JP2581053B2 - マイクロ波イオン源 - Google Patents

マイクロ波イオン源

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JP2581053B2
JP2581053B2 JP62035124A JP3512487A JP2581053B2 JP 2581053 B2 JP2581053 B2 JP 2581053B2 JP 62035124 A JP62035124 A JP 62035124A JP 3512487 A JP3512487 A JP 3512487A JP 2581053 B2 JP2581053 B2 JP 2581053B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はマイクロ波放電を用いたイオン源に関する
ものである。
〔従来の技術〕
第7図は例えば特公昭59−4721号公報に示された従来
のマイクロ波イオン源を示す断面図であり,図におい
て,(1)はマイクロ波発生器,(2)はマイクロ波発
生器で発生されたマイクロ波を伝ぱんする矩形導波管,
(4)はリツジ(3)を有する矩形導波管,(5)は放
電室,(6)はマイクロ波導入フランジ,(8)はリツ
ジ電極(7),(7)間に形成された放電空間,(9)
は放電室(5)の外周に設けられたソレノイドコイル,
(10)はイオンビーム,(11)はイオン引出し電極であ
る。
次に動作について説明する。マイクロ波発生器(1)
で発生したマイクロ波は矩形導波管(2)を伝播し,リ
ツジ(3)を有する矩形導波管(4)を経由して放電室
(5)に導入される。放電室(5)はマイクロ波導入フ
ランジ(6)によつて真空封止されている。また,放電
室(5)はリツジ電極(7)と,リツジ電極(7),
(7)間に形成された放電空間(8)と,イオン化すべ
きガスの導入管(図示せず)と,放電空間(8)以外の
空間に充填された誘電体(図示せず)とから構成されて
いる。放電室(5)に導入されたマイクロ波はリツジ電
極(7),(7)間に強いマイクロ波電界を発生する。
さらに放電室(5)にはリツジ電極(7),(7)間に
生じるマイクロ波電界と直交する方向(第1図において
軸方向)に強い磁界が印加される。この磁界を発生する
ために放電室(5)の外周にはソレノイドコイル(9)
が設置されている。試料ガスをガス導入管(図示せず)
より放電空間(8)に導入し,放電空間(8)に形成さ
れているマイクロ波電界と磁界との相互作用により放電
空間(8)に高密度なプラズマを発生させる。イオンビ
ーム(10)はこのようにして発生された高密度プラズマ
からイオン引出し電極系(11)により引き出される。
又,他の従来のマイクロ波イオン源として米国特許4507
588号がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来のマイクロ波イオン源は以上の様に構成されてい
るのでソレノイドコイル(9)を設けることにより放電
空間(8)に磁場を印加して放電空間(8)内のイオン
化されるガスを一様に放電させていた。ソレノイドコイ
ルを用いて磁場を印加しないと空間的に不均一な放電と
なる現象が生じていた。この現象は完全には明らかにな
つていないが,次の様に考えられる。すなわち,マイク
ロ波により放電が始まると,プラズマがマイクロ波に対
して導体の働きをして,マイクロ波がプラズマへの入射
面(マイクロ波導入フランジ(6)の近傍)から内部へ
入り難くなり,入射面付近で短絡されるような電流が流
れてしまう。その結果,プラズマはマイクロ波の入射面
付近の薄い領囲でしか生じず,放電空間(8)全域にわ
たつて均一なイオンを発生することができない。
この発明は上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので,ソレノイドコイルを用いずに空間的に一様
なマイクロ波放電プラズマを発生し,均一でイオンの発
生効率の高いマイクロ波イオン源を得ることを目的とす
る。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明に係るマイクロ波イオン源は,例えば導波管
などのマイクロ波伝送路の一部を構成する導電体壁と,
この導電体壁の内側に平行に対向して設けられた誘電体
との間に形成される空間に,イオン化すべきガスを封入
し,マイクロ波放電によるプラズマを発生させ,イオン
を取り出すようにしたものである。
〔作 用〕
この発明において,マイクロ波入射窓である誘電体に
対向してプラズマよりも導電性の高い導電体壁があるた
めに,入射マイクロ波の終端電流は,この導電体壁を流
れ,プラズマ中には上記誘電体と導電体壁の間を貫通す
る電流が流れることになり,空間的に一様なプラズマが
発生し,均一なイオンが引き出せる。
〔実施例〕
以上,この発明の一実施例を図について説明する。第
1図において,(1)はマイクロ波発生器,(2)はマ
イクロ波を伝播する矩形導波管,(3)はリツジ導波管
の空胴壁,(14)はマイクロ波伝送路中に設けた導電体
壁近接部であるリツジ,(15)はリツジ,(16)は
誘電体,(17)はリツジに形成された溝形状の放電空
間,(18)は放電空間からイオンを引き出すためのイオ
ン引き出し電極,(19)はイオンビーム,(20)は放電
空間(17)にイオン化すべきガスを入れるためのガス導
入口である。又,第2図は第1図のa−b断面図であ
る。
次に動作について説明するマイクロ波発生器(1)で
発生したマイクロ波は,導波管(2)を伝播してリツジ
導波管の空胴壁(3)内に導びかれ,リツジ(14),
リツジ(15)間に電界が集中する。この時アルミナ等
からなる誘電体(16)と,リツジ(15)に形成された
溝の放電空間(17)に,ガス導入口(20)よりイオン化
されるガスを導入すれば,放電空間(17)にプラズマが
発生する。そしてイオン引き出し電極(18)よりイオン
ビームが取り出される。ここで本発明によるマイクロ波
イオン源のマイクロ波放電の様子を,第3図について詳
細に説明する。第3図は第1図に示す放電空間(17)内
のマイクロ波電界の様子を説明するための部分断面図で
ある。
図において,(21)はマイクロ波電界の電気力線,
(22)は導電体壁,(23)はプラズマでありリツジ空胴
のようにマイクロ波伝送路が上記誘電体(16)とプラズ
マの境界に垂直な電界成分を有するマイクロ波モードを
形成する場合,導電体壁(22)が誘電体(16)に対向し
て平行に設置されているので,導電体壁(22)にも垂直
な電界成分を有することになり,プラズマ(23)を貫く
電界ができる。この時,導電性を持つプラズマが発生し
ても,マイクロ波入射窓である誘電体(16)に対向して
プラズマよりも数桁導電性の高い導電体壁があるために
入射マイクロ波の終端電流はこの導電体壁(22)を流れ
導電体壁近傍の電界は強制的に導電体壁(22)の表面に
垂直にされ,上記のプラズマを貫く電界が維持される。
このためマイクロ波がプラズマ中に浸透し,プラズマを
貫く電流が流れ,電流の連続性から空間的に一様な放電
プラズマが得られる。
以上一実施例について説明したが,マイクロ波伝送路
の種類および放電空間(17)の構成方法によつて様々な
装置構成をとることができる。第4図はマイクロ波伝送
路としてマイクロ波空胴または導波管を用いた場合にお
ける放電空間の構成方法の例を示す断面図である。図に
おいて(22)はマイクロ波伝送路の一部を構成する導電
体壁,(16)は誘電体,(17)は放電空間である。第4
図(a)はマイクロ波空胴を誘電体板で仕切ることによ
り放電空間(17)を形成したものであつて,製造が容易
となる利点がある。第4図(b)は放電空間以外の空間
を誘電体で埋めたものであつて,放電空間以外での不要
な放電を防ぐ働きがある。第4図(c)は空胴壁に形成
した溝を放電空間としたものであつて,任意の大きさの
放電空間を形成できる利点がある。第4図(d)は第4
図(c)のものにリツジ(14)を加えたものであつて,
第4図(c)のものに比べてより高密度のイオン化され
る気体を放電させることができる。第4図(e)は凹み
を有する誘電体を利用したものであつて,標準的な形状
のマイクロ波空胴を利用して,任意の大きさの放電空間
を形成できる利点がある。第4図(f)は第4図(e)
のものにリツジ(14)を加えたものであつて,第4図
(e)のものに比べ高密度のイオン化される気体を放電
させることができる。第4図(g),(h)はこれらを
組合わせて利用したものを示す。第4図に示したよう
に,マイクロ波伝送路の一部を形成する導電体壁とこの
導電体壁に対向して設けられた誘電体を適当に選ぶこと
により,自由に放電空間を設計することができ,前記第
3図に示したものと類似の均一な放電を得ることができ
る。
第5図はマイクロ波伝送路として同軸線路またはスト
リツプ線路を用いた場合の他の実施例を示す断面図であ
る。第5図(a)は同軸線路の外導体をマイクロ波伝送
路の一部を構成する導電体壁(22)とし,(24)を内導
体として利用した実施例を示し,第5図(b)は同軸線
路の内導体を導電体壁(22)とし,(24)を外導体とし
た実施例であり,第5図(c)はストリツプ線路を使用
したものであり,(25)は導体壁を示す。第5図におい
て、同軸線路の断面は円形であるが導電体壁(22)と誘
電体(16)は部分的にみればほぼ平行に対向している。
第5図に示した同軸線路およびストリツプ線路はカツト
オフ周波数を持たないため,例えば2.45GHzのマイクロ
波を用いた場合,マイクロ波空胴を使用したものに比べ
て,小型のイオン源が実現できる利点がある。なお,第
5図(a),(b),(c)の各々の場合について第4
図に示した放電空間の構成方法に準じて様々な装置構成
をとることができることはいうまでもない。
又,これまでの実施例ではマイクロ波伝送路の一部を
構成する導電体壁と,この導電体壁に対向して設けられ
た誘電体との間に形成される放電空間のほゞ全体にプラ
ズマを発生させる例を示したが,放電空間の一部のみに
プラズマを発生させることもできる。第6図はマイクロ
波伝送路の一部に凸部(導電体壁近接部)(26)を設
け,この凸部(26)によつて放電空間(17)の一部に発
生する強電磁界部にプラズマを発生させる実施例を示す
断面図である。第6図(a)は放電空間(17)の外部に
凸部(26)を設けた例を示し,第6図(b)は放電空間
(17)の内部に凸部(26)を設けた例を示す。第6図の
構成により放電空間(17)の一部のみに放電プラズマ
(25)を集中させることができ,高密度のイオンを発生
させることができる。さらに,上記実施例では導電体と
プラズマが接するものについて説明したが,導電体表面
に誘電体コーテイング層のように薄い誘電体層を設けて
も,この誘電体層はマイクロ波の電界分布に大きな影響
を与えることはないから,上記効果が損なわれないのは
言うまでもない。
〔発明の効果〕
以上のようにこの発明によれば,マイクロ波伝送路の
一部を構成する導電体壁と,この導電体壁の内側に平行
に対向して設けられた誘電体との間に形成される空間に
マイクロ波放電によるプラズマからイオンを発生する気
体を導入するとともに,上記マイクロ波回路を,上記誘
電体とプラズマとの境界に垂直な電界成分を有するマイ
クロ波モードを形成するようにしたので,空間的に一様
なマイクロ波放電プラズマを発生できる様になり簡単な
構成で,均一高密度,且つイオンの発生効率の良いイオ
ン源が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例によるマイクロ波イオン源
を示す断面図,第2図は同じく第1図のa−bでの断面
図,第3図は同じ実施例における放電の様子を説明する
断面図,第4図は本発明の他の実施例を示す断面図,第
5図は本発明のまた別の実施例を示す断面図,第6図は
本発明のさらに他の実施例を示す断面図,第7図は従来
のマイクロ波イオン源を示す断面図である。 図において(16)は誘電体,(17)は放電空間,(21)
は電界,(22)は導体壁,(23)はプラズマを示す。 尚,図中同一符号は同一または相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳 正 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社応用機器研究所内 (72)発明者 植田 至宏 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社応用機器研究所内

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電体壁の内側にマイクロ波伝送路を有す
    るマイクロ波イオン源において、上記マイクロ波伝送路
    中に、マイクロ波伝送路の一部を構成する導電体壁との
    間に空間を設けて平行に対向配置された誘電体を備え、
    上記誘電体表面および上記導電体壁面に垂直な電界成分
    を有するマイクロ波を伝送し、上記空間にイオン化すべ
    きガスを導入してプラズマイオンを発生させることを特
    徴とするマイクロ波イオン源。
  2. 【請求項2】マイクロ波伝送路がマイクロ波空胴または
    導波管であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載のマイクロ波イオン源。
  3. 【請求項3】マイクロ波伝送路が同軸線路またはストリ
    ップ線路であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載のマイクロ波イオン源。
  4. 【請求項4】マイクロ波伝送路の一部に導電体壁近接部
    を設け、この導電体壁近接部により発生する強電磁界部
    に上記空間を設けて上記プラズマイオンを発生させるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のマイクロ波
    イオン源。
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