JP2604992Y2 - スプリング組立て体 - Google Patents

スプリング組立て体

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JP2604992Y2
JP2604992Y2 JP1992086926U JP8692692U JP2604992Y2 JP 2604992 Y2 JP2604992 Y2 JP 2604992Y2 JP 1992086926 U JP1992086926 U JP 1992086926U JP 8692692 U JP8692692 U JP 8692692U JP 2604992 Y2 JP2604992 Y2 JP 2604992Y2
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哲也 谷口
洋一 小島
圭弘 児玉
頼範 熊谷
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Honda Motor Co Ltd
Togo Seisakusho Corp
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Honda Motor Co Ltd
Togo Seisakusho Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、車両用自動変速機に
組み込まれるスプリング組立て体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車の自動変速機には油圧に
よってクラッチを切ったり繋いだりするためのピストン
機構が設けられており、インプットシャフト上にはこの
ピストン機構に対する機械的な戻しのためのスプリング
組立て体が組み付けられている。このような自動変速機
に組み込まれるスプリング組立て体には、リング状に形
成された一対のスプリングリテーナ(以下、単にリテー
ナという。)間に複数個のコイルばねを環状に配した構
造のものが多い。そして、このようなスプリング組立て
体はクラッチ機構に対し、一定の予圧を作用させた状態
で組み付けられねばならないので、組み付け作業時には
スプリング組立て体全体を圧縮させることになる。しか
し、この際の圧縮荷重は相当に大きなものであり、作業
者の手作業によっては到底無理である。したがって、専
用の治具を用いる必要があるなど、組み付け作業性が悪
い。また、両リテーナ間には相対的な角変位(ねじれ)
の問題があるが、従来のものではこれが十分に解消され
ておらず、ねじれによって正規なばね力が得られない場
合もあった。
【0003】そこで、最近ではスプリング組立て体全体
に予圧を作用させた状態で保持し、かつねじれを有効に
規制できるようにしたものが開発されてきている。この
例としては、実開平2−124332号、あるいは実開
平3−2934号公報のもの等が挙げられる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、両公報
のスプリング組立て体においても次のような問題点があ
る。すなわち、いずれのものにおける係合手段も各コイ
ルばねが圧縮すると、ほぼその圧縮ストローク分に相当
する長さ分が軸方向へ突き出る。したがって、スプリン
グ組立て体の周辺は、この突き出し分との干渉を回避す
るような空きスペースを確保しておかねばならない等、
設計上の重大な制約事項となる。本考案はこのような事
情に鑑みて開発工夫されたものであり、その目的とする
ところは組み付け上の自由度の高いスプリング組立て体
を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの請求項1の考案の構成は、リング状に形成された対
をなすスプリングリテーナに対し複数のコイルばねを周
方向に沿って配設したスプリング組立て体において、一
方のスプリングリテーナからは他方のスプリングリテー
ナへ向けて係止片が一体に延出され、他方のスプリング
リテーナからは前記一方のスプリングリテーナへ向けて
前記係止片に対向する受け片が一体に延出されるととも
に、前記係止片には高さ方向への長孔状をなす窓部が開
設され、前記受け片の先端部には爪部が形成され、また
スプリング組立て体が自然状態にあるときには前記爪部
が前記窓部の端部に掛合することで前記各コイルばねに
予圧を作用させた状態となっており、かつスプリング組
立て体に圧縮力が作用したときには前記掛合状態が解離
して前記各コイルばねの作動ストローク範囲内で前記爪
部が前記窓部内を変位するようになっていることを特徴
とするものである。また請求項2の考案は、請求項1記
載のものにおいて、前記係止片と前記受け片とは、それ
らに対応するスプリングリテーナの周縁にほぼ直角に起
立して形成されていることを特徴とするものである。
【0006】
【作用】したがって、自然状態におけるスプリング組立
て体は各コイルばねに予圧を作用させた状態で保持され
ているため、組み付け時において圧縮作業を必要としな
い。また、係止片と受け片とは相互に接近する方向に向
けて延出形成されており、各コイルばねが圧縮変形した
場合にも(作動時)、係止片と受け片との解離動作は両
リテーナ間でなされるため、これらがスプリング組立て
体の外部へ突き出すことはない。
【0007】
【考案の効果】本考案の効果は次のようである。請求項
1の考案によれば、スプリング組立て体は自然状態にお
いて予圧が作用した状態に保持されており、圧縮操作を
することなくそのままで組み付け可能となっているた
め、作業性に優れる。また、作動時に係止片が外部へ突
き出ることがないため、スプリング組立て体の周辺に空
きスペースを確保しておく必要がない。したがって、周
辺部材の配置等に関する設計上の自由度が高められる。
さらに、係止片、受け片はスプリングリテーナから一体
に形成されているため、部品点数が増加することもな
い。また、請求項2の考案によれば、係止片、受け片は
スプリングリテーナの周縁からほぼ直角に、つまりスプ
リングリテーナの外径寸法とほぼ等しい範囲内で形成さ
れるようにしたため、スプリング組立て体の組み込みス
ペースは小さくてすむ。
【0008】
【実施例】以下、本考案を具体化した実施例を図面にし
たがって詳細に説明する。図1及び図2は本考案の第1
実施例を示すものである。本例のスプリング組立て体S
は第1,第2のリテーナR1,R2と、両リテーナ間に
介在された複数個のコイルばね1とから構成されてい
る。両リテーナR1,R2は金属製の板材により、それ
ぞれリング状に形成されており、また両リテーナR1,
R2の周面にはコイルばね1に対するバーリング筒2
が、等角度毎にそれぞれ配設されている。さらに、各コ
イルばね1はこのバーリング筒2に対して一端側を嵌め
込んだ後にかしめられることで固定がなされ、他端側は
反対側のリテーナの周面に直接当接されている。すなわ
ち、この実施例では両リテーナR1,R2からそれぞれ
コイルばね1を互い違いに突出させて組み合わせること
によって構成されている。
【0009】両リテーナR1,R2の外周縁は全周に沿
って内方(相互に対向する方向)へほぼ直角に折曲げら
れそれぞれが補強縁3a,3bとなっており、このうち
第1リテーナR1側の補強縁3aには約120゜間隔毎
に係止片4が一体に起立形成されている(図1ではこの
うちの2カ所が示されている。)。そして、図2に示す
ように、各係止片4の先端は外方へ折曲げられて爪部5
が形成されている。一方、第2リテーナR2の補強縁3
bには前記各係止片4との対応位置において受け片6が
一体に折曲げ形成されている。受け片6には高さ方向に
沿って、つまりスプリング組立て体Sの軸方向に沿って
窓部7が開設されている。そして、この窓部7は係止片
4の爪部5と、スプリング組立て体S全体に予圧を作用
させた状態で掛合可能であるとともに、スプリング組立
て体Sの作動に伴ってコイルばね1が圧縮変位したとき
は爪部5の変位を案内できるよう、少なくともスプリン
グ組立て体Sのストローク分の長さに設定されている。
また、窓部7は爪部5よりごく僅かではあるが広めに形
成され、これにより爪部5は窓部7にほぼがた付きなく
係合して、スプリング組立て体Sのねじれを規制するこ
とが可能となる。
【0010】第1実施例は上記のように構成されたもの
であり、スプリング組立て体Sは係止片4と受け片6と
の掛合により、スプリング組立て体Sは自然状態におい
て予圧を作用させた状態に保持され、既にそのままで組
み込み可能な状態になっているため、組み込み作業を容
易かつ円滑に行うことができる。図示しないクラッチ機
構に組み付けられたスプリング組立て体Sが圧縮動作を
行う時には、図2の想像線で示すように、爪部5が受け
片6の窓部7に沿ってかつ窓部7の開口範囲を変位す
る。つまり、本例においては作動時における係止片4と
受け片6との係合・解離が両リテーナR1,R2間でな
されるため、従来のように係止片4がスプリング組立て
体Sの外部へ突出することがない。したがって、スプリ
ング組立て体Sの周辺空間に干渉回避用の空きスペース
を確保する必要がなく、これにより設計上の自由度が高
められる。さらに、両リテーナR1,R2間に生じる相
対的な角変位も係止片4と受け片6との係合によって規
制できる。
【0011】さらに、両リテーナR1,R2において、
受け片6と係止片4が設けられている部分には各コイル
ばねによるばね力が集中的に作用し、変形が懸念される
が、本例においては受け片6と係止片4とを補強縁3
a,3bから起立形成することで、コイルばね1のばね
力に対しても十分な剛性を確保するようにしたため、経
時的な変形にも十分に対応できるものとなっている。し
かし、コイルばね1のばね力が低いものでは必ずしも補
強縁3a,3bから形成する必要はなく、図3に示すよ
うにリテーナR1,R2の外周縁から直接起立形成して
もよく、また前記した実施例では受け片6の窓部7に対
し係止片4の爪部5を内側から係合させるようにした
が、図3に示すように、外側から係合させるようにして
もよい。
【0012】他の構成は第1実施例とほぼ同様であり、
もって同様の作用効果を発揮することができる。なお、
いずれの実施例においても係止片・受け片共にリテーナ
の外周縁から起立形成したが、内周縁側に形成すること
も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】スプリング組立て体の全体を示す斜視図
【図2】要部を示す拡大断面図
【図3】第2実施例に係るスプリング組立て体の要部を
示す斜視図
【符号の説明】
1…コイルばね 4…係止片 6…受け片 R1,R2…リテーナ S…スプリング組立て体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 小島 洋一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)考案者 児玉 圭弘 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)考案者 熊谷 頼範 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 実開 平2−124332(JP,U) 実開 平3−2935(JP,U) 実開 昭63−51592(JP,U)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リング状に形成された対をなすスプリン
    グリテーナに対し複数のコイルばねを周方向に沿って配
    設したスプリング組立て体において、 一方のスプリングリテーナからは他方のスプリングリテ
    ーナへ向けて係止片が一体に延出され、他方のスプリン
    グリテーナからは前記一方のスプリングリテーナへ向け
    て前記係止片に対向する受け片が一体に延出されるとと
    もに、前記係止片には高さ方向への長孔状をなす窓部が
    開設され、前記受け片の先端部には爪部が形成され、前
    記係止片の窓部と受け片の爪部は前記スプリングリテー
    ナ間で嵌め合わされており、 またスプリング組立て体が自然状態にあるときには前記
    爪部が前記窓部の端部に掛合することで前記各コイルば
    ねに予圧を作用させた状態となっており、かつスプリン
    グ組立て体に圧縮力が作用したときには前記掛合状態が
    解離して前記各コイルばねの作動ストローク範囲内で前
    記爪部が前記窓部内を変位するようになっていることを
    特徴とするスプリング組立て体。
  2. 【請求項2】 前記係止片と前記受け片とは、それらに
    対応するスプリングリテーナの周縁にほぼ直角に起立し
    て形成されていることを特徴とする請求項1記載のスプ
    リング組立て体。
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