JP2628320B2 - まぐろ缶詰の製造法 - Google Patents

まぐろ缶詰の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、まぐろ缶詰の製造に際し、植物水溶性蛋白
を使用することにより、製品の魚臭を減少させ、長期保
存しても缶詰の欠点と云われる缶臭のつくことの少な
い、注入調味液の充分混和したソフトな美味しいまぐろ
缶詰の製造法に関するものである。
(従来の技術) 従来のまぐろ缶詰の製造法は、原料魚が冷凍魚の場合
には解凍し、また、生魚の場合にはそのまゝの状態で
頭、内臓などを除去し、蒸煮釜(クッカー)で充分煮熟
し、放冷後、これをクリーニング工程と呼ばれるコンベ
アー台の上で、皮、骨、血合肉など精肉部分以外の部分
を除去した後、これを適当な寸法に切断し、そのまゝの
状態で空缶に詰めたり、あるいは小片に切断し、フレー
ク状にしたものと合わせて詰めたり、あるいはまた、す
べてのものをフレーク状に細分化して詰めるソリッド、
チャンク、フレークスタイルなどと呼ばれる形態のもの
を空缶へ肉詰し、これに食用油、塩、野菜煮汁などを加
えて巻締機(シーマ)で巻締を行い、殺菌釜(レトル
ト)でそれぞれ充分に殺菌し、さらに、冷却を行い製品
とするのが通常の方法である。
最近では、一部で食用油、野菜煮汁、塩などの調味材
料の添加の際、動物水溶性蛋白を水にとかし、80〜90℃
の温度に絶えず保ち、これに添加することも行なわれて
いる。これは、この水溶性蛋白を高温度に常時保持する
ため調節する必要があることや、沈澱などを防ぐために
絶えず撹拌するなど、相当の手間と設備を要し、また、
この使用濃度など非常に制約が多く、あまり利用されて
いない。
(発明が解決しようとする問題点) 前記のように、従来の製造法では、製品に魚臭があっ
たり、味が淡白すぎるとの意見が多く、また、保存中に
缶詰特有の缶臭がどうしても出てきたりするので、これ
を防ぐために野菜煮汁などを添加するのであるが、これ
を除去することは困難である。
また、製造においては、絶えずコストの切り下げが必
要であり、このための原料使用歩留の向上は重要なこと
であるが、この実施は容易なことではない。
さらに、動物水溶性蛋白を使用する場合には、溶液を
80〜90℃の温度に絶えず保つ必要があり、また、撹拌を
常に行い、規定の濃度を保つなど、製造工程に煩瑣な設
備と管理を導入する必要があるので、相当のコストが嵩
むことゝなる。
(問題点を解決するための手段) 本発明者は、前記の各種問題点を解決するため鋭意検
討を進め、すでに、まぐろ缶詰の製造に当たり、植物水
溶性蛋白を食用油に懸濁して使用する方法を発明し特許
出願した(特願昭62−171091号)のであるが、植物水溶
性蛋白をあらかじめ水に溶解した注入液を作り、これに
塩、その他の調味料を加えて使用する方法によっても、
植物水溶性蛋白を食用油に懸濁して使用する方法と同様
に、味覚の改善と原料魚使用歩留の向上がはかれること
を知り、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、まぐろ缶詰の製造に当り、缶内
へ魚肉を詰めた後、あらかじめ植物水溶性蛋白を溶解さ
せた水溶液に塩その他の調味料を加えて得られる調味液
を注入し、さらに食用油を注入し、巻締後、殺菌するこ
とを特徴とするまぐろ缶詰の製造法である。
本発明のまぐろ缶詰の製造において、まず、まぐろの
魚肉を缶に詰めるに当っては、常法にしたがって行えば
よく、前記した従来法のごとく魚肉を処理して空缶へ詰
める。次に、あらかじめ植物水溶性蛋白を水に溶解し、
これに塩その他の適宜調味料を加えて得られる調味液を
上記の缶に注入し、さらに調味液を注入する。
植物水溶性蛋白としては、大豆、小麦などから得られ
る水溶性蛋白であり、例えば、大豆の水溶性蛋白として
は、常法により得られる豆乳に酸を加えて蛋白を分離
し、これを乾燥粉末化したものが使用され、また、小麦
の水溶性蛋白としては、水抽出により得られる小麦蛋白
溶液を濃縮、乾燥して粉末化したものが使用される。こ
の植物水溶性蛋白の使用量は、内容総量に対し1.0〜2.0
重量%で、これを30〜40℃に加温した水に加え、よく撹
拌して溶解させる。植物水溶性蛋白の使用量が内容総量
に対し1.0重量%未満であると、使用効果が不充分であ
り、2.0重量%より多いと、白いカード状の凝固物がで
きて、アピアランスを悪くする虞れがあるので好ましく
ない。
植物水溶性蛋白は動物水溶性蛋白と異なり、塩水には
とけにくい性質があるので、植物水溶性蛋白を塩水とな
っている調味液に加えると、充分に溶解できず、継粉が
発生して、目的とする製品を得ることができない。
したがって、植物水溶性蛋白の添加については、あら
かじめ水に加え、充分撹拌して乳化状に溶解させてお
き、これに塩その他の調味料を加えることが必要であ
る。
このように植物水溶性蛋白を水に溶解させ、これに塩
その他の調味料を加えて調味液を作り、これを缶に注入
する方法によれば、植物水溶性蛋白を食用油に懸濁して
缶に注入する方法と同様に、製造が容易であると共に、
植物水溶性蛋白、食用油、調味液が殺菌による高温加熱
により、魚肉中に充分浸透し、原料魚の使用歩留を向上
させ、魚肉特有の魚臭が減少し、ソフトな味の製品とな
り、また、長期間の保存による缶臭がつきにくくなるの
である。
大豆水溶性蛋白を添加して製造した黄肌まぐろフレー
ク油漬缶詰(ツナ2号缶)と、大豆水溶性蛋白を添加し
ないで製造した黄肌まぐろフレーク油漬缶詰(ツナ2号
缶)を比較検討した結果を示すと、次のとおりである。
本発明において使用する調味液は、植物水溶性蛋白を
溶解させた水溶液に、従来用いられている野菜煮汁に精
製塩を溶解したものなどを任意に加えたものであり、ま
た、巻締、殺菌は常法にしたがって行う。
(実施例) 次に、本発明の実施例について説明する。
黄肌まぐろフレーク油漬缶詰(ツナ2号缶入り) 冷凍黄肌まぐろを解凍し、充分洗滌した後、頭、内臓
などを除去し、特に大型のものは適当な寸法に裁断し、
蒸煮釜で中心温度を65〜70℃に保つようにして、100℃
で4〜4.5時間程度蒸煮した後、放冷場で約一昼夜放冷
する。常温まで冷却した後、クリーニングテーブルで外
皮、血合肉、骨などを充分除去して精肉のみに仕上げ
る。この精肉をフレーカーで細かく砕いて選別し、ま
た、金属探知機による異物の除去などを行い、肉詰機で
空缶の中に105g程度挿入して計量を行う。
一方、30〜40℃の温度に加温した水の中に、大豆水溶
性蛋白を製品総量の1.5重量%の濃度の溶液となるよう
に添加し、撹拌機で充分撹拌して均一な乳化状態とし、
これに精製塩を溶解させた野菜汁を加えたものをタンク
内に貯蔵しておき、計量を終了した製品がコンベア上を
流れてくる時に、タンクよりの溶液を充填機(オイラ
ー)に送り込み、各缶に均等に20〜25g程度注入し、さ
らに、食用油60〜65g程度を注入し、巻締した後、殺菌
釜に入れて115℃で約80分殺菌を行い、これを冷水で冷
却して製品とする。
(発明の効果) 本発明によれば、まぐろ缶詰の魚臭が減少し、味にソ
フトな美味しさを与え、また、缶詰の欠点とされている
缶臭を少なくすると共に、原料魚使用歩留の著しい向上
を計ることが可能となる。そして、植物水溶性蛋白の添
加により、液汁に植物水溶性蛋白の増加が見られ、いろ
いろの消化性のよい栄養価を高めることゝなる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】まぐろ缶詰の製造に当たり、缶内へ魚肉を
    詰めた後、あらかじめ植物水溶性蛋白を溶解させた水溶
    液に塩その他の調味料を加えて得られる調味液を注入
    し、さらに食用油を注入し、巻締後、殺菌することを特
    徴とするまぐろ缶詰の製造法。
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