JP2582664B2 - パターン認識装置 - Google Patents

パターン認識装置

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JP2582664B2
JP2582664B2 JP2244195A JP24419590A JP2582664B2 JP 2582664 B2 JP2582664 B2 JP 2582664B2 JP 2244195 A JP2244195 A JP 2244195A JP 24419590 A JP24419590 A JP 24419590A JP 2582664 B2 JP2582664 B2 JP 2582664B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、パターン認識装置に関するものであり、詳
細には、被写体の放射線画像を表わす画像データに基づ
いて、放射線画像内の所定の画素P0が、該放射線画像を
構成する、例えば血管の陰影等所定のパターン内の画素
であるか否かを判定するパターン認識装置に関するもの
である。
(従来の技術) 記録された放射線画像を読み取って画像データを得、
この画像データに適切な画像処理を施した後、画像を再
生記録することは種々の分野で行なわれている。たとえ
ば、後の画像処理に適合するように設計されたガンマ値
の低いX線フイルムを用いてX線画像を記録し、このX
線画像が記録されたフイルムからX線画像を読み取って
電気信号(画像データ)に変換し、この画像データに画
像処理を施した後コピー写真等に可視像として再生する
ことにより、コントラスト,シャープネス,粒状性等の
画質性能の良好な再生画像を得ることが行なわれている
(特公昭61−5193号公報参照)。
また本願出願人により、放射線(X線,α線,β線,
γ線,電子線,紫外線等)を照射するとこの放射線エネ
ルギーの一部が蓄積され、その後可視光等の励起光を照
射すると蓄積されたエネルギーに応じて輝尽発光を示す
蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、人体等の被
写体の放射線画像情報をシート状の蓄積性蛍光体に一旦
記録し、この蓄積性蛍光体シートをレーザー光等の励起
光で走査して輝尽発光光を生ぜしめ、得られた輝尽発光
光を光電的に読み取って画像データを得、この画像エー
タに基づき被写体の放射線画像を写真感光材料等の記録
材料、CRT等に可視像として出力させる放射線画像記録
再生システムがすでに提案されている(特開昭55−1242
9号,同56−11395号,同55−163472号,同56−104645
号,同55−116340号等)。
このシステムは、従来の銀塩写真を用いる放射線写真
システムと比較して極めて広い放射線露出域にわたって
画像を記録しうるという実用的な利点を有している。す
なわち、蓄積性蛍光体においては、放射線露光量に対し
て蓄積後に励起によって輝尽発光する発光光の光量が極
めて広い範囲にわたって比例することが認められてお
り、従って種々の撮影条件により放射線露光量がかなり
大幅に変動しても、蓄積性蛍光体シートより放射される
輝尽発光光の光量を読取ゲインを適当な値に設定して光
電変換手段により読み取って電気信号に変換し、この電
気信号を用いて写真感光材料等の記録材料、CRT等の表
示装置に放射線画像を可視像として出力させることによ
って、放射線露光量の変動に影響されない放射線画像を
得ることができる。
上記X線フイルムや蓄積性蛍光体シート等を用いたシ
ステム、特に人体の医療診断用として構成されたシステ
ムにおいて、近年、単に観察(診断)に適した良好な画
質性能を備えた再生画像が得ることに加えて、画像のパ
ターン認識が行なわれてきている(例えば特開昭62−12
5481号公報参照)。
ここで画像のパターン認識とは、画像データに種々の
処理を施すことにより、複雑な放射線画像から目的とす
るパターンを抽出する操作をいい、たとえば人体の胸部
X線画像のような種々の線状,円形状のパターンの入り
混じった非常に複雑な画像から、たとえば腫瘍に対応す
る略円形の陰影を抽出する操作等をいう。
このように複雑な放射線画像(たとえば人体の胸部X
線画像または***X線画像等)において目的とするパタ
ーン(たとえば腫瘍影)を抽出し、その抽出したパター
ンを明示した可視画像を再生表示することにより、観察
者の観察の補助(たとえば医師の診断の補助)を行なわ
せることができる。
上記パターン認識のひとつとして放射線画像内の線状
パターン、例えば人体のX線画像上の血管影の認識が行
なわれることがある。血管影の認識は血管影そのものを
観察対象とするために行なう場合もあり、血管影を直接
の観察対象とする場合でなく例えば人体のX線画像上の
腫瘍影(略円形状パターン)の認識を行なう場合に行な
うことも考えられる。すなわち人体のX線画像は非常に
複雑であるため、腫瘍影を抽出しようとしても腫瘍影の
みが抽出されず例えば血管が二叉に分かれている分岐点
の陰影や血管が撮影の際のX線の光線の方向に延びてい
るいわゆる血管のタンジェントの陰影もほぼ円形状パタ
ーンをなし、したがってこれら血管の分岐点の陰影や血
管のタンジェントの陰影も腫瘍影として抽出されてしま
うことが多い。したがって腫瘍影を抽出する際にもこれ
とともに血管影も抽出することとなり、腫瘍影として抽
出されたものが真に腫瘍影なのか血管の分岐点やタンジ
ェントなのかを識別してより精度の高い腫瘍影抽出を行
なうことが考られ、このために血管影の抽出を行なうこ
とが考えられる。
(発明が解決しようとする課題) このように放射線画像内の線状パターンを認識する必
要が生じる場合があるが、この線状パターンを如何にし
て精度良く認識するかが問題となる。
ここで前述した特開昭62−125481号公報に線状パター
ンを認識するためのフィルタが開示されている。しかし
このフィルタを用いると線状パターンの周囲の画像濃度
に依存する出力値が求められてしまい、画像濃度の高い
領域にある線状パターンを認識する際と画像濃度の低い
領域にある線状パターンを認識する際とでは線状パター
ンを認識する感度が異なってしまうという問題がある。
また、線状パターンを認識するフィルタの他の例とし
て、『「医用電子と生体工学」昭和59年9月 第36〜42
頁 間接撮影胸部X線写真における血管影の識別 長谷
川純一ほか』を挙げることができる。しかしこの文献に
記載された線状パターン認識フィルタには方向性があ
り、ある特定の方向に延びる線状パターンのみが特異的
に識別されてしまい、このため、例えば血管影等種々の
方向に延びる線状パターンの識別には向いていないとい
う問題がある。
本発明は、上記事情に鑑み、方向性を持たず、また周
囲の濃度にも影響されにくい線状パターン認識フィルタ
を備えた、放射線画像上に指定された所定の画素P0が線
状パターン内の画素であるか否かを精度良く認識するこ
とのできるパターン認識装置を提供することを目的とす
るものである。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するための本発明の第一のパターン認
識装置は、 放射線画像を表わす画像データに基づいて、前記放射
線画像上の所定の画素P0に対応する前記画像データQ0
しくは該所定の画素P0を含む中央領域内の多数の画素に
対応する前記画像データの平均的な画像データQ0と、前
記所定の画素P0から前記放射線画像の周囲に延びる多数
の各線分Li(i=1,2,…,n)上の前記所定の画素P0から
所定距離r離れた位置に存在する各画素Piに対応する前
記画像データQiもしくは該各画素Piを含む各周辺領域毎
に該各周辺領域内の多数の画素に対応する前記画像デー
タの平均的な画像データQiとを求める画像データ抽出手
段、 各前記画像データQiと前記画像データQ0との各差分Δ
を求める第一の差分演算手段、および 前記各差分Δのうちの最大値Δmaxを求める第一の
最大値演算手段を備え、該最大値を出力値とすることを
特徴とするものである。
また本発明の第二のパターン認識装置は、 放射線画像を表わす画像データに基づいて、前記放射
線画像上の所定の画素P0に対応する前記画像データQ0
しくは該所定の画素P0を含む中央領域内の多数の画素に
対応する前記画像データの平均的な画像データQ0と、前
記所定の画素P0から前記放射線画像の周囲に延びる多数
の各線分Li(i=1,2,…,n)上の前記所定の画素P0から
所定距離r離れた位置に存在する各画素Piに対応する前
記画像データQiもしくは該各画素Piを含む各周辺領域毎
に該各周辺領域内の多数の画素に対応する前記画像デー
タの平均的な画像データQiとを求める画像データ抽出手
段、 各前記画像データQiと前記画像データQ0との各差分Δ
を求める第一の差分演算手段、 前記各線分Liのうち互いに略反対方向に延びる2つの
線分Lj,Lk(j,k=1,2,…,n)に対応する2つの前記各差
分Δjをひと組とし各組毎に2つの前記各差分Δj,
Δの和Δ+Δと差の絶対値|Δ−Δk|とを求め
て該和Δ+Δと該差の絶対値|Δ−Δk|との各差
分Δjkを求める第二の差分演算手段、および 前記各差分Δjkのうちの最大値Δmaxを求める第二の
最大値演算手段を備え、該最大値を出力値とすることを
特徴とするものである。
さらに、本発明の第三のパターン認識装置は、上記第
二のパターン認識装置の特徴に加え、 前記各差分Δjkの最小値Δminを求める最小値演算手
段、および 前記最大値Δmaxと前記最小値Δminとの差分Δを求め
る第三の差分演算手段を備え、該差分を出力値とするこ
とを特徴とするものである。
ここで上記第一〜第三のパターン認識装置における
「所定距離r」を変化させて各所定距離r毎に前記出力
値を求め、これら複数の出力値のうちの最大値を新たな
出力値とすることが好ましい。
また前記「平均的な画像データ」は、典型的には画像
データの平均値を指すが、これに限られるものではなく
例えばメジアン値、最大値と最小値との中心の値等、そ
の画像データの平均値もしくはこれに代わり得る代表値
を指すものである。ただし以下ここでは簡単のため「平
均値」で代表させるものとする。
(作用) 本発明の第一のパターン認識装置は、中央領域(所定
の画素P0のみの場合を含む。以下同じ。)の平均値Q
0(所定の画素P0の画像データQ0と平均的な画像データQ
0との双方をいう。以下同じ。)と該中央領域をとり巻
く多数の周辺領域(各画像Piのみの場合を含む。以下同
じ。)の平均値Qi(各画像Piの画像データQiと平均的な
画像データQiとの双方をいう。以下同じ。)とを求め、
Q0とQiとの各差分Δを求め、各差分Δのうちの最大
値Δmaxを求め、この最大値Δmaxを出力値としたため、
方向性を持たずあらゆる方向に延びる線状パターンに対
して平等に感度をもち、しかも差分を求めているため周
囲の画像濃度にも依存せずに放射線画像上の所定の画素
P0が線状パターン内の画素であるか否かを高精度に求め
ることができる。
また本発明の第二のパターン認識装置は、上記第一の
パターン認識装置と同様に画像データ抽出手段により平
均値Q0,Qiを求め、さらに第一の差分演算手段により各
画像データQiと画像データQ0との各差分Δを求めた
後、各線分Liのうち互いに略反対方向に延びる2つの線
分Lj,Lkに対応する2つの差分Δjをひと組として
各組毎に各差分Δikを Δjk=Δ+Δ−|Δ−Δk| として求め、これら各差分Δikのうちの最大値Δmaxを
求めてこの最大値を出力値としたため、上記第一のパタ
ーン認識装置と同様に方向性を持たずかつ周囲の画像濃
度にも影響されにくいという長所とともに、例えば胸部
X線画像における肺野と心臓との境界線や肺野と横隔膜
との境界線等の境界線が線状パターンとして認識されて
しまうことが防止され、血管影等互いに略平行に延びる
境界線が存在する場合のみ線状パターンとして認識され
ることとなり、したがって線状パターンをさらに高精度
で認識することが可能となる。
また本発明の第三のパターン認識装置は上記第二のパ
ターン認識装置の特徴に加え、各差分Δikの最小値Δmi
nを求め、差分Δを Δ=Δmax−Δmin として求め、該差分Δを出力値としたため、上記第一の
パターン認識装置と同様に方向性を持たずかつ周囲の画
像濃度にも影響されにくいという長所、および上記第二
のパターン認識装置と同様に境界線を線状パターンとし
て認識しないという長所に加え、さらに対象としている
線状パターンの幅と同様な径をもつ円形状パターンも認
識から外れることとなり一層純粋に線状パターンのみが
認識されることとなる。
ここで上記第一〜第三のパターン認識装置において所
定距離rを変化させて各所定距離毎に出力値を求め,こ
れら複数の出力値のうちの最大値を新たな出力値とする
ことにより、種々の幅をもつ線状パターンを認識するこ
とが可能となる。
(実 施 例) 以下、本発明の実施例について、図面を参照して説明
する。尚、ここでは前述した蓄積性蛍光体シートを用
い、人体の胸部X線画像中に現われる血管影を認識する
例について説明する。
第4図は、X線撮影装置の一例の概略図である。
このX線撮影装置10のX線源11からX線12が人体13の
胸部13aに向けて照射され、人体13を透過したX線12aが
蓄積性蛍光体シート14に照射されることにより、人体の
胸部13aのX線画像が蓄積性蛍光体シート14に蓄積記録
される。
第5図は、X線画像読取装置の一例と、本発明のパタ
ーン認識装置の一例を内包するコンピュータシステムと
を表わした斜視図である。
第4図に示すX線撮影装置10で撮影が行なわれた後、
蓄積性蛍光体シート14がこのX線画像読取装置の所定位
置にセットされる。
この所定位置にセットされた、X線画像が蓄積記録さ
れた蓄積性蛍光体シート14は、モータ21により駆動され
るエンドレスベルト等のシート搬送手段22により、矢印
Y方向に搬送(副走査)される。一方、レーザー光源23
から発せられた光ビーム24はモータ25により駆動され矢
印方向に高速回転する回転多面鏡26によって反射偏向さ
れ、fθレンズ等の集束レンズ27を通過した後、ミラー
28により光路を変えて前記シート14に入射し副走査の方
向(矢印Y方向)と略垂直な矢印X方向に主走査する。
蓄積性蛍光体シート14の光ビーム24が照射された箇所か
らは、蓄積記録されているX線画像情報に応じた光量の
輝尽発光光29が発散され、この輝尽発光光29は光ガイド
30によって導かれ、フォトマルチプライヤ(光電子増倍
管)31によって光電的に検出される。上記光ガイド30は
アクリル板等の導光性材料を成形して作られたものであ
り、直線状をなす入射端面30aが主走査線に沿って延び
るように配され、円環状に形成された射出端面30bには
フォトマルチプライヤ31の受光面が結合されている。入
射端面30aから光ガイド30内に入射した輝尽発光光29
は、該光ガイド30の内部を全反射を繰り返して進み、射
出端面30bから射出してフォトマルチプライヤ31に受光
され、X線画像を表わす輝尽発光光29がフォトマルチプ
ライヤ31によって電気信号に変換される。
フォトマルチプライヤ31から出力されたアナログ出力
信号SAは対数増幅器32で対数的に増幅され、A/D変換器3
3でディジタル化され、、電気信号としての画像データS
Dが得られる。
このようにして得られた画像データSDは、コンピュー
タシステム40に入力される。このコンピュータシステム
40は、本発明のパターン認識装置の一例を構成するもの
であり、CPUおよび内部メモリが内蔵された本体部41,補
助メモリとしてのフロッピィディスクが挿入され駆動さ
れるドライブ部42,オペレータがこのコンピュータシス
テム40に必要な指示等を入力するためのキーボード43,X
線画像および必要な情報を表示するためのCRTディスプ
レイ44から構成されている。このコンピュータシステム
40内で画像データSDが担持するX線画像の血管影が認識
され、血管影の強調されたX線画像がCRTディスプレイ4
4に表示され、観察者の観察に供される。尚本実施例で
は、以下に述べるように血管影の認識はコンピュータシ
ステム40内でソフトウエアが実行されることにより行な
われる。したがって本発明にいう第一〜第二の平均演算
手段、第一〜第三の差分演算手段、第一〜第二の最大値
演算手段、および最小値演算手段は、本実施例では、コ
ンピュータシステム40を構成する各手段に対応するハー
ドウエアとこのコンピュータシステム40内で実行される
各手段に対応するソフトウエアとの組合せが、該各手段
と同一視される。
次にコンピュータシステム40内で実行される血管影の
認識について説明する。
第1図は、血管影を認識する実空間フィルタの例を説
明するために、X線画像上の所定の画素P0を中心に該X
線画像上に仮想的に描いた図である。
所定の画素P0が血管影内の画素であるか否かが認識さ
れる。ここで示すようなフィルタを用いてX線画像上を
走査することにより、該X線画像に現われる血管影が認
識される。
第2図は、上記所定の画素P0を中心とした、第1図の
線分L1とL5の延びる方向(x方向)のX線画像のプロフ
ァイルの一例を示した図、 第3図は、血管影と第1図に示したフィルタとを重ね
て模式的に描いた図である。ここでは所定の画素P0は、
血管影1のほぼ中心にあるものとする。
第1図に示すように、X線画像内の所定の画素P0から
該X線画像の周囲に延びる複数(ここでは8本)の線分
Li(i=1,2,…,8)を想定し、さらに所定の画素P0を中
心とした半径rの円Rを想定し、また所定の画素P0を含
む中央領域Q0と、線分Li(i=1,2,…,8)のそれぞれと
円Rとの交点上にある各画素Pi(i=1,2,…,8)を含む
各周辺領域Qiとを考える。尚、上記半径r,中央領域Q0,
各周辺領域Qiの面積,および周辺領域の数等は、認識の
対象とする血管影の太さ、X線画像に混入している雑音
成分の大きさ、認識の精度、演算速度等を考慮して適切
に定められる。
ここで上記のようにして想定した中央領域Q0および周
辺領域Qi内の多数の画素に対応する多数の画像データの
平均値Q0,Qi(i=1,2,…,8)が求められる。尚、ここ
では簡単のため、各領域Q0,Qi(i=1,2,…,8)を指す
記号と該各領域内の画像データの平均値を指す記号とで
同一の記号を用いている。
このようにして中央領域Q0と各周辺領域Qiの画像デー
タの平均値Q0,Qiが求められると各差分Δが次式 Δ=Qi−Q0 …(1) に基づいて求められ、次にこれら各差分Δの最大値 Δmax=MAX(Δ) …(2) が求められ、この最大値Δmaxが所定の画素P0に対応す
る出力値となる。これにより各方向に片寄らない血管影
認識フィルタが実現される。この最大値Δmaxを所定の
画素P0の画像データとし、X線画像の各画素について同
様の演算を行なうことにより血管影が強調されたX線画
素を得ることができ、また最大値Δmaxと所定のしきい
値Th1とを比較しΔmaxTh1となる画素のみを抽出する
ことにより血管影の抽出を行なうことができる。
ただし上記実施例では第2図に示す画像のプロファイ
ルが実線で示すプロファイル2の場合であっても破線で
示すプロファイル3の場合であっても、Δmax=Δ
場合同一の出力値となる。即ち所定の画素P0が血管影1
の内部にある場合も境界線3aの近傍にある場合も同様に
認識されてしまう結果となる。
そこで以下に示す実施例ではこれを防止するための工
夫が施される。
上記の実施例と同様に中央領域Q0と各周辺領域Qiとに
ついて画像データの平均値Q0,Qiを求め、さらに上記
(1)式に基づいて各差分Δを求めた後、第1図に示
す線分Li(i=1,2,…,8)のうち所定の画素P0から互い
に反対方向に延びる2本の線分上にある2つの周辺領
域、すなわちQ1とQ5,Q2とQ6,Q3とQ7,Q4とQ8をひと組と
して、各差分Δi,1+4(i=1,2,3,4)が、次式 Δi,1+4=Δ+Δi+4−|Δ−Δi+4| …(3) に従って求められ、この差分Δi,1+4のうちの最大値 Δmax=MAX(Δi,1+4) …(4) が求められる。ここでi=1の場合を考えらると、
(3)式は、 Δ1,5=Δ+Δ−|Δ−Δ5| …(5) となる。ここで第2図に示す実線のプロファイル2の場
合は、Q1≒Q5であるためΔ≒Δとなり、したがって
|Δ−Δ5|≒0となり、上記(5)式は Δ1,5≒2Q1−2Q0 …(6) となる。一方第2図に示す破線のプロファイル3の場合
は、Q1とQ5とは大きく異なっているため、例えばQ5≒Q0
と考えると、Δ≒0となり、したがって Δ1,5≒0 …(7) となる。即ち(3),(4)式の演算を行なうことによ
り境界線を血管影として認識してしまうことが防止され
る。ただし、この実施例では、第3図に示す血管影の幅
と略同一の径を有する、腫瘍影等の略円形状のパターン
についても同様の出力値となり、X線画像上に長く延び
る血管影のみでなく円形状パターンも同様に認識されて
しまうこととなる。以下に、この点について一例を示
す。第2図,第3図を参照し、所定の画素P0が血管影1
のほぼ中心にある場合、 Q0=Q2=Q3=Q7=Q8 …(8) Q1=Q4=Q5=Q6 (9) と考えると、(6)式に示したように Δ1,5≒2Q1−2Q0 …(6) となり、また Δ26=Δ37=Δ48=0 …(10) となり、 Δmax=Δ15=2Q1−2Q0 …(11) となる。
一方、所定の画素P0が第3図に示す腫瘍影4のほぼ中
心にある場合、 Q1=Q2=Q3=Q4=Q5=Q6=Q7=Q8 …(12) と考えると、(3)式により Δ15=Δ26=Δ37=Δ48=2Q1−2Q0 …(13) となり、最大値Δmaxは上記(11)式と同じく Δmax=2Q1−2Q0 …(14) となる。即ちこのフィルタでは第3図に示す血管影1と
腫瘍影4とは区別されないこととなる。
そこで以下に示す実施例では、さらにこの円形状パタ
ーンを血管影として認識してしまうことの防止が図られ
ている。
上記(3),(4)式と同様に、 Δi,1+4=Δ+Δi+4−|Δ−Δi+4| …(15) Δmax=MAX(Δi,1+4) …(16) が求められ、さらにΔi,1+4の最小値 Δmin=MIN(Δi,1+4) …(17) が求められ、出力値としてこれら最大値Δmax,最小値Δ
minの差分 Δ=Δmax−Δmin …(18) が求められる。
この場合、所定の画素P0が血管影1の中心にあり、上
記(8),(9)式のように考えると、(10)式より Δmin=0 …(19) であるため、(18)式に(11),(19)式を代入し、 Δ=Δmax−Δmin =2Q1−2Q0−0 =2Q1−2Q0 …(20) となる。一方、所定の画素P0が腫瘍影4の中心にあり、
上記(12)式のように考えると、(13)式より Δmin=2Q1−2Q0 …(21) となり、(18)式に(14),(21)式を代入し Δ=Δmax−Δmin =(2Q1−2Q0)−(2Q1−2Q0) =0 …(22) となる。即ち、血管影1の場合((20)式)と腫瘍影4
の場合((22)式)では出力値として異なる値が求めら
れ、腫瘍影4を排除し、X線画像上に延びる血管影1の
みを認識することができる。
以上のようにしてコンピュータシステム40(第5図参
照)内でX線画像上の血管影が認識されると、血管影が
強調されたX線画像がCRTディスプレイ44に再生表示さ
れ、観察者による観察に供される。
以上の各実施例においては、中央領域Q0の画像データ
の平均値Q0と各周辺領域Qiの画像データの平均値Qiとを
用いたが、これら中央領域Q0と各周辺領域Qiの面積はX
線画像に重畳されている雑音の大きさ等により設定され
るものであり、したがって雑音が小さい場合や、別途雑
音除去処理が行なわれる場合等には、平均値Q0,Qiを用
いることに代えて、前述した所定の画素P0および各画素
Piに対応する画像データそのものを用いてもよいもので
ある。
また以上の各実施例においては所定距離r(第1図参
照)を固定して考えている。血管影にも細いものも太い
ものもあり、そのうちの所定の幅の血管影のみを認識す
る場合は所定距離rを固定してもよいが、上記のように
してある所定距離rに関して血管影の認識を行なう操作
を種々の所定距離rについて行なって複数の出力値を
得、これら複数の出力値のうちの最大値を新たな出力値
とすることにより、細い血管影から太い血管影までの種
々の幅をもった血管影を認識するようにしてもよい。
また以上の各実施例では血管影認識フィルタを用いて
X線画像上を走査することにより血管影が認識された
が、本発明のパターン認識装置においてはX線画像上を
走査することは必ずしも必要ではなく、例えば血管影を
認識する前のX線画像をCRTディスプレイ44に表示し、
観察者が表示された画像上の一点(所定の画素P0)を指
定し、この指定された点が血管影内の画素点であるか否
かを認識してもよい。また本発明のパターン認識装置で
認識されるパターンは血管影に限られるものではなく、
例えば肋骨影等放射線画像内に主として線状に延びるパ
ターンであればよいことはもちろんである。さらに、以
上の各実施例では蓄積性蛍光体シートに人体の胸部X線
画像を撮影記録する例であるが、本発明は胸部X線画像
に限られるものではなく、また蓄積性蛍光体を用いるシ
ステムに限られるものでないことももちろんである。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように、本発明の第一のパターン
認識装置は、所定の画素P0と各画素Piに対応する各画像
データQ0,Qiもしくは中央領域と各周辺領域の各平均な
画像データQ0,Qiを求め、これらの各差分Δを求め、
これら各差分のうちの最大値Δmaxを出力値としたた
め、周囲の画像濃度にも依存せずにあらゆる方向に延び
る線状パターンを認識することができる。
また、本発明の第二のパターン認識装置は、上記第一
のパターン認識装置と同様にして各差分Δを求めた
後、所定の画素P0を中心として互いに反対方向にある2
つの画素Pi,Pkに対応する画像データQi,Qkもしくは2つ
の周辺領域の平均的な画像データQj,Qkをひと組として
各組毎に各差分 Δjk=Δ+Δ−|Δ−Δk| を求め、これら各素分Δjkのうちの最大値Δmaxを出力
値としたため、上記第一のパターン認識装置と同様に周
囲の画像濃度に影響されずかつ方向性をもたずに線状パ
ターンを抽出することができ、さらに境界線が線状パタ
ーンとして認識されてしまうことが防止される。
さらに、本発明の第三のパターン認識装置は、上記各
差分Δjkの最大値Δmaxと最小値Δminとを求め、差分 Δ=Δmax−Δmin を出力値としたため、周囲の画像濃度に影響されず、か
つ方向性を持たないという上記第一および第二のパター
ン認識装置と同様の効果および境界線の線状パターンと
して認識しないという上記第二のパターン認識装置と同
様の効果に加え、さらに略円形状のパターンを線状パタ
ーンとして認識しないという効果を奏する。
また、上記第一〜第三のパターン認識装置において所
定距離rを変化させることにより種々の太さの線状パタ
ーンを認識することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、血管影を認識する実空間フィルタの例を説明
するために、X線画像上の所定の画素P0を中心に該X線
画像上に仮想的に描いた図、 第2図は、所定の画素P0を中心とした、第1図の線分L1
とL5の延びる方向(x方向)のX線画像のプロファイル
の一例を示した図、 第3図は、血管影と第1図に示したフィルタとを重ねて
模式的に描いた図、 第4図は、X線撮影装置の一例の概略図、 第5図は、X線画像読取装置の一例と、本発明のパター
ン認識装置の一例を内包したコンピューターシステムと
を表わした図である。 1……血管影 2,3……X線画像のプロファイル 3a……境界線、4……腫瘍影 10……X線撮影装置、11……X線源 14……蓄積性蛍光体シート 20……X線画像読取装置 23……レーザ光源、29……輝尽発光光 31……フォトマルチプライヤ 40……コンピュータシステム 44……CRTディスプレイ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射線画像を表わす画像データに基づい
    て、前記放射線画像上の所定の画素P0に対応する前記画
    像データQ0もしくは該所定の画素P0を含む中央領域内の
    多数の画素に対応する前記画像データの平均的な画像デ
    ータQ0と、前記所定の画素P0から前記放射線画像の周囲
    に延びる多数の各線分Li(i=1,2,…,n)上の前記所定
    の画素P0から所定距離r離れた位置に存在する各画素Pi
    に対応する前記画像データQiもしくは該各画素Piを含む
    各周辺領域毎に該各周辺領域内の多数の画素に対応する
    前記画像データの平均的な画像データQiとを求める画像
    データ抽出手段、 各前記画像データQiと前記画像データQ0との各差分Δ
    を求める第一の差分演算手段、および 前記各差分Δのうちの最大値Δmaxを求める第一の最
    大値演算手段を備え、該最大値を出力値とすることを特
    徴とするパターン認識装置。
  2. 【請求項2】放射線画像を表わす画像データに基づい
    て、前記放射線画像上の所定の画素P0に対応する前記画
    像データQ0もしくは該所定の画素P0を含む中央領域内の
    多数の画素に対応する前記画像データの平均的な画像デ
    ータQ0と、前記所定の画素P0から前記放射線画像の周囲
    に延びる多数の各線分Li(i=1,2,…,n)上の前記所定
    の画素P0から所定距離r離れた位置に存在する各画素Pi
    に対応する前記画像データQiもしくは該各画素Piを含む
    各周辺領域毎に該各周辺領域内の多数の画素に対応する
    前記画像データの平均的な画像データQiとを求める画像
    データ抽出手段、 各前記画像データQiと前記画像データQ0との各差分Δ
    を求める第一の差分演算手段、 前記各線分Liのうち互いに略反対方向に延びる2つの線
    分Lj,Lk(j,k=1,2,…,n)に対応する2つの前記各差分
    Δjをひと組とし各組毎に2つの前記各差分Δj
    の和Δ+Δと差の絶対値|Δ−Δk|とを求めて
    該和Δ+Δと該差の絶対値|Δ−Δk|との各差分
    Δjkを求める第二の差分演算手段、および 前記各差分Δjkのうちの最大値Δmaxを求める第二の最
    大値演算手段を備え、該最大値を出力値とすることを特
    徴とするパターン認識装置。
  3. 【請求項3】前記各差分Δjkの最小値Δminを求める最
    小値演算手段、および 前記最大値Δmaxと前記最小値Δminとの差分Δを求める
    第三の差分演算手段を備え、該差分を出力値とすること
    を特徴とする請求項2記載のパターン認識装置。
  4. 【請求項4】前記所定距離rを変化させて該各所定距離
    r毎に前記出力値を求め、これら複数の出力値のうちの
    最大値を新たな出力値とすることを特徴とする請求項1
    から3のうちいずれか1項記載のパターン認識装置。
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