JP2603825B2 - コイル巻線装置 - Google Patents

コイル巻線装置

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JP2603825B2
JP2603825B2 JP25638886A JP25638886A JP2603825B2 JP 2603825 B2 JP2603825 B2 JP 2603825B2 JP 25638886 A JP25638886 A JP 25638886A JP 25638886 A JP25638886 A JP 25638886A JP 2603825 B2 JP2603825 B2 JP 2603825B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「技術分野」 本発明は、例えば回転電気機械のステータに用いるコ
イルを形成するため、巻枠支軸で巻枠を支持すると共
に、フライヤーによって電線を巻枠外周に巻付けてコイ
ルを形成するコイル巻線装置に関し、特にフライヤー支
持筒の回転に対して巻枠支軸の回り止めを行なう構造の
改善に関する。
「従来技術およびその問題点」 従来のこの種のコイル巻線装置は、例えば第7図に示
すように構成されている。すなわち、環状に配列された
複数のブレード1を有するコイル挿入治具2が配置され
ており、ブレード1は図示しないステータのスロットに
コイルをガイドするように配列されている。一方、上方
には、図示しない機構により上下動する巻枠支軸4が配
置され、この巻枠支軸4に固定された支持板5に、前方
巻枠6および後方巻枠7が対向して取付けられている。
前方巻枠6は、コイル挿入治具2に対応して配置され、
ブレード1が挿入される間隙8を有している。そして、
前方巻枠6には下方から段階的に拡径された複数の巻段
6a、6b、6c、6dが形成されており、後方巻枠7にも同様
な巻段7a、7b、7c、7dが形成されている。前方巻枠6お
よび後方巻枠7は、支持板5を介して巻枠支軸4と一体
に上下動する。一方、巻枠支軸4の外周には、プッシャ
支持筒3が配置されており、プッシャ支持筒3の下端に
は、プッシャ11が支持されている。このプッシャ11は、
プッシュ支持筒3と共に図示しない駆動機構によって上
下動し、両巻枠6、7に巻付けられたコイルを下方に落
し込むようになっている。プッシャ支持筒3の外周に
は、電線9を繰出すフライヤ10が図示しない駆動機構に
より回転可能に装着されている。
上記の構成において、フライヤ10が回転し、両巻枠
6、7の最下段の巻段6a、7aに電線9を巻付けてコイル
を形成する。次に、フライヤ10が後方巻枠7側に位置し
たとき、巻枠支軸4が下降して両巻枠6、7が一段下が
り、電線9は最下段の巻段7aからその一つ上の巻段7bに
渡り、両巻枠6、7の巻段6b、7bに電線9が巻付けられ
る。以後、同様にして両巻枠6、7の各巻段に下方から
順次電線9が巻付けられてコイルが形成される。最後
に、両巻枠6、7の各巻段に形成されたコイルは、プッ
シャ11により押下げられて各巻段から外され、コイル挿
入治具2のブレード1の対応する間隙にそれぞれ落し込
まれる。
ところで、上記コイル挿入装置の上部における電線9
の導入部分は、例えば第8図に示すように構成されてい
る。第8図において、11′は、巻枠支軸4の軸方向移動
を許容しつつ回転を固定するように連設された固定軸で
あり、12は、フライヤ10を支持しそれと一体に回転する
フライヤ支持筒である。固定軸11′は、フライヤ支持筒
12内にベアリング13を介して回転自在に挿通されてい
る。フライヤ支持筒12は、その上部をフレーム14にベア
リング15を介して回転自在に保持されている。フライヤ
支持筒12の上端部は、電線導入筒16をなしている。この
電線導入筒16は、固定軸11′の上方に固定軸11′と同心
的に設けられており、フレーム14に取付けられたガイド
リール17を介して電線9が導入されるようになってい
る。電線9は、フライヤ支持筒12の側方に形成されたガ
イド孔18を通して下方に導かれる。フライヤ支持筒25の
上部には、外周3箇所に突出した3つの軸受け部19(第
8図においては、そのうちの一つが示されている)が形
成されており、この軸受け部19にベアリング20を介して
回転軸21が挿通されている。そして、回転軸21の両端部
には、第1遊星ギヤ22および第2遊星ギヤ23が固着され
ている。第1遊星ギヤ22は、フレーム14に固着された第
1太陽ギヤ24と噛合し、第2遊星ギヤ23は、固定軸11′
の上端部に固着された第2太陽ギヤ25と噛合している。
第1太陽ギヤ24および第2太陽ギヤ25の歯数は同一とさ
れ、第1遊星ギヤ22および第2遊星ギヤ23の歯数は同一
とされている。
したがって、第1遊星ギヤ22および第2遊星ギヤ23
は、フライヤ支持筒12の回転に伴なって軸受け部19と共
に軸の回りを回転し、それぞれが噛合している第1太陽
ギヤ24および第2太陽ギヤ25の回りを自転しつつ公転す
ることになる。しかし、第1太陽ギヤ24および第2太陽
ギヤ25の歯数が同一とされ、第1遊星ギヤ22および第2
遊星ギヤ23の歯数が同一とされているので、第1太陽ギ
ヤ24および第2太陽ギヤ25は、第1遊星ギヤ22および第
2遊星ギヤ23を介して同一の回転運動を行なうことにな
る。そして、第1太陽ギヤ24がフレーム14に固着されて
いるので、第2太陽ギヤ25も固定されることになり、そ
れによって固定軸11′が固定される。このようにして、
固定軸11′により巻枠支軸4(第7図)を回り止めする
ことができる。
コイル巻線装置において、巻枠支軸4の回り止めのた
め、上記のような複雑な構造が要求されるのは、導入さ
れた電線9がフライヤ支持筒12と共に回転するため、フ
ライヤ支持筒12の内部に配置された巻枠支軸4あるいは
それに連設された固定軸1′を外部から直接支持できな
いためである。
しかしながら、上記従来の巻枠支軸4の回り止め構造
においては、第1太陽ギヤ24と第1遊星ギヤ22、および
第1太陽ギヤ25と第2遊星ギヤ23の噛合によって固定軸
11′が固定されるので、当然のことながらギヤのバック
ラッシによるガタが生じる。しかも、固定軸11′に固着
された第2太陽ギヤ25は、その取付け位置の関係から径
を大きくすることに限度があり、歯数も充分多くするこ
とができないので、上記バックラッシは無視できない大
きさとなっている。そして、バックラッシによる固定軸
11′のガタは、巻枠支軸4に伝達されて巻枠6、7の位
置精度を低下させ、巻線ミスの原因となることもあっ
た。さらに、フライヤ支持筒12の高速回転により、各ギ
ヤが摩耗しやすく、耐久性を低下させる原因ともなって
いた。
「発明の目的」 本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、巻枠
支軸をより確実に回り止めすることができ、しかも耐久
性に優れたコイル巻線装置を提供することにある。
「発明の構成」 上記目的を達成するため、本発明のコイル巻線装置の
1つは、 下端部にフライヤが固着され、上端部外周および中間
部外周をフレームに挿通支持されたフライヤと、 このフライヤ支持筒の内周に挿入され、下端部にプッ
シャが取付けられたプッシャ支持筒と、 第1可動フレームに挿通支持され、前記フライヤ支持
筒の外周を囲むと共に、前記フライヤ支持筒の軸方向に
形成されたスリットを通して、前記プッシャ支持筒に連
結された第1リングと、 前記フライヤ支持筒の内周に挿入され、下端部に支持
板を介して一対の巻枠が取付けられ、上端部にスプライ
ン孔が穿設された巻枠支軸と、 この巻枠支軸の上端部外周に装着された第2リング
と、 前記フライヤ支持筒の外周に装着され、前記スリット
を通して前記第2リングに連結されると共に、第2可動
フレームに挿通支持された第3リングと、 下端部が前記巻枠支軸のスプライン孔に挿入され、上
端部に中心軸が固着された固定軸と、 前記フライヤ支持筒の上端部に固着され、中心部に前
記固定軸の中心軸が挿入された回転輪と、 この回転輪の外周部の一箇所に軸方向に貫通して装着
された電線ガイド筒と、 前記回転輪上の前記電線ガイド筒から離れる方向に偏
心した位置に枢着され、外周に複数のコロが取付けられ
た内輪と、 前記内輪との前記中心軸とを連結する複数の平行リン
クと、 前記内輪の外周に配置されて、前記フレームに固定さ
れ、前記内輪のコロの同数の円弧状凹部が内周に形成さ
れた外輪とを備え、 前記円弧状凹部は、前記内輪が自転をせずに前記回転
輪の中心を中心として公転するとき、前記コロが描く外
周軌道に沿った円弧をなし、 前記円弧状凹部に、前記内輪のコロのいずれか複数の
ものが常時当接していることを特徴とする。
本発明のコイル巻線装置のもう1つは、 下端部にフライヤが固着され、上端部外周および中間
部外周をフレームに挿通支持されたフライヤ支持筒と、 このフライヤ支持筒の内周に挿入され、下端部にプッ
シャが取付けられたプッシャ支持筒と、 第1可動フレームに挿通支持され、前記フライヤ支持
筒の外周を囲むと共に、前記フライヤ支持筒の軸方向に
形成されたスリットを通して、前記プッシャ支持筒に連
結された第1リングと、 前記フライヤ支持筒の内周に挿入され、下端部に支持
板を介して一対の巻枠が取付けられ、上端部にスプライ
ン孔が穿設された巻枠支軸と、 この巻枠支軸の上端部外周に装着された第2リング
と、 前記フライヤ支持筒の外周に装着され、前記スリット
を通して前記第2リングに連結されると共に、第2可動
フレームに挿通支持された第3リングと、 下端部が前記巻枠支軸のスプライン孔に挿入され、上
端部に中心軸が固着された固定軸と、 前記フライヤ支持筒の上端部に固着され、中心部に前
記固定軸の中心軸が挿入された回転輪と、 この回転輪の外周部の一箇所に軸方向に貫通して装着
された電線ガイド筒と、 前記回転輪上の前記電線ガイド筒から離れる方向に偏
心した位置に枢着され、外周に複数のコロが取付けられ
た内輪と、 前記中心軸の外周に固着されて、前記内輪の内周に挿
入され、前記内輪のコロと同数の円弧状凹部が外周に形
成されたギヤと、 前記内輪の外周に配置されて、前記フレームに固定さ
れ、前記内輪のコロと同数の円弧状凹部が内周に形成さ
れた外輪とを備え、 前記ギヤの円弧状凹部と、前記外輪の円弧状凹部と
は、前記内輪が自転をせずに前記回転輪の中心を中心と
して公転するとき、前記コロが描く外周軌道に沿った円
弧をなし、 前記それぞれの円弧状凹部に、前記内輪のコロのいず
れか複数のものが常時当接していることを特徴とする。
本発明のコイル巻線装置によれば、フライヤ支持筒が
回転すると、その上端部に固着された回転輪が回転す
る。そして、回転輪の中心から偏心した位置に枢着され
た内輪が、回転輪の中心を中心として公転する。しか
し、内輪のコロは、いずれか複数のものが常時外輪の円
弧状凹部に当接しているので、内輪は、回転輪の中心を
中心として公転はしても自転することができない。この
とき、外輪の円弧状凹部は、内輪のコロが描く外周軌道
に沿った円弧をなすので、外輪の円弧状凹部によって内
輪の公転が妨げられることはない。
そして、本発明の1つによれば、巻枠支軸にスプライ
ン嵌合する固定軸に固着された中心軸が、上記の内輪に
複数の平行リングによって連結されているので、中心軸
は、内輪の自転と同位相の回転角を有する(互いに平行
状態を保つ)ことになる。その結果、内輪が外輪に規制
されて自転できないので、中心軸も自転することができ
ず、固定軸の回転を規制して、巻枠支軸を回転に対して
固定することができる。
また、本発明のもう1つによれば、巻枠支軸にスプラ
イン嵌合する固定軸に固着された中心軸にギヤが固着さ
れており、このギヤの外周の円弧状凹部に、内輪のコロ
のいずれか複数のものが常時当接しているので、中心軸
は、内輪に対して回転することができない。その結果、
内輪が外輪に規制されて自転できないので、中心軸も自
転することができず、固定軸の回転を規制して、巻枠支
軸を回転に対して固定させることができる。なお、上記
ギヤ外周の円弧状凹部は、内輪のコロが描く外周軌道に
沿った円弧をなすので、ギヤによって内輪の公転が妨げ
られることはない。
このような本発明のコイル巻線装置によれば、内輪の
コロの複数のものが常時外輪の円弧状凹部に当接するの
で、バックラッシが生じることはなく、巻枠支軸のガタ
をなくすことができる。また、円弧状凹部とコロとの当
接においては、ギヤの噛合に比べて摩耗が極めて少なく
なるので、装置の耐久性も高めることができる。
「発明の実施例」 第1図ないし第4図には、本発明によるコイル巻線装
置の一実施例が示されている。図中、第7図および第8
図と実質的に同一部分には同符号を付し、その説明を簡
略化することにする。
第4図に示すように、フライヤ10を支持するフライヤ
支持筒12は、その上端部をベアリング15を介して、フレ
ーム14に回転自在に保持され、また、その中間部をベア
リング31を介してフレーム32に回転自在に保持されてい
る。フライヤ支持筒12の中間部外周には、駆動ギヤ33が
固着され、図示しないモータにより回転駆動されるよう
になっている。また、フライヤ支持筒12の上端部には、
回転軸34が固着されており、フライヤ支持筒12と共に回
転するようになっている。
一方、フライヤ支持筒12の内周に位置するプッシャ支
持筒3は、その下端部にベアリング35を介してプッシャ
11を支持している。また、プッシャ支持筒3の上端部は
第1リング36に固着されている。この場合、第1リング
36は、フライヤ支持筒12の外周に装着されているが、フ
ライヤ支持筒12に形成された軸方向に延びるスリット37
を介してフライヤ支持筒12内に入り込み、プッシャ支持
筒3に固着されている。さらに、第1リング36は、ベア
リング38を介して第1可動フレーム39に保持されてい
る。したがって、第1可動フレーム39が図示しない駆動
機構により第4図中矢印Aで示す如く移動すると、ベア
リング38および第1リング36を介してプッシャ支持筒3
が上下動し、それによってプッシャ11も上下動する。
プッシャ支持筒3の内部に位置する巻枠支軸4は、そ
の下端部に支持板5を介して一対の巻枠6、7を支持し
ている。また、巻枠支軸4の上端部中心には、スプライ
ン孔40が穿設されており、このスプライン孔40に、固定
軸11′の下端部がスプライン係合して挿入されている。
したがって、固定軸11′は、巻枠支軸4の軸方向移動を
許容しつつ巻枠支軸4の回り止めを行なうようになって
いる。固定軸11′の上端部には、中心軸41が固着されて
いる。中心軸41は、フライヤ支持筒12と共に回転する回
転軸34の中心孔に挿入されている。また、巻枠支軸4の
上端部外周は、ベアリング42を介して第2リング43に保
持されている。第2リング43は、フライヤ支持筒12の外
周に装着された第3リング44とスリット37を介して連結
されている。さらに、第3リング44の外周は、ベアリン
グ45を介して第2可動フレーム46に保持されている。し
たがって、第2可動フレーム46が第4図中矢印B方向に
移動すると、ベアリング45、第3リング44、第2リング
43およびベアリング42を介して巻枠支軸が上下動し、そ
れに伴なって一対の巻枠6、7が上下動するようになっ
ている。
電線9は、電線導入筒16を通った後、回転輪37の外周
一部に軸方向に貫通されて設けられた電線ガイド筒47を
通り、さらに第3リング44のガイド孔48、第1リング36
のガイド孔49、フライヤ支持筒12のガイド孔50を通って
リール51に至り、フライヤ10の先端から繰出されるよう
になっている。
本発明の特徴とする部分は、フライヤ支持筒12と共に
回転する回転輪34の回転に対して中心軸41を固定し、そ
れによって固定軸11′を介して巻枠支軸4を回り止めす
る構造にある。次に、この構造を特に第1図、第2図お
よび第3図を参照して説明する。
第1図に示すように、回転輪34の外周部の一箇所に
は、電線ガイド筒47が軸方向に貫通して取付けられてい
る。回転輪34の上面には、電線ガイド筒47に対して離れ
る方向に偏心した環状リブ52が形成されている。回転輪
34の中心孔53には、中心軸41が挿入されている。内輪54
は、外周に複数のコロ55が取付けられており、下面には
円形の凹部56が形成され、この円形の凹部56が回転輪34
の環状リブ52に嵌合して、回転輪34上の偏心した位置に
回動自在に装着されている。また、第2図に示すよう
に、中心軸41は、3つの平行リンク57によって内輪56に
連結されており、内輪54の自転と同位相の回転角を有す
るように連係されている。さらに、内輪54は、外輪58に
遊嵌されている。外輪58は、フレーム14に固定され(第
4図参照)、外輪58の中心は、回転輪34と軸心と同一に
されている。そして、外輪58の内周には、内輪54のコロ
55に対応する円弧状凹部59が形成されている。
この円弧状凹部59は、第3図に示すように、内輪54が
自転をせずに回転輪34の中心Pに対して公転するとき、
対応するコロ55が描く外周軌道Fに沿った円弧をなして
いる。そして、内輪34のコロ55のうち、いずれか複数の
もの(第3図の状態ではコロ55a,55b,55c,55d)が、外
輪58の円弧状凹部59に常時当接するようになっている。
なお、外輪58の円弧状凹部59に当接するコロ55は、内輪
34の公転に伴って順次交代するので、コロ55は、外輪58
の円弧状凹部59に経時的に当接する。また、外輪58の円
弧状凹部59に当接しているコロ55と反対側に位置する部
分においては、内輪54外周と外輪58内周との間に、電線
ガイド筒47が通過可能な間隙が形成されるようになって
いる。
次に、この回り止め構造の作用を説明すると、第3図
に示すように、回転輪34は、フライヤ支持筒12の回転に
伴ない点Pを中心にして回転運動をする。一方、内輪54
の中心点Qは、点Pに対して偏心しているため、内輪54
は、図中矢印Cで示す如く点Pの回りを公転する。
一方、内輪54の一部のコロ55a、55b、55c、55dは、外
輪58の対応する円弧状凹部59にそれぞれ当接されてい
る。このため、点Qを中心とする図中矢印D方向の回転
はコロ55c、55dによって規制され、点Qを中心とする図
中矢印E方向の回転はコロ55a、55bによって規制され
る。したがって、内輪54の点Qを中心とする回転、すな
わち自転は、外輪58が固定されている以上制止されるこ
とになる。また、内輪54が点Pの回りを公転しても、隣
接するコロ55が次々に外輪58の対応する円弧状凹部59に
当接していくので、上記の関係はかわらず、結局内輪54
は、点Pの回りを公転するが、点Qを中心とする自転は
しない状態が維持される。
なお、このときコロ55の軌跡は、図中矢印Fで示すよ
うになり、コロ55は、外輪58の対応する円弧状凹部59に
沿って円運動をするだけなので、外輪58によって内輪54
の公転が妨げられることはない。さらに、外輪58の円弧
状凹部59に当接しているコロ55の反対側においては、内
輪54外周と外輪58外周との間に所定の間隙が設けられて
いるので、電線ガイド筒47は、この間隙を通って図中矢
印Gで示す如く移動することができる。
このように、内輪54の点Qを中心とする自転が制止さ
れると、平行リンク57を介して内輪54の自転に対して同
位相の回転角を有するように連係された中心軸41の回転
が制止され、中心軸41に連結された固定軸11′を介して
巻枠支軸4を回り止めすることができる。そして、この
構造では、複数のコロ55が常時外輪58の円弧状凹部59に
当接することにより、図中矢印D方向にもあるいは矢印
E方向にも回転しないので、バックラッシは理論上全く
なくなり、巻枠支軸4のガタ付きを殆どなくすことがで
きる。また、コロ55と円弧状凹部59との当接において
は、摩擦力は極めて軽減されるので、装置の耐久性も飛
躍的に向上させることができる。
第5図および第6図には、本発明のコイル巻線装置に
おいて、巻枠支軸4の回り止め構造を変えた他の実施例
が示されている。
この実施例は、上記実施例と実質的に同じであるが、
中心軸41を内輪54の自転に対して同位相の回転角を有す
るように連係させる構造が異なっている。すなわち、第
5図に示すように、中心軸41の上部外周にギヤ60が固着
され、ギヤ60の外周には、内輪54のコロ55のうちいずれ
か複数のものが常時当接する円弧状凹部61が形成されて
いる。この円弧状凹部61は、第6図に示すように、内輪
54が自転をせずに回転輪34の中心Pに対して公転すると
き、対応するコロ55が描く外周軌道Fに沿った円弧をな
している。その結果として、外輪58の円弧状凹部59と同
一半径の円弧からなり、コロ55に対応して同数形成され
ている。
そして、第6図に示す状態で、内輪54の一部のコロ55
e、55f、55g、55hは、ギヤ60の対応する円弧状凹部61に
それぞれ当接している。このため、ギヤ60の図中H方向
の回転は、コロ55g、55hによって規制され、ギヤ60の図
中I方向の回転は、コロ55e、55fによって規制される。
これによって、ギヤ60は、内輪54の自転に対して同位相
の回転角を有する状態、すなわち回転を制止させること
になり、ギヤ60に固着された中心軸41を固定することが
できる。内輪54が図中矢印Cで示す如く公転しても、隣
接するコロ55が次々に対応する円弧状凹部61に当接して
いくので、上記の状態は変わらず、中心軸41の回転を制
止した状態を維持することができる。なお、このときコ
ロ55の軌跡は、第6図中矢印Fで示すようになり、コロ
55は、外輪58及びギヤ60の対応する円弧状凹部59,61の
内周に沿って円運動をするだけなので、外輪58およびギ
ヤ60によって内輪54の公転が妨げられることはない。こ
の実施例においても、上記実施例と同様な効果を得るこ
とができる。
「発明の効果」 以上説明したように、本発明によれば、内輪のコロと
外輪の円弧状凹部との当接により巻枠支軸の回り止めを
行なうようにしたので、バックラッシをなくして巻枠支
軸のガタ付きを防止し、巻線精度を向上させることがで
きる。また、コロと円弧状凹部との当接においては、摩
擦力が極めて軽減されるので、装置の耐久性を飛躍的に
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例によるコイル巻線装置の巻枠
支軸回り止め構造部分を示す分解斜視図、第2図は同装
置における中心軸と内輪との連係構造を示す底面図、第
3図は同装置の巻枠支軸回り止め部分の平面断面図、第
4図は同装置の全体を示す縦断面図、第5図は本発明の
他の実施例によるコイル巻線装置の巻枠支軸回り止め構
造部分を示す分解斜視図、第6図は同装置の巻枠支軸の
回り止め構造部分の平面断面図、第7図は従来のコイル
巻線装置の一例を示す部分断面図、第8図は同装置の巻
枠支軸回り止め構造部分を示す部分断面図である。 図中、3はプッシャ支持筒、4は巻枠支軸、6は前方巻
枠、7は後方巻枠、9は電線、10はフライヤ、11はプッ
シャ、11′は固定軸、12はフライヤ支持筒、14はフレー
ム、34は回転輪、41は中心軸、47は電線ガイド筒、54は
内輪、55はコロ、57は平行リンク、58は外輪、59は円弧
状凹部、60はギヤ、61は円弧状凹部である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下端部にフライヤ(10)が固着され、上端
    部外周および中間部外周をフレーム(14,32)に挿通支
    持されたフライヤ支持筒(12)と、 このフライヤ支持筒(12)の内周に挿入され、下端部に
    プッシャ(11)が取付けられたプッシャ支持筒(3)
    と、 第1可動フレーム(39)に挿通支持され、前記フライヤ
    支持筒(12)の外周を囲むと共に、前記フライヤ支持筒
    (12)の軸方向に形成されたスリット(37)を通して、
    前記プッシャ支持筒(3)に連結された第1リング(3
    6)と、 前記フライヤ支持筒(12)の内周に挿入され、下端部に
    支持板(5)を介して一対の巻枠(6,7)が取付けら
    れ、上端部にスプライン孔(40)が穿設された巻枠支軸
    (4)と、 この巻枠支軸(4)と上端部外周に装着された第2リン
    グ(43)と、 前記フライヤ支持筒(12)の外周に装着され、前記スリ
    ット(37)を通して前記第2リング(43)に連結される
    と共に、第2可動フレーム(46)に挿通支持された第3
    リング(44)と、 下端部が前記巻枠支軸(4)のスプライン孔(40)に挿
    入され、上端部に中心軸(41)が固着された固定軸(1
    1′)と、 前記フライヤ支持筒(12)の上端部に固着され、中心部
    に前記固定軸(11′)の中心軸(41)が挿入された回転
    輪(34)と、 この回転輪(34)の外周部の一箇所に軸方向に貫通して
    装着された電線ガイド筒(47)と、 前記回転輪(34)上の前記電線ガイド筒(47)から離れ
    る方向に偏心した位置に枢着され、外周に複数のコロ
    (55)が取付けられた内輪(54)と、 前記内輪(54)と前記中心軸(41)とを連結する複数の
    平行リンク(57)と、 前記内輪(54)の外周に配置されて、前記フレーム(1
    4)に固定され、前記内輪(54)のコロ(55)と同数の
    円弧状凹部(59)が内周に形成された外輪(58)とを備
    え、 前記円弧状凹部(59)は、前記内輪(54)が自転をせず
    に前記回転輪(34)の中心(P)を中心として公転する
    とき、前記コロ(55)が描く外周軌道(F)に沿った円
    弧をなし、 前記円弧状凹部(59)に、前記内輪(54)のコロ(55)
    のいずれか複数のものが常時当接していることを特徴と
    するコイル巻線装置。
  2. 【請求項2】下端部にフライヤ(10)が固着され、上端
    部外周および中間部外周をフレーム(14,32)に挿通支
    持されたフライヤ支持筒(12)と、 このフライヤ支持筒(12)の内周に挿入され、下端部に
    プッシャ(11)が取付けられたプッシャ支持筒(3)
    と、 第1可動フレーム(39)に挿通支持され、前記フライヤ
    支持筒(12)の外周を囲むと共に、前記フライヤ支持筒
    (12)の軸方向に形成されたスリット(37)を通して、
    前記プッシャ支持筒(3)に連結された第1リング(3
    6)と、 前記フライヤ支持筒(12)の内周に挿入され、下端部に
    支持板(5)を介して一対の巻枠(6,7)が取付けら
    れ、上端部にスプライン孔(40)が穿設された巻枠支軸
    (4)と、 この巻枠支軸(4)の上端部外周に装着された第2リン
    グ(43)と、 前記フライヤ支持筒(12)の外周に装着され、前記スリ
    ット(37)を通して前記第2リング(43)に連結される
    と共に、第2可動フレーム(46)に挿通支持された第3
    リング(44)と、 下端部が前記巻枠支軸(4)のスプライン孔(40)に挿
    入され、上端部に中心軸(41)が固着された固定軸(1
    1′)と、 前記フライヤ支持筒(12)の上端部に固着され、中心部
    に前記固定軸(11′)の中心軸(41)が挿入された回転
    輪(34)と、 この回転輪(34)の外周部の一箇所に軸方向に貫通して
    装着された電線ガイド筒(47)と、 前記回転輪(34)上の前記電線ガイド筒(47)から離れ
    る方向に偏心した位置に枢着され、外周に複数のコロ
    (55)が取付けられた内輪(54)と、 前記中心軸(41)の外周に固着されて、前記内輪(54)
    の内周に挿入され、前記内輪(54)のコロ(55)と同数
    の円弧状凹部(61)が外周に形成されたギヤ(60)と、 前記内輪(54)の外周に配置されて、前記フレーム(1
    4)に固定され、前記内輪(54)のコロ(55)と同数の
    円弧状凹部(59)が内周に形成された外輪(58)とを備
    え、 前記ギヤ(60)の円弧状凹部(61)と、前記外輪(58)
    の円弧状凹部(59)とは、前記内輪(54)が自転をせず
    に前記回転輪(34)の中心(P)を中心として公転する
    とき、前記コロ(55)が描く外周軌道(F)に沿った円
    弧をなし、 前記それぞれの円弧状凹部(59,61)に、前記内輪(5
    4)のコロ(55)のいずれか複数のものが常時当接して
    いることを特徴とするコイル巻線装置。
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