JP3848835B2 - 駆動力伝達装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
駆動力伝達装置の一形式として、例えば、特開2000−234635号公報に示されているように、外側回転部材および内側回転部材間にメインクラッチ、カム機構、および、電磁式のパイロットクラッチ機構を備えた形式の駆動力伝達装置がある。
【0003】
当該形式の駆動力伝達装置においては、前記パイロットクラッチ機構の電磁コイルに電流を印加することにより発生するパイロットトルクを前記カム機構にて軸方向のカム推力に変換し、このカム推力にて前記メインクラッチを押圧して係合動作させて、前記両回転部材間のトルク伝達を行うものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、当該形式の駆動力伝達装置は、車両の動力伝達系に搭載されて車両を四輪駆動車に構成するように使用されるが、当該使用状態においては、カム機構がパイロットトルクにより作動状態にあって両回転部材間でトルク伝達がなされている場合に、両回転部材の差動回転に反転状態が発生することがある。両回転部材の差動回転に反転状態が発生すると、駆動力伝達装置やこれに連結する周囲の装置から異音、所謂バキ音が発生する。
【0005】
例えば、当該形式の駆動力伝達装置を搭載する後輪駆動をベースとする四輪駆動車においては、特に発進時では後輪の回転速度が前輪の回転速度より速いが、例えば、この状態から旋回走行状態に移行すると、旋回半径の関係で、前輪の回転速度が後輪の回転速度より速くなって、両回転部材の差動回転が反転する状態が発生する。両回転部材の差動回転が反転すると、各回転部材にスプライン結合している各構成部材のスプライン結合部のガタ、カム機構におけるカム回転角、各構成部材の摩擦等が相乗的に作用して、異音、所謂バキ音が発生することがある。また、この旋回走行から発進状態に復帰させた場合にも、旋回走行時の差動回転に反転状態が発生する。
【0006】
その他、後輪駆動をベースとする四輪駆動車、前輪駆動をベースとする四輪駆動車の両者において、駆動力伝達装置の両回転部材の差動回転が反転する状態が発生する場合としては、前進走行から後進走行に移行した場合、および、後進走行から前進走行に移行した場合がある。
【0007】
本発明者等は、当該異音の発生原因を鋭意検討した結果、当該駆動力伝達装置でのトルク伝達時に、カム推力が保持された状態で差動回転が反転した際には、カム推力が残存した状態で差動回転が反転することになり、この際、当該駆動力伝達装置を構成する各構成部材間のスプライン結合部のガタ、カム機構におけるカム回転角、各構成部材の摩擦等が相乗的に作用して、異音、所謂バキ音が発生することを知得した。
【0008】
本発明はこのような知得に基づいてなされたもので、その目的とするところは、当該形式の駆動力伝達装置にこのような知得に基づく技術的手段を講ずることにより、両回転部材の差動回転が反転した場合の異音の発生を効果的に防止することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は駆動力伝達装置に関するもので、外側回転部材と内側回転部材の間にメインクラッチ、カム機構及び電磁式のパイロットクラッチ機構を配設して構成され、前記パイロットクラッチ機構の電磁コイルに電流を印加することにより生じるパイロットトルクを前記カム機構にて軸方向のカム推力に変換し、同カム推力にて前記メインクラッチを押圧して係合動作させて、前記両回転部材間のトルク伝達をする車両用駆動力伝達装置を適用対象とするものである。
【0010】
しかして、本発明による車両用駆動力伝達装置は、上記した駆動力伝達装置において、前記パイロットクラッチ機構の電磁コイルへの印加電流を増減制御する電気的制御手段として、車両の旋回時に前記外側回転部材の回転速度が前記内側回転部材の回転速度よりも大きい状態から小さい状態になるとき、または前記外側回転部材の回転速度が前記内側回転部材の回転速度よりも小さい状態から大きい状態になるとき、前記電磁コイルへの印加電流を低減制御してカム推力の残存量を低減若しくは無くすカム推力残存規制手段を設けたことを特徴とするものである。
【0013】
【発明の作用・効果】
上記のように構成した本発明による駆動力伝達装置においては、車両の旋回時に前記外側回転部材の回転速度が前記内側回転部材の回転速度よりも大きい状態から小さい状態になるとき、または前記外側回転部材の回転速度が前記内側回転部材の回転速度よりも小さい状態から大きい状態になるとき、前記カム推力残存規制手段の制御下にて前記電磁コイルへの印加電流が低減制御されて前記カム推力の残存量が低減若しくはくなるので、当該駆動力伝達装置によるトルク伝達時にカム推力が保持された状態で当該車両の旋回時に、カム推力の残存に起因するバキ音等の異音の発生が防止される
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて説明すると、図1には本発明の一例に係る駆動力伝達装置の部分断面が示されている。当該駆動力伝達装置10は、軸線を中心として略対称の構造を呈するもので、図1には、軸線を中心とした略半分の断面が示されている。当該駆動力伝達装置10は、図2に示すように、後輪駆動をベースとする四輪駆動車を構成するトランスファの構成部品として搭載されている。
【0015】
当該四輪駆動車は、縦型エンジン21を搭載する後輪駆動をベースとする四輪駆動車であって、エンジン21の後側に配設したトランスミッション22の後側にトランスファ23を備えている。トランスファ23は、後側プロペラシャフト24aと前側プロペラシャフト24b間に配設されていて、これら両プロペラシャフト24a,24bの連結を断続するもので、エンジン21の駆動力を後側プロペラシャフト24aへ常時出力するとともに、両プロペラシャフト24a,24bが互いに連結されている場合には、エンジン21の駆動力を分配して前側プロペラシャフト24bへも出力する。
【0016】
当該四輪駆動車においては、両プロペラシャフト24a,24bが非連結状態にある場合には、エンジン21の駆動力は後側プロペラシャフト24aにのみ出力されて、当該駆動力は後側ディファレンシャル25aを介して両アクスルシャフト26a,26aに出力して左右の後輪26b,26bを駆動させる。これにより、当該四輪駆動車は、後輪26b,26b駆動の二輪駆動状態を構成する。また、当該四輪駆動車においては、両プロペラシャフト24a,24bが連結状態にある場合には、エンジン21の駆動力は後側プロペラシャフト24aおよび前側プロペラシャフト24bへ分配され、前側プロペラシャフト24bへ出力された駆動力は、前側ディファレンシャル25bを介して両アクスルシャフト27a,27aに出力して左右の前輪27b,27bを駆動させる。これにより、当該四輪駆動車は、四輪駆動状態を構成する。
【0017】
駆動力伝達装置10は、図示しない連結機構と一体にトランスファを構成するもので、図1に示すように、アウタケース10a、インナシャフト10b、メインクラッチ10c、パイロットクラッチ機構10d、および、カム機構10eを備えている。
【0018】
駆動力伝達装置10を構成するアウタケース10aは、筒状のハウジング11aと、ハウジング11aの後端開口部に嵌合螺着されて同開口部を覆蓋するリヤカバー11bとにより形成されている。ハウジング11aは非磁性材料であるアルミ合金にて、かつ、リヤカバー11bは磁性材料である鉄にてそれぞれ形成されている。リヤカバー11bには、その中間部に、非磁性材料であるステンレス製の筒体11cが埋設されており、筒体11cは環状の非磁性部位を形成している。インナシャフト10bは、リヤカバー11bの中央部を液密的に貫通してアウタケース10a内に同軸的に挿入されていて、軸方向を規制された状態で、ハウジング11aの前側壁部とリヤカバー11bに回転可能に支持されている。
【0019】
インナシャフト10bは、その内孔を貫通する後側プロペラシャフト24aとスプライン嵌合して、後側プロペラシャフト24aとはトルク伝達可能に連結される。なお、ハウジング11aの前側壁部には図示しないドライブスプロケットが一体回転可能に組付けられ、かつ、前側プロペラシャフト24bの外周には図示しないドリブンスプロケットが一体回転可能に組付けられている。これら両スプロケットには、図示しないドライブチェーンが懸装されていて、トランスファの連結機構を構成している。連結機構は、アウタケース10aの駆動力を前側プロペラシャフト24bに伝達すべく機能する。
【0020】
メインクラッチ10cは湿式多板式の摩擦クラッチであり、多数のクラッチプレート(インナクラッチプレート12a、アウタクラッチプレート12b)を備え、ハウジング11a内に配設されている。メインクラッチ10cを構成する各インナクラッチプレート12aは、インナシャフト10bの外スプライン11dにスプライン嵌合して軸方向へ移動可能に組付けられ、かつ、各アウタクラッチプレート12bはハウジング11aの内スプライン11eにスプライン嵌合して軸方向へ移動可能に組付けられている。各インナクラッチプレート12aと各アウタクラッチプレート12bは交互に位置していて、互いに当接して摩擦係合するとともに、互いに離間して自由状態となる。
【0021】
パイロットクラッチ機構10dは、電磁石13、摩擦クラッチ14、アーマチャ15、および、ヨーク16にて構成されている。電磁石13は環状を呈し、ヨーク16に嵌着された状態でリヤカバー11bの環状凹所に嵌合されている。ヨーク16は、リヤカバー11bの後端部の外周に回転可能に支持された状態で、車体側に固定されている。
【0022】
摩擦クラッチ14は、複数のアウタクラッチプレート14aとインナクラッチプレート14bとからなる湿式の摩擦クラッチであり、各アウタクラッチプレート14aは、ハウジング11aの内スプライン11eにスプライン嵌合して軸方向へ移動可能に組付けられ、かつ、各インナクラッチプレート14bは、後述するカム機構10eを構成する第1カム部材17aの外スプライン17a1にスプライン嵌合して軸方向へ移動可能に組付けられている。アーマチャ15は環状を呈するもので、ハウジング11aの内スプライン11eにスプライン嵌合して軸方向へ移動可能に組付けられていて、摩擦クラッチ14の前側に位置してこれと対向している。
【0023】
以上の構成のパイロットクラッチ機構10dにおいては、電磁石13の電磁コイルへの通電により、電磁石13を基点としてヨーク16、リヤカバー11b、摩擦クラッチ14、および、アーマチャ15を循環する磁束が通るループ状の循環磁路が形成される。電磁石13の電磁コイルへの印加電流は、デューティ制御により設定された所定の電流値に制御される。
【0024】
電磁石13の電磁コイルに対する通電の断続は、手動スイッチの切替え操作によりなされ、後述する3つの駆動モードを選択できるようになっている。当該スイッチは、車室内の運転席の近傍に配設されて、運転者が容易に操作し得るようになっている。なお、駆動力伝達装置10を後述する第2の駆動モードのみの構成とすれば、当該スイッチを省略できる。
【0025】
カム機構10eは、第1カム部材17a、第2カム部材17b、および、カムフォロアー17cにて構成されている。第1カム部材17aは、インナシャフト10bの外周に回転可能に嵌合していて、リヤカバー11bに回転可能に支承されており、その外スプライン17a1に摩擦クラッチ14のインナクラッチプレート14bがスプライン嵌合している。第2カム部材17bは、インナシャフト10bの外スプライン11dにスプライン嵌合して一体回転可能に組付けられていて、メインクラッチ10cのインナクラッチプレート12aの後側に対向して位置している。第1カム部材17aと第2カム部材17bの互いに対向するカム溝には、ボール状のカムフォロア17cが介在している。
【0026】
当該駆動力伝達装置10においては、パイロットクラッチ機構10dを構成する電磁石13の電磁コイルが非通電状態にある場合には磁路は形成されず、摩擦クラッチ14は非係合状態にある。このため、パイロットクラッチ機構10dは非作動の状態にあって、カム機構10eを構成する第1カム部材17aはカムフォロア17cを介して第2カム部材17bと一体回転可能であり、メインクラッチ10cは非作動の状態にある。このため、アウタケース10aとインナシャフト10bとは非連結状態にあって、車両は後輪26b,26bが駆動する二輪駆動である第1の駆動モードを構成する。
【0027】
一方、当該駆動力伝達装置10において、パイロットクラッチ機構10dの電磁石13の電磁コイルへ通電されると、電磁石13を基点とするループ状の循環磁路が形成されて磁力が発生し、電磁石13はアーマチャ15を吸引する。これにより、アーマチャ15は摩擦クラッチ14を押圧して摩擦係合させ、カム機構10eの第1カム部材17aをアウタケース10a側へ連結させて、第2カム部材17bとの間に相対回転を生じさせる。この結果、カム機構10eでは、カムフォロア17cが両カム部材17a,17bを互いに離間する方向へ押圧する。
【0028】
このため、第2カム部材17bはメインクラッチ10c側へ押動されて、メインクラッチ10cをハウジング11aの前側壁部とにより押圧して、摩擦クラッチ14の摩擦係合力に応じて摩擦係合させる。これにより、アウタケース10aとインナシャフト10b間のトルク伝達が生じ、車両は両プロペラシャフト24a,24bが非直結状態と直結状態間での四輪駆動である第2の駆動モードを構成する。この駆動モードでは、車両の走行状態に応じて、後前輪間の駆動力分配比を100:0(二輪駆動状態)〜直結状態の範囲で制御することができる。
【0029】
この第2の駆動モードでは、車輪速度センサ、アクセル開度センサ、舵角センサ等各種のセンサからの信号に基づいて、車両の走行状態や路面状態に応じて電磁コイルへの印加電流をデューティ制御することにより、摩擦クラッチ14の摩擦係合力に起因するカム推力が制御されて、前輪27b,27b側への伝達トルクが制御される。
【0030】
また、電磁石13の電磁コイルへの印加電流を所定の値に高めると電磁石13のアーマチャ15に対する吸引力が増大し、アーマチャ15は強く吸引されて摩擦クラッチ14の摩擦係合力を増大させ、両カム部材17a,17b間の相対回転を増大させる。この結果、カムフォロアー17cは第2カム部材17bに対する押圧力(カム推力)を高めて、メインクラッチ機構10cを結合状態とする。このため、車両は両プロペラシャフト24a,24bが直結状態の四輪駆動である第3の駆動モードを構成する。
【0031】
当該駆動力伝達装置10は、図2に示すように、後輪駆動をベースとする四輪駆動車を構成するトランスファの構成部品として搭載されているものであるが、当該駆動力伝達装置10を、前輪駆動をベースとする四輪駆動車の後輪側の駆動力伝達系路の途中に配設できる構成に変更して、変更された駆動力伝達装置10Aを、図3に示すように、後輪側への駆動力伝達経路の途中に配設することにより、前輪駆動をベースとする四輪駆動車を構成することができる。
【0032】
当該駆動力伝達装置10Aにおいては、図1に示す駆動力伝達装置10を構成するアウタケース10aが後述する第1プロペラシャフト24cにトルク伝達可能に連結される構成に変更され、インナシャフト10bが後述する第2プロペラシャフト24dが挿入されてトルク伝達可能に連結される構成に変更されている。当該駆動力伝達装置10Aは、アウタケース10aに第1プロペラシャフト24cをトルク伝達可能に連結し、かつ、インナシャフト10bに第2プロペラシャフト24dをトルク伝達可能に連結することにより、後輪側への駆動力伝達経路の途中に配設されて、前輪駆動をベースとする四輪駆動車を構成している。
【0033】
当該四輪駆動車において、トランスアクスル28はトランスミッション、トランスファおよびフロントディファレンシャルを一体に備えるもので、エンジン21の駆動力をトランスアクスル28の前側ディファレンシャル25bを介して、両アクスルシャフト27a,27aに出力して左右の前輪27b,27bを駆動させるとともに、第1プロペラシャフト24c側に出力させる。第1プロペラシャフト24cは、駆動力伝達装置10Aを介して第2プロペラシャフト24dに連結されており、両プロペラシャフト24c,24dがトルク伝達可能に連結された場合には、駆動力は後側ディファレンシャル25aに伝達され、後側ディファレンシャル25aから両アクスルシャフト26a,26aへ出力されて左右の後輪26b,26bを駆動させる。
【0034】
しかして、当該駆動力伝達装置10,10Aにおいては、異音発生防止手段としてカム推力残存規制手段を備えている。当該カム推力残存規制手段は、電気的制御手段30である。
【0035】
電気的制御手段30は、パイロットクラッチ機構10dの電磁コイル13aへの印加電流を増減制御する電気的制御手段であり、アウタケース10aとインナシャフト10bの差動回転が反転した際、電磁コイル13aへの印加電流を低減制御して、カム推力の残存量を低減または無くすべく機能するものである。
【0036】
電気的制御手段30は、図4に示すように、マイクロコンピュータおよび駆動回路を内蔵する制御装置31、左右の前輪の回転速度をそれぞれ検出する前輪速度センサ32、左右の後輪の回転速度をそれぞれ検出する後輪速度センサ33、アクセル開度センサ34、舵角センサ35を備えているもので、制御装置31は電源36に接続されていて、マイクロコンピュータはエンジンの始動により動作を開始し、制御プログラムを図5、図6または図7のいずれかに示すフローチャート40,50,60に基づいて実行する。なお、制御装置31は、当該四輪駆動車の駆動状態を制御するその他の制御プログラムも実行するものであるが、この制御プログラムを実行するためのフローチャートは省略されている。
【0039】
図8および図9は、後輪駆動をベースとする四輪駆動車を構成する駆動力伝達装置10における、アウタケース10aとインナシャフト10b間の差動回転が反転する際の各構成部材の動作状態を経時的に示すタイムチャートの一例である。図8のタイムチャートは、カム推力残存規制手段を具備しない場合を示し、かつ、図9のタイムチャートは、カム推力残存規制手段である電気的制御手段30を具備する場合を示す。なお、当該駆動力伝達装置10においては、インナシャフト10bが入力側で、アウタケース10aが出力側である。
【0040】
カム推力残存規制手段を具備しない場合のタイムチャートを示す図8においては、10種類のタイムチャート(1)〜(10)を示している。これらのタイムチャートのうち、タイムチャート(1)は、反転時におけるインナシャフト10bの回転方向の経時的変化を示す。このタイムチャート(1)では、インナシャフト10bが+θから−θ方向へ回転する場合を逆転方向の回転(後進)とし、この回転方向とは逆方向へ回転する場合を正転方向の回転(前進)としている。
【0041】
タイムチャート(2)は、パイロットクラッチ機構10dにおけるアーマチャ15に対する吸引力の経時的変化を示す。このタイムチャート(2)は、アーマチャ15に対する吸引力Fを一定として、アウタケース10aとインナシャフト10bが結合状態にあるロックモード(上記した第3の駆動モード)に設定している。
【0042】
タイムチャート(3)は、インナシャフト10bとメインクラッチ10cのインナクラッチプレート12a間のスプライン隙間の回転角度の経時的変化を示す。タイムチャート(3)では、+θから−θへの移行を開始する時点(a)は、インナシャフト10bに逆転(反転)が生じて、メインクラッチ10cのインナクラッチプレート12aのスプラインが反対側へつまり始める時点であり、−θに到達した時点(b)は、インナクラッチプレート12aのスプラインが反対側へ完全につまって当接する時点である。
【0043】
タイムチャート(4)は、メインクラッチ10cのアウタクラッチプレート12bとアウタケース10aのハウジング11a間のスプライン隙間の回転角度の経時的変化を示す。このタイムチャート(4)では、+θから−θへの移行を開始する時点(c)は、アウタクラッチプレート12bとハウジング11aのスプライン隙間がつまり始める時点であって、インナクラッチプレート12aのスプラインが反対側へ完全につまって当接する時点(b)とタイミング的に一致する。−θに到達する時点(d)は、アウタクラッチプレート12bのスプラインが反対側へ完全につまって当接する時点である。
【0044】
タイムチャート(5)は、インナシャフト10bとカム機構10eの第2カム部材17b間のスプライン隙間の回転角度の経時的変化を示す。タイムチャート(5)では、+θから−θへの移行を開始する時点(e)は、インナシャフト10bと第2カム部材17b間のスプライン隙間がつまり始める時点であり、−θに到達する時点(f)は、インナシャフト10bと第2カム部材17b間のスプライン隙間が完全につまって当接する時点である。従来の駆動力伝達装置では、これらの各時点(e),(f)は、タイムチャート(3)における時点(a),(b)とタイミング的に一致するように設定されている。
【0045】
タイムチャート(6)は、カム機構10eにおけるカム回転角度の経時的変化を示す。このタイムチャート(6)では、+θから−θへの移行を開始する時点(g)は、カム機構10eが作動状態から中立状態への移行を開始する時点であり、時点(h)は中立状態に到達する時点であり、時点(i)は中立状態から作動状態への移行を開始する時点であり、時点(j)は作動状態に完全に復帰する時点である。タイムチャート(6)における、カム機構10eが作動状態から中立状態への移行を開始する時点(g)は、インナクラッチプレート12aのスプラインが反対側へ完全につまって当接する時点(b)、アウタクラッチプレート12bとハウジング11aのスプライン隙間がつまり始める時点(c)、インナシャフト10bと第2カム部材17b間のスプライン隙間が完全につまって当接する時点(f)とタイミング的に一致する。
【0046】
タイムチャート(7)は、第1カム部材17aとパイロットクラッチ機構10dにおける摩擦クラッチ14のインナクラッチプレート14b間のスプライン隙間の回転角度の経時的変化を示す。このタイムチャート(7)では、+θから−θへの移行を開始する時点(k)は、第1カム部材17aとインナクラッチプレート14b間のスプライン隙間が反対側につまり始める時点であり、時点(l)は、第1カム部材17aとインナクラッチプレート14b間のスプライン隙間が完全につまって当接する時点である。第1カム部材17aとインナクラッチプレート14b間のスプライン隙間が反対側につまり始める時点(k)は、カム機構10eが中立状態に到達する時点(h)とタイミング的に一致する
【0047】
タイムチャート(8)は、パイロットクラッチ機構10dにおける摩擦クラッチ14のアウタクラッチプレート14aとアウタケース10aのハウジング11a間のスプライン隙間の回転角度の経時的変化を示す。このタイムチャート(8)では、+θから−θへの移行を開始する時点(m)は、アウタクラッチプレート14aとハウジング11aのスプライン隙間がつまり始める時点であり、−θに到達した時点(n)は、アウタクラッチプレート14aとハウジング11aのスプライン隙間が反対側へ完全につまって当接する時点である。アウタクラッチプレート14aとハウジング11aのスプライン隙間がつまり始める時点(m)は、第1カム部材17aとインナクラッチプレート14b間のスプライン隙間が完全につまって当接する時点(l)とタイミング的に一致する。
【0048】
タイムチャート(9)は、カム推力の経時的変化を示す。カム推力Fは、カム回転角度の絶対値に比例するもので、カム推力Fが低下し始める時点(o)、および、カム推力Fがゼロとなる時点(p)は、タイムチャート(6)における、カム機構10eが作動状態から中立状態への移行を開始する時点(g)、および、中立状態に到達した時点(h)とタイミング的に一致する。カム推力Fの低下開始時点(o)とカム推力Fが零となる時点(p)の間において、カム推力Fが残存する。
【0049】
なお、タイムチャート(9)における時点(q)および時点(r)は、カム推力Fの低下開始時点(o)とカム推力Fが零となる時点(p)に相当する時点であり、インナシャフト10bが後進から前進に切り替わる際に発生する反転に伴うカム推力Fの残存する範囲を示す。
【0050】
タイムチャート(10)は、メインクラッチ10cにおけるトルクの経時的変化を示す。このタイムチャート(10)では、時点(s)〜時点(t)にてトルクが発生することを示している。当該トルクは、タイムチャート(4)における、メインクラッチ10cのインナクラッチプレート12aインナシャフト10bのスプライン隙間が完全につまる時点(d)以降に、存在するカム推力の残存量fに起因して発生する。なお、時点(u)〜時点(v)でのトルクの発生も同様である。これらのトルクが異音(バキ音)の発生原因である。
【0051】
従って、タイムチャート(9)で示す時点(o)〜時点(p)間でのカム推力の残存量f、および、時点(q)〜時点(r)間での同様のカム推力の残存量を低減または皆無にする手段(カム推力残存規制手段)を採れば、タイムチャート(10)で示す発生トルクを低減または皆無にすることができる。
【0052】
以上のタイムチャートの関係は、前輪駆動をベースとする四輪駆動車を構成する駆動力伝達装置10Aにも同様に成立するもので、カム推力残存規制手段を採用することにより、タイムチャート(10)で示す発生トルクを低減または皆無にすることができる。カム推力残存規制手段としては、図4に示す電気的制御手段30を採用することができる
【0053】
電気的制御手段30は、パイロットクラッチ機構10dの電磁コイル13aへの印加電流を増減制御するもので、制御装置31のマイクロコンピュータは、エンジンの始動により動作を開始し、制御プログラムを図5、図6または図7のいずれかに示すフローチャート40,50,60に基づいて実行する。電気的制御手段30により、電磁コイル13aへの印加電流を増減制御することにより、図8に示すタイムチャートは図9に示すタイムチャートに変更されて、タイムチャート(10)で示す発生トルクが零となり、バキ音の発生を防止することができる。
【0054】
図5は、前輪駆動をベースとする四輪駆動車の駆動力伝達装置10Aを制御するプログラムを実行するフローチャート40であり、制御装置31のマイクロコンピュータはエンジンの始動により動作を開始し、制御プログラムを図5に示すフローチャート40に基づいて実行する。制御装置31のマイクロコンピュータは、ステップ41にて動作を開始し、先ずステップ42にて車両の走行状態が減速側か否かを判定する。マイクロコンピュータは、車両の走行状態が減速側でない場合にはNOと判定して、ステップ45にてプログラムの実行を終了し、また、車両の走行状態が減速側である場合には、YESと判定してプログラムをステップ43に進める。マイクロコンピュータは、ステップ43にて、車両の走行状態が停止寸前か否かを判定する。
【0055】
マイクロコンピュータは、車速が「しきい値」より小さくない場合にはNOと判定してステップ45にてプログラムの実行を終了し、また、車速が「しきい値」より小さい場合には、YESと判定してプログラムをステップ44に進める。マイクロコンピュータは、ステップ44にて、電磁コイル13aに対する印加電流を徐々に低減すべく、制御装置31の駆動回路に指令して、ステップ45にてプログラムの実行を終了する。駆動回路はこの指令信号に基づいて、電磁コイル13aへの印加電流を徐々に低減すべく制御する。
【0056】
これにより、車両の停止直前のアーマチャ15に対する吸引力Fは、図9のタイムチャート(2)に示すように一旦零となり、これに起因して、タイムチャート(9)に示すカム推力残存量fは、図11に示すように零となって、タイムチャート(10)に示す発生トルクが零となる。このため、前進走行から後進走行に移行する際、および、後進走行から前進走行に移行する際のバキ音の発生を防止することができる。
【0057】
図6は、後輪駆動をベースとする四輪駆動車の駆動力伝達装置10を制御するプログラムを実行するフローチャート50であり、制御装置31のマイクロコンピュータはエンジンの始動により動作を開始し、制御プログラムを図6に示すフローチャート50に基づいて実行する。制御装置31のマイクロコンピュータは、ステップ51にて動作を開始し、先ずステップ52にて、後輪の回転速度が前輪の回転速度より大きいか否かを判定し、後輪の回転速度が前輪の回転速度より大きい場合にはYESと判定してプログラムをステップ53へ進め、後輪の回転速度が前輪の回転速度より大きくない場合にはNOと判定してプログラムをステップ56へ進める。
【0058】
マイクロコンピュータは、ステップ53にて、ハンドルの操舵状態、アクセルの開度状態から、後輪の回転速度が前輪の回転速度より小さくなるか否かを判定する。後輪の回転速度が前輪の回転速度より小さくならない場合にはNOと判定してステップ55にてプログラムの実行を終了する。後輪の回転速度が前輪の回転速度より小さくなる場合にはYESと判定してプログラムをステップ54に進め、ステップ54にて、電磁コイル13aに対する印加電流を徐々に低減すべく駆動回路に指令して、ステップ55にてプログラムの実行を終了する。駆動回路は、この指令信号に基づいて、電磁コイル13aへの印加電流を徐々に低減すべく制御する。
【0059】
一方、マイクロコンピュータは、ステップ52にて、後輪の回転速度が前輪の回転速度より大きくない場合にはNOと判定してプログラムをステップ56へ進め、ステップ56にて、ハンドルの操舵状態、アクセルの開度状態から、後輪の回転速度が前輪の回転速度より大きくなるか否かを判定する。後輪の回転速度が前輪の回転速度より大きくなる場合にはYESと判定してプログラムをステップ57へ進め、後輪の回転速度が前輪の回転速度より大きくならない場合にはNOと判定してプログラムをステップ58へ進めてプログラムの実行を終了する。
【0060】
マイクロコンピュータは、後輪の回転速度が前輪の回転速度より大きくなると判定した場合には、ステップ57にて、電磁コイル13aに対する印加電流を徐々に低減すべく駆動回路に指令して、ステップ58にてプログラムの実行を終了する。駆動回路は、この指令信号に基づいて、電磁コイル13aへの印加電流を徐々に低減すべく制御する。
【0061】
図7は、後輪駆動をベースとする四輪駆動車の駆動力伝達装置10を制御するプログラムを実行するフローチャート60であり、制御装置31のマイクロコンピュータは、エンジンの始動により動作を開始し、制御プログラムを図7に示すフローチャート60に基づいて実行する。制御装置31のマイクロコンピュータは、ステップ61にて動作を開始し、先ずステップ62にて、後輪の回転速度が前輪の回転速度より小さいか否かを判定し、後輪の回転速度が前輪の回転速度より小さい場合にはYESと判定してプログラムをステップ63へ進め、後輪の回転速度が前輪の回転速度より小さくならない場合にはNOと判定してステップ65にてプログラムの実行を終了する。
【0062】
マイクロコンピュータは、ステップ63にて、ハンドルの操舵状態、アクセルの開度状態から、後輪の回転速度が前輪の回転速度より大きくなるか否かを判定する。後輪の回転速度が前輪の回転速度より大きくならない場合にはNOと判定してステップ65にてプログラムの実行を終了する。後輪の回転速度が前輪の回転速度より大きくなる場合にはYESと判定してプログラムをステップ64に進め、ステップ64にて、電磁コイル13aに対する印加電流を徐々に低減すべく駆動回路に指令して、ステップ65にてプログラムの実行を終了する。ドライバは、この指令信号の基づいて、電磁コイル13aへの印加電流を徐々に低減すべく制御する。
【0063】
電気制御手段30においては、以上の制御プログラムを単独で、または、適宜併用して実行することができ、駆動力伝達装置10,10Aの各構成部材の経時的な動作を、図9に示すタイムチャートのごとく制御することができ、これにより、バキ音の発生を防止することができる。
【0064】
このように、当該電気制御手段30では、駆動力伝達装置10,10Aにおいて、アウタケース10aとインナシャフト10b間の差動回転が反転する際に、電磁コイル13aへの印加電流を徐々に低減することにより、バキ音の発生要因であるカム推力残存量fを零に制御し、カム推力が残存する途中でメインクラッチ10cに発生するトルクを零にすることにより、バキ音の発生を防止するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例に係る駆動力伝達装置の部分断面図である。
【図2】同駆動力伝達装置をトランスファに組込んで搭載した後輪駆動をベースとする四輪駆動車のスケルトン図である。
【図3】同駆動力伝達装置を変更して搭載した前輪駆動をベースとする四輪駆動車のスケルトン図である。
【図4】同駆動力伝達装置のカム推力残存規制手段である電気的制御手段の概略を示すブロック図である。
【図5】同電気的制御手段が実行する一例のプログラムを実行するフローチャトである。
【図6】同電気的制御手段が実行する他の一例のプログラムを実行するフローチャトである。
【図7】同電気的制御手段が実行するさらに他の一例のプログラムを実行するフローチャトである。
【図8】従来の駆動力伝達装置の各構成部材の動作の経時的変化を示すタイムチャートである。
【図9】本発明に係る電気的制御手段を設けた駆動力伝達装置の各構成部材の動作の経時的変化を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
10,10A…駆動力伝達装置、10a…アウタケース、10b…インナシャフト、10c…メインクラッチ、10d…パイロットクラッチ機構、10e…カム機構、11a…ハウジング、11b…リヤカバー、11c…筒体、11d…外スプライン、11e…内スプライン、12a…インナクラッチプレート、12b…アウタクラッチプレート、13…電磁石、13a…電磁コイル、14…摩擦クラッチ、14a…アウタクラッチプレート、14b…インナクラッチプレート、15…アーマチャ、16…ヨーク、17a…第1カム部材、17b…第2カム部材、17c…カムフォロア、21…エンジン、22…トランスミッション、23…トランスファ、24a…後側プロペラシャフト、24b…前側プロペラシャフト、24c…第1プロペラシャフト、24d…第2プロペラシャフト、25a…後側ディファレンシャル、25b…前側ディファレンシャル、26a…後側アクスルシャフト、26b…後輪、27a…前側アクスルシャフト、27b…前輪、28…トランスアクスル、30…電気的制御手段、31…制御装置、32…前輪速度センサ、33…後輪速度センサ、34…アクセル開度センサ、35…舵角センサ、36…電源、f,f 1 …カム推力残存量、t,t 1…発生トルク。

Claims (1)

  1. 外側回転部材と内側回転部材の間にメインクラッチ、カム機構及び電磁式のパイロットクラッチ機構を配設して構成され、前記パイロットクラッチ機構の電磁コイルに電流を印加することにより生じるパイロットトルクを前記カム機構にて軸方向のカム推力に変換し、同カム推力により前記メインクラッチを押圧して係合動作させて、前記両回転部材間のトルク伝達をする駆動力伝達装置において、
    前記パイロットクラッチ機構の電磁コイルへの印加電流を増減制御する電気的制御手段として、車両の旋回時に前記外側回転部材の回転速度が前記内側回転部材の回転速度よりも大きい状態から小さい状態になるとき、または前記外側回転部材の回転速度が前記内側回転部材の回転速度よりも小さい状態から大きい状態になるとき、前記電磁コイルへの印加電流を低減制御してカム推力の残存量を低減若しくは無くすカム推力残存規制手段を設けたことを特徴とする車両用駆動力伝達装置。
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