JP2640202B2 - トラッキングサーボ回路 - Google Patents

トラッキングサーボ回路

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JP2640202B2
JP2640202B2 JP23790492A JP23790492A JP2640202B2 JP 2640202 B2 JP2640202 B2 JP 2640202B2 JP 23790492 A JP23790492 A JP 23790492A JP 23790492 A JP23790492 A JP 23790492A JP 2640202 B2 JP2640202 B2 JP 2640202B2
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  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスクからの反射
光が通る対物レンズを、回転する光ディスクの所定トラ
ックへ移動すべく制御するトラッキングサーボ回路に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図1は従来のトラッキングサーボ回路の
構成を示すブロック図である。このトラッキングサーボ
回路は、レーザダイオード1が出射したレーザ光が凸レ
ンズ2により平行光になり、ハーフミラー3を通った
後、対物レンズ4を通り、モータ5により回転させられ
る光ディスク6の表面に投射される。光ディスク6で反
射したレーザ光は対物レンズ4、ハーフミラー3及びレ
ンズ8を通って2分割光検知器9上に集光する。2分割
光検知器9の出力はアンプ10,11 により増幅されてアン
プ10の出力信号は差動アンプ12の正入力端子12a 及び加
算アンプ13の一側正入力端子13a に入力される。またア
ンプ11の出力信号は差動アンプ12の負入力端子12b 及び
加算アンプ13の他側正入力端子13b に入力される。それ
により差動アンプ12はアンプ10,11 の各出力信号の差た
る差信号Xを出力し、また加算アンプ13はアンプ10,11
の各出力信号の和たる和信号Yを出力する。
【0003】これらの差信号X及び和信号Yは除算器14
に入力され、除算器14は光ディスク6の光反射率変化又
はレーザ光の光量変化等による差信号Xのレベル変化を
除去すべく、差信号Xを和信号Yで除算して正規化し、
正規化したトラッキングエラー信号X′を出力する。こ
のトラッキングエラー信号X′はサーボ系を安定化する
ための位相補償回路16を通ってアンプ17に入力され、ア
ンプ17は入力されたトラッキングエラー信号を増幅して
トラッキングアクチュエータ7を駆動できる駆動信号に
なし、この駆動信号をトラッキングアクチュエータ7に
与えて、対物レンズ4をレーザ光の光軸と直交する方
向、即ち光ディスク6の径方向へ移動させてレーザ光を
光ディスク6のトラックに追従させるトラッキングサー
ボを行う。
【0004】ところでモータ5により回転させられる光
ディスク6は一般に偏心しており、そのため光ディスク
6を回転させた状態で定位置から光ディスク6にレーザ
光を投射すると、光ディスク6に投射したレーザ光は、
光ディスクの外周側と内周側との所定距離内を往復移動
して、複数本のトラックを繰り返し横断することにな
る。従って、光ヘッドをフォーカスサーボ動作させ、ト
ラッキングサーボ動作をさせていない場合は、トラック
のランド(記録部)及びグルーブ(溝部)の位置で零ク
ロスする図2(a) に示すsin 波状の差信号Xが差動アン
プ12により得られる。また、ランド又はグルーブの位置
で最大値となる図2(b) に示すcos 波状の和信号Yが加
算アンプ13により得られる。
【0005】ところで、光ヘッドが目標トラックをシー
クする場合は、目標トラックのランド又はグルーブに対
応した差信号Xの零クロス時点でトラッキングサーボに
引き込むよう制御する。その場合、光ヘッドを目標トラ
ックの途中まで一旦加速した後に減速させ、目標トラッ
ク上で光ヘッド(対物レンズ)の移動速度を零にするの
が望ましい。しかし光ヘッドの移動時における速度検出
誤差等により、シーク動作からトラッキングサーボ動作
へ移行するときの光ヘッドの移動速度(突入速度)は零
に出来ないのが現状である。そこで差信号Xの零クロス
時点にトラッキングサーボ動作を行わせても、目標トラ
ックのランド中心へ光スポットを直ちに整定させるのが
難しく、ランド中心から僅かな距離を行き過ぎた後にト
ラック中心に引き戻されることになる。一般に差信号X
はトラックピッチを1周期としたsin 波状信号であり、
センサ中心(零クロス時点)から遠ざかるにしたがい波
形の傾きが小さくなってセンサ感度が低下する。また1/
4 トラック以上行き過ぎるとセンサの傾きが反転し逆極
性となる。したがって、光ヘッドの突入速度が大きい場
合は、目標トラックからの行き過ぎ量も大きく、センサ
感度が低下した領域、または逆極性の領域に達して、ト
ラッキングサーボの引込みが失敗する虞れがある。つま
り目標トラックをオーバランした後、隣りのトラックで
トラッキングサーボに引き込むことが起こり得て、光ヘ
ッド(対物レンズ)をオーバランさせずに目標トラック
へ移動させるのが難しく、目標トラックをシークするの
に長い時間を必要とする。
【0006】そこで斯かる不都合を解消すべく、図3
(a) に示す如くトラック位置で最大になるcos 波状の和
信号va に対して、図3(b) に示す如くトラック位置で
最小になる sin波状の差信号vb を得て、この差信号v
b を直流成分を除去した和信号va で除した信号の tan
-1を演算し、その演算値により図3(c) に示す鋸歯状波
の信号vx ′を得、この鋸歯状波の信号vx ′にその所
定領域でオフセットを加えて図3(d) に示す如く1トラ
ック間で線形の信号vx を得て、この信号vx によりト
ラッキングサーボに引込めるようにしたトラッキングサ
ーボ装置が特開昭63-181179 号に示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、前述した
ようにセンサ感度が1トラック間で一定したセンサ信号
が得られるが、このセンサ感度において、光ヘッドがト
ラッキングサーボの引込み能力を越えた突入速度に達す
ると、1トラック間を線形化して引込み能力を向上させ
たにも拘らず引込みに失敗することになる。また1トラ
ック間の線形化にともない、サーボ系のダイナミックレ
ンジを大きくする必要があるが、ハードウエア上の制限
からダイナミックレンジを大きくできない場合は、線形
化した信号が途中で飽和することになり、この飽和にと
もなってトラッキングサーボの引込み能力が低下した場
合は、トラッキングサーボの引込みが失敗する虞れがあ
るという問題がある。一方、1トラック間を線形化した
信号を得るためには、図3(b) に示す差信号を、直流成
分を除去した和信号で除した信号の tan-1を演算して、
その演算値に図3(c) に示す如くオフセットを加えて図
3(d) に示す鋸歯状波のセンサ信号を得ているが、この
オフセットを加える時点を定めるのに和信号の情報を用
いている。しかし、連続サーボ方式では、ヘッダ部が検
出されるから和信号の情報が乱れ、線形化したセンサ信
号が得られないという問題がある。
【0008】本発明は斯かる問題に鑑み、第1発明では
光ヘッドの突入速度が大きい場合、またサーボ系のダイ
ナミックレンジが十分に確保できない場合でもトラッキ
ングサーボの引込みを失敗することがないトラッキング
サーボ回路を提供することを目的とし、第2発明では和
信号の情報を用いずにセンサ信号を線形化して、連続サ
ーボ方式であってもトラッキングサーボの引込みが失敗
することがないトラッキングサーボ回路を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1発明は、光ディスク
からの反射光を受光する2つの光検知器夫々の出力信号
の差信号を和信号により正規化したトラッキングエラー
信号を得、このトラッキングエラー信号の sin-1を演算
する手段を備え、和信号の平均レベルからの正又は負の
位置情報と、算出した演算値に基づいて線形領域の傾斜
角度が異なる線形領域を有する補正トラッキングエラー
信号を得て、この補正トラッキングエラー信号により対
物レンズをトラッキングサーボに引込む構成にする。
【0010】第2発明は、光ディスクからの反射光を受
光する2つの光検知器夫々の出力信号の差信号に関連す
るトラッキングエラー信号の sin-1を演算する演算手段
を備え、演算手段によりトラッキングエラー信号の sin
-1を演算して得た三角波の補正トラッキングエラー信号
を得、この補正トラッキングエラー信号により対物レン
ズをトラッキングサーボに引込む構成にする。
【0011】
【作用】第1発明では2つの光検知器夫々の出力信号に
より得た信号を信号で正規化してトラッキングエラ
ー信号を得る。得られたトラッキングエラー信号の sin
-1を演算する。和信号の平均レベルからの正又は負の位
置情報と、算出した演算値とにより傾斜角度が異なる線
形領域からなる補正トラッキングエラー信号を得る。こ
の補正トラッキングエラー信号により対物レンズをトラ
ッキングサーボに引込む。これにより、トラッキングサ
ーボに引込むときに、トラッキングサーボの能力が変わ
りトラッキングサーボに確実に引込める。
【0012】第2発明では、2つの光検知器夫々の出力
信号により得た差信号の sin-1を演算する。演算した演
算値により差信号に同期した三角波の補正トラッキング
エラー信号を得る。この補正トラッキングエラー信号に
より対物レンズをトラッキングサーボに引込む。これに
より、三角波の傾斜方向により、ランドとグルーブとを
判別してトラッキングサーボに確実に引込める。また連
続サーボ方式によるヘッダ部を検出し和信号の平均レベ
ルからの正又は負の位置情報が反転しても、三角波の線
形領域が反転せず対物レンズは暴走しない。
【0013】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面により詳
述する。図4は第1発明に係るトラッキングサーボ回路
の模式的構成図である。光ヘッドに設けているレーザダ
イオード1が出射するレーザ光は凸レンズ2、ハーフミ
ラー3及び対物レンズ4を通って、モータ5で回転させ
られる光ディスク6の表面に投射される。
【0014】光ディスク6で反射したレーザ光は対物レ
ンズ4を通ってハーフミラー3で反射しレンズ8を通っ
て2分割光検知器9へ入射される。2分割光検知器9が
光電変換して出力する各信号はアンプ10,11 へ各別に入
力され、アンプ10の出力信号は差動アンプ12の正入力端
子12a 及び加算アンプ13の一側正入力端子13a へ入力さ
れる。アンプ11の出力信号は差動アンプ12の負入力端子
12b 及び加算アンプ13の他側正入力端子13b へ入力され
る。差動アンプ12が出力する差信号Xは除算器14へ入力
され、加算アンプ13が出力する和信号Yは除算器14及び
ゲイン制御部19へ入力される。
【0015】除算器14は、光ディスク6の光反射率変化
又はレーザ光の光量変化等による差信号Xのレベル変化
を除去すべく、差信号Xを和信号Yで除算して正規化し
たトラッキングエラー信号X′を出力するようになって
いる。除算器14から出力されたトラッキングエラー信号
X′は演算制御回路30へ入力される。演算制御回路30
は、それに入力されたトラッキングエラー信号X′の s
in-1を演算する図示しない演算部を備えている。また演
算制御回路30には和信号Yが正極性であるか負極性であ
るかを判別する図示しない例えばコンパレータからなる
和信号平均レベルからの位置情報検出部を備えている。
和信号Yはトラック横断信号であり、交流成分に着目し
た場合に平均レベル以上では正極性とし、平均レベル以
下では負極性とする。
【0016】更に、和信号Yが負になった時点で、トラ
ッキングエラー信号X′の sin-1を演算して得た演算値
の正, 負符号を反転させて線形領域を延長させた補正ト
ラッキングエラー信号XO を作成し、またそれにオフセ
ットを加える図示しない補正トラッキングエラー信号作
成部を備えている。演算制御回路30から出力された補正
トラッキングエラー信号XO はサーボ系を安定化するた
めの位相補償回路16を介して、トラッキングアクチュエ
ータ駆動用アンプ17へ入力される。トラッキングアクチ
ュエータ駆動用アンプ17は後述するトラッキングアクチ
ュエータ7を駆動すべく補正トラッキングエラー信号X
O を増幅してその駆動信号を出力するようになってい
る。このトラッキングアクチュエータ駆動用アンプ17の
駆動信号は、対物レンズ4をレーザ光の光軸と直交する
方向(矢符方向)へ移動させるトラッキングアクチュエ
ータ7へ与えられる。
【0017】次にこのように構成したトラッキングサー
ボ回路の動作を、演算制御回路30における信号波形を示
す図5とともに説明する。レーザダイオード1がレーザ
光を出射すると、そのレーザ光は凸レンズ2により平行
光になり、ハーフミラー3を通った後、対物レンズ4を
通り対物レンズ4で集光されて、モータ5により回転さ
せられている光ディスク6の表面に投射される。
【0018】そして光ディスク6で反射したレーザ光は
レンズ8を通って2分割光検知器9上に集光する。2分
割光検知器9はそれに入射した光を光電変換した各信号
を出力し、その出力信号をアンプ10,11 により増幅す
る。増幅された各信号は差動アンプ12に入力されて差信
号Xを得、これを除算器14へ入力し、また、加算アンプ
13に入力されて和信号Yを得、これを除算器14に入力す
る。
【0019】除算器14は差信号Xを和信号Yで除算して
正規化し、正規化したトラッキングエラー信号X′を演
算制御回路30へ入力する。
【0020】演算制御回路30は、トラッキングエラー信
号X′の sin-1を演算する。ここでトラッキングエラー
信号X′が、トラック (ランド) からの半径方向の距離
x、振幅A、トラックピッチPに対して X′=A sin{(2π/P)x} …(1) で表わされるとすると、トラッキングエラー信号X′の
sin-1を演算して得られる図5(a) に実線で示す三角波
1 (TG) は、 TG=A sin-1(X′/A)=A(2π/P)x …(2) に基づいて得られる。
【0021】ここでトラック間の半径方向の距離をxと
した場合、0トラックから−1/4(1/4)トラックの間で
は、(2) 式により演算し、−1/4(1/4)トラックから−1/
2(1/2)トラックの間においては、図5(b) に示すように
和信号Yが負であることを検出した情報に基づいて(1)
式に定数α (α>1)を乗じて破線で示した直線L2
得る。そして、この直線L2 を示す演算値の正,負符号
を反転させて、直線L2をx軸を対称に折返して破線で
示す直線L3 を得る。その後、オフセットαπA+πA
を加えて1点鎖線で示す直線L4 を得る。これにより−
1/4(1/4)トラックから−1/2(1/2)トラックの間のセンサ
感度を高める。また補正トラッキングエラー信号XO
その負側においても正側と同様にトラッキングエラー信
号の sin-1を演算した演算値に基づいて線形領域を得
る。
【0022】このようにして図6に実線で示す補正トラ
ッキングエラー信号XO を得る。このようにして得られ
た補正トラッキングエラー信号XO を位相補償回路16に
より位相補償してトラッキングアクチュエータ駆動アン
プ17で増幅した後、トラッキングアクチュエータ7へ与
えてトラッキングアクチュエータ7を駆動する。
【0023】この補正トラッキングエラー信号XO によ
れば、−1/4(1/4)トラックから−1/2(1/2)トラックの間
は直線L4 の傾きを大きく、センサ感度を高めている、
換言すればサーボ系のゲインを大きくしているので、破
線で示すセンサ感度でトラッキングサーボの引込みが限
界であるという対物レンズ4の突入速度が生じた場合で
も、トラッキングサーボの引込みを失敗することがな
く、トラッキングサーボの引込み性能を高め得る。
【0024】図7は補正トラッキングエラー信号XO
他の実施例を示す波形図である。この補正トラッキング
エラー信号XO は0トラックから−1/4(1/4)トラックの
間では前記(1) 式により演算して実線で示す直線L1
得、−1/4(1/4)トラックから−1/2(1/2)トラックの間に
おいては、図7(b) に示すように和信号Yが負であるこ
とを検出した情報に基づいて(1) 式に定数α(α<1)
を乗じて実線で示した直線L4 を得る。
【0025】そして図5(a) で説明したと同様の演算制
御により図7(a) に示すように−1/4(1/4)トラックから
−1/2(1/2)トラックの間でセンサ感度を低下させた補正
トラッキングエラー信号XO を得る。そしてこの補正ト
ラッキングエラー信号XO により前述したと同様にトラ
ッキングアクチュエータ7を駆動する。この補正トラッ
キングエラー信号XO によれば、−1/4(1/4)トラックか
ら−1/2(1/2)トラックの間でセンサ感度が低下し、引込
み能力も小さくなるが、破線で示すようにサーボ回路の
ダイナミックレンジの関係により、1トラック間を線形
化した場合に飽和することがないので、光ヘッドが目標
トラックを通過して次のトラックに到達するまで、目標
トラックに引き戻す力を働かせることができる。したが
って、実質的には引込み能力が向上したことになる。
【0026】即ち、1トラック間を線形化することによ
り、サーボ回路のダイナミックレンジを越える場合に
は、飽和により実質的にセンサ感度が低下するため、補
正トラッキングエラー信号XO の飽和を防いで、その飽
和によるトラッキングサーボの引込み能力の低下を防止
できる。なおトラッキングエラー信号X′の sin-1を演
算したが、除算器14に入力される差信号Xの sin-1を演
算しても同様の効果が得られる。
【0027】図8は補正トラッキングエラー信号X′の
第2発明の実施例の波形図である。図4で示したトラッ
キングサーボ回路において、演算制御回路30が、それに
入力されたトラッキングエラー信号X′の sin-1を前記
(2) 式で演算すると、その演算値により図8に示す如く
−1/4(1/4)トラックで最大値となる三角波が得られる。
そしてこの三角波は図8から明らかなようにトラッキン
グエラー信号X′ (差信号X) に同期して得られて、そ
の三角波の傾斜方向によってランドとグルーブとの区別
を明確にできる。この補正トラッキングエラー信号XO
が前述したと同様にトラッキングアクチュエータ7に与
えられて、トラッキングアクチュエータ7を駆動するこ
とになる。それによりトラックのランド位置又はグルー
ブ位置に確実にトラッキングサーボの引込みができる。
【0028】なお、このような三角波によって得られた
補正トラッキングエラー信号XO は、図5に示したよう
に和信号Yが負であることを検出したときでも、トラッ
キングエラー信号X′の sin-1を演算した演算値による
直線L2 を折返して、−1/4(1/4)トラックから−1/2(1/
2)トラックでトラッキングエラー信号X′の sin-1を演
算した演算値による直線を延長させるようにしていな
い。そのため連続サーボ方式であってヘッダ部が検出さ
れて図9(b) に示すように和信号Yの信号レベルの落ち
込みHD が生じ、前述したように和信号Yが負になって
も−1/2 トラックから−1/4 トラック間でトラッキング
エラー信号X′の sin-1を演算して得た演算値の直線が
折返されることがないから、和信号Yが正であるべき期
間に、和信号が誤ってレベル低下しても図9(a) に示す
ように補正トラッキングエラー信号XO 平均レベルか
らの正又は負の位置情報に変化が生じず、トラッキング
アクチュエータを誤駆動することがなく、対物レンズの
暴走を防止できる。
【0029】したがって、このような三角波の補正トラ
ッキングエラー信号XO によりトラッキングサーボの引
込みをする場合は、連続サーボ方式による場合であって
ヘッダ部の検出により和信号にレベル変化が生じても対
物レンズが暴走せず、対物レンズをトラッキングサーボ
に確実に引込ませることができる。なお、この場合も s
in-1の演算対象の信号はトラッキングエラー信号X′以
外に差信号Xであってもよい。
【0030】図10は差信号Xを和信号Yにより除算しな
いで補正トラッキングエラー信号XO を得るトラッキン
グサーボ回路を示したものである。このトラッキングサ
ーボ回路においては差信号Xはゲイン制御部19へ入力さ
れる。ゲイン制御部19には、光ディスク6の特定の光反
射率又はレーザダイオード1の特定の光強度に対するゲ
インが予め設定されている。ゲイン制御部19から出力さ
れる差信号Xは演算制御回路30へ入力され、演算制御回
路30から出力される補正トラッキングエラー信号X0
位相補償回路16へ入力される。和信号Yは図示しない他
の回路へ入力される。それ以外の構成は図3に示すトラ
ッキングサーボ回路において除算器14を除去した状態の
他の構成と同様となっており、同一部分には同符号を付
している。
【0031】このトラッキングサーボ回路は、差動アン
プ12が出力する差信号Xを、ゲイン制御部19により所定
レベルに制御する。その所定レベルの差信号の sin-1
前述したと同様に演算制御回路30で演算して、その演算
値で得られた補正トラッキングエラー信号X0 を出力
し、前述したと同様に補正トラッキングエラー信号X0
により、トラッキングサーボの引き込みをする。このよ
うにすれば光ディスク6の光反射率又はレーザダイオー
ド1の出射光の光強度が予め判っている場合は、差信号
Xを正規化するための除算器14を用いずに、トラッキン
グサーボを目標トラックに確実に引き込むことができ
る。
【0032】
【発明の効果】以上詳述したように第1発明は補正トラ
ッキングエラー信号を傾斜角度が異なる線形領域を備え
るようにしたので、オフトラック量が大きく対物レンズ
の突入速度が速い場合でも、対物レンズをトラッキング
サーボに確実に引込むことができる。第2発明は補正ト
ラッキングエラー信号を三角波にしたので、ランドとグ
ルーブとを区別でき、対物レンズをトラッキングサーボ
に確実に引込める。
【0033】また連続サーボによりヘッダ部で和信号の
レベルの極性が反転しても対物レンズが暴走することが
ない。したがって本発明によればトラッキングサーボの
引込み性能が高いトラッキングサーボ回路を提供できる
優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のトラッキングサーボ回路の模式的構成図
である。
【図2】和信号及び差信号の波形図である。
【図3】差信号により補正トラッキングエラー信号を得
る過程の波形図である。
【図4】本発明に係るトラッキングサーボ回路の模式的
構成図である。
【図5】トラッキング信号及び和信号に基づいて補正ト
ラッキングエラー信号を得る過程を説明する波形図であ
る。
【図6】トラッキングエラー信号の sin-1を演算した演
算値による第1発明に係る補正トラッキングエラー信号
の線図である。
【図7】トラッキングエラー信号及び和信号に基づいて
得た他の補正トラッキングエラー信号の線図である。
【図8】トラッキングエラー信号に基づいて得た第2発
明に係る補正トラッキングエラー信号の線図である。
【図9】連続サーボ方式におけるヘッダ部を検出した場
合の和信号及び補正トラッキングエラー信号のレベル変
化を示す説明図である。
【図10】トラッキングサーボ回路の他の構成例を示す
模式的構成図である。
【符号の説明】
1 レーザダイオード 3 ハーフミラー 4 対物レンズ 6 光ディスク 7 トラッキングアクチュエータ 9 2分割光検知器 10,11 アンプ 12 差動アンプ 13 加算アンプ 19 ゲイン制御部 30 演算制御回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物レンズを通った光ディスクからの反
    射光を受光する2つの光検知器夫々の出力信号の差信号
    及び和信号を得、該差信号に関連するトラッキングエラ
    ー信号によりトラッキングアクチュエータを駆動して、
    前記対物レンズを所定トラックへ移動すべくトラッキン
    グサーボの引込み動作をするトラッキングサーボ回路に
    おいて、 前記トラッキングエラー信号の sin-1を演算する演算手
    段を備え、該演算手段により、トラッキングエラー信号
    の sin-1を演算した演算値及び前記和信号の平均レベル
    からの正又は負の位置情報に基づいて得られ傾斜角度が
    異なる線形領域からなる補正トラッキングエラー信号を
    得て、該補正トラッキングエラー信号に基づいて前記ト
    ラッキングアクチュエータを駆動して前記対物レンズを
    所定トラックへ移動すべく構成してあることを特徴とす
    るトラッキングサーボ回路。
  2. 【請求項2】 対物レンズを通った光ディスクからの反
    射光を受光する2つの光検知器夫々の出力信号の差信号
    に関連するトラッキングエラー信号によりトラッキング
    アクチュエータを駆動して前記対物レンズを所定トラッ
    クへ移動すべくトラッキングサーボの引込み動作をする
    トラッキングサーボ回路において、 前記トラッキングエラー信号の sin-1を演算する演算手
    段を備え、前記トラッキングエラー信号の sin-1を演算
    した演算値により補正トラッキングエラー信号を得て、
    該補正トラッキングエラー信号により前記トラッキング
    アクチュエータを駆動して、前記対物レンズを所定トラ
    ックへ移動すべく構成してあることを特徴とするトラッ
    キングサーボ回路。
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