JP2597023Y2 - 回転速度検出装置付半浮動式車軸用転がり軸受ユニット - Google Patents
回転速度検出装置付半浮動式車軸用転がり軸受ユニットInfo
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この考案に係る回転速度検出装置
付半浮動式車軸用転がり軸受ユニットは、商用車若しく
は小型トラック等の後輪の車軸を回転自在に支持すると
共に、この車軸の回転速度を検出する為に利用する。
付半浮動式車軸用転がり軸受ユニットは、商用車若しく
は小型トラック等の後輪の車軸を回転自在に支持すると
共に、この車軸の回転速度を検出する為に利用する。
【０００２】
【従来の技術】通常のＦＲ車（前置エンジン・後輪駆動
車）で駆動輪が非独立懸架の場合に於ける後車軸、ＦＦ
車（前置エンジン・前輪駆動車）で非駆動輪が非独立懸
架の場合に於ける後車軸、或はフォークリフトやショベ
ルローダ等の特殊車両の場合に於ける前車軸は、車体の
床下面にばねを介して支持された車軸管の内側に、玉軸
受、円錐ころ軸受、円筒ころ軸受等の転がり軸受により
回転自在に支持されている。
車）で駆動輪が非独立懸架の場合に於ける後車軸、ＦＦ
車（前置エンジン・前輪駆動車）で非駆動輪が非独立懸
架の場合に於ける後車軸、或はフォークリフトやショベ
ルローダ等の特殊車両の場合に於ける前車軸は、車体の
床下面にばねを介して支持された車軸管の内側に、玉軸
受、円錐ころ軸受、円筒ころ軸受等の転がり軸受により
回転自在に支持されている。
【０００３】例えば図３に示した構造は、ＦＲ車に於け
る後車軸を、車軸管に対し回転自在に支持する部分の従
来構造として、特開平１−２８８６１９号公報に記載さ
れたものを示している。リーフスプリング等を介して自
動車の床下面に支持された車軸管１は、一端を差動装置
（デファレンシャルギヤ）のケーシングに結合し、他端
開口部に軸受装置を設けている。
る後車軸を、車軸管に対し回転自在に支持する部分の従
来構造として、特開平１−２８８６１９号公報に記載さ
れたものを示している。リーフスプリング等を介して自
動車の床下面に支持された車軸管１は、一端を差動装置
（デファレンシャルギヤ）のケーシングに結合し、他端
開口部に軸受装置を設けている。
【０００４】車軸管１の開口端部に溶接固定した円筒状
の軸受ハウジング２に、玉軸受３を構成する外輪４を内
嵌すると共に、前記差動装置に一端を結合し、上記車軸
管１を挿通した車軸５に、上記玉軸受３を構成する内輪
６を外嵌している。外輪４内周面の外輪軌道７と内輪６
外周面の内輪軌道８との間には、複数の玉９、９を装着
して、上記車軸管１の内側での車軸５の回転を自在とし
ている。
の軸受ハウジング２に、玉軸受３を構成する外輪４を内
嵌すると共に、前記差動装置に一端を結合し、上記車軸
管１を挿通した車軸５に、上記玉軸受３を構成する内輪
６を外嵌している。外輪４内周面の外輪軌道７と内輪６
外周面の内輪軌道８との間には、複数の玉９、９を装着
して、上記車軸管１の内側での車軸５の回転を自在とし
ている。
【０００５】更に、一端面（図３の左端面）を軸受ハウ
ジング２の内周面に形成した段部１０に突き当てた外輪
４の他端面（図３の右端面）には、バッキングプレート
（ドラムブレーキの基板となる部材）１１等を介して抑
え蓋１２を突き当て、この抑え蓋１２と上記軸受ハウジ
ング２とを、ボルト１３とナット１４とにより結合し、
外輪４の軸受ハウジング２からの脱落防止を図ってい
る。一方、車軸５の端部外周面に形成した段部１５にそ
の一端面（図３の右端面）を突き当てた内輪６の他端面
（図３の左端面）には、車軸５に外嵌した固定リング１
６の端面を突き当てて、内輪６の位置決めを図ってい
る。
ジング２の内周面に形成した段部１０に突き当てた外輪
４の他端面（図３の右端面）には、バッキングプレート
（ドラムブレーキの基板となる部材）１１等を介して抑
え蓋１２を突き当て、この抑え蓋１２と上記軸受ハウジ
ング２とを、ボルト１３とナット１４とにより結合し、
外輪４の軸受ハウジング２からの脱落防止を図ってい
る。一方、車軸５の端部外周面に形成した段部１５にそ
の一端面（図３の右端面）を突き当てた内輪６の他端面
（図３の左端面）には、車軸５に外嵌した固定リング１
６の端面を突き当てて、内輪６の位置決めを図ってい
る。
【０００６】半浮動式車軸用軸受装置は、上述の様に構
成されるが、アンチロックブレーキシステム（ＡＢＳ）
やトラクションコントロールシステム（ＴＣＳ）を制御
する為、この様な軸受装置により回転自在に支持される
車軸５の回転速度を検出する場合、従来は図４に示す様
に構成していた。
成されるが、アンチロックブレーキシステム（ＡＢＳ）
やトラクションコントロールシステム（ＴＣＳ）を制御
する為、この様な軸受装置により回転自在に支持される
車軸５の回転速度を検出する場合、従来は図４に示す様
に構成していた。
【０００７】図４に於いて１７はトーンホイールで、外
周面に歯車状の凹凸を形成しており、車軸５に外嵌さ
れ、内輪６と固定リング１６との間で挟持された状態
で、この車軸５と共に回転する。又、軸受ハウジング２
の一部で、上記トーンホイール１７の外周面と対向する
位置には取付孔１８を形成している。そして、この取付
孔１８にセンサ１９を、上記軸受ハウジング２の外側か
ら挿入し、このセンサ１９の先端部を上記トーンホイー
ル１７の外周面に対向させている。尚、このセンサ１９
の支持腕２０は、スタッド２１とナット２２との螺合に
基づき、上記軸受ハウジング２の外周面に固定する。
周面に歯車状の凹凸を形成しており、車軸５に外嵌さ
れ、内輪６と固定リング１６との間で挟持された状態
で、この車軸５と共に回転する。又、軸受ハウジング２
の一部で、上記トーンホイール１７の外周面と対向する
位置には取付孔１８を形成している。そして、この取付
孔１８にセンサ１９を、上記軸受ハウジング２の外側か
ら挿入し、このセンサ１９の先端部を上記トーンホイー
ル１７の外周面に対向させている。尚、このセンサ１９
の支持腕２０は、スタッド２１とナット２２との螺合に
基づき、上記軸受ハウジング２の外周面に固定する。
【０００８】車両の走行に伴なって車軸５に固定したト
ーンホイール１７が回転すると、このトーンホイール１
７の外周面とセンサ１９の先端との距離が変化し、この
センサ１９の出力が変化する。この変化の周波数は、上
記車軸５の回転速度に比例する為、上記センサ１９の出
力信号を図示しない制御器に入力すれば、ＡＢＳやＴＣ
Ｓを制御出来る。
ーンホイール１７が回転すると、このトーンホイール１
７の外周面とセンサ１９の先端との距離が変化し、この
センサ１９の出力が変化する。この変化の周波数は、上
記車軸５の回転速度に比例する為、上記センサ１９の出
力信号を図示しない制御器に入力すれば、ＡＢＳやＴＣ
Ｓを制御出来る。
【０００９】
【考案が解決しようとする課題】本考案の回転速度検出
装置付半浮動式車軸用転がり軸受ユニットは、構成部品
数を少なく抑える事で、部品管理、組立作業の能率化を
図り、製作費を低減させるものである。
装置付半浮動式車軸用転がり軸受ユニットは、構成部品
数を少なく抑える事で、部品管理、組立作業の能率化を
図り、製作費を低減させるものである。
【００１０】上記図４に示した従来構造の場合、部品管
理、組立作業が煩雑で、製作費が嵩む原因となってい
た。特に、自動車の組立ライン中に、軸受ハウジング２
の内端部（直径方向を指す場合を除き、内とは自動車の
幅方向中央寄り部分を言い、各図の左。反対に外とは自
動車の幅方向外側を言い、各図の右。本明細書全体で同
じ。）と車軸管１の外端部とを溶接する作業を組み込む
事は、ラインの流れを円滑化する面から、好ましくな
い。
理、組立作業が煩雑で、製作費が嵩む原因となってい
た。特に、自動車の組立ライン中に、軸受ハウジング２
の内端部（直径方向を指す場合を除き、内とは自動車の
幅方向中央寄り部分を言い、各図の左。反対に外とは自
動車の幅方向外側を言い、各図の右。本明細書全体で同
じ。）と車軸管１の外端部とを溶接する作業を組み込む
事は、ラインの流れを円滑化する面から、好ましくな
い。
【００１１】組立ライン中に溶接作業を組み込まない様
に、予め車軸管１と軸受ハウジング２とを溶接しておく
事も考えられるが、この様にすると、多数の構成部品を
軸受ハウジング２に組み付ける作業を、組立ライン中で
行なわなければならなくなり、やはりラインの流れを悪
くしてしまう。
に、予め車軸管１と軸受ハウジング２とを溶接しておく
事も考えられるが、この様にすると、多数の構成部品を
軸受ハウジング２に組み付ける作業を、組立ライン中で
行なわなければならなくなり、やはりラインの流れを悪
くしてしまう。
【００１２】この様な事情を考慮して、特開平２−６０
８０２号公報には、図５に示す様に、外輪４の外周面に
取付フランジ２４を、この外輪４と一体に形成すると共
に、車軸管１の外端部に受フランジ２５を固設し、この
受フランジ２５と上記取付フランジ２４とをボルト・ナ
ットにより結合する構造が提案されている。
８０２号公報には、図５に示す様に、外輪４の外周面に
取付フランジ２４を、この外輪４と一体に形成すると共
に、車軸管１の外端部に受フランジ２５を固設し、この
受フランジ２５と上記取付フランジ２４とをボルト・ナ
ットにより結合する構造が提案されている。
【００１３】ところが、上記公報に記載された構造は、
単に外輪４と車軸管１端部との結合作業の容易化を図っ
ただけのものであって、車輪の回転速度検出装置を含ん
だ構造の簡素化を図るものではない。例えば、単に図５
に示した構造と図４に示した構造とを組み合わせたとし
ても、部品管理、組立作業の簡略化を十分に図る事は出
来ない。
単に外輪４と車軸管１端部との結合作業の容易化を図っ
ただけのものであって、車輪の回転速度検出装置を含ん
だ構造の簡素化を図るものではない。例えば、単に図５
に示した構造と図４に示した構造とを組み合わせたとし
ても、部品管理、組立作業の簡略化を十分に図る事は出
来ない。
【００１４】本考案の回転速度検出装置付半浮動式車軸
用転がり軸受ユニットは、上述の様な事情に鑑みて考案
されたものである。
用転がり軸受ユニットは、上述の様な事情に鑑みて考案
されたものである。
【００１５】
【課題を解決する為の手段】本考案の回転速度検出装置
付半浮動式車軸用転がり軸受ユニットは、内周面に外輪
軌道を有する外輪と、この外輪の外周面に一体形成され
た状態で、車軸管外端部の受フランジと接合自在な取付
フランジと、外周面に内輪軌道を有する内輪と、上記内
輪軌道と外輪軌道との間に設けられた複数の転動体と、
上記内輪の外端部で上記内輪軌道から外れた部分に固定
されたトーンホイールと、上記外輪の外端開口部に固定
され、その内周縁を上記内輪の内側に挿通される車軸の
外周面に近接自在とした保持環と、この保持環に保持さ
れて、その検出部を上記トーンホイールに対向させたセ
ンサとを備えている。
付半浮動式車軸用転がり軸受ユニットは、内周面に外輪
軌道を有する外輪と、この外輪の外周面に一体形成され
た状態で、車軸管外端部の受フランジと接合自在な取付
フランジと、外周面に内輪軌道を有する内輪と、上記内
輪軌道と外輪軌道との間に設けられた複数の転動体と、
上記内輪の外端部で上記内輪軌道から外れた部分に固定
されたトーンホイールと、上記外輪の外端開口部に固定
され、その内周縁を上記内輪の内側に挿通される車軸の
外周面に近接自在とした保持環と、この保持環に保持さ
れて、その検出部を上記トーンホイールに対向させたセ
ンサとを備えている。
【００１６】
【作用】上述の様に構成される、本考案の回転速度検出
装置付半浮動式車軸用転がり軸受ユニットにより、車軸
の端部に固定された車輪の回転速度を検出する際の作用
自体は、前述した従来構造の場合と同様である。
装置付半浮動式車軸用転がり軸受ユニットにより、車軸
の端部に固定された車輪の回転速度を検出する際の作用
自体は、前述した従来構造の場合と同様である。
【００１７】特に、本考案の回転速度検出装置付半浮動
式車軸用転がり軸受ユニットの場合、部品点数を減少す
る事により、部品管理、組立作業を簡略化し、製作費の
低減を図れる。
式車軸用転がり軸受ユニットの場合、部品点数を減少す
る事により、部品管理、組立作業を簡略化し、製作費の
低減を図れる。
【００１８】
【実施例】図１は本考案の第一実施例を示している。内
周面に外輪軌道７を設けた外輪４の外周面には取付フラ
ンジ２４を、鍛造加工により、上記外輪４と一体に形成
している。そして、この取付フランジ２４と、車軸管１
の外端部に溶接固定した受フランジ２５とを、バッキン
グプレート１１と共に、ボルト２６とナット２７とによ
り結合している。車軸管１と受フランジ２５とは予め溶
接しておく。
周面に外輪軌道７を設けた外輪４の外周面には取付フラ
ンジ２４を、鍛造加工により、上記外輪４と一体に形成
している。そして、この取付フランジ２４と、車軸管１
の外端部に溶接固定した受フランジ２５とを、バッキン
グプレート１１と共に、ボルト２６とナット２７とによ
り結合している。車軸管１と受フランジ２５とは予め溶
接しておく。
【００１９】一方、上記車軸管１内に挿入された車軸５
には、外周面に内輪軌道８を有する内輪６を外嵌固定し
ている。即ち、この内輪６の外端面（図１の右端面）
を、上記車軸５の外周面に形成した段部２８と、この車
軸５に外嵌した固定リング１６との間で挟持している。
には、外周面に内輪軌道８を有する内輪６を外嵌固定し
ている。即ち、この内輪６の外端面（図１の右端面）
を、上記車軸５の外周面に形成した段部２８と、この車
軸５に外嵌した固定リング１６との間で挟持している。
【００２０】上記内輪軌道８と外輪軌道７との間には複
数個の玉９、９を設けて、上記外輪４の内側での内輪６
の回転を自在とし、上記車軸５を車軸管１の内側に、回
転自在に支持している。車輪は、上記車軸管５の外端部
に固設されたフランジ２９に固定される。
数個の玉９、９を設けて、上記外輪４の内側での内輪６
の回転を自在とし、上記車軸５を車軸管１の内側に、回
転自在に支持している。車輪は、上記車軸管５の外端部
に固設されたフランジ２９に固定される。
【００２１】又、上記外輪４の外端部内周面と上記内輪
６の外端部外周面との間で、上記外輪軌道７及び内輪軌
道８から外れた部分には、シール組立３０を設けてい
る。そして、このシール組立３０によって、塵芥や雨水
が上記玉９、９設置部分に進入するのを防止すると共
に、この玉９、９設置部分に存在するグリースが外部に
漏洩するのを防止している。
６の外端部外周面との間で、上記外輪軌道７及び内輪軌
道８から外れた部分には、シール組立３０を設けてい
る。そして、このシール組立３０によって、塵芥や雨水
が上記玉９、９設置部分に進入するのを防止すると共
に、この玉９、９設置部分に存在するグリースが外部に
漏洩するのを防止している。
【００２２】上記シール組立３０は、外輪４に内嵌固定
された外側シール環３１と、内輪６に外嵌固定された内
側シール環３２とを組み合わせて成る。各シール環３
１、３２はそれぞれ、金属板を断面Ｌ字形に折り曲げて
全体を円環状とした芯金３３ａ、３３ｂと、この芯金３
３ａ、３３ｂに添着した、ゴム等の弾性材製のシール材
３４ａ、３４ｂとから構成される。そして、外側シール
環３１を構成するシール材３４ａの端縁を、内側シール
環３２を構成する芯金３３ｂに、内側シール環３２を構
成するシール材３４ｂの端縁を、外側シール環３１を構
成する芯金３３ａに、それぞれ摺接させている。
された外側シール環３１と、内輪６に外嵌固定された内
側シール環３２とを組み合わせて成る。各シール環３
１、３２はそれぞれ、金属板を断面Ｌ字形に折り曲げて
全体を円環状とした芯金３３ａ、３３ｂと、この芯金３
３ａ、３３ｂに添着した、ゴム等の弾性材製のシール材
３４ａ、３４ｂとから構成される。そして、外側シール
環３１を構成するシール材３４ａの端縁を、内側シール
環３２を構成する芯金３３ｂに、内側シール環３２を構
成するシール材３４ｂの端縁を、外側シール環３１を構
成する芯金３３ａに、それぞれ摺接させている。
【００２３】又、上記内側シール環３２を構成する芯金
３３ｂの外側面には、トーンホイール３５を添着してい
る。このトーンホイール３５は、円輪状の磁性金属板の
円周方向に亙って多数の透孔３６、３６若しくは切り欠
きを、等間隔で形成する事により、円周方向に亙る磁気
特性を交互に変えたものである。
３３ｂの外側面には、トーンホイール３５を添着してい
る。このトーンホイール３５は、円輪状の磁性金属板の
円周方向に亙って多数の透孔３６、３６若しくは切り欠
きを、等間隔で形成する事により、円周方向に亙る磁気
特性を交互に変えたものである。
【００２４】一方、上記外輪４の外端開口部には、保持
環３７を外嵌固定している。金属板を絞り成形する事
で、断面Ｌ字形で全体を円環状とされた保持環３７の内
径Ｒは、上記車軸５の一部で、この保持環３７の内周縁
が対向する部分の外径Ｄよりも少し（例えば２mm程度）
大きく（Ｒ＝Ｄ＋２mm）形成している。
環３７を外嵌固定している。金属板を絞り成形する事
で、断面Ｌ字形で全体を円環状とされた保持環３７の内
径Ｒは、上記車軸５の一部で、この保持環３７の内周縁
が対向する部分の外径Ｄよりも少し（例えば２mm程度）
大きく（Ｒ＝Ｄ＋２mm）形成している。
【００２５】従って、回転速度検出装置付半浮動式車軸
用転がり軸受ユニットを組み立てた状態で上記内周縁と
車軸５の外周面との間には、幅が１mm程度の微小隙間が
形成される。即ち、上記保持環３７は、次述するセンサ
１９を保持する機能の他、ダストカバーとしての機能を
持ち、このセンサ１９部分への、塵芥や雨水の進入防止
を図る。
用転がり軸受ユニットを組み立てた状態で上記内周縁と
車軸５の外周面との間には、幅が１mm程度の微小隙間が
形成される。即ち、上記保持環３７は、次述するセンサ
１９を保持する機能の他、ダストカバーとしての機能を
持ち、このセンサ１９部分への、塵芥や雨水の進入防止
を図る。
【００２６】上記保持環３７にはセンサ１９を保持し、
このセンサ１９の検出部を上記トーンホイール３５の外
側面に、微小隙間（例えば０．５〜１mm以下）を介して
対向させている。
このセンサ１９の検出部を上記トーンホイール３５の外
側面に、微小隙間（例えば０．５〜１mm以下）を介して
対向させている。
【００２７】一方、上記外輪４の内端部内周面にはシー
ル環３８の外周縁を支持し、このシール環３８の内周縁
を上記内輪６の内端部外周面に摺接させている。このシ
ール環３８は、玉９、９設置部分のグリースの漏洩防止
に寄与する。更に、前記受フランジ２５の内周面に内嵌
支持したシール環３９の内周縁を、前記固定リング１６
の外周面に摺接させている。このシール環３９は、車軸
管１内を浮遊するデファレンシャルオイルが上記玉９、
９設置部分に達するのを防止する。
ル環３８の外周縁を支持し、このシール環３８の内周縁
を上記内輪６の内端部外周面に摺接させている。このシ
ール環３８は、玉９、９設置部分のグリースの漏洩防止
に寄与する。更に、前記受フランジ２５の内周面に内嵌
支持したシール環３９の内周縁を、前記固定リング１６
の外周面に摺接させている。このシール環３９は、車軸
管１内を浮遊するデファレンシャルオイルが上記玉９、
９設置部分に達するのを防止する。
【００２８】上述の様に構成される、本考案の回転速度
検出装置付半浮動式車軸用転がり軸受ユニットにより、
車輪の回転速度を検出する場合の作用は、次の通りであ
る。車両の走行に伴なって車軸５と共に内輪６が回転す
ると、この内輪６の外周面に外嵌固定した内側シール環
３２に付属のトーンホイール３５が回転し、このトーン
ホイール３５の外側面とセンサ１９の先端との距離が変
化する。この結果、センサ１９の出力が、上記車軸５の
回転速度に比例した周波数で変化する。
検出装置付半浮動式車軸用転がり軸受ユニットにより、
車輪の回転速度を検出する場合の作用は、次の通りであ
る。車両の走行に伴なって車軸５と共に内輪６が回転す
ると、この内輪６の外周面に外嵌固定した内側シール環
３２に付属のトーンホイール３５が回転し、このトーン
ホイール３５の外側面とセンサ１９の先端との距離が変
化する。この結果、センサ１９の出力が、上記車軸５の
回転速度に比例した周波数で変化する。
【００２９】特に、本考案の回転速度検出装置付半浮動
式車軸用転がり軸受ユニットの場合、部品点数を減少す
ると共に、組立ライン中での溶接作業を不要にする事に
より、部品管理、組立作業を簡略化し、製作費の低減を
図れる。
式車軸用転がり軸受ユニットの場合、部品点数を減少す
ると共に、組立ライン中での溶接作業を不要にする事に
より、部品管理、組立作業を簡略化し、製作費の低減を
図れる。
【００３０】次に、図２は本考案の第二実施例を示して
いる。本実施例の場合、外輪４の内端部内周面と内輪６
の内端部外周面との間にも、外側シール環３１ａと内側
シール環３２ａとから成るシール組立３０ａを装着して
いる。このシール組立３０ａのシール性は、第一実施例
に於けるシール環３８よりも優れている。その分、第一
実施例に於けるシール環３９を省略している。従って、
前記第一実施例に於いてこのシール環３９の内周縁と摺
接している固定リング１６の外周面を研削仕上する必要
はない。その他の構成及び作用は、前述した第一実施例
と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複す
る説明を省略する。
いる。本実施例の場合、外輪４の内端部内周面と内輪６
の内端部外周面との間にも、外側シール環３１ａと内側
シール環３２ａとから成るシール組立３０ａを装着して
いる。このシール組立３０ａのシール性は、第一実施例
に於けるシール環３８よりも優れている。その分、第一
実施例に於けるシール環３９を省略している。従って、
前記第一実施例に於いてこのシール環３９の内周縁と摺
接している固定リング１６の外周面を研削仕上する必要
はない。その他の構成及び作用は、前述した第一実施例
と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複す
る説明を省略する。
【００３１】
【考案の効果】本考案の回転速度検出装置付半浮動式車
軸用転がり軸受ユニットは、以上に述べた通り構成され
作用する為、部品点数の減少に伴ない、部品管理、組立
作業の簡易化、部品製作の容易化による低廉化を図れ
る。
軸用転がり軸受ユニットは、以上に述べた通り構成され
作用する為、部品点数の減少に伴ない、部品管理、組立
作業の簡易化、部品製作の容易化による低廉化を図れ
る。
【図１】本考案の第一実施例を示す断面図。
【図２】同第二実施例を示す断面図。
【図３】従来の半浮動式車軸の軸受装置を示す断面図。
【図４】従来の半浮動式車軸の軸受装置に回転速度検出
センサを組み込んだ状態を示す断面図。
センサを組み込んだ状態を示す断面図。
【図５】従来の半浮動式車軸の軸受装置の別例を示す断
面図。
面図。
１ 車軸管 ２ 軸受ハウジング ３ 玉軸受 ４ 外輪 ５ 車軸 ６ 内輪 ７ 外輪軌道 ８ 内輪軌道 ９ 玉 １０ 段部 １１ バッキングプレート １２ 抑え蓋 １３ ボルト １４ ナット １５ 段部 １６ 固定リング １７ トーンホイール １８ 取付孔 １９ センサ ２０ 支持腕 ２１ スタッド ２２ ナット ２３、２４ 取付フランジ ２５ 受フランジ ２６ ボルト ２７ ナット ２８ 段部 ２９ フランジ ３０、３０ａ シール組立 ３１、３１ａ 外側シール環 ３２、３２ａ 内側シール環 ３３ａ、３３ｂ 芯金 ３４ａ、３４ｂ シール材 ３５ トーンホイール ３６ 透孔 ３７ 保持環 ３８、３９ シール環
Claims (1)
- 【請求項１】 内周面に外輪軌道を有する外輪と、この
外輪の外周面に一体形成された状態で、車軸管外端部の
受フランジと接合自在な取付フランジと、外周面に内輪
軌道を有する内輪と、上記内輪軌道と外輪軌道との間に
設けられた複数の転動体と、上記内輪の外端部で上記内
輪軌道から外れた部分に固定されたトーンホイールと、
上記外輪の外端開口部に固定され、その内周縁を上記内
輪の内側に挿通される車軸の外周面に近接自在とした保
持環と、この保持環に保持されて、その検出部を上記ト
ーンホイールに対向させたセンサとを備えた回転速度検
出装置付半浮動式車軸用転がり軸受ユニット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1992082246U JP2597023Y2 (ja) | 1992-11-05 | 1992-11-05 | 回転速度検出装置付半浮動式車軸用転がり軸受ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1992082246U JP2597023Y2 (ja) | 1992-11-05 | 1992-11-05 | 回転速度検出装置付半浮動式車軸用転がり軸受ユニット |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0640447U JPH0640447U (ja) | 1994-05-31 |
| JP2597023Y2 true JP2597023Y2 (ja) | 1999-06-28 |
Family
ID=13769078
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1992082246U Expired - Fee Related JP2597023Y2 (ja) | 1992-11-05 | 1992-11-05 | 回転速度検出装置付半浮動式車軸用転がり軸受ユニット |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2597023Y2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2011145578A1 (ja) * | 2010-05-17 | 2011-11-24 | Ntn株式会社 | 車輪用軸受装置 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4811734B2 (ja) * | 2007-04-05 | 2011-11-09 | 株式会社ジェイテクト | 車輪支持装置 |
-
1992
- 1992-11-05 JP JP1992082246U patent/JP2597023Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2011145578A1 (ja) * | 2010-05-17 | 2011-11-24 | Ntn株式会社 | 車輪用軸受装置 |
| CN102939208A (zh) * | 2010-05-17 | 2013-02-20 | Ntn株式会社 | 车轮用轴承装置 |
| CN102939208B (zh) * | 2010-05-17 | 2015-07-08 | Ntn株式会社 | 车轮用轴承装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0640447U (ja) | 1994-05-31 |
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