JP2605479B2 - 偏心対策を施した構造物 - Google Patents

偏心対策を施した構造物

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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は一面がドライエリアやオープンスペースにな
った地下構造物に作用する片土圧を考慮して偏心対策を
施した構造物に関する。
《従来の技術》 傾斜地の建物や一面をオープンにした地下のある建物
では片土圧を受けるため、この土圧に対抗できる厚さと
重量を具備した土留機能を持つ外壁を構築していた。ま
た従来のソイル柱列杭は、仮設の山留壁として使用して
おり、本設に組み込むことはなかった。
ソイル柱列杭は、地中に穴を掘りながらセメントスラ
リーを注入し、掘削土砂と混合し、この土砂が硬化する
前にH形鋼を建込んで杭としたものである。
《発明が解決しようとする課題》 すなわち、叙述ソイル柱列杭は仮設の山留壁として利
用するだけであった。
山留費用は工事費の中で比較的高額な値を占めること
が多く、また本設の地下外壁は必要な土圧を受ける壁と
して設計するため、重複して土圧を受ける壁を設けるこ
とになり、更に、本設の地下外壁施工後に仮設の山留壁
を除去するので、極めて不経済であった。
片土圧を受ける地下構造物の土留側に位置する地下外
壁は土圧に対抗するために壁厚が大きくなり、耐震スリ
ットも止水の必要性から取ることが出来ず、壁による建
物剛性の均衡が悪くて構造物を偏心させやすいので、構
造計画上では建物の偏心を補うために建物の壁厚を厚く
するかまたは柱・梁を大きくして、耐力のみで抵抗する
必要があり、構造躯体費が不経済になっていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、そ
の目的は最初から本設壁となるような土留壁を設けて経
済性を高め、かつ片土圧を受け止める土留壁の有する水
平剛性の不均衡による構造物の偏心を防止する偏心対策
を施した構造物の提供にある。
《課題を解決するための手段》 上記目的を達成するために、本発明の偏心対策を施し
た構造物は、片土圧を受ける構造物において、土留壁を
設け、該土留壁と構造物とは互いに滑り自在に縁切りし
て相互に別の挙動が可能となる非一体構造とし、かつ該
土留壁を該構造物の壁としたのである。
また、土留壁を結果的に2種類設ける点を避けるため
に、上記土留壁は、ソイル柱列杭にシャーコネクタを設
け、鉄筋コンクリート壁と一体化して本設の土留壁とし
て構成されることを特徴とする。
《作 用》 土留壁と構造物とは非一体構造で、地下外壁となる土
留壁の水平剛性が構造物に偏心をもたらすようなことに
はならない。
すなわち、構造物とは互いに滑り自在に縁切りして相
互に別の挙動が可能な非一体構造の土留壁を構造物の地
下外壁として取り込んで、片土圧を受け止めながら、こ
の土留壁が有する水平剛性により、構造物が一方に偏っ
た力の作用を受けることを避けている。
また、柱列杭に設けたシャーコネクタを介して鉄筋コ
ンクリート壁と柱列杭とを一体に構成して、本設の土留
壁(地下外壁)を構成する。
この土留壁はソイル柱列杭と鉄筋コンクリート壁との
合成壁となって、土留壁自体の不同沈下も生じない。
合成土留壁に作用する土圧はシャーコネクタに引張り
と剪断を生じさせるように働く。したがって、ソイル柱
列杭は常に土圧による曲げに抵抗するように作用してい
る。
このように構成した合成土留壁をそのまま本設地下外
壁として使用する。
《実 施 例》 以下、本発明の好適な実施例について図面を参照にし
て詳細に説明する。
本実施例は基本的には、片土圧を受ける構造物におい
て、土留壁を設け、土留壁と構造物とは互いに滑り自在
に縁切りして相互に別の挙動が可能となる非一体構造と
し、かつ土留壁を構造物の壁として構成される。この際
土留壁は、ソイル柱列杭にシャーコネクタを設け、鉄筋
コンクリート壁と一体化して本設の土留壁として構成さ
れる。ソイル柱列杭としては、H形鋼や鋼管等が使用さ
れる。またシャーコネクタとしては、L形等のスタッド
ボルト,コ字状等に折曲された鉄筋,丁字形状の鉄板
(CT材)等が用いられる。さらにシャーコネクタの配置
密度は、土圧応力によって決定されるとともに、H形鋼
や鋼管は、錆の発生を断面欠損として考慮して成る。
第1図は、先ずソイル柱列杭を説明する平面図で、地
中に穴を掘りながらセメントスラリーを注入し、堀削土
砂とセメントスラリーを混合する。
次に、セメントスラリーと掘削土砂が硬化しないうち
にH形鋼1を建込み、セメントスラリーが硬化して建込
んだH形鋼1は安定する。
その後、敷地内を掘削し、必要によっては切梁を架け
るが、掘削途中で、又は掘削後にH形鋼1の内側のフラ
ンジ背面に沿って外型枠となるソイル部分を切削する。
併せて内側のフランジの表面にL形のスタッドボルト
3を溶接固定する。
掘削終了後、スタッドボルト3のほか土留壁4の鉄筋
5および内型枠を組み、地中梁のコンクリートを打設
し、土留壁4も地中梁と同じくH形鋼1と合成しながら
そのコンクリートを打ち込み構築している。
脱型後、第2図に示すようにH形鋼1との合成による
土留壁4が完成する。
この土留壁4を本設地下外壁として使用するものであ
る。
土留壁4の底端部には一体的に地中梁6を設け、天端
部にはH形鋼1の頭頂部間を連絡するつなぎ梁7を設
け、H形鋼1による杭の上下は隣接する杭と互いに連結
してある。
スタッドボルト3はL型の異形棒鋼スタッドで、横向
き溶接のため、D16以下を使用し、土留壁4のコンクリ
ート壁厚は200mm程度である。
また、H形鋼1についても湿潤状態の中におかれるの
で、錆の発生を断面欠損として考慮する必要があり、更
に仮設杭を前提とするH形鋼ではなく、本設の地下外壁
用H形鋼として新材を使用する。
スタッドボルト3の使用本数、すなわち配置密度はス
タッドボルトをL形とし、引張りによるコンクリートの
コーン破壊を防止している。
土留壁4は一般の合成梁と異なり、荷重方向が反対に
なるため、コンクリートとH形鋼との緊結材であるスタ
ッドに引張り剪断を生じさせる故に、スタッド本数は合
成梁の規準とは別に、土圧応力を基にして決定してい
る。
片土圧を受ける建物としては、一面がドライエリアや
オープンスペースになっている地下建物があり、第2図
は左側を削除省略しているが、左側にオープンスペース
を有し、右側に土圧を受け止める土留壁4を構築してい
る。
建物の柱梁の架構10は地下部分を土留壁4に接するよ
うにして、土留壁4が地下室11の地下外壁を兼ねてい
る。
その際、架構10と土留壁4が接する面には防水コーキ
ングを施しておくとともに、土留壁4の内壁面には縁切
りと適度に滑りを生じる素材を貼付する等しておく。
このようにして、合成土留壁4を架構10の面外に作
り、架構(柱・梁)10と接触する土留壁4の内面は架構
10と縁切りになって滑りを生じる構造としている。
湧水処理を必要とする場合には、土留壁4の内側の架
構10内にブロック積みによる複壁12を構成する。
耐震壁を要する場合には、上記複壁12を鉄筋コンクリ
ート造にするが、その際には土留壁4の内面側にスタイ
ロフォームまたはブロックを挟むことで外型枠の代用に
すると施工が容易になる。
《効 果》 以上詳細に説明したように、本発明の偏心対策を施し
た構造物によれば、構造物と土留壁とは互いに滑り自在
に縁切りして相互に別の挙動が可能となる非一体構造と
し、かつ土留壁を該構造物の壁としているので、構造計
画上、建物等の構造物に偏心を生じさせないことが可能
になる効果がある。
また、地下に打ち込んだソイル柱列杭と鉄筋コンクリ
ート壁との合成による土留壁を形成するので、杭による
土圧への抵抗を得て、壁厚や鉄筋径を小さくし、重量的
にも軽く、構造躯体の経費面でも安くなる。
更にまた、耐震壁や湧水処理の為の複壁などは必要に
応じて自由に配置できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に使用した土留壁を例示する平
面図、第2図はオープンスペースを有する地下構造物に
本発明を適用した例を示す断面図である。 1……ソイル柱列杭(H形鋼) 3……シャーコネクタ(スタッドボルト) 4……土留壁、5……鉄筋 6……地中梁、7……つなぎ梁 10……架構、11……地下室 12……複壁

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】片土圧を受ける構造物において、土留壁を
    設け、該土留壁と構造物とは互いに滑り自在に縁切りし
    て相互に別の挙動が可能となる非一体構造とし、かつ該
    土留壁を該構造物の壁としたことを特徴とする偏心対策
    を施した構造物。
  2. 【請求項2】前記土留壁は、ソイル柱列杭にシャーコネ
    クタを設け、鉄筋コンクリート壁と一体化して本設の土
    留壁として構成されることを特徴とする請求項1記載の
    偏心対策を施した構造物。
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CN111501777B (zh) * 2020-04-20 2021-07-16 中铁隧道集团二处有限公司 一种明挖基坑处理偏压的施工方法

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