JP2635780B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2635780B2
JP2635780B2 JP1266815A JP26681589A JP2635780B2 JP 2635780 B2 JP2635780 B2 JP 2635780B2 JP 1266815 A JP1266815 A JP 1266815A JP 26681589 A JP26681589 A JP 26681589A JP 2635780 B2 JP2635780 B2 JP 2635780B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、電子写真方式による画像形成(潜像の顕像
化)を、トナーを用いて行う画像形成装置の改良に関す
る。
(従来の技術) 電子写真方式に基く画像形成装置として、反転現像法
を適用したレーザプリンタが知られている。第6図は上
記レーザプリンタの要部構成を断面的に示したもので、
1は潜像保持体たとえば感光ドラム、2は前記潜像保持
体1に保持された潜像を顕像化するトナー3が担持搬送
されるる現像ローラ4を具備した現像装置、5は前記潜
像保持体1上に顕像化された形成画像を転写材6たとえ
ば記録紙に転写する転写器、7は前記転写後潜像保持体
1面に残留している残留トナーをクリーニングして回収
するクリーニング装置、8は前記転写後潜像保持体1面
に残留している残留電荷を除去する除電ランプ、9は前
記潜像保持体1に新たに所要の潜像を形成するために表
面電位を付与する帯電器、10は前記潜像保持体1に新た
に付与された表面電位を露光により変え所要の潜像を形
成するレーザ光を用いた露光手段である。
しかして、上記画像形成装置による画像形成は次のよ
うに行われている。先ず、帯電器9によって感光ドラム
1面が所要の帯電電位Vo(Vo<0)に帯電され、次いで
レーザビーム10露光によって潜像形成が行われる。この
露光により感光ドラム1面の露光部は表面電位が減衰し
残留電位Vrとなる。かくして所要の潜像を形成した後、
現像装置2によって、感光ドラム1面と同極性に帯電
(負帯電)しているトナー3を用いて反転現像を行う。
つまり、トナー担持体である現像ローラ4に、感光ドラ
ム1面の未露光部(非画像部)の電位Voと露光部(画像
部)の電位Vrの間の電位Vb(|Vr|<|Vb|<|Vo|)を
現像電圧として印加し、前記感光ドラム1とで形成する
電界によって、前記未露光部(非画像部)ではトナーの
付着を抑制し、露光部(画像部)ではトナーの付着が行
われる。
上記により感光ドラム1面に付着したトナーは、転写
器5によって記録紙6に転写されるが、トナーはすべて
が転写されるとは限らず、感光ドラム1面上には残留ト
ナー3aが画像状に付着分布している。しかして、前記感
光ドラム1面上の残留トナー3aは、次のクリーニング装
置7によって除去され、除去された残留トナー3aは廃ト
ナー容器11に回収される。こうして感光ドラム1面をク
リーニングした後、除電ランプ8で全面露光して感光ド
ラム1表面の電荷を除去して再び帯電、露光などの工程
に移る。
一方、上記画像形成装置に対してクリーニング装置の
不要化および廃トナーの再使用を図ったクリーニングレ
ス画像形成装置が知られている。すなわち、現像装置に
よってクリーニング同時現像を行い、前記転写後の残留
トナーを現像装置内に回収する画像形成装置が、たとえ
ば特開昭59−133753号公報、特開昭59−157661号公報な
どによって知られている。
このクリーニングレス画像形成装置は、上記したよう
に現像装置によってクリーニング同時現像を行い、前記
転写後の残留トナーを現像装置内に回収するよう構成し
た点で特徴付けられる。しかして、このクリーニングレ
ス画像形成装置においては、感光体ドラム1面に転写後
の残留トナー3aが付着した状態で、次の画像形成プロセ
スに対する帯電電位Voが帯電器9によって付与される。
この帯電電位Vo付与時に、前記残留トナー3aも感光体ド
ラム1と同極性に帯電(負帯電)され、レーザビーム10
露光によって、潜像形成が行われる。前記潜像形成によ
り、露光部(画像部)は残留トナー3aが存在する領域を
含め表面電位が減衰し残留電位Vrとなる。
しかして、現像工程部に移ると現像装置2によりクリ
ーニング同時現像が行われる。つまり、感光体ドラム1
の画像部では、前記残留トナー3aが残存付着していても
前記露光による残留電位Vrと現像ローラ4の現像電圧Vb
とからなる電界によって、トナーは感光体ドラム1に付
着させられる。なお、この際非画像部では、感光体ドラ
ム1の表面電位Voと現像ローラ4の現像電位Vbからなる
電界によって、残留トナー3aは現像ローラ4に転移(付
着)して残留トナー3aのクリーニングが行われる一方、
現像ローラ4上のトナーの感光体ドラム1への付着が抑
制される。
上記により感光体ドラム1上に形成された画像は、転
写機構で転写材6に転写され、除電工程を経て再び帯電
工程、露光工程など経て所要の画像形成が繰り返され
る。このようにクリーナレス画像形成装置によれば、ク
リーニング装置やクリーニングされたトナー(廃トナ
ー)を収容する容器が不要となり装置の小形化を図り得
るばかりでなく、現像後の残留トナー3aも現像装置4に
回収され再使用し得るという利点がある。
しかし、前記クリーナレス画像形成装置においては、
転写後の残留トナー3aの状態によって形成される画像に
欠陥を生じ易いという問題がある。たとえば、転写用記
録紙が吸湿により低抵抗化した場合や転写用記録紙の材
質・厚さなどの相違により転写条件が最適値からズレた
場合においては、転写工程でトナーが感光体ドラム1面
に団魂状に残留する傾向があり、最悪の場合記録紙6の
皺などにより転写工程で、記録紙6と感光体ドラム1面
との接触が行われず、転写がなされない場合がある。し
かして、団魂状の残留トナー3aを付着したままでも、感
光体ドラム1面に対する所要の帯電はなし得るが(団魂
状の残留トナーを付着した面も帯電電位Voに帯電す
る)、次のレーザビーム露光10では、前記団魂状の残留
トナー3aが遮光するため、団魂状の残留トナー3aを付着
した領域の感光体ドラム1面の表面電位Voの減衰が不十
分となり、表面電位Voと所要の残留電位Vrとの中間的な
電位状態となる。したがって次のクリーニング同時現像
においては、表面電位Voと所要の残留電位Vrとの中間的
な電位状態にある団魂状の残留トナーを付着した領域の
感光体ドラム1面に対する現像ローラ4からのトナー移
動量は、周辺領域に比べ少なくなる。あるいは感光体ド
ラム1面に付着している団魂状の残留トナーがクリーニ
ングされて現像ローラ4に移行してしまう。一方、非画
像部では、団魂状の残留トナー3aが過大になると、現像
装置2で完全にクリーニングすることができなくなり、
前記団魂状の残留トナー3aは感光体ドラム1面に付着し
たままになっている。かくして、画像部では前の画像形
成プロセスの画像残留トナー3aによる遮光・表面電位Vo
の不十分な減衰に伴う少ないトナー付着量(周囲に比
べ)のため、画像中に前の画像形成プロセスの画像が、
感光体ドラム1の一周分の長さをおいてゴーストとして
現われる(ネガメモリと称される)。また、非画像部で
は、前の画像形成プロセスの画像残トナー3aが、上記し
たように感光体ドラム1面に付着しているため、これが
記録紙6に転写され、白地部に前の画像形成プロセスの
画像が、感光体ドラム1の一周分の長さをおいて黒くゴ
ーストとして現われる(ポジメモリと称される)。しか
して、上記メモリ現像は、露光工程で感光体ドラム1面
の帯電電位Voと露光による残留電位Vrとの中間電位を呈
する網点画像やハーフトーン画像の場合特に顕著に現わ
れる。
上記メモリ現像の防止ないし除去対策として、たとえ
ば特開昭64−50089号公報や特開昭64−50090号公報に、
前記クリーナレス画像形成装置において、導電性ブラシ
からなるメモリ除去部材を感光体ドラム面に軽く接触さ
せる方式が開示されている。第7図は、前記メモリ除去
手段12を具備したクリーナレス画像形成装置の要部構成
を断面的に示したものである。この装置によるメモリ除
去部材(単極型ブラシ)12の基本的な作用は、前記単極
型ブラシ12にトナーとの帯電極性と逆極性の電圧(Vu1
>0)を印加することによって、転写後感光体ドラム1
面に残留している団魂状トナーなど3aをクーロン力によ
り吸引除去するものである。つまり、感光体ドラム1面
の非画像部であった領域には、前記単極型ブラシ12上で
逆極性に帯電(正帯電)したトナーが単極型ブラシ12か
ら放出されるため、団魂状の残留トナー3aが均一化され
る。したがって、次の除電・帯電・露光およびクリーニ
ング同時現像の各工程は、異常なく行われメモリ現像の
発生が防止されることになる。なお、図において第6図
と同一の構成部分は同一の記号を付してある。
(発明が解決しようとする課題) しかし、実際的にはなお、次のような問題がある。
第一にレーザプリンタにおいては、高解像度の画像を
要求されるが、上記した団魂状の残留トナー3aに伴う遮
光の影響によりメモリ現像を発生し易いため、許容でき
る残留トナー濃度はきわめて低いことを要求されるが、
この要求される残留トナー濃度まで低下させることは事
実上困難である。
第二に画像形成装置においては、各種の環境条件下
で、種々の記録紙6に画像が転写形成されるが、この場
合前記記録紙6の抵抗値などの変化に応じて残留トナー
の帯電極性および帯電量も変化する。たとえば、記録紙
6の抵抗が低い場合、転写器5から記録紙6に付与され
る正の電荷は、記録紙6の厚さ方向に移動し感光体ドラ
ム1面上のトナー粒子に達する。かくして、正の電荷が
与えられたトナーは、本来の帯電極性とは逆の極性とな
り、また感光体ドラム1面も正に帯電することになり、
前記正に帯電された単極型ブラシ12により反発力を受
け、吸引されず転写後の状態をほぼ保っているためメモ
リ発生防止の機能が果されない。
第三に非画像部へのトナー放出作用が認められる。特
に前記単極型ブラシ12が多量の残留トナー3aを吸引した
場合、トナーの放出量が多くなりこれによって露光ビー
ム10の遮光が行われ、画像欠陥を発生する場合がある。
第四に前記単極型ブラシ12は、トナーの吸引・保持力
に限界があるため、以後残留トナー3aの吸引を行わなく
なり、メモリ発生をの防止機能を果さなくなる。
この点さらに詳述すると、転写コロナ電圧Vtに対する
残留トナーの付着量(曲線A)および帯電量(曲線B)
は第8図に示すごとくなる。つまり、転写コロナ電圧Vt
=5.0kv付近で転写効率は最大となり、残留トナーの付
着量は最小になる。また、転写コロナ電圧Vt=5.0kv付
近では、残留トナーの帯電量は負から正へ極性を逆転し
帯電量がゼロ近くなっている。つまり、転写器5から記
録紙6へ与えられた電荷が記録紙6の厚さ方向へ移動
し、感光体ドラム1面上のトナーに達して初期負に帯電
していたトナーが正の電荷によって徐々に中和され、中
和した後正に帯電しているからといえる。かくして、転
写コロナ電圧Vtはトナーに与えられる電荷を規制する因
子と考えられ、たとえば転写コロナ電圧Vtを一定にし、
記録紙6の材質・厚さ・含水率など変化させ抵抗値を変
えても同様の結果が認められる。
たとえば、現像装置2による感光体ドラム1面に対す
るクリーニング同時現像後、そのクリーニング同時現像
で形成された画像を、一定のコロナ電圧を転写器5に印
加して転写紙6に転写した後(曲線C)および単極型ブ
ラシ12通過後(曲線D)における残留トナー濃度の関係
は第9図に示すような傾向がある。すなわち、転写後の
残留トナー濃度は、コロナ電圧Vt=4.9kvで極小値をと
り(約0.23)、その前後では濃度が増加している。一
方、単極型ブラシ12通過後の残留トナー濃度は、コロナ
電圧Vt=4.4kvで極小値をとり、コロナ電圧Vt=4.9kv以
上では転写後の残留トナー濃度カーブと一致している。
この理由は前記第8図に示したように、転写コロナ電圧
Vt=4.9kv付近(転写後の残留トナー付着量の極小値)
では、転写後の残留トナー3aの帯電量はゼロに近く、そ
の前後で帯電極性が逆転しているためである。第10図は
この現像を模式的に示す説明図であって、単極型ブラシ
12位置と感光体ドラム1との接触部におけるトナーの授
受および感光体ドラム1表面電位Voと、単極型ブラシ12
通過後における感光体ドラム1面上の残留トナー3aの状
態および感光体ドラム1表面電位Voを画像部と非画像部
に分けて表示したものである。
転写コロナ電圧Vt=4.4kvの場合 単極型ブラシ12が残留トナー3aを吸引し感光体ドラム
1面にトナーが付着していないと白紙上のテープ濃度
(以後テープ濃度という)0.11近くまで濃度は低下して
いる。このとき単極型ブラシ12位置では感光体ドラム1
の表面電位は、転写器5からの正の電荷の移動量が少な
いので画像部および非画像部とも正の方向に僅かに変位
している。同時に残留トナーは第8図に示したように負
に帯電しているので、正電圧印加の単極型ブラシ12に吸
引される。また非画像部では、単極型ブラシ12上の正帯
電トナー(吸引されたトナーの一部はトナー同士、トナ
ーと単極型ブラシまたはトナーと感光体ドラム1間の摩
擦、電荷注入、放電などにより正帯電している)が感光
体ドラム1面上に放出されると同時に電荷が前記単極型
ブラシ12、感光体ドラム1およびトナーの間で移動す
る。かくして、単極型ブラシ12通過後では、残留トナー
が均一化され感光体ドラム1の表面電位もほぼ一定とな
る。
転写コロナ電圧4.9kvの場合 単極型ブラシ12のトナー吸引はほとんどないため、転
写後と単極型ブラシ12通過後の残留トナー濃度差はほと
んどない。このとき単極型ブラシ12位置では感光体ドラ
ム1の表面電位は、転写器5からの正の電荷が与えられ
るため、画像部および非画像部とも正の方向に変位して
いる(特に非画像部は大きく変位して画像部との電位差
を縮めている)。同時に残留トナー3aは第8図に示した
ように、帯電量がゼロに近くかつ単極型ブラシ12電位Vw
と画像部電位との電位差も小さくなっているので、残留
トナー3aに働くクーロン力は小さく残留トナー3aの大部
分は、感光体ドラム1面に付着したままになっている。
また非画像部では、トナーが単極型ブラシ12に吸引され
ないので正帯電トナー量も少なくさらに単極型ブラシ12
の電位と非画像部電位との電位差も小さくなっているの
で、単極型ブラシ12上のトナー放出は僅かしかない。さ
らに、上記電位差の関係で電荷の移動も少く表面電位は
僅かに変位するのみであるため、単極型ブラシ12通過後
も残留トナーは均一化されない。
転写コロナ電圧Vt=5.4kvの場合 第 図に示されたように転写後と単極型ブラシ12通過
後の残留トナー濃度の差はほとんどない。つまり、単極
型ブラシ12の位置では、上記転写コロナ電圧Vt=4.9kv
の場合と同様に、感光体ドラム1の表面電位は正の方向
に大きく変位している。一方、残留トナー3aは第8図に
示したごとくその帯電極性が正になっているため、感光
体ドラム1面に付着しているようにクーロン力が働くこ
とになり、単極型ブラシ12通過後も残留トナーは均一化
されない。
上記のように、単極型ブラシ(正の電圧印加)による
メモリ現像防止ないし除去方式では、残留トナー3aの帯
電極性が負になっている範囲でのみ、トナーの吸引、放
出が行われ帯電量がゼロになる付近(転写後の残留トナ
ー濃度が極小値)以降では残留トナー濃度の変化はな
い。つまり、高解像度の画像形成に要求される残留トナ
ー濃度程度になると残留トナー3aの均一化作用、さらに
メモリ現像防止ないし除去を十分に達成し得ないのが実
情である。
本発明は上記事情に対処して、高解像度の画像形成に
おいても、残留トナーの均一化ないしメモリ現像の防止
や除去を容易になし得る画像形成装置の提供を目的とす
る。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明は、潜像担持体と、前記潜像担持体面上にトナ
ーを供給し、前記潜像を顕像化する現像手段と、前記顕
像化像を転写材に転写する手段と、前記顕像化像を転写
した潜像担持体上に残留する残留トナー像のトナー分布
を均一化する残留トナー像均一化手段とを具備する画像
形成装置において、 前記残留トナー像均一化手段が、前記潜像担持体に接
触ないし近接して配置された互いに電位差を有する複数
の電極部分から構成されていることを特徴とする。
(作用) 本発明によれば、残留トナー像均一化手段として、互
いに電位差を有する複数の電極部分、たとえば導電性ブ
ラシを潜像担持体、たとえば感光体ドラム面に接触ない
し近接して配設してある。しかして、第1の電圧が印加
される第1の電極部分と感光体ドラムの表面電位とでな
す電界によって帯電した残留トナーを、前記第1の電極
部分で吸引・放出すると同時に、第1の電極部分と感光
体ドラムとその間に存在するトナーとで、トナーおよび
感光体ドラムの帯電または除電を行う。一方、第2の電
圧が印加される第2の電極部分においても上記と同様に
残留トナーの吸引・放出やトナーおよび感光体ドラムの
帯電または除電が行われる。このとき、前記第1の電圧
と第2の電圧間には電位差があり、第1の電極部分と第
2の電極部分とではそれぞれ形成される電界が異なるた
め、両者の残留トナーの吸引・放出特性も異なる。つま
り、第1の電極部分で吸引てきなかったトナーを第2の
電極部分で吸引し、あるいは第1の電極部分で放出した
トナーを第2の電極部分で吸引する。また転写後の残留
トナーの帯電状態が変化した場合も、第1の電極部分を
通過した残留トナーの帯電状態は、第1の電極部分で規
制されているため安定化する。このため、第2の電極部
分による第2の電圧を所要電圧に設定すれば、前記安定
化されたトナーの吸引・放出が容易になされる。つま
り、環境や記録紙、画像パターンによらず、残留トナー
濃度をより低いレベルに抑え得る残留トナー均一化が可
能となり、クリナーレス画像形成装置による多様で高品
質な画像形成が達成される。
(実施例) 以下、本発明の実施例を説明する。
(実施例1) 第1図は本発明に係る画像形成装置の要部構成を断面
的に示したもので、1は潜像保持体たとえば感光体ドラ
ム、2は前記潜像保持体1に保持された潜像を顕像化す
るトナー3を担持搬送する一方、転写後の残留トナー3a
を適宜回収などする表面が導電弾性体からなる現像ロー
ラ4を具備した現像装置、5は前記潜像保持体1上に顕
像化された形成画像を転写材6たとえば記録紙に転写す
るコロトロン型転写器、13は前記転写後潜像保持体1面
に残留している残留トナーを均一化手段すなわち、前記
潜像保持体1に接触ないし近接して配置された互いに電
位差を有する複数の電極部分13a,13bたとえば導電性ブ
ラシ、8は前記転写後潜像保持体1面に残留している残
留電荷を除去する除電ランプ、9は前記潜像保持体1に
新たに所要の潜像を形成するために表面電位を付与する
コロトロン型帯電器、10は前記潜像保持体1に新たに付
与された表面電位を露光により変え所要の潜像を形成す
るレーザ光を用いた露光手段である。
なお、上記コロトロン型転写器5は、ワイヤ5aを内装
する接地されるシールドケース5bおよび前記ワイヤ5aに
所要のコロナ電圧Vtを印加する転写電源5cで構成されて
いる。また、上記潜像保持体1に新たに所要の潜像を形
成するために表面電位を付与するスコロトロン型帯電器
9は、帯電電源9aに接続する帯電グリッド9bおよび帯電
シールドケース9cはツェナダイオード9dを介して接地さ
れ所定の電位を保持できるようになっている。さらに前
記残留トナーの均一化手段としての第1の導電性ブラシ
(負極性)13aおよび第2の導電性ブラシ(正極性)13b
はそれぞれ対応する負もしくは正の電位を与える電源14
a,14bに接続している。
しかして、上記画像形成装置による画像形成は次のよ
うに行われている。先ず、帯電器9によって感光ドラム
1面が所要の帯電電位Vo(Vo<0)に帯電され、次いで
レーザビーム10露光によって潜像形成が行われる。この
露光により感光ドラム1面の露光部は表面電位が減衰し
残留電位Vrとなるが、非露光部は帯電電位Voとなってい
る。かくして所要の潜像を形成した後、現像装置2によ
って、感光ドラム1面と同極性に帯電(負帯電)してい
るトナー3たとえば一成分非磁性トナーを用いてクリー
ニング同時現像を行う。つまり、トナー担持体である現
像ローラ4にコーテングブレード2aを用いてほぼ均一な
トナー層を形成・担持させ、感光ドラム1面の未露光部
(非画像部)の電位Voと露光部(画像部)の電位Vrの間
の電位Vb(|Vr|<|Vb|<|Vo|)を現像電圧として印
加し、前記感光ドラム1とで形成する電界によって、前
記未露光部(非画像部)ではトナーの付着を抑制し、露
光部(画像部)ではトナーの付着を行わせる。この場
合、露光部では感光体ドラム1面上の残留トナー3aが、
そのまま感光体ドラム1面に残存し、現像ローラ4から
新たなトナーが移行する。一方、非露光部では残留トナ
ー3aが、現像ローラ4に移行してそのまま現像ローラ上
に付着する。つまり、クリーニング同時現像が行われる
ことになる。
かくして上記により感光ドラム1面に付着したトナー
は、転写器5によって記録紙6に転写されるが、トナー
はすべてが転写されるとは限らず、感光ドラム1面上に
は残留トナー3aが画像状に付着分布している。しかし
て、前記感光ドラム1面上の残留トナーは、次の残留ト
ナー均一化手段13によって均一化され、メモリが発生し
ない濃度レベルとなる。こうして感光ドラム1面の残留
トナー3aを均一化した後、除電ランプ8で全面露光して
感光ドラム1表面の電荷を除去して再び帯電、露光など
の工程に移る。
上記画像形成装置についての作用・効果の説明に先逹
ち、感光ドラム1面の転写後の残留トナー濃度とメモリ
発生率の関係を調べた結果を第2図により説明する。な
お、感光ドラム1面の転写後の残留トナー濃度は特開昭
64−50089号公報に示された方法により測定した。すな
わち、感光ドラム1面のトナー像をメンディングテープ
にとり、白紙に貼り反射濃度を測定する方法によった
(トナーがない場合のメンディングテープの濃度は約0.
11である…テープ濃度と称す)。
評価は、先ず黒ベタ画像を形成し、次に感光ドラム1
一周後に、3ラインペア/mm、6ラインペア/mmの画像を
形成したものを対象とし、この画像中に現れるメモリの
有無を判定することにより行った。第2図に示すよう
に、3ラインペア/mm、6ラインペア/mmと空間周波数が
高いほど、残留トナー濃度に対するメモリ発生の確率が
高く、残留トナー濃度0.2付近に画像形成装置のメモリ
発生の閾値が存在することが分る。つまり、残留トナー
濃度が0.2を超えると、メモリが発生し易くなる。
また、第2図には、転写の限界を示ものとして、残留
トナー濃度に対するその濃度が存在する確率(一定数の
サンプル中にその濃度が出現した割合)も示してあり、
コロナ転写による転写後の最小残留トナー濃度の限界が
0.2付近にあることが分る。
前記構成の画像形成装置において、残留トナー均一化
手段としての第1の導電性ブラシ13aに負の電圧を、ま
た第2の導電性ブラシ13bに正の電圧をそれぞれ印加し
た他は、従来のクリーニングレス型のレーザプリンタの
場合と同様の条件設定で、画像形成を行った場合、転写
コロナ電圧に対する転写後、第1の導電性ブラシ13a通
過後および第2の導電性ブラシ13b通過後における残留
トナー濃度をそれぞれ測定した結果、第3図に示すごと
くであった。第1の導電性ブラシ13a通過後では、前記
単極型ブラシ12による均一化の場合(第9図参照)に比
べ逆の様相を示し、第2の導電性ブラシ13b通過後で
は、ほぼ一定の値(約0.13)で、この値は前記メモリ発
生の閾値濃度0.2を大きく下まわっていた。
この点、前記単極型ブラシ12による均一化の場合に準
じて第4図を参照してさらに詳述する。第4図は負極性
である第1の導電性ブラシ13aの位置、第1の導電性ブ
ラシ13a通過後、正極性である第2の導電性ブラシ13bの
位置および第2の導電性ブラシ13b通過後におけるトナ
ーの授受と感光体ドラム1の表面状態との関係を模式的
に示したものである。
転写コロナ電圧Vt=4.4kvの場合 転写後の残留トナーは、先ず負極性である第1の導電
性ブラシ13aを通過する。この第1の導電性ブラシ13aの
位置では、感光体ドラム1の表面電位は、転写器5から
の正の電荷の移動量が少ないので画像部および非画像部
との正の方向に僅かに変位している。同時に残留トナー
3aは負に帯電しているので、負極性である第1の導電性
ブラシ13aへの移行を抑制する方向にクーロン力が働
く。また非画像部では、前記第1の導電性ブラシ13aと
非画像部との電位差が小さいため、第1の導電性ブラシ
13aからのトナー放出は起らないし、上記電位差が小さ
いことに伴い電荷の移動量は少ない。かくして、第1の
導電性ブラシ通過後では、残留トナー濃度、感光体ドラ
ム1の表面電位ともほとんど変化しない。
次いで、残留トナー3aは正極性である第2の導電性ブ
ラシ13bを通過する。この第2の導電性ブラシ13b位置で
は、残留トナーの状態、感光体ドラム1の表面電位とも
転写後の状態とほぼ同じであるから、画像部では残留ト
ナー3aが吸引され、非画像部ではトナーの放出が行われ
る。したがって、第2の導電性ブラシ13b通過後では、
残留トナー3aは均一化され、また感光体ドラム1の表面
電位も画像部と非画像部とで電位差がほとんどなくな
る。
転写コロナ電圧4.9kvの場合 負極性である第1の導電性ブラシ13aでは、感光体ド
ラム1の表面電位に、転写機5からの正の電荷の移動に
よって正の方向に変位している。同時に残留トナー3aは
その帯電量がゼロに近くなっている。このとき残留トナ
ー3a中には正帯電、負帯電の両トナーが存在し、総帯電
量がゼロに近くなっており、画像部では残留トナー3a中
の正帯電トナーを第1の導電性ブラシ13aの方向に移行
させるクーロン力が働く。また、非画像部電位よりも画
像部電位と第1の導電性ブラシ13aとの電位差の方が大
きいので、画像部では第1の導電性ブラシ13aからの負
帯電トナーの放出も起り、同様にして電荷も画像部の方
への移動量が多くなる。かくして、第1の導電性ブラシ
13a通過後では、画像部の残留トナー濃度は吸引と放出
の差で決ることになる。このとき、残留トナー3a中の正
帯電しているトナーは第1の導電性ブラシ13aに移行
し、移行しなかった残留トナーは、摩擦・電荷注入・放
電により負帯電している。
この後、第2の導電性ブラシ13b位置では、画像部に
おける残留トナーの状態および表面電位とも、転写コロ
ナ電圧4.4kvの場合とほぼ同様であるから、画像部では
残留トナー3aの吸引が行われる。また、非画像部では第
2の導電性ブラシ13bの電位と非画像部の電位との電位
差も小さくなっているので、第2の導電性ブラシ13bか
らの残留トナーの放出は僅かしかない。かくして、第2
の導電性ブラシ13b通過後では残留トナー3aは均一化さ
れ、感光体ドラム1の表面電位は、画像部、非画像部の
電位差がほとんどなくなる。
転写コロナ電圧Vt=5.4kvの場合 負極性である第1の導電性ブラシ13a位置では、感光
体ドラム1の表面電位は転写器5からの正の電荷の移動
によって、正の方向に大きく変位している。一方残留ト
ナー3aは正に帯電しているので、この正帯電している残
留トナー3aには、前記第1の導電性ブラシ13aへ移行さ
せる方向のクーロン力が働く。また、画像部電位、非画
像部電位とも第1の導電性ブラシ13a電位との電位差が
比較的大きいため、第1の導電性ブラシ13aからの負帯
電トナーの放出も起き、さらに画像部および非画像部と
も電荷の移動が十分に行われる。かくして、第1の導電
性ブラシ13a通過後では、画像部の残留トナー濃度は吸
引と放出の差で決り、非画像部についても負帯電の放出
トナーが付着しておりこれら残留トナーはいずれも十分
に負帯電しており、また感光体ドラム1の表面電位は負
に変位している。
次に残留トナー3aは正の極性である第2の導電性ブラ
シ13bを通過するが、この第2の導電性ブラシ13b位置で
は、画像部、非画像部とも残留トナー3aの帯電、感光体
ドラム1の表面電位に関しては前記転写コロナ電圧4.4k
vの場合とほぼ同様で、画像部、非画像部とも残留トナ
ー3aの吸引が行われる。つまり、第2の導電性ブラシ13
bの通過後では、残留トナー3aの均一化が行われ、感光
体ドラム1の表面電位は、画像部と非画像部との電位差
がほとんどなくなり電位はゼロ近くなっている。
上記のごとく、本発明に係る画像形成装置によれば、
残留トナー3aの帯電状態や感光体ドラム1の表面電位の
広範囲の変動に対しても、一定の均一化された残留トナ
ー濃度とすることができた。この理由は負極性(負極)
である第1の導電性ブラシ13aによって残留トナーの帯
電を負側に規制し、また感光体ドラム1の表面電位をゼ
ロに近付けることにり、正極性(正極)である第2の導
電性ブラシ13bを通過するとき、ほぼ一定の残留トナー3
aの帯電状態と感光体ドラム1の表面電位状態を保持さ
せ、もって常に所要の効果が得られるように前記第2の
導電性ブラシ13bのトナー吸引・放出作用を保持・発揮
するためと考えられる。
実施例2 前記第1図に示した画像形成装置において、コロトロ
ン型転写器5の代りにスコロトロン型転写器を用いた他
は同一構成の画像形成装置を製作した。つまり、第1図
に示した画像形成装置におけるコロトロン型写器5の代
りに、記録紙6に対面してグリッドが配設され、このグ
リッドに転写グリッド電圧を印加する構成のスコロトロ
ン型転写器を用いたことにより、ワイヤ5aから記録紙6
への電荷の飛翔が転写グリッドと前記記録紙6の裏面
(転写グリッド側)間の電界によって制御され、前記記
録紙6の裏面の表面電位がグリッド電圧を超えないよう
にし、たとえば記録紙6を介した感光体ドラム1表面お
よびトナーへの電荷の移動量を所定の範囲内に常に制御
し得るようにしたものである。
上記画像形成装置によって、実施例1の場合に準じて
画像形成を行い、(ただし転写器のクリッド電圧0.6k
v)残留トナー濃度と転写コロナ電圧との関係を調べた
ところ、転写後の残留トナー濃度は転写コロナ電圧Vt4.
2〜4.8kvで最小値示し、また正極性の第2の導電性ブラ
シ13b通過後の残留トナー濃度も0.13程度であった。つ
まり、この実施例の場合は、転写コロナ電圧Vtを4.2〜
4.8kvに設定することにより転写後の残留トナー3aを最
小値にしかつ、放出トナー濃度も最小に抑えて第2の導
電性ブラシ13b通過後の残留トナー濃度も実質的にゼロ
に近い状態になし得た(メモリ発生も全面的に防止し得
た)。
また、記録紙6をたとえば温度10℃・相対湿度45%、
温度20℃・相対湿度60%、温度30℃・相対湿度75%にそ
れぞれ放置した後、上記画像形成に用い転写後の残留ト
ナー濃度や第2の導電性ブラシ13b通過後の残留トナー
濃度をそれぞれ調べたところ、第5図に示すような結果
が得られた。
この実施例によれば、記録紙6の特性、画像パターン
に影響されず高精細画像形成に要求される低い残留トナ
ー濃度を、一定レベルで達成し得るので、クリーナレス
画像形成装置による多様で高品質な画像形成が可能であ
る。
なお、上記において第1の導電性ブラシ13aに帯電器
9の帯電グリッドの電圧をそのまま印加し、第2の導電
性ブラシ13bに転写器5の転写グリッドの電圧をそまま
印加する一方、前記転写グリッドを転写用ツェナダイオ
ードを介して接地してもよい。つまり、第1の導電性ブ
ラシ13aおよび第2の導電性ブラシ13bについて、電源を
別設しなくとも同様の作用・効果が得られる。
実施例3 前記実施例2の画像形成装置において、つまり、第1
図に示した画像形成装置におけるコロトロン型写器5の
代りに、記録紙6に対面してグリッドが配設され、この
グリッドに転写グリッド電圧を印加する構成のスコロト
ロン型転写器を用いるとともに、第1の導電性ブラシ13
aに正の電圧を、また第2の導電性ブラシ13bに負の電圧
をそれぞれ印加する構成とした画像形成装置を製作し
た。
上記画像形成装置によって、実施例2の場合に準じて
画像形成を行ったところ、画像形成の環境条件、記録紙
6のいかんによらず感光体ドラム1の表面電位は一定の
範囲内に制御され、転写後の感光体ドラム1の表面電位
は画像部、非画像部ともゼロに近く、また転写後の残留
トナーの帯電状態は、このとき残留トナー量が最小であ
ることに伴い帯電量はゼロに近い。しかして、この実施
例の場合、転写後の残留トナー3aは、先ず正電極である
第1の導電性ブラシ13aを通過するが、このとき残留ト
ナー3aの帯電量がゼロに近いので、残留トナー3aに働く
クーロン力は小さく、画像部に対する正電極である第1
の導電性ブラシ13aによる残留トナー3aの吸引はほとん
どない(残留トナーは第1の導電性ブラシ13aにより正
帯電している)。また非画像部でも正電極である第1の
導電性ブラシ13aからのトナー放出も僅かしかないた
め、この第1の導電性ブラシ13a通過後では、残留トナ
ー濃度は画像部、非画像部とも僅かしか変化しない。さ
らにこの時点では感光体ドラム1の表面電位も正の方向
に変位している。
次いで、残留トナーは負電極である第2の導電性ブラ
シ13bを通過するが、この第2の導電性ブラシ13b位置で
は、画像部の残留トナー3aは正帯電しているので第2の
導電性ブラシ13bにより吸引され、また非画像部に付着
している正帯電トナーも吸引される。一方、第2の導電
性ブラシ13bからのトナー放出は、画像部電位と非画像
部電位との差が僅かなため、僅か発生している。このよ
うに、負電極である第2の導電性ブラシ13bを通過した
後では、残留トナー3aが均一化されており、感光体ドラ
ム1の表面電位は、画像部と非画像部とで電位差がなく
なって、高精細画像形成に要求される低い残留トナー濃
度を、一定レベルで達成されていた。
実施例4 前記実施例2の画像形成装置において、つまり、第1
図に示した画像形成装置におけるコロトロン型写器5の
代りに、記録紙6に対面してグリッドが配設され、この
グリッドに転写グリッド電圧を印加する構成のスコロト
ロン型転写器を用いるとともに、第1の導電性ブラシ13
aに正の電圧を印加し、また第2の導電性ブラシ13bを接
地しアースブラシとした構成の画像形成装置を製作し
た。
上記画像形成装置によって、実施例2の場合に準じて
画像形成を行ったところ、画像形成の環境条件、記録紙
6のいかんによらず感光体ドラム1の表面電位は一定の
範囲内に制御され、転写後の感光体ドラム1の表面電位
は画像部、非画像部ともゼロに近く、また転写後の残留
トナー3aの帯電状態は、このとき残留トナー量が最小で
あることに伴い帯電量はゼロに近くなっていた。しかし
て、この実施例の場合、転写後の残留トナーは、先ず正
電極である第1の導電性ブラシ13aを通過するが、この
とき残留トナー3aの帯電量がゼロに近いので、残留トナ
ー3aに働くクーロン力は小さく、画像部に対する正電極
である第1の導電性ブラシ13aによる残留トナー3aの吸
引はほとんどない(残留トナーは第1の導電性ブラシ13
aにより正帯電している)。また非画像部でも正電極で
ある第1の導電性ブラシ13aからの正帯電トナー放出も
僅かしかないため、この第1の導電性ブラシ13a通過後
では、残留トナー濃度は画像部、非画像部とも僅かしか
変化しない。さらにこの時点では感光体ドラム1の表面
電位も正の方向に変位している。なお、上記第1の導電
性ブラシ13aの抵抗値をたとえば103〜105Ωcm程度にす
ると電荷が移行し易くなり、感光体ドラム1面を正に帯
電し得る。
次いで、残留トナー3aはアースブラシである第2の導
電性ブラシ13bを通過するが、このアースブラシ13b位置
では、画像部および非画像部とも、残留トナー3aは正帯
電しており、また感光体ドラム1の表面電位とアースブ
ラシ13b電位との電位差が十分あるため、残留トナー3a
はアースブラシ13bにより吸引され、アースブラシ13bを
通過した後では、残留トナー3aが均一化されており、感
光体ドラム1の表面電位差も0V付近に変位して、高精細
画像形成に要求される低い残留トナー濃度を、一定レベ
ルで達成されていた。しかもこ、この実施例の場合は、
前記第2の導電性ブラシ13bがアースされているため、
第2の導電性ブラシ13b用の電源も不要となる。
実施例5 前記実施例2の画像形成装置において、つまり、第1
図に示した画像形成装置におけるコロトロン型写器5の
代りに、記録紙6に対面してグリッドが配設され、この
グリッドに転写グリッド電圧を印加する構成のスコロト
ロン型転写器を用いるとともに、第1の導電性ブラシ13
aに負の電圧を、また第2の導電性ブラシ13bを接地しア
ースブラシとした構成の画像形成装置を製作した。
上記画像形成装置によって、実施例2の場合に準じて
画像形成を行ったところ、画像形成の環境条件、記録紙
6のいかんによらず感光体ドラム1の表面電位は一定の
範囲内に制御され、転写後の感光体ドラム1の表面電位
は画像部、非画像部ともゼロに近く、また転写後の残留
トナー3aの帯電状態は、このとき残留トナー量が最小で
あることに伴い帯電量はゼロに近くなっていた。しかし
て、この実施例の場合、転写後の残留トナー3aは、先ず
負電極である第1の導電性ブラシ13aを通過するが、こ
のとき残留トナー3aの帯電量がゼロに近いので、画像部
では残留トナー中正帯電トナーを第1の導電性ブラシ13
a方向に移行させるクーロン力が働く一方、第1の導電
性ブラシ13aから負帯電トナーの放出も起っている。し
かして、前記負電極である第1の導電性ブラシ13a通過
後では、残留トナー濃度が画像部において少し変位して
いた(このときの残留トナーは第1の導電性ブラシ13a
により負帯電している)。また感光体ドラム1の表面電
位は、電荷の移行し易い負極性の導電性ブラシ13aを用
いたことにより、負の方向に大きく変位し、画像部と非
画像部との電位差もなくなっていた。
次いで、残留トナー3aはアースブラシである第2の導
電性ブラシ13bを通過するが、このアースブラシ13b位置
では、画像部および非画像部とも、残留トナー3aは負帯
電しており、また感光体ドラム1の表面電位とアースブ
ラシ13b電位との電位差が十分あるため、残留トナー3a
はアースブラシ13bにより吸引され、アースブラシ13bを
通過した後では、残留トナー3aが均一化されており、感
光体ドラム1の表面電位差も0V付近に変位して、高精細
画像形成に要求される低い残留トナー濃度を、一定レベ
ルで達成されていた。しかもこ、この実施例の場合は、
前記第2の導電性ブラシ13bがアースされているため、
第2の導電性ブラシ13b用の電源も不要となる。
実施例6 前記実施例2の画像形成装置において、つまり、第1
図に示した画像形成装置におけるコロトロン型写器5の
代りに、記録紙6に対面してグリッドが配設され、この
グリッドに転写グリッド電圧を印加する構成のスコロト
ロン型転写器を用いるとともに、第1の導電性ブラシ13
aを接地しアースブラシとし、また第2の導電性ブラシ1
3bに正の電圧を印加する構成の画像形成装置を製作し
た。
上記画像形成装置によって、実施例2の場合に準じて
画像形成を行ったところ、画像形成の環境条件、記録紙
6のいかんによらず感光体ドラム1の表面電位は一定の
範囲内に制御され、転写後の感光体ドラム1の表面電位
は画像部、非画像部ともゼロに近く、また転写後の残留
トナー3aの帯電状態は、このとき残留トナー量が最小で
あることに伴い帯電量はゼロに近くなっていた。しかし
て、この実施例の場合、転写後の残留トナー3aは、先ず
アースブラシである第1の導電性ブラシ13aを通過する
が、このとき残留トナー3aの帯電量がゼロに近く、また
アースブラシ13a電位と画像部電位、非画像部電位との
電位差が小さいので、画像部、非画像部ともトナーの移
動はほとんどなかった。つまり、アースブラシ13a通過
後では画像部、非画像部とも残留トナー濃度はほとんど
変化していなかった。なお、ここでアースブラシ13aに
たとえばシリコーンを含有させ、トナーとの摩擦帯電特
性を前記トナーに負帯電するようにしておくと、残留ト
ナー3aは第1の導電性ブラシ13aにより負帯電する。
次いで、残留トナー3aは正電極である第2の導電性ブ
ラシ13bを通過するが、この第2の導電性ブラシ13b位置
では、画像部の残留トナー3aは負帯電しており、また画
像部電位と第2の導電性ブラシ13b電位との電位差が十
分あるので、残留トナー3aは正電極である第2の導電性
ブラシ13bに吸引される。一方、非画像部においては、
正電極である第2の導電性ブラシ13bの正帯電トナーの
放出が行われ、残留トナー3aの均一化がなされるととも
に、感光体ドラム1の表面電位も正の方向に変位してい
た。つまり、高精細画像形成に要求される低い残留トナ
ー濃度を、一定レベルで達成されていた。
実施例7 前記実施例2の画像形成装置において、つまり、第1
図に示した画像形成装置におけるコロトロン型写器5の
代りに、記録紙6に対面してグリッドが配設され、この
グリッドに転写グリッド電圧を印加する構成のスコロト
ロン型転写器を用いるとともに、第1の導電性ブラシ13
aを接地しアースブラシとし、また第2の導電性ブラシ1
3bに負の電圧を印加する構成の画像形成装置を製作し
た。
上記画像形成装置によって、実施例2の場合に準じて
画像形成を行ったところ、画像形成の環境条件、記録紙
6のいかんによらず感光体ドラム1の表面電位は一定の
範囲内に制御され、転写後の感光体ドラム1の表面電位
は画像部、非画像部ともゼロに近く、また転写後の残留
トナーの帯電状態は、このとき残留トナー量が最小であ
ることに伴い帯電量はゼロに近くなっていた。しかし
て、この実施例の場合、転写後の残留トナー3aは、先ず
アースブラシである第1の導電性ブラシ13aを通過する
が、このとき残留トナー3aの帯電量がゼロに近く、また
アースブラシ13a電位と画像部電位、非画像部電位との
電位差が小さいので、画像部、非画像部ともトナーの移
動はほとんどなかった。つまり、アースブラシ13a通過
後では画像部、非画像部とも残留トナー濃度はほとんど
変化していなかった。なお、ここでアースブラシ13aに
たとえば四フッ化エチレンを含有させ、トナーとの摩擦
帯電特性を前記トナーに正帯電するようにしておくと、
残留トナー3aは第1の導電性ブラシ13aにより正帯電す
る。
次いで、残留トナー3aは負電極である第2の導電性ブ
ラシ13bを通過するが、この第2の導電性ブラシ13b位置
では、画像部の残留トナー3aは正帯電しており、また画
像部電位と第2の導電性ブラシ13b電位との電位差が十
分あるので、残留トナー3aは正電極である第2の導電性
ブラシ13bに吸引される。一方、非画像部においては、
負電極である第2の導電性ブラシ13bの負帯電トナーの
放出が行われ、残留トナー3aの均一化がなされるととも
に、感光体ドラム1の表面電位も正の方向に変位してい
た。つまり、高精細画像形成に要求される低い残留トナ
ー濃度を、一定レベルで達成されていた。
実施例8 前記実施例2の画像形成装置において、つまり、第1
図に示した画像形成装置におけるコロトロン型写器5の
代りに、記録紙6に対面してグリッドが配設され、この
グリッドに転写グリッド電圧を印加する構成のスコロト
ロン型転写器を用いるとともに、除電ランプ8および帯
電器10を除去する一方、第1の導電性ブラシ13aに正の
電圧を、また第2の導電性ブラシ13bの抵抗値を103〜10
5Ωcmに設定するとともにそれに帯電電位Voと等しいか
それ以下の負の電圧を印加する構成とした画像形成装置
を製作した。
この構成例の場合は、負の電圧を印加した第2の導電
性ブラシ13b通過後の感光体ドラムの表面電位が画像部
と非画像部ともほぼ等しく負の側に変位しているため、
前記除電ランプ8および帯電器10を具備していなくとも
高精細画像形成に要求される低い残留トナー濃度を、一
定レベルで達成することができた。
なお、上記では、潜像保持体として負帯電型のの有機
感光体層を備えた感光体ドラムを用いた例を示したが、
前記感光体はたとえばセレン系や非晶質シリコン系など
でもよいし、また現像方法も2成分現像法に限らず1成
分現像法であってもよい。
さらに、上記例では残留トナー均一化手段なす、互い
に電位差を有する電極部材として、導電性ブラシを用い
てが、たとえば導電弾性ローラもしくは導電性繊維を用
いて構成した回転型ブラシなど用いてもよい。つまり、
回転型ブラシを用いるとトナー保持限界が大となるた
め、トナーの吸引量を多量化し得る。また導電弾性ロー
ラを用いると、感光体ドラムに密着化し得るので残留ト
ナーに対するクーロン力を一定化し得るし、トナーに対
する摩擦帯電能力や感光体ドラムに対する帯電能力が向
上するため、トナーの吸引・放出の制御も容易になる。
さらに、上記したように残留トナーを均一化する手段
のうち、第2の電極部材(最終段の電極部材)を通過後
の時点で、画像部と非画像部との電位差がほとんどない
ときは、前記除電ランプによる感光体ドラム面の除電処
理は不要となる。
[発明の効果] 上記説明したように、本発明に係る画像形成装置にお
いては、クリーニング装置や廃トナー容器が不要とな
り、またトナーの再使用が可能であるとともに、環境・
記録紙・形成する画像パターンに関係なく、高品質の画
像形成を容易にかつ、確実になし得る。つまり、高精細
の画像形成に要求される低い残留トナー濃度に、常時制
御し得る。かくして、クリーニング装置を付設せずとも
メモリ現象が起ることなく鮮明で欠陥のない高品質の画
像形成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る画像形成装置の要部構成例を示す
断面図、第2図は本発明に係る画像形成装置による転写
後の残留トナー濃度とメモリ発生率の関係例を示す模式
図、第3図は本発明に係る画像形成装置において転写後
メモリ除去手段通過後の残留トナー濃度と転写コロナ電
圧との関係例を示す曲線図、第4図は本発明に係る画像
形成装置においてメモリ除去手段通過後の残留トナー分
布状態と転写コロナ電圧との関係例を示す模式図、第5
図は本発明に係る画像形成装置において記録紙の特性と
転写後およびメモリ除去手段通過後の残留トナー濃度と
転写コロナ電圧との関係例を示す曲線図、第6図は従来
のレーザプリンタ方式の画像形成装置の要部構成を示す
断面図、第7図は従来のメモリ除去手段付き画像形成装
置の要部構成を示す断面図、第8図は従来のメモリ除去
手段付き画像形成装置による転写後の残留トナーの付着
量および帯電量と転写コロナ電圧との関係を示す曲線
図、第9図は従来のメモリ除去手段付き画像形成装置に
よるメモリ除去手段位置およびメモリ除去手段位置通過
後の残留トナー濃度と転写コロナ電圧との関係を示す曲
線図、第10図は従来のメモリ除去手段付き画像形成装置
によるメモリ除去手段位置およびメモリ除去手段位置通
過後の残留トナー分布状態と転写コロナ電圧との関係例
を示す模式図である。 1……潜像保持体 2……現像装置 3……トナー 4……現像ローラ 5……転写器 6……転写材(記録紙) 8……除電ランプ 9……帯電器 10……露光手段 12……単極ブラシ 13a……第1の電極部材 13b……第2の電極部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 周逸 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 斉藤 三長 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 遠藤 光治 東京都目黒区中目黒2丁目6番13号 東 京電気株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潜像担持体と、前記潜像担持体面上にトナ
    ーを供給し、前記潜像を顕像化する現像手段と、前記顕
    像化像を転写材に転写する手段と、前記顕像化像を転写
    した潜像担持体上に残留する残留トナー像のトナー分布
    を均一化する残留トナー像均一化手段とを具備する画像
    形成装置において、 前記残留トナー像均一化手段が、前記潜像担持体に接触
    ないし近接して配置された互いに電位差を有する複数の
    電極部分から構成されていることを特徴とする画像形成
    装置。
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