり(206)、昇降リミットスイッチ1
12が正回転方向にオンか否か(208)が判断される。(2
08)においてNOと判断されると、昇降モータ14が正回転
方向に駆動して(210)、ヘッドレスト24が下降され
る。
第7図に示す(122),(156),(158),(170),
(186)においていずれもNO、第8図に示す(190)にお
いてもNOと判断されると、回動モータ12が駆動されてい
るか否か(212)が判断される。このとき、回動モータ1
2は停止しているため、(212)においてNOと判断され、
下方向での保持機構がオンか否か(214)が判断され、Y
ESと判断されると、(208)において、昇降リミットス
イッチ112が正回転方向にオンか否かが判断される。こ
こで、ヘッドレスト24が支持下限位置まで下降され、昇
降リミットスイッチ112をオンとすると、(208)におい
てYESと判断され、昇降モータ14が停止されて(216)、
下方向での保持機構がオフとなり(218)、ヘッドレス
ト24が、初期支持位置に設定される。
ここで、たとえば、リヤシート37への着座者が、上下
調整スイッチ20を操作して、ヘッドレスト24の上下位置
を操作している際に、リヤシートから立上がると、第7
図からわかるように、(122)における判断が、YESから
NOに変更される。すると、(156),(158)においてマ
ニュアルスイッチ17の操作状況が判断されるが、この場
合、いずれもNOと判断される。そして、第7図に示す
(170),(186)、第8図に示す(198)においていず
れもNOと判断され、(212)において回動モータ12の駆
動が判断される。このとき、回動モータ12は駆動してい
ないため、(212)においてNOと判断される。そして、
(214)においてもNOと判断されると、昇降モータ14が
駆動しているか否か(220)が判断される。このとき、
ヘッドレスト24の上下調整のために昇降モータ14が駆動
されており、YESと判断されて、昇降モータが停止され
る(222)。
また、ヘッドレスト24の前後調整スイッチ19の操作の
際においても、上記と同様に、第7図に示す(122),
(156),(158),(170),(186)、第8図に示す
(198)においていずれもNOと判断される。そして、(2
12)においてYESと判断されると、回動モータ12が停止
される(224)。
更に、上記とは逆に、リヤシート37への着座者がいな
い状態でのヘッドレスト24の格納、復帰途中に、着座者
が着座すると、第7図に示すように、(122)においてY
ESと判断される。しかし、前後調整スイッチ19、上下調
整スイッチ20は未操作のため、(124),(126),(13
0),(132)においていずれもNOと判断され、ヘッドレ
スト24の回動、昇降に対応して、(128)または(134)
においていずれかがYESと判断されて、駆動中の回動モ
ータ12、昇降モータ14が停止される(140),(150)。
このように、リヤシート37への着座者の急な動きの変
化に対応して、回動モータ12、昇降モータ14の駆動、つ
まりは、ヘッドレスト24の移動が中止されるため、ヘッ
ドレストの移動による着座者のケガ等が確実に防止され
る。
上記のように、この発明のヘッドレスト制御方法によ
れば、格納スイッチ手段のマニュアルスイッチ17の格納
方向への操作によって、支持位置のヘッドレスト24は、
いずれの支持位置においてもステー58に対する上昇によ
ってその回動半径を伸長し、その後、格納方向に回動さ
れる。また、格納位置において、マニュアルスイッチ17
を復帰方向に操作すると、ヘッドレスト24の回動半径を
伸長したまま、ステー58が支持位置方向に回動し、支持
位置まで回動した後、ステーに対する下降によって、ヘ
ッドレストが初期支持位置に復帰する。そのため、ヘッ
ドレスト24の格納時、復帰時において、ヘッドレストの
下端、シートバック60の上端は、確実に離間され、互に
干渉、接触することなく回動できる。従って、ヘッドレ
スト24の回動に起因するヘッドレスト、シートバック60
の表皮等の劣化が確実に防止できる。
そして、ヘッドレスト24、シートバック60のパッドに
よる反発力が、抵抗力として回動モータ12に作用するこ
ともなく、回動モータとして、小さな駆動力のモータが
利用でき、回動モータの小型化、軽量化が可能となる。
また、格納スイッチ手段のマニュアルスイッチ17の操
作によるヘッドレスト24の格納、復帰に加えて、調整ス
イッチ手段の前後調整スイッチ19、上下調整スイッチ20
の操作による、支持位置でのヘッドレストの前後位置調
整、上下位置調整が可能となる。そのため、ドライバー
の後方視界が確保されるとともに、リヤシート37への着
座者は、前後調整スイッチ19、上下調整スイッチ20のマ
ニュアル操作によって、ヘッドレスト24を好みの支持位
置を任意に設定でき、良好な着座姿勢が容易に得られ、
安全性、快適性が十分に向上される。
更に、着座検出手段48を設けた構成では、着座検出手
段の着座スイッチ50によって、リヤシート37への着座者
の有無を検出し、それに対応して、マニュアルスイッチ
17、前後調整スイッチ19、上下調整スイッチ20の信号を
制御している。つまり、リヤシート37への着座者があれ
ば、マニュアルスイッチ17からの信号を遮断し、前後調
整スイッチ19、上下調整スイッチ20の操作による支持位
置でのヘッドレスト24の前後位置調整、上下位置調整の
みを可能としている。また、リヤシート37への着座者が
なければ、前後調整スイッチ19、上下調整スイッチ20か
らの信号を遮断し、マニュアルスイッチ17の操作による
ヘッドレスト24の格納、復帰のみを可能としている。そ
のため、リヤシート37への着座者があるときに、ドライ
バーが誤って、マニュアルスイッチ17を操作しても、ヘ
ッドレスト24の格納動作は発生せず、着座者に不安感を
与えることがない。
また、リヤシート37への着座者の急な動きの変化に対
応して、回動モータ12、昇降モータ14の駆動、つまり
は、ヘッドレスト24の移動が中止されるため、ヘッドレ
ストの移動による着座者のケガ等が確実に防止される。
なお、実施例においては、リヤドアを有する4ドアタ
イプの自動車として具体化しているが、これに限定され
ず、たとえば、2ドアタイプの自動車のリヤシートに、
この発明のヘッドレスト24を装着し、ヘッドレスト制御
装置10によって制御する構成としてもよい。
また、実施例においては、乗用車に装着されるヘッド
レスト24をヘッドレスト制御装置10によって制御する構
成としている。しかし、乗用車に適するとはいえ、これ
に限定されず、たとえば、バン等に装着してもよい。
バン等のように、リヤシート37の荷物を頻繁に載置す
る自動車の場合は、リヤシートの着座検出手段48による
検出とは別に、ドライバーが任意に着座検出手段のオ
ン、オフを設定できるスイッチ手段を、たとえば、格納
スイッチ手段16に設けるとよい。このような構成では、
たとえば、着座検出手段48がリヤシート37に載置された
荷物を検出してオンとなっても、ドライバーがスイッチ
手段によってオフとすれば、ヘッドレスト24の格納が可
能となる。そして、この場合は、ドライバーがスイッチ
手段を操作して、着座検出手段48を任意にオフとした状
態で、着座者がリヤシート37に着座した場合に、着座検
出手段による検出動作がされるように、着座者が着座検
出手段をオンとするスイッチ手段を、たとえば、調整ス
イッチ手段18に設けることが好ましい。
上述した実施例は、この発明を説明するためのもので
あり、この発明を何等限定するものでなく、この発明の
技術範囲内で変形、改造等の施されたものも全てこの発
明に包含されることはいうまでもない。
〔発明の効果〕
上記のように、この発明のヘッドレスト制御方法によ
れば、格納スイッチ手段の格納方向への操作によって、
支持位置のヘッドレストは、いずれの支持位置において
もステーに対する上昇によって回動半径を伸長し、その
後、格納方向に回動される。また、格納位置において、
格納スイッチ手段を復帰方向に操作すると、ヘッドレス
トは、回動半径を伸長したまま支持位置方向にステーと
共に回動し、支持位置の上限まで回動した後、ステーに
対する下降によって、初期支持位置に復帰する。そのた
め、ヘッドレストの格納時、復帰時において、ヘッドレ
ストの下端、シートバックの上端は、確実に離間され、
互に干渉、接触することなく回動できる。従って、ヘッ
ドレストの回動に起因するヘッドレスト、シートバック
の表皮等の劣化が確実に防止できる。
そして、ヘッドレスト、シートバックのパッドによる
反発力が、抵抗力として回動モータに作用することな
く、回動モータとして、小さな駆動力のモータが利用で
き、回動モータの小型化、軽量化が可能となる。
また、格納スイッチ手段の操作によるヘッドレストの
格納、復帰に加えて、調整スイッチ手段の操作による、
支持位置でのヘッドレストの前後位置調整、上下位置調
整が可能となっている。そのため、ドライバーの後方視
界が確保されるとともに、リヤシートへの着座者は、調
整スイッチ手段の操作によって、ヘッドレストを好みの
支持位置を任意に設定でき、良好な着座姿勢が容易に得
られ、リヤシート着座者の安全性、快適性が十分に向上
される。
更に、リヤシートへの着座者の有無を検出し、リヤシ
ートへの着座者のあるときに、格納スイッチからの信号
を遮断すれば、ドライバーが誤って、格納スイッチ手段
を操作しても、ヘッドレストの格納動作は発生せず、着
座者に不安感を与えることがない。そして、所定のスイ
ッチ手段の操作によって、リヤシートへの着座者の有無
の検出を任意に解除可能とすれば、リヤシートに載置し
た荷物等の検出が防止できるため、荷物等の載置状態で
も、ヘッドレストの格納による後方視界の確保が容易に
はかられる。
そして、この発明のヘッドレスト制御装置によれば、
上記のヘッドレスト制御方法が適切に遂行でき、ヘッド
レストの格納、復帰だけでなく、支持位置でのヘッドレ
ストの前後位置、上下位置も容易に調整可能であり、リ
ヤシート着座者の安全性、快適性が十分に向上される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明に係るヘッドレスト制御装置の概略
ブロック図、 第2図は、中央処理ユニットを中心とした詳細なブロッ
ク図、 第3図、第4図、第5図は、ヘッドレストの初期支持位
置、格納位置、支持上限位置での各縦断面図、 第6図は、ヘッドレスト駆動機構の、一部破断の部分分
解斜視図、 第7図、第8図は、この発明によるヘッドレスト制御方
法のフローチャートである。 10:ヘッドレスト制御装置、12:回動モータ、14:昇降モ
ータ、16:格納スイッチ手段、17:マニュアルスイッチ、
18:調整スイッチ手段、19:前後調整スイッチ、20:上下
調整スイッチ、22:中央処理ユニット、24:ヘッドレス
ト、26:後方視界線、30:マイクロコンピュータ(マイコ
ン)、32:回動モータ駆動回路、33:昇降モータ駆動回
路、48:着座検出手段、52:着座スイッチ、56:ヘッドレ
スト駆動機構、62:シャフト、72:回動リミットスイッ
チ、82,84:平行リンク、88:ピニオンギヤ、90:セクター
ギヤ、112:昇降リミットスイッチ。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステーに支持されたヘッドレストを、後方
    視界を確保する格納位置と、着座者の頭部を支持する支
    持位置との間で移動させるヘッドレスト制御方法におい
    て、 ヘッドレストの格納方向への信号が格納スイッチ手段の
    ワンタッチ操作によって出力されると、昇降モータの駆
    動制御によって、ヘッドレストを支持位置のステーに対
    して上昇させ、回動半径を伸長させた後に、回動モータ
    の駆動制御によって、ヘッドレストをステーと共にドラ
    イバーの後方視界線の下方の格納位置に移動させ、 ヘッドレストの復帰方向への信号が格納スイッチ手段の
    ワンタッチ操作によって出力されると、回動モータの駆
    動制御によって、ステーをヘッドレストの回動半径の伸
    長状態で支持位置に復帰させ、その後に、昇降モータの
    駆動制御によって、ヘッドレストをステーに対して下降
    させるとともに、 支持位置でのヘッドレストの前後位置、上下位置を、調
    整スイッチ手段の操作に伴う回動モータ、昇降モータの
    駆動によって、それぞれ個別に調整可能としたことを特
    徴とするヘッドレスト制御方法。
  2. 【請求項2】リヤシートへの着座者の有無を検出し、 着座者がいないときのみ、格納スイッチ手段の操作によ
    って、格納位置、支持位置間でのヘッドレストの回動が
    可能となり、着座者があるときのみ、調整スイッチ手段
    の操作によって、支持位置でのヘッドレストの前後位
    置、上下位置がそれぞれ調整可能となるとともに、 所定のスイッチ手段の操作によって、リヤシートへの着
    座者の有無の検出を任意に解除可能とした請求項1記載
    のヘッドレスト制御方法。
  3. 【請求項3】リヤシートのシートバックの上端にステー
    を介して設けられ、着座者の頭部を支持する支持位置と
    ドライバーの後方視界線より下方の格納位置との間をス
    テーと共に回動可能であるとともに、支持位置でステー
    に対して昇降可能なヘッドレストと、 ステーをヘッドレストと共に回動させるための回動モー
    タと、 ヘッドレストをステーに対して昇降させるための昇降モ
    ータと、 回動モータのための回動モータ駆動回路と、 昇降モータのための昇降モータ駆動回路と、 ドライバーの操作可能な位置に設けられ、回動モータの
    駆動を制御して、ヘッドレストの格納、復帰を行なうワ
    ンタッチ式の格納スイッチ手段と、 リヤシートへの着座者の操作可能な位置に設けられ、回
    動モータ、昇降モータの駆動をそれぞれ制御して、支持
    位置でのヘッドレストの前後位置、上下位置の調整を行
    なう調整スイッチ手段と、 ヘッドレストの回動範囲を限定する回動リミットスイッ
    チと、 ヘッドレストの昇降範囲を限定する昇降リミットスイッ
    チと、 入力された情報を所定のプログラムに従って処理し、回
    動モータ駆動回路、昇降モータ駆動回路に制御信号を出
    力して、回動モータ、昇降モータの駆動を順次、また
    は、個別に制御する中央処理ユニットと、 を具備し、 格納スイッチ手段の操作に伴う回動モータ、昇降モータ
    の駆動によって、ヘッドレストの上昇、回動、および、
    ヘッドレストの回動、下降が順次行なわれるとともに、 調整スイッチ手段の操作に伴う回動モータ、昇降モータ
    の駆動によって、支持位置でのヘッドレストの前後位
    置、上下位置がそれぞれ個別に調整されるヘッドレスト
    制御装置。
  4. 【請求項4】リヤシートへの着座者の有無を検出するた
    めの着座検出手段と、 着座検出手段からの信号を遮断可能な所定のスイッチ手
    段と、 を更に具備し、 着座検出手段による着座者の有無に対応して、格納スイ
    ッチ手段、調整スイッチ手段のいずれか一方が操作可能
    となるとともに、所定のスイッチ手段の操作によって、
    リヤシートへの着座者の有無の検出を任意に解除可能に
    構成された請求項3記載のヘッドレスト制御装置。
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