JP2609405B2 - I型鋼材の製作装置 - Google Patents

I型鋼材の製作装置

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JP2609405B2 JP24836992A JP24836992A JP2609405B2 JP 2609405 B2 JP2609405 B2 JP 2609405B2 JP 24836992 A JP24836992 A JP 24836992A JP 24836992 A JP24836992 A JP 24836992A JP 2609405 B2 JP2609405 B2 JP 2609405B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ウエブ材の側端縁にフ
ランジ材を溶接し建築、橋梁等の鉄骨として用いられる
I型鋼材の製作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかるI型鋼材の自動組立製作に
際して、適性な溶接部を形成するための方式が種々提案
されている。
【0003】例えば、特公昭53−936号公報には、
ウエブ材の側端縁に当接されたフランジ材の接合個所を
上下から同時に溶接する方式における倣い方式が開示さ
れている。
【0004】また、特公平2−37277号公報には、
溶接機を固定して、セットされたウエブ材とフランジ材
とを一体的に反転させる装置を設け、溶接装置を固定さ
せ、セットされたI型鋼材を移動させながら自動溶接を
行う装置が記載されている。
【0005】また、本願出願人の出願にかかる実願平2
−89707号公報には、ウエブ材を垂直に維持して上
下端縁にフランジ材を配置するI型鋼材の製作法に適用
する自動溶接装置の倣い機構が開示されている。
【0006】これらの自動化の方策は、ウエブ材を移動
させつつ溶接するもので、設備自体が大規模のものとな
り、その溶接に際しての位置調整にも時間がかかるとい
う問題があった。
【0007】これに対して、本願出願人が、先に出願し
た特願平3−195561号出願におけるI型鋼材の自
動組立装置がある。
【0008】この組立装置は、I型鋼材を構成するウエ
ブ材を水平位置に保持して、ウエブ材の両端縁に、フラ
ンジ材を水平位置から垂直に転回して当接し、接合面を
水平に位置するウエブ材とフランジ材との当接部を下面
からの溶接によって仮溶接し、その後、ウエブ材を水平
位置に保持したまま、上方からすみ肉溶接を行うもので
ある。
【0009】これによって、重量の重いウエブ材を水平
位置に固定した状態でのフランジ材のセットと、比較的
簡単な倣い機構による溶接が可能となり、自動化に極め
て有望な方式である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、橋梁用
のI型鋼の製作は、桁高(ウエブ幅)が大きいため、そ
の機械化設備は大掛かりなものとなり、かつ、桁高の範
囲も小さいもので1m以下、大きいもので3m程度まで
あり、これらの製作をすべて機械化するためには非常に
複雑な設備となる。
【0011】本発明の目的は、その設備を最大限に単純
なものとし、かつ高能率でまた高品質な製品が製作でき
る装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のI型鋼材の製作
装置は、ウエブ材を水平姿勢で載置する並行配置した搬
送ローラ架台および従動ローラ架台とからなるコンベア
架台と、フランジ材をほぼ垂直にウエブ材の両側端縁に
拘束する対向配置したフランジ材把持架台と、前記ウエ
ブ材の下側からフランジ材を上向きの水平すみ肉による
仮付けを行なう自動溶接機を配置した組立装置と、同ウ
エブ材とフランジ材の接合すみ部を溶接する水平すみ肉
溶接装置と、組立溶接されたI型鋼材のウエブ材の上下
面反転装置と、組立溶接されたフランジ材の平坦度矯正
装置とを有し、各装置間をコンベアラインによって貫通
してなることを特徴とする。
【0013】上記製作装置における水平すみ肉溶接装置
を、コンベア上に水平姿勢で配置されたウエブ材とその
両側部のフランジ材との溶接を細径電極ワイヤを使用
し、先行電極を直流電源,後行電極を交流電源としたタ
ンデムサブマージアーク溶接装置とすることができる。
【0014】また、上記製作装置における平坦度矯正装
置を、C形フレームに組み込まれた横押しのプレス方式
とし、このC形フレームをコンベアラインと直角の方向
に移動可能な台車上にC形フレームがフランジ材を外側
から囲い込むように設置し、組立溶接されたI型鋼材を
ウエブ材をコンベア上に水平姿勢に保持して搬送し、フ
ランジ材がC型フレーム内に到達後停止させ、プレス動
作とコンベアによる搬送動作とを同期させ、交互に作動
させるとともに、矯正作業中は前記台車の移動を自由と
させる構造とすることができる。
【0015】
【作用】本発明は、コンベアラインの機能を最大に活用
したもので、コンベアにウエブ材を載置し、フランジ材
のセットおよび拘束を行い、ウエブ材の下側から仮付溶
接を行い、拘束の解放後コンベアを作動させ、本溶接機
にワークを供給する。本溶接機はワーク移動式でも溶接
機自走式でもよく、ワークはウエブ材がコンベア上に載
置されておれば、何ら拘束の必要はない。表面の本溶接
後はワークはコンベアにより反転機の真下に移動され、
ウエブ面を上下反転させて、本溶接機にコンベアにより
逆送される。さらに、裏面の本溶接後のワークは、矯正
機にコンベアにより直送され、コンベアにより寸動搬送
されながら、フランジ材のかさ折れと称されるフランジ
材がウエブ材との接合部を中心に傾斜している状態を平
坦状態に矯正できる。
【0016】このように、組立装置から矯正機までコン
ベアはウエブ材の下面のみ保持して全工程を行なわせて
いる。このコンベアはローラ方式が最も設計しやすく経
済的にも有利なものである。
【0017】本発明では、ワークのウエブ材はクレーン
によりコンベア架台上に水平に載せ、フランジ材は垂直
にされた状態で横からウエブ端面に押し当てられ、拘束
して組み立てられる。この場合、ウエブ上面からの仮付
溶接を機械化しようとすると、ワーク上方に複雑な機械
装置を設けねばならず、設けたとしてもワークの搬入に
支障を起こしたりしてエンジニアリングが困難である。
逆に、ウエブの下側から仮付溶接を行なうこととすれ
ば、その設備はワークの搬入,セッティングに支障のな
いよう容易に設計可能である。また、最近の溶接技術の
進歩により上向きの水平すみ肉溶接に適した溶接法が出
現している。この上向きの水平すみ肉溶接とは、通常の
水平すみ肉溶接を下板を基準に上下逆にした姿勢の溶接
を意味する。
【0018】さらに都合のよいことは、次工程の本溶接
は当然のことながら、ウエブの上面から行なうものであ
り、それぞれの溶接歪の方向が逆となり相殺されるとい
う利点があり、かつ、上面の本溶接後のワークの反転工
程でもウエブとフランジの接合部は両側とも溶接され
た、すなわち、片方側は仮付溶接、他方側は本溶接状態
となり、反転時のワークにかかる荷重に十分耐えさせる
ことができる。
【0019】また、本溶接は細径ワイヤを使用したタン
デムサブマージアーク溶接とした。
【0020】この利点は、橋梁の桁をウエブを水平姿勢
で本溶接を行なうと、ウエブ材の板厚が10mm前後と
いう比較的薄い場合は、太径の電極ワイヤを使用する
と、ウエブが溶融して溶接金属が溶け落ちてしまうのに
対して、細径ワイヤの場合はそれがないのである。この
理由は、太径ワイヤの場合は、先行電極のアークの発生
箇所がすみ肉溶接される接合部のルート部(ウエブ端
部)となり、ウエブの端を直接加熱することと、必然的
に太径電極のため高電流を使用せねばならないので、ウ
エブ端部を過大に加熱させ溶け落ちを発生させるのであ
る。これに対して細径ワイヤの場合は先行電極のアーク
の発生個所がルート部のウエブ端部より3〜4mmウエ
ブ板巾側(ウエブの端より中側)となり、ウエブの端を
直接加熱せず、必然的に低電流を使用するので、ウエブ
の溶け落ちが発生し難い。さらに、比較的な低電流によ
り電極間隔を多少大きく(40mm程度以上)保てば、
2プール溶接(先行電極と後行電極の溶接溶融池が別々
となる)となり、後行電極のアークの向きをルート部方
向にしても先行電極の溶接金属にアークが発生するの
で、溶け落ちを発生させることがない。ここで、細径電
極ワイヤとは2.4mmφ以下のもので、2.4mmφ
超のものでは上記の効果が得られない。さらに、細径電
極ワイヤを使用すれば上記の効果が得られる理由として
は、電極ワイヤの溶融熱効率が向上し、同じ溶接電流を
使用しても溶着金属量が増大し、母材を加熱溶融する熱
量が減少するからである。
【0021】また、溶接電源については、一般的には交
流電源を使用するが、先行電極は直流電源を使用し、電
極マイナスの極性とすることが望ましい。その理由は電
極マイナスにより上記電極ワイヤの溶融熱効率の向上を
さらに強め、先行電極の溶け込み深さを小さくできるか
らである。
【0022】ここで細径電極ワイヤを使用することが、
直流電源の適用をも容易としている。これは炭酸ガスア
ーク溶接のように細径ワイヤを高速で送給するので、一
定速度で送給すれば自然現象として安定な溶接が可能と
させ得るからである。
【0023】ここで、どの程度電極ワイヤの溶融量がワ
イヤ径および電源の種類で異なるかを一例を挙げて説明
すると、交流電源で溶接電流400Aのとき、ワイヤ径
3.2mmφの単位時間当たりの溶融量を1とすると、
ワイヤ径2.4mmφで約1.5、2.0mmφで約
2.0、1.6mmφで約3となり、太径ワイヤ3.2
mmφに比べてワイヤ径を2.0mmφ以下にすれば2
倍以上の溶融量となる。そして、その分だけ母材の溶融
量が減少することになる。
【0024】また、同じ溶接電流400Aで2.0mm
φの交流電源のときの溶融量を1とすると、直流電源の
電極ワイヤマイナスでは約1.2となり、それだけ上記
の効果が発揮される。
【0025】このように、細径のワイヤの電極を使用し
たサブマージアーク溶接法は母材の溶け落ちを防止する
が、さらに、母材への入熱量が小さいということからワ
ークの溶接歪みも小さく、本発明のように片側だけの仮
付溶接でもワークのウエブをコンベア上に配置するだけ
で、何ら拘束することなく本溶接が可能となる。
【0026】さらに、細径ワイヤを使用して直流および
交流電源のタンデムサブマージアーク溶接とすることに
より、1パスにて10mm脚長までの水平すみ肉溶接が
ほぼ等脚長で可能となる。これも細径電極ワイヤと先行
電極に直流を使用した効果である。
【0027】また、設備的には、細径電極ワイヤを使用
するので、炭酸ガスアーク溶接機等で使用されているの
と同様に横巻きにした数百kg容量のコイルパック(パ
ック巻きワイヤ或いはペールパックと言われている)が
使用でき、ワイヤ送給装置から遠方に設置しても、コン
ジットチューブで接続することができ、コンパクトな設
備とすることができる。また、溶接電源にはインバータ
式直流電源が使用でき、交流電源も後行電極用であるた
め小容量でよく、市販のサイリスター式で十分であるの
で、両者とも小型となるばかりでなく、自動溶接用とし
て溶接条件のプリセット,読出し,シーケンス化等、種
々のソフトを付加するのに好都合である。
【0028】なお、ウエブ表面の本溶接後反転して逆送
する必要がない場合、裏面用の本溶接機を追加設置して
もよく、その場合の溶接機は必ずしも前記の細径電極ワ
イヤを使用した溶接機でなくてもよい。なぜならば、表
面の本溶接は完了しているので、ウエブ端部の溶接溶け
落ちや大きな溶接歪みを発生させることがないからであ
る。
【0029】さらにその場合、矯正機としては、ワーク
を反転することなく両側のフランジの溶接歪みを矯正す
ることができる。これもコンベアによるワークの寸動と
横押しのプレスにより可能となり、プレス機は右左相対
向した一対の設備となる。もしこの矯正をロール方式で
行なおうとすると、矯正用ロールを介してワークを移動
させる駆動装置が必要となり、かつ、右左の矯正用ロー
ルの周速を同期させる等複雑かつ大掛かりな設備となら
ざるを得ない。
【0030】これを横押しのプレス方式とすればワーク
の駆動装置が必要ないので、容易に設備化できる。すな
わち、C形フレームの中にワークの長さ方向に1m程度
の長さの押し金型を油圧シリンダーとともにC形フレー
ムの中央部に水平に配し、C形フレームの先端の上下に
同じ長さの一対の受け金型を設ければ、C形フレームの
切れ目にワークのウエブ材を通すことにより、フランジ
をフレームが抱き込むような形となって押し金型を作動
させ、フランジをプレスすることによりかさ折れの矯正
が可能となる。この場合、プレス中はワークは停止させ
てプレス後金型が解放されると、ワークはコンベアによ
り適当量長さ方向に移動され、このプレスの動作とコン
ベアの駆動との同期運転を繰り返すことにより、ワーク
全長の矯正が可能となる。また、この同期を電気的に自
動化することも容易である。
【0031】さらに、このプレス方式の利点はワークの
長さ1m近くにわたって広い面積に矯正力を負荷させる
ことができるので、ワークに疵が付かないことにある。
【0032】このように本発明は、I型鋼材の製作にお
ける組立て,溶接,矯正の何れもウエブ材をコンベアに
乗せ、水平状態を維持した状態で行なう利点が最大に発
揮できる。
【0033】
【実施例】図1は本発明を実施するためのI型鋼材製作
のための装置列の概略斜視図を示す。
【0034】同図において、1は水平姿勢に静止保持し
たウエブ材の両端縁にフランジ材を垂直に挟持せしめて
I型鋼材のセット材とし、同セット材のウエブ材を水平
姿勢に静止保持した状態で、ウエブ材の両側端縁におけ
るフランジ材との当接部をウエブ材の下方から仮付溶接
する組立装置を示す。2は、組立装置1においてウエブ
材にフランジ材を仮付溶接したI型鋼材を移送して、ウ
エブ材を水平姿勢に静止保持した状態で、前記ウエブ材
の両側端縁とフランジ材との当接部を上方からすみ肉溶
接するための本溶接装置を示す。3は、ウエブ材とフラ
ンジ材との当接部の上面側をすみ肉溶接したI型鋼材を
反転して裏面を上面にする反転装置を示す。さらに4
は、フランジ材の溶接かさ折れを矯正する矯正装置を示
す。5は、I型鋼材を搬送するコンベアラインを示す。
【0035】図2に示す組立てのための材料セットにお
いては、ウエブ材Wは、水平姿勢を保持した状態でクレ
ーンによってローラ架台501の上に水平姿勢で載置さ
れ、その側方に配置されたフランジ材把持架台7,8上
にフランジ材Fを水平姿勢を保持した状態で載置する。
【0036】図3においては、それぞれのフランジ材把
持架台7,8上をフランジ材Fの巾方向左右に移動可能
に配置されたフランジセンタリングローラ9により組立
寸法に一致するように拘束するとともに、その倒れを防
ぐ傘形ローラ90で支承し、その中心位置をウエブ材W
の側端部に保持する。
【0037】次に、図3に示すI型組立材の仮付溶接に
おいては、台車10によってウエブ材Wの巾方向に移動
可能に構成されている一方の可動のフランジ材把持架台
7と固定架台11上に構成されている他方の可動のフラ
ンジ材把持架台8は、それぞれの架台上に載置保持され
たフランジ材Fを、電動ジャッキ装置12の作動によっ
て90°に垂直位置に転回し、フランジ材Fをウエブ材
Wを中心にして一方のウエブ材Wの巾に応じた台車10
の移動によってウエブWの両側端縁に押し付けたのち、
下方から略45°方向に上向きに配置された溶接トーチ
13を下方からフランジ材Fとウエブ材Wとの接合部に
沿って移動させて自動仮付溶接する。溶接法はマグパル
スアーク溶接である。なお、図3中の符号42は、各部
の駆動用モータ、43はエアシリンダを示す。
【0038】また図4は、自動仮付溶接の態様を示す。
【0039】同図において、14は溶接トーチ13の基
部に固定された溶接トーチ調整部を示す。この溶接トー
チ調整部14には、ウエブ材用センサー15とフランジ
材用センサー16が一体的に取り付けられており、ウエ
ブ材用センサー15とフランジ材用センサー16のそれ
ぞれの先端のウエブ材Wとフランジ材Fとのそれぞれの
表面との接触によって溶接トーチ13の電極ワイヤー狙
いがウエブ材Wとフランジ材Fとの当接隅部に正確に当
たるよう電気的に倣い溶接が行われる。
【0040】図中、17は自動溶接装置搭載台車、18
は組立装置微調整用ローラであって、仮付溶接開始前に
ウエブ材Wの位置を正確に設定する。また、19は微調
整用ローラ18の受け側上部ローラ、20は上部ローラ
19を支承し、自動溶接装置搭載台車17と同期走行す
る上部台車、21はそれぞれの台車17,20の走行用
レールである。また、22はサーボモータ、180はエ
アシリンダ、190は調整用ハンドルを示し、矢印は溶
接方向を示す。
【0041】このように、仮付溶接を水平に配置したウ
エブ材の下面から行うようにしたため、設備上は溶接装
置が上面に出ることなく、ワークの搬入に対して障害を
与えることがなく、また、次工程の上方向からの本溶接
による変形と相殺されて溶接歪みを小さくすることがで
きる。
【0042】次に、ウエブ材Wに仮付溶接された両フラ
ンジ材FからなるI型鋼材セット材Sは、図5に示すよ
うに、本溶接へ進み、そのまま、コンベアライン5の間
隔を調節可能とした駆動コンベアローラ51と遊動コン
ベアローラ52上に移載して、ウエブ材Wを水平姿勢に
静止保持した状態でウエブ材Wの巾方向と平行な梁体2
6に相互の間隔を調整可能とした一組の溶接装置27,
27を有し、走行用レール200上を移動する水平すみ
肉溶接装置2によって、仮付溶接されたI型鋼材Sの上
方から、ウエブW材とフランジF材との当接隅部をサブ
マージアーク溶接される。上記コンベアライン5の駆動
コンベアローラ51は、駆動用モータ23で回動され、
遊動コンベアローラ52は、ウエブ材Wの巾方向へ移動
するローラ架台520をウエブ材Wの巾に応じて移動さ
せる駆動用モータ24を備えている。
【0043】同図に示すように、本溶接である水平すみ
肉溶接装置27,27としては、サブマージアーク溶接
が採用され、直流電源を使用した電極マイナスによる先
行電極と交流電源による後行電極とを40mm以上の電
極間距離を保った方式を採用して、2プール方式の溶接
が可能となる。
【0044】そして、電極ワイヤとしては、1.6〜
2.4mmφの細径の電極ワイヤを使用し、先行電極は
ウエブ側にずらして、母材の溶融量を減らしつつ一次溶
接を行い、次いで、比較的小電流の交流電極による溶接
を行うことによって溶融金属の溶け落ちを防止しつつ水
平すみ肉溶接を行うことができる。この直流電極と交流
電極との組合せ採用によって、設備全体を軽量、小型化
することができる。なお、図中29は600A容量のイ
ンバータ式直流電源、30は500A容量のサイリスタ
ー式交流電源、31はワイヤーパックであり、コンジッ
トチューブ32により溶接装置27,27へ溶接用電極
ワイヤーが供給される。また、33は後行電極用のワイ
ヤーコイル、34はフラックスホッパー、45は幅方向
駆動用モータを示す。
【0045】本装置の場合、横組方式でウエブの下面か
らのみ仮付溶接する場合、組立時の部材の拘束を解放す
ると、溶接された側にフランジ材が多少倒れ気味とな
り、ウエブの下側で両フランジ材が閉じ、上側で開き気
味となり、最初の首溶接時に溶接会合部の上側が開き気
味となる現象を上方からの本溶接によって密着させるこ
とができる。
【0046】このように、ウエブ材表面側を水平すみ肉
溶接されたワークSは、コンベアライン5により反転装
置3まで搬送され、反転されてウエブ材Wの裏面を上面
側とする。そして、コンベアライン5により水平すみ肉
溶接装置2へ逆送され、上記同様に本溶接され、溶接に
よるI型鋼材ができあがる。この反転装置3は、ワーク
Sを持ち上げ回転させる方法でよく、門型の公知の装置
である。
【0047】次に、組立溶接されたI型鋼材Sは、コン
ベアライン5の一側方側に配置された矯正装置4まで搬
送され、平坦度矯正を行う。
【0048】矯正装置4は、図6に示すように、C形フ
レーム35内に設けた水平横押しピストン(以下、油圧
シリンダーという)36と、その先端部に設けたフラン
ジ材Fの押し金型37と、C形フレーム35の先端対峙
部に配置された上下一対の受け金型38を有する油圧プ
レス機である。
【0049】C形フレーム35は、軌条39上を移動す
る台車40上に支承され、押し金具37がフランジ材F
の側面と対峙するとともに、その位置に応じて移動する
ための駆動用モータ41を台車40に設けている。
【0050】矯正装置4のC形フレーム35の正面開口
面にフランジ材Fの前端面が通入できる位置まで台車4
0を移動させ、停止して待機させる。ワークSのフラン
ジ材Fの前端面部がC形フレーム35の後面部に設けた
リミットスイッチ(図示せず)を作動させると、台車4
0の駆動用モータ41の制動用ブレーキまたは駆動軸に
設けたクラッチ(いずれも図示せず)が解放され、台車
40は自由状態となる。
【0051】引続き搬送中のフランジ材Fの前端面部が
C形フレーム35の正面部に設けたリミットスイッチ
(図示せず)を作動させると、駆動コンベアローラ51
の駆動用モータ23が停止し、コンベアライン5上のワ
ークSは静止保持されるとともに、若干遅れて油圧シリ
ンダ36が作動し、押し金型37が進出し、受け金型3
8,38との間にかさ折れ状態のフランジ材Fを挟持加
圧して所要の加圧力に達すると、油圧シリンダ36の作
動弁(図示せず)が切り換わって押し金型37は後退
し、矯正を完了する。
【0052】押し金型37が初期位置に戻ると、駆動用
モータ23が作動し、ワークSの所要長さ分を搬送して
停止する。
【0053】次いで、前記矯正動作を繰り返してフラン
ジ材Fの全長の矯正を完了し、フランジ材Fの後端面部
がC形フレーム35の正面部に設けたリミットスイッチ
(図示せず)を作動させると、駆動用モータ41の制動
用ブレーキまたはクラッチ(いずれも図示せず)が復帰
し、台車40の移動操作が可能となり、ワークSの後端
面部が通過後、待機位置に戻る。
【0054】前記のように、コンベアライン5上のワー
クSの搬送と油圧プレス機の押しのタイミングとは同期
制御されて自動的に行われる。ただし、その同期制御は
手動操作も可能である。
【0055】次いで、ワークSはコンベアライン5によ
り逆送され、反転装置3により反転後、フランジ材Fの
他方側のかさ折れが前記同様の矯正動作により矯正され
る。なお、矯正時の反力は、台車40が自由状態である
ので、コンベアライン5に加わることはなく、台車40
が移動することで、コンベアライン5に無理な力が加わ
ることを防ぐことができる。
【0056】また、矯正作業中にワークSが移動するこ
とを防ぐために、矯正装置4の前後数本にわたって、ゴ
ム被覆を施したローラによりコンベアライン5を構成す
ることが好ましい。これは、ワークSとの摩擦抵抗を増
大させることで、ワークの搬送、停止をより確実にする
とともに、ワークSのキャンバー(水平方向の反り)に
より、ワークSが油圧プレス機のいずれかの金型37,
38に当たった際の台車40の左右移動をより確実にし
て、そのキャンバーに追従させて搬送及び矯正を円滑に
するとともに、さらに、前記した反力によるワークSの
移動(コンベアライン5上での滑り)を防ぐためと、そ
れによる疵の発生を防ぐためである。
【0057】また、本発明の構成においては、一方側の
フランジ材Fの矯正完了後、逆送、反転後、順送して他
方側のフランジ材Fの矯正を行なっているが、同フラン
ジ材Fの両側に上記矯正装置4を相対向して2台設置す
ることで、逆送、反転、順送の工程を不要とすることが
できる。
【0058】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏する。
【0059】(1)ウエブ材を水平姿勢に静止保持した
状態での下方からのみの仮付溶接、上方からの本溶接と
横押しプレス方式の矯正を行うとともに、コンベアライ
ンで結ぶことにより、コンパクトな製作装置とすること
ができる。
【0060】(2)製作されるI型鋼材も、仮付溶接が
下側(裏面すみ部)、本溶接が上側(表面すみ部)、次
いで反転して裏面を上側と順番に行え、溶接歪みの制御
がしやすく、自由状態の横押しプレス方式の矯正を行う
結果、疵の発生がなく、高品質のものとすることができ
る。
【0061】(3)高能率な生産設備とすることができ
る。
【0062】(4)細径電極ワイヤを用いたタンデムサ
ブマージアーク溶接機を採用することにより、ウエブの
溶け落ち防止に効果があるばかりでなく、直流電源の適
用が容易となり、その効果が増大する。
【0063】(5)さらに、直流電源によるアークの安
定性及びワイヤ溶接量の増大により、1パス溶接での可
能脚長が増大し、かつ、ビード外観が向上する。
【0064】(6)さらに、比較的大きい溶接電流を用
いる先行電極に直流電源を用いることにより、設備のコ
ンパクト化、自動シーケンス化が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施するためのI型鋼材製作のため
の装置列の概略斜視図を示す。。
【図2】 I形鋼材の組立てのためのウエブ材とフラン
ジ材の配置を示す工程である。
【図3】 フランジ材のクランプの状態を示す。
【図4】 ウエブ材とフランジ材との仮付溶接の状態を
示す。
【図5】 本溶接による水平すみ肉溶接の状態を示す。
【図6】 矯正機の作動態様を示す。
【符号の説明】
1 組立装置 2 本溶接装置 3 反転
装置 4 矯正装置 5 コンベアライン 7,8 フランジ材把持架台 9 フランジセンタリングローラ 10 台車 11 固定架台 12 電動ジャッキ装置 13 溶接トーチ 14 溶接トーチ調整部 15 ウエブ材用センサー 16 フランジ材用セン
サー 17 自動溶接装置搭載台車 18 組立位置微調整
用ローラ 19 受け側上部ローラ 20 上部台車 21 走行用レール 22 サーボモータ 23,24 駆動用モータ 26 梁体 27 水平すみ肉溶接
装置 29 直流電源 30 交流電源 31 ワイヤーパック 32 コンジットチュ
ーブ 33 ワイヤーコイル 34 フラックスホッ
パー 35 C形フレーム 36 水平横押しピス
トン 37 押し金型 38 受け金型 39 軌条 40 台車
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B23K 37/00 B23K 37/00 F 37/04 37/04 L (72)発明者 三原 知明 福岡県北九州市若松区二島1−1−38− 406 (72)発明者 柿本 穎太郎 神奈川県相模原市西橋本5−9−1 新 日本製鐵株式会社 鉄構海洋事業部内 (72)発明者 副島 幸二 神奈川県相模原市西橋本5−9−1 新 日本製鐵株式会社 鉄構海洋事業部内 (56)参考文献 特開 昭63−126680(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエブ材を水平姿勢で載置する並行配置
    した搬送ローラ架台および従動ローラ架台とからなるコ
    ンベア架台と、フランジ材をほぼ垂直にウエブ材の両側
    端縁に拘束する対向配置したフランジ材把持架台と、前
    記ウエブ材の下側からフランジ材を上向きの水平すみ肉
    による仮付けを行なう自動溶接機を配置した組立装置
    と、同ウエブ材とフランジ材の接合すみ部を溶接する水
    平すみ肉溶接装置と、組立溶接されたI型鋼材のウエブ
    材の上下面反転装置と、組立溶接されたフランジ材の平
    坦度矯正装置とを有し、各装置間をコンベアラインによ
    って貫通してなるI型鋼材の製作装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のI型鋼材の製作装置にお
    いて、前記水平すみ肉溶接装置が、コンベア上に水平姿
    勢で配置されたウエブ材とその両側部のフランジ材との
    溶接を細径電極ワイヤを使用し、先行電極を直流電源,
    後行電極を交流電源としたタンデムサブマージアーク溶
    接装置であるI型鋼材の製作装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のI型鋼材の製作装置にお
    いて、前記平坦度矯正装置が、C形フレームに組み込ま
    れた横押しのプレス方式とし、このC形フレームをコン
    ベアラインと直角の方向に移動可能な台車上にC形フレ
    ームがフランジ材を外側から囲い込むように設置し、組
    立溶接されたI型鋼材をウエブ材をコンベア上に水平姿
    勢に保持して搬送し、フランジ材がC型フレーム内に到
    達後停止させ、プレス動作とコンベアによる搬送動作と
    を同期させ、交互に作動させるとともに、矯正作業中は
    前記台車の移動を自由にする構造としたI型鋼材の製作
    装置。
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