JP2609278B2 - 遷移金属組成物 - Google Patents

遷移金属組成物

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JP2609278B2 JP63088339A JP8833988A JP2609278B2 JP 2609278 B2 JP2609278 B2 JP 2609278B2 JP 63088339 A JP63088339 A JP 63088339A JP 8833988 A JP8833988 A JP 8833988A JP 2609278 B2 JP2609278 B2 JP 2609278B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • C08F10/00Homopolymers and copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond

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  • Materials For Medical Uses (AREA)
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Air Bags (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は遷移金属組成物、その様な組成物の製法及び
オレフィン単量体の重合のための触媒系の成分としての
その様な組成物の使用に関する。
遷移金属組成物は長年オレフィン重合触媒系の成分と
して使用されている。チタンを含有するこのタイプの組
成物は特に高立体規則性を有するポリプロピレンの製造
に有用であることが判明している。近年、ポリプロピレ
ンの製造において、高重合活性と共に高立体特異性の触
媒系を得る組成物の製造に相当な努力が向けられてい
る。これらの要請を満たす触媒系は重合方法の生成物が
触媒残渣及びアタクチック重合体の両者の適当に低いレ
ベルを有するので触媒残渣及び望ましくないアタクチッ
ク重合体の除去が必要とされないプロピレン重合方法を
提供する。重合方法のコストを減少させるために、重合
を実質的に不活性重合稀釈剤の不存在下において行うこ
とが提案されている。その様な方法においては重合は反
応媒体として液相或いは気相の単量体内で行われる。気
相重合方法は特に触媒性能即ち触媒活性及び立体特異性
に関して要求されている。
改良された触媒性能を探索する最近の殆んどの開発は
遷移金属化合物が主として遷移金属化合物の支持体とし
て機能すると見なされている化合物と反応させられる遷
移金属組成物に向けられている。四塩化チタンが塩化マ
グネシウム及びルイス塩基化合物と反応させられる系の
多くの提案がなされている。この反応を行う多くの技術
が提案されており、広範囲のルイス塩基化合物、或いは
ルイス塩基化合物の混合物が使用されている。従来技術
の操作の多くは塩化マグネシウムの出発材料の一つとし
ての使用を開示するか、或いは遷移金属組成物の製造時
に塩化マグネシウムを発生させるように思われる。又、
「活性」塩化マグネシウムの使用について相当な強調も
なされている。「活性」塩化マグネシウムに言及する最
近の開示としては特にヨーロッパ特許公開公報45975
号、45976号、45977号、86471号、86472号及び106141号
の各明細書が挙げられる。「活性」塩化マグネシウムの
特徴は僅かに異るがしかし本質的に「活性」塩化マグネ
シウムは少なくとも3m2/gの表面積を有し、及び/又は
表面積1m2/gの塩化マグネシウムのスペクトルにおける
最も強い回折線が広がる或いはシフトされているX線回
折パターンを有するものである。
我々は本発明において或る種のマグネシウムカルボキ
シレート類に由来する遷移金属組成物が異ったマグネシ
ウムカルボキシレートの使用から得られる他の遷移金属
組成物よりも触媒成分として優れた特性を示すことを見
出した。
本発明に従えば、四ハロゲン化チタンと一般式: Mgx〔R(COO) (式中、Rは置換或いは未置換シクロアルキル基であ
り、及びx,y及びzはyz=2であるような整数) で表わされるマグネシウム化合物との反応生成物である
ことを特徴とする遷移金属組成物が提供される。
好ましくは、この組成物は例えば1個のチタン原子に
対して9個のマグネシウム原子などのように15個のマグ
ネシウム原子当り少なくとも1個のチタン原子を含有す
る。
茲における周期律表は「一般及び無機化学(General
and Inorganic Chemistry)」、J.R.パーティングトン
(J.R.Partington)著、第二版、MacMillan and Campan
y Limited、ロンドン、1954年発行の背表紙の内側に示
されるような短周期律表である。
シクロアルキル基は環内に3〜10個、好ましくは6個
の炭素原子を有する。それは例えば高々6個の置換基例
えば1〜6個の炭素数のアルキル基、ハロゲン基、或い
は1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基を有してよ
い。
以下、便宜上チタンに対して「遷移金属」なる用語を
使用し、また四ハロゲン化チタンに対して「遷移金属化
合物」なる用語を使用することもある。「マグネシウム
カルボキシレート」という用語は以下一般式: Mgx〔R(COO) のマグネシウム化合物を意味するために用いられる。
yの値は好ましくは1〜6であり、我々はyの値が1
であるマグネシウムカルボキシレート類を用いて有用な
結果を得た。
〔R(COO)〕基において、カルボキシレート基は
各々R基の環状炭素原子に直接に結合されていてよい。
我々はシクロヘキサンカルボン酸(Mg(C6H11CO
O))のマグネシウム塩を用いて特に有用なオレフィ
ン重合触媒成分を得た。
本発明の遷移金属組成物は又ルイス塩基化合物を含ん
でもよい。ルイス塩基化合物は組成物中に存在する遷移
金属化合物の各モルに対して好ましくは1モルのルイス
塩基化合物を越えない量で存在してよい。
ルイス塩基化合物は好ましくは有機ルイス塩基化合物
である。オレフィン重合触媒系用に広範囲のルイス塩基
化合物が提案されており、その様なルイス塩基化合物は
本発明の遷移金属組成物内に存在してよい。任意の特別
のルイス塩基効果は特定のルイス塩基化合物、ルイス塩
基化合物と重合触媒系のその他の成分の割合に応じて異
り、従って特別の系においてはある種のルイス塩基化合
物は他のルイス塩基化合物よりもより有効である。ルイ
ス塩基成分は既に塩化マグネシウム支持触媒系用に提案
されているルイス塩基化合物、例えば英国特許明細書12
71411号、1310547号、1387888号、1387889号、1387890
号、1527736号、1540323号、1554340号、1559194号、16
03724号、2000514号、2014592号及びヨーロッパ特許公
開公報45975号、45976号、45977号、86288号、86471
号、86472号、86473号、86643号、86644号、86645号及
び106141号各明細書から得られるのが好ましい。特にル
イス塩基化合物はエステル或いは有機ケイ素化合物であ
るのが好ましい。
エステルは最も好ましくは芳香族酸エステル、特に下
記一般式の化合物が好ましい: R1 aAr(COOR2 (式中、 Arは芳香族炭化水素の残基であり; R1は炭化水素基、ハロ炭化水素基、ハロゲン原子或い
はOR3基であり; R2は炭化水素基或いはハロ炭化水素基であり; R3は炭化水素基或いはハロ炭化水素基であり; aは0又は整数であり;及び bは整数である)。
Ar基は典型的にはベンゼン或いはナフタレンなどの芳
香族炭化水素から得られた一価或いは二価残基である。
Ar基が二価残基である場合には、それは例えば未占有原
子価が相互にオルト−或いはパラ−位にある二価ベンゼ
ン残基である。
R1基が存在する場合には、その各々は典型的には炭化
水素基或いはOR3基特にアルキル或いはアルコキシ基、
特に10個までの炭素原子を含むもの、例えばメチル、エ
チル、ブチル或いはメトキシ基などの1〜6個の炭化水
素を含有するアルキル又はアルコキシ基である。
R2基の少なくとも1個は炭化水素基であるのが好まし
い。bの値が1より大きい場合には、R2基は同種或いは
異種であってよく、例えば一方のR2基は水素原子であ
り、及び少なくとも一つのR2基が炭化水素基、好ましく
はアルキル基であってよい。R2基は好ましくは10込まで
の炭素原子を含有するアルキル基であるのが好ましく、
特にアルキル基が少なくとも4個の炭素原子を含有する
ものの、例えばエチル、n−プロピル及び特にn−ブチ
ル、イソ−ブチル或いは2−エチルヘキシル基であるの
が好ましい。
bの値は少なくとも1であるが、好ましくは2を越え
ないのがよい。aの値は0であり得るが、一般的には
(a+b)の値が2を越えないのが好ましい。特に好ま
しいのは、bの値が2であり、(COOR2)基が互いにオ
ルト−位にある化合物である。一般式 R1 aAr(COOR2 の化合物としてはメチル、エチル及びブチルベンゾエー
ト、エチル4−メトキシベンゾエート、メチル4−メチ
ルベンゾエート及び特に好ましくは各アルキル基に1〜
10個の炭素原子を有するフタル酸のジ−エステル類例え
ばジエチルフタレート、ジ−n−プロピルフタレート及
び特にジ−n−ブチルフタレート、ジ−イソ−ブチルフ
タレート及びジ−2−エチルヘキシルフタレートなどが
挙げられる。フタル酸のジ−C1〜C10アルキルエステル
類が好ましい。
存在してもよい有機ケイ素化合物としては1個以上の
Si−OR4,Si−OCOR4或いはSi−NR4結合(茲にR4は1個以
上のハロゲン原子及び/又は炭化水素オキシ基で置換さ
れてよい炭化水素基である)を含有する化合物が挙げら
れる。
好ましくは有機ケイ素化合物はジヒドロカービル例え
ばジフェニル或いはジアルキルジアルコキシシラン、よ
り好ましくはC1〜C10アルキルジメトキシシランであ
る。
ルイス塩基成分として存在してよいその他の有機ケイ
素化合物としてはフェニルトリエトキシシラン、ジフェ
ニルジイソブトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラ
ン及びイソ−ブチル−トリエトキシシランなどが挙げら
れる。
本発明の遷移金属組成物を得るために用いられる遷移
金属化合物すなわち四ハロゲン化チタンは、好ましくは
四塩化チタンである。
この様に、好ましい側面として、本発明の遷移金属組
成物は四塩化チタンと一般式: Mgx〔R(COO) (茲に、R,x,y及びzは全て前記の通りである) で表わされるマグネシウム化合物との反応生成物であ
る。
本発明による好ましい遷移金属組成物はチタン、マグ
ネシウム及び塩素を含有し、以下に説明するようなプロ
ピレンなどのオレフィン単量体の重合に用いられた場合
に活性且つ立体特異的である。
本発明の遷移金属組成物は、四ハロゲン化チタンを一
般式: Mgx〔R(COO) 表わされるマグネシウム化合物と反応させることによ
り製造することができる。
この反応はマグネシウムカルボキシレートを遷移金属
化合物である或いはそれを含有する液体触媒中に懸濁さ
せて行われる。
以下により詳細に説明されるように、この方法におい
てはルイス塩基が用いられるのが好ましい。
遷移金属化合物との反応は一段階或いはそれ以上の段
階で行われる。各反応段階は少なくとも50℃好ましくは
少なくとも75℃の温度において行われる。反応温度は液
体培地の沸騰温度程度に高くてもよい。即ち、反応が周
囲圧力下において未稀釈四塩化チタン内で行われる場合
には、反応温度は約136℃に高くあり得るが、しかし一
般的には110℃までの温度例えば約100℃が好ましい。80
℃から90℃までの反応温度を用いることにより特に有用
な結果が得られる。反応は少なくとも0.5時間典型的に
は少なくとも2時間の全反応段階の合計時間に亘って行
うのが好ましい。反応時間は合計100時間を越えないの
が好ましく、一般的には50時間未満、典型的には2〜50
時間である。用いられる遷移金属の割合はマグネシウム
カルボキシレートの各モルに対して少なくとも1モルで
あるのが好ましい特にマグネシウムカルボキシレートに
対して遷移金属化合物のモル過剰を用いるのが好まし
い。
マグネシウムカルボキシレートは遷移金属化合物との
反応を行う前にルイス塩基化合物と接触されてよい。ル
イス塩基化合物はマグネシウムカルボキシレートの各モ
ルに対し5モルまでのルイス塩基化合物の量で使用され
る。一般的に、ルイス塩基化合物の割合はマグネシウム
カルボキシレートの各モルに対して1モルを越えないの
が好ましく、特に0.5モル以下例えば約0.33モルであ
る。
接触はマグネシウムカルボキシレートを適当な溶媒中
のルイス塩基化合物の溶液中に懸濁させ、この混合物を
好ましくは少なくとも0.5時間、通常10時間を越えない
例えば1〜4時間攪拌することにより行われる。接触を
行うのに適した溶媒は脂肪族及び芳香族炭化水素或いは
1,2−ジクロロエタンなどのクロロ炭化水素である。接
触がルイス塩基の溶液を用いて行われる場合には、接触
は少なくとも50℃、好ましくは少なくとも75℃の温度に
おいて行われる。接触は約136℃程度の高温にても行わ
れてよいが、一般的には、110℃までの温度例えば100℃
までの温度が好ましい。便宜的には、接触は反応混合物
の沸点例えば1,2−ジクロロエタンを溶媒として用いて
約84℃において行われる。しかしながら、マグネシウム
シクロヘキシルカルボキシレートを用いる場合には、ル
イス塩基化合物との反応は遷移金属化合物との反応と同
時に行うのが便利である。
遷移金属化合物との反応はマグネシウムカルボキシレ
ートに対して過剰の遷移金属化合物を用いて行うのが好
ましい。反応は未稀釈液体遷移金属化合物、好ましくは
四塩化チタン中にマグネシウムカルボキシレートを懸濁
させ、及び混合物を適当な温度において必要な反応を達
成するのに十分な時間攪拌することにより行うのが便利
である。この反応は各段階に新たな遷移金属化合物の試
料を用いて一段階より多くの段階で行われてよい。
各段階に用いられる遷移金属化合物の量はマグネシウ
ムカルボキシレートの各モルに対して少なくとも2モ
ル、好ましくは少なくとも5モルであるのが便利であ
る。しかしながら、実質的により多くの割合の遷移金属
化合物例えばマグネシウムカルボキシレートの各モル当
り60モルまでの遷移金属化合物が用いられてよい。一般
的には、マグネシウムカルボキシレートの各gに対して
少なくとも2cm3の未稀釈四塩化チタン特にマグネシウム
カルボキシレートの各g当り3〜20cm3の四塩化チタン
を用いて満足できる過剰の遷移金属化合物が得られる。
反応完了時に、過剰の遷移金属化合物を尚高温特に少な
くとも80℃にある間に反応混合物から除去するのが好ま
しい。過剰液体は任意の適当な技術、例えば濾過、デカ
ンテーション、サイフォン或いは遠心分離を用いて除去
することができる。
遷移金属化合物との反応は未稀釈液体遷移金属化合物
を用いて行うのが好ましいが反応は遷移金属化合物の適
当な溶媒、特に不活性炭化水素或いはハロ炭化水素液
体、特に脂肪族炭化水素などの不活性物質中の溶液を用
いて行うことができる。四塩化チタンの溶液が用いられ
る場合には、好ましくはその様な溶液は少なくとも25重
量%、特に少なくとも45重量%の四塩化チタンを含有す
る。
ルイス塩基化合物はマグネシウムカルボキシレートを
処理するために用いられる遷移金属化合物を含んでなる
溶液に添加されるか或いはマグネシウムカルボキシレー
トと遷移金属化合物の予備形成混合物に添加されるのが
好ましい。ルイス塩基化合物は好ましくは遷移金属化合
物の各モルに対して1モル以下の量で用いられる。用い
られるルイス塩基化合物の量は好ましくは遷移金属の各
g原子に対して0.001〜0.5モルのルイス塩基化合物を含
有する反応生成物を与えるのに十分なものである。特に
ルイス塩基化合物は遷移金属の各g原子に対して0.01〜
0.2モルのルイス塩基化合物を与えるのに十分な量で用
いられるのが好ましい。
一度、遷移金属化合物と任意のルイス塩基化合物と反
応が行われると、反応生成物を洗浄して副生物を除去す
るのが好ましい。洗浄を行うのに用いられる液体媒体は
不活性炭化水素或いはハロ炭化水素が便利である。適当
な不活性液体としてはヘキサン、ヘプタン、オクタン、
デカン、ドデカン及びそれらの異性体の混合物、芳香族
液体例えばベンゼン及びトルエン、及びハロ炭化水素例
えば1,2−ジクロロエタン及びクロロベンゼンなどが挙
げられる。洗浄は反応生成物を不活性液体炭化水素或い
はハロ炭化水素媒体中に懸濁させ及び混合物を少なくと
も5分間〜10時間、便利には10分間〜5時間の時間攪拌
することにより行うのが便利である。洗浄工程の数は各
洗浄工程に用いられる不活性液体炭化水素或いはハロ炭
化水素の量、各反応工程の時間及び温度及び反応混合物
の性質に応じて異る。一般的には少なくとも2回及び5
回以内の洗浄を用いるのが好ましい。洗浄工程は周囲温
度において行われてよいが、しかし少なくとも1回の洗
浄工程は不活性液体炭化水素或いはハロ炭化水素が60℃
〜120℃、特に少なくとも80℃である高温を達成する様
な条件下に行われるのが好ましい。
この少なくとも1回の洗浄工程は反応生成物から幾ら
かの遷移金属化合物の錯体及び任意のルイス塩基化合物
を除去し且つ残存する任意の過剰未反応遷移金属化合物
を除去するものと思われる。錯体の除去のためには、少
なくとも1回の洗浄工程特に数回の洗浄工程が用いられ
る場合には少なくとも最初の洗浄工程が少なくとも60
℃、特に少なくとも80℃の高温において行われるのが望
ましい。しかしながら、1回よりも多くの洗浄工程が用
いられる場合には第1回後の洗浄工程はより低い温度で
行われてよい。洗浄工程或いは最初の洗浄工程は反応生
成物を遷移金属化合物から分離後に実質的な冷却が起こ
る前に行われるのが好ましい。即ち、分離された固体反
応生成物に熱い不活性炭化水素或いはハロ炭化水素液体
を遷移金属化合物を除去する数分例えば1〜30分以内に
添加するのが好ましい。この少なくとも1回の洗浄工程
は加熱手段例えば加熱流体用外部ジャケットを有する容
器内で行うのが便利であり、加熱を洗浄工程中或いは少
なくとも最初の洗浄工程中継続するのが好ましい。遷移
金属化合物との反応後、洗浄は分離された固体反応生成
物を余り冷却させることなく且つ不活性炭化水素或いは
ハロ炭化水素液体を固体及び添加液体に熱をなお供給し
ながら周囲温度で添加して行われてよい。洗浄工程或い
は各洗浄工程は固体反応生成物を不活性炭化水素或いは
ハロ炭化水素液体に懸濁させ及び5分〜10時間好ましく
は10分〜5時間の時間攪拌することにより行われる。或
いは又、例えば遠心分離を用いて連続洗浄が行われても
よい。
この少なくとも1回の洗浄工程に使用される不活性炭
化水素或いはハロ炭化水素液体の量は固体反応生成物の
各g当り5cm3〜50cm3、特に固体反応生成物の各g当り8
cm3〜20cm3であるのが便利である。
我々は本発明の遷移金属組成物が、有機金属化合物及
び好ましくはルイス塩基化合物と組合わされて用いられ
て重合触媒を与えることを、及びこの触媒がアルファ−
オレフィン単量体の重合に用いられた際に高活性及び立
体特異性を有することを見出した。
本発明の更に一つの側面に従えば、 A.前記の如く規定された或いは前述の方法により得られ
た遷移金属組成物、及び B.アルミニウム及び/又は周期律表II A族の非遷移金属
の有機化合物、例えば周期律表のI A或いはII A族の非
遷移金属の有機化合物と有機アルミニウム化合物との錯
体、を含んでなる重合触媒が提供される。
この触媒系の成分Bは有機マグネシウム化合物或いは
その有機アルミニウム化合物との混合物或いは錯体であ
る。或いは又、I A族の金属と有機アルミニウム化合物
との錯体、例えばリチウムアルミニウムテトラアルキル
タイプの化合物が用いられてよい。しかしながら、有機
アルミニウム化合物を用いるのが好ましく、特にアルミ
ニウムトリアルキル化合物、特にアルキル基が1〜10個
の炭化原子を含むもの例えばアルミニウムトリエチル、
アルミニウムトリイソブチル或いはアルミニウムトリオ
クチルなどのトリ−炭化水素アルミニウム化合物を用い
るのが好ましい。
触媒成分(A)中に導入される任意のルイス塩基に加
えてルイス塩基(II)成分を提供するのが好ましい。
ルイス塩基II化合物はチーグラー重合触媒用に提案さ
れ、その様な触媒系の活性或いは立体特異性のいづれか
に特性を及ぼす任意の有機ルイス塩基であり得る。即
ち、ルイス塩基化合物はエーテル、エステル、ケトン、
アルコール、オルト−エステル、スルフィド(チオエー
テル)、チオカルボン酸のエステル(チオエステル)、
チオケトン、チオール、スルホン、スルホンアミド、複
素環イオウ原子を含有する融合環化合物、シラン或いは
シロキサンなどの有機ケイ素化合物、アミン、尿素、置
換尿素類、チオ尿素、アミン類及びその誘導体、及び有
機リン化合物などである。
この触媒系のルイス塩基II成分は、この触媒系の成分
Aの任意ルイス塩基成分として好ましいタイプのルイス
塩基化合物であってもよい。即ち、ルイス塩基成分は一
般式▲R1 a▼(COR2(式中、R1,R2,a及びbは全て
前記の通りである)のエステルであってよい。この触媒
系のルイス塩基に成分として使用されエステル類として
は、例えばジエチルフタレート、エチルベンゾエート、
ブチルベンゾエート、メチル4−メチルベンゾエート、
エチル4−メトキシベンゾエート及びエチルフェニルア
セテートなどが挙げられる。
好ましくは、ルイス塩基II成分は有機ケイ素化合物、
特に1以上のSi−OR4,Si−OCOR4或いはSi−NR4結合(茲
にR4は前記と同義であり好ましくはジヒドロカルビルで
ある)、好ましくはジフェニル或いはジアルキルジアル
コキシシラン、より好ましくはジC2〜C10アルキルジメ
トキシシランである。用いられるその他の有機ケイ素化
合物としてはフェニルトリエトキシシラン、ジフェニル
ジイソブトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン及
びイソ−ブチルトリエトキシシランなどが挙げられる。
その様な有機ケイ素化合物の使用はこの触媒系の成分A
がフタレートをそのルイス塩基成分として含有する場合
に特に好ましい。
この重合触媒においては、触媒系の成分A内に存在す
る遷移金属の各g原子に対して少なくとも1モルの成分
Bである有機金属化合物を用いるのが好ましい。一般的
には、遷移金属の各gに対して少なくとも10モルの有機
金属化合物が用いられるが、しかし、成分Bの割合は成
分A中の遷移金属のg原子当り250モルを越えないのが
好ましい。特に、成分Bの好ましい割合は遷移金属の各
g原子に対して10〜60モルの有機金属化合物である。
ルイス塩基II化合物の割合は触媒系の成分Bの割合を
越えるべきでない。好ましくは、ルイス塩基II化合物が
エステルである場合には、成分Bの各モルに対して0.01
〜0.5モル、特に0.05〜0.4モルのエステルが用いられ
る。ルイス塩基II化合物がケイ素化合物である場合に
は、成分Bの各モルに対して0.01〜0.5、特に0.05〜0.
4、例えば0.1モルのケイ素化合物を用いるのが好まし
い。
本発明の触媒系は触媒系を重合過程中に導入する前に
成分A,B及び任意のルイス塩基IIを予備混合することに
より得られる。或いは又、全ての触媒成分を別々に重合
過程に導入してよい。
本発明の触媒系は不飽和単量体、特にオレフィン単量
体などのエチレン性不飽和炭化水素単量体の重合或いは
共重合に適している。
本発明の更にもう一つの側面として不飽和単量体の重
合体或いは共重合体の製造方法において少なくとも1種
の不飽和炭化水素単量体を前記の如き重合触媒と重合条
件下に接触されることを特徴とする方法が提供される。
本発明に従って用いられる単量体は一般式CH2=CHR5
(式中、R5は水素原子或いは炭化水素基である)を有す
る。
即ち、本発明の方法により重合される単量体としては
エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘ
キセン−1、4−メチルペンテン−1、スチレン、1,3
−ブタジエン或いは上記一般式を有する任意のその他の
単量体が挙げられる。この単量体は好ましくはオレフィ
ン単量体、特に2〜10個の炭素原子を有する脂肪族モノ
オレフィン単量体である。
これらの単量体は単独重合されても或いは一緒に共重
合されてもよい。共重合が行われる場合には、これは重
合過程を通して実質的に同一組成を有する単量体の混合
物を用いて行われてよい。或いは米国特許970478号及び
970479号明細書に記載されるような逐次重合方法が用い
られてよく、例えばプロピレン単独を重合後プロピレン
とエチレンの混合物を重合して2〜30重量%のエチレン
を含有する重合生成物を得ることができる。
本発明はエチレン或いはプロピレンの重合、特に気相
におけるプロピレンの重合或いは共重合に特に適したも
のである。
即ち、本発明の更にもう一つの側としてプロピレンの
重合方法において気体状プロピレンを前記重合触媒と接
触させ、及び任意にその後重合体生成物をプロピレン及
びエチレンの気体状混合物と接触させることを特徴とす
る方法が提供される。
本発明の方法を用いて、重合の直接生成物として10重
量ppm以下特に5重量ppm未満のチタン含量を有するプロ
ピレン重合体を得ることが可能である。好ましいプロピ
レン単独重合体は7重量%以下、特に5重量%未満の沸
騰ヘプタンに可溶な重合体を含有する。
本発明により得られるプロピレン重合体は100ppm以
下、特に50ppm以下、特に30重量ppm未満の塩素含量を有
し得る。この単独重合体は1.40GN/m2を越える、特に少
なくとも1.5GN/m2の曲げ弾性を有する成形体に成形され
る。曲げ弾性は「Polymer Age」、1970年3月、57及び5
8頁に記載される片持梁装置を用い、以下に表6の注
(p)において詳細に説明されるように調製された試験
片を用いて測定された23℃及び50%相対湿度における60
秒後の1%皮歪みにおける試験片の変形から求められ
る。
沸騰ヘプタン中に可溶な重合体の低割合及び高曲げ弾
性率は共に本発明のプロピレン重合体の高立体特異性を
示すものである。
本発明の方法は又逐次的にプロピレン及びエチレンを
重合させて有用な特性の組合わせを有する逐次重合体を
得ることもできる。
重合が気相で行われる場合には、プロピレン単量体は
重合容器内に液体として重合容器内の温度及び圧力条件
が液体の主たる割合が蒸発するような条件で導入されて
蒸発冷却効果を与え、それによって重合容器は重合触媒
及びその上に形成された重合体である固相及び僅かに従
たる割合の液体単量体を有する気相単量体を含有する。
気相における重合は例えばより詳細に英国特許明細書15
32445号に記載されているような単量体がその単量体の
露点温度及び圧力に近接した温度及び分圧にあるような
条件を用いて行われる。気相における重合は気体−固体
反応を行うのに適した任意の技術例えば流動床反応器
系、攪拌床反応器系或いはリボンブレンダータイプの反
応器を用いて行われる。
前記触媒系は一般的にZiegler−Natta触媒系として知
られているタイプのものである。周知の如く、Ziegler
−Natta触媒は重合系内の不純物の存在に敏感である。
従って、特に重合体の高収率が触媒系の遷移金属成分に
関して望まれる場合には、重合を高純度を有する試薬即
ち単量体及びおそらくは稀釈剤例えば5重量ppm未満の
水分及び1重量ppm未満の酸素を含有する単量体を用い
て重合を行うのが好ましい。高純度を有する材料は米国
特許明細書1111493号、1226659号及び1383611号に記載
される様な方法により得ることができる。
重合はバッチ式或いは連続式のいづれによって行って
もよい。単量体がプロピレン或いは高級アルファ−オレ
フィン単量体である場合には、重合をルイス塩基化合物
の存在下で行うのが好ましい。
重合を連続式で行う場合には、有機金属化合物及びル
イス塩基化合物は重合反応容器に導入される直前に予備
混合される。
単量体を触媒系に供給して主重合のそれよりも低い温
度で「プレポリマー」を生成する予備重合工程を行うこ
とがしばしば有利であることが見出された。典型的に
は、遷移金属組成物の各g当りこの段階において1〜10
0gの重合体が生成される。
重合は重合生成物の分子量を調節するために水素など
の連鎖移動剤の存在下において行うことができる。用い
られる連鎖移動剤の割合は重合条件及び重合される特別
の単量体或いは単量体混合物に応じて異る。プロピレン
の重合において水素を用いる場合には、水素を単量体に
対して0.01〜5.0モル%、特に0.05〜2.0モル%の割合で
用いるのが好ましい。しかしながら、重合される単量体
がエチレン或いはエチレンが主たる重合性成分(モル数
により)である混合物である場合には、使用される水素
の量は典型的にはるかにより大きいものであり、例えば
エチレンの単独重合においては反応混合物は50モル%を
越える水素を含有するのに対し、エチレンが共重合され
る場合には存在する水素の割合は全反応混合物の典型的
に35モル%までである。
重合は従来オレフィン単量体の重合を行うのに提案さ
れてきた任意の条件下に行うことができる。即ち、エチ
レン重合は3000kg/cm2までの圧力で行われ、その様な圧
力においては重合温度は300℃程度の高温であってもよ
い。しかしながら、特に高立体規則性を有する高級オレ
フィン類(プロピレンを含む)の重合体の製造のために
は重合を比較的低圧及び低温で行うのが好ましい。より
具体的には、重合は1〜100kg/cm2の範囲にあるのが便
利である圧力、好ましくは50kg/cm2までの圧力において
特に5〜40kg/cm2の範囲の圧力において行われる。
使用される重合温度は部分的に用いられる特別の重合
技術に応じて異る。即ち、重合体の溶融点を越える重合
温度を用いることが可能であり、その様な条件は形成さ
れる重合体の溶媒として作用することのできる炭化水素
液体の存在下におけるエチレンの重合或いは共重合にお
いて用いられる。しかしながら、一般的には形成される
重合体の溶融温度未満の温度を用いることが好ましく、
特に100℃以下の温度を用いることが好ましい。重合温
度は典型的には40℃〜100℃である。
遷移金属組成物の製造の全段階は水蒸気などの酸素含
有不純物が実質的にない不飽和雰囲気内で行うのが一般
的に好ましい。極めて好ましくは、本発明の重合方法も
又その様な不純物が重合方法に有害な影響を及ぼし得る
のでそれらの不存在下において行われるべきである。
高分子量重合体は本発明の方法により典型的には0.01
〜1000の範囲にある重合体の溶融指数により示されるも
のが得られる。共重合体を含むプロピレン重合体につい
ては溶融指数は190℃の温度及び10kgの荷重を用いてAST
M試験法D1238/70により測定される。
以下、本発明の各種側面を本発明を例示する以下の具
体例を参照して説明する。これらの例において、全ての
操作は特に断りのない限り実質的に酸素及び水のない窒
素雰囲気下に行われた。全てのガラス装置は空気オーブ
ン内で120℃において少なくとも1時間乾燥され、使用
前に窒素でパージした。
プロピレン重合の例においては、重合に用いられたプ
ロピレンは市販純度の気体状プロピレンを周囲温度にお
いてAlcoa F 1アルミナの顆粒を含有するカラムを通過
させることにより更に精製した。
例 マグネシウムシクロヘキシルカルボネート(Mg(C6H11C
OO))の製造 128gのシクロヘキシルカルボン酸を400cm3のメタノー
ル及び600cm3の水を含有する3dm3のフラスコに添加し
た。この混合物を攪拌しながら12.2gのマグネシウム金
属を1時間に亘って添加した。この混合物を一晩攪拌し
ながら放置したところ、その時間内に殆んどのマグネシ
ウムが消費され、マグネシウムシクロヘキシルカルボキ
シレートの白色沈澱が生成した。フラスコを次いで攪拌
しながら60℃に温めたところ、沈澱が溶解して透明な溶
液を与えた。この透明溶液を濾過し(約0.5gのマグネシ
ウムを残し)、濾液を放置して結晶化させた。乾燥後12
5gの全重量を有する結晶の二つの収穫物を回収した。マ
グネシウムシクロヘキシルカルボキシレートをオーブン
中で120℃で2時間乾燥し、次いで窒素化に貯蔵した。
これをMgCRと称する。
例1 15gのマグネシウムシクロヘキシルカルボキシレート
を、攪拌機を備え窒素雰囲気を含む600cm3の反応容器に
入れた。300cm3の四塩化チタンを反応容器に添加し、容
器の内容物を攪拌し、84℃まで加熱した。84℃の温度が
達成された時点で、ジイソオクチルフタレートを1モル
のジイソオクチルフタレートに対して3モルのマグネシ
ウムシクロヘキシルカルボキシレートの割合で添加し
た。混合物を84℃で2時間攪拌し、次いで攪拌機のスイ
ッチを切り、固体を沈降させた。2時間後、上澄四塩化
チタン液を傾しゃ分離し、等容量(即ち300cm3)の新た
な四塩化チタンを添加し、混合物を攪拌した。温度を84
℃に維持し、攪拌を1時間継続した。攪拌を次いで停止
し、固体を1時間沈降させた。上澄液を傾しゃ分離し、
対応する量(300cm3)のn−ヘプタン(BDH AR n−ヘプ
タン)を添加し、混合物を84℃で1時間攪拌した。攪拌
を停止し、固体を沈降させ、上澄液を傾しゃ分離した。
ヘプタンを用いる洗浄を更に3回行った。
例2〜5 実施例1の操作を試薬の割合を変えて又攪拌を停止す
る直前最初の四塩化チタン処理の最後に所定量のヘプタ
ンを添加して繰返しヘプタン及び四塩化チタンの上澄混
合物を傾しゃ分離した。例5においては反応は210gのマ
グネシウムシクロヘキシルカルボキシレート及び6dm3
反応容器を用いて行った。これらの例の各々において用
いられた操作を表1に示す。
表1の注 (i)最初の数は行われた洗浄の回数を示し、第2の数
は添加されたヘプタンの容量cm3を示す。
(s)マグネシウムシクロヘキシルカルボキシレート対
ジイソオクチルフタレートのモル比。
例6〜14 例1,3,4及び5の生成物を用いて液体プロピレンの重
合を行った。
10ミリモルのアルミニウムトリエチル、1ミルモルの
ジメトキシジフェニルシラン及び0.1〜0.5ミリモルのチ
タンを与える量の例1(或いは例9〜14においては例3
〜5の生成物)の生成物を8dm3の攪拌されたステンレス
製オートクレーブに窒素下及び周囲温度において添加し
た。5.5dm3の液体プロピレンを次いで添加し、オートク
レーブを攪拌しながら20℃に15分間保った。温度を次い
で15分間に亘って70℃まで上昇させた。次いで水素を添
加した。混合物を70℃で1時間攪拌し、オートクレーブ
を次いで排気して生成したポリプロピレン粉末を回収し
た。
これらの重合条件の更に詳細を得られた重合体生成物
の特性と共に表2示す。
表2の注 (l)TMCは示された例の方法により生成された遷移金
属組成物である。
(m)A/Sは添加アルミニウムトリエチル対添加フェニ
ルトリエトキシシランのモル比である。
(n)MFIは190℃の温度及び10kgの荷重を用いてASTM試
験法D1238/70により測定された溶融指数である。
(o)触媒からのチタン(Ti)、アルミニウム(Al)及
び塩素(Cl)残渣は全重合生成物(重合体+触媒残渣)
に対する重量ppmで与えられており、重合粉末上の中性
子活性化を用いて測定した。
(p)FMはGN/m2で表わされた曲げ弾性率である。この
曲げ弾性率はPolymer Age、1970年3月、57頁及び58頁
に記載された片持梁装置を用いて測定された。23℃及び
50%相対湿度における60秒後の1%皮歪みでの試験片の
変形が測定された。約150×19×1.6mmの寸法を有する試
験片は次の様にして調製された。
23gの重合体を0.1重量%の酸化防止剤(“Topanol"C
A)と混合し、混合物をブラベンダープラスチサイザー
に190℃、30rpmで10kg荷重下に添加してそれをクレープ
添加した。このクレープをアルミニウム箔の間の鋳型内
に置き、電気Tangyeプレスにより250℃の温度でプレス
した。このプレスは重合体を鋳型を横切って誘導させる
のに頂度十分な圧力下即ち約1トンの適用力の下で6分
間予熱した。予熱時間後、適用力を5トンずつ15トンに
上昇させ、5トン毎に脱気した(即ち放出圧力)。15ト
ンにて2分後に、プレスを空気及び水で10分間或いは室
温に到達するまで冷却した。得られた板を次いで150×1
9×1.6mmの細片に切断した。各重合体の二重片を130℃
の焼なましオーブン中に入れ、この温度で2時間後熱の
スイッチを切り、オーブンを毎時15℃で周囲温度に冷却
した。
(q)HHSは重合体試料のヘプタン画分による24時間の
ソックスレー抽出後、重量損失から求められた沸騰ヘプ
タン中に可溶な重合体の重量割合である。
例15〜31 例5の遷移金属組成物を用いて気相におけるプロピレ
ンの重合を下記の如く行った。
プロピレンは以下に説明するように気相において連続
的に重合した。重合を開始するために、反応容器は当初
1.45GN/m2の曲げ弾性率を有し、24時間のソックスレー
抽出により4重量%のヘプタン画分可溶性重合体を含有
する約5kgのポリプロピレン粉末を含有した。
重合は攪拌機を付し、加熱ジャケットを有する25dm3
ステンレス製オートクレーブ内で行った。先ず、ポリプ
ロピレン粉末をオートクレーブ中に入れた。圧力を75ミ
リバールに減少させた後、窒素を1バールの圧力まで添
加し、この操作を全部で3回行った。攪拌機を60rpmで
回転し、攪拌を次の操作中継続した。オートクレーブを
80℃まで加熱し、次いで75ミリバールの圧力まで排気し
た。オートクレーブに液体プロピレンを添加し、蒸発さ
せて圧力を28kg/cm2ゲージまで上昇させた。水素をプロ
ピレンに対して1.5重量%の割合で別に添加した。
脂肪族炭化水素稀釈剤中のトリエチルアルミニウムの
1.5M溶液及び脂肪族炭化水素中の0.6Mのフェニルトリエ
トキシシランの溶液の等容量を別々の容器からオートク
レーブ中にポンプ送りし、これらの液体流をオートクレ
ーブ中に入る直前で一緒に混ぜ合わせた。遷移金属組成
物を含有し、約50重量%の固形分を含有するヘプタン画
分中の懸濁液も又オートクレーブに導入した。アルミニ
ウム化合物及びエステルの混合物、及びチタン組成物の
懸濁液は重合が開始されるのが観察されるまで添加され
た。液体プロピレンを導入し、気体状プロピレンを排気
しながら触媒を添加した。
一度重合が開始すると、オートクレーブの排気を停止
し、20℃の液体プロピレンを28kg/cm2ゲージの圧力を維
持するような割合(約3kg/hr)でオートクレーブ中に導
入し、プロピレンで飽和されたポリプロピレンを所望速
度典型的には約毎時2.5kgの重合体でオートクレーブか
ら間欠的に抜出した。温度及び圧力はそれぞれ80℃〜85
℃及び28kg/cm2ゲージに維持した。トリアルキルアルミ
ニウム化合物及びエチレンの混合物は毎時18ミリモルの
アルミニウム化合物に対応する速度でオートクレーブ中
に連続的に導入した。遷移金属組成物の懸濁液は毎時2.
5〜3kgの重合体を製造するのに十分な速度でオートクレ
ーブ中に連続的に導入した。
オートクレーブの操作時に、遷移金属組成物の性質を
変更し、及びオートクレーブの操作を各種異った遷移金
属組成物を用いて継続した。
重合条件の更に詳細は重合時の各種時点で取出された
重合体生成物の性質と共に表3に示す。
表3の注 (m),(n),(o),(p)及び(q)は全て前
記表2と同様である。
(r)特定の触媒系の使用開始時からの時間で測定され
た重合体試料を取出す時間。
* 用いられた触媒系は下記の如き予備重合処理に付さ
れた。
予備重合は実質的にペンタメチルヘプタン異性体より
なる液体炭化水素混合物中にて触媒の懸濁液を用いて行
われた。20℃の温度及び1kg/cm2のプロピレン圧力にお
ける予備重合は例5の生成物の各gに対して3gの重合体
を生成するのに十分な時間行われた。触媒系はアルミニ
ウムトリエチル、ジメトキシジフェニルシラン及び例5
の生成物により、例5の生成物のチタン含量に基づいて
3:3:1のモル割合で構成された。
(u)*これらの例は36mM/時のアルミニウムトリエチ
ルを用いた。
例32 次の変更を行って例1の操作を繰返した。
30gのマグネシウムシクロヘキシルカルボキシレート
を攪拌しながら300cm3の四塩化チタンと混合した。混合
物を次いで加熱することなく一晩(約17時間)放置し
た。混合物を84℃まで攪拌加熱した。84℃に到達時点
で、5.7cm3のジイソオクチルフタレートを添加した(5g
原子のマグネシウム当り1モルのフタレート)。84℃で
1.75時間後、30cm3のヘプタンを10分間に亘って添加
し、攪拌機を止め、固体を温度を84℃に維持しながら2
時間に亘って沈降させた。上澄液を次いでサイフォンに
より除去した。
混合物を攪拌し、200cm3のヘプタンをゆっくり添加し
た。0.5時間後、攪拌機を止め、固体を温度を84℃に維
持しながら0.5時間に亘って沈降させた。上澄液を次い
でサイフォンで除去した。この洗浄操作をそれぞれ240c
m3、260cm3及び250cm3のヘプタンを用いて更に3回繰返
した。沈降残渣は約50cm3の容量を有し、生成物は褐色
であった。
例33 23gのマグネシウムシクロヘキシルカルボキシレート
を攪拌機を付し、窒素雰囲気を含有する600mlの反応容
器中に移した。100mlの四塩化チタンを反応容器に添加
し、容器の内容物を攪拌し、84℃まで加熱した。84℃の
温度が達成された時点で、ジイソオクチルフタレートを
1モルのフタレートにマグネシウムシクロヘキシルカル
ボキシレートの5モルを割合で添加した。スラリーを84
℃で30分間攪拌後、20mlのヘプタンをゆっくり添加し
た。このスラリーに次いで84℃で更に45分間攪拌し、そ
の時点で攪拌機のスイッチを切った。2時間後、上澄Ti
Cl4を傾しゃ分離し、250mlのトルエンを攪拌しながらゆ
っくり添加した。30分後に攪拌機のスイッチを切り、上
澄液を傾しゃ分離した。これを更に170mlのトルエンを
用いて繰返した。次いで触媒スラリーを84℃により傾し
ゃによりヘプタンで2回洗浄した。
例34 20gのGrace Davison952シリカを、攪拌機を備え、窒
素雰囲気を含有する600mlの反応溶液中に移した。4.5g
のマグネシウムシクロヘキシルカルボキシレートを添加
した後、200mlのヘプタンを添加し、次いで攪拌のスイ
ッチを入れた。30分間攪拌後、攪拌機のスイッチを切
り、スラリーを沈降させ、その時点で上澄ヘプタンを傾
しゃ分離させた。
300mlのTiCl4を次いで反応器中に移し、加熱器及び攪
拌機のスイッチを入れた。84℃に到達した時点で2mlの
ジイソオクチルフタレートを添加した。5分後攪拌機の
スイッチを切り、スラリーを沈降させた。30分後上澄Ti
Cl4を傾しゃ分離し、320mlのヘプタンをゆっくり攪拌し
ながら添加した。10分後攪拌機のスイッチを切り、触媒
を沈降させて上澄ヘプタンを傾しゃ分離した。これを更
に300mlのアリコートのヘプタンを用いて3回繰返して
触媒を洗浄した。
例35〜38 例32〜34の生成物を用いて例6〜14について説明した
液体プロピレンの重合を行った。
重合条件の詳細及び重合体生成物の幾つかの性質を表
4に示す。
例38の操作により製造された重合体は回転楕円体形状
を有し、1.5mmに緊密に中心を有する狹い粒径分布を有
し、125ミクロン未満の物質のないものであった。
表4の注 (l),(m),(n),(o),(p)及び(q)
は全て表2について先に規定された通りである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の重合触媒の構成を説明するフローチ
ャート図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フランク トーマス キフ イギリス国,クリーブランド,ミドルズ ブラ,ウィルトン,ピーオー ボックス 90 (56)参考文献 特開 昭59−91105(JP,A) 特開 昭59−206409(JP,A) 特開 昭60−110704(JP,A) 特開 昭61−152707(JP,A) 特開 昭61−171715(JP,A) 特開 昭61−215613(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】四ハロゲン化チタンと一般式: Mgx〔R(COO) (式中、Rは置換或いは未置換シクロアルキル基であ
    り、x,y及びzはyz=2であるような整数である) で表わされるマグネシウム化合物との反応生成物であ
    る、オレフィンの重合に有用な遷移金属組成物。
  2. 【請求項2】A)ルイス塩基を含有していてもよい特許
    請求の範囲第1項に記載の遷移金属組成物、 B)アルミニウム或いは周期律表のII A族の金属の有機
    化合物、及び任意に C)成分A)内に存在するものに追加したルイス塩基、 を含む、オレフィンの重合に有用な重合触媒。
  3. 【請求項3】少なくとも1種のエチレン性不飽和炭化水
    素単量体が重合条件下に特許請求の範囲第2項記載の重
    合触媒と接触されることを特徴とする不飽和単量体の重
    合体或いは共重合体の製造方法。
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