JP2589979B2 - 放射線画像変換パネル - Google Patents

放射線画像変換パネル

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JP2589979B2
JP2589979B2 JP61187374A JP18737486A JP2589979B2 JP 2589979 B2 JP2589979 B2 JP 2589979B2 JP 61187374 A JP61187374 A JP 61187374A JP 18737486 A JP18737486 A JP 18737486A JP 2589979 B2 JP2589979 B2 JP 2589979B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、蛍光体を結着剤に分散して成る蛍光体層を
有する放射線画像変換パネルに関する。
【発明の背景】
X線画像のような放射線画像は、病気診断用などに多
く用いられている。この放射線画像を得るために、被写
体を透過した放射線を蛍光体層(蛍光スクリーン)を有
する放射線画像変換パネルに照射し、これにより可視光
を生じさせて、この可視光を通常を写真を撮るときと同
じように銀塩を使用したフィルムに照射して、該フィル
ムを現像した放射線写真が利用されている。 一方、近年銀塩を塗布したフィルムを使用しないで蛍
光体層から直接画像を取り出す方法が案出されている。
この方法としては、被写体を透過した放射線を蛍光体層
(輝尽性蛍光体層)を有する放射線画像変換パネルに照
射し、蛍光体は該放射線を吸収し、しかる後この蛍光体
を例えば光又は熱エネルギーで励起することにより、こ
の蛍光体が上記吸収により蓄積している放射線エネルギ
ーを蛍光(輝尽発光)として放射せしめ、この蛍光を検
出して画像化する方法である。具体的には、例えば米国
特許3,859,527号及び特開昭55−12144号には輝尽性蛍光
体を用い可視光線又は赤外線を輝尽励起光とした放射線
画像変換方法が示されている。この方法は、支持体上に
輝尽性蛍光体層を形成した放射線画像変換パネルを使用
するもので、この放射線画像変換パネルの輝尽性蛍光体
層に被写体を透過した放射線を当てて被写体各部の放射
線透過度に対応する放射線エネルギーを蓄積させて潜像
を形成し、しかる後にこの輝尽性蛍光体層を輝尽励起光
で走査することによって各部の蓄積された放射線エネル
ギーを放射させてこれを光に変換し、この光の強弱によ
る光信号により画像を得るものである。この最終的な画
像はハードコピーとして再生しても良いし、CRT上に再
生してもよい。 これら放射線画像変換方法に用いられる蛍光体層を有
する放射線画像変換パネルは、放射線の吸収率および光
変換率(両者を含めて以下「放射線感度」という)が高
いことは言うに及ばず、画像の粒状性が良く、しかも高
鮮鋭性であることが要求されている。 ところで、上述した放射線画像変換方法においては、
「蛍光体層中における光の広がり」が画像の鮮鋭性に大
きな影響を与える。 すなわち、蛍光スクリーンを有する放射線画像変換パ
ネルにおいては、蛍光スクリーン中の蛍光体の瞬間発光
(放射線照射時の発光)が蛍光スクリーン中を通過する
際に広がると、銀塩を使用したフィルムに照射される光
は広がり、該フィルムを現像した放射線写真は鮮鋭性が
悪くなる。 一方、輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネル
においては、輝尽性蛍光体の発光の広がりが画像の鮮鋭
性に大きな影響を与えることはないが、輝尽性励起光の
輝尽性蛍光体層中での広がりが画像の鮮鋭性に大きな影
響を与える。すなわち、輝尽性蛍光体に蓄積された放射
線画像情報は時系列化されて取り出されるので、ある時
間(ti)に照射された輝尽励起光による輝尽発光は望ま
しくは全て採光されてその時間に輝尽励起光が照射され
ていた放射線画像変換パネル上にある画素(xi,yi)か
らの出力として記録され、輝尽性蛍光体の発光の広がり
が画像の鮮鋭性に大きな影響を与えることはない。しか
しながら、輝尽励起光が輝尽性蛍光体層内で散乱などに
より広がり、照射画素(xi,yi)の外側に存在する輝尽
性蛍光体をも励起していまうと、上記(xi,yi)なる画
素からの出力としてその画素(xi,yi)よりも広い領域
からの出力が記録されてしまうので、輝尽性励起光の輝
尽性蛍光体層中での広がりが画像の鮮鋭性に大きな影響
を与える。 いずれにしろ、放射線画像変換方法においては、「蛍
光体層中における光の広がり」が画像の鮮鋭性に大きな
影響を与え、この「蛍光体層中における光の広がり」の
改良が強く望まれていた。
【発明の目的】
本発明は、上述のようなことを鑑みてなされたもので
あり、その目的は、感度を低下させることなく、鮮鋭性
の高い放射線画像を与えることのできる放射線画像変換
パネルを提供することにある。
【発明の構成】
上述した本発明の目的は、輝尽性蛍光体を結着剤に分
散して成る輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネ
ルにおいて、前記蛍光体の平均粒子径をγ(μm)とす
ると、γ±1/2γ(μm)の範囲内の粒径をもつ蛍光体
の粒子が、前記蛍光体層中の蛍光体全体の73wt%以上を
占めることを特徴とする放射線画像変換パネルによって
達成される。 すなわち、本発明においては、γ±1/2γ(μm)の
範囲の粒径をもつ蛍光体の粒子が全体の73wt%未満(非
単分散)であると、平均粒子径に対しての粒子径分布
(重量平均によるもの)のバラツキ幅が大きく、そのた
め小粒子による光の平均自由行程は短く光の散乱(広が
り)が制御されるが、同時に大粒子による光の散乱も大
きくなり、結果として鮮鋭性に対する効果は発生しな
い。それに対して、γ±1/2γ(μm)の範囲の粒径を
もつ蛍光体の粒子が全体の73wt%以上(単分散)である
と、同じ平均粒子径を有し非単分散の蛍光体からなる蛍
光体層に比較して、蛍光体層中での光の散乱が抑えられ
感度の低下を招かずに鮮鋭性が向上する。また、γ±1/
2γ(μm)の範囲の粒径をもつ蛍光体の粒子が全体の8
0wt%以上であると好ましい。γ±1/2γ(μm)の範囲
に含まれる粒子の割合が、粒子全体に対して多ければ多
いほど本発明による効果は大きい。 また、本発明において、蛍光体の粒子の平均粒子径は
0.1〜100(μm)の範囲において選択され、さらに好ま
しくは0.5〜40(μm)である。 以下、蛍光体として、輝尽性蛍光体の場合について説
明する。 第1図(a)に輝尽性蛍光体の各種粒子径分布を示し
た。分布曲線A,Dが本発明に適合した粒子径分布を与え
る。 本発明に係る粒子径分布をもつ輝尽性蛍光体を製造す
るには下記に示すような方法があるが本発明はこれに限
定されるものではない。 本発明に係わる粒子径分布を有する輝尽性蛍光体の製
造方法の工程は、原料の調製焼成→粉砕(必要に応じて
洗浄、乾燥、分級等)と大きく分けられる。 第1の方法として、焼成した輝尽性蛍光体に適当な条
件での粉砕や分級を施す方法がある。第2の方法として
は焼成前に原料の平均粒子径、粒子径分布を原料の合成
条件や粉砕、分級によって調節しておき、この原料を焼
成しその後必要に応じて第1の方法を施すことにより製
造する方法である。この製造方法の利点は焼成後の粉砕
などの処理による感度の低下を抑えられる点である。 尚、輝尽性蛍光体をアルカリハライドを母体として構
成する場合には、アルカリハライドの水に対する溶解度
が高いという性質を利用してより簡便に粒子径分布のす
ぐれた輝尽性蛍光体を得ることができる。 即ち、輝尽性蛍光体原料を水に溶解または懸濁させ充
分に混合した後、加熱、減圧乾燥、真空乾燥、噴霧乾燥
によって水分を蒸発させる。この際、水分の蒸発速度に
よって平均粒子径、粒子径分布をコントロールすること
ができる。また他の方法としては輝尽性蛍光体原料を水
に溶解しこの水溶液を輝尽性蛍光体が不溶の溶媒或は水
に比較して溶解度の小さい溶媒中に添加することにより
輝尽性蛍光体原料を析出させる方法が採られる。この
際、溶媒の種類及び/または添加条件によって平均粒子
径、粒子径分布をコントロールできる。さらに前記方法
に於て輝尽性蛍光体原料と同時に水に対して溶解度の高
い付活剤原料も水に溶解させ前記処理を施せば焼成−粉
砕工程を経ないで所定の輝尽性蛍光体が合成できる。し
かも焼成による輝尽性蛍光体原料の焼結がないので粒子
径分布の乱れを起こさない。また、焼成以降の工程が省
けるので製造コスト上からも好ましいものとなる。尚こ
うして得られた輝尽性蛍光体を焼成すれば輝尽発光輝度
を一層高めることができる。 輝尽性蛍光体は、最初の光もしくは高エネルギー放射
線が照射された後に、光的、熱的、機械的、化学的また
は電気的等の刺激(輝尽励起)により、最初の光もしく
は高エネルギー放射線の照射量に対応した輝尽発光を示
す蛍光体を言うが、実用的な面から好ましくは500nm以
上の輝尽励起光によって輝尽発光を示す蛍光体である。
輝尽性蛍光体としては、例えば特開昭48−80487号に記
載されているBaSO4:Ax(但しAはDy,Tb及びTmのうち少
なくとも1種であり、xは0.001≦x<1モル%であ
る。)で表される蛍光体、特開昭48−80488号記載のMgS
O4:Ax(但しAはHo或いはDyのうちいづれかであり、x
は0.001≦x<1モル%である)で表される蛍光体、特
開昭48−80489号に記載されているSrSO4:Ax(但しAはD
y,Tb及びTmのうち少なくとも1種であり、xは0.001≦
x<1モル%である。)で表されている蛍光体、特開昭
51−29889号に記載されているNa2SO4,CaSO4及びBaSO4
にMn,Dy及びTbのうち少なくとも1種を添加した蛍光
体、特開昭52−30487号に記載されているBeO,LiF,MgSO4
及びCaF2等の蛍光体、特開昭53−39277号に記載されて
いるLi2B4O7:Cu,Ag等の蛍光体、特開昭54−47883号に記
載されているLi2O・(B2O2)x:Cu(但しxは2<x≦
3)、及びLi2O・(B2O2)x:Cu,Ag(但しxは2<x≦
3)等の蛍光体、米国特許3,859,527号に記載されてい
るSrS:Ce,Sm、SrS:Eu,Sm、La2O2S:Eu,Sm及び(Zn,Cd)
S:Mn,X(但しxはハロゲン)で表される蛍光体が挙げら
れる。また、特開昭55−12142号に記載されているZnS:C
u,Pb蛍光体、一般式がBaO・xAl2O3:Eu(但し0.8≦x≦1
0)で表されるアルミン酸バリウム蛍光体、及び一般式
がM II O・xSio2:A(但しがM IIはMg,Ca,Sr,Zn,Cd又はB
aでありAはCe,Tb,Eu,Tm,Pb,Tl,Bi及びMnのうち少なく
とも1種であり、xは0.5<x<2.5である。)で表され
るアルカリ土類金属珪酸塩系蛍光体が挙げられる。ま
た、特開昭55−12143号に記載されている一般式が (Ba1−x−yMgxCay)FX:eEu2+ (但しXはBr及びClの中の少なくとも1つであり、x,y
及びeはそれぞれ0<x+y≦0.6、xy≠0及び10-6
e≦5×10-2なる条件を満たす数である。)で表される
アルカリ土類弗化ハロゲン化物蛍光体、特開昭55−1214
4号に記載されている一般式が LnOX:xA (但しLnはLa,Y,Gd及びLuの少なくとも1つを、XはCl
及び/又はBrを、AはCe及び/又はTbを、xは0<x<
0.1を満足する数を表す。)で表される蛍光体、特開昭5
5−12145号に記載されている一般式が (Ba1−xM IIx)FX:yA (但しM IIは、Mg,Ca,Sr,Zn及びCdのうちの少なくとも
1つを、XはCl,Br及びIのうちの少なくとも1つを、
AはEu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,Yb及びErのうちの少なく
とも1つを、x及びyは0≦x≦0.6及び0≦y≦0.2な
る条件を満たす数を表す。)で表される蛍光体、特開昭
55−84389号に記載されている一般式が BaFX:xCe,yA (但し、XはCl,Br及びIのうちの少なくとも1つ、A
はIn,Tl,Gd,Sm及びZrのうちの少なくとも1つであり、
x及びyはそれぞれ0<x≦2×10-1及び0<y≦5×
10-2である。)で表される蛍光体、特開昭55−160078号
に記載されている一般式が M II FX・xA:yLn (但しM IIはMg,Ca,Ba,Sr,Zn及びCdのうちの少なくとも
1種、AはBeO,MgO,CaO,SrO,BaO,ZnO,Al2O3,Y2O3,La
2O3,In2O3,SiO2,TiO2,ZrO2,GeO2,SnO2,Nb2O5,Ta2O5及び
ThO2のうちの少なくとも1種、LnはEu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,
Ho,Nd,Yb,Er,Sm及びGdのうちの少なくとも1種であり、
XはCl,Br及びIのうちの少なくとも1種であり、x及
びyはそれぞれ5×10-5≦x≦0.5及び0≦y≦0.2なる
条件を満たす数である。)で表される希土類元素付活2
価金属フルオロハライド蛍光体、一般式がZnS:A、CdS:
A、(Zn,Cd)S:A、ZnS:A,X及びCdS:A、(但しAはCu,A
g,Au,又はMnであり、Xはハロゲンである。)で表され
る蛍光体、特開昭57−148285号に記載されている下記い
づれかの一般式 xM3(PO4・NX2:yA M3(PO42:yA (式中、M及びNはそれぞれMg,Ca,Sr,Ba,Zn及びCdのう
ち少なくとも1種、XはF,Cl,Br及びIのうち少なくと
も1種、AはEu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,Yb,Er,Sb,Tl,Mn
及びSnのうち少なくとも1種を表す。また、x及びyは
0<x≦6、0≦y≦1なる条件を満たす数である。)
で表される蛍光体、下記いづれかの一般式 nReX3・mAX2′:xEu nReX3・mAX2′:xEu,ySm (式中、ReはLa,Gd,Y,Luのうち少なくとも1種、アルカ
リ土類金属、Ba,Sr,Caのうち少なくとも1種、X及び
X′はF,Cl,Brのうち少なくとも1種を表す。また、x
及びyは、1×10-4<x<3×10-1、1×10-4<y<1
×10-1なる条件を満たす数であり、n/mは1×10-3<7
×10-1なる条件を満たす。)で表される蛍光体、及び下
記一般式 MIX・aM II X2′・bM III X3:cA (但し、MIはLi,Na,K,Rb及びCsから選ばれる少なくとも
1種のアルカリ金属であり、M IIはBE,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,
Cd,Cu及びNiから選ばれる少なくとも1種の二価金属で
ある。M IIIはSc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,H
o,Er,Tm,Yb,Lu,Al,Ga及びInから選ばれる少なくとも1
種の三価金属である。X,X′及びX″はF,Cl,Br及びIか
ら選ばれる少なくとも1種のハロゲンである。AはEu,T
b,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,Yb,Er,Gd,Lu,Sm,Y,Tl,Na,Ag,Cu及
びMgから選ばれる少なくとも1種の金属である。 またaは、0≦a<0.5の範囲の数値であり、bは0
≦b<0.5の範囲の数値であり、cは0≦c<0.2の範囲
の数値である。)で表されるアルカリハライド蛍光体等
が挙げられる。 しかし、放射線画像変換パネルに用いられる輝尽性蛍
光体は、前述の蛍光体に限られるものではなく、放射線
を照射した後輝尽励起光を照射した場合に輝尽発光を示
す蛍光体であればいかなる蛍光体であってもよい。 次に粒子径分布の輝尽性蛍光体を用いた放射線画像変
換パネルの製造方法について説明する。 輝尽性蛍光体層は、平均粒子径γμmに対して粒子径
がγ±1/2γの範囲にある蛍光体の割合が80wt%以上で
ある輝尽性蛍光体粒子及びその他の構成素材を結着剤溶
液中に分散、溶解してなる蛍光体塗料を塗布、乾燥して
形成される。 該蛍光体塗料の形成する被膜の造膜性が良好で且つ充
分な強度を有するときは支持体を不要とすることがある
が、一般には支持体上に該蛍光体塗料は塗布される。も
し保護層が設けられる場合には別途に形成、準備された
保護層膜に塗布されてもよい。 また前記支持体または保護層膜に塗設された乾燥輝尽
性蛍光体層面に保護層膜または支持体を接着してパネル
を形成してもよい。更に支持体に塗設された輝尽性蛍光
体層に対しては保護層塗料を調合し、これを前記輝尽性
蛍光体層に塗布する形態を採ってもよい。 輝尽性蛍光体は適当な結着剤とともに適当な溶剤中に
加え、ボールミル、サンドミル、アトライタ、三本ロー
ルミル、高速インペラ分散機、Kadyミル、および超音波
分散機などの分散装置を用いて混合分散して塗料を調整
し、該塗料をドクターブレード、ロールコータ、ナイフ
コータなどの塗工機を用いて支持体或は保護層上に塗布
する。 放射線画像変換パネルは前述の輝尽性蛍光体の少なく
とも1種類を含む一つ若しくは二つ以上の輝尽性蛍光体
層から成る輝尽性蛍光体層群であってもよい。それぞれ
の輝尽性蛍光体層に含まれる輝尽性蛍光体は同一であっ
てもよいし異なっていてもよい。 また前記輝尽性蛍光体層は、平均粒子径の異なる少な
くとも二つ以上の輝尽性蛍光体各々を適当な蛍光体粒子
の所定の粒子大きさ分布配列となるように塗布して作成
してもよい。 尚、前記蛍光体粒子の粒子大きさ分布配列は、輝尽励
起光入射側に大粒子が配列された分布配列の方が感度の
面から好ましい。 結着剤としては、例えばゼラチンの如きタンパク質、
デキストランの如きポリサツカライドまたはアラビアゴ
ム、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ニトロセ
ルロース、エチルセルロース、塩化ビニリデン−塩化ビ
ニルコポリマ、ポリメチルメタクリレート、塩化ビニル
−酢酸ビニルコポリマ、ポリウレタン、セルロースアセ
テートブチレート、ポリビニルアルコール等のような通
常層構成に用いられる結着剤が使用される。一般に結着
剤は輝尽性蛍光体1重量部に対して0.01乃至1重量部の
範囲で使用される。しかしながら得られる放射線画像変
換パネルの感度と鮮鋭性の点では結着剤は少ない方が好
ましく、塗布の容易さとの兼合いから0.03乃至0.2重量
部の範囲がより好ましい。 放射線画像変換パネルの輝尽性蛍光体層の層厚は目的
とする放射線画像変換パネルの特性、輝尽性蛍光体の種
類、結着剤と輝尽性蛍光体との混合比等によって異なる
が、10μm〜1000μmの範囲から選ばれるものが好まし
く、10μm〜500μmの範囲から選ばれるのがより好ま
しい。 尚、放射線画像変換パネルの鮮鋭性向上を目的とし
て、特開昭55−146447号に開示されているように放射線
画像変換パネルの輝尽性蛍光体層中に白色粉末を分散さ
せてもよいし、また、特開昭55−163500号に開示されて
いるように放射線画像変換パネルの輝尽性蛍光体層もし
きは入射する輝尽励起光に対して蛍光体層底面にある支
持体もしくは保護層に輝尽励起光を吸収するような着色
剤で着色してもよい。 放射線画像変換パネルに於ては、輝尽性蛍光体層に自
己支持能がない場合には該輝尽性蛍光体層を支持するた
めの支持体が設けられる。前記支持体としては各種高分
子材料、ガラス、金属等が用いられ、セルロースアセテ
ートフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテ
レフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミ
ドフィルム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネイ
トフィルム等のプラスチックフィルム、アルミニウムシ
ート、鉄シート、銅シート等の金属シート或は該金属酸
化物の被覆層を有する金属シートが好ましい。 これら支持体の表面は滑面であってもよいし、輝尽性
蛍光体層との接着性を向上させる目的でマット面として
もよい。 さらにこれら支持体は、輝尽性蛍光体層との接着性を
向上させる目的で輝尽性蛍光体層が設けられる面に下引
層を設けてもよい。また、これら支持体の層厚は用いる
支持体の材質等によって異なるが、一般的には50μm〜
2000μmであり、取扱い上の点からさらに好ましくは80
μm〜1000μmである。 放射線画像変換パネルに於ては、一般的に前記上尽性
蛍光体層の支持体が設けられる面とは反対側の面に、輝
尽性蛍光体層を物理的にあるいは科学的に保護するため
の保護層が設けることが好ましい。 保護層の材料としては酢酸セルロース、ニトロセルロ
ース、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルホルマール、ポリカーボネート、ポリエ
ステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、
ポリ塩化ビニリデン、ナイロン、ポリ四フッ化エチレ
ン、ポリ三フッ化−塩化エチレン、四フッ化エチレン−
六フッ化プロピレン共重合体、塩化ビニリデン−塩化ビ
ニル共重合体、塩化ビニリデン−アクロニトリル共重合
体等の通常の保護層用材料が用いられる。また、この保
護層は蒸着法、スパッタリング法等により、SiC,SiO2,S
iN,Al2O7などの無機物質を積層して形成してもよい。こ
れらの保護層の層厚は一般には0.1μm〜100μm程度が
好ましい。 尚輝尽性蛍光体塗料が造膜性を蔵しており、且つ該造
膜された被膜が充分に剛性を有する場合には、前記した
支持体及び/または保護層は必要でない場合がある。 本発明の放射線画像変換パネルは第2図に概略的に示
された放射線画像変換方法に用いられた場合、優れた鮮
鋭性と感度を与える。すなわち、第2図において、21は
放射線発生装置、22は被写体、23は本発明の放射線画像
変換パネル、24は輝尽励起光源、25は該放射線画像変換
パネルより放射された輝尽発光を検出する光電変換装
置、26は25で検出された信号を画像として再生する装
置、27は再生された画像を表示する装置、28は輝尽励起
光と輝尽発光とを分離し、輝尽発光のみを透過させるフ
ィルターである。尚25以降は23からの光情報を何らかの
形で画像として再生できるものであればよく、上記に限
定されるものではない。 第2図に示されるように、放射線発生装置21からの放
射線は被写体22を通して本発明の放射線画像変換パネル
23に入射する。この入射した放射線は放射線画像変換パ
ネル23の輝尽性蛍光体層に吸収され、そのエネルギーが
蓄積され、放射線透過像の蓄積像が形成される。次にこ
の蓄積像を輝尽励起光源24からの輝尽励起光で励起して
輝尽発光として放出せしめる。 放射される輝尽発光の強弱は蓄積された放射線エネル
ギー量に比例するので、この光信号を例えば光電子増倍
管等の光電変換装置25で光電変換し、画像再生表示装置
26によって画像として再生し画像表示装置27によって表
示することにより、被写体の放射線透過像を観察するこ
とができる。
【実施例】
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明する。 実施例1 第1表及び第1図(a)に本発明の放射線画像変換パ
ネルの製造あるいは比較の放射線画像変換パネルの製造
に用いられた種々の輝尽性蛍光体の粒子径分布を表す。 なおいずれの輝尽性蛍光体も組成はRbBr;Tlである。
第1図(a)及び第1表に於て、輝尽性蛍光体A,B,C,D
は以下のようにして製造した。 RbBrを水に溶解し水溶液とする。この水溶液をRbBrが
不溶性の溶媒中に添加し溶媒の種類、添加条件を変える
ことにより種々の粒径のRbBrを得た。これに所定量の付
活剤を加え焼成し、その後粉砕分級などを必要に応じて
行い輝尽性蛍光体A,B,C及びDを得た。輝尽性蛍光体E,F
については焼成の前後において必要に応じて粉砕・分級
を行うことによって得られたものである。 次に前記輝尽性蛍光体を用いて以下のようにして放射
線画像変換パネルを製造した。 まず輝尽性蛍光体13重量部をポリビニルブチラール
(結着剤)1重量部に酢酸ブチルとブタノールを3:1の
重量比で混合した溶剤を用いて分散させ、これを水平に
置いたポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)
上にワイヤーバーを用いて均一に塗布し自然乾燥させる
ことによって膜厚が約300μmの放射線画像変換パネル
を作成する。このようにして第1表中の輝尽性蛍光体A,
Dに対応した本発明の放射線画像変換パネルA,Dを作成し
た。また輝尽性蛍光体B,C,E及びFに対応した比較の放
射線画像変換パネルB,C,E及びFも同様の方法で作成さ
れた。 このようにして得られた各放射線画像変換パネルに管
電圧80KVpのX線を10mR照射した後、半導体レーザ光(7
80nm)で輝尽励起し、輝尽性蛍光体層から放射される輝
尽発光を光検出器(光電子増倍管)で光電変換し、この
信号を画像再生装置によって画像として再生し銀塩フィ
ルム上に記録した。信号の大きさより、放射線画像変換
パネルのX線に対する感度を調べ、また得られた画像よ
り画像の変調伝達関数(MTF)を調べ、これを第2表に
示す。第2表において、X線に対する感度は比較の放射
線画像変換パネルFを100として相対値で示し、また変
調伝達関数(MTF)は空間周波数が2サイクル/mmの時の
値である。 第2表より、本発明の放射線画像変換パネルAは比較
の放射線画像変換パネルB,C,E,Fに比べて、X線に対す
る感度が高くて、しかも鮮鋭性が最高に近い放射線画像
を与える。また本発明の放射線画像変換パネルDはX線
に対する感度がずば抜けて高くて、しかも鮮鋭性が比較
のパネルFの最も低い鮮鋭性よりは遥かに高い他の比較
パネルEの鮮鋭性に近い画像を与える。 実施例2 粒子径分布の異なるBaFBr:Eu輝尽性蛍光体P,Qを、適
当な粉砕・分級を施すことにより製造し、第1図(b)
及び第3表に粒子径分布を表す。この輝尽性蛍光体P,Q
を用いて実施例1と同様にして本発明の放射線画像変換
パネルP及び比較の放射線画像変換パネルQを作成し実
施例1と同様にしてX線に対する感度比較のパネルQを
100とした相対値及び鮮鋭性を調べ、これを第4表に示
す。 第3表及び第4表より、輝尽性蛍光体としてRbBr:Tl
を用いた場合と同様本発明の放射線画像変換パネルPは
比較の放射線画像変換パネルQに対してX線に対する感
度は同等ながら鮮鋭性が極めて高い画像を与えた。
【発明の効果】
以上詳述した本発明においては、γ±1/2γ(μm)
の範囲内の粒径をもつ蛍光体の粒子が全体の73wt%以上
(単分散)であるので、同じ平均粒子径を有し非単分散
の蛍光体からなる蛍光体層に比較して、蛍光体層中での
光の散乱が抑えられ感度の低下を招かずに鮮鋭性が向上
する、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の放射線画像変換パネルに於ける輝尽性
蛍光体粒子の粒子径分布を示す図である。 第2図は本発明の放射線画像変換パネルを使用する放射
線画像変換方法を説明する概要図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島田 文生 日野市さくら町1番地 小西六写真工業 株式会社内 合議体 審判長 市川 信郷 審判官 秋月 美紀子 審判官 村田 尚英 (56)参考文献 特開 昭59−138999(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】輝尽性蛍光体を結着剤に分散して成る輝尽
    性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルにおいて、前
    記蛍光体の平均粒子径をγ(μm)とすると、γ±1/2
    γ(μm)の範囲内の粒径をもつ蛍光体の粒子が、前記
    蛍光体層中の蛍光体全体の73wt%以上を占めることを特
    徴とする放射線画像変換パネル。
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