JP2598107Y2 - 真空誘導溶解炉 - Google Patents
真空誘導溶解炉Info
- Publication number
- JP2598107Y2 JP2598107Y2 JP1993059178U JP5917893U JP2598107Y2 JP 2598107 Y2 JP2598107 Y2 JP 2598107Y2 JP 1993059178 U JP1993059178 U JP 1993059178U JP 5917893 U JP5917893 U JP 5917893U JP 2598107 Y2 JP2598107 Y2 JP 2598107Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- melting furnace
- induction melting
- molten metal
- mold
- crucible
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
- Crucibles And Fluidized-Bed Furnaces (AREA)
- Furnace Charging Or Discharging (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この考案は真空中又は不活性ガス
雰囲気中で、誘導加熱によって、何れも高純度の半導体
用金属、ＴｉやＺｒなど酸素、窒素又は炭素と反応し易
い金属、およびＷ、Ｍｏ、Ｔａ、Ｎｂなど高融点金属と
それらの合金の溶解に適した真空誘導溶解炉に関し、特
に出湯される溶融金属を複数個の小さな鋳型に分鋳する
際、それぞれの鋳型に等しい量の溶湯を供給し、さら
に、温度低下により溶湯が回収不可能な部分に固着する
ことなどによる歩留まり低下を防止するための分鋳型真
空誘導溶解炉の改良に関する。
雰囲気中で、誘導加熱によって、何れも高純度の半導体
用金属、ＴｉやＺｒなど酸素、窒素又は炭素と反応し易
い金属、およびＷ、Ｍｏ、Ｔａ、Ｎｂなど高融点金属と
それらの合金の溶解に適した真空誘導溶解炉に関し、特
に出湯される溶融金属を複数個の小さな鋳型に分鋳する
際、それぞれの鋳型に等しい量の溶湯を供給し、さら
に、温度低下により溶湯が回収不可能な部分に固着する
ことなどによる歩留まり低下を防止するための分鋳型真
空誘導溶解炉の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、真空中又は不活性ガス雰囲気下に
おいて、前述した各種の被溶解金属を溶解し、幾つかの
小鋳型に分鋳する真空誘導溶解炉としては、以下に記載
する２種類のものが使用されていた。第１の装置は誘導
溶解炉を傾動して個々の鋳型に直接鋳込むものである。
第２の装置は誘導溶解炉と鋳型の間に、鋳型１個当りの
容量より大きな容量の加熱装置を付属した貯湯部を設け
た小出しルツボを設置し、この小出しルツボを傾動して
複数の鋳型に出湯するものである。何れの場合にも、複
数個の鋳型を載せたタ−ンテ−ブルが誘導溶解炉の出湯
口の前方に配置され、真空容器外からこれらを操作して
運転される。第１の装置では、作業者が真空容器に付属
した覗き窓を通して鋳型に鋳込まれる状況を観察しなが
ら、誘導溶解炉を傾動して個々の鋳型に溶湯を供給す
る。第２の装置では、誘導溶解炉から、１個の鋳型の容
量より多い量の溶湯をまず小出しルツボに供給し、その
後小出しルツボを傾動して個々の鋳型に溶湯を供給する
が、これらの操作も作業員が第１の装置の場合と同様
に、真空容器外から監視しながら行う。
おいて、前述した各種の被溶解金属を溶解し、幾つかの
小鋳型に分鋳する真空誘導溶解炉としては、以下に記載
する２種類のものが使用されていた。第１の装置は誘導
溶解炉を傾動して個々の鋳型に直接鋳込むものである。
第２の装置は誘導溶解炉と鋳型の間に、鋳型１個当りの
容量より大きな容量の加熱装置を付属した貯湯部を設け
た小出しルツボを設置し、この小出しルツボを傾動して
複数の鋳型に出湯するものである。何れの場合にも、複
数個の鋳型を載せたタ−ンテ−ブルが誘導溶解炉の出湯
口の前方に配置され、真空容器外からこれらを操作して
運転される。第１の装置では、作業者が真空容器に付属
した覗き窓を通して鋳型に鋳込まれる状況を観察しなが
ら、誘導溶解炉を傾動して個々の鋳型に溶湯を供給す
る。第２の装置では、誘導溶解炉から、１個の鋳型の容
量より多い量の溶湯をまず小出しルツボに供給し、その
後小出しルツボを傾動して個々の鋳型に溶湯を供給する
が、これらの操作も作業員が第１の装置の場合と同様
に、真空容器外から監視しながら行う。
【０００３】
【考案が解決しようとする課題】第１の装置では、用意
した鋳型の数に相当する量の溶湯を誘導溶解炉で溶解す
るが、個々の鋳型への溶湯が溢れてこぼれることや量を
不足させることなく、誘導溶解炉を傾動操作することは
困難であり鋳込まれる量にバラツキが生じ易い。第２の
装置では、図３の断面立面図に示されるように、加熱装
置２を備えた小出しルツボ１を設けることにより、第１
の装置で生じる上記の欠点は大きく改善されるが、溶湯
を受ける受湯部３や、傾動軸４により傾動して鋳型に注
湯するための出湯部５は、それぞれ加熱装置から離れて
いるため温度が低くなり冷却され易く、このため溶湯が
凝固して供給量の不足を招いたり、凝固付着により受湯
部と出湯部の形状変化を招き溶湯をこぼしてしまう場合
があった。本考案は、このような複数の鋳型を設けた真
空誘導溶解装置において生じる溶湯供給量のバラツキを
低くして、歩留まりを改善し、容易で確実に一定量の溶
湯を複数の鋳型に供給し、かつ溶湯のロスを少なくする
ための、真空誘導溶解装置を提供することを目的とする
ものである。
した鋳型の数に相当する量の溶湯を誘導溶解炉で溶解す
るが、個々の鋳型への溶湯が溢れてこぼれることや量を
不足させることなく、誘導溶解炉を傾動操作することは
困難であり鋳込まれる量にバラツキが生じ易い。第２の
装置では、図３の断面立面図に示されるように、加熱装
置２を備えた小出しルツボ１を設けることにより、第１
の装置で生じる上記の欠点は大きく改善されるが、溶湯
を受ける受湯部３や、傾動軸４により傾動して鋳型に注
湯するための出湯部５は、それぞれ加熱装置から離れて
いるため温度が低くなり冷却され易く、このため溶湯が
凝固して供給量の不足を招いたり、凝固付着により受湯
部と出湯部の形状変化を招き溶湯をこぼしてしまう場合
があった。本考案は、このような複数の鋳型を設けた真
空誘導溶解装置において生じる溶湯供給量のバラツキを
低くして、歩留まりを改善し、容易で確実に一定量の溶
湯を複数の鋳型に供給し、かつ溶湯のロスを少なくする
ための、真空誘導溶解装置を提供することを目的とする
ものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本考案では、誘導炉と鋳
型との間に外周に断熱保温のヒ−タを設け、内壁の所定
の位置に段部を設け、更にルツボ底部に出湯***を設け
た小出しルツボを固定することにより上記の課題を解決
した。
型との間に外周に断熱保温のヒ−タを設け、内壁の所定
の位置に段部を設け、更にルツボ底部に出湯***を設け
た小出しルツボを固定することにより上記の課題を解決
した。
【０００５】
【作用】誘導溶解炉を傾動して溶湯を小出しルツボに注
湯すると、小出しルツボ底部の***から溶湯が一定割合
で少量づつ下の鋳型へ流下すると共に、ルツボ内の溶湯
レベルは上昇しながら溜って、内壁の段部に達する。誘
導溶解炉の傾動速度を一定にすれば、溶湯が小出しルツ
ボの段部に達する時間は一定であり、従ってこの間に底
部の***から下の鋳型へ流下する溶湯の量も一定であ
る。そこで予めこの流下量を算出しておき、１個の鋳型
への所要注湯量から誘導溶解炉傾動中の流下量を差し引
いた量に相当する容積のレベルに段部を設け、上記のよ
うにして誘導溶解炉から小出しルツボの段部迄注湯すれ
ば、ルツボ底部の***から鋳型へ所定量の溶湯が出湯さ
れる。この間、小出しルツボはヒ−タにより所定温度に
保温され、また小出しルツボは固定され誘導炉から直接
溶湯を受け傾動されないので受湯部分や出湯口部が不用
となり、温度低下を招来することがない。
湯すると、小出しルツボ底部の***から溶湯が一定割合
で少量づつ下の鋳型へ流下すると共に、ルツボ内の溶湯
レベルは上昇しながら溜って、内壁の段部に達する。誘
導溶解炉の傾動速度を一定にすれば、溶湯が小出しルツ
ボの段部に達する時間は一定であり、従ってこの間に底
部の***から下の鋳型へ流下する溶湯の量も一定であ
る。そこで予めこの流下量を算出しておき、１個の鋳型
への所要注湯量から誘導溶解炉傾動中の流下量を差し引
いた量に相当する容積のレベルに段部を設け、上記のよ
うにして誘導溶解炉から小出しルツボの段部迄注湯すれ
ば、ルツボ底部の***から鋳型へ所定量の溶湯が出湯さ
れる。この間、小出しルツボはヒ−タにより所定温度に
保温され、また小出しルツボは固定され誘導炉から直接
溶湯を受け傾動されないので受湯部分や出湯口部が不用
となり、温度低下を招来することがない。
【０００６】
【実施例】図１は、本考案による小出しルツボを備えた
真空誘導溶解炉の縦断部分立面図であり、図１のＡ矢視
平面図を図２に示す。円筒状の真空容器１０の中に、タ
−ンテ−ブル１１が回転可能に設置され、このタ−ンテ
−ブル１１の上に複数個（この例では２０個）の小鋳型
１２が環状に配置され、傾動軸１３を中心軸にして傾動
する誘導溶解炉１４が設けられ、この誘導溶解炉１４と
鋳型１２の間に小出しルツボ１５がブラケット１０ａ
（図２参照）により真空容器１０に固定される。この小
出しルツボ１５の外周は例えばカ−ボンヒ−タ１６で囲
まれ、その外側を断熱材１７が囲んでいる。小出しルツ
ボ１５の内壁１８には段部１８ａが、また底部１９には
***１９ａが設けられている。この段部１８ａの底部１
９からの高さは、誘導溶解炉１４を傾動して溶湯を小出
しルツボに移す際に、小出しルツボに注がれた溶湯が段
部１８ａの高さに達するまでに***１９ａから流下して
鋳型１２に鋳込まれた量と、小出しルツボに残っている
段部１８ａの高さの溶湯の量の合計が、ちょうど鋳型１
２の１個の所要溶湯量に相当する容積の位置に予め設定
されている。
真空誘導溶解炉の縦断部分立面図であり、図１のＡ矢視
平面図を図２に示す。円筒状の真空容器１０の中に、タ
−ンテ−ブル１１が回転可能に設置され、このタ−ンテ
−ブル１１の上に複数個（この例では２０個）の小鋳型
１２が環状に配置され、傾動軸１３を中心軸にして傾動
する誘導溶解炉１４が設けられ、この誘導溶解炉１４と
鋳型１２の間に小出しルツボ１５がブラケット１０ａ
（図２参照）により真空容器１０に固定される。この小
出しルツボ１５の外周は例えばカ−ボンヒ−タ１６で囲
まれ、その外側を断熱材１７が囲んでいる。小出しルツ
ボ１５の内壁１８には段部１８ａが、また底部１９には
***１９ａが設けられている。この段部１８ａの底部１
９からの高さは、誘導溶解炉１４を傾動して溶湯を小出
しルツボに移す際に、小出しルツボに注がれた溶湯が段
部１８ａの高さに達するまでに***１９ａから流下して
鋳型１２に鋳込まれた量と、小出しルツボに残っている
段部１８ａの高さの溶湯の量の合計が、ちょうど鋳型１
２の１個の所要溶湯量に相当する容積の位置に予め設定
されている。
【０００７】次に、この真空誘導溶解炉の作動について
述べると、誘導溶解炉１４で溶解された溶湯Ｍは、誘導
溶解炉１４が傾動軸１３の周りに傾動して二点鎖線の位
置に達するとともに、小出しルツボ１５への注入を開始
し更に傾動されるのに従い注入が継続される。一方、小
出しルツボ１５では溶湯Ｍが注入される間、***１９ａ
から溶湯Ｍがさらに真下の鋳型１２へ流下する共に、溶
湯レベルが上昇するので作業者は覗き窓２０などから状
況を監視して、溶湯が段部１８ａに達する時に傾動を若
干戻して出湯を止める。この状態で一定時間操作を停止
し、小出しルツボ１５に残った溶湯Ｍがすべて鋳型に流
下することを待つ。次にタ−ンテ−ブル１１を回転して
次の鋳型１２を小出しルツボ１５の真下に位置させ、再
び誘導溶解炉１４を傾動させ、以下上記の作業を操り返
す。この間小出しルツボ１５はカ−ボンヒ−タ１６で加
熱され所定の温度に保温される。鋳型１２を内容積の異
なる他の種類のものと交換する場合は、新しい鋳型に対
応する小出しルツボを使用する。
述べると、誘導溶解炉１４で溶解された溶湯Ｍは、誘導
溶解炉１４が傾動軸１３の周りに傾動して二点鎖線の位
置に達するとともに、小出しルツボ１５への注入を開始
し更に傾動されるのに従い注入が継続される。一方、小
出しルツボ１５では溶湯Ｍが注入される間、***１９ａ
から溶湯Ｍがさらに真下の鋳型１２へ流下する共に、溶
湯レベルが上昇するので作業者は覗き窓２０などから状
況を監視して、溶湯が段部１８ａに達する時に傾動を若
干戻して出湯を止める。この状態で一定時間操作を停止
し、小出しルツボ１５に残った溶湯Ｍがすべて鋳型に流
下することを待つ。次にタ−ンテ−ブル１１を回転して
次の鋳型１２を小出しルツボ１５の真下に位置させ、再
び誘導溶解炉１４を傾動させ、以下上記の作業を操り返
す。この間小出しルツボ１５はカ−ボンヒ−タ１６で加
熱され所定の温度に保温される。鋳型１２を内容積の異
なる他の種類のものと交換する場合は、新しい鋳型に対
応する小出しルツボを使用する。
【０００８】
【考案の効果】小出しルツボに段部を設定することによ
り、極めて正確な量の溶湯が複数の鋳型に注湯されて鋳
込み量にバラツキがなく、また小出しルツボの底部に出
湯用***を設けたため受湯部、出湯部を省略でき溶湯の
温度低下を防止することにより歩留まりを向上して良質
な鋳造を行うことが可能になる。
り、極めて正確な量の溶湯が複数の鋳型に注湯されて鋳
込み量にバラツキがなく、また小出しルツボの底部に出
湯用***を設けたため受湯部、出湯部を省略でき溶湯の
温度低下を防止することにより歩留まりを向上して良質
な鋳造を行うことが可能になる。
【図１】本考案による小出しルツボを備えた真空誘導溶
解炉の縦断部分立面図である。
解炉の縦断部分立面図である。
【図２】図１のＡ矢視平面図である。
【図３】従来の真空誘導溶解炉（第２の装置）に使用さ
れる小出しルツボの断面立面図である。
れる小出しルツボの断面立面図である。
１０ 真空容器 １１ タ−ンテ−ブル １２ 鋳型 １４ 誘導溶解炉 １５ 小出しルツボ １６ カ−ボンヒ−タ １８ 内壁 １８ａ 段部 １９ 底部 １９ａ ***
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｆ２７Ｂ 14/06 Ｆ２７Ｂ 14/06 14/18 14/18 Ｆ２７Ｄ 3/14 Ｆ２７Ｄ 3/14 Ｚ
Claims (1)
- 【請求項１】 真空又は不活性ガスの雰囲気を維持する
容器内に、傾動により注湯可能な誘導溶解炉と、タ−ン
テ−ブルと、その上にのせた複数個の小鋳型と、を含む
真空誘導溶解炉において、 前記鋳型と前記誘導溶解炉との間の、傾動された前記誘
導溶解炉の注湯口の下方で前記鋳型よりは上方に、外周
が加熱用カ−ボンヒ−タなどで囲まれ、内壁に段部を、
底部に***を有し断熱保温され固定された小出しルツボ
が設けられ、前記誘導溶解炉の傾動により溶湯が前記小
出しルツボに供給される時、該溶湯は前記小出しルツボ
の前記***より鋳型に供給されるとともに、そのまま前
記小出しルツボの前記段部まで溶湯を供給することによ
り、前記複数の鋳型のそれぞれに一定量の溶湯の供給が
可能にされることを特徴とする真空誘導溶解炉。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1993059178U JP2598107Y2 (ja) | 1993-10-07 | 1993-10-07 | 真空誘導溶解炉 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1993059178U JP2598107Y2 (ja) | 1993-10-07 | 1993-10-07 | 真空誘導溶解炉 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0726695U JPH0726695U (ja) | 1995-05-19 |
| JP2598107Y2 true JP2598107Y2 (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=13105891
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1993059178U Expired - Lifetime JP2598107Y2 (ja) | 1993-10-07 | 1993-10-07 | 真空誘導溶解炉 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2598107Y2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101499773B1 (ko) * | 2012-12-21 | 2015-03-09 | 주식회사 포스코 | 용탕 냉각 합금 화로 |
-
1993
- 1993-10-07 JP JP1993059178U patent/JP2598107Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101499773B1 (ko) * | 2012-12-21 | 2015-03-09 | 주식회사 포스코 | 용탕 냉각 합금 화로 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0726695U (ja) | 1995-05-19 |
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