JP3353409B2 - 複写偽造防止パターン及びその照合方法 - Google Patents

複写偽造防止パターン及びその照合方法

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JP3353409B2
JP3353409B2 JP21769693A JP21769693A JP3353409B2 JP 3353409 B2 JP3353409 B2 JP 3353409B2 JP 21769693 A JP21769693 A JP 21769693A JP 21769693 A JP21769693 A JP 21769693A JP 3353409 B2 JP3353409 B2 JP 3353409B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、異なる波長領域に吸収
を有する複数のパターンからなる複写偽造防止パターン
に係り、とくに目視可能なパターンと赤外線で認識可能
なパターン、或いは両方認識可能なパターンを複数組み
合わせてなる複写偽造防止パターンに関し、また複写偽
造防止パターンの照合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、株券、債券、小切手、商品券、宝
くじ、定期券等の証券類に記載される情報を機械により
読み取る手段として、バーコードやOCR文字等の機械
読み取り可能なコードマークが設けられることが多くな
り、通常近赤外線領域の光を反射する基材面に、近赤外
線領域の光を吸収するカーボンブラック等を含む黒色イ
ンキを用いてコードマークを形成するものである。
【0003】例えば特開昭58−45999号公報には
白色のインク及び黒色のインクの赤外線反射性及び赤外
線吸収性を利用し、機械的に読み取り可能な情報をバー
コード等のパターン状のマークを媒体などに付与せし
め、これに赤外線を照射、マークを走査し、その反射赤
外光の強度を二値化することにより記録された情報を読
み取ることが記載されている。そして、情報が不正に読
み取られないように可視光を遮断し、赤外線を透過する
隠蔽層を形成し、可視光により容易に情報が読み取られ
ることを防止することが記載されている。
【0004】ところで、最近はカラー複写機の進歩が著
しく、これらを利用すれば、上述の証券類を本物とほぼ
同じ様に複写することが可能であり、これを悪用するも
のが現れるようになったことから、複写を全く不可能に
することが検討されている。しかし完全に複写を不可能
とすることは難しいため、複写機本体に複写偽造防止パ
ターンを登録しておき、このパターンが設けられた印刷
物がその複写機において複写されるときに、複写機自体
がその複写防止パターンを自動認識すると、複写の機能
を停止したり、正確な複写を行なわないなどの未然に複
写を防止する警告手段が提案されているが、パターンが
目視できることから、パターン自体の改竄、パターンの
隠蔽、パターンの半分をコピーして繋ぎ合わせるなどを
することで複写を可能となる問題がある。
【0005】そこで、目視できないようにする手段とし
ては従来から上述のように特定波長光を遮断する隠蔽層
を用いるもの以外に、それ自体が可視光領域おける吸収
が少なく、しかもそれ以外の波長領域において吸収を有
する、とくに赤外線吸収材料として熱線吸収ガラスや赤
外線吸収ガラスを粉砕しこれを顔料化したものをインキ
に含有させ、上述したようなコードマークを形成し、可
視光領域での吸収が少ないため、目視困難となることか
ら偽造・変造・改竄などに有効な手段として考えられて
きた。
【0006】ところが、近年は赤外カメラなどの赤外線
画像の読み取り手段の入手が極めて容易となり上述した
赤外線吸収材料からなるコードマークは容易に読み取る
ことができるようになるなど欠点を有していることか
ら、これらは偽造・変造・改竄などの有効な防止手段と
しては十分とは言えない。
【0007】本発明は異なる波長領域に吸収を有する複
数のパターンを組み合わせ、またダミーパターンを組み
込むことにより、不必要な露出を防止するとともに、改
竄・変造・偽造が困難な複写偽造防止パターンを提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
すべくなされたもので、請求項1にかかる発明は、文字
またはマーク、デザインなどからなる画像パターンを分
割するとともに、その一方を赤外領域に吸収を有し可視
領域に吸収の無い或いは少ないインキにより、他方を赤
外領域と可視領域に吸収を有するインキにより構成し、
かつ前記画像パターンの近傍および/または画像パター
ンに重畳して赤外領域と可視領域に吸収を有するインキ
と可視領域において同じ吸収があるが赤外領域に吸収の
無いインキと、赤外領域に吸収を有し可視領域に吸収の
少ないインキの少なくとも一方からなるダミーパターン
を設けてなる複写偽造防止パターンである。
【0009】
【0010】請求項にかかる発明は、文字またはマー
ク、デザインなどからなる画像パターンを赤外領域に吸
収を有し可視領域に吸収の無い或いは少ないインキによ
り構成し、かつ画像パターンの近傍および/または画像
パターンに重畳して赤外線領域及び可視領域に吸収を有
する墨パターンと、可視領域に吸収を有し赤外領域に吸
収の無いインキとからなるダミーパターンを組み合わせ
てなる複写防止パターンである。
【0011】請求項にかかる発明は、赤外領域に吸収
を有し可視領域に吸収の無いインキが、
【化2】 (式中、nは1或いは2、Rは水素または炭素数1〜1
2のアルキル基または炭素数2〜5のアルキル基、Xは
ClO4―、BF4―、CCl3COO―、CF3COO
―、SbF6 -、C65SO3 -、C25SO3 -、PO43
を表す)を含むことを特徴とする複写偽造防止パターン
である。
【0012】請求項にかかる発明は、赤外領域に吸収
を有し可視領域に吸収の無いインキが、Fe2+及び/又
はCu2+を含有しかつ五二酸化リンを主成分とするリン
酸塩系白色結晶粉末或いはガラス粉末を含む複写偽造防
止パターンである。
【0013】請求項にかかる発明は、基材上に形成さ
れた複写偽造防止パターンを赤外透過フィルターを介し
て得られた赤外吸収画像パターンから可視吸収画像パタ
ーンを差し引くことにより得られた画像パターンと所定
の画像パターンとを比較照合する複写偽造防止パターン
照合方法である。
【0014】請求項にかかる発明は、基材上に形成さ
れた複写偽造防止パターンを赤外透過フィルターを介し
て得られた赤外吸収画像パターンから可視吸収画像パタ
ーンを差し引くことにより得られた画像パターンと所定
の画像パターンとを比較照合する複写偽造防止パターン
照合方法である。
【0015】より具体的に説明すると、本発明は、図1
に示すように本物であることを示す照合基準となる文字
またはマーク、デザインなどからなる画像パターンAを
分割するとともに、その一方を赤外領域に吸収を有し可
視領域に吸収の無い或いは少ないインキからなる分割パ
ターンBとし、他方を赤外領域と可視領域に吸収を有す
るインキからなる分割パターンCとして構成する。さら
に画像パターンAの近傍および/または画像パターンA
に重畳して赤外領域と可視領域に吸収を有するインキか
らなる分割パターンCと可視領域において同じ吸収があ
るが赤外領域に吸収の無いインキからなるダミーパター
ンDを設けてなる複写偽造防止パターン1である。な
お、ダミーパターンDは赤外領域に吸収を有し可視領域
に吸収の少ないインキとしてもよい。
【0016】複写偽造防止パターン1は、本来の画像パ
ターンAにさらにカムフラージュとしてダミーパターン
Dが設けられている。これにより複写偽造防止パターン
1は可視領域においては、Eのように見える。また赤外
カメラなどの赤外読み取り装置によるとFのように見え
る。
【0017】したがって、このまま複写したとしても、
Eが複写されるだけで複写偽造防止パターン1の照合基
準であるパターンAは再現されない。また通常のCCD
カメラなどに取り付けられている赤外カットフィルタを
取り外して読み取ってもFが現れるだけで複写偽造防止
パターン1の照合基準であるパターンAは再現されな
い。
【0018】そこで複写偽造防止パターン1の照合基準
であるパターンAの再現方法は、まず赤外線カットフィ
ルターを外した読み取り装置によりFを読み取る。F
は、赤外領域に吸収を有し可視領域に吸収の無い分割パ
ターンBと、赤外領域と可視領域に吸収を有する分割パ
ターンCと、この分割パターンCとほぼ同じ可視領域に
吸収を有するダミーパターンDをそれぞれ近接又は一部
重なるように配置しているため、赤外カメラ(赤外カッ
トフィルタ付き)によればそれぞれの領域に吸収の有る
B、C、Dを組み合わせたパターンが再現される。そし
て照合基準であるパターンAを構成する分割パターンB
と分割パターンCは赤外領域に吸収があるので、赤外透
過フィルターを介して得られた赤外線を照射し、その反
射光を検出しパターンAが再現される。
【0019】このパターンAは、通常の複写ではパター
ンAのみが複写されることがなく、特定波長、すなわち
赤外線を照射することでパターンAを再現させることが
でき、これを目印として例えば複写の可・不可を決定す
ることができる。またパターンAは分割パターンCに可
視領域に吸収があるため、可視光下では分割パターンC
のみが見え、パターンA全体を知ることができず、さら
にダミーパターンDが重なるため、より高いカムフラー
ジュ効果を得ることができる。
【0020】次に図2を参照し、本発明を説明する。本
物であることを示す照合基準となる文字またはマーク、
デザインなどからなるパターンSを赤外領域に吸収を有
し可視領域に吸収の無い或いは少ないインキにより構成
する。さらにパターンSの近傍および/またはパターン
Sに重畳して赤外領域と可視領域に吸収を有する墨イン
キからなる赤外線領域及び可視領域に吸収を有するダミ
ーパターンTと、可視領域に吸収を有し赤外領域に吸収
の無いインキとからなるダミーパターンUを組み合わせ
てなる複写防止パターン2である。
【0021】複写偽造防止パターン2は、本来のパター
ンSにさらにカムフラージュとしてダミーパターンTと
ダミーパターンUが設けられている。これにより複写偽
造防止パターン2は可視領域においては、Vのように見
える。また赤外カメラなどの赤外読み取り装置(赤外線
透過フィルター使用)によるとWのように見える。
【0022】すなわち、ダミーパターンTも同時に認知
されるため、パターンSのみを認知することはできな
い。
【0023】そこで、パターンSのみを取り出すには、
目視パターンVに対して、色分解用のRGBの各センサ
ーによる読み取り出力の中で、R=G=Bとなる画像X
を抽出し、画像Wからこの画像Xを差し引くように演算
処理する。これを予め複写機に記憶させておいたパター
ンSと比較することで、パターンSを認知することがで
きる。
【0024】このパターンSは、例えば複写防止マーク
として利用することができる。このマークが記載された
印刷物は、複写機にマークを記録しておくだけで、これ
を読み取るとともに照合することで複写を停止したり正
確な複写を制限するなどの不正複写に対する対抗手段と
なる。
【0025】上記したように通常の可視光下では、ダミ
ーパターンT、ダミーパターンUによりパターンSがカ
ムフラージュされるため、見えにくく、また赤外線を照
射し読み取ろうとしても、ダミーパターンTが現れるた
め、パターンSを正確に再現することは困難である。
【0026】本発明の複写偽造防止パターンに用いられ
る赤外領域に吸収を有し可視領域に吸収の無いインキ
は、紫外線硬化樹脂成分と上記物性を示す赤外線吸収物
質からなり、紫外線硬化樹脂成分は、プレポリマー・モ
ノマー・光重合開始剤・補助剤等からなる。
【0027】詳しくはプレポリマーとしてはエポキシア
クリレート、エポキシ化油アクリレート、ウレタンアク
リレート、不飽和ポリエステル、ポリエステルアクリレ
ート、ポリエーテルアクリレート、ビニル/アクリレー
ト、ポリエン/チオール、シリコン、ポリブタジエン、
ポリスチリルエチルメタクリレートなどが挙げられる。
【0028】またモノマーとしては単官能モノマー、2
官能モノマー、多官能モノマーがあり、溶剤としての役
割も有している。
【0029】単官能モノマーとしてはt−ブチルアミノ
エチルメタクリレート、2−シアノエチルアクリレー
ト、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタ
クリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシク
ロペンテニロキシエチルアクリレート、ジシクロペンテ
ニロキシエチルメタクリレート、2(2−エトキシエト
キシ)エチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリ
レート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ヘキシ
ルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、
2−2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシ
プロピルアクリレート、イソボルニルアクリレート、イ
ソボルニルメタクリレート、イソデシルアクリレート、
イソデシルメタクリレート、イソオクチルアクリレー
ト、n−ラウリルアクリレート、2−メトキシエチルア
クリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、ステ
アリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、N
−ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリールアクリ
レート、グリシジルメタクリレートなどが挙げられる。
【0030】2官能モノマーとしては、ネオペンチルグ
リコールアクリレート、ポリエチレングリコール200
ジアクリレート、ビスフェノールAエトキシエトキシジ
アクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレー
ト、テトラエチレングリコールジアクリレートなどが挙
げられる。
【0031】多官能モノマーとしては、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリ
アクリレート、プロポキシトリメチロール、プロパント
リアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レートまどが挙げられる。さらに光重合開始剤としては
光ラジカル発生剤であり、分子内結合開裂型と分子間水
素引抜き型が知られており、分子内結合型としては、ベ
ンゾイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、
ジエトキシアセトフェノン、アシロキシムエステル、塩
素化アセトフェノン、ヒドロキシアセトフェノン、アシ
ルホスフィンオキサイドなどが挙げられ、分子間水素引
抜き型としては、ベンゾフェノン、ミヒラ−ケトン、ジ
ベンゾスベロン、2−エチルアンスラキノン、イソブチ
ルチオキサンソン、ベンジルなどが挙げられる。
【0032】加えてn−ブチルアミン、ジ−n−ブチル
アミン、トリ−n−ブチルホスフィンアリルチオ尿酸な
どのアミン類、スルホン類、ホスフィン類を増感効果を
有する光重合開始助剤が添加される。
【0033】また印刷適性向上のためにワックス、ワセ
リン、ポリエステル、エポキシ,トリアジン樹脂などの
非反応性樹脂や表面改質剤が添加されている。
【0034】次に本発明の複写偽造防止パターンに用い
られる可視領域に吸収が少なく赤外領域に吸収を有する
色材としては、下記一般式(I)で表される、 (化1)式中、nは1或いは2であり、Rは水素または
炭素数1〜12のアルキル基であり、炭素数2〜5のア
ルキル基が有効である。Xは過塩素酸塩(Cl
4 - )、フッ化ホウ素酸塩(BF 4 - )、トリクロル
酢酸塩(CCl3 COO- )、トリフルオロ酢酸塩(C
3 COO- )、ヘキサフルオロアンチモン酸塩(Sb
6 - )、ベンゼンスルフォン酸塩(C6 5
3 - )、エタンスルフォン酸塩(C2 5
3 - )、燐酸塩(PO4 -3 )が挙げられる。
【0035】さらに可視領域に吸収が少なく赤外領域に
吸収を有する赤外線吸収物質を例示すると、リン酸塩系
白色結晶及びガラス系粉末はFe 2+ 及び/叉はCu
2+ を20重量%以上含み、五二酸化リン(P2 5
を主成分とする結晶粉末で好ましくは上記五二酸化リン
(P2 5 )を重量%で40〜70%、Fe 2+ 及び/
叉はCu 2+ をそれぞれ30〜70%含む結晶粉末が望
ましい。
【0036】そして、このリン酸塩系白色結晶粉末は上
記の組成を有するリン酸塩系の組成物について融解し、
アモルファスとして冷却させるか、或いは熱処理により
結晶化させ、粉末化したものである。
【0037】なお、このリン酸塩系白色結晶粉末は必要
に応じて以下の化合物を含有していてもよい。 Al2 3 0〜10.0重量% B2 3 0〜30.0重量% MgO 0〜10.0重量% ZnO 0〜 3.0重量% K2 O 0〜15.0重量% BaO 0〜10.0重量% SrO 0〜 1.0重量% Ni,CO,Se 微量
【0038】
【作用】本発明の複写偽造防止パターンを、画像パター
ンを分割するとともに、その一方を赤外領域に吸収を有
し可視領域に吸収の無い或いは少ないインキにより、他
方を赤外領域と可視領域に吸収を有するインキにより構
成し、また赤外領域と可視領域に吸収を有するインキと
可視領域において同じ吸収を有するが赤外領域に吸収の
無いインキと、赤外領域に吸収を有し可視領域に吸収の
少ないインキの少なくとも一方からなるダミーパターン
を構成することで、可視領域では分割された画像パター
ンとともにダミーパターンが現れ、赤外領域では画像パ
ターンが現れる。
【0039】また、画像パターンを赤外領域に吸収を有
し可視領域に吸収の無い或いは少ないインキにより構成
し、赤外線領域及び可視領域に吸収を有する墨パターン
と、可視領域に吸収を有し赤外領域に吸収の無いインキ
とからなるダミーパターンを構成することで、可視領域
ではダミーパターンのみが現れ、赤外領域では画像パタ
ーンとダミーパターンの一部が現れる。また画像パター
ンを再現するために目視パターンVに対して、色分解用
のRGBの各センサーによる読み取り出力の中で、R=
G=Bとなる画像Xを抽出し、画像Wからこの画像Xを
差し引くように演算処理する。
【0040】これを予め複写機に記憶させておいた画像
パターンと比較することで、印刷物等に設けられた画像
パターンを認知できる。
【0041】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。
【0042】〔実施例1〕 (1)赤外透過プロセスインキ(東洋インキ製造 ID
OL シアン、マゼンタ、イエロー、混墨) (2)赤外吸収プロセスインキ(東洋インキ製造 マー
クV 藍、97C墨) (3)赤外吸収インキ(白色) (a) 紫外線硬化樹脂成分を、 ○オリゴマー ・フォトマー5018 (脂肪族ポリエステルテトラアクリレート、サンノプコ製) 60部 ○モノマー ・カヤラッドTMPTA (トリメチロールプロパントリアクリレート 日本化薬製) 14部 ○重合開始剤 ・カヤキュアーMBP (3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン 日本化薬製) 1部 ・ニッソキュアーTX (チオキサンソン 日本曹達製) 8部 ・サンドリー1000 (4−フェノキシジクロロアセトフェノン サンド製) 1部 ○白色ワセリン 4部 とし、また赤外線吸収物質を、 ・N,N,N’,N’−テトラキス(p−ジ−n−ブチルアミノフェニル)− p−フェニレンジアミニウムの過塩素酸塩 12部 とし、これらを混練し、インキ化した。 (b) 東洋インキ製造 SS 16Bメジウム 10重量部 東洋インキ製造 SSUR 100B 2重量部 溶剤 東洋インキ製造 S−787 10重量部 赤外吸収顔料 P2 5 50.0% FeO 49.5% ZnO 0.5%の組成を有する結晶粉末
【0043】上記した印刷パターンを図1に示す。ま
ず、赤外領域に吸収を有し可視領域に吸収の無いインキ
として上記(3)の(a)又は(b)の白色の赤外吸収
インキを用いて分割パターンBを印刷し、その上にパタ
ーンAとなるように上記(2)の赤外領域と可視領域に
吸収を有するインキとして上記(2)の赤外吸収プロセ
スインキを用いて分割パターンCを印刷する。さらに赤
外領域に吸収の無いインキとして上記(1)の赤外透過
プロセスインキを用いてダミーパターンDを印刷した。
【0044】印刷された表面を目視するとパターンEが
確認できたが、複写偽造防止マークであるパターンAを
視認することはできなかった。
【0045】さらにCCDカメラや赤外カットフィルタ
ーを外したリニヤセンサーを用いて読み取るとパターン
Fを確認することができたが、この時点でも複写防止マ
ークであるパターンAを確認できなかった。
【0046】また図3に示すような分光感度を有するリ
ニヤセンサー(東芝製 TCD1500C)の分光器よ
り赤外線カットフィルターを外し、図4に示す分光特性
を有する赤外線透過フィルター(HOYA製 IR8
3)を取付け、キセノンランプを照射し、その反射光の
検出を行なったところ、パターンAが確認できた。
【0047】〔実施例2〕実施例1の(3)赤外吸収イ
ンキを用いて、パターンSを印刷し、その上の赤外領域
と可視領域に吸収を有するインキとして赤外吸収プロセ
スインキ(東洋インキ製造 マークV 97C墨)を用
いてダミーパターンTを印刷し、さらに赤外領域に吸収
の無いインキとして上記(1)の赤外透過プロセスイン
キを用いてダミーパターンUを印刷した。印刷された表
面を目視するとパターンVが確認できたが、複写防止マ
ークであるパターンSを視認することはできなかった。
【0048】またCCDカメラや赤外カットフィルター
を外したリニヤセンサーを用いても複写防止マークであ
るパターンSを確認できなかった。さらに図3に示すよ
うな分光感度を有するリニヤセンサー(東芝製 TCD
1500C)の分光器より赤外線カットフィルターを外
し、図4に示す分光特性を有する赤外線透過フィルター
(HOYA製 IR83)を取付け、キセノンランプを
照射し、その反射光の検出を行なったところ、パターン
Wが確認されたが、ダミーパターンTの影響でコピー防
止マークであるパターンSを認識することできない。そ
こでパターンVに対して、色分解用のRGBの各センサ
ーによる読み取り出力の中で、R=G=Bとなる画像X
を抽出し、画像Wからこの画像Xを差し引くように演算
処理し、パターンSを取り出すことができ、さらにこれ
を予め複写機に記憶させておいたパターンSと比較する
ことで、パターンSを認知することができた。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明の複写偽造防
止パターンは、異なる波長吸収特性を有するインキによ
り複写防止マークやダミーパターンを重ね合わせて形成
することにより、これにより形成された複写偽造防止マ
ークは視認困難であることから、正確なマークの形状等
が不明となり、偽造・改竄・変造が困難となり、不正行
為への抑止力となる。また複写偽造防止パターン照合方
法は、複写偽造防止マークとダミーパターンを含むパタ
ーンから不必要なダミーパターンを差し引いて複写防止
マークを再現することができるため、複写機にそのシス
テムを簡単に組み込むことができ複写機を用いた不正行
為を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複写偽造防止パターンを順次形成して
なる印刷物の平面図である。
【図2】本発明の複写偽造防止パターンを順次形成して
なる印刷物の平面図である。
【図3】分光感度を有する東芝製リニヤセンサーTCD
1500の分光特性を示すグラフ図である。
【図4】実施例1、2ににおいて適用された赤外線透過
フィルターの分光特性を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1、2 複写偽造防止パターン A パターン B 分割パターン C 分割パターン D ダミーパターン E パターン F パターン S パターン T ダミーパターン U ダミーパターン V パターン W パターン

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】文字またはマーク、デザインなどからなる
    画像パターンを分割するとともに、その一方を赤外領域
    に吸収を有し可視領域に吸収の無い或いは少ないインキ
    により、他方を赤外領域と可視領域に吸収を有するイン
    キにより構成し、かつ、前記画像パターンの近傍および
    /または前記画像パターンに重畳して前記赤外領域と可
    視領域に吸収を有するインキと可視領域において同じ吸
    収を有するが赤外領域に吸収の無いインキと、赤外領域
    に吸収を有し可視領域に吸収の少ないインキの少なくと
    も一方からなるダミーパターンを設けてなることを特徴
    とする複写偽造防止パターン。
  2. 【請求項2】文字またはマーク、デザインなどからなる
    画像パターンを赤外領域に吸収を有し可視領域に吸収の
    無い或いは少ないインキにより構成し、かつ前記画像パ
    ターンの近傍および/または前記画像パターンに重畳し
    て赤外線領域及び可視領域に吸収を有する墨パターン
    と、可視領域に吸収を有し赤外領域に吸収の無いインキ
    からなるダミーパターンを組み合わせてなることを特徴
    とする複写偽造防止パターン。
  3. 【請求項3】前記赤外領域に吸収を有し可視領域に吸収
    の無いインキが、 【化1】 (式中、nは1或いは2、Rは水素または炭素数1〜1
    2のアルキル基または炭 素数2〜5のアルキル基、Xは
    ClO 4 ―、BF 4 ―、CCl 3 COO―、CF 3 COO
    ―、SbF 6 - 、C 6 5 SO 3 - 、C 2 5 SO 3 - 、PO 4 3
    を表す)を含むことを特徴とする請求項1乃至2のいず
    れかに記載の複写偽造防止パターン。
  4. 【請求項4】前記赤外領域に吸収を有し可視領域に吸収
    の無いインキが、Fe 2+ 及び/又はCu 2+ を含有しかつ
    五二酸化リンを主成分とするリン酸塩系白色結晶粉末或
    いはガラス粉末を含むことを特徴とする請求項1乃至2
    のいずれかに記載の複写偽造防止パターン。
  5. 【請求項5】基材上に形成された複写偽造防止パターン
    を赤外透過フィルターを介して得られた赤外吸収画像パ
    ターンから可視吸収画像パターンを差し引くことにより
    得られた画像パターンと所定の画像パターンとを比較照
    合することを特徴とする複写偽造防止パターン照合方
    法。
  6. 【請求項6】基材上に形成されてなる複写防止パターン
    をカラー分解センサーにより3色同濃度画像パターンを
    検出し、赤外透過フィルターを介して得られた赤外吸収
    画像パターンから前記3色同濃度画像パターンを差し引
    くことにより得られた画像パターンと所定の画像パター
    ンとを比較照合することを特徴とする複写偽造防止パタ
    ーン照合方法。
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