JP2597612Y2 - 電磁スプール弁 - Google Patents

電磁スプール弁

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JP2597612Y2
JP2597612Y2 JP1993042873U JP4287393U JP2597612Y2 JP 2597612 Y2 JP2597612 Y2 JP 2597612Y2 JP 1993042873 U JP1993042873 U JP 1993042873U JP 4287393 U JP4287393 U JP 4287393U JP 2597612 Y2 JP2597612 Y2 JP 2597612Y2
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valve
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Toyoda Koki KK
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、電磁スプール弁、例
えば圧力制御電磁スプール弁や電磁開閉スプール弁に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術における電磁スプール弁とし
ては、例えば実開平3−117178号公報に記載され
たものがある。その電磁スプール弁においては、スプー
ル弁部とそれを作動するように同軸線関係にあるリニア
ソレノイド部とから構成され、例えば自動車のオートマ
チックトランスミッションに用いられている。
【0003】スプール弁部は、ミッションハウジングに
形成された中空横孔に埋め込まれており、スプール弁部
と同軸線関係にあるリニアソレノイド部は、その基端が
スプール弁部の端部に固着されて、油タンク中の油面よ
り上方の空気中に突出している。スプール弁部におい
て、スプールハウジング滑動孔が軸線方向に貫通して形
成され、滑動孔には、スプールが軸線方向に滑動自在に
嵌挿されている。
【0004】滑動孔の内周面には、リニアソレノイド部
側から順に上方に向うドレン通路が連通した大径孔部、
供給通路が連通した環状溝、出力通路が連通した環状溝
が形成されている、ドレン通路は、リニアソレノイド部
のハウジングの上側外周面に開口している。
【0005】弁スプールには、軸線方向の変位により出
力通路に連通する環状溝を圧油供給通路に連通する環状
溝又はドレン通路に連通する環状溝に選択的に可変絞り
開閉するように各環状溝に対応してランド部が形成され
ている。そしてスプールを変位作動するリニアソレノイ
ド部のソレノイドハウジング空間部には油が充填されて
いる。
【0006】上記の電磁スプール弁において、制御され
た励磁電流によるリニアソレノイド部の作動によりスプ
ールが軸線方向に変位作動し、圧油供給通路とドレン通
路とを遮断の上、出力通路を圧油供給通路とドレン通路
と選択的に可及絞り開閉し、出力通路への油圧を制御
し、ドレン通路からの油は、リニアソレノイド部のハウ
ジングの上側外周面の開口から外部に流出する。
【0007】その際、リニアソレノイド部の内部空間は
スプールハウジングの大径孔部に接し、リニアソレノイ
ド部における作動による呼吸作用に伴ってリニアソレノ
イド部内部の油は、スプールハウジングの大径孔部から
ドレン通路に対し流出入する。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】上記の従来の技術にお
ける電磁スプール弁、即ち実開平3−117178号公
報に記載された電磁スプール弁においては、油圧作動機
器に接続された出力通路からの油排出のドレン通路は、
スプール弁部とリニアソレノイド部との接合域にまで達
した上で同域において上方に伸びリニアソレノイド部の
上側外周面に開口している。
【0009】従って、油圧作動機器において発生した鉄
粉や塵埃等が混入した油がスプール弁部中をリニアソレ
ノイド部の結合部にまで流れた上で外部に流出するの
で、リニアソレノイド部の結合部において、その油のリ
ニアソレノイド部内部への侵入がリニアソレノイド部の
作動による呼吸作用で生じる。その結果、リニアソレノ
イド部内部に充填されている油に鉄粉や塵埃等が混入
し、リニアソレノイド部の作動に障害をもたらす。
【0010】又、油タンクの油面より上方の空気中の位
置に設置された場合において、ドレン通路の開口がリニ
アソレノイド部の上側外周面であるので、油のレベルは
そこまで一応保たれて、リニアソレノイド部内部の油の
充填状態も保たれているとはいえ、温度変化による収縮
・膨張、油の蒸発、他の個所からの漏洩等により油のレ
ベルが低下すると忽ちリニアソレノイド部内部への空気
の侵入が起り得る。その結果、油中空気の混入により電
磁スプール弁の作動における油による振動吸収作用が阻
害される。この考案は、上記のような欠点がない電磁ス
プール弁を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この考案の電磁スプール
弁は、圧油供給通路、ドレン通路及び出力通路に連通
する各環状溝をもつ滑動孔が形成された弁本体を設け、
滑動孔に軸線方向に滑動自在にスプールを嵌挿し、この
スプールの軸線方向の変位により出力通路に連通する環
状溝を圧油供給通路に連通する環状溝又はドレン通路に
連通する環状溝に選択的に可変絞り開閉するように各環
状溝に対応してスプールにランド部を形成し、弁本体に
結合されスプールを変位作動すると共に内部空間に油が
充填されたリニアソレノイド部を設け、ドレン通路をリ
ニアソレノイド部の内部空間よりも上方の弁本体の外部
に開口させ、ドレン通路に連通する環状溝とソレノイド
ハウジングの空間部を連通するドレン油路を弁本体に形
成したものである。
【0012】そして、ドレン通路に連通する環状溝が弁
本体に形成されたドレン油路を介してのみソレノイドハ
ウジングの空間部に連通している。更には、油タンクの
油面より上方の空気中の位置に設置される形式では、弁
本体の取付部におけるドレン通路の開口が電磁スプール
弁の最高部位より上方に位置することが好ましい。
【0013】
【作用】上記の電磁スプール弁において、制御された励
磁電流によるリニアソレノイド部の作動によりスプール
が軸線方向に変位作動し、圧油供給通路とドレン通路と
を遮断の上、出力通路を圧油供給通路とドレン通路と選
択的に可変絞り開閉し、出力通路への油圧を制御する。
その際、リニアソレノイド部における作動による呼吸作
用に伴ってリニアソレノイド部内部の油は、ドレン油路
を通って環状溝を介してリニアソレノイド部の内部空間
よりも上方の弁本体の外部に開口するドレン通路に対し
流出入する。
【0014】油圧作動機器において発生した鉄粉や塵埃
等が混入した油が環状溝を介してドレン通路へ流れる
際、リニアソレノイド部内部は、その環状溝にはスプー
ル弁部に軸線方向に形成されたドレン油路を介して離れ
ているので、油圧作動機器からドレン通路への油は、リ
ニアソレノイド部における軸線方向変位部の呼吸作動及
び往復動するスプールの呼吸作動による内部の油の流出
入に際し、リニアソレノイド部に侵入しない。また、リ
ニアソレノイド部の内部空間に充満している液位はドレ
ン通路の開口に維持され、リニアソレノイド部の油中に
空気が混入及び侵入しない。
【0015】そして、電磁スプール弁が油タンクの油面
より上方の空気中の位置に設置された場合において、ド
レン通路の開口が電磁スプール弁の最高部位より上方に
位置するので、温度変化による収縮・膨張や他の個所か
らの漏洩等により油のレベルが多少低下しても、リニア
ソレノイド部内部への空気は侵入しない。
【0016】
【実施例】この考案の実施例における電磁スプール弁を
図面に従って説明する。なお、以下の説明における左右
方向は、図1における方向である。図1に示された実施
例の圧力制御電磁スプール弁は、例えば自動車のオート
マチック・トランスミッション用に用いられるものであ
る。
【0017】実施例の圧力制御電磁スプール弁は、スプ
ール弁部1とそれを作動するように同軸線関係にあるリ
ニアソレノイド部2とから構成されている。スプール弁
部1は、ミッションハウジング(機器)の立壁部Hの上
端部近傍に形成された中空横孔hに嵌着されており、ス
プール弁部1と同軸線関係にあるリニアソレノイド部2
は、その基端がスプール弁部1の露出端に固着されて、
ミッションハウジングとミッションケースとの間に形成
された油タンクT中の油面より上方の空気中に突出して
いる。
【0018】スプール弁部1において、ミッションハウ
ジング(機器)の立壁部Hの中空横孔hに嵌着された非
磁性体からなる円筒形のスプールハウジング3には、滑
動孔4が軸線方向に貫通して形成され、滑動孔4には、
スプール5が軸線方向に滑動自在に嵌挿されている。滑
動孔4の後端(右端)は、滑動孔4に調節自在に螺着さ
れた蓋栓6により密封閉鎖されている。
【0019】滑動孔4の内周面には、リニアソレノイド
部2側から順に大径孔部7、第1環状溝9、第2環状溝
11、第3環状溝13、第4環状溝15、第5環状溝17及び大
径孔部19が形成されている。なお、第3環状溝13の第4
環状溝15側には、小突起の凹欠部が形成されている。
【0020】第1環状溝9は、斜上方に向う部分円弧室
9aとして、第3環状溝13、第4環状溝15及び第5環状
溝17は、下方に向う部分円弧室13a、部分円弧室15a及
び部分円弧室17aとして夫々スプールハウジング3の外
周面に達している。第4環状溝15は、部分円弧室15aと
は別に部分円弧室9aとは位相がずれた斜上方に向う部
分円弧室15bとしてスプールハウジング3の外周面に達
していると共に、第5環状溝17も部分円弧室17aとは別
に部分円弧室9aとは同一位相で斜上方に向う部分円弧
室17bとしてスプールハウジング3の外周面に達してい
る。(図2、図3参照)
【0021】スプールハウジング3の外周面には互に円
周的に位相がずれた軸線方向のドレン溝20及びフィード
バック制御圧溝21が形成され、ドレン溝20は、第1環状
溝9の部分円弧室9aと第5環状溝17の部分円弧室17b
とを連通しており、フィードバック制御圧溝21の一端
は、オリフィス22を介して第2環状溝11と連通している
と共に、他端は第4環状溝15の部分円弧室15bに開口し
ている。(図2、図3参照)
【0022】ミッションハウジングの立壁部Hのスプー
ル弁部嵌着域には、ポンプPに接続された供給通路23及
び油圧作動部Aに接続された出力通路24が中空横孔hに
開口して形成され、更に中空横孔hから下向きに連通す
るドレン通路25は、図3に示すように途中で水平方向に
向きが変えられ、さらに上方向に向きが変えられ、特に
立壁部Hの頂面の開口Nで外部に連通している。そし
て、供給通路23は第3環状溝13の部分円弧室13aに、出
力通路24は、第4環状溝15の部分円弧室15aに、ドレン
通路25は第5環状溝17の部分円弧室17aに夫々連通して
いる。又、大径孔部19は、外部に直接開口連通してい
る。
【0023】スプール5には、リニアソレノイド部2側
(左側)から順に先端小径部26、第1ランド部27、第1
環状溝部28、第2ランド部29、第2環状溝部30及び第3
ランド部31が順次形成されている。滑動孔4は、大径孔
部7・第2環状溝11間が他部より適宜量だけ小径となっ
ており、従って、スプール5の第1ランド部27は、他の
ランド部より同様に小径となっている。即ち、第1ラン
ド部27と第2ランド部29との間には段差が形成され、第
1環状溝部28の両端面には、面積差が存在する。
【0024】リニアソレノイド部2において、基端側に
フランジ部41が形成された円筒状部材である磁性体から
なる第1ソレノイドハウジング40の外周面には、外部の
電源制御部から導線51を介して励磁電流が通電されるソ
レノイド42が嵌装され、フランジ部41がスプールハウジ
ング3の先端のフランジ部(左側端面)に固着されてい
る。内向きフランジ部43をもつ筒状体の磁性体からなる
第2ソレノイドハウジング44は、ソレノイド42の外周を
覆い、その口縁部は、第1ソレノイドハウジング40のフ
ランジ部41及びスプールハウジング3の先端フランジ部
に固着されている。
【0025】第1ソレノイドハウジング40の中空孔及び
スプールハウジング3の大径孔部7には、スプール45及
び転がり軸受46、46を介して非磁性体の弁棒47が軸線方
向に滑動自在に嵌挿され、弁棒47の後端部(左端部)付
近には、磁性体のプランジャ48が取付けられ、プランジ
ャ48は、第2ソレノイドハウジング44の内向きフランジ
部43の中央開口内に僅少な隙間をもって遊嵌され、先端
(右端)は、円筒形先端部48aとなり、第1ソレノイド
ハウジング40の後端小径部となっているヨーク部40aに
対向し、適宜の間隙で嵌まり得るようになっている。プ
ランジャ48を貫通して連通孔49が形成され、連通孔49
は、プランジャ27の往復動における呼吸作用に寄与す
る。
【0026】第2ソレノイドハウジング44の内向きフラ
ンジ部43の外端面には、蓋板50が中空孔を閉鎖するよう
に取付けられ、リニアソレノイド部2の内部空間には、
油が充填されている。スプール弁部1において、スプー
ル5の外端面と蓋栓6の内端面に形成されたばね挿着穴
との間には、後端小径部32を囲繞して圧縮コイルばね33
が嵌装されている。
【0027】従って、蓋栓6は、調節された所定のねじ
込み位置に捩じ込まれており、その結果、圧縮コイルば
ね33は、所定の予圧の初期ばね力が与えられ、スプール
5は、圧縮コイルばね33の予圧の初期ばね力により付勢
変位され、その先端が常時、弁棒47の右端に当接され、
延いては弁棒47は、その先端(左端)が蓋板50に向って
付勢変位される。
【0028】そして、スプールハウジング3の第1環状
溝9・第2環状溝11間、第2環状溝11・第3環状溝13間
及び第5環状溝17・大径孔部19間は、夫々スプール5の
第1ランド部27、第2ランド部29及び第3ランド部31に
より、常時遮断されている。
【0029】上記の圧力制御電磁スプール弁の作用につ
いて説明する。図1のスプール5及び弁棒47の上側半分
は、ソレノイド42が励磁されていない状態を示し、下側
半分は、導線51を介して制御信号による励磁電流がソレ
ノイド42に印加されている状態を示す。そこで、ソレノ
イド42が励磁されていない場合は、弁棒47の先端は、蓋
板50に当接され、プランジャ48の右端面は、第1ソレノ
イドハウジング40のヨーク部40aと適宜の間隔をあけて
対向している。
【0030】ソレノイド42が励磁されていない状態で
は、蓋栓6の螺入調節で調節設定された圧縮コイルばね
33の初期ばね力Fs0(=Kx0)がスプール5に作用し、
スプール5は、図1で左行し、リニアソレノイド部2の
弁棒47の先端が蓋板50に当接するまで突出した最左端位
置になり、出力通路24、即ち第4環状溝15は、第2ラン
ド部29により絞られた最大開度で第3環状溝13、即ち供
給通路23に連通すると共に、第3ランド部31により第5
環状溝17、即ちドレン通路25と遮断される。
【0031】従って、ポンプPから供給通路27に供給さ
れる圧油は、第3環状溝13、第2環状溝30及び第4環状
溝15を介して出力通路24へ、即ち油圧作動部Aへ供給さ
れ、ドレン通路25を介しての油槽Tに流出しないので、
油圧作動部Aの油圧は増大し、最高圧にとなる。
【0032】外部の制御装置からの制御された励磁電流
が導線51を介してソレノイド42に印加されると、第1ソ
レノイドハウジング40、第2ソレノイドハウジング44及
びプランジャ48により構成される磁力線回路が構成さ
れ、その励磁電流の大きさに応じた大きさの吸引力Fm
がヨーク40aとプランジャ48との間に働き、弁棒47は、
スプール5を押圧し、圧縮コイルばね33を圧縮する。
【0033】その結果、スプール5は、図1で右行し、
圧縮コイルばね33のばね力Fs(=k(x0 +x))と
励磁電流の大きさに応じた大きさの吸引力Fm とが平衡
するまで、即ちxだけ変位する。励磁電流の増大に応じ
て、出力通路24、即ち第4環状溝15と第3環状溝13、即
ち供給通路23との連通は、第2ランド部29により次第に
絞られると共に、出力通路24、即ち第4環状溝15と第5
環状溝17、即ちドレン通路25との連通は、第3ランド部
31により次第に開放され、遂には、出力通路24は、供給
通路23と遮断されると共に、ドレン通路25と最大開度で
連通する。
【0034】その際の励磁電流による制御の作動範囲に
おいて、油圧作動部Aへ供給される圧油が第4環状溝15
からフィードバック制御圧溝21、オリフィス22及び第2
環状溝11を介して第1環状溝部28にも供給され、第1環
状溝部18における両端面の面積差△Aにフィードバック
圧pを乗じた油圧p・△Aがソレノイド42の吸引力Fm
に付加されて働く。
【0035】その結果、スプール5は、ソレノイド42に
よる吸引力Fm とフィードバック油圧力p・△Aとの和
が圧縮コイルばね33のばね力Fs (=K(x0 +x))
と平衡する位置になり、供給通路23、即ち第3環状溝13
と出力通路24、即ち第4環状溝15との連通の絞りは、ソ
レノイド42による吸引力Fm 、即ち励磁電流の大きさに
より設定される上記の平衡位置に応じた開度となる。
【0036】上記の作動範囲において、励磁電流の大き
さで設定される絞りに応じた油圧作動部Aの油圧に変動
が生じると、フィードバック圧pが変動し、それにより
スプール5が変位して、第2ランド部29が、第3環状溝
13と第4環状溝15との連通関係を、即ち供給通路23と出
力通路24との連通関係を変動したり遮断したりして油圧
の変動を吸収して励磁電流の大きさにより設定される出
力油圧を維持するようにフィードバック制御が行われ
る。
【0037】励磁電流の最大時には、出力通路24は、供
給通路23と遮断されると共に、ドレン通路25と最大開度
で連通するので、油圧作動部Aから油は、出力通路24、
第4環状溝15、第2環状溝部30、第5環状溝17及びドレ
ン通路25を通って外部に流出する。圧力制御電磁スプー
ル弁において、リニアソレノイド部2における軸線方向
変位部の呼吸作動及び往復動するスプール5の第1ラン
ド部27の呼吸作動による各流出入は、第1環状溝9、ド
レン溝20及び第5環状溝17を介してドレン通路25により
行われる。
【0038】油圧作動部Aは、出力通路24、即ち第4環
状溝15から第2環状溝部30を介して隣接する第5環状溝
17、即ちドレン通路25に連通しており、他方、リニアソ
レノイド部2とは、ドレン通路25に連通している第5環
状溝17から更にドレン溝20を介し、第5環状溝17から最
も離れている第1環状溝9によって連通している。従っ
て、油圧作動部Aからの油が、リニアソレノイド部2に
おける軸線方向変位部の呼吸作動及び往復動するスプー
ル5の第1ランド部27の呼吸作動による内部の油の流出
入に際し、リニアソレノイド部2に侵入する虞れはな
い。
【0039】しかも、ドレン通路25は、ミッションハウ
ジング(機器)の立壁部Hの頂面に開口しているので、
即ちドレン通路25を含めての圧力制御電磁スプール弁内
部の全空間より上方位置においてのみ開口しているの
で、ドレン通路25を含めての圧力制御電磁スプール弁内
部の全空間に充満している油の液位はドレン通路25の開
口に維持される。従って、油圧振動の原因となる圧力制
御電磁スプール弁内部空間の油中への空気の混入、即ち
該空間への空気の侵入は生じない。
【0040】又、スプール5と弁棒47の軸動による第1
環状溝9を含む空間Sの呼吸は、ドレン溝20内の油が出
入りすることにより行われるため、油圧作動部Aからの
油が空間Sに侵入する虞れがない。更にプランジャ48が
軸動する空間Uの呼吸は、空間S内の油が出入りするこ
とにより行われるため、油圧作動部Aからの油が空間U
に侵入する虞れがない。
【0041】
【考案の効果】この考案による電磁スプール弁において
は、油圧機器の作動油が出力通路スプール弁部を介して
ドレン通路に対し流出する際に、リニアソレノイド部に
おける作動による呼吸作用に伴ってリニアソレノイド部
内部の油もリニアソレノイド部の内部空間よりも上方の
弁本体の外部に開口するドレン通路に通じる環状溝に向
うドレン油路に対し流出入するが、リニアソレノイド部
内部は、その環状溝にはスプール弁部に軸線方向に形成
されたドレン油路を介して離れているので、鉄粉や塵埃
等が混入した油圧作動機器からドレン通路への油は、リ
ニアソレノイド部に侵入しない。従って、リニアソレノ
イド部内部に充填されている油への鉄粉や塵埃等が混入
によるリニアソレノイド部の作動の障害は防止される。
また、リニアソレノイド部の内部の全空間に充満してい
る油の液位はドレン通路の開口に維持されるので、油圧
振動の原因となるリニアソレノイド部の油中への空気の
混入及び侵入は生じない。
【0042】そして、電磁スプール弁が油タンクの油面
より上方の空気中の位置に設置された場合において、ド
レン通路の開口が電磁スプール弁の最高部位より上方に
位置するので、温度変化による収縮・膨張や他の個所か
らの漏洩等により油のレベルが多少低下しても、リニア
ソレノイド部内部への空気は侵入しない。従って、電磁
スプール弁の作動における油による振動吸収作用が油へ
の混入空気により阻害されるようなことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の実施例における圧力制御電磁スプー
ル弁の断面図である。
【図2】図1のII−II線における断面図である。
【図3】図1のIII −III 線における断面図である。
【符号の説明】
1 スプール弁部 2 リニアソ
レノイド部 3 スプールハウジング 4 滑動孔 5 スプール 6 蓋栓 7 大径孔部 9 第1環状
溝 11 第2環状溝 13 第3環状
溝 15 第4環状溝 17 第5環状
溝 9a,13a,15a,15b,17a,17b 部分円弧室 19 大径孔部 20 ドレン溝 21 フィードバック制御圧溝 22 オリフィ
ス 23 供給通路 24 出力通路 25 ドレン通路 26 先端小径
部 27 第1ランド部 28 第1環状
溝部 29 第2ランド部 30 第2環状
溝部 31 第3ランド部 32 後端小径
部 33 圧縮コイルばね 41 フランジ
部 40 第1ソレノイドハウジング 40a ヨーク
部 42 ソレノイド 43 内向きフ
ランジ部 44 第2ソレノイドハウジング 45 スリーブ 46 転がり軸受 47 弁棒 48 プランジャ 48a 円筒形
先端部 49 連通孔 50 蓋板 51 導線 C ミッションケース H 立壁部 h 中空横孔 N 開口 A 油圧作動部 P ポンプ T 油タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−129483(JP,A) 特開 平4−175587(JP,A) 実開 平3−32268(JP,U) 実開 平3−117178(JP,U) 実開 平5−30663(JP,U) 実開 平4−117967(JP,U) 実開 平4−80904(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16K 31/00 - 31/124 F16K 11/00 - 11/07 F16K 3/00 - 3/36

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧油供給通路、ドレン通路及び出力通
    路に連通する各環状溝をもつ滑動孔が形成された弁本体
    を設け、滑動孔に軸線方向に滑動自在にスプールを嵌挿
    し、このスプールの軸線方向の変位により出力通路に連
    通する環状溝を圧油供給通路に連通する環状溝又はドレ
    ン通路に連通する環状溝に選択的に可変絞り開閉するよ
    うに各環状溝に対応してスプールにランド部を形成し、
    弁本体に結合されスプールを変位作動すると共に内部空
    間に油が充填されたリニアソレノイド部を設け、ドレン
    通路をリニアソレノイド部の内部空間よりも上方の弁本
    体の外部に開口させ、ドレン通路に連通する環状溝とソ
    レノイドハウジングの空間部を連通するドレン油路を弁
    本体に形成した電磁スプール弁。
  2. 【請求項2】 油タンクの油面より上方の空気中の位置
    に設置され、弁本体の取付部におけるドレン通路の開口
    が電磁スプール弁の最高部位より上方に位置する請求項
    1に記載の電磁スプール弁。
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