JP2588891Y2 - 気化器のマルチ噴射ノズル - Google Patents

気化器のマルチ噴射ノズル

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JP2588891Y2
JP2588891Y2 JP1992086104U JP8610492U JP2588891Y2 JP 2588891 Y2 JP2588891 Y2 JP 2588891Y2 JP 1992086104 U JP1992086104 U JP 1992086104U JP 8610492 U JP8610492 U JP 8610492U JP 2588891 Y2 JP2588891 Y2 JP 2588891Y2
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  • Control Of The Air-Fuel Ratio Of Carburetors (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、外周壁面に複数個の
燃料噴出孔を有する2サイクルエンジン用気化器のマル
チ噴射ノズルの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】気化器に適用されるこの種のマルチ噴射
ノズルとして、例えば実開平2−101063号の技術
が知られている。この従来技術においては、図に示さ
れるように、吸気通路10内断面を可変させるピストン
11の先端にパイプ状を成す噴射ノズル13を固着する
と共に、この噴射ノズル13をニードルジェット12の
中に摺動自在に嵌入し、更にこの噴射ノズル13の外周
壁面に多数の燃料噴出孔14を穿設している。これによ
れば、燃料は図示しないフロートチェンバーからニード
ルジェット12を通り、噴射ノズル13を介して吸気通
路10内に噴出されるため、燃料の分散の平均化が図ら
れ、霧化状態が改善されるというものである。
【0003】また、他の従来技術として、例えば実公昭
47−2973号の技術が知られており、これによれ
ば、前記と同様に吸気通路内断面を可変させるピストン
の先端に多数の小孔を有するパイプ状の噴射ノズルを取
り付け、しかも前記小孔が気流に対し任意の方向に設定
できるようにしている。これにより、前記と同様の効果
が得られるというものである。
【0004】ところで、これら噴射ノズルの構造がこれ
までのものと大きく異なるのは、噴射ノズルの外周壁面
に設けた多数の小孔から燃料が噴出する構成であるの
で、燃料調整は孔径や孔の数、あるいは孔の配置等で決
定される点にある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来技術においては、燃料調整に最も大きな影響を与
える要因の1つと考えられる燃料噴出孔の具体的な配置
位置もしくは具体的な方向等に関しては一切開示されて
おらず、単に噴射ノズルの外周壁面に多数の小孔を設け
るという構成や、これらの小孔から適正な方向に燃料を
噴出させるという構成のみでは、特に2サイクルエンジ
ンの場合のエンジン吸気脈動の影響を考慮すると、噴出
燃料の分散化による霧化の改善と噴出燃料の高速応答性
等が要求される気化器にあって、より優れた効果を期待
することは困難である。
【0006】すなわち、図4に示すように、燃料噴出孔
14を吸気通路10を流れる気流と略直交する方向のノ
ズル横断面の中心線c−cよりも上流側に配置する
と、噴出する燃料流の拡がりが大きくなって周囲の壁に
付着する傾向が強くなる。反対に、図5のようにノズル
横断面の中心線c−cよりも下流側であってもその
角度Θがあまり大きくない場合(例えば、0度≦Θ<4
5度)には、スロットルが高開度になるほど噴出された
燃料がエンジン吸気脈動の影響を受け、これによって燃
料がエンジン燃焼室に伝達するのにタイムラグ(時間的
ズレ)が生じるため、安定したエンジンの回転が困難に
なる。
【0007】これは特に2サイクルエンジンの場合、ピ
ストンの2行程につき1回の吸入行程があるため、わず
かなタイムラグでも燃焼に影響し、無視することができ
ないからである。このため、燃料噴出孔14の配置位置
をノズル横断面の適切な位置に選定する必要があった。
【0008】本考案は斯る課題を解決するためになされ
たもので、その目的とするところは、特に2サイクルエ
ンジンにおけるエンジン吸気脈動の影響を少なくして噴
出された燃料をスロットル開度に応じてエンジン燃焼室
内に取りこめるようにした気化器のマルチ噴射ノズルを
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本考案は、吸気通路内断面を可変させるピストンに固
着され、長手方向に沿い複数の燃料噴出孔を有すると共
に内側に燃料の流路が形成された有蓋円筒状を成し、か
つニードルジェットの中に摺動自在に嵌入されて前記燃
料噴出孔からフロートチェンバー内の燃料を吸気通路内
に噴出可能とした気化器のマルチ噴射ノズルにおいて、
前記燃料噴出孔をノズル横断面における吸気通路を流れ
る気流に沿う方向の中心線に対し略左右対称に配置し、
かつそれらの燃料噴出孔をノズル横断面における吸気通
路を流れる気流と略直交する方向の中心線から下流側へ
角度Θ(45度≦Θ<90度)に配置したことを特徴と
する。
【0010】
【作用】前記構成により、本考案によれば燃料噴出孔か
ら噴出した燃料は吸気通路内の気流の速い中央部に集中
してエンジン燃焼室内に供給されることとなるが、一
方、噴出された燃料の一部がエンジン吸気脈動の影響を
受けて気流方向と反対側に吹き返される。
【0011】しかし、この吹き返される燃料量は、燃料
噴出孔を気流の下流側の特定角度範囲に配置したことに
よりかなり抑えられると共に、この吹き返された燃料が
吸気通路内のシリンダ近傍に分散して存在し、これが次
の爆発工程の直前に取り込まれて有効に使われる。
【0012】
【実施例】以下、図面に基づき本考案の好ましい実施例
を説明する。なお、全図を通じて同一または相当する部
材には同一の符号を付して説明する。図1に、本考案を
摺動弁型気化器に適用した場合の縦断面図を示す。同図
において、吸気通路10内の断面を可変させるピストン
11の先端中央に有蓋円筒状のマルチ噴射ノズル13が
固着されており、このマルチ噴射ノズル13の直下で気
化器のメインボデー17側にはニードルジェット12が
形成されている。このマルチ噴射ノズル13の外周壁面
には、長手方向に沿い複数の小さな燃料噴出孔14,1
4,・・・が穿設されていて、その内側には前記ニード
ルジェット12に連通する燃料の流路15が形成されて
いる(図2参照)。
【0013】そして、前記マルチ噴射ノズル13をニー
ドルジェット12内に摺動自在に嵌入することで、ピス
トン11の上下動に伴い負圧によりフロートチェンバー
16内の燃料が前記流路15を介して燃料噴出孔14か
ら吸気通路10内に噴出される。このとき、ピストン1
1の上下動に応じて吸気通路10内に露出する燃料噴出
孔14の数が変化し、それに応じて吸気通路10内に噴
出する燃料量が変化するようになっている。
【0014】ここで、本考案においては、前記燃料噴出
孔14,14は、図2のように吸気通路10を流れる気
流に沿う方向のノズル横断面の中心線c −c に対し
略左右対称に設け、しかも前記燃料噴出孔14,14を
ノズル横断面における吸気通路を流れる気流と略直交す
る方向の中心線から下流側へ角度Θ(45度≦Θ<90
度)に配置する。ここで左右対称とは、図2において中
心線c−cに対し右側の噴出孔14と左側の噴出孔
14の角度Θとが同一であることを意味している。
【0015】すなわち、図2に示されるように、燃料噴
出孔14をノズル横断面における吸気通路10を流れる
気流と略直交する方向の中心線c−c(角度Θ=0
度)から角度45度下流の位置から角度Θ=90度未満
の下流位置、すなわち45度≦Θ<90度の位置に配置
している。このように、燃料噴出孔14を気流の特定範
囲の下流側に設けたことで、この燃料噴出孔14から微
粒化した燃料流が吸気通路10内の気流の速い中央部に
集中して供給されると共に、一方では、燃料噴出孔14
から噴出された燃料はエンジン吸気脈動の影響を受けて
その一部が気流方向と反対側に吹き返される。しかし、
このとき吹き返される燃料量は燃料噴出孔14を気流の
下流側の特定位置に配置したことによりかなり抑えられ
ると共に、この吹き返された燃料が吸気通路10内のイ
ンテークマニホールド近傍に分散して存在し、これが次
の爆発工程の前にシリンダに取り込まれて有効に使われ
る。また、燃料噴出孔14を気流の特定範囲の下流側に
略左右対称位置に設けたことで、噴出された微粒化燃料
は吸気通路10内において均等に近い状態で分散させる
ことが可能となる。
【0016】ここで、もしも燃料噴出孔14をノズル横
断面の中心線c−cから角度45度以内(0度≦Θ
<45度)の範囲に配置したとすると、スロットルバル
ブが高開度になるほど、噴出された燃料がエンジン吸気
脈動の影響を受けて気流方向と反対側に吹き返され、こ
れによって燃料がシリンダの燃焼室に到達するまでにタ
イムラグ(時間的ズレ)を生じる。そして、このタイム
ラグはピストンの4行程につき1回の吸入行程のある4
サイクルエンジンにあってはそれほど問題とならない
が、ピストンの2行程につき1回の吸入工程のある2サ
イクルエンジンにあっては待ち時間に余裕がないため特
に問題となる。この観点から、燃料噴出孔14を0度≦
Θ<45度に設定することは非現実的であり全く採用の
余地がない。
【0017】以上の実施例では、本考案を摺動弁型気化
器に適用した場合について説明したが、負圧型気化器に
も適用することができるのは勿論である。
【0018】
【考案の効果】以上説明した通り、本考案は従来のよう
に単に燃料噴出孔を気流に対し不特定な方向に設定でき
るようにしたものではなく、ノズル横断面における気流
と略直交する方向の中心線位置から下流側へ角度Θ(4
5度≦Θ<90度)に配置したことにより、燃料噴出孔
から噴出する燃料流が狭角になり吸気通路中央の気流の
速いところに集中して、吸気通路の周囲の壁には付着せ
ずに遠くまで運ばれる結果、壁面流を最小に抑えること
ができる。このとき、燃料噴出孔から噴出された燃料の
一部はエンジン吸気脈動の影響を受けて気流方向と反対
側に吹き返されるが、本考案によれば燃料噴出孔を気流
の下流側の特定範囲に配置したことにより、吹き返され
る燃料量がかなり抑えられると共に、この吹き返された
燃料は吸気通路内のインテークマニホールド近傍に分散
して存在し、これが次の爆発工程で有効に使われるた
め、安定したエンジン回転を確保することができる。
【0019】また、前記燃料噴出孔をノズル横断面の中
心線に対し略左右対称に設けたため、噴出された燃料は
吸気通路内のノズルを中心としてその左右両側に均等に
分散され、燃料の霧化状態が著しく改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案を摺動弁型気化器に適用した場合の縦断
面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】 従来の摺動弁型気化器の概略の縦断面図であ
る。
【図4】 図3 のB−B線に沿う1例を示す断面図であ
る。
【図5】 図3 のB−B線に沿う他の例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10 吸気通路 11 ピストン 12 ニードルジェット 13 マルチ噴射ノズル 14 燃料噴出孔 15 流路 16 フロートチェンバー 17 気化器のメインボデー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02M 19/03 F02M 7/17 F02M 9/03 - 9/06

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気通路内断面を可変させるピストンに
    固着され、長手方向に沿い複数の燃料噴出孔を有すると
    共に内側に燃料の流路が形成された有蓋円筒状を成し、
    かつニードルジェットの中に摺動自在に嵌入されて前記
    燃料噴出孔からフロートチェンバー内の燃料を吸気通路
    内に噴出可能とした気化器のマルチ噴射ノズルにおい
    て、前記燃料噴出孔をノズル横断面における吸気通路を流れ
    る気流に沿う方向の中心線に対し略左右対称に配置し、
    かつそれらの燃料噴出孔をノズル横断面における吸気通
    路を流れる気流と略直交する方向の中心線から下流側へ
    角度Θ(45度≦Θ<90度)に配置した ことを特徴と
    する気化器のマルチ噴射ノズル。
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