JP2623791B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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JP2623791B2 JP30612488A JP30612488A JP2623791B2 JP 2623791 B2 JP2623791 B2 JP 2623791B2 JP 30612488 A JP30612488 A JP 30612488A JP 30612488 A JP30612488 A JP 30612488A JP 2623791 B2 JP2623791 B2 JP 2623791B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はトルク変動量を利用した内燃機関のリーンバ
ーンシステムに関する。
〔従来の技術〕
近年、排気公害の防止と共に燃費対策として、機関の
空燃比をリーン状態で運転する希薄燃焼方式(リーンバ
ーンシステム)が採用されている。その1つとして、リ
ーンミクスチャセンサを機関の排気管中に設け、このリ
ーンミクスチャセンサの出力を用いて機関の空燃比を任
意のリーン空燃比にフィードバック制御するものがあ
る。しかしながら、リーンミクスチャセンサを用いたリ
ーンバーンシステムにおいては、リーンミクスチャセン
サ、燃料噴射弁、等の部品のばらつき、経時、あるいは
経年的変化を考慮して制御空燃比を失火限界(リーンリ
ミット)ぎりぎりのリーン領域まで設定しておくと、失
火が発生してドライバビリティの悪化を招く。従って、
リーンリミットよりもリッチ側の安定領域で空燃比を制
御するのが通常であり、この結果、エミッションの低減
および燃費改善が不十分であった。
そこで、本願出願人らは、リーンミクスチャセンサを
用いないリーンバーンシステムを既に提案している(参
照:特開昭60−122234号公報)。すなわち、第2図に示
すように、空燃比A/Fがリーンとなって失火領域(斜線
部分)に近づくと、排気ガス成分、特に、NOx成分は低
下し、また、燃料消費率FCも減少するが、失火領域に入
ると急激に増加し、さらに、機関のトルク変動量ΔTRQ
も急激に増加する。したがって、排気公害の防止および
燃費対策として、空燃比A/Fをリーン側にすることは好
ましく、この場合、失火領域までは空燃比A/Fをリーン
側しないようにすにために機関のトルク変動量ΔTRQが
一定の範囲にあるように制御することを条件とすればよ
い。つまり、トルク変動量ΔTRQが急激に立ち上がる点
がリーンリミット点であることから、トルク変動量ΔTR
Qが常に一定となるように機関の空燃比をフィードバッ
ク制御することにより、燃費の点で最良のリーンリミッ
ト点での運転が可能となる。このため、上述の特開昭60
−122234号公報においては、機関のトルク変動量として
の燃焼圧変動量を検出し、機関の負荷領域毎にたとえば
1回転当たりの吸入空気量および機関の回転速度の領域
毎に設けられた負荷領域別学習値を、燃焼圧変動量が所
定値となるように、更新する、すなわち、フィードバッ
ク制御する。この場合、この所定値が空燃比のリーンリ
ミット点に相当する。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、通常のトルク変動量によるリーンバー
ンシステムにおいては、機関停止後再始動時に環境変化
によりリーンリミット点が変化した場合に学習値が更新
されるまでの間空燃比がリーンリミット点を超えること
がある。たとえば、湿度変化に対してリーンリミット点
となる空燃比が第3図に示すごとく変化する。すなわ
ち、第3図においては、湿度が25%から90%となると空
燃比は燃焼速度が遅くなるため空燃比換算で1.0程度リ
ッチとなる。この結果、低湿度状態での学習値のまま高
湿度の状態で始動走行した場合には空燃比がリーンリミ
ット点を超えて運転される可能性があり、したがって、
失火もしくは燃焼の悪化によるドライバビリティの悪化
を招くという課題がある。
したがって、本発明の目的は、機関停止後再始動時に
リーンリミット点を変化しても空燃比がリーンリミット
点を超えるのを防止し、これにより、失火もしくは燃焼
の悪化、NOxエミッションの悪化、ドライバビリティの
悪化等を防止したトルク変動量を利用したリーンバーン
システムを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕 上記課題を解決するための手段は第1図に示される。
すなわち、トルク変動量演算手段は内燃機関のトルク変
動量ΔTRQを演算し、フィードバック実行条件判別手段
は機関がトルク変動量フィードバック実行条件を満たし
ているか否かを判別する。この結果、機関がトルク変動
量フィードバック実行条件を満たしているときに、学習
手段は該機関の運転領域毎に設けられた領域別学習値K
ijをトルクへ変動量ΔTRQが所定値になるように更新す
る。空燃比調整手段は、領域別学習値Kijに応じて機関
の空燃比をリーンリミット点付近に調整し、機関が始動
後始めてトルク変動量フィードバック実行条件を満たし
た際には該空燃比をリッチ側に補正するものである。
〔作 用〕
上述の手段によれば、始動後等の運転状態変化後にリ
ーンリミット点が変化しても学習値が更新中は空燃比は
リッチ側にされるので、空燃比はリーンリミット点を超
えない。
〔実施例〕
第4図は本発明に係る内燃機関の空燃比制御装置の一
実施例を示す全体概要図である。第4図において、機関
本体1の吸気通路2には圧力センサ3が設けられてい
る。圧力センサ3は吸入空気圧の絶対圧PMを直接計測す
るものであって、たとえば半導体式センサであり、吸入
空気圧に応じたアナログ電圧の出力信号を発生する。こ
の出力信号は制御回路10のマルチプレクサ内蔵A/D変換
器101に供給されている。ディストリビュータ4には、
その軸がたとえばクランク角に換算して720゜毎に基準
位置検出用パルス信号を発生するクランク角センサ5お
よびクランク角に換算して30゜毎に基準位置検出用パル
ス信号を発生するクランク角センサ6が設けられてい
る。これらクランク角センサ5,6のパルス信号は制御回
路10の入出力インターフェイス102に供給され、このう
ち、クランク角センサ6の出力はCPU 103の割り込み端
子に供給される。
さらに、吸気通路2には各気筒毎に燃料供給系から加
圧燃料を吸気ポートへ供給するための燃料噴射弁7が設
けられている。
また、機関本体1のシリンダブロックのウォータジャ
ケット8には、冷却水の温度を検出するための水温セン
サ9が設けられている。水温センサ9は冷却水の温度TH
Wに応じたアナログ電圧の電気信号を発生する。この出
力も制御回路10のA/D変換器101に供給されている。
11は機関の筒内たとえば第1気筒内の筒内圧力を直接
計測する耐熱性の圧電式燃焼圧センサであって、筒内圧
力に応じたアナログ電圧の電気信号を発生する。この出
力も制御回路10のA/D変換器101に供給される。
排気マニホールド12より下流の排気系には、排気ガス
中の有害成分NOxを浄化するリーンNOx触媒を収容する触
媒コンバータ13が設けられている。なお、有害成分HC,C
O,NOxを同時に浄化する三元触媒を使用しないのはリー
ンバーンシステムの機関のためにHC,CO成分の浄化の必
要性に乏しいからである。
制御回路10は、例えばマイクロコンピュータとして構
成され、A/D変換器101、入出力インターフェイス102、C
PU 103の外に、RAM 104、RAM 105、バックアップRAM 10
6、クロック発生回路107等が設けられている。
また、制御回路10において、ダウンカウンタ108、フ
リップフロップ109、および駆動回路110は燃料噴射弁7
を制御するためのものである。すなわち、後述のルーチ
ンにおいて、燃料噴射量TAUが演算されると、燃料噴射
量TAUがダウンカウンタ108にプリセットされると共にフ
リップフロップ109もセットされる。この結果、駆動回
路110が燃料噴射弁7の付勢を開始する。他方、ダウン
カウンタ108がクロック信号(図示せず)を計数して最
後にそのキャリアウト端子が“1"レベルとなったとき
に、フリップフロップ109がセットされて駆動回路110は
燃料噴射弁7の付勢を停止する。つまり、上述の燃料噴
射量TAUだけ燃料噴射弁7は付勢され、従って、燃料噴
射量TAUに応じた量の燃料が機関本体1の燃焼室に送り
込まれることになる。
なお、CPU 103の割り込み発生は、A/D変換器101のA/D
変換終了時、入出力インターフェイス102がクランク角
センサ6のパルス信号を受信した後、クロック発生回路
107からの割り込み信号を受信した時、等である。
圧力センサ3の吸入空気圧データPMおよび水温センサ
9の冷却水温データTHWは所定時間毎に実行されるA/D変
換ルーチンによって取り込まれてRAM 105の所定領域に
格納される。つまり、RAM 105におけるデータPMおよびT
HWは所定時間毎に更新されている。また、回転速度デー
タNeはクランク角センサ6の30゜CA毎に割り込みによっ
て演算されてRAM 105の所定領域に格納される。
以下、第4図の制御回路10の動作を説明する。
第5図はイグニッションスイッチ(図示せず)のオン
後に一度だけ実行されるイニシャルルーチンである。す
なわち、ステップ501にて、初期増量制御要求フラグXIA
Fをセットし(XIAF=“1")、ステップ502にて初期増量
値FIAFをクリアする。そして、メインルーチン(アイド
ルループ)に進む。これにより、初期増量値FIAFは始動
後にトルク変動量によるリーンリミット実行条件成立後
に1回だけ初期値FIAF0が設定されるようにする。
第6図は平均有効トルク演算ルーチンであって、所定
時間毎に実行される。すなわち、第6図のルーチンは第
7図に示す複数のクランク角位置ATDC 5゜CA(上死点後
5゜),ATDC 20゜CA,ATDC 35゜CA,ATDC 50゜CAの4点に
おける燃焼圧P1,P2,P3,P4を演算し、これらの瞬時の燃
焼圧を加算することにより得られる平均有効燃焼圧をト
ルク代用値TRQとするものである。なお、この演算方法
については本願出願人は既に特開昭63−61129号公報に
提案している。
すなわち、ステップ601〜605にてクランク角位置がBT
DC 160゜CA(上死点前160゜),ATDC 5゜CA,ATDC 20゜C
A,ATDC 35゜CA、もしくはATDC 50゜CAか否かを判別す
る。いずれのクランク角位置でもなければステップ617
に直接進む。
クランク角度位置がBTDC 160゜CAであればステップ60
6に進み、燃焼圧センサ11の燃焼圧をA/D変換して取り込
み、V0としてRAM 105に格納する。なお、吸気下死点付
近の値V0は燃焼圧センサ11の温度等による出力ドリフ
ト、オフセット電圧のばらつき等を吸収するために、他
のクランク位置での燃焼圧の基準値とするものである。
クランク角位置がATDC 5゜CAであればステップ607に
進み、燃焼圧センサ11の燃焼圧をA/D変換してV1として
取り込む。次に、ステップ608にて、基準値V0を減算し
た値P1(=V1−V0)をATDC 5゜CAでの燃焼圧として演算
してRAM 105に格納する。
クランク角位置がATDC 20゜CAであればステップ609に
進み、燃焼圧センサ11の燃焼圧をA/D変換してV2として
取り込む。次に、ステップ610にて、基準値V0を減算し
た値P2(=V2−V0)をATDC 20゜CAでの燃焼圧として演
算してRAM 105に格納する。
クランク角位置がATDC 35゜CAであればステップ611に
進み、燃焼圧センサ11の燃焼圧をA/D変換してV3として
取り込む。次に、ステップ612にて、基準値V0を減算し
た値P3(=V3−V0)をATDC 35゜CAでの燃焼圧として演
算してRAM 105に格納する。
クランク角位置がATDC 50゜CAであればステップ613に
進み、燃焼圧センサ11の燃焼圧をA/D変換してV4として
取り込む。次に、ステップ614にて、基準値V0を減算し
た値P4(=V4−V0)をATDC 50゜CAでの燃焼圧として演
算してRAM 105に格納する。次に、ステップ615にて平均
有効トルク値TRQを、 TRQ ←05・P1+2.0・P2+3.0・P3+4.0・P4 により演算し、次に、ステップ616にてトルク変動量ΔT
RQを演算する。なお、ステップ616については後述す
る。
そして、ステップ617にてこのルーチンは終了する。
なお、第6図のルーチンは所定時間毎に実行されるよ
うに構成しているが、実際には、クランク角センサ6の
30゜CA信号の割り込みによって行われる30゜CA割り込み
ルーチンによって行われる。この場合には、第7図に示
すごとく、720゜CA信号に応じてクリアされ、30゜CA割
り込み毎にカウントアップするアングルカウンタNAを設
け、アングルカウンタNAの値に応じて燃焼圧をA/D変換
するものであるが、ATDC 5゜CA,ATDC 35゜CAの位置は30
゜CA割り込み時点と一致しない。したがって、ATDC 5゜
CA,ATDC 35゜CAでのA/D変換はその直前の30゜CA割り込
み時点(NA=“0",“1")で15゜CA時間を演算してタイ
マに設定し、タイマによってCPU 103に割り込ませるこ
とにより行う。
また、平均有効トルク値として燃焼圧を用いたが、ト
ルクセンサを設けて直接得ることもできる。
第8図は第6図のトルク変動量演算ステップ616の詳
細なフローチャートである。すなわち、ステップ801で
は、平均有効トルクTRQの1サイクル前の値TRQ0からの
低下量ΔTRQを演算する。つまり、 ΔTRQ←TRQ0−TRQ とする。ステップ802では、次の実行に備え、TRQをTRQ0
とする。
ステップ803では、トルク低下量ΔTRQが正か負かを判
別する。すなわち、トルク低下量ΔTRQが負の場合に
は、言い換えると、トルクとしては増大する場合には、
トルク値TRQは理想トルクに沿って変化しているものと
みなし、ステップ805にてトルク変動量としての値ΔTRQ
を0とする。他方、トルク低下量TRQが正の場合には、
言い換えると、トルクとしては減少する場合のみ、トル
ク変動が生じたものとみなし、値ΔTRQをトルク変動量
とみなすが、この場合には、減速時にもトルクが減少す
るのでステップ804にて減速処理を行う。つまり、減速
時には、吸入空気量の減少に伴うトルク低下と燃焼悪化
に伴うトルク低下とが区別できないため、後述のごと
く、トルク変動量による機関の制御たとえば燃料噴射量
のフィードバック制御を停止するようにしたものであ
る。
ステップ806では、トルク変動量ΔTRQにもとづいて学
習値Kijの演算をする。なお、ステップ806については後
述する。
そして、ステップ807にてこのルーチンは終了する。
第9図は第8図の減速処理ステップ804の詳細なフロ
ーチャートである。すなわち、ステップ901では、トル
ク変動量(低下量)ΔTRQが所定値X1より大きいか否か
を判別し、ステップ902ではΔTRQ>X1の状態が連続して
現れる回数CNTを計数する。この結果、ΔTRQ>X1の状態
がX2回以上持続した場合のみ、ステップ903のフローは
ステップ904に進み、減速フラグFDをセットする(FD=
“1")。他方、ΔTRQ≦X1であれば、ステップ901でのフ
ローはステップ905に進み、カウンタCNTをクリアし、さ
らに、ステップ906にて減速フラグFDをリセットする(F
D=“0")。
そして、ステップ907にてこのルーチンは終了する。
なお、ステップ903での値X2はたとえば3である。
第10図は第8図の学習ステップ806の詳細なフローチ
ャートである。すなわち、ステップ1001では、リーンリ
ミット実行条件が満たされているか否かを判別する。リ
ーンリミット実行条件はたとえば i)始動状態でない、 ii)始動後増量状態でない、 iii)燃料カット中でない、 iv)機関の回転速度Neが所定値以下 v)冷却水温THWが所定値以上 等である。
リーンリミット実行条件が満たされていなければステ
ップ1012に直接進み、リーンリミット実行条件が満たさ
れていればステップ1002に進む。
ステップ1002では、初期増量要求フラグXIAFが“1"か
否かを判別し、XIAF=“1"のときにはステップ1003に進
み、このフラグXIAFをリセットし、ステップ1004にて初
期増量値FIAFに初期値FIAF0を設定する。次に、このル
ーチンが再び実行されると、初期増量要求フラグXIAFが
“0"とれているために、ステップ1003,1004のフローは
ステップ1005,1006,1007のフローに切り換わる。ステッ
プ1005では、初期増量値FIAFをΔF(一定値)だけ減少
せしめて初期増量値FIAFを漸減させ、ステップ1006,100
7にて初期増量値FIAFを0でガードする。
ステップ1008では、減速状態(FD=“1")か否かを判
別する。減速状態でなければステップ1009に進み、減速
状態であればステップ1012に直接進む。次に、ステップ
1009では、トルク変動量ΔTRQが設定値X3より大きいか
否かを判別する。この結果、設定値X3より大きいときに
はステップ1010に進み、RAM 105より吸入空気圧データP
Mおよび回転速度データNe読み出し、PMおよびNeに属す
る領域の負荷領域別学習値KijをバックアップRAM 106よ
り読み出し、 Kij←Kij+1% とする。なお、負荷領域別学習値Kijは、下表に示すご
とく、PMおよびNeをそれぞれ等間隔(不等間隔でもよ
い)で区切った領域毎に2次元マップとして与えられ
る。
他方、設定値X3より小さいときにはステップ1011に進
み、RAM 105より吸入空気圧データPMおよび回転速度デ
ータNeを読み出し、PMおよびNeに属する領域の負荷領域
別学習値KijをバックアップRAM 106より読み出し、 Kij←Kij−1% とする。すなわち、設定値X3より大きいときには、領域
別学習値Kijを大きくしてリッチ側としてΔTRQを設定値
X3に近づくようにする。他方、設定値X3より小さいとき
には領域別学習値Kijを小さくしてリーン側としてΔTRQ
を設定値X3に近づくようにする。
そして、ステップ1012にてこのルーチンは終了する。
なお、ステップ1009におけるトルク変動量ΔTRQは遅
延が大きくならない程度に数サイクル〜10サイクルの平
均値を用いてもよい。また、設定値X3は機関の運転状
態、環境状態等により可変としてもよい。
また、上述のルーチンではトルク変動量として出力ト
ルクの低下量を用いたが、他の値たとえば分散S2を用い
てもよい。
第11図は噴射量演算ルーチンであって、所定クランク
角毎たとえば360゜CA毎に実行される。ステップ1001で
は、RAM 105により吸入空気圧データPM及び回転速度デ
ータNeを読み出して基本噴射量TAUPを演算する。ステッ
プ1102では、RAM 105より吸入空気圧データPM及び回転
速度データNeによりバックアップRAM 106に格納された
上述の表に示す2次元マップにより値Kを補間計算す
る。なお、リーンリミット実行条件が満たされていない
ときにはKは1.0とされる。そして、ステップ1103に
て、最終噴射量TAUを、 TAU←TAUP・K・FIAF・α+β により演算する。なお、α,βは他の運転状態パラメー
タによって定まる補正量であり、たとえば図示しないス
ロットル位置センサからの信号、あるいは吸気温センサ
からの信号、バッテリ電圧等により決められる補正量で
あり、これらもRAM 105に格納されている。次いで、ス
テップ1104にて、噴射量TAUをダウンカウンタ108にセッ
トすると共にフリップフロップ109をセットして燃料噴
射を開始させる。そして、ステップ1105にてこのルーチ
ンは終了する。なお、上述のごとく、噴射量TAUに相当
する時間が経過すると、ダウンカウンタ108のキャリア
ウト信号によってフリップフロップ109がリセットされ
て燃料噴射は終了する。
第12図は本発明に係る動作を示すタイミング図であ
る。まず、低湿度状態にて運転され、トルク変動量ΔTR
Qに基づいて学習制御が実施されたとする。その状態で
運転を終えイグニッションスイッチをオフにて機関を停
止したとする。その時、学習値KijはバックアップRAM 1
06に記憶保持される。次いで、翌日、始動され、暖機運
転の後、冷却水温等の運転状態がリーンリミット実行条
件を満足した場合にリーンリミット制御が開始される。
この時に、本発明では、初期増量値FIAFに所定値FIAF0
(たとえば、A/F=1.0程度リッチとなる量)を与え、所
定時間(時間又は回転回数など)後に“0"となるように
減衰させる。この間においても学習制御も実行されてい
るため、その学習値Kijは、前日と同等の湿度状態の場
合には、所定のトルク変動レベルに達するまで減量さ
れ、その後は、初期増量値FIAFの減衰と共に、前日とほ
ぼ同等の学習値Kijまで戻って来る。この場合には、所
望のトルク変動まで達する期間だけ、最適空燃比より多
少濃い空燃比となる(たとえば斜線部)。逆に、前日よ
り高湿度の場合には、初期増量値FIAFにより湿度変化に
よる最適空燃比の変化分が補われるために、両者がほぼ
等しい時には、学習値Kijは前日とほぼ等しくなる。そ
の後、初期増量値FIAFの減衰に伴って学習値Kijは、増
量側へ更新される。
なお、トルク変動限界に影響を及ぼすものとしては湿
度の他吸入空気温度も用いてもよい。また、空燃比をリ
ッチ側に補正する手段としては、上述の外に、学習値K
ijに補正係数α(<1)を掛けてリッチ側にする手段、
吸気温センサや湿度センサを有するものにおいては、吸
気温や湿度がある基準値より高いとき初期増量値FIAF
るいは学習値Kijの補正を行う手段、吸気温、湿度をバ
ックアップRAMに記憶し、トルク変動開始時での吸気
温、湿度の変化を検出し、変化量に応じて初期増量値F
IAFや補正係数αを変更する手段等でもよい。
また、上述の実施例では、吸入空気圧および機関の回
転速度に応じて燃料噴射量を演算しているが、吸入空気
量および機関の回転速度、もしくはスロットル弁開度お
よび機関の回転速度に応じて燃料噴射量を演算してもよ
い。
さらに、上述の実施例では、燃料噴射弁により吸気系
への燃料噴射量を制御する内燃機関を示したが、キャブ
レタ式内燃機関にも本発明を適用し得る。たとえば、エ
レクトリック・エア・コントロールバルブ(EACV)によ
り機関の吸入空気量を調整した空燃比を制御するもの、
エレクトリック・ブリード・エア・コントロールバルブ
によりキャブレタのエアブリード量を調整してメイン系
通路およびスロー系通路への大気の導入により空燃比を
制御するもの、機関の排気系へ送り込まれる2次空気量
を調整するもの、等に本発明を適用し得る。この場合に
は、ステップ1101における基本噴射量TAUP相当の基本燃
料噴射量がキャブレタ自身によって決定され、すなわ
ち、吸入空気量に応じた吸気管負圧と機関の回転速度に
応じて決定され、ステップ1103にて最終燃料噴射量TAU
に相当する供給空気量が演算される。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、機関停止後再始
動時の環境条件の変化によりリーンリミット点が変化し
ても空燃比はリーンリミット点を超えないので、失火も
しくは燃焼の悪化、NOxエミッションの悪化、ドライバ
ビリティの悪化等を防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を説明するための全体ブロック
図、 第2図はトルク変動量、燃費、および排気エミッション
特性を示すグラフ、 第3図は、湿度とリーンリミット点における空燃比との
関係を示すグラフ、 第4図は本発明に係る内燃機関の空燃比制御装置の一実
施例を示す全体概略図、 第5図、第6図、第8図、第9図、第10図、第11図は第
4図の制御回路の動作を説明するためのフローチャー
ト、 第7図は第6図のフローチャートを補足説明するための
タイミング図、 第12図は本発明に係る動作を示すタイミング図である。 1……機関本体、3……圧力センサ、 4……ディストリビュータ、 5,6……クランク角センサ、 10……制御回路、11……燃焼圧センサ、 13……触媒コンバータ。
フロントページの続き (72)発明者 兵道 義彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−122234(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関のトルク変動量を演算するトルク
    変動量演算手段と、 前記機関がトルク変動量フィードバック実行条件を満た
    しているか否かを判別するフィードバック実行条件判別
    手段と、 前記機関がトルク変動量フィードバック実行条件を満た
    しているときに該機関の運転領域毎に設けられた領域別
    学習値を前記トルク変動量が所定値になるように更新す
    る学習手段と、 前記領域別学習値に応じて前記機関の空燃比をリーンリ
    ミット点付近に調整し、前記機関が始動後始めてトルク
    変動量フィードバック実行条件を満たした際には該空燃
    比をリッチ側に補正する空燃比調整手段と を具備する内燃機関の空燃比制御装置。
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