JP2642835B2 - 耐海水鋼の溶接部の防食方法 - Google Patents

耐海水鋼の溶接部の防食方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、河口堰の水門やタンカ
ーのバラストタンクなど、直接海水の影響をうける海水
環境で使用される鋼構造物の溶接部、すなわち溶接熱影
響部や溶接金属部における選択腐食を防止する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、いわゆるウォーターフロントの開
発に伴い、海水を使用する鋼構造物や設備の寿命の延長
を図るために、これら構造物の素材として、普通鋼のか
わりに、海水に対する耐食性(耐海水性)を高めた耐海
水鋼が使用される趨勢にある。
【0003】普通鋼を海水環境で使用する場合は、耐海
水性が劣るため表面に塗装を施すなどの防食対策を必要
とするが、耐海水鋼はそのような対策を施さずともかな
りの耐海水性を有し、また、景観上塗装が必要とされる
場合でも、普通鋼に比べて塗装の塗り替え期間を大幅に
延長できるという利点がある。
【0004】耐海水性を有する低合金鋼はかなり以前に
開発され、その海水中での腐食速度は普通鋼のそれに比
べて約 1/2〜1/3 に低下することが確認されている。こ
のような低合金鋼としては、Crを3重量%以下(以下、
合金元素の「%」は「重量%」を意味する)およびCuを
0.2〜1.0 %含有し、その他、Al、Ni、MoあるいはP、
Si等を少量添加したものが知られている。
【0005】しかしながら、このような低合金鋼を素材
として用いた溶接構造物の溶接部の耐海水性については
あまり詳しく調べられておらず、本発明者が、種々の溶
接材料を用いて溶接した耐海水鋼の溶接部の耐海水性に
ついて評価したところ、溶接金属部あるいは溶接熱影響
部の耐海水性が母材に比べて劣る場合のあることが判明
した。
【0006】鋼材の溶接部における選択腐食、すなわ
ち、母材部に対して溶接部がより大きい溶出速度で腐食
するのを防止する方法として、例えば、氷海域用の船体
材料の場合、母材のCuおよびNiの含有量と溶接金属のCu
およびNiの含有量との差が次式を満足するように調整し
た溶接材料の使用が推奨されている(日本造船学会論文
集、第170 号 769〜777 頁)。
【0007】 ΔEc=3.8 ×ΔCu+1.1 ×ΔNi+0.3 ≦±1 % 但し、ΔCu=Cu(%)(母材)−Cu(%)(溶接金属) ΔNi=Ni(%)(母材)−Ni(%)(溶接金属) しかし、これはCrを含まない材料に関してのものであ
り、Crを含む耐海水鋼およびCr、Moの複合添加鋼に関し
ては未だ不明である。
【0008】本発明者は、炭素鋼配管の円周溶接部にお
ける選択腐食を防止するには、CuおよびNiを複合添加し
た溶接材料の使用が有効であることを明らかにした
(「材料」第38巻 第 424号(平成元年1月)62〜68
頁)。
【0009】また、海水中で使用される溶接構造物の溶
接部における選択腐食は、CuおよびNiを含む低合金鋼を
母材とし、これを3〜6%のNiを含む溶接材料を用いて
溶接することにより防止できるとされている(特開平1
−142024号公報) 。
【0010】しかし、上記の対策はいずれも耐海水性を
有する母材を用いたケースではなく、耐海水鋼の溶接部
の挙動については不明である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、海水環境で
使用される耐海水性低合金鋼の溶接部、すなわち溶接熱
影響部や溶接金属部における選択的な腐食の防止方法を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成するために検討を重ねた結果、母材および溶接金
属部の化学成分、特に、Cu、NiおよびCrの含有量を調節
することにより溶接部の腐食速度を低下させ、溶接金属
部の選択的な腐食を防止できることを確認した。本発明
はこの知見に基づいてなされたもので、その要旨は、下
記の防食方法にある。
【0013】重量%で、C: 0.005〜0.15%、Si: 0.1
〜0.5 %、Mn: 0.4〜0.9 %、P:0.03%以下、S:
0.010%以下、Cu:0.05〜0.50%、Ni:0.05〜0.70%、C
r:0.50〜5.0 %、必要に応じさらにMo:0.05〜0.6 %
を含有し、残部が実質的にFeである耐海水鋼を、溶接部
の溶接金属の化学組成が、CuおよびNiについては耐海水
鋼母材のCuおよびNi含有量よりもそれぞれ0.05%以上高
く、かつ、 Cu(%)+Ni(%) が耐海水鋼母材の Cu(%)+Ni
(%) よりも0.10〜0.80%の範囲で高く、Crについては耐
海水鋼母材のCr含有量に対して−0.2 %ないし+0.3 %
の範囲となり、さらに、Moについては耐海水鋼母材のMo
含有量に対して0〜+0.2 %の範囲となり、その他の成
分については、実質的に耐海水鋼母材と同じ範囲となる
ように溶接することを特徴とする耐海水鋼の溶接部の防
食方法。
【0014】前記の「溶接金属のCuおよびNi含有量が耐
海水鋼母材のCuおよびNi含有量よりもそれぞれ0.05%以
上高く、かつ、 Cu(%)+Ni(%) が耐海水鋼母材の Cu(%)
+Ni(%) よりも0.10〜0.80%の範囲で高く、」というこ
とは、式で示すと下記の通りである。すなわち、母材の
CuおよびNiの含有量(%)をそれぞれCB (Cu)およびC
B (Ni)、溶接金属のCuおよびNiの含有量(%)をそれぞ
れCWM(Cu)およびCWM(Ni)とすると、溶接金属について
は、 CWM(Cu)−CB (Cu)≧0.05% CWM(Ni)−CB (Ni)≧0.05% で、かつ、 〔CWM(Cu)+CWM(Ni)〕−〔CB (Cu)+CB (Ni)〕=0.
10〜0.80% 「溶接金属のCr含有量が耐海水鋼のCr含有量に対して−
0.2 %ないし+0.3 %の範囲」ということは、母材のCr
含有量(%)をCB (Cr)、溶接金属のCr含有量(%)を
WM(Cr)とすると、溶接金属については、 CWM(Cr):〔CB (Cr)−0.2 %〕〜〔CB (Cr)+0.3
%〕 また、Mo添加鋼について、「溶接金属のMo含有量が耐海
水鋼のMo含有量に対して0〜+0.2 %の範囲」というこ
とは、母材のMo含有量(%)をCB (Mo)、溶接金属のMo
含有量(%)をCWM(Mo)とすると、同じく CWM(Mo):〔CB (Mo)−0%〕〜〔CB (Mo)+0.2 %〕 ということを意味する。
【0015】
【作用】以下に、本発明の構成用件およびその作用効果
について説明する。
【0016】まず、本発明が対象とする耐海水鋼の化学
組成を上記のように限定した理由について説明する。
【0017】Cは鋼の強度を高める効果があるが、本発
明で対象とする耐海水鋼では同じく強度を向上させるCr
が添加されているので、多量に添加する必要はない。し
かし、その含有量が 0.005%未満では 40kgf/mm2以上の
強度の確保が困難であり、一方、0.15%を超えると溶接
性が損なわれるので、Cの含有量は 0.005〜0.15%とす
る。
【0018】Siは脱炭元素として必要で、 0.1%以上含
有させる必要があるが、 0.5%を超えて多量に加えると
溶接部の靱性および熱間加工性が低下するので、その含
有量は 0.1〜0.5 %とする。
【0019】Mnは鋼の機械的性質を確保する上で有効な
元素である。しかし、含有量が 0.4%未満ではその効果
が小さく、一方、 0.9%を超えると耐食性に有害な非金
属介在物であるMnSの生成量が増大するので、その含有
量は 0.4〜0.9 %とする。
【0020】Pは溶接性を悪化させる元素であり、含有
量が0.03%を超えるとその悪影響が顕著になるのででき
るだけ少ない方がよい。従って、その含有量は0.03%以
下とする。
【0021】Sは耐食性に悪影響を及ぼす元素であり、
腐食の起点となるMnSを生成するので少なければ少ない
ほどよい、従って、その含有量は0.010 %以下とする。
【0022】Cuは鋼の耐食性を高め、特に孔食等の局部
腐食に対する耐食性を確保するために必要である。しか
し、含有量が0.05%未満ではその効果は不十分であり、
一方、0.50%を超えると熱間加工性が劣化する。また、
Cuは鋼の溶接部(特に熱影響部) の耐食性の向上にも有
効であるが、そのためには0.05%以上含有させることが
必要である。従って、Cu含有量は0.05〜0.50%とする。
【0023】NiはCuと同様の効果を発揮する元素であ
り、特に局部アノードのようなpHの少し低下したところ
での耐食性を高め、局部腐食の進行を抑制する。Cuと共
存させると一層有効である。しかし、含有量が0.05%未
満ではその効果は不十分であり、一方、0.70%を超える
と熱間加工性が劣化する。従って、Ni含有量は0.05〜0.
70%とする。
【0024】Crは鋼の耐海水性を向上させる最も重要な
元素である。しかし、含有量が0.50%未満ではその効果
は十分ではなく、一方、 5.0%を超えて含有させると鋼
の孔食の発生に対する感受性が高くなる。従って、Cr含
有量は 0.5〜5.0 %とする。
【0025】MoはCrと同様に耐海水性を向上させる元素
である。MoはMoO4 2-イオンとして溶解し、局部アノード
でのインヒビターとして作用する。しかし、含有量が0.
05%以下ではその効果は十分ではなく、また、 0.6%を
超えて含有させても上記の作用は飽和してしまい経済性
を損なう。従って、Moを添加する場合、その含有量は0.
05〜0.6 %とする。
【0026】本発明が対象とする耐海水鋼は、上記の化
学成分の他、残部が実質的にFeからなる鋼である。
【0027】次に、溶接部の溶接金属の化学組成を上記
のように限定した理由を説明する。
【0028】Crを含有する耐海水性低合金鋼は、共金系
の溶接材料で溶接した場合急熱急冷されるので、海水中
での溶接部(溶接金属部や溶接熱影響部)の腐食電位が
母材部の腐食電位よりも若干卑となっている。このため
溶接金属部や熱影響部は、母材よりも溶解しやすい傾向
にある。
【0029】しかし、溶接熱影響部については、本発明
方法が対象とする耐海水鋼のように、母材にCuおよびNi
が0.05%以上含まれていると、熱影響部の海水中での腐
食電位が卑とならないので、溶接熱影響部の選択的な腐
食はほぼ防止できる。
【0030】一方、溶接金属部については、CuおよびNi
を含む共金系の溶接材料で溶接しても溶接金属の腐食電
位は母材の腐食電位よりも卑となり、この部分で腐食が
選択的に進行する。
【0031】この場合、溶接金属部の腐食電位を貴方向
に移行させ、母材の腐食電位と同程度にするためには、
溶接金属部のCuおよびNiの含有量を母材のCuおよびNiの
含有量(Cu:0.05〜0.50%、Ni:0.05〜0.70%)より
も、Niについて0.05%以上、Cuについても0.05%以上高
くし、NiとCuを合わせた Cu(%)+Ni(%) を母材のそれよ
り0.10%以上多くなるようにすることが必要である。一
方、CuおよびNiの含有量の合計が母材のそれより0.80%
を超える程多くなると、溶接金属部の腐食電位が母材の
それに比べて著しく貴となり、溶接金属部に隣接するボ
ンド部が選択的に腐食されやすくなる。
【0032】従って、溶接金属部の選択腐食を防止する
ためには、溶接金属のCuおよびNi含有量が母材のCuおよ
びNi含有量に比べてそれぞれ0.05%以上高く、かつ、Cu
(%)+Ni(%) が母材のCu(%) +Ni(%) よりも0.10〜0.80
%の範囲で高くなるような溶接材料を用いて溶接するこ
とが必要である。
【0033】また、Crについては、母材金属の含有量に
対して−0.2 %未満では溶接金属部の腐食電位が母材の
腐食電位より卑となり、耐海水性が母材より劣るため、
溶接金属部がいわゆる異種金属腐食を受けやすくなる。
一方、溶接金属のCr含有量が母材金属の含有量に対して
+0.3 %を超えると、溶接金属部の耐食性が母材よりよ
くなりすぎて腐食速度に差が生じ、母材部から溶接金属
部にかけて凹凸が生じる。従って、溶接金属のCr含有量
が母材金属のCr含有量に対して−0.2 〜+0.3%の範囲
内になるような溶接材料を用いる。
【0034】Moについても、Crの場合と同様の理由で、
溶接金属のMo含有量が母材金属のMo含有量に対して0〜
+0.2 %の範囲内になるような溶接材料を用いる。
【0035】上記のCu、Ni、CrおよびMo以外の成分につ
いては、母材の化学成分と同じ範囲となるようにすれば
よい。すなわち、Cについては 0.005〜0.15%、Siにつ
いては 0.1〜0.5 %、Mnについては 0.4〜0.9 %、Pに
ついては 0.03 %以下、Sについては 0.010%以下とな
り、残部は実質的にFeとなるような溶接材料を用いて溶
接する。
【0036】溶接方法については特に限定されることは
なく、被覆アーク溶接法、炭酸ガスアーク溶接法、サブ
マージアーク溶接法など、鋼構造物の溶接接合に通常用
いられ、溶接金属の化学組成を調整できるような溶接方
法であればいずれも適用できる。
【0037】
【実施例】表1に示す化学組成を有する各種の低合金鋼
20kgを大気中で高周波炉により溶解した後、鍛伸し、熱
間圧延した後、大気中で焼鈍し、25mm厚の板を製作し
た。
【0038】次いで、ミルスケールを除去した後、図1
に示す断面形状の開先加工を行い、溶接入熱 18000〜26
000J/cm で、被覆アーク溶接(SMAW)法、フラックス入り
ワイアを用いた炭酸ガスアーク溶接(FCAW)法またはサブ
マージアーク溶接(SAW) 法により種々の溶接金属組成を
有する溶接試験材を製作した。これらの溶接試験材の母
材部と、溶接部を中心部に含む部分から、図2に示すよ
うに、それぞれ20W ×50L ×5t(mm)の寸法の腐食試験片
(イおよびロ)を採取し、表面を 600番の研磨紙で研磨
した後、脱脂し、腐食試験に供した。
【0039】腐食試験では、1m3の海水を容れ、300cc/
min の割合で新しい海水と交換しながら常時35℃に保っ
た試験槽内に前記の腐食試験片を6ヶ月間浸漬し、脱ス
ケールした後、腐食減量および母材部と溶接部における
減肉比を測定し、耐食性を評価した。
【0040】母材の耐食性の評価結果を表2に示す。本
発明の対象母材(No.1〜9)はCr含有量の低い比較材(N
o.10、13)と比べて腐食速度は 1/2以下となっている。
またCr含有量が5%をこえる No.14では孔食が発生し
た。また、 No.11、12、15〜17はCuおよびNiの含有量が
本発明が対象とする母材のそれよりも低い材料である
が、Cr含有量は本発明で定める範囲内にあるので母材の
耐食性は良好であった。
【0041】表3に溶接部の耐食性の評価結果を示す。
表3において、選択腐食係数とは、溶接部を中心部に含
む試験片(図2のロ)の母材部における腐食深さ(B)
に対する溶接金属部における腐食深さ(W)の比(W/
B)、あるいは、同じく母材部における腐食深さ(B)
に対する溶接熱影響部における腐食深さ(H)の比(H
/B)をいう。
【0042】表3の結果から明らかなように、本発明で
定める母材組成および溶接金属組成を有する場合(No.A
〜 No.L)は、溶接金属部および熱影響部の母材部に対
する腐食深さ(腐食減肉量)の比、W/BおよびH/B
は1.05以下で、選択腐食が認められないのに対し、比較
例ではW/BおよびH/Bの少なくとも一方が1.20以上
となっており、溶接部の耐食性が母材部に比べてかなり
劣っていることを示している。なお、比較例の No.Q、
R、W、XおよびYでは、溶接金属部の耐食性は良好で
あったが(W/Bが1.05以下)、母材中のCuおよび/ま
たはNiの含有量が本発明で定める範囲より低いため、熱
影響部の耐食性が劣っている。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3(1)】
【0046】
【表3(2)】
【0047】
【発明の効果】本発明方法を適用することにより、海水
環境で使用される耐海水鋼からなる構造物の溶接部、す
なわち溶接熱影響部や溶接金属部における選択腐食を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いた溶接部を含む腐食試験片を作製
する際の開先加工の説明図である。
【図2】実施例で用いた腐食試験片の採取方法の説明図
である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で、C: 0.005〜0.15%、Si: 0.1
    〜0.5 %、Mn: 0.4〜0.9 %、P:0.03%以下、S:
    0.010%以下、Cu:0.05〜0.50%、Ni:0.05〜0.70%お
    よびCr:0.50〜5.0 %を含有し、残部が実質的にFeであ
    る耐海水鋼を、溶接部の溶接金属の化学組成が、Cu及び
    Niについては耐海水鋼母材のCuおよびNi含有量よりもそ
    れぞれ0.05%以上高く、かつ、 Cu(%)+Ni(%) が耐海水
    鋼母材の Cu(%)+Ni(%)よりも0.10〜0.80%の範囲で高
    く、Crについては耐海水鋼母材のCr含有量に対して−0.
    2 %ないし+0.3 %の範囲となり、その他の成分につい
    ては、実質的に耐海水鋼母材と同じ範囲となるように溶
    接することを特徴とする耐海水鋼の溶接部の防食方法。
  2. 【請求項2】重量%で、C: 0.005〜0.15%、Si: 0.1
    〜0.5 %、Mn: 0.4〜0.9 %、P:0.03%以下、S:
    0.010%以下、Cu:0.05〜0.50%、Ni:0.05〜0.70%、C
    r:0.50〜5.0 %およびMo:0.05〜0.6 %を含有し、残
    部が実質的にFeである耐海水鋼を、溶接部の溶接金属の
    化学組成が、Cu及びNiについては耐海水鋼母材のCuおよ
    びNi含有量よりもそれぞれ0.05%以上高く、かつ、 Cu
    (%)+Ni(%) が耐海水鋼母材の Cu(%)+Ni(%) よりも0.1
    0〜0.80%の範囲で高く、Crについては耐海水鋼母材のC
    r含有量に対して−0.2 %ないし+0.3 %の範囲とな
    り、また、Moについては耐海水鋼母材のMo含有量に対し
    て0〜+0.2 %の範囲となり、その他の成分について
    は、実質的に耐海水鋼母材と同じ範囲となるように溶接
    することを特徴とする耐海水鋼の溶接部の防食方法。
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