JP2619255B2 - 顔料組成物 - Google Patents

顔料組成物

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JP2619255B2
JP2619255B2 JP63035106A JP3510688A JP2619255B2 JP 2619255 B2 JP2619255 B2 JP 2619255B2 JP 63035106 A JP63035106 A JP 63035106A JP 3510688 A JP3510688 A JP 3510688A JP 2619255 B2 JP2619255 B2 JP 2619255B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は新規な顔料組成物に関し、更に詳しくは、高
炭素数の芳香族環の基を含有する付加重合体を顔料の分
散剤或いはフラッシング剤として含有し、塗料、印刷イ
ンキ、合成樹脂着色剤等の色材として有用な顔料組成物
の提供を目的とする。
(従来の技術) 従来、塗料や印刷インキの製造において、顔料を塗料
ベヒクルや印刷インキワニス中に分散させたり、又、水
性濾過ケーキから油性ビヘクルや油性ワニス中へフラッ
シングしたりする際の分散剤又はフラッシング剤とし
て、例えば、リン脂質であるレシチンが使用されてき
た。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、レシチンは天然品のリン脂質であるため、酸
化や酸敗を受けやすく、変質したり腐敗したりする恐れ
があるため、これらのレシチンよりも安定で優れた性質
を有する分散剤又はフラッシング剤が必要とされてい
る。
本発明者らは、上記の顔料の分散剤又はフラッシング
剤の欠陥に鑑み、各種のベヒクルやワニス類に親和性を
有し、且つ顔料に対しても親和性を有する化合物を種々
研究した結果、高炭素数の芳香族環の基を含有する付加
重合体が顔料の分散剤として優れた性質及び効果を発揮
することを見出し、本発明を完成したものである。
(問題点を解決するための手段) すなわち、本発明は、顔料及び分散剤を含有する顔料
組成物において、該分散剤が、分子中に、環を構成する
炭素原子の数が8以上である芳香族環の基を含有する
α,β−エチレン系付加重合性単量体とこれと共重合可
能な他のα,β−エチレン系付加重合性単量体とからな
る付加重合対であることを特徴とする顔料組成物であ
る。
本発明を詳細に説明すると、本発明において使用し、
本発明を主として特徴づける分散剤は、上記定義の特定
の付加重合体である。
本発明において、上記特定の付加重合体中に含有され
る、環を構成する炭素原子の数が8以上である芳香族環
の基とは、8個以上の炭素原子で環が形成され、該環中
に芳香族環が含まれる芳香族化合物から導入される基を
意味し、従来公知のそれらの基は全て包含されるもので
あり、例えば、ビフェニル、ナフタレン、フルオレン、
アンスラセン又はアセナフテンから誘導される基であ
る。
上記の環を構成する炭素原子の数が8以上である芳香
族環の基(以下では高炭素数の芳香族環の基と称するこ
とがある)を付加重合体に導入するには、それらの基を
有する付加重合性単量体を使用して他の付加重合性単量
体と共重合することにより付加重合体を製造すればよ
い。
上記特定の基を有する付加重合性単量体は、例えば、
それらの基を有するアルコール、カルボン酸或いはそれ
らの酸クロリドや酸無水物等を使用してカルボキシル
基、水酸基、エポキシ基等を含有する付加重合性単量体
とエステル化反応を行なうことによって合成することが
できる。
すなわち、例えば、上記の環を構成する高炭素数の芳
香族環の基を含有するアルコール類をα,β−エチレン
系付加重合性カルボン酸、それらの酸クロライド又は酸
無水物とエステル化反応する方法と、上記特定の基を有
するカルボン酸、それらの酸クロライド又は酸無水物を
水酸基又はエポキシ基を含有する付加重合性単量体とエ
ステル化反応を行う方法等が挙げられる。
又、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、ビニル
アセナフチレン、ビニルフェナンスレン、ナフチルビニ
ルエーテル等の付加重合性単量体を使用して他の付加重
合性単量体と共重合することにより直接付加重合体を製
造することができる。
上記の環を構成する高炭素数の芳香族環の基を含有す
るアルコール類とエステル化反応を行うことができる
α,β−エチレン系付加重合性カルボン酸、それらの酸
クロライド又は酸無水物とは、例えば、(メタ)アクリ
ル酸(この語はアクリル酸及びメタクリル酸の双方を意
味する)、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸、イタ
コン酸及びそれらの酸クロライドや酸無水物等が挙げら
れる。
又、上記特定の基を有するカルボン酸類とエステル化
反応を行うことができる水酸基又はエポキシ基を有する
付加重合性単量体とは、例えば、(メタ)アクリル酸−
2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ジエチレン
グリコール、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコー
ル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、N
−ヒドロキシメチル(メタ)アクリル酸アミド、N−メ
チロール(メタ)アクリル酸アミド、(メタ)アクリル
酸グリシジル等が挙げられる。
上記の環を構成する高炭素数の芳香族環の基を有する
アルコール類、カルボン酸及びそれらの酸クロリドや酸
無水物等の化合物としては、上記定義に属する従来公知
の化合物がいずれも使用されるが、好ましいものとして
は、例えば、下記の如きものが挙げられる。
ナフトール、 2−ヒドロキシナフトエ酸、 2−ヒドロキシナフトエ酸メチル及びそれらと1モル当
量乃至それ以上のエチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイド、エピクロルヒドリン等のエポキシ化合物との反
応生成物、 ナフタレンカルボン酸、 ナフチル−1−酢酸、 2−ナフトキシ酢酸、 3−オキシ−アンスラセン−2−カルボン酸、 アンスラセンカルボン酸、 アントラキノンカルボン酸、 フルオレンアルコール、 フルオレンカルボン酸、 フェナントレンカルボン酸、 アセナフテンカルボン酸等が挙げられる。
α,β−エチレン系付加重合性カルボン酸或いはその
酸無水物と上記定義に属する基を含有するアルコール類
とのエステル化反応は、通常のエステル化反応に準じて
行うことができる。すなわち、ハイドロキノン等の重合
禁止剤の存在下において、p−トルエンスルホン酸、ス
ルホン酸型イオン交換樹脂等の触媒を添加して、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等を共沸脱水溶媒としてエステ
ル化反応を行うことによって得ることができる。又、
α,β−エチレン系付加重合性カルボン酸メチル又はエ
チルエステルと上記アルコール成分とのエステル交換反
応によっても上記特定の基を有するα,β−エチレン系
付加重合性単量体を合成することができる。更にα,β
−エチレン系付加重合性カルボン酸クロライドと上記定
義に属する特定基を有するアルコール類との反応は、有
機溶媒中で苛性ソーダ、炭酸ナトリウム、トリエチルア
ミン、トリブチルアミン等の脱塩化水素剤の存在下で行
うことができる。
本発明に使用される共重合可能な他のα,β−エチレ
ン系付加重合性単量体としては、従来公知の付加重合性
単量体、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、
(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イ
ソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)ア
クリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デ
シル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル
酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)
アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸アルキル
エステル;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチ
レン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン等のスチレ
ン系単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等
のニトリル系単量体類、塩化ビニル、塩化ビニリデン等
のハロゲン化ビニル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル等のビニルエステル類等が挙げられる。
本発明において塗料、捺染剤、印刷インキ、表面処理
剤、コーテイング剤等の如く、使用されるベヒクルが反
応性を有するものである場合には、使用する本発明の顔
料組成物の分散剤も反応性を有するものであるのが好ま
しい。
この様な反応性を有する付加重合体は、上記した環を
構成する炭素原子の数が8以上である芳香族環の基を有
するα,β−エチレン系付加重合性単量体と他のα,β
−エチレン系付加重合性単量体とを共重合する際にそれ
らの単量体の少なくとも一部として反応性基を有する単
量体を使用すればよい。
このような反応性基を有する付加重合性単量体として
は、例えば、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、メ
チロール基、アルコキシメチル基、アマイド基、イソシ
アネート基或いはそれらの安定化基等の官能基を有する
α,β−エチレン系付加重合性単量体のことである。例
えば、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、
(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メ
タ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸、マレ
イン酸、フマール酸、クロトン酸、イタコン酸、(メ
タ)アクリル酸アミド、(メタ)アクリル酸ジメチルア
ミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチ
ル、N−メチロール(メタ)アクリル酸アミド、N−メ
トキシメチル(メタ)アクリル酸アミド、ジアセトン
(メタ)アクリル酸アミド、水酸基含有単量体のトルエ
ンジイソシアネート付加物及びヘキサメチレンジイソシ
アネート付加物等が挙げられる。
本発明で分散剤として使用する付加重合体は従来公知
のラジカル重合方法によって得られる。ラジカル重合方
法の中では塊状重合、溶液重合、乳化重合及び懸濁重合
等いずれの方法も使用できるが、なかでも溶液重合が好
ましい方法である。
ラジカル重合を行う方法は、従来公知の方法に準じて
好ましい重合条件を選択して行う。溶液重合に使用でき
る有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素系溶剤、シクロヘキサン、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、エチルア
ルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコ
ール、イソブチルアルコール等のアルコール系溶剤、酢
酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等の酢酸エステル系
溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
シクロヘキサノン等のケトン系溶剤等が挙げられる。有
機溶剤の使用においては、一種又は二種以上の混合溶媒
が使用できる。その使用量は特に限定されないが、一般
的には全単量体の40乃至250重量%の範囲が好ましい。
又、溶液重合に際して使用できる重合開始剤として
は、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニト
リル、アゾビスイソ酢酸ニトリル等のアゾ化合物、過酸
化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化デカノイル、
クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパ
ーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサ
ン、t−ブチルパーベンゾエート、t−ブチルパーオキ
シオクトエート、過酸化アセチル、クミルパーオキサイ
ド等の有機過酸化物が挙げられる。これらの開始剤の使
用量は、一般的には単量体100重量部に対して0.1乃至5.
0重量部の範囲が好ましい。又、必要に応じて、例えば
t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン
等のメルカプタン類、チオグリコール類、チオグリコー
ル酸−2−エチルヘキシル、3−メルカプト−1,2−プ
ロパンジオール、アリルアルコール等の連鎖移動剤を使
用して得られる付加重合体の分子量を調整することがで
きる。
上記重合に際して高炭素数の芳香族環の基を有する
α,β−エチレン系付加重合性単量体は、全単量体の1
乃至50重量%を占める範囲で使用する。使用量が1%未
満であると本発明の所期の効果が得がたく、一方、50重
量%を越えると、得られる付加重合体の塗料ベヒクル、
印刷インキ用ワニス、コーテイング剤用ベヒクル、有機
溶剤等に対する親和性が低下するので好ましくない。
本発明で使用される付加重合体の分子量は、特に規制
されるものではないが、平均分子量500乃至50,000以
下、好ましくは500乃至10,000位である。
上記の付加重合体は、分子中に、環を構成する炭素原
子の数が8以上である芳香族環の基を含有することによ
って、疎水性乃至親油性が著しく高くなり、顔料、特に
有機顔料との親和性が著しく向上していることを特徴と
している。
従って、これらの付加重合体によって顔料を処理した
際には、該付加重合体が顔料に親和性を有し、顔料の表
面を著しく疎水性化乃至親油性化するために、処理顔料
は油性媒体に対しても高い親和性を有するものである。
本発明において使用される顔料は従来公知の有機顔
料、無機顔料及び体質顔料等いずれの顔料でもよい。
例えば、有機顔料としては、フタロシアニン系、アゾ
系、縮合アゾ系、アンスラキノン系、ペリノン・ペリレ
ン系、インジゴ・チオインジゴ系、イソインドリノン
系、アゾメチン系、アゾメチンアゾ系、ジオキサジン
系、キナクリドン系、アニリンブラック系、トリフェニ
ルメタン系及びカーボンブラック等であり、無機顔料系
としては、酸化チタン系、酸化鉄系、水酸化鉄系、酸化
クロム系、スピネル型焼成顔料、クロム酸鉛系、クロム
酸バーミリオン系、紺青系、アルミニウム粉末、ブロン
ズ粉末等、体質顔料としては、炭酸カルシウム系、硫酸
バリウム系、酸化珪素系、水酸化アルミニウム系等であ
る。
本発明において、これらの顔料は乾燥した微粉末状の
外、水性濾過ケーキ或いは水性懸濁液の状態でも使用さ
れる。
本発明の顔料組成物は、前記の如き付加重合体を上記
の如き顔料100重量部に対し、約1乃至300重量部、好ま
しくは約3乃至約150重量部の割合で配合することによ
って得られる。
勿論、これらの二成分の混合に際しては、従来公知の
適当な有機溶剤、油性の塗料用ベヒクル、油性の印刷イ
ンキ用ワニス、油性のコーデング剤用ベヒクル等のバイ
ンダー樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、可塑剤、架
橋剤、触媒等を同時に配合することができ、そのまま塗
料や印刷インキ等とすることができる。
これらの必須成分及び任意成分を混合して本発明の顔
料組成物を得る方法は、いずれの従来公知の方法でもよ
く、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、
横型連続媒体分散機、二本ロール、三本ロール、加圧ニ
ーダー、バンバリミキサー、エクストルーダー等の従来
公知の分散機により混合し混練摩砕する方法が代表的な
方法である。
特に、顔料として水性濾過ケーキ或いは水懸濁液の状
態の顔料を使用する場合には、本発明で使用する分散剤
を単独で、好ましくは疎水性の有機溶剤の溶液(これら
の有機溶剤は、印刷インキ用或いは塗料用バインダーを
含有し得る)として顔料に加え、且つ混合する方法(フ
ラッシング)によって、顔料を水相から有機溶剤相に移
行させて本発明の顔料組成物とすることができる。
本発明の顔料組成物としては、次の如き態様を包含す
る。
(1)顔料を高濃度に含有し、印刷インキ、塗料、コー
ティング剤、合成樹脂等の着色剤として有用な組成物。
この態様では顔料の濃度は、20乃至95%であり、本発明
の分散剤の濃度は顔料の1乃至300重量%である。
(2)塗料、分散剤、コーティング剤として必要な溶
剤、バインダー樹脂等も含み、塗料等として有用な組成
物。これらの組成物では顔料の濃度は0.1乃至20重量%
であり、分散剤の濃度は顔料の1乃至300重量%であ
る。
塗料としては、従来公知の顔料が使用されている塗料
が全て含まれるものであり、例えば、自動車塗料、建築
用塗料、木材用塗料、車両・機器用塗料、家庭塗料、プ
ラスチック用塗料、プレコートメタル用塗料、缶用塗
料、船舶用塗料、防食塗料、光硬化塗料、電子線硬化塗
料、静電粉体塗料、ビニルゾル塗料等である。
又、印刷インキとしては従来公知の印刷インキが全て
含まれるものであり、例えば、凸板インキ、平版イン
キ、凹板のグラビアインキ、スクリーンインキ、新聞イ
ンキ、フレキソインキ等である。
以上の如き種々の態様における顔料組成物は、固体状
でもよいし、液状でもよく、液状の場合の媒体としては
水或いは水−親水性有機溶媒混合物、有機溶媒が使用さ
れ、有機溶媒としては脂肪族系、脂環族系、芳香族系炭
化水素、ハロゲン化炭化水素系、エステル系、ケトン
系、グリコールエーテル系、アルコール系等が使用さ
れ、特に限定されるものではない。
又、塗料用ベヒクル、印刷インキ用ワニス、コーティ
ング剤用ベヒクル等としては、各用途に応じて従来公知
の油性乃至水性系のバインダー材料が使用されるもので
ある。例えば、長油長、中油長、短油長のアルキッド樹
脂、フェノール変性、スチレン化アルキッド等の変性ア
ルキッド樹脂、アミノアルキッド樹脂、オイルフリーア
ルキッド樹脂、焼付用アクリル酸樹脂、アクリル酸ラッ
カー樹脂、アクリル酸ポリオール樹脂、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、ブチル化メラミン樹脂、メチル化メ
ラミン樹脂、尿素−メラミン樹脂、フェノール樹脂、ロ
ジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、
フェノール変性マレイン酸樹脂、ポリウレタン樹脂、ス
チレン樹脂、スチレンアクリル酸樹脂、スチレン−ジエ
ン共重合体、塩化ビニル系共重合体、酢酸ビニル樹脂、
酢酸ビニル系共重合体、エチレン酢酸ビニル樹脂、ブチ
ラール樹脂、石油樹脂、ロジンエステル、マレイン化ロ
ジンエステル等の変性樹脂、乾性油、ボイル油等であ
る。
熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル樹脂、スチレ
ン樹脂、アクリロニトリル・スチレン樹脂、アクリル酸
樹脂、メタクリル−スチレン樹脂、ポリエステル樹脂で
ある。
可塑剤としては、フタル酸エステル、アジピン酸エス
テル、セバシン酸エステル、ポリエステル可塑剤、エポ
キシ化大豆油等である。
又、必要に応じ、従来公知の分散剤或いはフラッシン
グ剤、例えば、高級脂肪族第一級、第二級、第三級のモ
ノアミンや高級脂肪族第四級アンモニウム、高級脂肪族
プロピレンジアミン或いはそれらの酢酸塩、高級脂肪族
塩等を併用することは本発明の達成を妨げるものではな
い。
(作用・効果) 本発明で分散剤として使用する環を構成する炭素原子
の数が8以上である芳香族環の基が導入された付加重合
体は、塗料、印刷インキ、プラスチック着色剤等の色材
分野において、従来顔料の分散剤として使用されていた
天然リン脂質のレシチンに見られたが如き酸化や酸敗に
よる変質、腐敗の恐れが無く、安定性に優れ、顔料の表
面改質や顔料の媒体への分散等に優れた効果を有するも
のである。
本発明で分散剤として使用する環を構成する炭素原子
の数が8以上である芳香族環の基を導入された付加重合
体は疎水性の化合物であり、且つ高炭素数の芳香族環の
親油性等の作用により顔料の表面に吸着して顔料の媒体
への膨潤性を向上させ、顔料の媒体への分散性、流動性
を良好にするものであり、又、顔料の水性濾過ケーキ等
をフラッシングする際のフラッシング剤としても顔料の
表面を親油性乃至疎水性にするものであり、顔料を容易
に効率良くフラッシングすることができる。
次に参考例及び実施例を挙げて更に本発明を具体的に
説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に断りの無
い限り重量基準である。
参考例1 2−ナフトキシ酢酸202部、アクリル酸−2−ヒドロ
キシエチル139部、パラトルエンスルホン酸1部、ハイ
ドロキノン0.02部及びトルエン350部をガラス製反応容
器に仕込み、撹拌しながら昇温し、還流させながらエス
テル化反応を行った留出水分量及び反応物の赤外線吸収
スペクトルにより反応の進行度を調べた。反応終了後冷
却し、中和、水洗、乾燥及び蒸留してナフタレン環を有
する付加重合性単量体(1)を得た。
参考例2乃至6 参考例1と同様にして他の付加重合性単量体を得た。
付加重合性単量体(2);アクリル酸79部とテトラエチ
レングリコール−2−ナフチルエーテル307部とのエス
テル化反応生成物。
付加重合性単量体(3);アクリル酸72部とβ−ナフト
ール144部とのエステル化反応生成物。
付加重合性単量体(4);メタクリル酸グリシジル171
部とナフチル−1−酢酸186部とのエステル化反応生成
物。
付加重合性単量体(5);メタクリル酸95部とβ−ナフ
トール144部とのエステル化反応生成物。
付加重合性単量体(6);アクリル酸79部とペンタエチ
レングリコール−3−メトキシカルボニル−2−ナフチ
ルエーテル466部とのエステル化反応生成物。
参考例7 ジエチレングリコール−2−ナフチルエーテル232
部、トリエチルアミン111部及びメチルエチルケトン450
部をガラス製反応容器に仕込み、0乃至5℃で攪拌しな
がら、メタクリル酸クロライド95部を2時間で滴下し、
更に10℃で2時間反応させる。その後室温で5時間反応
させ、反応終了後メタノール溶媒に投入し、乾燥及び蒸
留してナフタレン環を有する付加重合性単量体(7)を
得た。
参考例8 攪拌機、環流冷却機、温度計及び投入口を有する四つ
口のガラス製反応容器及びオイルバスを準備した。この
中にトルエン100部を仕込み攪拌しながら昇温した。還
流温度になった後、均一に混合した下記組成の単量体混
合物及び重合開始剤を反応温度を110℃に保ちながら2
時間で滴下した。更に3時間反応温度を保持して重合反
応を行った。
メタクリル酸メチル 72 部 メタクリル酸エチル 18 部 前記付加重合性単量体(2) 10 部 アゾビスイソブチロニトリル 2 部t−ブチルパーベンゾエート 0.5部 合 計 102.5部 得られた重合溶液は不揮発分50%及び粘度0.6ポイズ
であった(分散剤1)。
参考例9乃至15 参考例8と同様にして下記の配合で重合を行ってその
他の分散剤溶液を得た。
分散剤(2); スチレン 25 部 メタクリル酸メチル 35 部 メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル 10 部 前記付加重合性単量体(1) 30 部 アゾビスイソブチロニトリル 2 部t−ブチルパーベンゾエート 0.5部 合 計 102.5部 得られた重合溶液は不揮発分50%及び粘度0.5ポイズ
であった。
分散剤(3); スチレン 20 部 メタクリル酸メチル 20 部 メタクリル酸ブチル 25 部 メタクリル酸ジエチルアミノエチル 10 部 前記付加重合性単量体(2) 25 部 アゾビスイソブチロニトリル 2 部t−ブチルパーベンゾエート 0.5部 合 計 102.5部 得られた重合溶液は不揮発分50%及び粘度0.4ポイズ
であった。
分散剤(4); スチレン 20 部 メタクリル酸エチル 25 部 アクリル酸−2−エチルヘキシル 10 部 メタクリル酸ジエチルアミノエチル 10部 前記付加重合性単量体(4) 35 部 アゾビスイソブチロニトリル 1.5部t−ブチルパーベンゾエート 0.5部 合 計 102.0部 得られた重合溶液は不揮発分50%及び粘度0.7ポイズ
であった。
分散剤(5); スチレン 20 部 メタクリル酸エチル 45 部 メタクリル酸−2−エチルヘキシル 10 部 メタクリル酸ジエチルアミノエチル 10 部 前記付加重合性単量体(7) 15 部 アゾビスイソブチロニトリル 2 部t−ブチルパーベンゾエート 0.5部 合 計 102.5部 得られた重合溶液は不揮発分50%及び粘度0.5ポイズ
であった。
分散剤(6); 分散剤(5)における付加重合性単量体に代えて付加
重合性単量体(3)を使用した他は分散剤(5)と同
一。
分散剤(7); 分散剤(5)における付加重合性単量体に代えて付加
重合性単量体(5)を使用した他は分散剤(5)と同
一。
分散剤(8); 分散剤(5)における付加重合性単量体に代えて付加
重合性単量体(6)を使用した他は分散剤(5)と同
一。
実施例1 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.ピグメントブルー
15−4)10部、分散剤(1)(不揮発分50%)12部、キ
シロール4部及びブタノール4部を連続式横型媒体分散
機にて分散させ、銅フタロシアニンブルー顔料のキシロ
ール、ブタノール混合溶媒の分散状態の良好な分散液が
得られた。
次いで以下の処方で塗料を調整した。
上記で得た銅フタロシアニンブルー顔料の分散液 3部 ルチル型チタン白 14部 熱可塑性アクリル樹脂(市販品) 70部 トルオール 6.2部 キシロール 4.0部 ブタノール 2.0部セロソルブ 0.8部 合 計 100 部 これを自動車用アクリルラッカーエナメルとして使用
して塗布し、鮮明で美麗な塗装が得られた。
実施例2 カーボンブラック顔料 10 部 分散剤(2)(不揮発分50%) 20 部 キシロール 18.5部ブタノール 7 部 合 計 55.5部 の配合にて連続式横型媒体分散機にて分散させ、カーボ
ンブラック顔料のキシロール、ブタノール混合溶媒の分
散状態の良好な分散液が得られた。
実施例3 ジスアゾイエロー顔料(C.I.ピグメントイエロー83) 10部 分散剤(2)(不揮発分50%) 13部 キシロール 16部ブタノール 6部 合 計 45部 の配合にて実施例1と同様に分散させ、ジスアゾイエロ
ー顔料のキシロール、ブタノール混合溶媒の分散状態の
良好な分散液が得られた。
実施例4 パーマネントカーミンFB顔料(C.I.ピグメントレッド5)
10部 分散剤(3)不揮発分50%) 13部 キシロール 16部ブタノール 6部 合 計 45部 の配合にて実施例1と同様に分散させ、パーマネントカ
ーミンFB顔料のキシロール、ブタノール混合溶媒の分散
状態の良好な分散液が得られた。実施例5 実施例1において使用した分散剤(1)に代えて分散
剤(4)乃至(8)を使用し、同様の処方を用いて銅フ
タロシアニンブルー顔料の分散液を得た。いずれの分散
液も実施例1と同様に分散状態の良好な分散液が得られ
た。
上記実施例2乃至5で得られた分散液を使用して、実
施例1と同様の処方にて塗料を調製し、ラッカーエナメ
ルとして使用して塗布し、鮮明で美麗な塗装が得られ
た。
実施例6 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.ピグメントブルー
15−4)10部、分散剤(1)(不揮発分50%)12部、メ
タクリル酸ラウリル28部をペイントシェカーにて分散さ
せ、銅フタロシアニンブルー顔料の分散状態の良好な分
散液が得られた。
次に下記処方でメタクリル樹脂キャスティング着色成
形物を得た。
メタクリル酸メチル 200 部 上記分散液 0.1部アゾビスイソブチロニトリル 0.4部 合計 200.5部 上記配合の均一混合液を80℃で10分乃至20分間加熱し
た後冷却し、シロップ状の初期重合物を硬質ガラスの鋳
型に注入し、50℃で15時間放置した後取り出して、透明
性の優れた美麗な着色成形板が得られた。
実施例7 実施例6において使用したメタクリル酸ラウリルに代
えてジブチルマレートを使用し、同様の方法にて銅フタ
ロシアニンブルー顔料の分散状態の良好な分散液を得
た。
次いで以下の処方で不飽和ポリエステル樹脂のキャス
ティング成形板を得た。
不飽和ポリエステル樹脂 100 部 上記分散液 0.1部6%のナフテン酸コバルト 0.5部 合計 100.6部 上記配合の均一混合液100部に対して硬化剤メチルエ
チルケトンパーオキサイド1.0部を添加し、均一に混合
した後、常温にて硬化させ、美麗な着色成形板を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠田 孝光 茨城県取手市戸頭3―5―20 (72)発明者 堀口 正二郎 埼玉県大宮市片柳2135 (56)参考文献 特開 昭60−81253(JP,A) 特開 昭60−86171(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】顔料及び分散剤を含有する顔料組成物にお
    いて、該分散剤が、分子中に、環を構成する炭素原子の
    数が8以上である芳香族環の基を含有するα,β−エチ
    レン系付加重合性単量体とこれと共重合可能な他のα,
    β−エチレン系付加重合性単量体とからなる付加重合体
    であることを特徴とする顔料組成物。
  2. 【請求項2】前記芳香族環の基が、ビフェニル、ナフタ
    レン、フルオレン、アンスラセン、アセナフテンから誘
    導される基である特許請求の範囲第(1)項に記載の顔
    料組成物。
  3. 【請求項3】前記芳香族環の基が、アルコール、フェノ
    ール、カルボン酸或いはそれらの二種以上の基を有する
    化合物或いはそれらの誘導体によって導入されている特
    許請求の範囲第(1)項に記載の顔料組成物。
  4. 【請求項4】前記芳香族環の基を含有するα,β−エチ
    レン系付加重合性単量体が、全単量体成分の1乃至50重
    量%を占める特許請求の範囲第(1)項に記載の顔料組
    成物。
  5. 【請求項5】少なくとも一方のα,β−エチレン系付加
    重合性単量体が反応性基を有する特許請求の範囲第
    (1)項に記載の顔料組成物。
  6. 【請求項6】反応性基が水酸基、カルボキル基、エポキ
    シ基、メチロール基、アルコキシメチル基、アマイド
    基、イソシアネート基及びそれらの安定化基である特許
    請求の範囲第(5)項に記載の顔料組成物。
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