JP2624056B2 - 赤外線吸収性印刷インキ及び秘密情報印刷物 - Google Patents
赤外線吸収性印刷インキ及び秘密情報印刷物Info
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- JP2624056B2 JP2624056B2 JP3278337A JP27833791A JP2624056B2 JP 2624056 B2 JP2624056 B2 JP 2624056B2 JP 3278337 A JP3278337 A JP 3278337A JP 27833791 A JP27833791 A JP 27833791A JP 2624056 B2 JP2624056 B2 JP 2624056B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は赤外線により読みとり可
能な秘密情報印刷物及び該印刷物に用いられる赤外線吸
収性印刷インキに関する。
能な秘密情報印刷物及び該印刷物に用いられる赤外線吸
収性印刷インキに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、赤外線により読みとり可能なコー
ド、例えば赤外検知のバーコードにはカーボンブラック
等の赤外線吸収剤が一般に用いられており、近年では赤
外線吸収可能なロイコ染料も用いられている。これらの
材料を用いたコードは、赤外光領域で吸収、非吸収のパ
ターン（黒・白のパターン）として識別しうるものであ
るが可視光領域においても同様に吸収・非吸収が検知さ
れうるものである。
ド、例えば赤外検知のバーコードにはカーボンブラック
等の赤外線吸収剤が一般に用いられており、近年では赤
外線吸収可能なロイコ染料も用いられている。これらの
材料を用いたコードは、赤外光領域で吸収、非吸収のパ
ターン（黒・白のパターン）として識別しうるものであ
るが可視光領域においても同様に吸収・非吸収が検知さ
れうるものである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】このような材料は、例
えば証券類・プラスチックカード等のセキューリティー
性が要求される場合には適用できず、特に識別コードが
目視可能に表に出てしまっている場合等、偽造・改ざん
のターゲットになる恐れが多い。従って、このような識
別コードを不可視とする事が要望されている。
えば証券類・プラスチックカード等のセキューリティー
性が要求される場合には適用できず、特に識別コードが
目視可能に表に出てしまっている場合等、偽造・改ざん
のターゲットになる恐れが多い。従って、このような識
別コードを不可視とする事が要望されている。
【０００４】このような問題を解決するため、コードの
部分を可視領域では黒色であり、赤外線を透過する性質
を有するプロセスインキ等で隠蔽する方法が考えられる
が、このような方法によれば、用途的に限られたものに
なってしまい、更にデザイン的に不自然な黒色パターン
があると、コードの隠蔽が容易に想像される為、やはり
偽造・改ざん等の恐れがあった。
部分を可視領域では黒色であり、赤外線を透過する性質
を有するプロセスインキ等で隠蔽する方法が考えられる
が、このような方法によれば、用途的に限られたものに
なってしまい、更にデザイン的に不自然な黒色パターン
があると、コードの隠蔽が容易に想像される為、やはり
偽造・改ざん等の恐れがあった。
【０００５】また、上記のような材料を用いたバーコー
ドやカルラコード等の赤外機械読みとり可能マークは、
例えば包装材料等においては、多大な面積を占めてしま
うこと、また、従来、黒・その他の色で着色されていた
ため、隠蔽のため、上に黒色インキを印刷しており、黒
色下地となってしまう等デザイン的にも不自然であっ
た。
ドやカルラコード等の赤外機械読みとり可能マークは、
例えば包装材料等においては、多大な面積を占めてしま
うこと、また、従来、黒・その他の色で着色されていた
ため、隠蔽のため、上に黒色インキを印刷しており、黒
色下地となってしまう等デザイン的にも不自然であっ
た。
【０００６】従って、本発明の目的は、上記のようなデ
ザイン的不自然さを解消し、さらに、赤外光で機械読み
出し可能な秘密情報印刷物及び該印刷物に用いることが
でき、赤外領域には吸収があるが可視領域には吸収のな
い赤外線吸収性印刷インキを提供することにある。
ザイン的不自然さを解消し、さらに、赤外光で機械読み
出し可能な秘密情報印刷物及び該印刷物に用いることが
でき、赤外領域には吸収があるが可視領域には吸収のな
い赤外線吸収性印刷インキを提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題に
鑑みて、鋭意研究の結果、本発明の上記目的は、（１）
五二酸化リンを主成分とし、酸化鉄及び／又は酸化銅を
1.0重量％以上含む粉末リン酸塩ガラス、（２）バイン
ダー、及び（３）溶剤、からなる赤外線吸収性印刷イン
キ、及び赤外線反射性基体と、該基体上にパターン状に
設けられた赤外線吸収性印刷インキから構成される印刷
画像とから成り、該赤外線吸収性印刷インキが、五二酸
化リンを主成分とし、酸化鉄及び／又は酸化銅を1.0重
量％以上含む粉末リン酸塩ガラス及びバインダーからな
ることを特徴とする秘密情報印刷物を提供することによ
り達成されることを見出した。
鑑みて、鋭意研究の結果、本発明の上記目的は、（１）
五二酸化リンを主成分とし、酸化鉄及び／又は酸化銅を
1.0重量％以上含む粉末リン酸塩ガラス、（２）バイン
ダー、及び（３）溶剤、からなる赤外線吸収性印刷イン
キ、及び赤外線反射性基体と、該基体上にパターン状に
設けられた赤外線吸収性印刷インキから構成される印刷
画像とから成り、該赤外線吸収性印刷インキが、五二酸
化リンを主成分とし、酸化鉄及び／又は酸化銅を1.0重
量％以上含む粉末リン酸塩ガラス及びバインダーからな
ることを特徴とする秘密情報印刷物を提供することによ
り達成されることを見出した。
【０００８】以下に本発明を更に具体的に説明する。
【０００９】本発明の赤外線吸収性印刷インキを構成す
る粉末リン酸塩ガラスは、五二酸化リンを主成分とし、
酸化鉄及び／又は酸化銅を1.0重量％以上含むが、好ま
しくは五二酸化リンを、重量パーセントで35.0〜80.0
％、酸化鉄及び酸化銅をそれぞれ０〜3.0％含むことが
好ましい。更に、上記リン酸塩ガラスは必要に応じ、以
下の化合物を含有する。
る粉末リン酸塩ガラスは、五二酸化リンを主成分とし、
酸化鉄及び／又は酸化銅を1.0重量％以上含むが、好ま
しくは五二酸化リンを、重量パーセントで35.0〜80.0
％、酸化鉄及び酸化銅をそれぞれ０〜3.0％含むことが
好ましい。更に、上記リン酸塩ガラスは必要に応じ、以
下の化合物を含有する。
【００１０】 Ａｌ2Ｏ3 2.0〜10.0 重量％ Ｂ2Ｏ3 1.0〜30.0 重量％ ＭｇＯ 3.0〜10.0 重量％ ＺｎＯ 0〜 3.0 重量％ Ｋ2Ｏ 0〜15.0 重量％ ＢａＯ 0〜10.0 重量％ ＳｒＯ 0〜 1.0 重量％ Ｎｉ，Ｃｏ，Ｓｅ 微量
【００１１】本発明に用いる粉末リン酸塩ガラスは、上
記得られたリン酸塩ガラスを粉末化したものであり、本
発明はこれを顔料としてインキ化したものを用いる。
記得られたリン酸塩ガラスを粉末化したものであり、本
発明はこれを顔料としてインキ化したものを用いる。
【００１２】このような粉末リン酸塩ガラスは溶剤を除
く印刷インキ組成物中に８０重量％以下含まれることが
好ましい。８０重量％をこえるとマット状になり、ガラ
ス表面の反射すなわち赤外光の反射がおこってくる。
又、凝集力的にも限界となり接着性、引っ掻き強度も低
下する。
く印刷インキ組成物中に８０重量％以下含まれることが
好ましい。８０重量％をこえるとマット状になり、ガラ
ス表面の反射すなわち赤外光の反射がおこってくる。
又、凝集力的にも限界となり接着性、引っ掻き強度も低
下する。
【００１３】本発明の赤外線吸収性印刷インキに含まれ
るバインダーとしては、塩酢酸ビニル系樹脂、飽和ポリ
エステル、ポリウレタンエラストマー等が用いられる。
るバインダーとしては、塩酢酸ビニル系樹脂、飽和ポリ
エステル、ポリウレタンエラストマー等が用いられる。
【００１４】上記バインダーは溶剤を除く印刷インキ組
成物中に２０重量％以下含まれることが好ましい。
成物中に２０重量％以下含まれることが好ましい。
【００１５】更に本発明の赤外線吸収性印刷インキに
は、上記材料に加え、消泡剤、滑剤等を含むこともでき
る。
は、上記材料に加え、消泡剤、滑剤等を含むこともでき
る。
【００１６】また、上記赤外線吸収性印刷インキに用い
られる溶剤としては、トルエン、メチルイソブチルケト
ン、キシレン、シクロヘキサノール、酢酸イソブチル、
シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、エチレン
グリコールモノブチルエーテル等のグリコール誘導体
等、又はこれらの混合溶媒が挙げられる。
られる溶剤としては、トルエン、メチルイソブチルケト
ン、キシレン、シクロヘキサノール、酢酸イソブチル、
シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、エチレン
グリコールモノブチルエーテル等のグリコール誘導体
等、又はこれらの混合溶媒が挙げられる。
【００１７】上記赤外線吸収性印刷インキを赤外線反射
性基体上にパターン状に設け印刷画像を得ることにより
本発明の秘密情報印刷物が得られる。
性基体上にパターン状に設け印刷画像を得ることにより
本発明の秘密情報印刷物が得られる。
【００１８】用いられる赤外線反射性基体としては、そ
の用途により、少なくとも赤外線を８０％以上反射しう
るもの、例えば酸化チタン等をぬりこんだペート塩ビや
紙が挙げられる。
の用途により、少なくとも赤外線を８０％以上反射しう
るもの、例えば酸化チタン等をぬりこんだペート塩ビや
紙が挙げられる。
【００１９】パターン状に設けられる印刷画像として
は、例えばバーコード、二次元コード、文字、数字等、
これらに限らずあらゆるパターンを設けることができ
る。
は、例えばバーコード、二次元コード、文字、数字等、
これらに限らずあらゆるパターンを設けることができ
る。
【００２０】本発明の秘密情報印刷物は、株券・債券・
小切手・通帳・宝クジ・乗車券・回数券・定期券といっ
た証券類の他に、ＩＤカード、クレジットカード、キャ
ッシュカード、ギフトカードなどのプラスチックカー
ド、テレホンカードに代表されるプリペードカードとい
った金券に変わる証券関連商品に適用できる。
小切手・通帳・宝クジ・乗車券・回数券・定期券といっ
た証券類の他に、ＩＤカード、クレジットカード、キャ
ッシュカード、ギフトカードなどのプラスチックカー
ド、テレホンカードに代表されるプリペードカードとい
った金券に変わる証券関連商品に適用できる。
【００２１】上記のような秘密情報印刷物においては、
上記印刷画像は、例えば半導体レーザーによる750nm、7
80nm、810nm、830nm、905nm等の光により黒色パターン
として識別できる。
上記印刷画像は、例えば半導体レーザーによる750nm、7
80nm、810nm、830nm、905nm等の光により黒色パターン
として識別できる。
【００２２】
【作用】本発明における如く、五二酸化リンを主成分と
し、酸化鉄及び／又は酸化銅を1.0重量％以上含む粉末
リン酸塩ガラスを用いることにより、赤外領域には吸収
を有するが、可視領域には吸収のない赤外線吸収性印刷
インキを得ることができ、また、このような印刷インキ
を用いて、バーコード等の赤外線により読みとり可能な
コードを赤外線反射性基体上に設けることにより、デザ
イン的に不自然な着色を施すことなく、赤外光で機械読
み出し可能な秘密情報印刷物が得られる。
し、酸化鉄及び／又は酸化銅を1.0重量％以上含む粉末
リン酸塩ガラスを用いることにより、赤外領域には吸収
を有するが、可視領域には吸収のない赤外線吸収性印刷
インキを得ることができ、また、このような印刷インキ
を用いて、バーコード等の赤外線により読みとり可能な
コードを赤外線反射性基体上に設けることにより、デザ
イン的に不自然な着色を施すことなく、赤外光で機械読
み出し可能な秘密情報印刷物が得られる。
【００２３】
【実施例】以下に本発明を実施例により、更に具体的に
示す。 実施例１ 下記組成の赤外線吸収性印刷インキを調製した。
示す。 実施例１ 下記組成の赤外線吸収性印刷インキを調製した。
【００２４】 顔料（旭硝子製 ブリルライトを粉砕） 40部 塩酢酸ビニル系樹脂（積水化学製 エスレックＡ） 10部 飽和ポリエステル（東洋紡製 バイロン103） 5部 ポリウレタンエラストマー（日本ポリウレタン製 Ｎ−2304） 12部 イソシアナート硬化剤 3部 トリエチレンジアミン 0.5部 溶剤（トルエン／メチルイソブチルケトン） 60部 但し、旭硝子製ブリルライトは下記組成からなる。
【００２５】 Ａｌ2Ｏ3 5.2（重量％） Ｐ2Ｏ5 78 ＭｇＯ 5.4 ＢａＯ 9.0 ＣｕＯ 1.7 ＳｒＯ 0.05
【００２６】上記得られた印刷インキをブルー系の紙に
バーコードパターンとして印刷した。この印刷されたパ
ターンは目視ではほとんど目立たないものであった。
バーコードパターンとして印刷した。この印刷されたパ
ターンは目視ではほとんど目立たないものであった。
【００２７】さらにこのパターン上にプロセスインキに
て可視色の印刷を施すと、印刷部分全面が可視状態とな
る。これを半導体レーザー780nm、830nm及び905nmの各
々の光で検出すると、上記赤外線吸収性印刷インキによ
る部分は黒色パターンとして識別された。
て可視色の印刷を施すと、印刷部分全面が可視状態とな
る。これを半導体レーザー780nm、830nm及び905nmの各
々の光で検出すると、上記赤外線吸収性印刷インキによ
る部分は黒色パターンとして識別された。
【００２８】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
り赤外領域には吸収があるが可視領域には吸収のない赤
外線吸収性印刷インキを提供することができる。また、
該赤外線吸収性印刷インキを用いることにより、従来の
如くデザイン的に不自然な着色を施すことなく赤外光で
機械読み出し可能な秘密情報印刷物を提供することがで
きる。
り赤外領域には吸収があるが可視領域には吸収のない赤
外線吸収性印刷インキを提供することができる。また、
該赤外線吸収性印刷インキを用いることにより、従来の
如くデザイン的に不自然な着色を施すことなく赤外光で
機械読み出し可能な秘密情報印刷物を提供することがで
きる。
Claims (2)
- 【請求項１】 （１）五二酸化リンを主成分とし、酸化
鉄及び／又は酸化銅を1.0重量％以上含む粉末リン酸塩
ガラス、（２）バインダー、及び（３）溶剤、からなる
赤外線吸収性印刷インキ。 - 【請求項２】 赤外線反射性基体と、該基体上にパター
ン状に設けられた赤外線吸収性印刷インキから構成され
る印刷画像とから成り、該赤外線吸収性印刷インキが、
五二酸化リンを主成分とし、酸化鉄及び／又は酸化銅を
1.0重量％以上含む粉末リン酸塩ガラス及びバインダー
からなることを特徴とする秘密情報印刷物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3278337A JP2624056B2 (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | 赤外線吸収性印刷インキ及び秘密情報印刷物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3278337A JP2624056B2 (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | 赤外線吸収性印刷インキ及び秘密情報印刷物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0593160A JPH0593160A (ja) | 1993-04-16 |
| JP2624056B2 true JP2624056B2 (ja) | 1997-06-25 |
Family
ID=17595929
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3278337A Expired - Fee Related JP2624056B2 (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | 赤外線吸収性印刷インキ及び秘密情報印刷物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2624056B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0887578A (ja) * | 1994-09-17 | 1996-04-02 | Hiroichi Yoshida | 二次元コード情報記録カードおよび二次元コード情報記録カードの情報記録方法 |
| JP2002240387A (ja) | 2000-12-12 | 2002-08-28 | Ricoh Co Ltd | 画像形成方法、画像形成装置及び画像情報管理システム |
| ES2321008T5 (es) * | 2005-11-25 | 2012-06-01 | Sicpa Holding Sa | Tinta para huecograbado que absorbe en el infrarrojo |
| PL3794083T3 (pl) | 2018-05-15 | 2022-12-19 | Sicpa Holding Sa | Rozpoznawalne maszynowo cechy zabezpieczające |
-
1991
- 1991-09-30 JP JP3278337A patent/JP2624056B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0593160A (ja) | 1993-04-16 |
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Legal Events
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