JP3253280B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3253280B2
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機やプリンタ等
の画像形成装置に関する。より詳しくは、接触帯電方式
の帯電装置を備える画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、電子写真方式や静電記録
方式等の画像形成装置において、電子写真感光体・静電
記録誘電体等の像担持体を所要の極性・電位に一様に帯
電処理(除電処理も含む)する帯電装置としてはコロナ
帯電器(コロナ放電器)が使用されていた。
【0003】コロナ帯電器は非接触型の帯電装置であ
り、例えば、ワイヤ電極等の放電電極と該放電電極を囲
むシールド電極を備え、放電開口部を被帯電体である像
担持体に対向させて非接触に配設し、放電電極とシール
ド電極に高圧を印加することにより生じる放電電流(コ
ロナシャワー)に像担持体面をさらすことで像担持体面
を所定に帯電させるものである。
【0004】近時は、像担持体等の被帯電体の帯電装置
として、コロナ帯電器に比べて低オゾン・低電力等の利
点があることから接触帯電装置が多く提案され、また実
用化されている。
【0005】接触帯電装置は、像担持体等の被帯電体
に、ローラ型(帯電ローラ)、ファーブラシ型、磁気ブ
ラシ型、ブレード型等の導電性の帯電部材を接触させ、
この帯電部材(接触帯電部材・接触帯電器、以下、接触
帯電部材と記す)に所定の帯電バイアスを印加して被帯
電体面を所定の極性・電位に帯電させるものである。
【0006】接触帯電の帯電機構(帯電のメカニズム、
帯電原理)には、放電帯電機構と注入帯電機構の2
種類の帯電機構が混在しており、どちらが支配的である
かにより各々の特性が現れる。
【0007】.放電帯電機構 接触帯電部材と被帯電体との微小間隙に生じる放電現象
により、被帯電体表面が帯電する系である。
【0008】放電帯電機構は接触帯電部材と被帯電体に
一定の放電しきい値を有するため、帯電電位より大きな
電圧を接触帯電部材に印加する必要がある。また、コロ
ナ帯電器に比べれば発生量は格段に少ないけれども放電
生成物を生じることが原理的に避けられないため、オゾ
ンなど活性イオンによる弊害は避けられない。
【0009】.注入帯電機構 接触帯電部材から被帯電体に直接に電荷が注入されるこ
とで被帯電体表面が帯電する系である。直接帯電、ある
いは注入帯電、あるいは電荷注入帯電とも称される。
【0010】より詳しくは、中抵抗の接触帯電部材が被
帯電体表面に接触して、放電現象を介さずに、つまり放
電を基本的に用いないで被帯電体表面に直接電荷注入を
行うものである。よって、接触帯電部材への印加電圧が
放電閾値以下の印加電圧であっても、被帯電体を印加電
圧相当の電位に帯電することができる。この注入帯電機
構はイオンの発生を伴わないため放電生成物による弊害
は生じない。
【0011】しかし、注入帯電であるため、接触帯電部
材の被帯電体への接触性が帯電性に大きく効いてくる。
そこで接触帯電部材はより密に構成し、また被帯電体と
の速度差を多く持ち、より高い頻度で被帯電体に接触す
る構成をとる必要がある。
【0012】A)ローラ帯電 接触帯電装置は、接触帯電部材として導電ローラ(帯電
ローラ)を用いたローラ帯電方式が帯電の安定性という
点で好ましく、広く用いられている。
【0013】このローラ帯電はその帯電機構は前記の
放電帯電機構が支配的である。
【0014】帯電ローラは、導電あるいは中抵抗のゴム
材あるいは発泡体を用いて作成される。さらにこれらを
積層して所望の特性を得たものもある。
【0015】帯電ローラは被帯電体(以下、感光体と記
す)との一定の接触状態を得るために弾性を持たせてい
るが、そのため摩擦抵抗が大きく、多くの場合、感光体
に従動あるいは若干の速度差をもって駆動される。従っ
て、注入帯電しようとしても、絶対的帯電能力の低下や
接触性の不足やローラ上のムラや感光体の付着物による
帯電ムラは避けられないため、従来のローラ帯電ではそ
の帯電機構は放電帯電機構が支配的である。
【0016】図5は接触帯電における帯電効率例を表わ
したグラフである。横軸に接触帯電部材に印加したバイ
アス、縦軸にはその時得られた感光体帯電電位を表わす
ものである。
【0017】従来のローラ帯電の場合の帯電特性はAで
表わされる。即ち凡そ−500Vの放電閾値を過ぎてか
ら帯電が始まる。従って、−500Vに帯電する場合は
−1000Vの直流電圧を印加するか、あるいは、−5
00V直流の帯電電圧に加えて、放電閾値以上の電位差
を常に持つようにピーク間電圧1200Vの交流電圧を
印加して感光体電位を帯電電位に収束させる方法が一般
的である。
【0018】より具体的に説明すると、厚さ25μmの
OPC感光体に対して帯電ローラを加圧当接させた場合
には、約640V以上の電圧を印加すれば感光体の表面
電位が上昇し始め、それ以降は印加電圧に対して傾き1
で線形に感光体表面電位が増加する。この閾値電圧を帯
電開始電圧Vthと定義する。
【0019】つまり、電子写真に必要とされる感光体表
面電位Vdを得るためには帯電ローラにはVd+Vth
という必要とされる以上のDC電圧が必要となる。この
ようにしてDC電圧のみを接触帯電部材に印加して帯電
を行なう方法を「DC帯電方式」と称する。
【0020】しかし、DC帯電においては環境変動等に
よって接触帯電部材の抵抗値が変動するため、また、感
光体が削れることによって膜厚が変化するとVthが変
動するため、感光体の電位を所望の値にすることが難し
かった。
【0021】このため、更なる帯電の均一化を図るため
に特開昭63−149669号公報に開示されるよう
に、所望のVdに相当するDC電圧に2×Vth以上の
ピーク間電圧を持つAC成分を重畳した電圧を接触帯電
部材に印加する「AC帯電方式」が用いられる。これ
は、ACによる電位のならし効果を目的としたものであ
り、被帯電体の電位はAC電圧のピークの中央であるV
dに収束し、環境等の外乱には影響されることはない。
【0022】ところが、このような接触帯電装置におい
ても、その本質的な帯電機構は、放電帯電機構によるも
のが主であり、接触帯電部材から感光体への放電現象を
用いているため、先に述べたように接触帯電部材に印加
する電圧は感光体表面電位以上の値が必要とされ、微量
のオゾンは発生する。
【0023】また、帯電均一化のためにAC帯電を行な
った場合にはさらなるオゾンの発生、AC電圧の電界に
よる接触帯電部材と感光体の振動騒音(AC帯電音)の
発生、また、放電による感光体表面の劣化等が顕著にな
り、新たな問題点となっていた。
【0024】B)ファーブラシ帯電 ファーブラシ帯電は、接触帯電部材として導電性繊維の
ブラシ部を有する部材(ファーブラシ帯電器)を用い、
その導電性繊維ブラシ部を被帯電体としての感光体に接
触させ、所定の帯電バイアスを印加して感光体面を所定
の極性・電位に帯電させるものである。
【0025】このファーブラシ帯電もその帯電機構は前
記の放電帯電機構が支配的である。
【0026】ファーブラシ帯電器は固定タイプとロール
タイプが実用化されている。中抵抗の繊維を基布に折り
込みパイル状に形成したものを電極に接着したものが固
定タイプで、ロールタイプはパイルを芯金に巻き付けて
形成する。繊維密度としては100本/mm2 程度のも
のが比較的容易に得られるが、注入帯電機構により十分
均一な帯電を行うにはそれでも接触性は不十分であり、
注入帯電機構により十分均一な帯電を行うには感光体に
対し機械構成としては困難なほどに速度差を持たせる必
要があり、現実的ではない。
【0027】このファーブラシ帯電の直流電圧印加時の
帯電特性は図5のBに示される特性をとる。従って、フ
ァーブラシ帯電の場合も、固定タイプ、ロールタイプど
ちらも多くは、高い帯電バイアスを印加し放電帯電機構
を用いて帯電を行っている。
【0028】C)磁気ブラシ帯電 磁気ブラシ帯電は、接触帯電部材として導電性磁性粒子
をマグネットロール等で磁気拘束してブラシ状に形成し
た磁気ブラシ部を有する部材(磁気ブラシ帯電器)を用
い、その磁気ブラシ部を被帯電体としての感光体に接触
させ、所定の帯電バイアスを印加して感光体面を所定の
極性・電位に帯電させるものである。
【0029】この磁気ブラシ帯電の場合はその帯電機構
は前記の注入帯電機構が支配的である。
【0030】磁気ブラシ部を構成させる導電性磁性粒子
として粒径5〜50μmのものを用い、感光体と十分速
度差を設けることで、均一に注入帯電を可能にする。
【0031】図5の帯電特性グラフのCにあるように、
印加バイアスとほぼ比例した帯電電位を得ることが可能
になる。
【0032】しかしながら、機器構成が複雑であるこ
と、磁気ブラシ部を構成している導電性磁性粒子が脱落
して感光体に付着する等他の弊害もある。
【0033】特開平6−3921号公報等には感光体表
面にあるトラップ準位または電荷注入層の導電粒子等の
電荷保持部材に電荷を注入して接触注入帯電を行なう方
法が提案されている。放電現象を用いないため、帯電に
必要とされる電圧は所望する感光体表面電位分のみであ
り、オゾンの発生もない。さらに、AC電圧を印加しな
いので、帯電音の発生もなく、ローラ帯電方式と比べる
と、オゾンレス、低電力の優れた帯電方式である。
【0034】D)クリーナレス(トナーリサイクルシス
テム) 転写方式の画像形成装置においては、転写後の感光体
(像担持体)に残存する転写残現像剤(トナー)はクリ
ーナ(クリーニング装置)によって感光体面から除去さ
れて廃トナーとなるが、この廃トナーは環境保護の面か
らも出ないことが望ましい。そこでクリーナをなくし、
転写後の感光体上の転写残現像剤は現像装置によって
「現像同時クリーニング」で感光体上から除去し現像装
置に回収・再用する装置構成にしたクリーナレスの画像
形成装置も出現している。
【0035】現像同時クリーニングとは、転写後に感光
体上に残留した現像剤を次工程以降の現像時、即ち引き
続き感光体を帯電し、露光して潜像を形成し、該潜像の
現像時にかぶり取りバイアス(現像装置に印加する直流
電圧と感光体の表面電位間の電位差であるかぶり取り電
位差Vback)によって回収する方法である。この方法に
よれば、転写残現像剤は現像装置に回収されて次工程以
後に再用されるため、廃トナーをなくし、メンテナンス
に手を煩わせることも少なくすることができる。またク
リーナレスであることでスペース面での利点も大きく、
画像形成装置を大幅に小型化できるようになる。
【0036】クリーナレスは上記のように転写残トナー
を専用のクリーナによって感光体面から除去するのでは
なく、帯電手段部を経由させて現像装置に至らせて再度
現像プロセスにて利用するものであるため、感光体の帯
電手段として接触帯電を用いた場合においては感光体と
接触帯電部材との接触部に絶縁性である現像剤が介在し
た状態で如何にして感光体を帯電するかが課題になって
いる。上記したローラ帯電やファーブラシ帯電において
は、感光体上の転写残トナーを拡散し非パターン化する
とともに、大きなバアイスを印加し放電による帯電を用
いることが多い。磁気ブラシ帯電においては接触帯電部
材として粉体を用いるため、その粉体である導電性磁性
粒子の磁気ブラシ部が感光体に柔軟に接触し感光体を帯
電できる利点があるが、機器構成が複雑であること、磁
気ブラシ部を構成している導電性磁性粒子の脱落による
弊害が大きい。
【0037】E)接触帯電部材に対する粉末塗布 接触帯電装置について、帯電ムラを防止し安定した均一
帯電を行なうために、接触帯電部材に被帯電体面との接
触面に粉末を塗布する構成が特公平7−99442号公
報に開示されているが、接触帯電部材(帯電ローラ)が
被帯電体(感光体)に従動回転(速度差駆動なし)であ
り、スコロトロン等のコロナ帯電器と比べるとオゾン生
成物の発生は格段に少なくなっている。
【0038】また、特開平5−150539号公報に
は、接触帯電を用いた画像形成方法において、長時間画
像形成を繰り返すうちにトナー粒子やシリカ微粒子が帯
電手段の表面に付着することによる帯電阻害を防止する
ために、現像剤中に、少なくとも顕画粒子と、顕画粒子
より小さい平均粒径を有する導電性粒子を含有すること
が開示されている。
【0039】
【発明が解決しようとする課題】上述したような粉末や
導電粒子は帯電部材と被帯電体である像担持体とのニッ
プ部から離脱して像担持体に付着し、現像時に画像かぶ
りのような画像不良を生じることがあった。
【0040】本発明の目的は、像担持体に導電粒子が付
着しても画像不良が生じない画像形成装置を提供するこ
とである。
【0041】本発明の他の目的は、現像器で像担持体に
付着した導電粒子を回収するようにした画像形成装置を
提供することである。
【0042】本発明の他の目的は、現像時に画像かぶり
が生じない画像形成装置を提供することである。
【0043】本発明の他の目的は、帯電部材と像担持体
とのニップ部からいったん離脱した導電粒子を再使用可
能な画像形成装置を提供することである。
【0044】本発明の他の目的は、オゾンレスで像担持
体と帯電部材にニップ部を通して注入帯電を行なう画像
形成装置を提供することである。
【0045】
【課題を解決するための手段】本発明は、像担持体と、
前記像担持体を帯電する帯電装置であって、この装置
は、電圧が印加され、かつ前記像担持体とニップ部を形
成する帯電部材と、前記ニップ部に介在される非磁性の
導電粒子と、を備える帯電装置と、前記帯電装置による
帯電を用いて前記像担持体に形成された静電像を1成分
現像剤で現像する現像手段と、を有する画像形成装置に
おいて、前記現像手段内には前記導電粒子が収容され、
前記導電粒子は前記現像手段から前記像担持体へ供給さ
れることによって前記ニップ部へ搬送され、前記現像手
段は、前記現像剤を担持する現像剤担持体を備え、現像
作動時に前記現像剤担持体に担持された前記現像剤は、
前記像担持体に接触部で接触するとともに、前記接触部
において前記像担持体と前記現像剤担持体の移動方向は
同方向であり、前記像担持体の表面速度をVd,前記現
像剤担持体の表面速度をVsとすると1.2<Vs/V
d<2.5を満たすことを特徴とする画像形成装置であ
る。
【0046】また、別の本発明は、像担持体と、前記像
担持体を帯電する帯電装置であって、この装置は、電圧
が印加され、かつ前記像担持体とニップ部を形成する帯
電部材と、前記ニップ部に介在される非磁性の導電粒子
と、を備える帯電装置と、前記帯電装置による帯電を用
いて前記像担持体に形成された静電像をトナーとキャリ
アとを備える現像剤で現像する現像手段と、を有する画
像形成装置において、前記現像手段内には前記導電粒子
が収容され、前記導電粒子は前記現像手段から前記像担
持体へ供給されることによって前記ニップ部へ搬送さ
れ、前記現像手段は、前記現像剤を担持する現像剤担持
体を備え、現像作動時に前記現像剤担持体に担持された
前記現像剤は、前記像担持体に接触部で接触するととも
に、前記接触部において前記像担持体と前記現像剤担持
体の移動方向は同方向であり、前記像担持体の表面速度
をVd,前記現像剤担持体の表面速度をVsとすると
1.2<Vs/Vd<3.0を満たすことを特徴とする
画像形成装置である。
【0047】更に別の本発明は、像担持体と、前記像担
持体を帯電する帯電装置であって、この装置は、電圧が
印加され、かつ前記像担持体とニップ部を形成する帯電
部材と、前記ニップ部に介在される非磁性の導電粒子
と、を備える帯電装置と、前記帯電装置による帯電を用
いて前記像担持体に形成された静電像をトナーとキャリ
アとを備える現像剤で現像する現像手段と、を有する画
像形成装置において、前記現像手段内には前記導電粒子
が収容され、前記導電粒子は前記現像手段から前記像担
持体へ供給されることによって前記ニップ部へ搬送さ
れ、前記現像手段は、前記現像剤を担持する現像剤担持
体を備え、現像作動時に前現像剤担持体に担持された前
記現像剤は、前記像担持体に接触部で接触するととも
に、前記接触部において前記像担持体と前記現像剤担持
体の移動方向は逆方向であり、前記像担持体の表面速度
をVd,前記現像剤担持体の表面速度をVsとすると
1.0<Vs/Vd<3.0を満たすことを特徴とする
画像形成装置である。
【0048】
【発明の実施の形態】〈実施例1〉(図1) 図1は本発明に従う画像形成装置の一例の概略構成模型
図である。
【0049】本実施例の画像形成装置は、転写式電子写
真プロセス利用、接触帯電方式、反転現像方式、クリー
ナレス、プロセスカートリッジ式のレーザープリンタで
ある。
【0050】そして、少なくとも接触帯電部材と像担持
体とのニップ部である帯電部には帯電を促進させるため
の導電性を有する帯電促進粒子を介在させて注入帯電を
実現させ、また現像手段を接触現像装置にしてある。
【0051】また、帯電促進粒子を像担持体表面から現
像装置内に回収しやすくするために、現像剤を担持する
現像剤担持体と像担持体表面の間で周速差を持たせてあ
る。
【0052】(1)本例プリンタの全体的な概略構成 〔像担持体〕1は像担持体(被帯電体)としての回転ド
ラム型の電子写真感光体である。本実施例のプリンタは
反転現像方式を用いており、感光体1は負帯電極性の感
光体を用いている。本実施例の感光体1は直径30mm
のOPC感光体であり、矢印の時計方向に94mm/s
ecの周速度をもって回転駆動される。
【0053】〔帯 電〕2は感光体1に所定の押圧力を
もって当接させて配設した可撓性の接触帯電部材として
の導電性弾性ローラ(帯電ローラ)である。aは感光体
1と帯電ローラ2とのニップ部である帯電部である。こ
の帯電ローラ2には予めその外周面に帯電促進粒子mを
コートして担持させてあり、帯電部aには帯電促進粒子
mが存在している。
【0054】帯電ローラ2は本実施例においては帯電部
aにおいて感光体1の回転方向と逆方向(カウンター)
に100%の周速で回転駆動され、感光体1面に対して
速度差を持って接触する。そしてこの帯電ローラ2に帯
電バイアス電源S1から所定の帯電バイアスが印加され
る。これにより感光体1の周面が注入帯電機構で所定の
極性・電位に一様に接触帯電処理される。本実施例では
帯電ローラ2には感光体1の外周面がほぼ−700Vに
一様に帯電処理されるように、帯電バイアス電源S1か
ら帯電バイアスを印加する。
【0055】この帯電ローラ2、帯電促進粒子m、注入
帯電等については別項で詳述する。
【0056】〔露 光〕そして感光体1の帯電処理面に
対して、レーザーダイオードやポリゴンミラー等を含む
不図示のレーザービームスキャナから出力されるレーザ
ービームによる走査露光Lがなされる。レーザービーム
スキャナから出力されるレーザービームは目的の画像情
報の時系列電気デジタル画素信号に対応して強度変調さ
れたものであり、このレーザービームによる走査露光L
にて回転感光体1の外周面に目的の画像情報に対応した
静電潜像が形成される。
【0057】本実施例では反転現像を用いており、回転
感光体1の外周面のレーザービームによる走査露光Lに
おいて、露光部がトナーが付着すべき部分であり、非露
光部がトナーが付着すべきでない部分である。
【0058】〔現 像〕3は現像装置であり、感光体1
の外周面に形成された上記の静電潜像はこの現像装置3
により露光部に現像剤(トナー)が付着して現像剤像
(トナー像)として反転現像される。
【0059】本例の現像装置3は現像剤31として負帯
電性の平均粒径7μmの非磁性1成分絶縁現像剤を用い
た接触現像装置である。
【0060】32は現像剤担持搬送部材としての直径1
6mmの弾性現像ローラ(現像弾性スリーブ)であり、
この現像ローラ32に上記の現像剤31をコートし、感
光体1表面との接触ニップ幅を2mmに固定した状態
で、感光体1との接触部(現像部位)bにおいて感光体
1と同方向に180%の周速で回転させ、現像ローラ3
2に現像バイアス電源S2より現像バイアス電圧を印加
する。
【0061】現像装置内の現像剤31は弾性ブレード3
4との摺擦により摩擦帯電し、電荷を持つ。現像ローラ
32への現像剤31の供給は供給ローラ33により行な
う。供給ローラ33は現像ローラ32に対して接触部で
逆方向(カウンター方向)に90%の周速で回転してい
る。
【0062】現像ローラ32に印加する現像バイアス電
圧は、−420VのDC電圧を用い、現像ローラ32と
感光体1の間で現像を行なわせる。
【0063】〔転 写〕4は接触転写手段としての中抵
抗の転写ローラであり、感光体1に所定に圧接させて転
写部cを形成させてある。この転写部cに不図示の給紙
部から所定のタイミングで被記録体としての転写材Pが
給紙され、かつ転写ローラ4に転写バイアス電源S3か
ら所定の転写バイアス電圧が印加されることで、感光体
1側の現像剤像が転写部cに給紙された転写材Pの面に
順次に転写されていく。
【0064】本実施例で使用の転写ローラ4は、芯金4
1に中抵抗弾性層42を形成した、ローラ抵抗値5×1
8 Ωのものであり、+3000VのDC電圧を芯金4
1に印加して転写を行なった。転写部cに導入された転
写材Pはこの転写部cを挟持搬送されて、その表面側に
回転感光体1の表面に形成担持されている現像剤像が順
次に静電気力と押圧力にて転写されていく。
【0065】〔定 着〕5は熱定着方式等の定着装置で
ある。転写部cに給紙されて感光体1側の現像剤像の転
写を受けた転写材Pは回転感光体1の面から分離されて
この定着装置5に導入され、現像剤像の定着を受けて画
像形成物(プリント、コピー)として装置外へ排出され
る。
【0066】〔カートリッジ〕本実施例のプリンタは、
感光体1、帯電ローラ2、現像装置3の3つのプロセス
機器をカートリッジケースに包含させてプリンタ本体に
対して一括して着脱自在のカートリッジCとしてある。
カートリッジ化するプロセス機器の組み合わせ等は上記
に限られるものではない。
【0067】(2)帯電ローラ2 本実施例における可撓性の接触帯電部材としての帯電ロ
ーラ2は芯金21上にゴムあるいは発泡体の中抵抗層2
2を形成することにより作成される。
【0068】中抵抗層22は、樹脂(例えばウレタ
ン)、導電性粒子(例えばカーボンブラック)、硫化
剤、発泡剤等により処方され、芯金21の上にローラ状
に形成した。その後、表面を研磨した。
【0069】ここで、接触帯電部材である帯電ローラ2
は電極として機能することが重要である。つまり、弾性
を持たせて被帯電体との十分な接触状態を得ると同時
に、移動する被帯電体を充電するに十分低い抵抗を有す
る必要がある。一方では被帯電体にピンホールなどの低
耐圧欠陥部位が存在した場合に電圧のリークを防止する
必要がある。被帯電体として電子写真用感光体を用いた
場合、十分な帯電性と耐リークを得るには104 〜10
7 Ωの抵抗が望ましい。
【0070】帯電ローラ2の表面は帯電促進粒子mを保
持できるようミクロな凹凸があるものが望ましい。従っ
て表面は発泡体であるのが良い。
【0071】帯電ローラ2の硬度は、硬度が低すぎると
形状が安定しないために被帯電体との接触性が悪くな
り、高すぎると被帯電体との間に帯電ニップ部aを確保
できないだけでなく、被帯電体表面へのミクロな接触性
が悪くなるので、アスカーC硬度で25度から50度が
好ましい範囲である。
【0072】帯電ローラ2の材質としては、弾性発泡体
に限定するものでは無く、弾性体の材料として、EPD
M、ウレタン、NBR、シリコーンゴムや、IR等に抵
抗調整のためにカーボンブラックや金属酸化物等の導電
性物質を分散したゴム材や、またこれらを発泡させたも
のがあげられる。また、特に導電性物質を分散せずに、
イオン導電性の材料を用いて抵抗調整をすることも可能
である。
【0073】帯電ローラ2は被帯電体としての感光ドラ
ム1に対して弾性に抗して所定の押圧力で圧接させて配
設し、本実施例では幅数mmの帯電部aを形成させてあ
る。
【0074】帯電ローラ2の抵抗値は以下のように測定
した。プリンタの感光体1をアルミニウム製のドラムと
入れ替える。その後に、アルミニウム製ドラムと帯電ロ
ーラ2の芯金21間に100Vの電圧をかけ、その時に
流れる電流値を測定することにより、帯電ローラ2の抵
抗値を求めた。このようにして求めた本例で使用の帯電
ローラ2の抵抗値は5×106 Ωであった。本抵抗測定
は温度25℃、湿度30%の環境下で行なった。
【0075】(3)帯電促進粒子m 本実施例では、帯電ローラ2の外周面に塗布する導電粒
子である帯電促進粒子mとして、比抵抗が107 Ω・c
m、平均粒径2.5μmの導電性酸化亜鉛粒子を用い
た。
【0076】帯電促進粒子は、一次粒子の状態で存在す
るばかりでなく、二次粒子の凝集した状態で存在するこ
ともなんら問題はない。どのような凝集状態であれ、凝
集体として帯電促進粒子としての機能が実現できればそ
の形態は重要ではない。
【0077】粒径は粒子が凝集体を構成している場合
は、その凝集体としての平均粒径として定義した。粒径
の測定には、光学あるいは電子顕微鏡による観察から、
100個以上抽出し、水平方向最大弦長をもって体積粒
度分布を算出し、その50%平均粒径をもって決定し
た。
【0078】帯電促進粒子mの抵抗値が1012Ω・cm
より大きいと帯電性が損なわれた。そのため、抵抗値が
1012Ω・cm以下であるのが良く、さらに好ましくは
1010Ω・cm以下であるのが良い。本実施例では1×
107 Ω・cmのものを用いた。抵抗測定は、錠剤法に
より測定し正規化して求めた。即ち、底面積2.26c
2 の円筒内に約0.5gの粉体試料を入れ上下電極に
15kgの加圧を行うと同時に100Vの電圧を印加し
抵抗値を計測し、その後正規化して比抵抗を算出した。
【0079】帯電促進粒子mは潜像露光時に妨げになら
ないよう、白色または透明に近いことが望ましく、よっ
て非磁性であることが好ましい。さらに、帯電促進粒子
が感光体上から記録材Pに一部転写されてしまうことを
考えるとカラー記録では無色、あるいは白色のものが望
ましい。また、粒径も現像剤31の粒径に対して、1/
2以下程度でないと画像露光を遮ることがあった。その
ため帯電促進粒子mの粒径は現像剤31の粒径の1/2
よりも小さいことが望ましい。粒径の下限値としては、
粒子として安定に得られるものとして10nmが限界と
考えられる。
【0080】帯電促進粒子mの材料としては、本実施例
では酸化亜鉛を用いたが、これに限るものではなく、そ
の他アルミナなど他の金属酸化物の導電性無機粒子や有
機物との混合物、あるいは、これらに表面処理を施した
ものなど各種導電粒子が使用可能である。
【0081】(4)注入帯電 .像担持体である感光体1と接触帯電部材である帯電
ローラ2とのニップ部である帯電部aに帯電促進粒子m
を介在させることで、該粒子mの滑剤効果により、摩擦
抵抗が大きくてそのままでは感光体1に対して速度差を
持たせて接触させることが困難であった帯電ローラであ
っても、それを感光体1面に対して無理なく容易に効果
的に速度差を持たせて接触させた状態にすることが可能
となると共に、該帯電ローラ2が該粒子mを介して感光
体1面に密に接触してより高い頻度で感光体1面に接触
する構成となる。
【0082】帯電ローラ2と感光体1との間に十分な速
度差を設けることにより、帯電ローラ2と感光体1のニ
ップ部において帯電促進粒子mが感光体1に接触する機
会を格段に増加させ、高い接触性を得ることができ、帯
電ローラ2と感光体1のニップ部である帯電部aに存在
する帯電促進粒子mが感光体1表面を隙間なく摺擦する
ことで感光体1に電荷を直接注入できるようになり、帯
電ローラ2による感光体1の接触帯電は帯電促進粒子m
の介存により注入帯電機構が支配的となる。
【0083】速度差を設ける構成としては、帯電ローラ
2を回転駆動して感光ドラム1と速度差を設けることに
なる。好ましくは帯電部aに持ち運ばれる感光体1上の
転写残現像剤を帯電ローラ2に一時的に回収し均すため
に、帯電ローラ2を回転駆動し、さらに、その回転方向
は感光体1表面の移動方向とは逆方向に回転するように
構成することが望ましい。即ち、逆方向回転で感光体1
上の転写残現像剤を一旦引離し帯電を行なうことにより
優位に注入帯電を行なうことが可能である。帯電ローラ
にトナーが付着すると帯電ローラへの印加電圧とドラム
1の帯電電位との差が大きくなってくる。この差によっ
てローラからドラムへトナーを戻す電界が形成される。
【0084】従って、従来のローラ帯電等では得られな
かった高い帯電効率が得られ、図5の実線Cで示される
ように帯電ローラ2に印加した電圧とほぼ同等の帯電電
位を感光体1に与えることができる。かくして、接触帯
電部材として帯電ローラ2を用いた場合でも、該帯電ロ
ーラ2に対する帯電に必要な印加バイアスは感光体1に
必要な帯電電位相当の電圧で十分であり、放電現象を用
いない安定かつ安全な接触帯電方式ないし装置を実現す
ることができる。
【0085】像担持体としての感光体1と接触帯電部材
としての帯電ローラ2との帯電ニップ部nにおける帯電
促進粒子mの介在量は、少なすぎると、該粒子による潤
滑効果が十分に得られず、帯電ローラ2と感光体1との
摩擦が大きくて帯電ローラ2を感光体1に速度差を持っ
て回転駆動させることが困難である。つまり、駆動トル
クが過大となるし、無理に回転させると帯電ローラ2や
感光体1の表面が削れてしまう。更に該粒子による接触
機会増加の効果が得られないこともあり十分な帯電性能
が得られない。一方、該介在量が多過ぎると、帯電促進
粒子の帯電ローラ2からの脱落が著しく増加し作像上に
悪影響が出る。
【0086】実験によると該介在量は103 個/mm2
以上が望ましい。103 個/mm2より低いと十分な潤
滑効果と接触機会増加の効果が得られず帯電性能の低下
が生じる。
【0087】より望ましくは103 〜5×105 個/m
2 の該介在量が好ましい。5×105 個/mm2 を超
えると、該粒子の感光体1へ脱落が著しく増加し、粒子
自体の光透過性を問わず、感光体1への露光量不足が生
じる。5×105 個/mm2以下では脱落する粒子量も
低く抑えられ該悪影響を改善できる。該介在量範囲にお
いて感光体1上に脱落した粒子の存在量を測ると102
〜105 個/mm2 であったことから、作像上弊害がな
い該存在量としては105 個/mm2 以下が望まれる。
【0088】該介在量及び感光体1上の該存在量の測定
方法について述べる。該介在量は帯電ローラ2と感光体
1の帯電ニップ部nを直接測ることが望ましいが、帯電
ローラ2に接触する前に感光体1上に存在した粒子の多
くは逆方向に移動しながら接触する帯電ローラ2に剥ぎ
取られることから、本発明では帯電ニップ部nに到達す
る直前の帯電ローラ2表面の粒子量をもって該介在量と
した。具体的には、帯電バイアスを印加しない状態で感
光ドラム1及び帯電ローラ2の回転を停止し、感光体1
及び帯電ローラ2の表面をビデオマイクロスコープ(O
LYMPUS製OVM1000N)及びデジタルスチル
レコーダ(DELTIS製SR−3100)で撮影し
た。帯電ローラ2については、帯電ローラ2を感光体1
に当接するのと同じ条件でスライドガラスに当接し、ス
ライドガラスの背面からビデオマイクロスコープにて該
接触面を1000倍の対物レンズで10箇所以上撮影し
た。得られたデジタル画像から個々の粒子を領域分離す
るため、ある閾値を持って2値化処理し、粒子の存在す
る領域の数を所望の画像処理ソフトを用いて計測した。
また、感光体1上の該存在量についても感光体1上を同
様のビデオマイクロスコープにて撮影し同様の処理を行
い計測した。
【0089】.専用のクリーナをもたないクリーナレ
スの画像形成装置にあっては、転写後の感光体1面に残
存の転写残現像剤は感光体1と帯電ローラ2のニップ部
である帯電部aに感光体1面の移動でそのまま持ち運ば
れる。
【0090】この場合、帯電ローラ2を感光体1に対し
て速度差をもって接触させることで、転写残現像剤のパ
ターンが攪乱されて崩され、中間調画像において、前回
の画像パターン部分がゴーストとなって現れることを防
止できる。
【0091】.帯電部aに持ち運ばれた転写残現像剤
は帯電ローラ2に付着・混入する。従来現像剤は絶縁体
であるため帯電ローラ2に対する転写残現像剤の付着・
混入は感光体1の帯電において帯電不良を生じさせる因
子である。
【0092】しかしこの場合でも、帯電促進粒子mが感
光体1と帯電ローラ2とのニップ部である帯電部aに介
在することにより、帯電ローラ2の感光体1への緻密な
接触性と接触抵抗を維持できるため、帯電ローラ2の転
写残現像剤による汚染にかかわらず、低印加電圧でオゾ
ンレスの直接帯電を長期に渡り安定に維持させることが
でき、均一な帯電性を与えることが出来る。
【0093】.帯電ローラ2に付着・混入した転写残
現像剤は帯電ローラ2から徐々に感光体1上に吐き出さ
れて感光体1面の移動とともに現像部位bに至り、現像
装置3において現像同時クリーニング(回収)される
(トナーリサイクル)。
【0094】この場合、帯電ローラ2に帯電促進粒子m
が担持されていることで、帯電ローラ2とこれに付着・
混入する転写残現像剤の付着力が低減化されて帯電ロー
ラ2から感光体1上にへの現像剤の吐き出し効率が向上
する。
【0095】現像同時クリーニングは前述したように、
転写後に感光体1上に残留したトナーが存在した状態で
引き続き感光体を帯電し、露光して潜像を形成し、その
潜像の現像時において、現像装置のかぶり取りバイア
ス、即ち現像装置に印加する直流電圧と感光体の表面電
位間の電位差であるかぶり取り電位差Vback によって
回収するものである。本実施例におけるプリンタのよう
に反転現像の場合では、この現像同時クリーニングは、
感光体の暗部電位から現像スリーブにトナーを回収する
電界と、現像スリーブから感光体の明部電位へトナーを
付着させる電界の作用でなされる。
【0096】.また感光体1面に実質的に付着保持さ
れる帯電促進粒子mの存在により現像剤の感光体1側か
ら転写材P側への転写効率が向上する効果もえられる。
【0097】(5)帯電促進粒子に起因する画像かぶり
の防止 .前述したように接触帯電部材である帯電ローラ2と
像担持体である感光体1とのニップ部である帯電部aに
帯電促進粒子mを介在させた系においては、帯電促進粒
子mが帯電部aから離脱して感光体1面に付着して現像
部位bに持ち運ばれる。この持ち運ばれる、現像前の感
光体1上の帯電促進粒子mが電荷を帯びたものである
(例えば酸化亜鉛粒子の場合は正)と、その帯電促進粒
子mと感光体1間において帯電促進粒子mの周囲に電界
が形成される。そして現像時にこの帯電促進粒子mが感
光体1表面上に付着したままでいると、上記の電界によ
り、該帯電促進粒子mの周囲に現像剤が現像されてしま
う。即ち、該帯電促進粒子mの周囲の感光体1面部分に
現像剤が付着してしまうことがあった。そのため、白地
部(非画像部)の感光体1面部分に上記の電荷を持った
帯電促進粒子mが付着していると、白地部であるにもか
かわらず、その帯電促進粒子の周囲が現像剤で現像さ
れ、画像にかぶりが生じてしまう。
【0098】本実施例においては、現像手段は接触現像
装置3としたことにより、上記の画像かぶりが生じにく
くなる。即ち、帯電部aから離脱して現像部位bに持ち
運ばれた感光体1上の付着帯電促進粒子mは、現像部位
bにおいて感光体1に接触して作用する現像ローラ32
上の現像剤による感光体1面の摺擦により現像装置3側
の現像剤31内に移動して取り込まれて感光体1面から
離脱し、付着帯電促進粒子mが現像装置3側の現像剤3
1内に移動して離脱した後の感光体1面が現像剤で現像
される。
【0099】特に、現像スリーブと感光体表面の間で周
速差を持たせることにより、摺擦をむらなく行うことが
可能であり、帯電促進粒子の現像装置内への回収をむら
なく行うことができる。
【0100】従って、感光体1面に付着した帯電促進粒
子mの周囲に現像剤が現像されることがない。そのた
め、画像かぶりが生じにくい。
【0101】つまり、現像手段を接触現像装置3とし、
現像ニップで現像スリーブと感光体間に周速差を持たせ
ることで、現像時に、感光体1表面上に付着している帯
電促進粒子mを現像装置3内に一度回収した後に、感光
体1面の現像を行なうことができる。そのため、感光体
1に付着した帯電促進粒子mの周囲に現像剤が現像され
るということがない。このため、良好な帯電性と画質を
得ることが可能となる。
【0102】.比較例 上述の画像かぶり防止効果について、本実施例のプリン
タにおいて現像装置3を非接触現像装置にした場合のプ
リンタ(比較例)と対比した。
【0103】比較例プリンタは現像装置3を非接触現像
装置にしたことのみが本実施例プリンタと異なる。
【0104】比較例プリンタで使用の非接触現像装置
は、現像剤担持搬送部材としての表面をカーボンコート
した金属製の現像スリーブを感光体1と500μmの距
離離間させて、感光体1と等速に100%に回転させた
状態で、−420VのDC電圧と、周波数1600H
z、ピーク間電圧1600Vの矩形のAC電圧を重畳し
た現像バイアス電圧を現像スリーブに印加し、感光体1
面の静電潜像を非接触現像する。
【0105】同条件で比較するために、帯電ローラ2に
帯電促進粒子mを過多に塗布し、帯電後の感光体1表面
上に帯電促進粒子mが付着するようにした状態で比較を
行った。そのため、通常よりも感光体1表面上の帯電促
進粒子mの量は多い状態である。
【0106】また、帯電促進粒子mの電荷を変化させる
ために、弾性ブレードを帯電ローラ2に接触させた場合
の測定も行った。現像通過前の感光体1表面上の帯電促
進粒子mの付着量はいずれの場合も50個/mm2程度
にそろえた。また、帯電促進粒子mを付着させない場合
を画像かぶりの基準として用いた。
【0107】評価の基準として、ベタ白印字時の紙上の
画像かぶりを用いた。表1に、評価結果を示す。評価結
果で用いた記号は、 ◎:画像かぶりが全くみられない ○:画像かぶりがほとんどみられない △:画像かぶりが少しみられる を示す。
【0108】
【表1】
【0109】感光体1表面に帯電促進粒子mが付着して
いない場合には、本実施例プリンタ・比較例プリンタ共
に画像かぶりの悪化は見られない。
【0110】同様に、帯電促進粒子mの電荷量が少ない
場合にも、両者共に画像かぶりの悪化は見られない。
【0111】しかし、帯電促進粒子mの電荷量が大きい
場合、比較例プリンタの方は画像かぶりの悪化が見られ
る。それに対して、本実施例プリンタでは画像かぶりの
悪化は見られない。
【0112】比較例プリンタで生じている画像かぶりの
悪化は、現像部bにおいて感光体1表面上に付着してい
る帯電促進粒子mの周囲に電界が形成され、その周辺に
現像剤31が現像されているのが原因と考えられる。そ
れに対して、本実施例プリンタでは感光体1表面に付着
している帯電促進粒子mを現像ニップにおいて摺擦し、
感光体1表面から移動するため、画像かぶりの悪化が生
じない。
【0113】本実施例の現像スリーブの感光体表面に対
する周速を変化させた場合には、周速が120%より大
きければ帯電促進粒子の回収において問題は生じず、画
像かぶりも生じなかったが、周速が120%以下であっ
た場合には帯電促進粒子の回収にむらができ、そのため
画像かぶりが生じた。
【0114】そのため、現像スリーブの感光体に対する
周速は120%以上であるのが良い。また、周速が25
0%以上の場合には、現像剤の劣化や飛散が生じるた
め、250%以下であるのが良い。
【0115】したがって現像スリーブの表面の速度をV
s、感光体表面の速度をVdとするならば、 1.2<Vs/Vd<2.5 が良く、この範囲ならば帯電促進粒子の回収をむらなく
行うことができ、画像かぶりが生じない。
【0116】(6)現像装置3から帯電部aへの帯電促
進粒子mの自動供給 感光体1と帯電ローラ2とのニップ部である帯電部aに
予め十分量の帯電促進粒子mを介在させても、あるいは
帯電ローラ2に予め十分量の帯電促進粒子mを塗布して
おいても、装置の使用に伴い感光体1と帯電ローラ2と
のニップ部である帯電部aから帯電促進粒子mが減少し
て、帯電性の低下が生じることがある。
【0117】本実施例においては、現像装置3内に現像
剤に加えて帯電促進粒子mを予め入れておき、現像装置
3内から感光体1表面に帯電促進粒子mを供給し、感光
体1表面を介して感光体1と帯電ローラ2とのニップ部
である帯電部aや帯電ローラ2に帯電促進粒子mを供給
する。粒子mとしては、トナーの帯電極性と逆極性のプ
ラス帯電極性のZnO粒子を用いた。
【0118】即ち、帯電部aから離脱して現像部位bに
持ち運ばれ、現像部位bにおいて現像装置3側の現像剤
31内に移動して取り込まれた帯電促進粒子mは上記の
感光体1表面への帯電促進粒子mの供給用に再使用され
る。感光体1表面に付着している帯電促進粒子mを現像
装置3で一度回収した上で、再度感光体へ塗布するた
め、一定量の塗布を安定して行なうことが可能となる。
そのため、現像剤と帯電促進粒子の消費バランスが崩れ
ることがなく、良好な帯電性を長期にわたって確保する
ことができる。また、一旦感光体1表面から回収した帯
電促進粒子を再度用いることができるため、長期にわた
り帯電促進粒子を供給する事ができ、帯電部aや帯電ロ
ーラ2から帯電促進粒子が減少し続けることがなく、良
好な帯電性を維持することが可能となる。
【0119】即ち、現像部位bにおいて感光体1面に供
給されて付着した、現像装置3内の現像剤31に混入の
帯電促進粒子mは、感光体1面の移動に伴い転写部cを
経由して帯電部aに持ち運ばれることで、帯電部aや帯
電ローラ2に自動的に供給されて、良好な帯電性が維持
される。
【0120】感光体1上の現像剤像は転写部cにおいて
転写バイアスの影響で記録媒体P側に引かれて積極的に
転移するが、感光体1上の帯電促進粒子mは導電性であ
ることで記録媒体P側には積極的には転移せず、感光体
1上に実質的に付着保持されて残留して感光体1面の移
動に伴い転写部cを経由して帯電部aに持ち運ばれる。
【0121】本実施例のプリンタはクリーナレスである
ので、転写後の感光体1面の残留の転写残現像剤と帯電
促進粒子はそのまま帯電部aに持ち運ばれる。
【0122】現像装置3内の現像剤31に予め適当量の
帯電促進粒子mを外添させておくことが望ましい(例え
ば、現像剤(トナー)100重量部に対して帯電促進粒
子0.01〜20重量部)。
【0123】〈実施例2〉(図2) 図2に示す本実施例のプリンタは、上述した実施例1
(図1)のプリンタに、転写部cと帯電部aとの間にお
いて転写後の感光体1面から転写残現像剤や紙粉等を除
去して感光体1面を清掃するクリーニング装置(クリー
ナ)7を具備させたものである。その他のプリンタ構成
は実施例1のプリンタと同様であるから再度の説明は省
略する。
【0124】本実施例におけるクリーニング装置7は、
感光体1の清掃を行うクリーニングブレード71を用い
たクリーニング装置である。クリーニングブレード71
はウレタンゴム製の弾性ブレードであり、これを感光体
1に押し当てることにより、転写後の感光体1面に残存
の転写残現像剤や紙粉の大部分が感光体1面から除去さ
れる。
【0125】したがって、クリーナレスのプリンタに比
べて帯電部aへの転写残現像剤や紙粉の移行・混入・付
着が格段に少なくなり、より良好な帯電性と安定した画
質を得ることができる。
【0126】この場合、クリーニング装置7があって
も、転写後の感光体1面の残留の転写残現像剤や紙粉、
帯電促進粒子の内、帯電促進粒子は現像剤や紙粉に比べ
て粒径が小さいためクリーニング装置7をすり抜けやす
く、そのすり抜けで帯電部aに持ち運ばれる。
【0127】したがって、クリーニング装置7があって
も、現像部位bにおいて感光体1面に供給されて付着し
た、現像装置3内の現像剤31に混入の帯電促進粒子m
は、感光体1面の移動に伴い転写部cを経由して帯電部
aに持ち運ばれることで、帯電部aや帯電ローラ2に自
動的に供給されて、良好な帯電性が維持される。
【0128】また、帯電促進粒子mがクリーニングブレ
ード71と感光体1表面の接触部に付着しているため、
クリーニングブレード71が感光体1表面との摩擦でめ
くれたり、感光体1の回転速度むらが生じたりすること
がない。そのため、良好な画像を得ることが可能とな
る。
【0129】即ち、従来、クリーニングブレード71に
よるクリーニング装置7を用いた場合に、感光体1表面
の滑り性が悪いと、クリーニングブレード71がめくれ
たり、感光体1の回転速度にむらが生じることがあっ
た。本実施例では、帯電促進粒子mが感光体1表面に付
着し、クリーニングブレード71と感光体1の間に存在
している。そのため、滑り性が高まり、クリーニングブ
レード71が感光体1との摩擦によりめくれたり、感光
体1の回転速度むらが生じることがない。
【0130】同様に、現像剤31に帯電促進粒子mを混
入させることにより、接触現像装置3と感光体1との間
の摩擦力が低下するため、現像ローラ32と感光体1の
摺擦による相互の回転むらが生じない。それらのことに
より、回転速度むらによる画像むらが生じることもな
く、良好な画像を得ることが可能となる。
【0131】〈実施例3〉(図3) 図3に示す本実施例のプリンタは、実施例1(図1)の
プリンタにおいて、現像装置3を2成分接触現像装置3
Aに変更したものである。その他のプリンタ構成は実施
例1のプリンタと同様であるから再度の説明は省略す
る。
【0132】本実施例で用いた2成分接触現像装置3A
は、トナー粒子と、粒径40μmのフェライトよりなる
キャリア粒子の混合よりなる2成分現像剤35を用い、
該現像剤35を現像剤担持搬送部材36に磁気力によっ
て磁気ブラシ層35aとして保持させて現像部位bに搬
送し磁気ブラシ層35aを感光体1面に接触させて静電
潜像をトナー粒子により反転現像する2成分磁気ブラシ
接触現像方式の装置である。トナー粒子は実施例1にお
ける現像剤31と同じ、負帯電性の平均粒径7μmの非
磁性1成分絶縁現像剤である。トナー粒子とキャリア粒
子の混合比は、キャリア粒子に対してトナー粒子が重量
比で7%である。トナー粒子はキャリア粒子との摺擦に
より、摩擦帯電し、電荷を持つ。
【0133】36は現像剤担持搬送部材としての直径1
6mmの現像スリーブ、37はこの現像スリーブ36内
に固定配置した磁界発生手段としてのマグネット・ロー
ル、38は現像スリーブ表面に現像剤の薄層35aを形
成するための現像剤層厚規制ブレードである。
【0134】現像スリーブ36は感光体1に対して最接
近距離(離間距離)が約500μmになるように配置さ
れ、該現像スリーブ36の外面に担持させた現像剤層3
5aが感光体1面に約3mmの接触ニップ幅で接触する
ように設定される。この現像剤層35aと感光体1の接
触ニップ部が現像部位bである。
【0135】現像スリーブ36は固定配設のマグネット
・ロール37の回りを、現像部位bにおいて感光体1の
回転方向と同方向に150%の周速で回転駆動される。
2成分現像剤35は現像スリーブ36の外面にマグネッ
ト・ロール37の磁力により吸着されて現像剤35の磁
気ブラシが形成される。その現像剤の磁気ブラシは現像
スリーブ36の回転とともに搬送されブレード38によ
り層厚規制を受けて所定厚みの現像剤層35aとして現
像部位bへ搬送されて感光体1面に接触し、引き続く現
像スリーブ36の回転で再び現像容器内に戻し搬送され
る。
【0136】実施例1と同様に、現像スリーブが感光体
に対して周速差を持たない場合には帯電促進粒子を感光
体表面から現像装置内へむらなく回収することができな
い。そのため画像かぶりが生じた。本実施例の現像スリ
ーブの感光体表面に対する周速を変化させた場合、現像
スリーブを現像ニップにおいて感光体と同方向に回転す
る際には、周速が120%より大きければ帯電促進粒子
の回収はむらなく行うことができた。周速が300%を
超えると現像キャリアの感光体表面への付着やトナー飛
散などが生じるため、現像スリーブ表面の速度をVs、
感光体表面の速度をVdとするならば、 1.2<Vs/Vd<3.0 であるのが良く、この範囲ならば帯電促進粒子の回収を
むらなく行うことができ、画像かぶりが生じない。
【0137】現像スリーブを現像ニップにおいて感光体
と異方向に回転する際には、周速が100%より大きけ
れば帯電促進粒子の回収はむらなく行うことができた。
また、同方向に回転する際と同様に周速が300%を超
えると現像キャリアの感光体表面への付着やトナー飛散
などが生じるため、周速は100%以上300%以下で
あるのが良い。すなわち、 1.0<Vs/Vd<3.0 であるのが良く、この範囲ならば帯電促進粒子の回収を
むらなく行うことができ、画像かぶりが生じない。
【0138】現像スリーブ36には現像バイアス電源S
2から現像バイアスとして−420VのDC電圧が印加
される。
【0139】本実施例では実施例1と同様に、帯電促進
粒子mを現像剤35に混入させ、感光体1表面に帯電促
進粒子mを現像し、感光体1表面を介して帯電部aや帯
電ローラ2に帯電促進粒子mを供給する。そのため、実
施例1と同様に良好な帯電性を得ることができ、また画
像かぶりも生じない。
【0140】それに加えて、現像剤35のトナー粒子は
帯電促進粒子mとの間で摩擦帯電が生じ、帯電促進粒子
mはキャリア粒子に比べて粒径が小さいために、トナー
粒子をむらなく摺擦することができる。そのため、安定
して電荷を与えることができ、トナー粒子が均一な電荷
量を持つため、安定な現像性も低減することができた。
【0141】また、実施例2と同様に現像装置3Aと感
光体1との間での摩擦を低減することができた。そのた
め、感光体1あるいは現像スリーブ36の回転速度むら
が生じることもなく、画像むらも生じにくかった。
【0142】本実施例では、帯電促進粒子mを2成分接
触現像装置の現像剤35に混入させることにより、帯電
性の向上と現像性の安定化を実現することができた。
【0143】本実施例では、感光体1に対して現像スリ
ーブ36を接触面において同方向に回転させたが、カウ
ンタ方向に回転させても構わない。その場合には、感光
体1表面上の帯電促進粒子mを現像剤35中に戻す作用
もより強く働く。また同様に、現像装置3Aと感光体1
の間の摩擦力低減の効果も大きい。
【0144】このように帯電促進粒子mを現像剤35に
混入させ2成分接触現像装置3Aを用いることにより、
良好な帯電性に加えて、感光体上に付着している帯電促
進粒子による画像かぶりも生じにくい。
【0145】〈その他〉 1)可撓性の接触帯電部材としての帯電ローラ2は実施
例の帯電ローラの構成に限られるものではない。
【0146】また可撓性の接触帯電部材は帯電ローラの
他に、ファーブラシ帯電器などとすることもできる。フ
ェルト・布などの材質・形状のものも使用可能である。
また、これらを積層し、より適切な弾性と導電性を得る
ことも可能である。
【0147】2)接触帯電における注入帯電機構は、接
触帯電部材の被帯電体への接触性が帯電性に大きく効い
てくる。そこで接触帯電部材はより密に構成し、また被
帯電体との速度差を多く持ち、より高い頻度で被帯電体
に接触する構成にする。
【0148】また、被帯電体の表面に電荷注入層を設け
て被帯電体表面の抵抗を調節することで接触帯電におけ
る注入帯電機構を支配的にすることができる。
【0149】図4は表面に電荷注入層16を設けた感光
体1の層構成模型図である。即ち該感光体1は、アルミ
ドラム基体(Alドラム基体)11上に下引き層12、
正電荷注入防止層13、電荷発生層14、電荷輸送層1
5の順に重ねて塗工された一般的な有機感光体に電荷注
入層16を塗布することにより、帯電性能を向上したも
のである。
【0150】電荷注入層16は、バインダーとしての光
硬化型のアクリル樹脂に、導電性粒子(導電フィラー)
としてのSnO2 超微粒子16a(径が約0.03μ
m)、4フッ化エチレン樹脂(商品名テフロン)などの
滑剤、重合開始剤等を混合分散し、塗工後、光硬化法に
より膜形成したものである。
【0151】電荷注入層16として重要な点は、表層の
抵抗にある。電荷の直接注入による帯電方式において
は、被帯電体側の抵抗を下げることでより効率良く電荷
の授受が行えるようになる。一方、感光体として用いる
場合には静電潜像を一定時間保持する必要があるため、
電荷注入層16の体積抵抗率としては1×109 〜1×
1014(Ω・cm)の範囲が適当である。注入層の体積
抵抗率は、横河ヒューレットパッカード社のHIGH
RESISTANCE METER 4329AにRE
SISTIVITY CELL 16008Aを接続し
てシート状のサンプルを測定した。
【0152】また本構成のように電荷注入層16を用い
ていない場合でも、例えば電荷輸送層15が上記抵抗範
囲に或る場合は同等の効果が得られる。
【0153】さらに、表層の体積抵抗が約1013Ω・c
mであるアモルファスシリコン感光体等を用いても同様
な効果が得られる。
【0154】3)接触帯電部材や現像装置等に対してA
C電圧成分を印加する場合の、そのAC電圧波形として
は、正弦波、矩形波、三角波等適宜使用可能である。ま
た、直流電源を周期的にオン/オフすることによって形
成された矩形波であっても良い。このようにAC電圧の
波形としては周期的にその電圧値が変化するようなバイ
アスが使用できる。
【0155】4)静電潜像形成のための画像露光手段と
しては、実施形態例の様にデジタル的な潜像を形成する
レーザー走査露光手段に限定されるものではなく、通常
のアナログ的な画像露光やLEDなどの他の発光素子で
も構わないし、蛍光燈等の発光素子と液晶シャッター等
の組み合わせによるものなど、画像情報に対応した静電
潜像を形成できるものであるなら構わない。
【0156】像担持体1は静電記録誘電体等であっても
良い。この場合は、該誘電体面を所定の極性・電位に一
様に一次帯電した後、除電針ヘッド、電子銃等の除電手
段で選択的に除電して目的の静電潜像を書き込み形成す
る。
【0157】5)現像手段3・3Aについても、その現
像方式・構成は実施例のものに限定されるものではない
ことは勿論である。正規現像手段であってもよい。
【0158】6)画像形成装置は像担持体として感光紙
や静電記録紙などを用い、その表面を接触帯電して転写
工程なしに画像形成を行なう直接方式の画像形成装置と
することもできる。
【0159】7)像担持体1から現像剤像の転写を受け
る被記録体は転写ドラム等の中間転写体であってもよ
い。
【0160】8)現像剤(トナー)31や帯電促進粒子
mの粒度の測定方法の1例を述べる。測定装置として
は、コールターカウンターTA−2型(コールター社
製)を用い、個数平均分布、体積平均分布を出力するイ
ンターフェイス(日科機製)及びCX−1パーソナルコ
ンピュータ(キヤノン製)を接続し、電解液は一級塩化
ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。
【0161】測定法としては、前記電解水溶液100〜
150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくは、
アルキルベンゼンスルホン酸塩0.1〜5ml加え、更
に測定試料を0.5〜50mg加える。
【0162】試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で
約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウンタ
ーTA−2型により、アパーチャーとして100μアパ
ーチャーを用いて2〜40μmの粒子の粒度分布を測定
して、体積平均分布を求める。これらの求めた体積平均
分布より体積平均粒径を得る。
【0163】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、像担持
体に付着した導電粒子を現像器で回収することができる
ので画像かぶりのような画像不良を生じない画像形成装
置を提供することができる。また帯電部材と像担持体と
のニップ部からいったん離脱した導電粒子を再使用する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の画像形成装置の概略構成図
【図2】実施例2の画像形成装置の概略構成図
【図3】実施例3の画像形成装置の概略構成図
【図4】表面に電荷注入層を設けた感光体の一例の層構
成模型図
【図5】帯電特性グラフ
【符号の説明】
1 感光体(像担持体、被帯電体) 2 帯電ローラ(接触帯電部材) 3・3A 現像装置 31 現像剤(1成分現像剤) 35 現像剤(2成分現像剤) m 帯電促進粒子 4 転写ローラ 5 定着装置 P 転写材 C プロセスカートリッジ S1〜S3 バイアス印加電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−114193(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/02 G03G 15/08

Claims (33)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体と、前記像担持体を帯電する帯
    電装置であって、この装置は、電圧が印加され、かつ前
    記像担持体とニップ部を形成する帯電部材と、前記ニッ
    プ部に介在される非磁性の導電粒子と、を備える帯電装
    置と、前記帯電装置による帯電を用いて前記像担持体に
    形成された静電像を1成分現像剤で現像する現像手段
    と、を有する画像形成装置において、 前記現像手段内には前記導電粒子が収容され、前記導電
    粒子は前記現像手段から前記像担持体へ供給されること
    によって前記ニップ部へ搬送され、 前記現像手段は、前記現像剤を担持する現像剤担持体を
    備え、現像作動時に前記現像剤担持体に担持された前記
    現像剤は、前記像担持体に接触部で接触するとともに、
    前記接触部において前記像担持体と前記現像剤担持体の
    移動方向は同方向であり、前記像担持体の表面速度をV
    d,前記現像剤担持体の表面速度をVsとすると1.2
    <Vs/Vd<2.5を満たすことを特徴とする画像形
    成装置。
  2. 【請求項2】 前記ニップ部において前記帯電部材と前
    記像担持体との間に周速差が形成されるように前記帯電
    部材は駆動されることを特徴とする請求項1の画像形成
    装置。
  3. 【請求項3】 前記帯電部材は、その表面に可撓性部材
    を備えることを特徴とする請求項1又は2の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 前記導電粒子の帯電極性は、前記現像剤
    の帯電極性と逆極性である請求項1乃至3のいずれかの
    画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記導電粒子の粒径は、前記現像剤の粒
    径の1/2以下である請求項1乃至4のいずれかの画像
    形成装置。
  6. 【請求項6】 前記導電粒子の体積抵抗率は1×1012
    Ωcm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のい
    ずれかの画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記導電粒子の体積抵抗率は1×1010
    Ωcm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のい
    ずれかの画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記現像手段は、前記静電像を前記現像
    剤によって現像するのと同時に前記像担持体から残留現
    像剤をクリーニングすることを特徴とする請求項1乃至
    7のいずれかの画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記帯電装置は、前記ニップ部において
    前記像担持体を注入帯電することを特徴とする請求項1
    乃至8のいずれかの画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記像担持体は、体積抵抗率が1×1
    9〜1×1014Ωcmの表面層を備えることを特徴と
    する請求項1乃至9のいずれかの画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記帯電部材は、ローラ形状であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至10のいずれかの画像形成
    装置。
  12. 【請求項12】 像担持体と、前記像担持体を帯電する
    帯電装置であって、この装置は、電圧が印加され、かつ
    前記像担持体とニップ部を形成する帯電部材と、前記ニ
    ップ部に介在される非磁性の導電粒子と、を備える帯電
    装置と、前記帯電装置による帯電を用いて前記像担持体
    に形成された静電像をトナーとキャリアとを備える現像
    剤で現像する現像手段と、を有する画像形成装置におい
    て、 前記現像手段内には前記導電粒子が収容され、前記導電
    粒子は前記現像手段から前記像担持体へ供給されること
    によって前記ニップ部へ搬送され、 前記現像手段は、前記現像剤を担持する現像剤担持体を
    備え、現像作動時に前記現像剤担持体に担持された前記
    現像剤は、前記像担持体に接触部で接触するとともに、
    前記接触部において前記像担持体と前記現像剤担持体の
    移動方向は同方向であり、前記像担持体の表面速度をV
    d,前記現像剤担持体の表面速度をVsとすると1.2
    <Vs/Vd<3.0を満たすことを特徴とする画像形
    成装置。
  13. 【請求項13】 前記ニップ部において前記帯電部材と
    前記像担持体との間に周速差が形成されるように前記帯
    電部材は駆動されることを特徴とする請求項12の画像
    形成装置。
  14. 【請求項14】 前記帯電部材は、その表面に可撓性部
    材を備えることを特徴とする請求項12又は13の画像
    形成装置。
  15. 【請求項15】 前記導電粒子の帯電極性は、前記トナ
    ーの帯電極性と逆極性であることを特徴とする請求項1
    2乃至14のいずれかの画像形成装置。
  16. 【請求項16】 前記導電粒子の粒径は、前記トナーの
    粒径の1/2以下であることを特徴とする請求項12乃
    至15のいずれかの画像形成装置。
  17. 【請求項17】 前記導電粒子の体積抵抗率は1×10
    12Ωcm以下であることを特徴とする請求項12乃至1
    6のいずれかの画像形成装置。
  18. 【請求項18】 前記導電粒子の体積抵抗率は1×10
    10Ωcm以下であることを特徴とする請求項12乃至1
    6のいずれかの画像形成装置。
  19. 【請求項19】 前記現像手段は、前記静電像を前記現
    像剤によって現像するのと同時に前記像担持体から残留
    現像剤をクリーニングすることを特徴とする請求項12
    乃至18のいずれかの画像形成装置。
  20. 【請求項20】 前記帯電装置は、前記ニップ部におい
    て前記像担持体を注入帯電することを特徴とする請求項
    12乃至19のいずれかの画像形成装置。
  21. 【請求項21】 前記像担持体は、体積抵抗率が1×1
    9〜1×1014Ωcmの表面層を備えることを特徴と
    する請求項12乃至20のいずれかの画像形成装置。
  22. 【請求項22】 前記帯電部材は、ローラ形状であるこ
    とを特徴とする請求項12乃至21のいずれかの画像形
    成装置。
  23. 【請求項23】 像担持体と、前記像担持体を帯電する
    帯電装置であって、この装置は、電圧が印加され、かつ
    前記像担持体とニップ部を形成する帯電部材と、前記ニ
    ップ部に介在される非磁性の導電粒子と、を備える帯電
    装置と、前記帯電装置による帯電を用いて前記像担持体
    に形成された静電像をトナーとキャリアとを備える現像
    剤で現像する現像手段と、を有する画像形成装置におい
    て、 前記現像手段内には前記導電粒子が収容され、前記導電
    粒子は前記現像手段から前記像担持体へ供給されること
    によって前記ニップ部へ搬送され、 前記現像手段は、前記現像剤を担持する現像剤担持体を
    備え、現像作動時に前記現像剤担持体に担持された前記
    現像剤は、前記像担持体に接触部で接触するとともに、
    前記接触部において前記像担持体と前記現像剤担持体の
    移動方向は逆方向であり、前記像担持体の表面速度をV
    d,前記現像剤担持体の表面速度をVsとすると1.0
    <Vs/Vd<3.0を満たすことを特徴とする画像形
    成装置。
  24. 【請求項24】 前記ニップ部において前記帯電部材と
    前記像担持体との間に周速差が形成されるように前記帯
    電部材は駆動されることを特徴とする請求項23の画像
    形成装置。
  25. 【請求項25】 前記帯電部材は、その表面に可撓性部
    材を備えることを特徴とする請求項23又は24の画像
    形成装置。
  26. 【請求項26】 前記導電粒子の帯電極性は、前記トナ
    ーの帯電極性と逆極性であることを特徴とする請求項2
    3乃至25のいずれかの画像形成装置。
  27. 【請求項27】 前記導電粒子の粒径は、前記トナーの
    粒径の1/2以下であることを特徴とする請求項23乃
    至26のいずれかの画像形成装置。
  28. 【請求項28】 前記導電粒子の体積抵抗率は1×10
    12Ωcm以下であることを特徴とする請求項23乃至2
    7のいずれかの画像形成装置。
  29. 【請求項29】 前記導電粒子の体積抵抗率は1×10
    10Ωcm以下であることを特徴とする請求項23乃至2
    7のいずれかの画像形成装置。
  30. 【請求項30】 前記現像手段は、前記静電像を前記現
    像剤によって現像するのと同時に前記像担持体から残留
    現像剤をクリーニングすることを特徴とする請求項23
    乃至29のいずれかの画像形成装置。
  31. 【請求項31】 前記帯電装置は、前記ニップ部におい
    て前記像担持体を注入帯電することを特徴とする請求項
    23乃至30のいずれかの画像形成装置。
  32. 【請求項32】 前記像担持体は、体積抵抗率が1×1
    9〜1×1014Ωcmの表面層を備えることを特徴と
    する請求項23乃至31のいずれかの画像形成装置。
  33. 【請求項33】 前記帯電部材は、ローラ形状であるこ
    とを特徴とする請求項23乃至32のいずれかの画像形
    成装置。
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