JP2614510B2 - 架橋液体添加による水中での微小球形体の製造法 - Google Patents

架橋液体添加による水中での微小球形体の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はファインセラミックスの粉末を原料とし、液
中造粒法によってファインセラミックスの微小球形体を
製造する方法に関する。
(従来の技術) 近年、硬質微小ボールは各種工業において多くの用途
が見いだされ注目を集めている。特に、ジルコニア等の
ファインセラミックスを原料とした直径500μm以下の
高強度かつ高耐摩耗性の微小球形体は硬質原料、高純度
原料の微粉砕、分散、混合に適していると考えられ、今
後需要が増大すると予測されている。しかし、従来の造
粒法によって直径500μm以下の微小球形体を得ること
は困難で、新しい造粒法の開発が望まれている。
これらの硬質微小ボールは原料粉末をボール状に成型
し、それを高温で焼結して製造される。ボール状に成型
する方法としては、転動造粒法と流動造粒法が主たる製
造方法である。前者は原料粉末にバインダーを加え混練
し、押し出し法で、例えば柱状で成型した顆粒状のもの
をデイスク型あるいはドラム型の容器に入れ、回転させ
ながら徐々に球状に仕上げてゆく方法である。押し出し
法の代りに型押し法を採用した場合でも成型品は上下そ
れぞれの成型器の接合部に当る個所に通称“鉢巻”とい
われるはみ出し部分ができ、それを除去し球状にするた
め転動工程が必要である。この方法では500μm以下の
微小ボールをつくるには高度の熟練技術が必要で収率も
50%以下と低く大量生産には不向きとされている。
一方流動造粒法は造粒機内に攪拌翼が設けられており
供給されたセラミックス原料粉末は回転する攪拌翼によ
って機内で流動層を形成し、添加されるバインダーによ
って時間の経過とともに微小球形体を成長させてボール
状にする。この方法では緻密なボールをつくることは困
難である。
一方、液中造粒法の1例としてエバラPBS型装置を用
いる方法は、懸濁固形物を含む排水などの処理法であっ
て、固体と水との懸濁液に凝集剤としてポリマーを加え
て攪拌し造粒する方法であるが、製造した球形体は直径
1mm以上で球形度も低く、また緻密性に欠けるので、フ
ァインセラミックスの微小球形体の製造には不適当であ
る。
(発明が解決しようとする課題) 従来技術の問題点 直径500μm以下のファインセラミックス焼成ボール
を製造するには、直径600μm以下のファインセラミッ
クス球形体を造粒しなければならない。しかるに転動法
では高度の熟練を要し、収率が低いため、経済的に不利
であり、流動造粒法では緻密なボールができない。ま
た、従来の液中造粒法では直径600μm以下の球形体を
造粒することができない。
本発明の原料であるファインセラミックスの1例とし
て、ジルコニアについて述べると、ジルコニア粉末の製
造法として共沈法が広く採用されている。共沈法の場
合、生成したジルコニア沈殿を水で洗浄し、次いで高温
で焼する。この焼によってジルコニアは固化する。
これを粉砕して所定の粒子径分布になるように調整し製
品化している。この粉砕にはボールミルによる湿式粉砕
が多く採用されているが、水の共存下での粉砕が終了し
た後、水を含んだジルコニア粉末は乾燥され、例えば、
0.1〜0.2重量%の水分含有量レベルで商品になる。現
在、この乾燥工程には多大の熱エネルギーと長時間(例
えば、1日〜数日間)を必要とする。
このようにして得られたジルコニア粉末は流動性に乏
しく、系統内の壁面に付着したり、パイプ等の閉塞を起
こしたり、秤量の面でも問題があり好ましくない。これ
を解消するために、一部には噴霧乾燥を行ってジルコニ
ア粉末を微小粒状(100μm径以下)にして流動性を付
与している製品もある。しかし、この方法では噴霧乾燥
のコストが高く、製品の市場価格も割高となっている。
また、ジルコニア粉末の表面は親水性であるので、そ
のままでは水中で造粒することはできない。例えば本発
明者は先に特願昭63−32754号に、乾燥したジルコニア
粉末を、有機溶媒中で水を架橋液体として液中造粒する
方法を出願している。
目 的 本発明の目的は、ファインセラミックス粉末を原料と
して水中で造粒し直径が70〜500μmで球形度の高い微
小球形体を製造することである。また、微小球形体にす
ることによって、ファインセラミックス粉末の製造工程
中の脱水操作の効率化がはかられ、産物に流動性を付与
することができる。
(課題を解決するための手段) そこで、本発明者はファインセラミックス粉末の表面
をまず疎水化してから、架橋液体として炭化水素を用い
て水中で造粒する方法を見出し、また造粒条件を種々検
討した結果、特定条件において直径70μm〜500μmの
微小球形体を造粒できることを見出した。
すなわち、本発明は、ファインセラミックス粉末を水
中に懸濁させた状態で疎水化した後、架橋液体として炭
化水素を加え、攪拌することにより、直径70μm〜500
μmの微小球形体を製造することを特徴とするファイン
セラミックス微小球形体の製造法である。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の方法により微小球形体を製造できるファイン
セラミックスは、ジルコニア、アルミナ、ムライト、窒
化ケイ素、炭化ケイ素、チタン酸バリウム、酸化マグネ
シウム等である。
本発明に用いるファインセラミックス粉末の疎水化処
理剤としては例えば脂肪酸塩、高級アルキル硫酸塩また
は高級アルキルアミン塩を使用できる。好ましい疎水化
処理剤はオレイン酸ソーダ、ドデシル硫酸ソーダまたは
ドデシルアンモニウムアセテート等である。
また、架橋液体としては炭化水素を使用できる。好ま
しい炭化水素はC8〜C18の石油系または石炭系炭化水素
である。さらに好ましくはC8〜C12の石油系混合炭化水
素である。
本発明に用いる造粒装置は円筒型で回転する攪拌翼を
持っているものならば何でもよい。この造粒装置に所定
量のファインセラミックス粉末および水を入れ、攪拌し
てファインセラミックス粉末を懸濁させた状態で所定量
の疎水化処理剤を加え、所定時間攪拌して疎水化を行
う。上記に使用する水は、ファインセラミックス粉末の
種類および疎水処理剤の種類によって最適のpHに調整し
て用いる。すなわち、疎水化処理剤として脂肪酸塩を用
いる場合は弱酸性から弱アルカリ性に調整し、高級アル
キル硫酸塩を用いる場合は酸性領域に、また高級アルキ
ルアミン塩を用いる場合はアルカリ性領域に調整する。
次いで、所定量の架橋液体を加え、さらに攪拌を続け
て造粒を行う。攪拌条件として400rpm〜8000rpmの回転
速度で20分〜150分攪拌するのが好ましい。
このようにして得られたファインセラミックス微小球
体の径は70μmから500μmの範囲にあり、球形度(粒
子の最大径とその直交径のうち最大のものとの比)は1.
05〜1.32の範囲にあった。
1例として本発明によって得られたジルコニア微小球
形体を酸化雰囲気の通常の焼結方法(室温から一定の昇
温速度で焼結炉内温度を上昇せしめ最高温度で所定時間
焼結した後、一定の降温速度で炉内温度を降下させる)
で焼結して得られた焼結ジルコニア球形体をピクノメー
タ法で密度を測定した結果5.6〜5.9g/cm3の値を得た。
実施例 以下に実施例を掲げて本発明を説明するが、これに限
定されるものではない。
使用粉末; 市販のジルコニア粉末(部分安定化剤入り)で主たる
性状はつぎのとうりであった。
比表面積…………7.4m2/g(測定法はBET法で測定機はMI
CROMERITICS社製220型) 真比重…………5.699(測定法は液相置換法で測定機は
セイシン企業社製AUTO TRUE DEUCER MAT−5000) 平均粒子直径(50%重量)…………0.47μm(測定法は
沈降法で測定機はMICROMERITICS社製SEDIGRAPH 5000
D) 分析成分…………ZrO2 94.81(単位は重量%) Y2O3 4.61 CaO 0.03 Na2O 0.02 焙焼ロス 0.24 造粒機; 攪拌槽と回転翼から成っており、攪拌槽は縦型で直径
60mm、高さ60mmの蓋つきの円筒型である。回転翼径は40
mm、幅20mmの2枚翼で、回転軸をモータで駆動して回転
させ回転速度を変えることができるようになっている。
造粒物寸法の測定機; (株)ニレコ製のLUZEX II型による画像分析法を用い
た。これを用いて造粒物のフェレー径を測定し、球形体
の径とした。また球形度はL/W(Lは最大径、WはLに
直交する径で最大のもの)を以て表すことにした。
なお、フェレー径は平面に投影した球形体の像を2本
の平行線ではさんだ時の平行線間の距離で、複数の球形
体についての上記距離の平均値は統計的平均径とみなさ
れている。
実施例1 ・ジルコニア粉末の量 4.5g ・pH=2に調整済みの水の量 150ml ・ドデシル硫酸ソーダの添加量 3.3×10-5mol/g 上記を攪拌機内で30分間攪拌して疎水化を行なった。
次いで架橋液体(C8〜C12のノルマルパラフィンとイソ
パラフィンの混合液体)を0.55ml添加し、攪拌翼の回転
速度4000rpmで75分間攪拌を行なった結果下記の微小球
形体が得られた。
平均粒径…………458μm 球形度 …………1.05 なお、この微小球形体を焼結してその密度を測定した
値は5.85g/cm3であった。
実施例2 ・ジルコニア粉末の量 4.5g ・pH=2に調整済みの水の量 150ml ・ドデシル硫酸ソーダの添加量 3.3×10-5mol/g 上記を攪拌槽内で30分間攪拌して疎水化を行なった。
次いで架橋液体(C8〜C12のノルマルパラフィンとイソ
パラフィンの混合液体)を0.5ml添加し、攪拌翼の攪拌
速度4000rpmで50分間攪拌を行なった結果下記の微小球
形体が得られた。
平均粒径…………268μm 球形度 …………1.09 なお、この微小球形体を焼結してその密度を測定した
値は5.68g/cm3であった。
実施例3 ・ジルコニア粉末の量 4.5g ・pH=2.8に調整済みの水の量 150ml ・ドデシル硫酸ソーダの添加量 2.0×10-5mol/g 上記を攪拌槽内で30分間攪拌して疎水化を行なった。
次いで架橋液体(C8〜C12のノルマルパラフィンとイソ
パラフィンの混合液体)を0.7ml添加し、攪拌翼の回転
速度2000rpmで108分間攪拌を行なった結果、下記の微小
球形体が得られた。
平均粒径…………210μm 球形度 …………1.29 なお、この微小球形体を焼結してその密度を測定した
値は5.58g/cm3であった。
実施例4 ・ジルコニア粉末の量 4.5g ・自然pHの水の量 150ml ・オレイン酸ソーダの添加量 2.0×10-5mol/g 上記を攪拌槽内で10分間攪拌して疎水化を行なった。
次いで架橋液体(C8〜C12のノルマルパラフィンとイソ
パラフィンの混合液体)を0.5ml添加し回転翼の回転速
度2000rpmで60分間攪拌を行なった結果下記の微小球形
体が得られた。
平均粒径…………463μm 球形度 …………1.32 なお、この微小球形体を焼結してその密度を測定した
値は5.64g/cm3であった。
(発明の効果) 本発明の方法によって従来法では得られなかった70〜
500μmのジルコニア微小球形体を製造することができ
た。
さらに、本発明の方法によって製造した微小球形体を
焼結して製造した焼結ボールは高硬度で、かつ球形度も
高いため、この微小球体をボールとしたミルでファイン
セラミックス製造原料の粉砕、分散、混合または顔料の
粉砕、分散を短時間で効率よく摩耗粉や剥離片が混入す
ることなく行なうことができ、また電子部品(圧電素子
など)の原料製造に有効に使用できる。
本発明は湿式で粉砕したジルコニア粉末の脱水操作と
して効果的に利用できるとともに得られる産物の流動性
の改善にも大きく貢献する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 恒川 昌美 北海道札幌市豊平区西岡二条13丁目3― 18 (56)参考文献 特開 昭60−248224(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジルコニア、アルミナ、ムライト、窒化ケ
    イ素、炭化ケイ素、チタン酸バリウム及び酸化マグネシ
    ウムからなる群から選ばれたファインセラミックスの粉
    末を水中に懸濁させた状態で疎水化処理剤として脂肪酸
    塩、高級アルキル硫酸塩又は高級アルキルアミン塩を添
    加して疎水化処理した後、該粉末を水中で造粒する方法
    において、水中造粒するに際して架橋液体としてC8〜C
    12の石油系混合炭化水素を用い、直径70μm〜500μm
    の微小球形体を製造することを特徴とするファインセラ
    ミックス微小球形体の製造法。
  2. 【請求項2】攪拌条件が400rpm〜8000rpmの回転速度で2
    0分〜150分攪拌する条件である請求項第1項のファイン
    セラミックス微小球形体の製造法。
  3. 【請求項3】疎水化処理剤として脂肪酸塩を使用する場
    合は水中のpHを弱酸性から弱アルカリ性に調整し、高級
    アルキル硫酸塩を使用する場合は水中のpHを酸性に調整
    し、高級アルキルアミン塩を使用する場合は水中のpHを
    アルカリ性に調整し、水中造粒する請求項第1項のファ
    インセラミックス微小球形体の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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