JP2628097B2 - 印画紙焼付装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、帯状印画紙を切断したシート状印画紙を
画像焼付部へ搬送して露光する印画紙焼付装置に関す
る。

［従来の技術］ 印画焼付装置には、例えば帯状印画紙を切断してシー
ト状印画紙とし、このシート状印画紙を画像焼付部へ搬
送し、この画像焼付部で露光処理するものがある。

この従来の印画紙焼付装置では、画像焼付部に搬入さ
れるネガフィルムのサイズや露光するシート状印画紙の
サイズにより、ネガフィルムの送り方向や切断する帯状
印画紙のサイズを変える必要があった。

例えば画像焼付部に搬入するネガフィルムのサイズが
135フルサイズから135ハーフサイズに変更されたが、露
光するシート状印画紙のサイズには変更がなかった場合
には、ネガフィルムの送り方向を90゜回転させることが
必要になった。

又、ネガフィルムのサイズが同じでもシート状印画紙
のサイズが変わる場合、例えばＥ判から2E判に、又はＬ
判から2L判等に変更された場合には、ネガフィルムの送
り方向を変更して同一の帯状印画紙を用いるか、又はネ
ガフィルムの送り方向は変えずに帯状印画状のサイズヲ
変更するか、いずれかの方法をとる必要があった。

［発明が解決しようとする課題］ 前述のように、従来の印画紙焼付装置にあっては、ネ
ガフィルムのサイズやシート状印画紙のサイズに変更が
あった場合には、ネガフィルムの送り方向や切断する帯
状印画紙のサイズを変える必要があった。

ところが、ネガフィルムを縦横両方向に搬送するとな
ると、オペレータのネガ送り操作は２種類となり、又ネ
ガフィルムを搬送するネガキャリアを90゜回転させる必
要があるため、一方向のネガ送りに比べ操作が煩雑とな
ってしまう欠点があった。さらに、ネガフィルムの傷発
生防止等の対策を縦横両搬送方向にとる必要があるた
め、装置が高価なものなってしまう欠点があった。

一方、帯状印画紙のサイズを途中で変更する場合に
は、搬送中の帯状印画紙を一旦巻き戻し、次に帯状印画
紙を収納するマガジンを交換し、その後交換後の帯状印
画紙を再度印画紙焼付装置に搬入する必要がある。この
ため交換時に帯状印画紙のロスが生じやすく、又シート
状印画紙のサイズ毎に帯状印画紙を用意しなければなら
ず、管理が複雑になる欠点があった。

又、ネガフィルムを縦横両方向に搬送するとなると、
印画紙焼付機に接続する周辺機器例えばネガ現像機、ス
キャナー、カッタインサータ等もネガフィルムの自動送
りにともない縦横両方向の搬送系を用意しなければなら
ず、そのためコストが高くなる欠点があった。

この発明は従来の印画紙焼付装置が有する上記の欠点
を解消することにあり、シート状印画紙を搬送する方向
に対し90゜回転することでネガフィルムを回転させる必
要を無くし、操作が容易でしかも高精度に位置決めがで
き、かつ安価な印画紙焼付装置を提供することを目的と
している。

又シート状印画紙を回転させることで、帯状印画紙の
交換作業を減らし、帯状印画紙交換にともなう上記の欠
点を解消する印画紙焼付装置を提供することを目的とし
ている。

［課題を解決するための手段］ 前記課題を解決するために、この発明の印画紙焼付装
置は、帯状印画紙を切断したシート状印画紙を画像焼付
部へ搬送し、該画像焼付部にてネガフィルムの画像を露
光して焼付ける印画紙焼付装置において、前記シート状
印画紙を前記シート状印画紙を前記搬送方向に対して、
前記印画紙の平面内で90゜回転することが可能な印画紙
方向変換部、および該印画紙方向変換部を入力情報に基
づいて焼付方向を決定する制御部を有し、必要に応じて
向きを変更することによって前記ネガフィルムの送り方
向を変更ぜすに露光操作ができることを特徴としてい
る。

［作用］ この発明の印画紙焼付装置は、帯状印画紙を切断した
シート状印画紙を搬送し、画像焼付部に搬送する際に、
このシート状印画紙を搬送する方向に対しこのシート状
印画紙の平面内で90゜回転することが可能な印画紙方向
変換部により回転させて、又はそのまま回転させずに前
記画像焼付部に搬入する。

［実施例］ 以下、この発明の実施例を添付図面に基づいて詳細に
説明する。第１図はこの発明の印画紙焼付装置を概略図
を示す。

この印画紙焼付装置では先ず帯状印画紙１を収納する
マガジン２からこの帯状印画紙１を引出しローラ３によ
り引出す。この引出された帯状印画紙１を印画紙送りロ
ーラ４によりカッタ５の間に挿入し、所定の長さに切断
したシート状印画紙６とする。次に、このシート状印画
紙６を印画紙方向変換部７に搬入して、そのシート状印
画紙６の向きを制御する。

この印画紙方向変換部７で向きを制御されたシート状
印画紙６はベルト搬送部８に搬入され、画像焼付部９の
所定の露光位置に搬送されて露光される。

印画紙方向変換部７は制御装置40で制御され、この制
御装置40はセットボタン41やネガフィルム検出手段42か
らの入力情報で、シート状印画紙のサイズと焼付方向を
決定する。

また、このシート状印画紙６を向きの変更の有無の切
換は前記のようにセットボタン41等のマニュアル操作で
もよいし、ネガフィルム検出手段42等のネガフィルム50
のサイズ、或いはシート状印画紙のサイズや帯状印画紙
のサイズ等により自動的に設定するものであってもよ
い。

制御装置40でカッタ５を作動して所定の大さのシート
状印画紙６にすると共に、印画紙方向変換部７を作動し
て、シート状印画紙６を画像焼付部９に搬入する際に、
シート状印画紙６を搬送する方向に対しこのシート状印
画紙６の平面内で90゜回転することが可能になってい
る。

次に、印画紙方向変換部７の構成を第２図に基づいて
詳細に説明する。第２図は印画紙方向変換部７の構成を
示す断面図である。

この印画紙方向変換部７には上下一組のガイド10が取
付けられ、シート状印画紙６を搬送方向に導くようにな
っている。上下一組のガイド10の搬送方向の両側には搬
入側下送りローラ11aと、搬出側下送りローラ12aが所定
の位置に固定状態に設けられている。この搬入側下送り
ローラ11a及び搬出側下送りローラ12aに対向して、搬入
側上送りローラ11b及び搬出側上送りローラ12bが設けら
れ、この駆動でシート状印画紙６を画像焼付部９の方向
へ搬送する。

搬入側上送りローラ11b及び搬出側上送りローラ12bは
それぞれ作動アーム13,14に設けられ、作動アーム13,14
は支持ピン15,16に回動可能に支持され、その端部はソ
レノイド17のプランジャー18に設けられた作動ピン19に
係合されている。プランジャー18はソレノイゾ17で軸方
向へ移動し、その先端部には軸受20を介して圧着テーブ
ル21が回動可能に設けられ、この圧着テーブル21に対向
してターンテーブル22が配置されている。このターンテ
ーブル22はモータ23の回転を伝える回転駆動軸24に固着
しており、この回転駆動軸24はベース25に軸受26を介し
て回転自在に取付けられ、モータ23の駆動でターンテー
ブル22が一体に回転する。

ソレノイド17のプランジャー18はベース27に挿通さ
れ、プランジャー18のストッパー28とベース27との間に
はスプリング29が設けられ、このスプリング29でプラン
ジャー18に設けた圧着テーブル21がターンテーブル22か
ら離れる方向へ付勢されている。これで、作動アーム1
3,14に設けられた搬入側上送りローラ11b及び搬出側上
送りローラ12bが、搬入側下送りローラ11a及び搬出側下
送りローラ12aへ圧接する方向へ付勢され、シート状印
画紙６を搬送するようになっている。

ソレノイド17が作動すると、プランジャー18がスプリ
ング29に抗して移動して、圧着テーブル21をターンテー
ブル22の方向へ移動して、両者の間にシート状印画紙６
を保持する。これに連動して、作動アーム13,14が押さ
れ、これにより作動アーム13,14に設けられた搬入側上
送りローラ11b及び搬出側上送りローラ12bが、搬入側下
送りローラ11a及び搬出側下送りローラ12aから離れてシ
ート状印画紙６の保持が解除される。

従って、モータ23を駆動すると、ターンテーブル22が
回転して、ターンテーブル22と圧着テーブル21との間に
シート状印画紙６が挟まれ、シート状印画紙６を搬送す
る方向に対しこのシート状印画紙６の平面内で90゜回転
することが可能になる。

次に、この印画紙方向変換部７の動作を説明する。カ
ッタ５で切断されたシート状印画紙６は印画紙方向変換
部７の上下ガイド10間に挿入される。このとき、ソレノ
イド17は作動していないので、プランジャー18がスプリ
ング29によって引っ張られ、圧着テーブル21がターンテ
ーブル22から離れている。また、これと連動して、プラ
ンジャー18によって、作動アーム13,14が引っ張られて
おり、作動アーム13,14に設けられた搬入側上送りロー
ラ11b及び搬出側上送りローラ12bが、搬入側下送りロー
ラ11a及び搬出側下送りローラ12aへ圧接する方向へ付勢
され、シート状印画紙６の向きを変更しない場合には、
このまま次のベルト搬送部８に搬送する。

シート状印画紙６の向きに変更が必要な場合には、制
御装置40の制御でソレノイド17を作動させる。これによ
りプランジャー18がスプリング29に抗して移動して、作
動アーム13,14を押し、圧着テーブル21でシート状印画
紙６がターンテーブル22との間で保持される。このと
き、連動して作動アーム13,14が押動されて支持ピン15,
16を支点として回転し、作動アーム13,14に設けられた
搬入側上送りローラ11b及び搬出側上送りローラ12bが、
搬入側下送りローラ11a及び搬出側下送りローラ12aから
離れてシート状印画紙６の保持が解除される。

次に、制御装置40の制御でモータ23を駆動すると、回
転駆動軸24を所定方向に90゜回転させる。この回転駆動
軸24の回転によりターンテーブル22が回転し、これで圧
着テーブル21との間に保持されているシート状印画紙６
が90゜回転する。

この状態で、ソレノイド17の作動を停止すると、プラ
ンジャー18がスプリング29によって引っ張られ、圧着テ
ーブル21がタンーテーブル22から離れる。また、これと
連動して、プランジャー18によって、作動アーム13,14
が引っ張られ、作動アーム13,14に設けられた搬入側上
送りローラ11b及び搬出側上送りローラ12bが、搬入側下
送りローラ11a及び搬出側下送りローラ12aへ圧接する方
向へ付勢され、シート状印画紙６の向きを変更して次の
ベルト搬送部８に搬送する。

次に、回転したシート状印画紙６の位置を補正する位
置決め装置について第３図乃至第５図に基づき説明す
る。

第３図及び第４図はシート状印画紙６の位置決め装置
30の概略構成及び動作を示す平面図及び側面図である。

この位置決め装置30は前記印画紙方向変換部７に続い
て配置される。この印画紙方向変換部７で向きを変えら
れたシート状印画紙６は、位置決め装置30を構成する一
対の位置補正用幅ガイド31間に搬入され、位置決め装置
30の送りローラ32により前記位置補正用幅ガイド31間を
搬送される間にその向きの補正が行なわれる。この位置
補正用幅ガイド31は制御装置40の制御で作動され、搬送
するシート状印画紙６の幅に合わせてその幅方向に移動
できるようになっている。位置補正用幅ガイド31のシー
ト状印画紙６に接する内面は平滑に形成されている。

又、前記画像焼付部９に搬入する前に搬送路上に設け
られた印画紙先端検出センサ33によりシート状印画紙６
の送り方向の位置が検知され、この情報が制御装置40に
入力される。従って、シート状印画紙６はその搬送方向
の向きを、制御装置40で作動する位置補正用幅ガイド31
で制御する。このように、シート状印画紙６の送り方向
の位置を前記印画紙検出センサ33をもとに制御すること
で、画像焼付部９での正確な露光位置に位置決めされ
る。

なお、前記位置補正用幅ガイドは印画紙方向変換部７
に併せて設置してもよい。この実施例を第５図に示す。

第５図は印画紙方向変換部７に位置補正用可動幅ガイ
ド34を設置した実施例の平面図である。前述のようにシ
ート状印画紙６は印画紙方向変換部７に搬入されると、
必要な場合にはその向きが変更される。

次に、印画紙方向変換部７の両側に設置された位置補
正用可動幅ガイド31を搬送する前記シート状印画紙６の
幅に合わせて移動して、その搬送方向の向きを制御す
る。

［発明の効果］ 以上のようにこの発明は、印画紙焼付装置において、
シート状印画紙を搬送する方向に対して90゜回転するこ
とが可能な印画紙方向変換部を設けることで、ネガフィ
ルムのサイズやシート状印画紙のサイズに変更があった
場合でも、ネガフィルムの送り方向を変更せずに容易に
露光操作ができる。

又、この発明は、前述の印画紙方向変換部の動作によ
り帯状印画紙のサイズ変更にともなう帯状印画紙のロス
や管理上の煩雑さを減少させることもできる。さらに、
この印画紙方向変換部を備えることで、ネガフィルムを
縦横両方向に搬送することにともなう装置コスト上昇を
防ぎ、安価でしかも高精度に位置決めができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の印画紙焼付装置の概略図、第２図は
印画紙方向変換部の構成を示す断面図、第３図及び第４
図はシート状印画紙の位置決め装置の概略構成及び動作
を示す平面図及び側面図、第５図は印画紙方向変換部に
位置補正用可動幅ガイドを設置した実施例の平面図を示
す。 図中符号１は帯状印画紙、６はシート状印画紙、７は印
画紙方向変換部、９は画像焼付部、10はガイド、21は圧
着テーブル、22はターンテーブルである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小幡 満 東京都日野市さくら町１番地 コニカ株 式会社内 (72)発明者 小杉 浩充 東京都日野市さくら町１番地 コニカ株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−83526（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−35723（ＪＰ，Ａ)

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】帯状印画紙を切断したシート状印画紙を画
   像焼付部へ搬送し、該画像焼付部にてネガフィルムの画
   像を露光して焼付ける印画紙焼付装置において、前記シ
   ート状印画紙を前記シート状印画紙を前記搬送方向に対
   して、前記印画紙の平面内で90゜回転することが可能な
   印画紙方向変換部、および該印画紙方向変換部を入力情
   報に基づいて焼付方向を決定する制御部を有し、必要に
   応じて向きを変更することによって前記ネガフィルムの
   送り方向を変更せずに露光操作ができることを特徴とす
   る印画紙焼付装置。