JP2640409B2 - 繊維製遮音材 - Google Patents
繊維製遮音材Info
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Description
物用、家電製品等に使用する繊維製遮音材に関する。
ームと車室内を隔てるダッシュパネル、フロアー、トラ
ンクルーム等の鋼板部位、音楽教室やマンションの各戸
の床等の建築物、エアコン、コンプレッサー、掃除機等
の騒音を発生する家電製品等には、防音対策として、繊
維原料を嵩高性に加工したものを成形したり、フォーム
材の成形物等の吸音材と遮音性シートが一体化して使用
されたりしている。
物、家電製品等のより一層の騒音の低減化、静寂化の要
請から更に優れた防音効果を有する防音材の開発が待ち
望まれているのが現状であり、かかる目的を達成するた
めに吸音材の目付量を多くし、嵩高く形成する方法によ
れば、防音効果の向上にはなるが、防音効果の向上に比
例して防音材自体の著しい重量の増加になり、省エネル
ギー上、設計上、経済上、作業性の観点から好ましくな
い。
維製基材の目付量を全く増加せしめることなく、全ての
周波数領域において、要求される防音効果を満足せしめ
る繊維製遮音材を開発することを目的とする。
して、本発明者らは鋭意研究の結果、繊維製基材を構成
する繊維成分の繊維径を特定し、更に成形後、表皮材と
の一体化後の動的弾性率を特定することにより、全周波
数領域において優れた防音効果を顕現し得ることを見出
すに至ったものであり、しかして本発明の要旨は、以下
に存する。
脂からなる繊維製基材と表皮材からなる繊維製遮音材で
あって、その原料となる繊維及び熱可塑性樹脂の目付量
が1kg/m2、厚さが10mm及び表皮材と一体化成
形したときの繊維製遮音材の動的弾性率が2×104N
/m2以下となることを特徴とする繊維製遮音材。
脂からなる繊維製基材と表皮材からなる繊維製遮音材で
あって、その原料となる繊維及び熱硬化性樹脂の目付量
が1kg/m2、厚さが10mm及び表皮材と一体化成
形したときの繊維製遮音材の動的弾性率が2×104N
/m2以下となることを特徴とする繊維製遮音材。
脂及び熱硬化性樹脂からなる繊維製基材と表皮材からな
る繊維製遮音材であって、その原料となる繊維及び熱可
塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の目付量が1kg/m2厚さ
が10mm及び表皮材と一体化成形したときの繊維製遮
音材の動的弾性率が2×104N/m2以下となること
を特徴とする繊維製遮音材。
0μ以下の繊維であることを必須とし、繊維径が50μ
以下の繊維であれば、綿、麻、羊毛等の動植物性繊維、
ガラスウール、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レー
ヨン、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレ
ン繊維、カーボン繊維、カイノール等の有機系、無機系
の天然あるいは合成繊維、各種の金属繊維等の使用が可
能である。使用する繊維の繊維径が50μを超える場
合、全周波数領域において一定以上の優れた吸音性能を
満足するという本発明の特徴を顕現し得ない虞れがあり
好ましくない。
リエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を使用す
る場合、繊維成分1kgに対して、100g以上の配合が
特に好ましく、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を単独
で、もしくは熱可塑性樹脂と併せて使用することは推奨
できる。熱硬化性樹脂の配合は繊維製基材の成形性、形
状保持性に優れる反面、全量の5重量%以上配合する
と、動的弾性率が上がり、遮音性が低下するおそれがあ
る。製法の一例として、フリースを形成した後、加熱し
てセミキュア状態の繊維製基材となし、該繊維製基材を
適当な大きさに裁断し、任意の形状に成形するために成
形型の上に載置して、加圧成形もしくは加熱加圧成形す
ることにより製品化する。
付量が1kg/m2の場合には、表皮材と一体化後の成
形後の厚さが10mmのときの繊維製遮音材の動的弾性
率が2×104N/m2以下、特に好ましくは1×10
4N/m2以下となるように成形することが必要であ
り、かかる成形により、全周波数領域において一定以上
の優れた吸音性能を満足し得るものである。ここで動的
弾性率に関して説明する。動的粘弾性において、応力が
正弦的に変化すれば、ひずみも同じ振動数で正弦的に変
化するが、位相は応力のそれよりσだけ遅れる。いま応
力を、ひずみと同位相の成分σ’と、ひずみより90゜
だけ位相の進んでいる成分σ”とに分解するとき、G’
=σ’/γoを動的弾性率という。ただし、γoはひず
みの振幅である。即ち、目付量が1kg/m2の場合に
は、繊維製基材の成形後の厚さが10mm及び表皮材と
一体化する様に成形した時の繊維製遮音材の動的粘弾性
率で本発明になる繊維製遮音材を特定するが、添付した
図1の通り、目付量が同じ1kg/m2の繊維製基材で
あれば、10mmに成形した場合にはその動的弾性率は
2×104N/m2以下である必要があり、5mmに成
形した場合には3.6×104N/m2以下、20mm
に成形した場合には9×103N/m2以下である必要
がある事が示されている。図1には同様の繊維製基材の
目付量を1.2kg/m2とした場合及び0.8kg/
m2とした場合についても表示するものであり、かかる
グラフから目付量を1.2kg/m2とした場合、成形
後の厚さを10mmとすれば動的弾性率が2.9×10
4N/m2以下である必要があり、5mmに成形した場
合には4.8×105N/m2以下、20mmに成形し
た場合には1.2×104N/m2以下である必要があ
る事が示されている。同様にして、0.8kg/m2と
した場合については成形後の厚さを10mmとすれば動
的弾性率が1.9×104N/m2以下である必要があ
り、5mmに成形した場合には2.8×104N/m2
以下、20mmに成形した場合には6.2×103N/
m2以下である必要がある事が示されている。
維製基材の片面に設け、動的弾性率の低下のために用い
るものであり、10〜200μ程度の繊維径の繊維をニ
ードルパンチあるいは熱可塑性樹脂等のバインダーによ
り不織布化したものを使用する。厚みと重量は、それぞ
れ0.5〜5mm及び50〜200g/m2 程度である。
の成形時に、合成ゴム、天然ゴム、再生ゴム等のゴム
や、瀝青質物、合成樹脂等のバインダーに必要に応じ体
質顔料、添加剤等の充填剤を配合し、混練、圧延、シー
ト化した遮音性能に優れた遮音材とともに、同時に成形
した後、表皮材と一体化する事も可能であり、優れた遮
音性能を有する防音材となし得る。
記載する。いうまでもなく、本発明は以下の実施例に限
定されるものではない。
と繊維径の中心が30μのレーヨン40重量%からなる
混合繊維原料100重量部に熱可塑性樹脂としてポリエ
チレン樹脂を20重量部混合してフリースとなし、その
後加熱してセミキュア状態とし、裁断して繊維製基材を
製造した。該繊維製基材を180℃で1分間プレヒート
した後、5℃に冷却した下金型上に載置して上金型を降
下せしめ、100kg/cm2 にて1分間、冷却加圧成
形し、後加工にて100g/m2 のポリエステル製不織
布を一体化した面重量1100g/m2 の成形物1を作
成した。上記繊維製基材を10mm厚に成形後、表皮材を
一体化後の動的弾性率は1.5×104 N/m2 であっ
た。
維径の中心が30μのポリエステル40重量%からなる
混合繊維原料100重量部に熱可塑性樹脂としてポリエ
チレン樹脂を15重量部、更にフェノール樹脂を5重量
部混合してフリースとなし、その後加熱してセミキュア
状態とし、裁断して繊維製基材を製造した。該繊維製基
材を180℃で1分間プレヒートした後、5℃に冷却し
た下金型上に載置して上金型を降下せしめ、100kg
/cm2 にて1分間、冷却加圧成形し、後加工にて10
0g/m2 のポリエステル製不織布を一体化した面重量
1100g/m2 の成形物2を作成した。上記繊維製基
材を10mm厚に成形後、表皮材を一体化後の動的弾性率
は1.0×104 N/m2 であった。
維径の中心が30μのレーヨン50重量%からなる混合
繊維原料100重量部にフェノール樹脂を5重量部混合
してフリースとなし、その後加熱してセミキュア状態と
し、裁断して繊維製基材を製造した。該繊維製基材を2
00℃に加熱した下金型上に載置して上金型を降下せし
め、100kg/cm2 にて1分間、加熱加圧成形し、
後加工にて100g/m2 のポリエステル製不織布を一
体化した面重量1100g/m2 の成形物3を作成し
た。上記繊維製基材を10mm厚に成形後、表皮材を一体
化後の動的弾性率は1.9×104 N/m2 であった。
維径の中心が55μのナイロン50重量%と繊維径の中
心が60μのポリエステル40重量%からなる混合繊維
原料100重量部に熱可塑性樹脂としてポリエチレン樹
脂を20重量部混合してフリースとなし、その後加熱し
てセミキュア状態とし、裁断して繊維製基材を製造し
た。該繊維製基材を180℃で1分間プレヒートした
後、5℃に冷却した下金型上に載置して上金型を降下せ
しめ、100kg/cm2 にて1分間、冷却加圧成形
し、後加工にて100g/m2 のポリエステル製不織布
を一体化した面重量1100g/m2 の繊維製遮音材の
成形物4を作成した。上記繊維製基材を10mm厚に成形
後、表皮材を一体化後の動的弾性率は6.0×104 N
/m2 であった。
のゴム系シートと一体化後の各周波数における防音効果
を測定した。
ある。数字が大きいほど防音効果が高い。
全ての周波数領域において要求されている防音効果を満
足するものであることが明らかになった。
の厚さと動的弾性率との関係を表したグラフである。動
的弾性率は(株)レオロジー社製のDVEレオスペクト
ラーを使用して測定した。●は繊維製基材の目付量が1
kg/m2のとき表皮材と一体化成形後の繊維製遮音材
の動的弾性率、▲黒四角▼は繊維製基材の目付量が1.
2kg/m2のとき表皮材と一体化成形後の繊維製遮音
材の動的弾性率、▲は繊維製遮音材の目付量が0.8k
g/m2のとき表皮材と一体化成形後の繊維製遮音材の
動的弾性率である。
Claims (3)
- 【請求項1】 繊維径が50μ以下の繊維及び熱可塑性
樹脂からなる繊維製基材と表皮材からなる繊維製遮音材
であって、その原料となる繊維及び熱可塑性樹脂の目付
量が1kg/m2、厚さが10mm及び表皮材と一体化
成形したときの繊維製遮音材の動的弾性率が2×104
N/m2以下となることを特徴とする繊維製遮音材。 - 【請求項2】 繊維径が50μ以下の繊維及び熱硬化性
樹脂からなる繊維製基材と表皮材からなる繊維製遮音材
であって、その原料となる繊維及び熱硬化性樹脂の目付
量が1kg/m2、厚さが10mm及び表皮材と一体化
成形したときの繊維製遮音材の動的弾性率が2×104
N/m2以下となることを特徴とする繊維製遮音材。 - 【請求項3】 繊維径が50μ以下の繊維及び熱可塑性
樹脂及び熱硬化性樹脂からなる繊維製基材と表皮材から
なる繊維製遮音材であって、その原料となる繊維及び熱
可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の目付量が1kg/m2厚
さが10mm及び表皮材と一体化成形したときの繊維製
遮音材の動的弾性率が2×104N/m2以下となるこ
とを特徴とする繊維製遮音材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4339458A JP2640409B2 (ja) | 1992-11-27 | 1992-11-27 | 繊維製遮音材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4339458A JP2640409B2 (ja) | 1992-11-27 | 1992-11-27 | 繊維製遮音材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06166941A JPH06166941A (ja) | 1994-06-14 |
JP2640409B2 true JP2640409B2 (ja) | 1997-08-13 |
Family
ID=18327663
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4339458A Expired - Lifetime JP2640409B2 (ja) | 1992-11-27 | 1992-11-27 | 繊維製遮音材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2640409B2 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS51148750A (en) * | 1975-06-16 | 1976-12-21 | Daicel Chem Ind Ltd | A process for manufacturing sound absorbing and heat insulating materi al based on cellulose acetate fibers |
JPS583854A (ja) * | 1981-07-01 | 1983-01-10 | 日本特殊塗料株式会社 | 車輛用軽量成形防音材及びその製造方法 |
JPH0274652A (ja) * | 1988-09-07 | 1990-03-14 | Tamagawa Seni Kogyosho:Kk | 積層フエルト |
JPH04146250A (ja) * | 1990-10-03 | 1992-05-20 | Hayashi Telempu Co Ltd | フェルト |
-
1992
- 1992-11-27 JP JP4339458A patent/JP2640409B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06166941A (ja) | 1994-06-14 |
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