JP2609480B2 - α―フルオロアクリロイル誘導体の製造方法 - Google Patents

α―フルオロアクリロイル誘導体の製造方法

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JP2609480B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ジハロゲノプロペンから出発してα−フル
オロアクリロイル誘導体を製造するための有利な方法に
関するものである。
α−フルオロアクリル酸の誘導体は多目的の有機中間
体であり、特に光学ガラス、光学繊維およびその保護被
覆(sheathing)用の重合体を製造するための単量体と
して使用することができる(たとえばEP−A−0,128,51
7を参照)。α−フルオロアクリロイル誘導体の従来公
知の製造方法は、多くの段階を必要とし、収率が貧弱で
あり、毒性化学薬品を必要とするという欠点を有してお
り、この誘導体は得るのが困難であり、したがって高価
であり、その取扱いには特に安定性の配慮が必要であ
り、再現性がなく、かつ/または少量製造され得るのみ
である。
たとえば、テトラフルオロヒドロキシエタンからフッ
化2−フルオロアクリロイルを製造することは従来より
公知である(EP−A−0,148,490を参照)が、この生成
物は大きな技術的努力を払ってはじめて得られ、また、
極めて毒性が強い。フルオロ酢酸より出発する合成も、
同等の欠点を有する(US−A−3,075,002を参照)。1,2
−ジブロモ−3−クロロプロパンより出発する方法は、
多くの段階を必要とする(有機化学雑誌(Zh.Org.Khi
m.)28 1173(1978)を参照)。電気化学的製造方法(D
E−A−3,704,915を参照)は高度に複雑な装置を必要と
し、かつ、必ずしも常に再現性のある結果を与えるとは
言えない。
したがって、工業的規模におけるα−フルオロアクリ
ロイル誘導体の効率的な、かつ、使用し易い製造方法に
対する要求が存在する。
a) 式(I) CH2=CHal1−CH2Hal2 (I) 式中、 Hal1およびHal2は相互に独立に塩素または臭素を表す のジハロゲノプロペンを硝酸とフッ化水素酸との無水混
合物と反応させて式(II) CH2Hal2−CFHal1−CH2NO2 (II) 式中、 Hal1およびHal2は式(I)に与えた意味を有する の1−ニトロ−2,2−フルオロハロゲノ−3−ハロゲノ
プロパンを得、 b) これを強酸と少量の水との存在下に高温で式(II
I) CH2Hal2−CFHal1−COOH (III) 式中、 Hal1およびHal2は式(I)に与えた意味を有する の2,2−フルオロハロゲノ−3−ハロゲノプロパン酸に
転化させ、 c) これを式(IV) CH2Hal2−CFHal1−CO−R (IV) 式中、 Hal1およびHal2は式(I)に与えた意味を有し、 RはOR1 (ここで、 R1は置換されていることもある直鎖の、枝分かれのあ
る、もしくは環状のC1−C18−アルキル、置換されてい
ることもあるC6−C14−アリールまたはC6−C14−ヘテロ
アリールである) を表すか、 または、 NR2R3 (ここで、 R2およびR3は相互に独立に、置換されていることもあ
る直鎖の、枝分かれのある、もしくは環状のC1−C18
アルキルであるか、または、R2とR3とが、その間に位置
している窒素原子とともに5−ないし7−員の環を形成
する) を表す の誘導体に転化させ、 d) これを脱ハロゲン化剤と反応させて式(V) CH2=CF−CO−R (V) 式中、 Rは式(IV)に与えた意味を有する のα−フルオロアクリロイル誘導体を得ることを特徴と
する、α−フルオロアクリロイル誘導体の製造方法がこ
こに見いだされた。
式(I)ないし(IV)において、Hal1およびHal2は好
ましくは塩素を表す。基R1、R2およびR3が置換されてい
てもよい限りにおいて、置換基は好ましくはハロゲン原
子、特にフッ素原子である。
式(I)のジハロゲノプロペンの、硝酸とフッ化水素
酸との無水混合物との反応は、たとえば−50℃ないし+
30℃の範囲の温度で実施することができる。−10ないし
+20℃温度が好ましい。
硝酸とフッ化水素酸の無水混合物は、無水成分を混合
することにより得られるが、また、たとえば、硝酸とフ
ッ化水素酸との含水混合物に三酸化硫黄またはクロロス
ルホン酸を添加することによっても得られる。
式(I)のジハロゲノプロペン1モルに対して、硝酸
をたとえば0.9ないし10モルの量で、またフッ化水素酸
をたとえば2ないし50モルの量で使用することが可能で
ある。式(I)のジハロゲノプロパン1モルあたり1な
いし2モルの硝酸と5ないし30モルのフッ化水素酸とを
使用するのが好ましい。
式(I)のジハロゲノプロパンの硝酸/フッ化水素酸
混合物との反応は、たとえば、まず酸混合物を装入し、
ついでジハロゲノプロパンを徐々に添加し、添加を停止
したのちに若干の時間攪拌することにより実施し得る。
この反応混合物は、たとえば、過剰のフッ化水素酸をた
とえば真空中で蒸留除去して回収し、残留物をさらに後
処理することなく、任意に同一の反応容器中で次の反応
段階に使用して加工することができる。また、上記の残
留物を氷上に注ぎ、水で洗浄し、相分離ののち、なお若
干の水を含有する有機相を次の段階に使用することもで
きる。この有機相は任意に乾燥剤、たとえば硫酸ナトリ
ウムまたは塩化カルシウムで処理することができる。
所望ならば、この手法で精製、乾燥した溶液から蒸発
により溶媒を除去し、真空中で蒸留して純粋な式(II)
の1−ニトロ−2,2−フルオロハロゲノ−3−ハロゲノ
プロパンを得ることもできる。この手法での生成物の単
離は、同時分解が起こり得るので、特別な安全手段を必
要とすることもあり得る。
対応する式(III)の2,2−フルオロハロゲノ−3−ハ
ロゲノプロパン酸への転化は、強酸触媒を必要とする。
適当な強酸は、特に硫酸、リン酸、硝酸、塩酸および臭
化水素酸である。硫酸が好ましい。使用する温度で強酸
が揮発性であるならば、加圧下の密閉容器中で作業する
必要がある。強酸は、たとえば、式(II)の化合物1モ
ルあたり1ないし100モルの量で使用することができ
る。この量は好ましくは3ないし50モルである。
上記の転化は少量の水、たとえば式(II)の化合物1
モルあたり0.9ないし20モルの水の存在下に実施する。
この量は好ましくは1ないし10モル、特に好ましくは3
ないし8モルである。水は種々の方法で、たとえば、好
ましくは90重量%強度過剰の水性酸の形状で、および/
または式(II)の含水化合物の形状で、反応混合物中に
導入することができる。
必要な水はそれのみで反応混合物に添加してもよい。
上記の水の量が反応の開始時に反応混合物中に存在する
水の全量の合計に関するものであること、および、通常
は反応中にさらに水を添加することはないことに注意す
べきである。
転化は、たとえば50ないし200℃の範囲の温度で実施
することができる。好ましくは、反応混合物を徐々に、
または段階的に加熱して、たとえば50ないし150℃で、
1ないし20時間かけて反応を完了に導く。
この手法で得られた式(III)の2,2−フルオロハロゲ
ノ−3−ハロゲノカルボン酸は、たとえば、この混合物
に氷を添加し、ついで、この混合物を1種または2種以
上の不活性水不溶性溶媒で1回または2回以上抽出し、
有機相を集めて乾燥し、溶媒を蒸発除去し、残留物を好
ましくは真空中で蒸留して反応混合物から単離すること
ができる。
引き続く、式(IV)化合物のを得るための誘導体の形
成は、それ自体公知の手法で実施することができる。式
中のRがOR1である式(IV)の化合物は、式(III)の酸
の対応するアルコールHOR1を用いるエステル化により得
ることができる。
式中のRがNR2R3である式(IV)の化合物の製造に
は、まず式(III)の酸を、たとえば塩化チオニルを用
いて、対応する酸塩化物に転化させることが必要であ
る。ついで、この酸塩化物を式HNR2R3のアミンと反応さ
せて、式中のRがNR2R3である式(IV)のアミドを得る
ことができる。
式中のRがOR1である式(IV)のエステルの製造はま
た、まず式(III)の酸を対応する酸塩化物に転化さ
せ、ついで、これをアルコールHOR1を用いてエステル化
することによっても実施し得る。この方法は、アルコー
ルHOR1が酸性媒体中で安定でなく、たとえば転移を受け
る傾向を有する場合に好適に選択される。
式(IV)および(V)において、Rは好ましくはC1
C18−アルコキシもしくC1−C18−フルオロアルコキシ、
または式中のR2とR3と同一であって、これらのいずれも
がC1−C18−アルキルもしくはC1−C18−フルオロアルキ
ル基であるアミノ基NR2R3を表すか、または、式中のR2
とR3とがその間に位置する窒素原子とともに5−ないし
7−員の環を形成しているアミノ基NR2R3を表す。
式(IV)の化合物を式(V)の化合物を転化させるの
に適した脱ハロゲン化剤は、たとえば、プロトン性また
は非プロトン性の溶媒の存在下における塩化亜鉛、塩化
マグネシウムまたは塩化クロミウム(II)である。脱ハ
ロゲン化は電気化学的に実施することもできる。水また
はジグライムの存在下における塩化亜鉛が好ましい。脱
ハロゲン化に適した温度の例は0ないし150℃のもので
ある。
この生成物は、形成された式(V)のα−フルオロア
クリロイル誘導体を反応混合物から任意に水とともに蒸
留除去し、蒸留物の有機成分を分離して乾燥し、生成物
をさらに蒸留して精製することにより、後処理すること
ができる。
本発明は、廉価な容易に入手し得る化学薬品を用い
る、慣用の装置中における、少ない反応段階における簡
単な手法での、良好な収率でのα−フルオロアクリロイ
ル誘導体の製造方法を提供する。したがって、本発明は
α−フルオロアクリロイル誘導体の工業的規模での製造
に特に適している。
従来は1−ニトロ−2,2−フルオロハロゲノ−3−ハ
ロゲノプロパンが液体二酸化硫黄中、−30ないし−40℃
の温度で、NO2BF4を用いて製造し得ることのみが知られ
ていた(ゾヴィエト化学アカデミー報文集(Izv.Akad.N
auk SSSR,化学系(Ser.Khim.),第3号,654−657ペー
ジ,1982年3月を参照)のであるから、本発明記載の方
法がかくも簡単に、効率的に実施し得ることは、特に驚
くべきことである。NO2BF4は製造が困難な高価な反応剤
であって少量でのみ入手可能であり、液体二酸化硫黄中
での作業様式は、工業的方法としては極端に経費がかさ
む。
これらの驚くべき効果は特に、本発明記載の式(I)
のα−フルオロアクリロイル誘導体の製造方法の第1段
階で起きるのであるから、本発明はまた、式(I) CH2=CHal1−CH2Hal2 (I) 式中、 Hal1およびHal2は相互に独立に塩素または臭素を表す のジハロゲノプロペンを硝酸とフッ化水素酸との無水混
合物と反応させることを特徴とする、式 (II) CH2Hal2−CFHal1−CH2NO2 (II) 式中、 Hal1およびHal2は式(I)に与えた意味を有する の1−ニトロ−2,2−フルオロハロゲノ−3−ハロゲノ
プロパンの製造方法をも提供する。
実施例 実施例 1 2,3−ジクロロ−2−フルオロ−1−ニトロプロパンの
製造 無水の100%強度の硝酸86mlと無水フッ化水素酸300ml
との混合物に、111g(1モル)の2,3−ジクロロプロペ
ンを、−10℃で、3時間かけて滴々添加した。この反応
は若干発熱的であった。滴々添加を停止したのち、−10
℃でさらに1時間、攪拌を継続した。ついで、この混合
物を氷上に注ぎ、ジクロロメタンを用いて抽出した。有
機相を炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、回転蒸発器を用いて濃縮した。この粗生成
物を油ポンプの真空下で蒸留した。ここで、0.07ミリバ
ールにおいて48ないし50℃の沸点と、1.4578(24℃にお
いて)の屈折率▲n20 D▼とを有する生成物115.8g(=
理論量の63%)が得られた。この生成物は純度95.7%で
あった。
蒸留混合物の分解の危険があるので、その後の2,3−
ジクロロ−2−フルオロ−1−ニトロプロパンの製造は
実施例2に従って実施した。
実施例 2 2,3−ジクロロ−2−フロオロ−1−ニトロプロパンの
製造 無水の100%強度の硝酸970mlと無水フッ化水素酸3380
mlとの混合物に、1250g(11.3モル)の2,3−ジクロロプ
ロペンを、−10℃で、5時間かけて滴々添加した。この
反応は発熱的であった。滴々添加を停止したのち、この
混合物を氷上に注いだ。有機相を分離し、大量の水で洗
浄した。ここで、97%の純度を有する湿った生成物1316
g(=理論量の66%)が得られた。生成物の水分含有量
は0.5%であった。
実施例 3 2,3−ジクロロ2−フルオロプロパン酸の製造 2,3−ジクロロ−2−フルオロ−1−ニトロプロパン
(純度97%)1170g(6.65モル)、濃硫酸1500mlおよび
水10mlの混合物を攪拌しながら、80℃で2時間、100℃
で4時間、および120℃で6時間、徐々に加熱した。こ
のバッチを氷上に注ぎ、まずクロロホルムで、ついでジ
エチルエーテルで抽出し、ついで、有機相を集めてこれ
を硫酸ナトリウムで乾燥した。ついで、回転蒸発器を用
いて溶媒を蒸発除去し、残留物を水流ポンプの真空下で
蒸留した。ここで、18ミリバールにおいて98ないし101
℃の沸点を有する生成物925g(=理論量の87%)が得ら
れた。生成物の純度は92%であった。受器を冷却する
と、生成物が固化した。
実施例 4 2,3−ジクロロ−2−フルオロプロパン酸塩化物の製造 2,3−ジクロロ−2−フルオロプロパン酸(92%強
度)1096.5g(6.8モル)、と塩化チオニル2052g(17.3
モル)との混合物を徐々に加熱し、78ないし80℃で気体
の発生が止むまで攪拌した。16時間後、ガスクロマトグ
ラフィー分析は転化が完了したことを示した。ついで、
過剰の塩化チオニルを60cmの充填カラムで蒸留分離し、
続いて生成物を蒸留分離した。ここで、50ミリバールに
おいて54℃の沸点を有する生成物665g(=理論量の60
%)が得られた。生成物の純度は99.3%であった。
実施例 5 2,3−ジクロロ−2−フルオロプロパン酸のn−ブチル
エステルの製造 n−ブタノール159g(2.15モル)とトリエチルアミン
217g(2.15モル)とを1200mlの無水ジエチルエーテルに
入れた混合物に、350g(1.95モル)の2,3−ジクロロ−
2−フルオロプロパン酸塩化物を、15ないし20℃で滴々
添加し、ついで、室温でさらに2時間、攪拌を継続し
た。ついで、この混合物を0℃に冷却し、沈澱した固体
を吸引濾別し、ジエチルエーテルで十分に洗浄した。有
機相を集め、希塩酸で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾
燥し、回転蒸発器を用いて濃縮し、ついで蒸留した。こ
こで、26ミリバールにおいて99ないし101℃の沸点を有
する生成物360g(理論量の83%)が得られた。この生成
物は97%の純度を有していた。
実施例 6 α−フルオロアクリル酸n−ブチルの製造 5%強度のH2SO4を用いて新たに活性化した亜鉛340
g、水700ml、および濃硫酸1mlの混合物に、2,3−ジクロ
ロ−2−フルオロプロパン酸のn−ブチルエステル338g
(1.56モル)を110℃で滴々添加した。生成物を共沸混
合物として蒸留分離した。留出物の有機相を分離し、水
相をジエチルエーテルで十分に抽出した。分離した有機
相とこのジエチルエーテル相とを集めて乾燥し、回転蒸
発器を用いて濃縮し、ついで蒸留した。ここで、24ミリ
バールにおいて49ないし51℃の沸点を有する生成物146.
6g(=理論量の73%)が得られた。この生成物の純度は
98%であった。
本発明の主なる特徴および態様は以下のとおりであ
る。
1. a) 式(I) CH2=CHal1−CH2Hal2 (I) 式中、 Hal1およびHal2は相互に独立に塩素または臭素を表す のジハロゲノプロペンを硝酸とフッ化水素酸との無水混
合物と反応させて式(II) CH2Hal2−CFHal1−CH2NO2 (II) 式中、 Hal1およびHal2は式(I)に与えた意味を有する の1−ニトロ−2,2−フルオロハロゲノ−3−ハロゲノ
プロパンを得、 b) これを強酸と少量の水との存在下に高温で式(II
I) CH2Hal2−CFHal1−COOH (III) 式中、 Hal1およびHal2は式(I)に与えた意味を有する の2,2−フルオロハロゲノ−3−ハロゲノプロパン酸に
転化させ、 c) これを式(IV) CH2Hal2−CFHal1−CO−R (IV) 式中、 Hal1およびHal2は式(I)に与えた意味を有し、 RはOR1 (ここで、 R1は置換されていることもある直鎖の、枝分かれのあ
る、もしくは環状のC1−C18−アルキル、置換されてい
ることもあるC6−C14−アリールまたはC6−C14−ヘテロ
アリールである) を表すか、 または、 NR2R3 (ここで、 R2およびR3は相互に独立に、置換されていることもあ
る直鎖の、枝分かれのある、もしくは環状のC1−C18
アルキルであるか、または、R2とR3とが、その間に位置
している窒素原子とともに5−ないし7−員の環を形成
する) を表す の誘導体に転化させ、 d) これを脱ハロゲン化剤と反応させて式(V) CH2=CF−CO−R (V) 式中、 Rは式(IV)に与えた意味を有する のα−フルオロアクリロイル誘導体を得る ことを特徴とする、α−フルオロアクリロイル誘導体の
製造方法。
2.式(I)ないし(IV)においてHal1およびHal2が塩素
を表すことを特徴とする上記の第1項記載の方法。
3.段階a)を−50ないし+30℃の範囲の温度で実施する
ことを特徴とする上記の第1項記載の方法。
4.段階a)において、いずれの場合にも式(I)のジハ
ロゲノプロペン1モルに対し0.9ないし10モルの硝酸と
2ないし5モルのフッ化水素酸とを使用することを特徴
とする、上記の第1項記載の方法。
5.段階b)を式(II)の化合物1モルあたり1ないし10
0モルの強酸の存在下に実施することを特徴とする上記
の第1項記載の方法。
6.段階b)を式(II)の化合物1モルあたり0.9ないし2
0モルの水の存在下に実施することを特徴とする上記の
第1項記載の方法。
7.段階b)を50ないし200℃の範囲の温度で実施するこ
とを特徴とする上記の第1項記載の方法。
8.式(I) CH2=CHal1−CH2Hal2 (I) 式中、 Hal1およびHal2は相互に独立に塩素または臭素を表す のジハロゲノプロペンを硝酸とフッ化水素酸との無水混
合物と反応させることを特徴とする式(II) CH2Hal2−CFHal1−CH2NO2 (II) 式中、 Hal1およびHal2は式(I)に与えた意味を有する の1−ニトロ−2,2−フルオロハロゲノ−3−ハロゲノ
プロパンの製造方法。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 201/06 9450−4H C07C 201/06 205/02 9450−4H 205/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a) 式(I) CH2=CHal1−CH2Hal2 (I) 式中、 Hal1およびHal2は相互に独立に塩素または臭素を表す のジハロゲノプロペンを硝酸とフッ化水素酸との無水混
    合物と反応させて式(II) CH2Hal2−CFHal1−CH2NO2 (II) 式中、 Hal1およびHal2は式(I)に与えた意味を有する の1−ニトロ−2,2−フルオロハロゲノ−3−ハロゲノ
    プロパンを得、 b) これを強酸と少量の水との存在下に高温で式(II
    I) CH2Hal2−CFHal1−COOH (III) 式中、 Hal1およびHal2は式(I)に与えた意味を有する の2,2−フルオロハロゲノ−3−ハロゲノプロパン酸に
    転化させ、 c) これを式(IV) CH2Hal2−CFHal1−CO−R (IV) 式中、 Hal1およびHal2は式(I)に与えた意味を有し、 RはOR1 (ここで、 R1は置換されていることもある直鎖の、枝分かれのあ
    る、もしくは環状のC1−C18−アルキル、置換されてい
    ることもあるC6−C14−アリールまたはC6−C14−ヘテロ
    アリールである) を表すか、 または、 NR2R3 (ここで、 R2およびR3は相互に独立に、置換されていることもある
    直鎖の、枝分かれのある、もしくは環状のC1−C18−ア
    ルキルであるか、または、R2とR3とが、その間に位置し
    ている窒素原子とともに5−ないし7−員の環を形成す
    る) を表す の誘導体に転化させ、 d) これを脱ハロゲン化剤と反応させて式(V) CH2=CF−CO−R (V) 式中、 Rは式(IV)に与えた意味を有する のα−フルオロアクリロイル誘導体を得る ことを特徴とする、α−フルオロアクリロイル誘導体の
    製造方法。
  2. 【請求項2】式(I) CH2=CHal1−CH2Hal2 (I) 式中、 Hal1およびHal2は相互に独立に塩素または臭素を表す のジハロゲノプロペンを硝酸とフッ化水素酸との無水混
    合物と反応させることを特徴とする式(II) CH2Hal2−CFHal1−CH2NO2 (II) 式中、 Hal1およびHal2は式(I)に与えた意味を有する の1−ニトロ−2,2−フルオロハロゲノ−3−ハロゲノ
    プロパンの製造方法。
JP2222662A 1989-09-01 1990-08-27 α―フルオロアクリロイル誘導体の製造方法 Expired - Lifetime JP2609480B2 (ja)

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DE3928990.7 1989-09-01

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US (1) US5124476A (ja)
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