JP2592642B2 - 鋼材の脱炭防止方法 - Google Patents

鋼材の脱炭防止方法

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JP2592642B2 JP63064748A JP6474888A JP2592642B2 JP 2592642 B2 JP2592642 B2 JP 2592642B2 JP 63064748 A JP63064748 A JP 63064748A JP 6474888 A JP6474888 A JP 6474888A JP 2592642 B2 JP2592642 B2 JP 2592642B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は鋼材の脱炭防止方法に関するものである。
(従来の技術) 鉄鋼製品は一般にスラブ、ブルーム、ビレット等の鋼
材を加熱炉で加熱し、圧延して製造するが、加熱時にス
ケールが発生し、歩留が低下するとともに、脱炭による
材質強度の低下による弊害が生じる。
中でも、線材用ビレットにおいて0.6〜1.2%程度のC
を有する鋼材の表面脱炭による強度低下による影響は大
きいものがある。
従来技術として、特開昭54−107410号公報には、鋼材
表面にSiCと、このSiC100重量部に対してAl50〜2000重
量部の混合粉をSiCが30〜2000g/m2になるように存在せ
しめ、その上に酸化剤を存在せしめて加熱することを特
徴とする鋼材の脱炭防止方向が提案されている。
このような従来技術の問題点としては、下記の点があ
げられる。
(1) 上記混合粉を塗った後、その上に酸化剤を塗布
するという二重塗布では、塗布するための時間がかか
り、しかも設備化をする際も二重の設備費がかかる点が
あげられ、直送圧延の採用、低コストの設備化という観
点からは時流に逆行するものである。
(2) 混合粉の中にC系のSiCが含有されるため、脱
炭防止という目的は達せられても鋼材が加熱される際、
鋼材表面に浸炭現象が現われ、鋼材内部に対して鋼材表
面部はCが0.05〜0.10重量%多くなる。このような状態
で圧延すると、鋼材表面部が浸炭現象で脆くなっている
ため表面疵が頻発し、歩留りが低下する。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、前記従来技術の問題点を排除しうる
鋼材の脱炭防止方法を提供するにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の要旨とするところは、Al2O310〜30重量%、N
a2OおよびK2Oの合計が5〜11重量%、残部がSiO2からな
る混合微粉に水を加え、水分20〜50重量%を含む固液混
合物とし、之を鋼材表面に塗布して乾燥後の塗布厚み0.
1〜1.0mmの塗布層を該鋼材表面に形成した後、該鋼材を
1170℃以下の温度に加熱することを特徴とする鋼材の脱
炭防止方法にある。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の実施の態様を第1図に示す。図において1は
ビレットで、2はビレット搬送用ロールである。ビレッ
ト1の下面側に、工程3においてスプレーノズル4より
本発明による固液混合物を吹きつけ塗布層を形成する。
スプレーノズル4はビレット1の長さ方向に移動可能で
ある。下面側に前記固液混合物の塗布層を形成されたビ
レット1はパネルヒーター5等の乾燥機で乾燥され、次
いでビレット1は転回されて該ビレットの側面側に工程
6においてスプレーノズル4により本発明による固液混
合物を吹きつけて塗布層を形成し、その後同様に工程7
でビレット1の上面側に本発明による固液混合物を吹き
つけて塗布層を形成し、パネルヒーター等の乾燥機で乾
燥された後に加熱炉に装入される。加熱炉における加熱
温度は1170℃以下とする。
本発明による混合微粉がSiO2をベースとするのは、水
を加えて固液混合物として鋼材に吹きつける際、鋼材表
面に定着しやすく、安価で耐火度も比較的高いことによ
る。
混合微粉中でのAl2O3の配合量が10重量%未満である
と塗布層全体の耐火度が低くなり、加熱の際、脱炭防止
の効果が得られないので下限を10重量%とする。一方、
Al2O3の配合量が30重量%を超えると、塗布層の通気性
が増大し前記の場合と同様加熱する際、脱炭防止の効果
が得られないので、上限を30重量%とする。
Na2OとK2Oは塗布層の通気性をなくすために混合微粉
中に添加されているものであり、Na2OとK2Oの和が5重
量%未満であると加熱に際して塗布層の適切な液状化状
態が得られず、通気防止効果が不充分となるため脱炭防
止剤としての役目を果たさない。一方、Na2OとK2Oの合
計が11重量%を超えると加熱に際して、塗膜層の液状化
が過度に進み、加熱炉内で塗布物が流れ落ちてこれまた
脱炭防止剤としての役目を果さなくなるため上限を11重
量%とする。
上記のように、Al2O310〜30重量%、Na2OおよびK2Oの
合計5〜11重量%および残部がSiO2からなる混合微粉に
水を加え、固液混合物として高粘性用スプレーノズルよ
り鋼材表面に吹きつけ等により塗布して塗布層を形成す
るわけであるが、上記の固液混合物中の水分が20重量%
未満であるとゴム状の固体になるため上記スプレーノズ
ルより吹きつけが困難となる。一方、上記固液混合物中
の水分が50重量%を超えると、鋼材表面に塗布厚0.1mm
以上の塗布層を付着させることが困難になるため、上限
を50重量%とする。望ましいのは水分が25重量%前後で
あるのが固液混合物として鋼材表面への塗布が効率よく
行われる。
上記固液混合物を鋼材表面に塗布する際、乾燥後の塗
布厚みが0.1mm未満であると塗布層厚が不充分で、加熱
に際して鋼材の脱炭現象が生ずる。一方、塗布厚みが1.
0mmを超えると塗布層の加熱時の密着性が悪く、炉内で
剥離しやすくなる。
本発明による固液混合物を鋼材表面に、乾燥後の塗布
厚が0.1〜1.0mmとなるように塗布層を形成した後、加熱
する場合、加熱温度は1170℃以下とする。加熱温度が11
70℃を超えると、本発明に従った組成を有する固液混合
物の場合、(2FeO・SiO2)FAY・ALITEの溶融反応が生
じ、塗布層の鋼材に対する付着力が増すため、加熱後の
塗布層の剥離性は著しく劣化する。
本発明による固液混合物を鋼材表面に乾燥後の塗布厚
みが0.1〜1.0mmとなるように塗布して、乾燥した後、該
鋼材を1170℃以下で加熱すると脱炭現象を生ずることが
なく、加熱後の塗布層の剥離性も極めて良好で、塗布層
は鋼材をロールで搬送中に全て自然に落とされるので事
前処理を行うことなく直接圧延することが可能である。
表1において本発明による方法を比較例とともに説明
する。
C0.7〜0.8重量%、長さ18mのビレットの表面に脱炭防
止用の塗布層を形成し、加熱し、その後圧延し線材とし
て製品化した場合の結果を示す。
本発明によるNo.1〜5の方法は、製品としての線材の
断面を検査したところ、脱炭は全く生じていなかった。
さらに加熱後圧延する際、脱炭防止用の塗布層はロール
搬送中に完全に剥離していて、圧延後の製品への影響は
なかった。
混合微粉の組成において、Al2O3が本発明の規定範囲
の下限外れと上限外れの場合をNo.6,7で示すが、両者の
場合共脱炭現象が生じていて、所期の目的が達成されな
い。
No.8は混合微粉の組成において、Na2OとK2Oとの合計
が5重量%未満の場合で、加熱に際して塗布層の好適な
液状化が行われず、従って塗布層は脆く通気し易い状態
になり、脱炭防止の効果を果すことが出来ない。
No.9は混合微粉の組成において、Na2OとK2Oの合計が1
1重量%を超える場合で、加熱に際して塗布層の液状化
が進み過ぎ、塗布層が流れ落ちて脱炭防止剤としての役
目を果たさない。
No.10は塗布混合物の水分が20重量%未満の場合であ
る。この場合、固液混合物の状態では存在せずゴム状の
固体になるため、スプレーによる塗布ができない。
No.11は塗布混合物の水分が50重量%を超える場合
で、塗布層の厚みが0.1mm未満となるため脱炭防止の効
果がない。同様にNo.12は脱炭防止用の塗布層の厚みが
0.1mm未満の場合で、脱炭現象が生じており問題とな
る。
No.13は脱炭防止用の塗布層の厚みが1.0mmを超えた場
合で、加熱時の密着性が悪く、炉内で剥離しやすい部分
的な脱炭現象が生じやすい。
No.14は加熱温度が1170℃を超える場合であり、塗布
層は(2FeO・SiO2)FAY・ALITEの溶融反応により鋼材に
対する付着性が著しく増加し、圧延後の製品に塗布層の
付着が見られた (発明の効果) 本発明方法により、従来は脱炭防止用塗布剤を二重に
塗っていたのを1回ですませることができるので、工程
の短縮化、迅速化に大きく寄与するものである。また品
質面においても浸炭による製品の表面疵を発生すること
なく、しかも加熱後の塗布層の剥離性も極めて良好であ
るから、デスケーリング等の加熱後工程を増すことなく
直接圧延することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施の態様を示す説明図である。 1:ビレット、2:搬送用ロール、3:ビレット下面側に塗布
する工程、4:スプレーノズル、5:パネルヒーター、6:ビ
レット側面側に塗布する工程、7:ビレット上面側に塗布
する工程。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 幸博 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株 式會社君津製鐵所内 (72)発明者 木村 眞人 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株 式會社君津製鐵所内 (72)発明者 飯岡 武雄 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株 式會社君津製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭52−63805(JP,A) 特公 昭57−6493(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Al2O310〜30重量%、Na2Oおよびk2Oの合計
    が5〜11重量%、残部がSiO2からなる混合微粉に水を加
    え、水分20〜50重量%を含む固液混合物とし、之を鋼材
    表面に塗布して乾燥後の塗布厚み0.1〜1.0mmの塗布層を
    形成した後、該鋼材を1170℃以下の温度に加熱すること
    を特徴とする鋼材の脱炭防止方法。
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