JP2585705Y2 - 電動式動力舵取装置における電磁クラッチ - Google Patents

電動式動力舵取装置における電磁クラッチ

Info

Publication number
JP2585705Y2
JP2585705Y2 JP1991080388U JP8038891U JP2585705Y2 JP 2585705 Y2 JP2585705 Y2 JP 2585705Y2 JP 1991080388 U JP1991080388 U JP 1991080388U JP 8038891 U JP8038891 U JP 8038891U JP 2585705 Y2 JP2585705 Y2 JP 2585705Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
steering
electromagnetic clutch
electric motor
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1991080388U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0522256U (ja
Inventor
勇 竹間
靖彦 宮浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP1991080388U priority Critical patent/JP2585705Y2/ja
Publication of JPH0522256U publication Critical patent/JPH0522256U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2585705Y2 publication Critical patent/JP2585705Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、ステアリング系に対
して操舵トルクに応じた操舵補助力を発生する電動式動
力舵取装置に適用する電磁クラッチの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電磁クラッチは、例えば「新編・
自動車工学ハンドブック」(1884年9月11日株式
会社図書出版社発行)の5−9頁に記載されているもの
がある。この従来例は、電磁コイルを収納したフライホ
イールに、その電磁コイルと対向する面に弾性体で外方
に付勢したアーマチュアを配設し、このアーマチュアに
所定間隔を保ってプレッシャプレートを一体に配設し、
アーマチュア及びプレッシャプレートとの間にクラッチ
ディスクを回転自在に配設した構成を有する。
【0003】而して、電磁コイルが非励磁状態であると
きには、アーマチュアが弾性体によってフライホイール
から離間する方向に付勢されているので、これに一体に
配設されているプレッシャプレートがクラッチディスク
より離間していて、フライホイール及びクラッチディス
ク間の伝達トルクは零となっている。この状態から電磁
コイルに通電して励磁状態とすると、電磁コイルの磁力
によってアーマチュアがフライホイール側に吸引され、
これに応じてプレッシャプレートがクラッチディスクに
摩擦接触してフライホイールの回転トルクがクラッチデ
ィスクに伝達される。
【0004】そして、電動式動力舵取装置に適用する電
磁クラッチは、所定車速以下の通常走行時には接続状態
としてステアリング系に操舵トルクに応じた操舵補助力
を発生させ、所定車速を越える高速走行時にはそのまま
接続状態を継続する形式と、所定車速を越える高速走行
時には直進安定性を確保するために非接続状態に制御す
る形式とがあり、前者及び後者の何れも電動式動力舵取
装置の異常検出時には手動操舵のみによる操舵を優先さ
せるために電磁クラッチを非接続状態に制御するように
している。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の電磁クラッチにあっては、その伝達トルクを電磁コ
イルの非励磁状態及び励磁状態で制御するようにしてい
るので、電磁クラッチの供給される励磁電流に対する伝
達トルク特性は、図3の特性曲線L1 で示すように、電
磁コイルに供給する励磁電流が所定値I1Hに達するまで
の間は、伝達トルクが零の非接続状態を維持し、所定値
1Hに達すると電磁クラッチが接続状態となって、伝達
トルクが所定値T1Hまで急増し、その後励磁電流が増加
するに応じて増加し、その後励磁電流を減少させると、
所定値I1Hより小さい所定値I1Lで電磁クラッチが非接
続状態となって伝達トルクが零となってヒステリシス特
性が付与されるように設定されている。
【0006】そして、電磁クラッチは、電動式動力舵取
装置の例えば電動モータの過熱による異常予知状態でも
非接続状態に切換えられるため、電動モータで発生する
操舵補助力のステアリング系への伝達されている状態か
ら急に操舵補助力の伝達が遮断されているので、操舵力
は操舵補助力が伝達されている軽操舵状態から手動操舵
力のみの重操舵状態に変更され、その後電動モータの過
熱状態が解消されて、正常状態に復帰したときには、電
磁クラッチが接続状態に制御されるので、重操舵状態か
ら軽操舵状態に急変し、電磁クラッチの切換時に操舵上
の違和感が生じ操舵感覚が低下するという未解決の課題
があった。また、電磁クラッチの励磁電流及び伝達トル
ク特性にはクラッチ作動点でのヒステリシス特性を有す
るので、クラッチを半接続状態とし使用する場合にヒス
テリシスのバラツキにより、半接続点が不定となってし
まうと共に、トルク伝達限界点T1Lもかなり大きくな
り、電動式動力舵取装置の異常予知時にトルク伝達限界
点T1Lまで励磁電流を低下させたとしてもモータロック
やモータの自転等の異常動作時には、これらを回避して
操舵するためには相当大きな操舵力が必要になるという
未解決の課題もあった。
【0007】そこで、この考案の目的は、上記従来例の
未解決の課題に鑑みてなされたものであり、電動式動力
舵取装置の異常時における操舵力の急変を防止して、操
舵感覚の悪化を抑制することができる電動式動力舵取装
置における電磁クラッチを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この考案に係る電動式動力舵取装置における電磁ク
ラッチは、ステアリング系に対する操舵補助力を発生す
る電動モータと、該電動モータと前記ステアリング系と
の間に介挿された電磁クラッチと、少なくとも操舵トル
クに応じて前記電動モータを制御し、且つ電動モータ制
御系の異常時に前記電磁クラッチを非通電状態に制御す
る制御手段とを備えた電動式動力舵取装置において、前
記電磁クラッチは、クラッチロータと、該クラッチロー
タに接触可能に配設されたクラッチアーマチュアと、前
記制御手段によって通電制御され、通電時に発生する磁
力によって前記クラッチアーマチュアを前記クラッチロ
ータに接触させる励磁コイルと、該励磁コイルの通電状
態にかかわらず、前記クラッチアーマチュアを前記クラ
ッチロータに対して、所定の伝達トルクを発生する接触
圧で接触させる半接続機構とを有することを特徴とす
る。
【0009】
【作用】この考案に係る電動式動力舵取装置における電
磁クラッチは、励磁電流の非通電状態で、所定の伝達ト
ルクを生じるように半接続状態となるので、モータロッ
クやモータが自転する異常が発生した場合には、電磁ク
ラッチがトルクリミッタとして作用し、手動操舵により
容易に異常状態を回避することができると共に、異常予
知状態あるいはこれから正常状態に復帰する際に、電動
モータで発生する操舵補助力の一部をステアリング系に
伝達することから、操舵力の急変を防止することがで
き、操舵感覚の悪化を抑制することができる。
【0010】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本考案に係る電磁クラッチを電動式パワ
ーステアリング装置に適用した場合の概略構成図、図2
はこの考案に係る電磁クラッチの断面図である。まず、
電動式パワーステアリング装置の概略を図1について説
明する。
【0011】図中、1はステアリングホイールであっ
て、その操舵力がステアリングシャフト2を介してステ
アリングギヤ3に伝達され、転舵輪を転舵させる。ステ
アリングシャフト2には、減速歯車5及び電磁クラッチ
6を介して直流電動モータ7の出力軸7aが連結され、
電磁クラッチ6及び電動モータ7がコントローラ8によ
って制御される。
【0012】コントローラ8には、車速センサ9及びス
テアリングホイール1に付与された操舵トルクを検出す
る操舵トルクセンサ10の検出値が入力され、車速セン
サ9の車速検出値に基づいて、車速検出値が所定設定車
速未満のときには、電磁クラッチ6を接続状態に維持す
る比較的高電流値の定格励磁電流を電磁クラッチ6に供
給し、所定設定車速以上となったときに徐々に励磁電流
の値を減少させ、逆に所定設定車速以上の状態から所定
設定車速未満の状態となるときには、励磁電流を定格励
磁電流まで徐々に増加させる制御を行い、操舵トルク検
出値に基づいて、電動モータ7の駆動電流を制御して、
操舵トルクに比例した操舵補助トルクを発生させる。ま
た、コントローラ8は、電動モータの過負荷状態、過熱
状態や制御系の異常を検出する異常検出回路を内蔵し、
この異常検出回路で異常を検出したときに電磁クラッチ
6に供給する励磁電流値を徐々に零まで低下させ、異常
状態が解消されたときには励磁電流値が徐々に定格励磁
電流値まで増加される。
【0013】電磁クラッチ6及び電動モータ7は、図2
に示すように、両者が一体に形成されており、このうち
電動モータ7はその回転軸7aの一端が断面略U字状の
ケース体7bの底部に転がり軸受7cを介して枢着さ
れ、回転軸7aの他端がケース体7bの開放端を閉塞す
るフランジ付端板7dの中央部に形成された転がり軸受
7eに枢着され、回転軸7aに一体に形成された電機子
7fに巻回された電機子巻線7gにブラシ7h及びコミ
ュテータ7iを介して励磁電流が供給される。
【0014】また、電磁クラッチ6は、電動モータ7の
端板7dに取付けられた円環状の磁気ヨーク6a内に励
磁コイル6bが配設されていると共に、電動モータ7の
回転軸7aの転がり軸受7eから突出した突出部にクラ
ッチロータ6cがスプライン嵌合され、このクラッチロ
ータ6cと対向して減速歯車5の入力軸5aに結合され
た回転板6dが回転自在に配設されている。そして、回
転板6dのクラッチロータ6cの外周面側に形成された
フリクションプレート6eとの対向面に、板ばね6fを
介してクラッチアーマチュア6gが取付けられ、このク
ラッチアーマチュア6gのクラッチロータ6cとの対向
面には、励磁コイル6bへの通電によってクラッチロー
タ6cのアーマチュア6g側表面に生成される磁極と逆
極性即ち励磁コイル6bの通電状態にかかわらず常にア
ーマチュア6gをクラッチロータ6c側に接触させる磁
力を発生する半接続機構としての永久磁石6hが配設さ
れている。したがって、励磁コイル6bが非通電状態で
あっても、永久磁石6hの磁力によってクラッチアーマ
チュア6gがクラッチロータ6cに接触して前述した従
来例におけるトルク伝達限界値T1Lより低い所定の伝達
トルクT2 を生じる半接続状態となるように付勢されて
いる。ここで、伝達トルクT2 は電動モータ7が停止し
ている状態即ちステアリング系に操舵補助力を発生して
いない状態で、ステアリングホイール1を操舵したとき
の操舵力によって滑りを生じる程度に選定されている。
【0015】次に、上記実施例の動作を説明する。今、
車両が停車状態にあるものとすると、この状態では、車
速が零であり所定設定車速未満であるので、コントロー
ラ8から定格電流の励磁電流が電磁クラッチ6の励磁コ
イル6bに供給される。これによって、励磁コイル6b
で発生する電磁力がクラッチロータ6cを介して第2の
回転板6eに保持されたクラッチアーマチュア6gに作
用し、このアーマチュア6gがクラッチロータ6cに接
触され、電動モータ7の出力軸7aから入力される回転
トルクを減速歯車5の入力軸5aに図3に示す最大伝達
トルクTMAX で伝達可能な接続状態に制御される。
【0016】そして、この状態で、ステアリングホイー
ル1に操舵力が付与されていない状態では、操舵トルク
センサ10のトルク検出値が零であるので、コントロー
ラ8から駆動電流が電動モータ7に出力されず、電動モ
ータ7は回転停止状態を維持し、減速歯車5の入力軸5
aも回転停止状態を維持することになり、操舵補助トル
クは発生されない。
【0017】この状態からステアリングホイール1を右
切り(又は左切り)すると、操舵トルクセンサ10から
操舵トルクに応じて操舵トルク検出値が出力され、これ
がコントローラ8に入力されるので、このコントローラ
8から操舵トルクの大きさ及び方向に応じた駆動電流を
電動モータ7に出力し、この電動モータ7を正転(又は
逆転)駆動する。これにより、電動モータ7の出力軸7
aの回転トルクが電磁クラッチ6のクラッチロータ6
c、アーマチュア6g及び回転板6dを介して減速歯車
5の入力軸5aに伝達され、この減速歯車5で減速され
てステアリングシャフト2に伝達されて操舵補助トルク
を発生し、ステアリングホイール1の操舵を軽く行うこ
とができる。
【0018】そして、車両が走行を開始して、所定設定
車速に達すると、コントローラ8から電磁クラッチ6に
出力される励磁電流が定格電流値から徐々に減少され
る。このように電磁クラッチ6に供給される励磁電流が
減少すると、これに応じて励磁コイル6bで発生する電
磁力によるアーマチュア6gの吸引力も徐々に低下し、
電磁クラッチの伝達トルクが図3の特性曲線L2 で示す
ように減少する。
【0019】そして、励磁電流が零となると、励磁コイ
ル6bので発生される磁力は零となるが、アーマチュア
6gに永久磁石6hが取付けられていることから、クラ
ッチロータ6c及びアーマチュア6g間に永久磁石6h
の磁力による残留伝達トルクT2 が残り、クラッチロー
タ6cとアーマチュア6gとは接触状態を継続し、半接
続状態を維持する。このとき、伝達トルクT2 を越える
トルクが電動モータ7の出力軸7aから入力されたとき
には、クラッチロータ6cとアーマチュア6gとの間で
滑りを生じ、トルクリミッタとして動作する。
【0020】このように、励磁コイル6bに対する励磁
電流を徐々に減少させて零としても、伝達トルクに不連
続点を生じることなく連続的に減少するので、操舵感覚
に違和感を生じることがなく、良好な操舵感覚を確保す
ることができる。逆に、車両が高速走行状態から所定設
定車速未満の状態となる場合も、コントローラ8から電
磁クラッチ6に出力される励磁電流が徐々に増加され、
これに応じて電磁クラッチ6の伝達トルクが図3の特性
曲線L2 で示すように連続的に増加することになり、従
来例の図3の特性曲線L1 で示すように、伝達トルクが
急増する不連続点が形成されることがないので、操舵感
覚に違和感を生じることなく円滑な伝達トルクの変更を
行うことができる。また、励磁コイル6bを非通電状態
としても残留伝達トルクT2 を保つ半接続状態を維持す
ることから、クラッチロータ6cとアーマチュア6gと
が常に接触状態にあり、両者が離間することがないの
で、従来例のように、非接続状態から接続状態に移行す
るときにクラッチロータ6c及びアーマチュア6g間で
衝接音が発生することを回避することができると共に、
クラッチ作動点でのヒステリシス特性を設ける必要がな
いので、半接続トルク点を低く設定することができる。
【0021】さらに、コントローラ8に内蔵した異常検
出回路で電動モータ7の過負荷、過熱等の異常状態が検
出されたときにも、電磁クラッチ6の励磁コイル6bが
通電状態から電流値を徐々に低下させて非通電状態に移
行するが、この場合でも、伝達トルクは励磁電流の減少
に応じて連続的に減少し、非通電状態で残留伝達トルク
2 となる。このような過負荷、過熱等の異常状態が発
生しても、電動モータ7の駆動は継続されるが、残留伝
達トルクT2 が小さい値に選定されていることから、電
動モータ7の負荷が軽減されると共に、電動モータ6で
発生される操舵補助力も残留伝達トルクT2 分は減速歯
車5に伝達されるので、手動操舵状態よりは軽い操舵を
行うことができる。その後、異常状態が解消されて正常
状態に復帰すると、励磁コイル6bに対する励磁電流が
徐々に増加されて定格励磁電流に復帰される。
【0022】一方、電動モータ7にモータロックや自転
等の回転異常が発生したときにも、上記同様に励磁コイ
ル6bが非通電状態となり、この場合には、トルクリミ
ッタとして動作して過大なトルクの伝達が阻止され、残
留伝達トルクT2 分が操舵トルクに負荷として掛かるこ
とになるが、残留伝達トルクT2 を小さい値に選定する
ことにより、大きな操舵抵抗を与えることがなく、手動
操舵を容易に行うことができる。
【0023】なお、上記実施例では、半接続機構として
永久磁石6hを適用した場合について説明したが、これ
に限定されるものではなく、励磁コイルを設けて電磁石
とすることもでき、さらには板ばね6f、皿ばね等の弾
性体によって機械的に予圧を与えるようにしてもよい。
また、上記実施例では、クラッチロータ6cとクラッチ
アーマチュア6gとが常時接触状態である場合について
述べたが、電動モータのロック状態を検出する場合のよ
うに、非接続状態を必要とするときには、クラッチロー
タ6cの励磁コイル6bの通電方向を逆方向として、ク
ラッチロータ6cの極性を反転させて、これと永久磁石
6hとの反発力とを利用して非接続状態とするか、又は
クラッチアーマチュア6g側にも励磁コイルを設け、こ
の励磁コイルとクラッチロータ6cの励磁コイルとで、
クラッチロータ6cとクラッチアーマチュア6gとを互
いに反発する極性に励磁して、両者を非接続状態とする
ことができ、車両のエンジン始動時に電磁クラッチを非
接触状態として電動モータを回転させることにより、そ
のロック状態を検出することができる。
【0024】さらに、残留伝達トルクT2 は、電動式動
力舵取装置の異常予知時に電磁クラッチ6をオフ状態と
すると共に、電動モータ7も停止させる場合には、クラ
ッチロータ6cとクラッチアーマチュア6gとの接触状
態を確保することを条件に残留伝達トルクT2 を略零と
するようにしてもよい。また、電磁クラッチ6の伝達ト
ルクの制御方法としては、上記実施例に限らずモータ電
流に比例して励磁電流を制御したり、車両の直進走行時
にはモータ駆動電流及びクラッチ励磁電流を共に零とす
ることも可能であり、これらの場合には直進走行時に電
磁クラッチの励磁電流が零となるので、省エネ対策とし
て効果がある。
【0025】さらに、上記実施例では、コントローラ8
で電磁クラッチ6に供給する励磁電流を徐々に増減させ
る場合について述べたが、これに限らず励磁電流を段階
的に変化させるようにしてもよい。またさらに、上記実
施例では、本考案を車速感応型の電動式パワーステアリ
ング装置に適用した場合について説明したが、これに限
らず他の動力伝達装置にも適用し得るものである。
【0026】
【考案の効果】以上のように、この考案によれば、半接
続機構によって、励磁コイルの非通電状態でも、クラッ
チロータ及びクラッチアーマチュア間を接触させて所定
の伝達トルクを生じる半接続状態とするようにしたの
で、電動式動力舵取装置の異常を検出して励磁コイルに
対する励磁電流を遮断状態としても、非接続状態とはな
らないので、電動モータで発生する操舵補助力の一部を
ステアリング系に伝達することができ、軽操舵を保持す
ることができると共に、励磁電流を増減したときに伝達
トルクが連続的に変更され、操舵力に大きな変化を生じ
ることがないため、違和感を生じるがなく、操舵感覚を
良好に維持することができ、しかもクラッチロータとク
ラッチアーマチュアとが常に接触状態にあることから、
励磁電流をオン・オフしてもクラッチの作動による衝接
音を生じることがなく、乗員に不快感を与えることを確
実に防止することができる等の効果を奏することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案を車速感応型の電動式パワーステアリ
ング装置に適用した場合の一例を示す概略構成図であ
る。
【図2】この考案に係る電磁クラッチの一例を示す断面
図である。
【図3】この考案及び従来例における伝達トルクと励磁
電流との関係を示す特性線図である。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール 2 ステアリングシャフト 3 ステアリングギヤ 5 減速歯車 6 電磁クラッチ 6b 励磁コイル 6c クラッチロータ 6g クラッチアーマチュア 6h 永久磁石 7 電動モータ 8 コントローラ 9 車速センサ 10 操舵トルクセンサ

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリング系に対する操舵補助力を発
    生する電動モータと、該電動モータと前記ステアリング
    系との間に介挿された電磁クラッチと、少なくとも操舵
    トルクに応じて前記電動モータを制御し、且つ電動モー
    タ制御系の異常時に前記電磁クラッチを非通電状態に制
    御する制御手段とを備えた電動式動力舵取装置におい
    て、前記電磁クラッチは、クラッチロータと、該クラッ
    チロータに接触可能に配設されたクラッチアーマチュア
    と、前記制御手段によって通電制御され、通電時に発生
    する磁力によって前記クラッチアーマチュアを前記クラ
    ッチロータに接触させる励磁コイルと、該励磁コイルの
    通電状態にかかわらず、前記クラッチアーマチュアを前
    記クラッチロータに対して、所定の伝達トルクを発生す
    る接触圧で接触させる半接続機構とを有することを特
    徴とする電動式動力舵取装置における電磁クラッチ。
  2. 【請求項2】 前記半接続機構は、前記クラッチアーマ
    チュアを励磁コイルの通電状態にかかわらずクラッチロ
    ータ側に接触させる磁力を発生する永久磁石又は電磁石
    で構成されている請求項1記載の電動式動力舵取装置に
    おける電磁クラッチ。
JP1991080388U 1991-09-09 1991-09-09 電動式動力舵取装置における電磁クラッチ Expired - Fee Related JP2585705Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991080388U JP2585705Y2 (ja) 1991-09-09 1991-09-09 電動式動力舵取装置における電磁クラッチ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991080388U JP2585705Y2 (ja) 1991-09-09 1991-09-09 電動式動力舵取装置における電磁クラッチ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0522256U JPH0522256U (ja) 1993-03-23
JP2585705Y2 true JP2585705Y2 (ja) 1998-11-25

Family

ID=13716908

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1991080388U Expired - Fee Related JP2585705Y2 (ja) 1991-09-09 1991-09-09 電動式動力舵取装置における電磁クラッチ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2585705Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6926854B2 (ja) * 2017-09-06 2021-08-25 株式会社ジェイテクト 駆動力伝達制御装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63279969A (ja) * 1987-01-12 1988-11-17 Toyota Motor Corp 電気式パワ−ステアリング装置
JPH03193557A (ja) * 1989-12-21 1991-08-23 Jidosha Kiki Co Ltd 電動式動力舵取装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0522256U (ja) 1993-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3242646B2 (ja) クラッチ装置
JP2001128308A (ja) 車両用補機駆動装置
JP3848835B2 (ja) 駆動力伝達装置
JP4152182B2 (ja) ハイブリッド車両
US6460661B1 (en) Electrical brake having a holding brake function
JP2585705Y2 (ja) 電動式動力舵取装置における電磁クラッチ
JP2004322940A (ja) 前後輪駆動車用の制御装置
JP2003319510A (ja) 四輪駆動車両
JPH0723624Y2 (ja) 電磁クラッチ
JP3770262B2 (ja) 車両の駆動力制御装置
JP2009204065A (ja) 車両のエンジン制御装置及びエンジン制御方法
JP3559889B2 (ja) ハイブリッド自動車の制御装置
JP5045280B2 (ja) 駆動力伝達装置
JP5030006B2 (ja) モータ装置
JP2023153591A (ja) 電動車両の制御装置
JP4575038B2 (ja) トルク伝達機構
JP3419176B2 (ja) 車両用駆動装置
JP4824288B2 (ja) 回転伝達装置
JP3641360B2 (ja) 回転伝達装置を装着した4wd車両の制御方法
JP2004092691A (ja) 電磁式2方向クラッチの通電制御回路
JP3700774B2 (ja) 動力伝達装置、自動車、自転車及び摩擦ローラ式変速機付きモータの制御方法
JPS61275059A (ja) 電動式パワ−ステアリング装置
WO2023171158A1 (ja) 内燃機関と回転電機とを用いたハイブリッド駆動装置及び補助動力装置
JPH11159544A (ja) 回転伝達装置の制御方法
JP2004017885A (ja) 前後輪駆動車

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees