JP2593153Y2 - 取付金具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、化粧パネル等を構造
躯体等の壁面に固定する際に用いる取付金具に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、コンクリート構造物等において
は、その内外壁に、表面模様付の化粧パネル等を取付け
美観を高めることが行われている。このような化粧パネ
ルの取付けに用いられる取付金具として、この考案者
は、図１８および図１９に示すものを、すでに出願して
いる（実開平３─１１９１２２号公報）。

【０００３】上記取付金具５１′は、左右両側面に挿通
孔（図示せず）が穿設された横断面コ字状の支持片５２
と、左右両側面に挿通孔（図示せず）が穿設され上記支
持片５２のコ字状の左右両側に配設された横断面Ｕ字状
の一対の弾性側面板５３と、左右両側面に挿通孔（図示
せず）が穿設され上記支持片５２のコ字状の内側に配設
された横断面コ字状の固定片５４′とを備え、上記一対
の弾性側面板５３の外側端部を延長させて横断面Ｖ字状
の係合突片５５を形成し、上記固定片５４′のコ字状の
中央縦片の下端部に固定爪５６′を突設している。そし
て、図２０および図２１に示すように、各ボルト挿通孔
にボルト５７を挿通させ、このボルト５７の先端部にナ
ット５８をら合させることにより、上記支持片５２，両
弾性側面板５３および固定片５４′を連結するとともに
両弾性側面板５３間の間隔を調節できるようにしてい
る。また、上記ボルト５７にばね５９を取付け、このば
ね５９の一端５９ａで固定片５４′の上部を外向きに押
圧し、固定片５４′の固定爪５６′を、支持片５２のコ
字状の中央縦片の下部５２ａとの間に一定間隔を持たせ
た状態で、内向きに押付け付勢するようにしている。６
０は支持片５２のコ字状の左右両側片から垂下するガイ
ド板である。このような取付金具５１は、そのＶ字状の
係合突片５５が化粧パネル６１の裏面の上端部および下
端部に形成された一対の係合溝６２に挿嵌され、その状
態でボルト５７にナット５８を締め付けることで化粧パ
ネル６１の裏面に固定されている。なお、この取付金具
５１′は化粧パネル６１の裏面の下端部の取付用であ
り、上端部の取付用としては、図２１に示すような固定
片５４（固定部５６）を備えた取付金具５１を使用しな
ければならない。このように、化粧パネル６１の裏面の
上端部に取付ける場合と、上記裏面の下端部に取付ける
場合とで２種類の取付金具５１，５１′が必要となる。

【０００４】一方、構造躯体６５の壁面には、ナット６
６ａ付きアンカーボルト６６（図には１個しか示されて
いない）を介して、左右上下に所定間隔で固定金具６７
が取付けられている。この固定金具６７は、縦断面Ｌ字
状のアングル６９と、それ自身の後端部がアングル６９
のＬ字状の横片６９ａに穿設された長孔７０に軸着され
た板状の調節片７１と、縦断面Ｌ字状の底上板７２と、
それ自身の後端部７５ａがアングル６９の横片６９ａの
丸孔（図示せず）に回動自在に係合し前端部７５ｂが調
節片７１の丸孔７４に回動自在に係合している縦断面Ｚ
字状の係合片７５とを備えており、上記調節片７１の前
端部（この前端部に、縦断面Ｌ字状の胴縁６８を取付け
るためのナット７７付きねじ棒７６が植立されている）
を前後調節することができる構造にしている。そして、
上記ねじ棒７６を胴縁６８のＬ字状の横片６８ａに穿設
された長孔７９に挿通し、このねじ棒７６にナット７７
を締め付けることにより、構造躯体６５の壁面に複数の
固定金具６７を上下に一定間隔を保った状態で水平方向
に架け渡すようにしている。図において、６９ｂはアン
グル６９のＬ字状の縦片である。

【０００５】上記化粧パネル６１を胴縁６８に取付ける
場合には、まず、化粧パネル６１の上端部に取付けた取
付金具５１を、上側に配設された胴縁６８の縦片６８ｂ
の下端に位置決めしたのち、化粧パネル６１を上方に持
ち上げて、固定片５４の固定部５６と支持片５２の中央
縦片の下部５２ａとの間に胴縁６８の縦片６８ｂを圧入
する。つぎに、上記化粧パネル６１の下端部に取付けた
取付金具５１′を、下側に配設された胴縁６８の横片６
８ａに穿設された長孔８０に位置決めしたのち、化粧パ
ネル６１を下方に下げ固定片５４′の固定爪５６′と支
持片５２の中央縦片の下部５２ａとの間に、横片６８ａ
における長孔８０と縦片６８ｂの間の部分を圧入し化粧
パネル６１を支受させる。このような操作を繰り返すこ
とにより、構造躯体６５の壁面に沿って上下左右に複数
の化粧パネル６１が取り付けられる。８１は化粧パネル
６１間の隙間に充填される変性シリコン等の弾性シーリ
ング材である。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記取
付金具５１，５１′では、ボルト５７に固定片５４，５
４′を回動自在に取付けるとともに、ボルト５７に取付
けたばね５９で固定片５４，５４′を内向きに押圧する
ようにしているため、上記ボルト５７の取付け位置（す
なわち、支持片５２，両弾性側面板５３および固定片５
４，５４′に穿設される挿通孔の位置）を両弾性側面板
５３に形成された係合突片５５から遠く離れた位置に設
定しなければならない。したがって、上記取付金具５
１，５１′を化粧パネル６１の裏面に取付けた状態で
は、上記ボルト５７の取付け位置が化粧パネル６１の裏
面から遠く離れてしまい、化粧パネル６１への取付け強
度が弱くなり、この化粧パネル６１に強い風等の外力が
作用した場合には、化粧パネル６１の係合溝，ボルト５
７，各挿通孔等が損傷したり、破損したりする。しか
も、ばね５９により取付金具５１，５１′を胴縁６８に
押圧固定しているため、化粧パネル６１から取付金具５
１，５１′を取外す場合には、治具を必要とする。さら
に、化粧パネル６１の上端部に取付ける場合と下端部に
取付ける場合とで２種類の取付金具５１，５１′を使い
分けしなければならず、管理上の煩わしさがある。

【０００７】この考案は、このような事情に鑑みなされ
たもので、化粧パネルへの取付け強度が強く、しかも取
外す場合に特別な治具を必要とせず、さらに管理上の煩
わしさのない取付金具の提供をその目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この考案の取付金具は、断面形状がＬ字状の２個の
折曲具を各Ｌ字状の横辺をつき合わせ、ねじ止めして使
用する取付金具であって、上記２個の折曲具の一方に
は、そのＬ字状の縦辺の先端部を側方に延長して第１の
挟持部を形成し、上記Ｌ字状の横辺に第１の孔を穿設
し、その横辺のうち、Ｌ字状の中央折り曲げ部に沿う方
向に対し直交する両側端部の一方を切欠いて切欠き部を
形成するとともに、上記一方の端部のうちの切り欠き残
部を第１のガイド部に形成し、上記２個の折曲具の他方
には、そのＬ字状の縦辺の先端部を側方に延長して第２
の挟持部を、上記第１の挟持部に相対峙させた状態で形
成し、そのＬ字状の横辺に第２の孔を、上記第１の孔に
相対峙させた状態で穿設し、その横辺のうち、Ｌ字状の
中央折り曲げ部に沿う方向に対し直交する両側端部の他
方を切欠いて切欠き部を形成するとともに、上記他方の
端部のうちの切り欠き残部を第２のガイド部に形成し、
上記両孔に、ねじ止めすることにより上記両挟持部を締
付け自在にするボルトを挿通したという構成をとる。

【０００９】

【作用】すなわち、この考案の取付金具は、これを化粧
パネル等の被取付体に取付ける場合には、縦向きにした
状態で、両折曲具のＬ字状の縦辺に形成された両挟持部
を被取付体に形成された一対の係合溝等に嵌合しボルト
でねじ止めすることが行われる。これにより、上記両挟
持部が締め付けられて被取付体にしっかりと固定され
る。また、この考案の取付金具が取付けられた被取付体
を構造躯体の壁面等に取付ける場合には、まず、上記壁
面等の前面に上下に配設された胴縁，レール等の位置決
め固定手段の前側に被取付体を配設し、ついで、この被
取付体を持ち上げてその取付金具の上側の切欠き部，ガ
イド部（取付金具を縦向きにして使用しているため、一
方の折曲具の切欠き部，ガイド部は上側に位置し、他方
の折曲具の切欠き部，ガイド部は下側に位置するように
なる）を上側の位置決め固定手段の脚部等に係合する。
つぎに、被取付体を下げながら取付金具の下側の切欠き
部，ガイド部を下側の位置決め固定手段の上面，溝等に
係合させ支受させることが行われる。一方、被取付体を
位置決め固定手段から取外す場合には、まず、被取付体
を持ち上げて取付金具の下側の切欠き部，ガイド部を下
側の位置決め固定手段から外し、ついで、被取付体を前
方に寄せながら下げ取付金具の上側の切欠き部，ガイド
部を上側の位置決め固定手段から外すことが行われる。

【００１０】このように、この考案の取付金具は、断面
形状がＬ字状の２個の折曲具を各Ｌ字状の横辺をつき合
わせてねじ止めしているだけであるから、各折曲具の横
辺に穿設される孔（ボルトを取付けるためのもの）を挟
持部（被取付体に取付けるためのもの）の近くに穿設す
ることができる。したがって、上記孔と挟持部との距離
を短くして化粧パネル等の被取付体への取付強度を強く
することができ、強い風等の外力が被取付体に作用して
も、化粧パネル等の裏面に形成された一対の係合溝やボ
ルトやこのボルト挿通用の孔等が損傷したり、破損した
りすることがない。しかも、被取付体を胴縁等の位置決
め固定手段から取外す場合には、被取付体を持ち上げた
り、持ち下げたりするだけでよく、特別な治具を必要と
しない。さらに、上側の位置決め固定手段に係合される
上側の切欠き部，ガイド部と下側の位置決め固定手段に
係合される下側の切欠き部，ガイド部が一体的に組み付
けられているため、取付金具を被取付体の上端部に取付
ける場合にも、下端部に取付けに場合にも、１種類の取
付金具で取付けることができ、管理上の煩わしさがな
い。

【００１１】つぎに、この考案を実施例にもとづいて詳
しく説明する。

【００１２】

【実施例】図１〜図４はこの考案の取付金具の一実施例
を示している。この実施例では、取付金具１は、断面形
状がＬ字状の２個の折曲具２，３と、両折曲具２，３の
Ｌ字状の横辺４，５を突き合わせた状態で両折曲具２，
３を連結するボルト１４とを備えており、このボルト１
４により両折曲具２，３間の間隔を調節できるようにし
ている。そして、使用する場合には、図５に示すよう
に、縦向きにした状態で、被取付体（この実施例では、
表面に凹凸模様が形成された化粧パネル）に取付け、こ
れを後述のレール２１上に載せ、その状態でレール２１
上をスライドさせることができるようにしている。

【００１３】より詳しく説明すると、上記２個の折曲具
２，３のうち、右側の折曲具２（縦向き状態を示す図５
において、右側に組み付けられた折曲具）は、図６〜図
８に示すように、横辺４と、この横辺４の後端部に垂設
された縦辺６とでＬ字状に形成されている。上記横辺４
にはボルト挿通孔１０が穿設されているとともに、その
前端部が上方に折曲げられて折曲げ部４ｂが形成されて
いる。また、上記横辺４には、その左側部分に、後端縁
に沿って所定幅の切欠き部４ａが切欠き形成されてお
り、この切欠き部４ａの前側部分で構成される切り欠き
残部がガイド部１２に形成されている。一方、上記縦辺
６は、横片４ａのボルト挿通孔１０に対応する部分の左
右両側部分６ａが、ボルト１４を挿通することのできる
間隔をあけて起立しているとともに、上記縦辺６の上端
部には、後方に向かって下り傾斜状に延びる挟持部８が
形成されている。

【００１４】上記２個の折曲具２，３のうち、左側の折
曲具３（図５において、左側に組み付けられた折曲具）
は、図９〜図１１に示すように、横辺５と、この横辺５
の後端部に垂設された縦辺７とでＬ字状に形成されてい
る。上記横辺５にはボルト挿通孔１１が穿設されている
とともに、その前端部が上方に折曲げられて折曲げ部５
ｂが形成されている。また、上記横辺５には、その左側
部分に、後端縁に沿って所定幅（この幅は、上記右側の
折曲具２の切欠き部４ａの幅よりも広い）の切欠き部５
ａが切欠き形成されており、この切欠き部５ａの前側部
分で構成される切り欠き残部がガイド部１３（このガイ
ド部１３は、上記右側の折曲具２のガイド部１２よりも
短い）に形成されている。一方、上記縦辺７は、横片５
のボルト挿通孔１１に対応する部分の左右両側部分７ａ
が、ボルト１４を挿通することのできる間隔をあけて起
立しているとともに、上記縦辺７の上端部には、後方に
向かって下り傾斜状に延びる挟持部９が形成されてい
る。図において、１５はボルト１４にら合するねじ部
（図示せず）が形成された係止片であり、１６はばね座
金であり、１７が平座金である。

【００１５】このような２個の折曲具２，３、ボルト１
４等を用いて取付金具１を組み立てる場合には、図５に
示すように、まず、左右の折曲具２，３のＬ字状の横辺
４，５を背中合わせに突き合わせ、両挟持部８，９を後
方に向けて相対峙させた状態で配置する。ついで、両ボ
ルト挿通孔１０，１１を相対峙させたのち、両ボルト挿
通孔１０，１１にボルト１４を挿通し、このボルト１４
の先端に係止片１５をら合し締め付けることが行われ
る。そして、この状態では、右側の折曲具２の切欠き部
４ａおよびガイド部１２が左側の折曲具３の横辺５の上
端面よりも上側に位置し、左側の折曲具３の切欠き部５
ａおよびガイド部１３が右側の折曲具２の横辺４の下端
面よりも下側に位置するようにしている。

【００１６】このようにして組み立てられた取付金具１
は、図１２に示すように、縦向きにした状態で化粧パネ
ル２０に固定される。この化粧パネル２０は、縦，横の
寸法が略６００mmに設定されており、表面に凹凸模様が
形成されている。また、この化粧パネル２０には、従来
例と同様に、その裏面の上端部の両側および下端部の両
側に、互いの間隔が開口側から底部側に向けて徐々に狭
くなった一対の係合溝（図示せず）が形成されている。
そして、この化粧パネル２０の係合溝に上記取付金具１
の両挟持部８，９を嵌合し、その状態で係止片１５を締
め付けることで化粧パネル２０に取付金具１がしっかり
と固定される。

【００１７】一方、構造躯体２５の壁面には、レール２
１（このレール２１は、図１３に示すように、一枚のス
テンレス板を折り曲げ加工することによって溝部２１ｂ
を形成したものである）が固定金具２６により取付けら
れている。すなわち、上記構造躯体２５の壁面には、左
右上下に所定間隔で多数のアンカーボルト２７（図１２
には１個のアンカーボルトしか示されていない）が突設
されており、従来例と同様に、各アンカーボルト２７に
上記固定金具２６がナット２８により固定されている。
上記固定金具２６は、図１４〜図１６に示すように、断
面形状がＬ字状に形成されたアングル２９と、平板状調
節片３０と、断面形状がコ字状に形成されたレール取付
具３１と、上記アングル２９に穿設された右側長孔３６
に軸着され上記調節片３０の後端部のねじ孔３０ａにね
じ嵌合された左側ボルト３２と、上記調節片３０の中央
やや後側寄り部のねじ孔３０ｂにねじ嵌合された中央ね
じ３３と、上記レール取付具３１の上面の挿通孔（図示
せず）に挿通され上記調節片３０の前端部のねじ孔（図
示せず）にねじ嵌合される右側ボルト３４とで構成され
ており、上記アングル２９の中央部に形成された切欠き
部３７と中央ボルト３３との係合位置を変化させること
により、レール取付具３１で固定されるレール２１の固
定位置を前後調節することができるようにしている。図
において、３５はアンカーボルト２７挿通用の長孔であ
り、３８はアングル２９に穿設された左側長孔である。

【００１８】このような構造躯体２５の壁面に上記化粧
パネル２０に取付ける場合には、まず、化粧パネル２０
を上記壁面の前面に固定されたレール２１の前側に配設
し、ついで、図１７に示すように、化粧パネル２０を持
ち上げて右側の折曲具２に設けた切欠き部４ａ内に上側
のレール２１の脚部２１ｃを入れるようにしながら化粧
パネル２０を前方に移動させる。つぎに、左側の折曲具
３に設けた切欠き部５ａ，ガイド部１３を下側のレール
２１の上方に位置させ、そのまま化粧パネル２０を下げ
切欠き部５ａをレール２１の上面２１ａに載せるととも
に、ガイド部１３をレール２１の溝部２１ｂに遊嵌す
る。そののち、化粧パネル２０をスライドさせて所定の
位置に位置決めする。このようにして、各レール２１に
複数の化粧パネル２０を位置決めする。そののち、従来
例と同様に、各化粧パネル２０間の隙間に、封止部材２
２を配置し、弾性シーリング材２３を充填し、その隙間
を塞ぐ。一方、化粧パネル２０をレール２１から取外す
場合には、まず、化粧パネル２０を持ち上げて左側の折
曲具３のガイド部１３をレール２１の溝部２０ｂから外
す。ついで、化粧パネル２０の下部を前方に寄せながら
化粧パネル２０を下げ、上側のレール２１の脚部２１ｃ
から右側の折曲具２の切欠き部４ａを外す。

【００１９】このように、上記取付金具では、断面形状
がＬ字状の２個の折曲具２，３を各Ｌ字状の横辺４，５
をつき合わせてボルト止めしているだけであるから、各
折曲具の横辺４，５に穿設されるボルト挿通孔１０，１
１を、挟持部８，９が形成された縦辺６，７の近くに穿
設することができる。したがって、上記ボルト挿通孔１
０，１１と挟持部８，９との距離を短くして化粧パネル
２０への取付強度を強くすることができ、強い風等の外
力が化粧パネル２０に作用しても、この裏面に形成され
た一対の係合溝，ボルト１４およびボルト挿通孔１０，
１１等が損傷したり、破損したりすることがない。しか
も、この取付金具１を取付けた化粧パネル２０をレール
２１から取外す場合には、化粧パネル２０を持ち上げた
り、持ち下げたりするだけでよく、特別な治具を必要と
しない。さらに、上側のレール２１の脚部２１ｃに遊嵌
する切欠き部４ａ，ガイド部１２と下側のレール２１の
上面２１ａ，溝部２１ｂに遊嵌する切欠き部５ａ，ガイ
ド部１３とが一体的に組み付けられているため、取付金
具１を化粧パネル２０の上端部に取付ける場合にも、下
端部に取付けに場合にも、１種類の取付金具で取付ける
ことができ、管理上の煩わしさがない。

【００２０】なお、上記実施例では、取付金具１を化粧
パネル２０の取付けに用いているが、これに限定するも
のではなく、壁等の基台となるものに被取付物を固定す
るものであれば何にでも利用することができる。例え
ば、絵画や時計等である。

【００２１】

【考案の効果】以上のように、この考案の取付金具は、
断面形状がＬ字状の２個の折曲具を各Ｌ字状の横辺をつ
き合わせてねじ止めしているだけであるから、各折曲具
の横辺に穿設される孔（ボルトを取付けるためのもの）
を挟持部（被取付体に取付けるためのもの）の近くに穿
設することができる。したがって、上記孔と挟持部との
距離を短くして化粧パネル等の被取付体への取付強度を
強くすることができ、強い風等の外力が被取付体に作用
しても、化粧パネル等の裏面に形成された一対の係合溝
やボルトやこのボルト挿通用の孔等が損傷したり、破損
したりすることがない。しかも、被取付体を胴縁等の位
置決め固定手段から取外す場合には、被取付体を持ち上
げたり、持ち下げたりするだけでよく、特別な治具を必
要としない。さらに、上側の位置決め固定手段に係合さ
れる上側の切欠き部，ガイド部と下側の位置決め固定手
段に係合される下側の切欠き部，ガイド部が一体的に組
み付けられているため、取付金具を被取付体の上端部に
取付ける場合にも、下端部に取付けに場合にも、１種類
の取付金具で取付けることができ、管理上の煩わしさが
ない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例の取付金具を示す正面図で
ある。

【図２】上記取付金具の側面図である。

【図３】上記取付金具の平面図である。

【図４】上記取付金具の底面図である。

【図５】上記取付金具を縦向きにした状態を示す斜視図
である。

【図６】右側の折曲具の正面図である。

【図７】上記右側の折曲具の断面図である。

【図８】上記右側の折曲具の斜視図である。

【図９】左側の折曲具の正面図である。

【図１０】上記左側の折曲具の断面図である。

【図１１】上記左側の折曲具の斜視図である。

【図１２】上記取付金具を用い化粧パネルを取付けた状
態を示す側面図である。

【図１３】レールの斜視図である。

【図１４】固定金具の正面図である。

【図１５】上記固定金具の平面図である。

【図１６】上記固定金具の側面図である。

【図１７】上記取付金具とレールとの取付状態を示す要
部の斜視図である。

【図１８】従来例を示す斜視図である。

【図１９】上記従来例を示す要部の断面図である。

【図２０】上記従来例を用い化粧パネルを取付けた状態
を示す平面図である。

【図２１】上記従来例を用い化粧パネルを取付けた状態
を示す側面図である。

【符号の説明】

１ 取付金具 ２，３ 折曲具 ４，５ 横辺 ６，７ 縦辺 ８，９ 挟持部 １０，１１ 孔 １２，１３ ガイド部 １４ ボルト

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 断面形状がＬ字状の２個の折曲具２，３
   を各Ｌ字状の横辺４，５をつき合わせ、ねじ止めして使
   用する取付金具１であって、上記２個の折曲具２，３の
   一方２には、そのＬ字状の縦辺６の先端部を側方に延長
   して第１の挟持部８を形成し、上記Ｌ字状の横辺４に第
   １の孔１０を穿設し、その横辺４のうち、Ｌ字状の中央
   折り曲げ部Ａに沿う方向に対し直交する両側端部の一方
   を切欠いて切欠き部４ａを形成するとともに、上記一方
   の端部のうちの切り欠き残部を第１のガイド部１２に形
   成し、上記２個の折曲具２，３の他方３には、そのＬ字
   状の縦辺７の先端部を側方に延長して第２の挟持部９
   を、上記第１の挟持部８に相対峙させた状態で形成し、
   そのＬ字状の横辺５に第２の孔１１を、上記第１の孔１
   ０に相対峙させた状態で穿設し、その横辺５のうち、Ｌ
   字状の中央折り曲げ部Ａに沿う方向に対し直交する両側
   端部の他方を切欠いて切欠き部５ａを形成するととも
   に、上記他方の端部のうちの切り欠き残部を第２のガイ
   ド部１３に形成し、上記両孔１０，１１に、ねじ止めす
   ることにより上記両挟持部８，９を締付け自在にするボ
   ルト１４を挿通したことを特徴とする取付金具。