JP2610597B2 - 高圧放電灯用電極 - Google Patents

高圧放電灯用電極

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高圧放電灯用電極に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に動作圧力が1気圧以上となる高圧放電灯の電極
においては、良好な電子放射特性を得るために、タング
ステン、モリブデン若しくはタンタルなどよりなる高融
点金属の焼結金属体に、易容電子放射性物質を含有す
る、先端部を尖頭状に形成したエミッタ部が設けられて
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、この種の電極を見える高圧放電灯にお
いては、点灯中のアークの安定性が低くてアークのゆら
ぎの程度が大きいという問題点がある。このような問題
点が生ずる理由を追求したところ、エミッタ部に含有さ
れる易容電子放射性物質が吸湿性を有しているため、当
該電極を具えた高圧放電灯の製造中に易容電子放射性物
質が外部から水分を吸収して良好な電子放射特性が損な
われ、また高圧放電灯に組み込まれた後においては、点
灯されたときに当該電極が高温となることにより、エミ
ッタ部の易容電子放射性物質が高圧放電灯に封入される
水銀などの元素と反応し、その結果、電子放射特性が劣
化するからであることが判明した。
〔発明の目的〕 本発明は以上のような問題点を解決し、アークの安定
性が高い高圧放電灯が得られる高圧放電灯用電極を提供
することを目的とする。
〔目的を達成するための手段〕
本発明の高圧放電灯用電極は、易容電子放射性物質を
含有する焼結金属体よりなるエミッタ部を有してなり、
このエミッタ部における円錐形の尖頭状先端部の表面が
露出せずに覆われるよう、厚さ0.04〜1ミクロンの高融
点金属の被膜を形成したことを特徴とする。
〔効果〕
このような構成によれば、当該高圧放電灯用電極のエ
ミッタ部における円錐形の尖頭状先端部の表面が、0.04
〜1ミクロンという特定の厚さを有する高融点金属の被
膜によって覆われていて露出していないため、長時間に
わたるエージング処理が不要であると共に、当該先端部
の表面の近傍領域に存在する易容電子放射性物質が外部
から水分を吸収することが防止され、また高圧放電灯に
組み込まれた後においては、当該易容電子放射性物質の
蒸発が防止されると共に当該高圧放電灯に封入された水
銀などの封入物と反応することが防止され、その結果、
易容電子放射性物質の良好な電子放射特性が尖頭状の先
端部において十分に発揮されて点灯中のアークの安定性
が非常に高い高圧放電灯を得ることができる。
〔実施例〕
第1図は本発明の一実施例に係る高圧放電灯用電極の
説明用断面図であって、1はモリブデンなどの高融点金
属よりなる基体部、2はこの基体部1の先端に形成した
穴内にその基端部を嵌合することによって固定されたエ
ミッタ部であり、このエミッタ部2は、タングステン、
モリブデン若しくはタンタルなどよりなる高融点金属の
焼結金属体に易容電子放射性物質を含有させてなるもの
であり、易容電子放射性物質としては、例えばバリウム
・カルシウム・アルミネート、バリウム・カルシウム・
タングステート、その他の公知の易容電子放射性物質が
用いられる。そしてこのエミッタ部2における円錐形の
尖頭状先端部において露出する表面を覆うよう、基体部
1の先端部表面にまで延びる高融点金属よりなる被膜3
が形成されている。
この被膜3を構成するための高融点金属の具体例とし
ては、例えば、レニウム、イリジウム、オスミウム、タ
ングステン、ルテニウム、ハフニウム、タンタル、その
他の金属を挙げることができる。そして、前記エミッタ
部2の焼結金属体を構成する金属より電気陰性度が高い
ものを用いることが特に好ましい。この場合には、電子
放射特性における仕事関数が小さくなり、その結果、当
該電極の動作中の温度が低くなって当該易容電子放射性
物質の蒸発が抑制され、長期間に亘って良好な電子放射
特性が発揮されるからである。
このような理由から、本発明においては、エミッタ部
2の焼結金属体をタングステン、モリブデン若しくはタ
ンタルにより構成し、被膜3の金属として、レニウム、
イリジウムまたはオスミウムを用いるのが好ましい。
この被覆3は、当該エミッタ部2を基体部1に固定す
る前あるいは固定した後に、例えばスパッタリング法ま
たは蒸着法などを利用して形成することができる。本発
明において、この高融点金属の被膜3の厚さは0.04〜1
ミクロンとされ、これにより、長時間にわたるエージン
グ処理が不要であると共に、後述する本発明の効果を確
実に得ることができる。被膜3が過度に厚いときには、
この被膜3によって易容電子放射性物質の電子放射特性
が阻害されるようになり、これを避けるためには、易容
電子放射性物質を被膜3の表面にまで拡散させるための
エージング処理を長時間に亘って行うことが必要とな
る。
以上のような高圧放電灯用電極によれば、そのエミッ
タ部2の尖頭状先端部の表面が露出せずに高融点金属の
被膜3によって覆われているため、当該高圧放電灯用電
極を用いて高圧放電灯を製造する工程中に、吸湿性の易
容電子放射性物質が水分を吸収することが防止され、ま
た高圧放電灯に組み込まれた後においては、易容電子放
射性物質の蒸発が防止されると共に当該高圧放電灯内に
封入されている水銀やその他の元素と反応することが防
止され、従って当該易容電子放射性物質の有する良好な
電子放射特性が十分にかつ長時間に亘って発揮され、そ
の結果、点灯中のアークの安定性が高い高圧放電灯を提
供することができ、また吸湿性に対する配慮が不要とな
るので、その点で高圧放電灯の製造が容易となる。
基本的に第1図に示した構成を有し、モリブデンより
なる基体部1と、タングステンの焼結金属体であってバ
リウム・カルシウム・タングステートよりなる易容電子
放射性物質を8重量%の割合で含有させてなるエミッタ
部2と、当該エミッタ部2の尖頭状先端部と基体部1の
先端部とによって形成される円錐状の全表面に、スパッ
タリング法によってレニウムよりなる被膜3を種々の厚
さに形成して、試験用高圧放電灯用電極を製造し、その
各々を陰極として用いると共に、尖端を有するタングス
テンロッドよりなる陽極を用いて、電極間距離2.1mm、
定格電圧17.5±2V、定格電流8.5Aの直流高圧放電灯を製
造し、点灯初期と点灯開始後10時間経過後におけるアー
クのゆらぎの程度を、アークの全光量に対するゆらぎの
光量の割合として測定したところ、第1表に示す結果が
得られた。
以上の結果から、厚さが0.04ミクロン以上で1ミクロ
ン以下の被膜によれば、例えば分光用光源として要求さ
れるアークのゆらぎの許容限度0.3%以下という条件を
点灯初期から満足することができ、従って、被膜の厚さ
を0.04ミクロン以上1ミクロン以下とするときには長時
間に亘ってエージング処理を施す必要がないことが明ら
かである。なお厚さが1.0ミクロンを超える被膜を形成
したものにおいては、点灯開始後10時間を経過する以前
はアークのゆらぎが大きいが、10時間を経過した後はゆ
らぎが減少する。その理由は、点灯によって当該電極が
高温になる結果、易容電子放射性物質が電極の表面に拡
散して来るからである。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明に
おいては種々変更を加えることが可能である。例えば、
被膜3はエミッタ部2の円錐形の尖頭状先端部をその表
面が露出しないように全面を覆うものであることが必要
であるが、先端部以外であればエミッタ部2の表面の一
部が露出していてもよい。これは、主として円錐形の先
端部における易容電子放射性物質が放電に関与するから
である。従って例えば基体部1を有しない、全体がエミ
ッタ部のみよりなる電極の場合には、その円錐形の先端
部の表面にのみ被膜3を形成すれば十分である。
以上のように本発明の高圧放電灯用電極によれば、そ
のエミッタ部における円錐形の尖頭状先端部の表面が露
出しないよう、厚さ0.04〜1ミクロンの高融点金属の被
膜によって覆われているため、長時間にわたるエージン
グ処理が不要であると共に、当該先端部に続く領域に存
在する易容電子放射性物質が外部から水分を吸収するこ
とが防止され、高圧放電灯に組み込まれた後において
は、当該易容電子放射性物質の蒸発が防止されると共に
高圧放電灯に封入された水銀などの封入物と反応するこ
とが防止され、その結果、易容電子放射性物質の良好な
電子放射特性が十分に発揮されて点灯中のアークの安定
性が非常に高い高圧放電灯を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る高圧放電灯用電極の説
明用断面図である。 1……基体部、2……エミッタ部 3……被膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 那須 昭一 兵庫県姫路市別所町佐土1194番地 ウシ オ電機株式会社内 (72)発明者 水野 修 兵庫県姫路市別所町佐土1194番地 ウシ オ電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−72352(JP,A) 実開 昭61−90157(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】易容電子放射性物質を含有する焼結金属体
    よりなるエミッタ部を有してなり、このエミッタ部にお
    ける円錐形の尖頭状先端部の表面が露出せずに覆われる
    よう、厚さ0.04〜1ミクロンの高融点金属の被膜を形成
    したことを特徴とする高圧放電灯用電極。
JP63038686A 1988-02-23 1988-02-23 高圧放電灯用電極 Expired - Fee Related JP2610597B2 (ja)

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