JP2581990B2 - 駆動輪スリップ制御装置 - Google Patents

駆動輪スリップ制御装置

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JP2581990B2
JP2581990B2 JP2087019A JP8701990A JP2581990B2 JP 2581990 B2 JP2581990 B2 JP 2581990B2 JP 2087019 A JP2087019 A JP 2087019A JP 8701990 A JP8701990 A JP 8701990A JP 2581990 B2 JP2581990 B2 JP 2581990B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1)産業上の利用分野 本発明は、駆動輪の過剰スリップを防止するための駆
動輪スリップ制御装置に関する。
(2)従来の技術 車両の発進時や加速時における駆動輪の過剰スリップ
を防止する所謂トラクションコントロールシステムを備
えた車両においては、駆動輪の過剰スリップが一律に規
制されてしまうため、スポーツ走行の一種であるドリフ
ト走行を行うことが一般的に困難となる。
このような不都合を避けてドリフト走行を可能にすべ
く、車体の横加速度が所定値以上になった場合にトラク
ションコントロールを禁止する技術が、特開昭63−1492
36号公報において開示されている。
(3)発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記従来の技術のように横加速度が大
きくなったときにトラクションコントロールを禁止する
ものでは、ドライバーが操舵操作を行っていない状態で
は横加速度が発生しておらず、操舵操作の開始と共に横
加速度が発生し、その横加速度が所定値よりも大きくな
った瞬間に唐突にトラクションコントロールが禁止され
ることになり、ドライバーにとって車両のコントロール
が困難なものとなる不都合がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、タイヤ
のグリップ力あるいは路面の摩擦係数の大小の基準とな
る車体加速度に基づいて駆動輪スリップの過剰な抑制を
禁止することにより、スポーツ走行が可能であり、且つ
ドライバーにとってコントロールが容易な駆動輪スリッ
プ制御装置を提供することを目的とする。
B.発明の構成 (1)課題を解決するための手段 前記目的を達成するために、本発明はクレーム対応図
である第1A図に示すように、駆動輪のスリップ状態を検
出するスリップ状態検出手段と、そのスリップ状態検出
手段の出力信号に基づいてエンジン出力低減量を算出す
るエンジン出力低減量算出手段と、このエンジン出力低
減量算出手段の出力信号に基づいてエンジン出力を低減
するエンジン出力低減手段とを備えた駆動輪スリップ制
御装置において、車体の前後方向加速度及び横方向加速
度を合成した車体加速度を算出する車体加速度算出手段
と、前記エンジン出力低減量算出手段で算出されるエン
ジン出力低減量を車体加速度の増大に応じて減少させて
車体加速度が大きいときには駆動輪のスリップが許容さ
れるように、前記車体加速度算出手段の出力信号に基づ
いて前記エンジン出力低減量を補正する補正量決定手段
とを備えたことを第1の特徴とする。このとき、前記エ
ンジン出力低減量の補正は、目標駆動輪速度の変更、或
いは最低エンジン出力の補正により実現することができ
る。
また本発明は、クレーム対応図である第1B図に示すよ
うに、駆動輪のスリップ状態を検出するスリップ状態検
出手段と、そのスリップ状態検出手段の出力信号に基づ
いてエンジン出力低減量を算出するエンジン出力低減量
算出手段と、このエンジン出力低減量算出手段の出力信
号に基づいてエンジン出力を低減するエンジン出力低減
手段とを備えた駆動輪スリップ制御装置において、車体
の前後方向加速度及び横方向加速度を合成した車体加速
度を算出する車体加速度算出手段と、その車体加速度の
増大に応じて前記エンジン出力低減手段のエンジン出力
低減速度が低下して車体加速度が大きいときには駆動輪
のスリップが許容されるように、前記車体加速度算出手
段の出力信号に基づいて前記エンジン出力低減手段を制
御するエンジン出力低減速度決定手段とを備えたことを
第2の特徴とする。
(2)作用 第1の特徴によれば、車体加速度算出手段の出力信号
に基づいて補正量決定手段が、エンジン出力低減量算出
手段で算出されるエンジン出力低減量を補正(この補正
は、例えば目標駆動輪速度の変更あるいは最低エンジン
出力の補正により行われる)して、車体加速度の増大に
応じて前記エンジン出力低減量を減少させ、これにより
車体加速度が大きいときには駆動輪のスリップが許容さ
れるようにしている。即ち、ドリフト走行等のスポーツ
走行をしようとするドライバーの加速意思を、車体の前
後方向加速度ばかりか横方向加速度をも加味して車体加
速度算出手段にて的確に判別し、その車体加速度の増大
に応じてトラクション制御中におけるエンジン出力低減
量(スリップ制御量)を減少方向(即ち通常よりもスリ
ップ量が多くなるよう)に補正して、車体加速度が大き
いときには駆動輪をスリップさせるようにしているた
め、トラクション制御中であっても車体加速度が大きい
場合にはドリフト走行等のスポーツ走行に必要な駆動力
が車両の直進状態でも旋回状態でも十分に確保される。
しかも車体加速度変化に応じてエンジン出力低減量を徐
々に変化させることができるため操舵フィーリングが向
上する。
また第2の特徴によれば、エンジン出力低減速度決定
手段が車体加速度算出手段の出力信号に基づいてエンジ
ン出力低減手段を制御して車体加速度の増大に応じて該
エンジン出力低減手段のエンジン出力低減速度を低下さ
せ、これにより車体加速度が大きいときには駆動輪のス
リップが許容されるようにしている。即ち、ドリフト走
行等のスポーツ走行をしようとするドライバーの加速意
思を、車体の前後方向加速度ばかりか横方向加速度をも
加味して車体加速度算出手段にて的確に判別し、その車
体加速度の増大に応じてトラクション制御中におけるエ
ンジン出力低減速度を低下させて、車体加速度が大きい
ときには駆動輪をスリップさせるようにしているため、
トラクション制御中であっても車体加速度が大きい場合
にはドリフト走行等のスポーツ走行に必要な駆動力が車
両の直進状態でも旋回状態でも十分に確保される。しか
も車体加速度変化に応じてエンジン出力低減速度を徐々
に変化させることができるため操舵フィーリングが向上
する。
(3)実施例 以下、本発明の実施の形態を、添付図面に例示した本
発明の実施例に基づいて具体的に説明する。
第2図は本制御装置が搭載された車両の概略構成図で
あって、この車両はエンジンEによって駆動される一対
の駆動輪Wrと一対の従動輪Wfを備えており、駆動輪Wrお
よび従動輪Wfには、その速度VW,VVを検出する駆動輪速
度検出器1と従動輪速度検出器2がそれぞれ設けられて
いる。エンジンEには、そのクランクシャフトの回転速
度Neを検出するための歯車と電磁ピックアップよりなる
回転速度検出器3と、そのミッション4のギヤ位置を検
出するためのギヤ位置検出器5が設けられるとともに、
その吸気通路6にはパルスモータ7に接続されて開閉駆
動されるスロットル弁8が設けられている。またエンジ
ンEの近傍には大気圧PAを検出する大気圧検出器9が設
けられている。そして、前記駆動輪速度検出器1、従動
輪速度検出器2、回転速度検出器3、ギヤ位置検出器
5、パルスモータ7、および大気圧検出器9はマイクロ
コンピュータよりなる電子制御ユニットUに接続されて
いる。
第3図は前記各検出器から入力された検出信号を制御
プログラムに基づいて演算処理し、前記パルスモータ7
を介してスロットル弁8を駆動するための電子制御ユニ
ットUを示している。この電子制御ユニットUは、前記
演算処理を行うための中央処理装置(CPU)10、前記制
御プログラムや各種マップ等のデータを格納したリード
オンリーメモリ(ROM)11、前記各検出器の検出信号や
演算結果を一時的に記憶するランダムアクセスメモリ
(RAM)12、前記各検出器、すなわち駆動輪速度検出器
1、従動輪速度検出器2、回転速度検出器3、ギヤ位置
検出器5、大気圧検出器9が接続される入力部13、およ
び前記パルスモータ7が接続される出力部14から構成さ
れている。而して、上記電子制御ユニットUは、入力部
13から入力される各検出信号とリードオンリーメモリ11
に格納されたデータ等を後述する制御プログラムに基づ
いて中央処理装置10で演算処理し、最終的に出力部14を
介してパルスモータ7を駆動する。これにより、スロッ
トル弁8が閉弁制御されてエンジンEの出力トルクが変
化し、その結果車両の駆動輪Wrの過剰スリップを抑制す
べく駆動輪トルクが最適の値に制御される。
第4図(A)は電子制御ユニットUの回路構成を示す
ブロック図であって、前記従動輪速度検出器2が出力す
る従動輪速度VVは目標駆動輪速度算出手段15に入力さ
れ、そこで前記従動輪速度VVに定数KRを乗算することに
より駆動輪Wrの適正なスリップ状態が得られる目標駆動
輪速度VRが決定される。
VR=KR*VV 目標駆動輪速度VRと前記駆動輪速度検出器1が出力す
る駆動輪速度VWはスリップ状態検出手段16に入力され、
そこで目標駆動輪速度VRに対する実際の駆動輪速度VW
偏差から駆動輪Wrのスリップ状態が検出される。駆動輪
速度VWが目標駆動輪速度VRを上回ってスリップ状態が検
出されると、スロットル弁8のPIDフィードバック制御
によりエンジンEの出力を低減して前記駆動輪速度VW
目標駆動輪速度VRに収束させるべく、エンジン出力低減
量算出手段17において、駆動輪速度VWと目標駆動輪速度
VRの偏差、その偏差の積分値、および駆動輪速度VWの微
分値に、それぞれ対応する制御ゲインを乗算することに
より制御量が求められる。この制御量は、例えば後述す
る車体加速度算出手段23の出力Tgによって求められるタ
イヤー路面間の伝達可能トルクをデータテーブルより読
みだし、そのトルクに対応するエンジン出力トルク相当
のスロットル初期開度を前述のPIDフィードバック制御
によって補正して目標スロットル開度を定めるもので、
本出願人より平成2年1月19日付けで出願された特願平
2−10122号に開示されている。エンジン出力低減量算
出手段17の出力信号はエンジン出力低減手段19に入力さ
れ、そこで前記制御量がパルスモータ8を介してスロッ
トル弁9にフィードバックされる。
前記従動輪速度検出器2からの従動輪速度VVが入力さ
れる実ヨーレート算出手段20では、左右の従動輪速度VV
の偏差に基づいて実ヨーレートYが算出され、この実ヨ
ーレートYは横加速度算出手段21において従動輪速度VV
と乗算されて車体の横加速度Lgが算出される。一方、前
記従動輪速度検出器2からの従動輪速度VVは前後加速度
算出手段22において微分演算され、車体の前後方向加速
度Fgが求められる。上記横加速度Lgと前後方向加速度Fg
は、車体加速度算出手段23に入力され、そこで次式に基
づいて車体加速度Tgが算出される。
このようにして求められた車体加速度Tgは、前記補正
量決定手段18に入力され、そこで車体加速度Tgの大きさ
に応じて基準値補正量ΔVRが決定される。そして、この
基準値補正量ΔVRを前記目標駆動輪速度算出手段15で算
出した目標駆動輪速度VRに加算することにより、その目
標駆動輪速度VRが修正目標駆動輪素度VR′として増加方
向に修正される。
VR′=VR+ΔVR 上記基準値補正量ΔVRは、例えば車体加速度Tgが下限
値以下の場合は0で、Tgが上限値よりも大きい場合には
一定値(例えば、5km/h)とされ、下限値と上限値の間
でリニアに増加するように設定することができる。
而して、補正量決定手段18で修正目標駆動輪速度VR
が決定されると、エンジン出力低減手段19において駆動
輪速度VWを前記修正目標駆動輪速度VR′に収束させるべ
く、パルスモータ7が駆動されてスロットル弁8が閉弁
制御される。このとき、駆動輪の駆動方向のスリップ状
態が大きいときであっても、車体加速度Tgの増加に応じ
て目標駆動輪速度VRが増加するように補正されているの
で、実際の駆動輪速度VWと前記修正目標駆動輪速度VR
の偏差が小さくなり、その結果スロットル弁8の閉弁量
が減少する。これにより、車体加速度Tgが大きいとき、
すなわち駆動輪Wrのグリップ力あるいは路面の摩擦係数
が大きいときに、駆動方向のスリップを許すことにより
タイヤ横限界力が低減されてスポーティな走行が可能に
なる。
次に第4図(B)および第5図を併せて参照して本発
明の第2実施例を説明する。
この実施例は補正量決定手段18の機能が前述の第1実
施例と異なっている。この実施例によれば、補正量決定
手段18中にエンジンの無負荷状態を示す最小スロットル
開度THMINがエンジン回転数の関数として与えられた後
に、車体加速度算出手段23が出力する車体加速度Tgの大
きさに応じて決定されるスロットル開度増分UPTHだけ増
加するように補正され、修正最小スロットル開度THMI
N′とされる。
THMIN′=THMIN+UPTH 上記スロットル開度増分UPTHは、車体加速度Tgが第5
図に示された下限値GCL以下の場合には0で、Tgが上限
値GCHよりも大きい場合には一定値UPCとされ、下限値と
上限値の間でリニアに増加するように設定される。
而して、スロットルフィードバック制御における目標
スロットル開度THINMは、第4図(A)と同様にエンジ
ン出力低減量算出手段17から出力されるので、その目標
スロットル開度THINMが前記修正最小スロットル開度THM
IN′よりも小さい場合には、この修正最小スロットル開
度THMIN′が目標スロットル開度THINMとされる。
THINM<THMIN′⇒THINM=THMIN′ また、目標スロットル開度THINMが前記修正最小スロ
ットル開度THMIN′よりも大きい場合には、この目標ス
ロットル開度THINMがそのまま使用される。
THINM>THMIN′⇒THINM=THINM 而して、この第2実施例によれば、車体加速度Tgの増
加に応じて最小スロットル開度THMINが増加方向に修正
されて修正最小スロットル開度THMIN′とされ、目標ス
ロットル開度THINMが前記修正最小スロットル開度THMI
N′を常に上回るようにスロットル弁8がフィードバッ
ク制御される。これにより、駆動輪Wrのグリップ力ある
いは路面の摩擦係数が大きいときには、トラクションコ
ントロールによるエンジントルクの低減量が小さくなる
ように修正され、スポーティな走行が可能になる。
次に、第6図〜第9図に基づいて本発明の第3実施例
を説明する。
第6図から明らかなように、この実施例は前記第1お
よび第2実施例における補正量決定手段18に代えて、車
体加速度算出手段23の出力信号に基づいてエンジン出力
低減量算出手段17におけるスロットルフィー化ドバック
制御の制御速度を変えるエンジン出力低減速度決定手段
24を備えている。このエンジン出力低減速度決定手段24
の出力は第4図(A)で詳述したスロットルフィードバ
ック制御のPID制御の制御ゲインであるKTHP′,KTHI′,K
THD′を各種運転環境で変更するとともに車体加速度に
よっても変えるものである。
第7図は、前記エンジン出力低減速度決定手段24にお
いて実行される制御内容を示すフローチャートである。
このフローチャートにおいて、まずステップS1で電子
制御ユニットUのリードオンリーメモリ11に格納された
テーブルから車体加速度Tgの大きさに応じたP,I,D各項
の制御ゲインKTHP,KTHI,KTHDが検索される。すなわち、
車体加速度算出手段23が高グリップ状態である値を示し
ているときには、これらの制御ゲインは小さい(すなわ
ち制御速度が低い)ものとなり、駆動輪のスリップ状態
の収束速度が遅くなって長い期間にわたって駆動輪のス
リップ状態が持続され、スポーツ走行が可能となる。ま
た、車体加速度Tgが小さい場合、すなわち低グリップ状
態であるときには、制御ゲインは大きな値が選ばれ、速
やかな駆動輪スリップ状態の収束制御が可能となる。
次に、ステップS2で、回転速度検出器3が出力するエ
ンジンEの回転速度Neに基づいて、スロットル開度に対
応するエンジントルクの補正係数dTH/dTQがテーブルよ
り検索される。この補正は、第8図に示すように、エン
ジンEの回転速度Neの増加に伴ってスロットル弁8の開
度を単位角度変化させたときに起きるエンジン出力トル
ク変化が変わることに鑑み、スリップ状態検出手段16か
らのスリップ状態に対する駆動輪トルクの低減量を一定
とするために行われる。次に、ステップS3の行うギヤ位
置補正で、ギヤ位置検出器5の出力信号に基づいて、ギ
ヤオシオG/Rによる回転速度Neの増加割合を補正するギ
ヤ位置補正係数KG/Rがテーブルより検索される。続い
て、ステップS4で、実際の駆動輪速度VWと目標駆動輪速
度VRの偏差VE(あるいはΣVE)に基づいてVE補正係数K
VEが検出される。このVE補正係数KVEは、フィードバッ
ク制御開始時のエンジンEの初期出力トルクが合わなか
った場合や、路面の摩擦係数が急増した場合等の、必要
充分な車体加速度が得られない場合の制御ゲイン補正機
能を有するものである。最後に、ステップS5で、大気圧
検出器9の出力信号に基づいて大気圧によるエンジント
ルクを補正のための大気圧補正係数KPAFBがテーブルよ
り検索される。そして、ステップS6で上記各補正係数を
用いて補正された制御ゲインKTHP ,KTHI ,KTHD が演
算される。而して、この補正された制御ゲインKTHP ,K
THI ,KTHD によれば、第9図に示すように、車体加速
度Tgの大きさ、すなわち駆動輪Wrのグリップ力あるいは
路面の摩擦係数の大きさに応じて、それが大きいとき程
スロットル弁8の閉弁速度が小さくなるように制御され
る。
而して、高グリップ時におけるトラクション制御中に
駆動輪トルクが過剰に規制されることが防止されてスポ
ーツ走行が可能となるだけでなく、グリップ力の大小に
応じて駆動輪トルクの低減量が連続的に変化して操舵フ
ィーリングが向上する。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は前記実
施例に限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載さ
れた本発明を逸脱することなく、種々の小設計変更を行
うことが可能である。
C.発明の効果 以上のように本発明の第1の特徴によれば、ドリフト
走行等のスポーツ走行をしようとするドライバーの加速
意思を、車体の前後方向加速度ばかりか横方向加速度を
も加味して車体加速度算出手段にて的確に判別できるよ
うにし、その車体加速度の増大に応じてトラクション制
御中におけるエンジン出力低減量を減少方向に補正し
て、車体加速度が大きいときには駆動輪をスリップさせ
るようにしているので、トラクション制御中であっても
車体加速度が大きい場合にはドリフト走行等のスポーツ
走行に必要な駆動力を車両の直進状態でも旋回状態でも
十分に確保することができ、従ってトラクションコント
ロール装置付き車両であってもスポーツ走行を運転者の
加速意思の強さに応じて随時的確に行うことが可能とな
る。しかも車体加速度変化に応じてエンジン出力低減量
を徐々に変化させることができるため、操舵フィーリン
グが向上し、、ドライバーによるコントロールが容易に
なる。
また、上記第2の特徴によれば、ドリフト走行等のス
ポーツ走行をしようとするドライバーの加速意思を、車
体の前後方向加速度ばかりか横方向加速度をも加味して
車体加速度算出手段にて的確に判別できるようにし、そ
の車体加速度の増大に応じてトラクション制御中におけ
るトラクション制御中におけるエンジン出力低減速度を
低下させて(即ちエンジン出力の低減制御を緩慢に行わ
せて)、車体加速度が大きいときには駆動輪をスリップ
させるようにしているので、これまた、トラクション制
御中であっても車体加速度が大きい場合にはドリフト走
行等のスポーツ走行に必要な駆動力を車両の直進状態で
も旋回状態でも十分に確保することができ、従ってトラ
クションコントロール装置付き車両であってもスポーツ
走行を運転者の加速意思の強さに応じて随時的確に行う
ことが可能となる。しかも車体加速度変化に応じてエン
ジン出力低減量を徐々に変化させることができるため、
操舵フィーリングが向上し、ドライバーによるコントロ
ールが容易になる。
【図面の簡単な説明】
第1図Aおよび第1B図は本発明のクレーム対応図、第2
図〜第4図(A)は本発明の第1実施例を示すもので、
第2図は本制御装置が搭載された車両の概略構成図、第
3図は電子制御ユニットを示すブロック図、第4図
(A)は電子制御ユニットの回路構成を示すブロック
図、第4図(B)および第5図は本発明の第2実施例を
示すもので、第4図(B)は電子制御ユニットの回路構
成を示すブロック図、第5図はその作用を説明するため
のグラフ、第6図〜第9図は本発明の第3実施例を示す
もので、第6図は電子制御ユニットの回路構成を示すブ
ロック図、第7図は電子制御ユニットの制御内容を示す
フローチャート、第8図はスロットル開度とエンジント
ルクの関係を示すグラフ、第9図はそのエンジン出力低
減速度変更手段の作用を示すグラフである。 16……スリップ状態検出手段、17……エンジン出力低減
量算出手段、18……補正量決定手段、19……エンジン出
力低減手段、23……車体加速度算出手段、24……エンジ
ン出力低減速度決定手段 Wr……駆動輪

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動輪(Wr)のスリップ状態を検出するス
    リップ状態検出手段(16)と、そのスリップ状態検出手
    段(16)の出力信号に基づいてエンジン出力低減量を算
    出するエンジン出力低減量算出手段(17)と、このエン
    ジン出力低減量算出手段(17)の出力信号に基づいてエ
    ンジン出力を低減するエンジン出力低減手段(19)とを
    備えた駆動輪スリップ制御装置において、 車体の前後方向加速度(Fg)及び横方向加速度(Lg)を
    合成した車体加速度(Tg)を算出する車体加速度算出手
    段(23)と、前記エンジン出力低減量算出手段(17)で
    算出されるエンジン出力低減量を車体加速度(Tg)の増
    大に応じて減少させて車体加速度(Tg)が大きいときに
    は駆動輪(Wr)のスリップが許容されるように、前記車
    体加速度算出手段(23)の出力信号に基づいて前記エン
    ジン出力低減量を補正する補正量決定手段(18)とを備
    えたことを特徴とする、駆動輪スリップ制御装置。
  2. 【請求項2】前記エンジン出力低減量の補正が目標駆動
    輪速度の変更である、請求項1に記載の駆動輪スリップ
    制御装置。
  3. 【請求項3】前記エンジン出力低減量の補正が最低エン
    ジン出力の補正である、請求項1に記載の駆動輪スリッ
    プ制御装置。
  4. 【請求項4】駆動輪(Wr)のスリップ状態を検出するス
    リップ状態検出手段(16)と、そのスリップ状態検出手
    段(16)の出力信号に基づいてエンジン出力低減量を算
    出するエンジン出力低減量算出手段(17)と、このエン
    ジン出力低減量算出手段(17)の出力信号に基づいてエ
    ンジン出力を低減するエンジン出力低減手段(19)とを
    備えた駆動輪スリップ制御装置において、 車体の前後方向加速度(Fg)及び横方向加速度(Lg)を
    合成した車体加速度(Tg)を算出する車体加速度算出手
    段(23)と、その車体加速度(Tg)の増大に応じて前記
    エンジン出力低減手段(19)のエンジン出力低減速度が
    低下して車体加速度(Tg)が大きいときには駆動輪(W
    r)のスリップが許容されるように、前記車体加速度算
    出手段(23)の出力信号に基づいて前記エンジン出力低
    減手段(19)を制御するエンジン出力低減速度決定手段
    (24)とを備えたことを特徴とする、駆動輪スリップ制
    御装置。
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