JP2603107B2 - 鉄心加工性が優れ、磁気特性が優れた方向性電磁鋼板の絶縁皮膜形成方法 - Google Patents

鉄心加工性が優れ、磁気特性が優れた方向性電磁鋼板の絶縁皮膜形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は方向性電磁鋼板製造工程で付与される絶縁皮
膜形成方法に係り、鋼板のすべり性が良好で皮膜張力が
優れ、変圧器製造における鉄心の加工性が優れ、磁気特
性が優れた方向性電磁鋼板の絶縁皮膜形成方法に関す
る。
(従来の技術) 方向性電磁鋼板はSiを例えば2〜4%含有する珪素鋼
素材を熱延し、焼鈍して1回の冷延又は中間焼鈍をはさ
んで2回以上の冷延により最終板厚とし、次いで脱炭焼
鈍し、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布し、最終仕
上焼鈍を施してゴス方位をもつ2次再結晶粒を発達さ
せ、更にS,Nなどの不純物を除去すると共に、グラス皮
膜を形成する。次いで絶縁皮膜用のコーティング液を塗
布し、焼付けして絶縁皮膜が形成され、最終製品とされ
る。
このようにして製造される方向性電磁鋼板は、主とし
て電気機器、トランスなどの鉄心材料として使用される
もので、磁気特性が優れていることが望まれる。一方、
例えばトランス用の鉄心は方向性電磁鋼板のフープを連
続的に巻きほどいで通板し所定長さにシャーにて切断
後、鉄心巻加工機を通板して順次巻重ね或いは積重ねて
巻鉄心や積鉄心とされる。巻鉄心の場合には圧縮成型、
歪取焼鈍を経てレーシングと呼ばれる巻線作業を行って
トランスとされる。
この鉄心製造においては、例えば巻鉄心の場合、巻加
工、成型作業が円滑に行え、成型後の鋼板端面やラップ
等に凹凸が生ぜず、形状が優れていることが重要で、鋼
板表面の絶縁皮膜の潤滑性が良い事が必要である。又、
歪取焼鈍時の鋼板の表面皮膜同志の焼付がなく、レーシ
ング作業がスムーズに行えることは鉄心加工能率の向上
や焼付による歪の誘起や皮膜性能の劣化によりもたらさ
れる磁性の劣化を防止する意味で重要である。これらの
問題に対しては、方向性電磁鋼板表面の絶縁皮膜の性状
が大きな影響力をもっていることから、前記問題を改善
する絶縁皮膜を開発することは、加工性のみならず、ト
ランスの磁気特性を向上する上で望まれている。
ところで、方向性電磁鋼板の絶縁皮膜は、通常、最終
仕上焼鈍時にMgO等の焼鈍分離剤と鋼板表面のSiO2主体
の酸化膜との反応で形成されるグラス皮膜(Mg2SiO4:Fo
rsterite)と呼ばれる1次皮膜とその上に施されるリン
酸塩系の絶縁皮膜となる2次皮膜とからなる。
この絶縁皮膜処理剤としては鉄損の改善や磁気ひずみ
を改善するものとして特公昭53−28375号公報及び特公
昭50−79442号公報に開示されているものがあり、絶縁
皮膜のすべり性を改善するものとして特公62−60468号
公報記載の方法がある。特公昭53−28375号公報に開示
されている方法では、コロイド状シリカを主成分としバ
インダーとしてリン酸アルミニウムおよびクロム酸およ
びクロム酸塩の1種又は2種以上を添加したコーティン
グ液を塗布し乾燥後、800〜900℃の温度で焼付け処理を
行って張力付加性のある絶縁皮膜を形成する。これによ
ると、鉄損、磁気ひずみの改善効果が認められる。特開
昭50−79442号公報記載の方法では、コロイド状シリカ
と第1リン酸マグネシウムと、無水クロム酸、クロム酸
塩、重クロム酸塩の1種又は2種以上を含むコーティン
グ液を最終仕上焼鈍後の鋼板表面に塗布し、焼付けて絶
縁皮膜を形成する。これによっても鉄損、磁気ひずみの
改善が認められる。
特開昭61−41778号公報に開示されている方法では、
第1リン酸塩に粒子径8mμm以下の超微粒子コロイド状
シリカ、クロム酸、クロム酸塩の1種又は2種以上の混
合液を仕上焼鈍後の鋼板に処理焼付することにより、方
向性電磁鋼板表面に形成する絶縁皮膜のすべり性を改善
するものである。
近年、これらの絶縁皮膜の改善によって方向性電磁鋼
板の鉄損、磁気ひずみ、絶縁特性が改善されて来てお
り、それなりの効果は得られている。
しかし、方向性電磁鋼板を利用する変圧器等を製造す
るメーカーにおいては、鉄心を加工する際の鉄心加工成
型機の新鋭設備化、例えばトランコマシンによる鉄心加
工の自動化が進む今日では、前記改善された絶縁皮膜剤
を以てする以上に、加工上のトラブルの排除や磁性面等
の一層の改善が望まれているのが実情である。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は方向性電磁鋼板製造の最終工程で鋼板表面に
形成する絶縁皮膜の性状を改善することにより、皮膜の
潤滑性(すべり摩擦係数)が良好で鉄心製造時の加工性
が優れると共に皮膜の張力効果が大きく、鉄損改善効果
の優れる絶縁皮膜の形成を目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明の要旨とする処は下記のとおりである。
(1) 珪素鋼スラブを熱延後焼鈍し、1回または中間
焼鈍をはさむ2回以上の冷延により最終板厚とし、脱炭
焼鈍、焼鈍分離剤塗布の後、最終仕上焼鈍を行い、次い
で連続ライン中で絶縁皮膜剤処理とヒートフラットニン
グを行うに際して、炉内雰囲気ガスの水分量を10〜200m
g/として800〜900℃で焼付処理を行うことを特徴とす
る変圧器製造時の鉄心加工性が優れ、磁気特性が優れた
方向性電磁鋼板の絶縁皮膜形成方法。
(2) 重量比で第1リン酸カルシウムならびにクロム
酸カルシウムおよび/または重クロム酸カルシウムを合
計で4〜40%と、Al,Mg,Zn,Mn,Srから選ばれる第1リン
酸塩の1種又は2種以上を合計で60〜96%とよりなる混
合物、コロイド状シリカおよび無水クロム酸からなり、
その際前記混合物を、SiO2に換算した前記コロイド状シ
リカの重量の1.25〜2.50倍の割合で、無水クロム酸を、
SiO2に換算した前記コロイド状シリカの重量の0.1〜0.5
倍の割合で配合した絶縁皮膜剤をフォルステライト皮膜
を有する方向性電磁鋼板に塗布することを特徴とする前
項1記載の変圧器製造時の鉄心加工性が優れ、磁気特性
が優れた方向性電磁鋼板の絶縁皮膜形成方法。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者達は前記目的を達成すべく、方向性電磁鋼板
の絶縁皮膜処理方法について種々検討した。その結果、
高温で仕上焼鈍された方向性電磁鋼板表面に絶縁皮膜処
理剤を塗布後、焼付処理をするに際し、焼付炉内の雰囲
気ガスの水分量を10〜200mg/として800〜900℃で焼付
処理を行うことにより、絶縁皮膜形成後の鋼板の潤滑性
が著しく改善できると共に絶縁皮膜の張力が増大して鉄
損改善効果が高められることを見出した。更に絶縁皮膜
剤として、第1リン酸カルシウムならびにクロム酸カル
シウムおよび/または重クロム酸カルシウムと、Al,Mg,
Zn,Mn,Srから選ばれる第1リン酸塩の1又は2種以上と
の混合物と、コロイド状シリカと、無水クロム酸とを配
合した液を塗布し、前記水分量の雰囲気中で焼付処理を
することによって潤滑性、磁気特性が飛躍的に向上でき
ることが判った。
次に実験データにもとづき詳述する。
重量%でC;0.074%,Si;3.15%.Mn;0.068%,S;0.024
%,酸可溶Al;0.031%,Ni;0.0080%、残部Feよりなる珪
素鋼スラブを公知の方法で熱延し、焼鈍後、冷延して最
終板厚0.295mmとした。次いで脱炭焼鈍、焼鈍分離剤塗
布の後1200℃×20Hrの最終仕上焼鈍を行い、グラス皮膜
を形成した。次に余剰の焼鈍分離剤を水洗により除去
後、加圧状態で900℃×4Hrのコイルセット除去と歪取り
のための焼鈍を行った。次に2%H2SO4,60℃×10秒間の
表面活性化のための軽酸洗処理を行い出発材とした。こ
の鋼板に50%重リン酸アルミニウム(Al(H2PO4)5
0ml、20%コロイド状シリカ110ml、無水クロム酸8gの配
合比率からなるコーティング剤を焼付後の皮膜量で5g/m
2の割合になるように塗布し、焼付炉内の雰囲気ガス中
の水分量を第1表に示すように変更し、870℃×60秒間
焼付けた。
この焼付後の鋼板からサンプルを切出し、第1図に示
す様な方法(A法)で皮膜のすべり摩擦係数を測定し
た。
即ち、はさみ板1−1,1−2間にサンプル2をおき、
重錘3にて荷重を与え、サンプル2をひき出す力F′を
バネ計り4で測定し、すべり摩擦係数 により求めた。
さらに、絶縁皮膜上を一定荷重を加えた鋼球をすべら
せ、その鋼球のうける抵抗値を測定し(B法)、表面の
すべり性を調査すると共に、絶縁皮膜表面の疵の状況を
調査した。
また、同様にして焼付処理したサンプルについて焼付
処理後の磁性を測定した。結果を第1表に示す。
第1表に示す如く、雰囲気ガス中に水分添加しない場
合に比較し、20〜150mg/の水分量を添加したものは、
何れもA法によるすべり摩擦係数が良好で磁性改善効果
が大きい傾向が見られた。またB法によるすべり性につ
いても同様にして顕著な差が見られた。このB法による
テスト後のSEMによる表面観察結果でも、水分を添加し
た雰囲気で焼付処理したものは、表面疵の発生が少な
く、すべり摩擦係数の測定結果を裏づける結果が見られ
た。
次に、本発明の絶縁皮膜剤の焼付方法について述べ
る。
本発明の請求項1の発明では方向性電磁鋼板の絶縁皮
膜剤の塗布焼付に際し、雰囲気ガスの水分量を10〜200m
g/とし、800〜900℃で焼付処理を行うものである。
請求項2の発明では、請求項1記載の方法による絶縁
皮膜の処理焼付に際し、絶縁皮膜処理剤として、重量比
で第1リン酸カルシウムならびにクロム酸カルシウムお
よび/または重クロム酸カルシウムを合計で4〜40%
と、Al,,Mg,Zn,Mn,Srから選ばれる第1リン酸塩の1種
又は2種以上を合計で60〜96%とよりなる混合物、コロ
イド状シリカおよび無水クロム酸からなり、その際前記
混合物を、SiO2換算した前記コロイド状シリカの重量の
1.25〜2.50倍の割合で、無水クロム酸を、SiO2に換算し
た前記コロイド状シリカの重量の0.1〜0.5倍の割合で配
合した絶縁皮膜剤を塗布焼付するものである。
次に本発明における限定理由をのべる。
本発明においては第1に絶縁皮膜処理剤の焼付処理に
おける雰囲気ガス中の水分量をコントロールすることが
ポイントである。雰囲気ガスの種類としてはN2,N2+H2,
Ar及びN2,Arと空気との混合ガス等が用いられる。これ
らのガス中への水分量の添加が10mg/未満ではすべり
性改善、皮膜張力の改善効果が弱く、200mg/超だと使
用する雰囲気ガスの種類によっては、酸化が生じて変色
が生ずる。好ましくはN290〜98%+H22〜10%の雰囲気
であり、水分量として最も好ましい範囲は20〜150mg/
である。第2図に示す如く、10〜200mg/の範囲ではす
べり摩擦係数、皮膜張力とも水分添加をしない雰囲気で
焼付処理をしたものに比し、大幅な改善が達成される。
第2に本発明において適用される絶縁皮膜剤としては
コロイド状シリカを主成分とし、バインダーとしてリン
酸塩、クロム酸カルシウム、重クロム酸カルシウム、無
水クロム酸等を配合した張力付与型の処理剤が用いられ
る。
本発明においては、絶縁皮膜処理液のバインダーとな
るリン酸塩中に、リン酸カルシウム、クロム酸カルシウ
ム、重クロム酸カルシウムを一定量配合するのがポイン
トとなる。このリン酸カルシウムとしては、例えば第1
リン酸カルシウムCa(H2PO4が用いられ、クロム酸
カルシウム塩としてはクロム酸カルシウムCaCrO4、重ク
ロム酸カルシウムCaCr2O7等が用いられる。
これらの化合物が全リン酸塩中に占める割合が4%未
満では絶縁皮膜自体の潤滑性(すべり摩擦係数)改善効
果がなく、40%超になると本発明の焼付処理を適用して
も皮膜張力による磁性改善効果が減少するため好ましく
ない。最も好ましい範囲は6〜20%である。
コロイド状シリカは皮膜の熱膨張率を小さくし、鋼板
に張力を付与し、鉄損、磁歪を改善するものである。全
リン酸塩に対するコロイド状シリカ量の配合は重要で、
全リン酸塩単位重量部当りコロイド状シリカはSiO2に換
算して0.8〜0.4重量部であることが必要である。これは
SiO2に換算した前記コロイド状シリカの重量の1.25倍未
満或いは2.50倍超となる前記全リン酸塩の配合割合とな
ると皮膜張力による鉄損、磁歪改善効果がなくなるから
である。
又、皮膜のすべり摩擦係数を高める上では特開昭61−
41778号公報記載のようにコロイド状シリカとして粒子
径8mμm以下の超微粒子のものを使用すれば、相乗効果
により、更に大きな改善効果が得られる。
無水クロム酸はリン酸塩中のフリーのリン酸を安定化
して絶縁皮膜形成後の吸湿作用を防止するためのもので
ある。無水クロム酸の添加量としては、SiO2に換算した
前記コロイド状シリカの重量の0.1〜0.5倍となる配合割
合とする。0.1倍未満では吸湿により皮膜のベタツキが
発生し、0.5倍超と多すぎるの余剰のCrO3による吸湿に
よってこの場合もベタツキの原因となる。
請求項2記載の発明の如く、絶縁皮膜処理剤組成を特
定したのは、請求項1記載の方法の焼付条件との組合せ
により、相乗的に著しい効果を生み出せるからである。
請求項1記載の方法の適用にあたっては前述の如く通常
のコロイド状シリカを主成分とし、リン酸塩をバインダ
ーとする張力付与型の絶縁皮膜処理剤であれば問題ない
ことはいうまでもない。
次に本発明により形成される皮膜により鉄心の加工性
と磁気特性が改善される理由をのべる。
本発明のようにコロイド状シリカを主成分とし、バイ
ンダーとしてリン酸塩を使用する張力付与型絶縁皮膜剤
を塗布し、焼付処理を行うと皮膜のすべり摩擦係数を著
しく向上させることができる。これは焼付処理時の雰囲
気ガスをウェット気味にすることにより、形成される皮
膜表層部に潤滑性の良いリン酸塩成分を濃化させるこ
と、また、これによりグラス皮膜や鋼板地鉄へのPの拡
散反応を抑制することで表面に緻密で潤滑性の良い絶縁
皮膜を形成するからである。この潤滑性の良い皮膜の効
果によって前述の様に巻加工、レーシング加工等の作業
性を高め、鉄心加工性を改善できるものである。
更に第2の効果として雰囲気ガスをウェットとした状
態では絶縁皮膜の張力を向上し、鉄損改善効果を高め
る。これには2つの理由があるものと思われる。1つは
絶縁皮膜自体、従来の焼付法では生じやすいリン酸塩分
の分解による雰囲気ガス中への気散や、グラス皮膜、地
鉄への拡散による局所的な絶縁皮膜の劣化現象(ポーラ
ス化)を抑えて緻密化できること、もう1つは従来焼付
で生じるリン酸塩中のP分のグラス皮膜への拡散による
グラス皮膜の浸食による劣化を防止する効果である。こ
れによりグラス皮膜の張力を劣化することなく絶縁皮膜
の張力を向上でき、鉄損を向上させるものと思われる。
請求項2記載の方法では、絶縁皮膜剤自体によるすべり
性の改善効果が更に付加増大され、相乗効果を生みだす
ものである。
次に実施例にもとづいて述べる。
(実施例1) 方向性電磁鋼板(厚み0.23mm)の最終仕上焼鈍後のグ
ラス皮膜形成後のコイルを分割し、表面の余剰焼鈍分離
剤を水洗と軽酸洗で除去し、グラス皮膜を残したのち、
第2表に示す組成の絶縁皮膜処理剤を塗布し、第3表に
示す雰囲気ガス中で850℃×30秒間0.5kg/mm2の張力下で
焼付処理を行った。
この鋼板からサンプルを切出し磁気特性のすべり摩擦
係数を調査すると共に、通称トランコマシンと呼ばれる
連続式巻鉄心成型機で加工試験を行った。次いで歪取焼
鈍を行った後巻線作業を行い加工性を評価した。結果を
第3表に示す。
(発明の効果) 本発明によれば、鋼板のすべり性が良好で皮膜張力が
優れ、変圧器製造における鉄心加工性と磁気特性の優れ
た方向性電磁鋼板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は皮膜の潤滑性(すべり摩擦係数)を測定する方
法を示す図、第2図は雰囲気ガス中の水分量と皮膜の潤
滑性(すべり摩擦係数)及び皮膜張力との関係を示す図
である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】珪素鋼スラブを熱延後焼鈍し、1回または
    中間焼鈍をはさむ2回以上の冷延により最終板厚とし、
    脱炭焼鈍、焼鈍分離剤塗布の後、最終仕上焼鈍を行い、
    次いで連続ライン中で絶縁皮膜剤処理とヒートフラット
    ニングを行うに際して、炉内雰囲気ガスの水分量を10〜
    200mg/として800〜900℃で焼付処理を行うことを特徴
    とする変圧器製造時の鉄心加工性が優れ、磁気特性が優
    れた方向性電磁鋼板の絶縁皮膜形成方法。
  2. 【請求項2】重量比で第1リン酸カルシウムならびにク
    ロム酸カルシウムおよび/または重クロム酸カルシウム
    を合計で4〜40%と、Al,Mg,Zn,Mn,Srから選ばれる第1
    リン酸塩の1種又は2種以上を合計で60〜96%とよりな
    る混合物、コロイド状シリカおよび無水クロム酸からな
    り、その際前記混合物を、SiO2に換算した前記コロイド
    状シリカの重量の1.25〜2.50倍の割合で、無水クロム酸
    を、SiO2に換算した前記コロイド状シリカの重量の0.1
    〜0.5倍の割合で配合した絶縁皮膜剤をフォルステライ
    ト皮膜を有する方向性電磁鋼板に塗布することを特徴と
    する請求項1記載の変圧器製造時の鉄心加工性が優れ、
    磁気特性が優れた方向性電磁鋼板の絶縁皮膜形成方法。
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