JP2636752B2 - 車両走行安定化制御装置 - Google Patents

車両走行安定化制御装置

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JP2636752B2
JP2636752B2 JP6247740A JP24774094A JP2636752B2 JP 2636752 B2 JP2636752 B2 JP 2636752B2 JP 6247740 A JP6247740 A JP 6247740A JP 24774094 A JP24774094 A JP 24774094A JP 2636752 B2 JP2636752 B2 JP 2636752B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、車両、特に自動車の走
行時における安定性を判定し、車両の走行安定化を図る
べく駆動力を調節する車両走行安定化制御装置に関す
る。 【0002】 【従来の技術】走行状態に応じて発生する自動車の車輪
のスリップや車両の尻振り等の減少は車両の安定性を損
なう。このため、自動車に搭載された内燃機関の出力制
御や制動装置の制御を行い安定性を確保する装置が提案
されている。これらの装置は運転状態の各種パラメータ
を捉えてその値に応じて内燃機関の出力制御や制動装置
の制御をおこなっている。 【0003】例えば、単なるスリップ率あるいは車輪の
回転速度やカーブの程度等を走行状態のパラメータとし
て認識して、内燃機関の出力を調整したり、制動力を調
整したりする装置が知られている(特開昭58−169
48号)。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記装置は次
なる問題点を有し、未だ充分なものではなかった。すな
わち、上記スリップ率、車輪の回転速度、カーブの程度
等のパラメータは、車輪の回転速度や操舵量の検出値を
用いて演算され、この値によって車両安定性が判断され
ている。さらに、車速や旋回半径に応じてその値が切り
換えられる場合もある。 【0005】ところが、これらは経験的に、スリップ率
等の必要なパラメータを選択してその値を制御判断に利
用しているだけであり、滑り易い路面(対車輪の摩擦係
数が小さい路面)でも、そうでない路面でも本質的に制
御は変わらず、滑り易い路面においては充分な対応がで
きなかった。そこで、本発明では、特に車両の旋回走行
時において、路面の摩擦係数等に係わらず安定的に旋回
走行を行いえる車両走行安定化制御装置を提供すること
を目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による車両走行安定化制御装置は、車両に対
する旋回指令状態を検出する旋回指令状態検出手段と、
車両の実際の旋回状態を検出する旋回状態検出手段
と、車両の旋回時の横すべり角が許容範囲内であるかを
判断する横すべり角判断手段と、 前記旋回指令状態検出
手段の検出結果と前記実旋回状態検出手段の検出結果と
を比較することによって車両の安定性を判断する際に、
前記横すべり角判断手段の判断結果に応じて前記安定性
を判断する基準を2レベル有する安定性判断手段と、前
記安定性判断手段によって前記車両が不安定である旨判
断されたとき、車両の駆動力を調整する調整手段とを備
えることを特徴とする。 【0007】 【作用】上記構成により、車両に対する旋回指令状態を
ステアリングホイールの操舵角を検出する等の手段を用
いることによって検出する。また、車両の横すべり角
を、たとえば車輪の回転速度等に基づいて検出する。そ
して、この検出された旋回指令状態によって生ずるべき
旋回状態と、検出された実際の旋回状態とを比較する際
に、横すべり角の大きさが所定の許容範囲内にあるか否
かによって、判断基準を2レベル設け、横すべり角の大
きさに応じて安定性の度合いを判断する。そして、この
判断結果に応じて車両の駆動力が調整される。 【0008】従って、例えば車両の走行路面の摩擦係数
が低い場合であれば、コーナリングフォースが低いの
で、摩擦係数が高い場合と同様の操舵を行った場合に
は、その操舵角によって生ずるべき旋回状態が発生せ
ず、不安定状態と判断される。この際に、横すべり角の
大きさに応じて不安定状態の判断基準を変更することに
よって、不安定状態の判断に乗員のフィーリングを反映
することが可能である。すなわち、横滑り角は、車両の
進行方向と車体の方向との角度であり、この横すべり角
が大きくなれば、走行安定性が低下するとともに、乗員
に与える不安感が増大する。よってこのような場合に、
車両の不安定状態の判断基準を変更すれば、乗員のフィ
ーリングにあった安定化制御を実現できる。 【0009】 【実施例】次に、本発明の車両走行安定化制御装置の一
実施例を説明する。本発明はこれらに限られるものでは
なく、その要旨を逸脱しない範囲の種々の態様のものが
含まれる。図2に本発明の一実施例の車両走行安定化制
御装置の構成を示す。本実施例は前輪操舵・後輪駆動の
四輪車に本発明を適用した例である。 【0010】右前輪1、左前輪3、右後輪5及び左後輪
7のそれぞれに電磁ピックアップ式又は光電変換式の回
転速度センサ9、11、13、15が配置され、各車輪
1、3、5、7の回転に応じてパルス信号を出力してい
る。上記後輪5、7には、ディファレンシャルケース1
7と図示しない変速機、クラッチ等を介してガソリン式
内燃機関19からの駆動力が伝達される。 【0011】この内燃機関19の図示しない吸気管の
内、吸気ポートの近傍には燃料噴射弁21が吸気ポート
に向けて燃料を噴射するように配設され、この燃料噴射
弁21の上流には吸入空気の脈動を吸収する図示しない
サージタンクが設けられている。このサージタンクには
サージタンク内の吸入空気の圧力を検出する吸気圧セン
サ23が設けられている。更に、サージタンクの上流に
は図示しないスロットルバルブが配設されている。この
スロットルバルブの開度により流量が調節されて、内燃
機関19の燃焼室に供給される。このスロットルバルブ
はステッピングモータ25により開閉動作されるととも
に、その開度はポテンショメータからなるスロットルセ
ンサ27にて検出されている。定常時は、アクセルセン
サ28により検出されるアクセルペダルの踏み込み量に
応じてスロットルバルブの開度が制御される。 【0012】燃料供給処理は、図示しない燃料ポンプか
ら燃料タンク内の燃料が送出され、図示しない燃料供給
管を介して、上記燃料噴射弁21に供給され、この燃料
噴射弁21にて所定タイミングで噴射されることにより
なされる。更に各車輪1、3、5、7には各々油圧ブレ
ーキ装置29、31、33、35が配設され、ブレーキ
ペダル37または油圧制御用アクチュエータ39、4
1、43、45により油圧が各油圧管路47、49、5
3を介して、各油圧ブレーキ装置29、31、33、3
5に送られる。このため、アクチュエータ39、414
3、45でも、ブレーキペダル37でも車輪1、3、
5、7に対する制動力が調節できる。 【0013】定常時、ブレーキペダル37の踏み込みに
より、油圧シリンダ55に油圧が発生し、各車輪1、
3、5、7を制動することができるが、別にスリップ制
御用の油圧源として、内燃機関19の駆動又は電動モー
タの駆動によって油圧を発生する油圧ポンプ57も設け
られている。電子制御回路(ECU)59がこれら各ア
クチュエータ39、41、43、45を制御することに
より、油圧シリンダ55又は油圧ポンプ57からの油圧
を調節して油圧ブレーキ装置29、31、33、35に
送るので、各車輪1、3、5、7毎に制動力が調整でき
る。後輪5、7の油圧ブレーキ装置33、35を、一つ
に統一したアクチュエータにて油圧調節してもよい。 【0014】この他、必要に応じてハンドル61の操舵
角を検出する操舵角センサ63を設けたり、後輪5、7
に各々設けられている回転速度センサ13、15の替わ
りに、ディファレンシャルケース17の入力側の回転速
度センサ65を設けてもよい。上記電子制御回路59
は、CPU59a、ROM59b、RAM59c、及び
バックアップRAM59d等を中心に論理演算回路とし
て構成され、コモンバス59eを介して入力部59f及
び出力部59gに接続されて外部のセンサやアクチュエ
ータとの間で入出力を行う。 【0015】この電子制御回路59は、出力部59gを
介して、各センサの検出結果から演算算出した燃料噴射
弁21の開弁信号を燃料噴射弁21に出力し、油圧制御
用アクチュエータ39、41、43、45の開弁信号を
各アクチュエータ39、41、43、45に出力し、ま
たアクセルセンサ28及びスロットルセンサ27の検出
結果から演算算出したスロットルバルブの開度信号をス
テッピングモータ25に出力する。 【0016】次に、上記電子制御回路59により実行さ
れる制御を図4のフローチャートに基づいて説明する。
本制御は十分短い所定時間毎に繰り返して実行される処
理である。本処理ではまず横すべり角βを車輪の回転速
度ωから求め、そのβの値に応じて、内燃機関の出力を
調整するよう構成されている。 【0017】上記横すべり角βの定常値は下式のごとく
与えられる。 【0018】 【数1】 ここで、VBは車体速度を、kcはコーナリング係数
を、gは重力加速度を、l2は後輪接地点の中間点と車
両重心との距離を、dθはヨートレートを表している。 【0019】まずステップ100にて回転速度センサ
9、11、13、15の検出値から角車輪の回転速度
(右前輪ω1、左前輪ω2、右後輪ω3、左後輪ω4)
を読み込む。次にステップ110にてdθ/VBが算出
される。ここで、dθはヨーレートであり、VBは車体
速度であることから、θ/VBは旋回半径の逆数を表す
ことになる。 【0020】上記dθ、VBは下式により求められる。 【0021】 【数2】dθ=r ・(ω1−ω2)/A 【0022】 【数3】VB=r・(ω1+ω2)/2 ここで、rはタイヤ有効半径、Aはトレッドを表す。従
って、 【0023】 【数4】 となり、dθ/VBが推定値として求められる。 【0024】次にステップ120にて1−SR の値が算
出される。ここでSR は後輪側のスリップ率を示す。ま
た、前輪側のスリップ率をSF JCとすると、本車両は
後輪駆動車であることから、制動時以外では、SF はほ
ぼゼロと見なすことができ、下式が成り立つ。 【0025】 【数5】 次にステップ130にて、路面と後輪間の平均の摩擦係
数μを求める式に基づき推定値として算出される。 【0026】 【数6】 ここでWは車両総重量を、dVBは前後加速度を、WR
Oは静止時の後軸重量をhは重心高さを、lはホイール
ベースを表す。dVBは前記数式3で求められたVBを
微分すればよい。 【0027】尚、数式6より算出したμは、スリップ率
によって変化し、あるスリップ率(0.1〜0.2)で
ピーク値μpとなるので、次の方法でμpを求める。ま
ず、上記数式5よりSR を導出し、 (1)0.1<SR≦0.2(−0.2≦SR<−0.
1)のとき数式6より算出したμ値をピーク値μpとし
て採用する。 (2)SRが(1)以外の時 ・走行中に1回でも(1)の状態になってμp値が求め
られていれば、その値をそのまま採用する。 【0028】・SRが0.05以上0.1以下(−0.
1以上−0.05以下)では、線形近似によりSR=
0.1(−0.1)でピーク値μpとなるものとみな
し、μp=μ・0.1/│SR│からピーク値μpを推
定演算する。SRが以上のいずれにも該当しない場合に
は、μpとして通常舗装路の代表値μp=0.8を採用
する。 【0029】以上の方法により、所定周期(例えば10
msec) 毎にμpを算出し、これに所定のフィルタをかけ
た値を以下のピーク値μpとして改めて使用する。次に
ステップ140にて、上記求められた1−SRの値及び
μpの値を基に、図5のグラフに表される関係式からコ
ーナリング係数kcが求められる。この関係は所定のス
リップ率における横すべり角βと単位荷重当りのコーナ
リングフォースμpと摩擦係数μとの関係を実験で求
め、近似的に表したものである。即ち、下式のごとく、
表される。 【0030】SR>0.1の場合、 【0031】 【数7】 kc=(1.14+5.1・(1−SR)2 )・μp 0.1≧SR>0の場合、 【0032】 【数8】kc=5.2μp 次にステップ150にて、前記数式1に基づいて横すべ
り角βを算出し、これにノイズ除去となましのために所
定のフィルタ処理を施したものをβの推定値とする。 【0033】ついでステップ160にて、こうして算出
された横すべり角βが所定値βθ未満か否かを判定す
る。この所定値βθは車両走行の安定性を判定する基準
値である。例えば3〜5°に設定される。推定したβが
β0未満であれば、ステップ165にて内燃機関出力低
下処理の制御中か否かを判定し、否定判定であれば終了
し、肯定判定であればステップ170の処理に移り、ス
テップ160で肯定判定されてから所定時間td経過し
たか否かが判定される。ここで肯定判定されれば、車両
は安定な走行状態であるとして、特に何もなされない。
即ち、内燃機関は定常的な運転がなされる。 【0034】一方、ステップ160にて、βがβ0以上
であると判定されれば、ステップ180にて内燃機関出
力低下処理がなされる。ステップ170にて否定判定さ
れた場合も、制御のハンチングを防止するためにステッ
プ180の処理がなされる。ステップ180での内燃機
関出力低下処理は、例えば、次のようになされる。即
ち、SRについて前述の数式5の関係があることから、
1−SRが所定の範囲に入るように、スロットルバルブ
の開度が、ステッピングモータ25を介してECU59
にて制御される。上記所定の範囲とは、下式のごとくに
表される。 【0035】 【数9】K1<(ω1+ω2)/(ω3+ω4)<K2 ここでK1、K2は後輪の加速スリップ、減速スリップ
の限界を規定する基準値である。例えば、K1=0.9
(加速スリップ率0.1相当)、K2=1.05(減速
スリップ率0.05相当)に設定する。なお、K1、K
2は、路面摩擦係数のピーク値の推定値μpが小さい状
態、いわゆる低μ路(μp<0.3)、あるいは高速走
行時(VB>70km/h)の場合には、その値を、K1
=0.95、K2=1.0に切り替える。このことによ
り、回復困難な加(減)速スリップを防止し、後輪のコ
ーナリングパワーを大きく、かつヨーイングに対する復
元力も大きくできる。 【0036】本実施例は、上述のごとく車両走行安定性
の直接的指標である横すべり角βを推定し、その値を用
いて、車両の安定性を判定し、内燃機関の出力制御を実
行している。従って、極めて適切にかつ円滑に安定性回
復の処理を実行することができ、精度の高い安定性制御
がなされると共に、内燃機関の制御のみで十分に安定性
回復に対処できる。 【0037】また、所定の定数以外は車輪の回転速度の
みを検出して、横すべり角βを推定している。従って、
特別な装置を用いることなく、従来の回転速度センサを
利用して、横すべり角度βを推定でき、迅速な制御が可
能となる。次に第2実施例について説明する。第2実施
例は第1実施例とは、操舵角センサ63を設けた点と、
電子制御回路59により実行される制御の内、車両走行
安定性の判定に旋回半径データと蛇角データとの比較結
果を付加している点とが異なる。その制御のフローチャ
ートを図6に示す。 【0038】まず、ステップ200にて各車輪の回転速
度センサ9、11、13、15の検出値から各車輪の回
転速度(ω1、ω2、ω3、ω4)を読み込む。更に、
操舵角センサ63の検出値からハンドル61の操舵角δ
を読み込む。次にステップ210にて第1実施例と同様
にして横すべり角βが求められる。次にステップ220
にて、操舵比例パラメータρ1が下式のごとくに求めら
れる。 【0039】 【数10】 ここで、lはホイールベースを表す。dθ/VBは第1
実施例と同様にして求められる。 【0040】次にステップ230にて横すべり角許容パ
ラメータρ2が下式のごとく算出される。 【0041】 【数11】 ここでβsは予め定めた横すべり角の基準値であり、例
えば、3°〜5°に設定される。 【0042】次にステップ240にて上記ρ2が所定値
k2を越えているか否かが判定される。越えていなけれ
ば、否定判定されて、ステップ250にて、ρ2が所定
値k12を越えているか否かが判定される。越えていな
ければ、ステップ255にて内燃機関出力低下処理の制
御中か否かを判定し、否定判定であれば終了し、肯定判
定であればステップ260の処理に移り,、ステップ2
50(あるいは後述のステッフ270)で否定判定され
てから所定時間td経過したか否か判定される。ここで
肯定判定されれは、車両は安定な走行状態であるとし
て、特に何もなされない。即ち、内燃機関は定常的な運
転がなされる。 【0043】一方、ステップ240にて、ρ2が所定値
k2を越えていると判定されれば、ステップ270にて
ρ1が所定値,k11をこえているか否かが判定され
る。越えていなければ、ステップ255にて内燃機関出
力低下処理の制御中か否かを判定し、否定判定であれば
終了し、肯定判定であればステップ260の処理に移
り、ステップ270(あるいはステップ250)で否定
判定されてかさら所定時間td経過したか否かが判定さ
れる。ここで肯定判定されれは、車両は安定な走行状態
であるとして、特に何もされない。 【0044】一方、ステップ250にてρ1が所定値k
12を越えていると判定されれば、あるいはテスップ2
7にてρ1が所定値k11をこえていると判定されれ
ば、ステップ280にて第1実施例と同様に内燃機関出
力低下処理がなされる。ステップ260にて否定判定さ
れた場合も、制御のハンチングを防止するためにステッ
プ280の処理がなされる。 【0045】なお、ここで所定値k11と所定値k12
とは、k11<k12の関係にある。例えば、k11=
70%、K12=120%である。また所定値k2は例
えば60%に設定される。本実施例は、上述のごとく構
成されていることから、第1実施例の効果に加えて、操
舵比例パラメータρ1の判定により、更に精度よく車両
の走行安定性が判定でき、正確に内燃機関の制御が可能
となる。、次に、第3実施例について説明する。その制
御のフローチャートを図7に示す。 【0046】まずステップ300にて車両の走行状態が
安定か否かが判定される。この判定処理は第1実施例の
ステップ160〜170を利用してもよく、第2実施例
のステップ240〜270を利用してもよい。、安定と
判定されば、次にステップ310にて許容限界スリップ
率の判定基準値が設定される。 【0047】この判定基準値は第1実施例で述べた後輪
の加速スリップ・減速スリップの限界を規定する基準値
K1、K2である。その値は、例えば、K1=0.88
(加速スリップ率0.12相当)K2=1.05(減速
スリップ率0.05相当)に設定される。次にステップ
320にて第1実施例と同様に前述の数式9の関係が満
足されるように,スロットルバルブ制御がなされる。次
にステップ330にて駆動輪である後輪5、7の独立ブ
レーキ制御を実行する、即ち、左右輪5、7個々に、数
式5にて求められるスリップ率SRが所定値内に収まる
ようにECU59により、油圧制御用アクチュエータ4
3、45を介して後輪5、7のブレーキ油圧が制御され
る。 【0048】また、ステップ330において単に左右輪
独立にスリップ率SRを制御するのではなく、下式のご
とく、右と左の後輪5、7の回転速度ω3、ω4の関係
が満足されるよう、後輪5、7のブレーキ圧を制御して
もよい。 【0049】 【数12】 ここでK3はこの数式12がもちいられる場合にステッ
プ310にてK1、K2と同時に設定される。 【0050】例えば、K3=0.15に設定される。ま
たKは下式で表される値である。 【0051】 【数13】 ここでAは前軸のトレッド、Bは後軸のトレッドを表
す。 【0052】更に、安定的に制御するには、数式12の
関係に加えて、下式を満足するようにしてもよい。 【0053】 【数14】 尚、SRがすでにK3を越えていたら、次の判定式を用
いる。 【0054】 【数15】 ここでεは例えばε=0.01に設定される。勿論、数
式12と同様に右辺の式は省略して判定してもよい。 【0055】以上のごとく安定時は制御される。次に、
ステップ300にて否定判定された場合、即ち、次にス
テップ340が実行され、、ステップ310と同じく、
許容限界スリップ率の判定基準値K1、K2が設定され
る。ここでは不安定であるので、条件が厳しくなり、例
えば、K1=0.92(加速スリップ率0.08相
当)、K2=1.00(減速スリップ率0.00相当)
に設定される。次いでステップ350にて、第1実施例
と同様に前述の数式9の関係が満足されるように、スロ
ットルバルブの制御がなされる。 【0056】次にステップ360にていわゆる低μ路で
あるか否かが判定される。低μ(例えばμ≦0.3)で
はない通常の路面の場合には、ステップ360で否定判
定され、ステップ380にて、所定時間内の出力制御
(ステップ350)でスリップが数式9を満足する状態
となったか否かが判定される。肯定判定されれば、上記
ステップ330のようなブレーキ制御はなされず、一旦
終了する。 【0057】もし、ステップ360にて肯定判定された
場合、あるいはステップ380にて否定判定された場合
は、ブレーキ制御も加えるため、ステップ390以下の
処理がなされる。ステップ390にては右と左の前輪
1、3の回転速度ω1、ω2が比較される。これは前記
横すべり角βの符号の判定をするためである。即ち、ω
2>ω1(左前輪回転速度>右前輪回転速度)の場合、
β<0である。このときは、ステップ392にて更にβ
の低下、即ち、車体の右回転を助長するようなブレーキ
力が働かないように、例えば、右駆動輪(右後輪)5の
制動用のブレーキ圧が左駆動輪7のブレーキ圧以上にな
らないようガードされた左右駆動輪5、7のブレーキ制
御がなされる。このブレーキ制御は、ブレーキ圧のガー
ドが設けられている以外は、上記ステップ330でなさ
れると同様の制御がなされる。ただし、K3、εとして
は、より低い値を用いる。 【0058】一方、ω2<ω1(左前輪回転速度<右前
輪回転速度)の場合、β>0である。このときは、ステ
ップ394にて更にβの上昇、即ち、車体の左回転を助
長するようなブレーキ力が働かないように、例えば、左
駆動輪(左後輪)7の制動用のブレーキ圧が右駆動輪7
のブレーキ圧以上にならないようガードされた左右駆動
輪5、7のブレーキ制御がステップ392と同様になさ
れる。 【0059】こうして、処理を一旦終了し、再度、時間
割り込みによりステップ300の処理から開始される。
以上本実施例は、第1あるいは第2実施例の効果のごと
く、確実に走行安定性を判定できるとともに、更にその
判定にしたがって、ブレーキ制御も安定性を高める方向
に制御できる。 【0060】特に左右の路面でその摩擦係数μが大きく
違わなければ、上述の第3実施例のステップ390、3
92、394の代わりに、その処理を簡便化して、単に
両駆動輪5、7のブレーキ圧の差が所定値内に収まるよ
うに、ステップ330と同様な制御を実施してもよい。 【0061】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
結果的に路面の状態を取り込んで、旋回走行時の車両
の安定化制御を行うことができるので、路面の摩擦係数
等に係わらず安定的に旋回走行を行うことが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】実施例の制御システム構成図である。 【図2】ECUのブロック図である。 【図3】ECUによりなされる第1実施例の処理フロー
チャートである。 【図4】スリップ率とコーナリング係数kcとの関係を
表すグラフである。 【図5】ECUによりなされる第2実施例の処理フロー
チャートである。 【図6】ECUによりなされる第3実施例の処理フロー
チャートである。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 (1) 車両に対する旋回指令状態を検出する旋回指令
    状態検出手段と、 車両の実際の旋回状態を検出する旋回状態検出手段
    と、車両の旋回時の横すべり角が許容範囲内であるかを判断
    する横すべり角判断手段と、 前記旋回指令状態検出手段の検出結果と前記実旋回状態
    検出手段の検出結果と を比較することによって車両の安
    定性を判断する際に、前記横すべり角判断手段の判断結
    果に応じて前記安定性を判断する基準を2レベル有する
    安定性判断手段と、 前記安定性判断手段によって前記車両が不安定である旨
    判断されたとき、車両の駆動力を調整する調整手段と
    備えることを特徴とする車両走行安定下制御装置。
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