JP2617581B2 - 空気調和機の運転制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は自動運転機能を備えた空気調和機の運転制御
装置に関する。

（従来の技術） 近年、空気調和機に種々の機能が付与され、これに伴
ってその制御が複雑で、かつ、面倒になってきた。

そこで、これら複雑で面倒な制御操作を回避するた
め、運転モード選択スイッチによて自動運転モードを選
択して置けば、室温に応じて予め定められた運転モー
ド、即ち、冷房運転モード、暖房運転モード，除湿運転
モードのいずれかが選択され、これらそれぞれの運転モ
ードに対応して予め設定された目標温度、即ち、設定温
度に室内温度を維持するように空気調和機が自動的に運
転される自動運転機能を備えた空気調和機が提案され
た。

（発明が解決しようとする課題） 上記従来の空気調和機において、自動運転モードを選
択したとき、設定温度は各運転モードに対応して予め定
められており、居住者がこれを任意に変更できないた
め、在室者はその個人差に応じて寒い、又は、暑いと感
じる場合があり、従って、全ての在室者に快適な空調フ
ィーリングを与えることができないという問題があっ
た。

（課題を解決するための手段） 本発明は上記課題を解決するために発明されたもので
はって、その要旨とするところは、運転モード選択スイ
ッチを有し、自動運転モードを選択したとき、室内温度
に応じて空気調和機を自動的に冷房、暖房あるいは除湿
運転することにより室内温度を設定温度とする空気調和
機の運転制御装置において、温度感覚ゾーンを複数のゾ
ーンに分け、これら複数のゾーンに対応してそれぞれ設
定温度及び圧縮機運転周波数の上昇又は下降値を異なる
値に設定し、寒い時操作部材及び暑い時操作部材の操作
回数により任意に選択されたゾーンに対応した値だけ設
定温度及び圧縮機運転周波数を上昇又は下降させる手段
を設けたことを特徴とする空気調和気の運転制御装置に
ある。

（作用） 本発明においては、上記構成を具えているため、自動
運転モードを選択して自動運転中であっても寒い時操作
部材又は暑い時操作部材の操作回数により任意に選択さ
れたゾーンに対応した値だけ設定温度及び圧縮機運転周
波数をそれぞれ上昇又は下降させることができる。

（実施例） 本発明の１実施例が第１図ないし第３図に示されてい
る。

第３図には冷媒回路が示されている。

冷媒運転時、インバータ駆動圧縮機１から吐出された
冷媒ガスは実線矢印で示すように、四方弁２を経て室外
熱交換器３に入り、ここでモータ９で駆動される室外フ
ァン10によって送風される外気に放熱することによって
凝縮液化する。次いで、この冷媒液は膨張弁４に入り、
ここで絞られることにより減圧された後、室内熱交換器
５に入り、ここでモータ８で駆動される室内ファン11に
よって送風される室内空気を冷却することによって蒸発
気化する。次いで、この冷媒ガスは四方弁２、アキュム
レータ６を経てインバータ駆動圧縮機１に戻る。

暖房運転時、冷媒は破線矢印で示すように、インバー
タ駆動圧縮機１、四方弁２、室内熱交換器５、膨張弁
４、室外熱交換器３、四方弁２、アキュムレータ６をこ
の順に経てインバータ駆動圧縮機１に循環する。

除湿運転時、冷媒は実線で示すように、冷房運転時と
同様に循環し、ヒータ７に通電される。

空気調和機の本体に組み込まれた制御装置20にはリモ
ートコントローラ21からの入力及び図示しない室温セン
サによって検知された室内温度、湿度センサによって検
知された室内湿度等が入力され、また、制御装置20から
の指令によって圧縮機駆動用インバータ12の周波数を変
更し、四方弁２を切り換え、モータ９のON−OFF及びそ
の回転数を変更し、モータ８のON−OFF及びその回転数
を変更し、膨張弁４の開度を変更することができるよう
になっている。

リモートコントローラ21には、第２図に示すように、
寒い時ボタン13、暑い時ボタン14、表示窓15、運転停止
ボタン16、運転モード選択スイッチ17a、17b、17c、17d
その他が設けられている。

第１図には制御ブロック図が示されている。

寒い時ボタン13を押すと、押した回数がカウンター25
でカウントされ、また、暑い時ボタン14を押すと、押し
た回数がカウンター26でカウントされる。カウンター25
及び26の出力は表示窓15、設定温度補正手段28及び周波
数補正手段27に送られる。

制定温度補正手段28では設定温度決定手段23で決定され
た設定温度を補正し、補正された設定温度は出力手段24
を経て出力される。周波数補正手段27では周波数決定手
段29で決定された周波数を補正し、補正された周波数は
出力手段22を経てインバータ12に出力される。

温度感覚を５つのゾーン、即ち、寒い時ゾーン、少し
寒い時ゾーン、適温ゾーン、少し暑い時ゾーン、暑い時
ゾーンに分け、寒い時ボタン13を１回押すと、少し寒い
時ゾーンが選択され、２回押すと、寒い時ゾーンが選択
され、また、暑い時ボタン14を１回押すと、少し暑い時
ゾーンが選択され、２回押すと、暑い時ゾーンが選択さ
れ、これらの選択の結果はそれぞれ表示窓15に表示され
るようになっている。

これら５つのゾーンを選択したときの設定温度及び圧
縮切１駆動用インバータ12の周波数の変化量が第１表に
示されている。

上記実施例においては、寒い時ボタン13、暑いボタン
14としてプッシュボタンを用いているが、これに代えて
スライドノブ、回転ノブ、レバー等の任意の操作手段を
用いることができる。

（発明の効果） 本発明においては、寒い時操作部材又は暑い時操作部
材の操作回数により任意に選択されたゾーンに対応した
値だけ設定温度及び圧縮機運転周波数を上昇又は下降さ
せることができるため、自動運転モードを選択して空気
調和機を自動運転中においても簡単な操作によって在室
者の温度感覚に応じて設定温度及び圧縮機運転周波数を
上昇又は下降させることができるので、室内温度を迅速
に在室者の希望する温度にすることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本発明の第１の実施例を示し、第
１図は制御ブロック図、第２図はリモートコントローラ
の正面図、第３図は冷媒回路図である。 制御装置……20、リモートコントローラ……21、寒い時
操作ボタン……13、暑い時操作ボタン……14、設定温度
補正手段……28、周波数補正手段……27

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 興稔 愛知県西春日井郡西枇杷島町字旭町３丁 目１番地 三菱重工業株式会社エアコン 製作所内 (56)参考文献 特開 昭48−101746（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−276349（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−14028（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−39848（ＪＰ，Ａ)

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】運転モード選択スイッチを有し、自動運転
   モードを選択したとき、室内温度に応じて空気調和機を
   自動的に冷房、暖房あるいは除湿運転することにより室
   内温度を設定温度とする空気調和機の運転制御装置にお
   いて、 温度感覚ゾーンを複数のゾーンに分け、これら複数のゾ
   ーンに対応してそれぞれ設定温度及び圧縮機運転周波数
   の上昇又は下降値を異なる値に設定し、寒い時操作部材
   及び暑い時操作部材の操作回数により任意に選択された
   ゾーンに対応した値だけ設定温度及び圧縮機運転周波数
   を上昇又は下降させる手段を設けたことを特徴とする空
   気調和気の運転制御装置。