JP2644203B2 - マイクロ波給電装置並びにこれを使用したプラズマ発生装置 - Google Patents

マイクロ波給電装置並びにこれを使用したプラズマ発生装置

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JP2644203B2
JP2644203B2 JP6308686A JP30868694A JP2644203B2 JP 2644203 B2 JP2644203 B2 JP 2644203B2 JP 6308686 A JP6308686 A JP 6308686A JP 30868694 A JP30868694 A JP 30868694A JP 2644203 B2 JP2644203 B2 JP 2644203B2
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雄一 坂本
重和 多田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、電子サイク
ロトロン共鳴(ECR)現象でプラズマを発生し、この
プラズマを利用して被処理物を処理するECR型プラズ
マ発生装置並びにこのプラズマ発生装置に利用され得る
マイクロ波給電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ECR型プラズマ発生装置は、
例えば、半導体産業におけるエッチングやデポジション
のためのプラズマ、及びイオン源のソースプラズマを発
生するために利用されている。このECR型プラズマ発
生装置においては、プラズマ発生領域(ECR領域)に
マイクロ波を給電することが必要であり、このために例
えば、以下に示すような種々の形式の給電方法が提案さ
れている。
【0003】1)例えば、H.Ikegami,S.A
ihara,M.Hosokawa,H.Aikaw
a,による文献“Nuclear Fusion”,
(1973)351により開示された、導波管をプラ
ズマ発生領域に直結し、導波管から直接マイクロ波をプ
ラズマ発生領域に給電する方法。
【0004】2)例えば、G.Lisitanoによる
文献“Proc.7 th Intern. Con
f. Ionization Phenomena i
n Gases (1966) Vol.1 p464
により開示された、リジタノ・コイルを使用してマイク
ロ波を給電する方法。
【0005】3)例えば、M.Moisan & J.
Pelletierによる文献“Microwave
Excited Plasmas (plasma t
echnology,4) Chap.5 pp123
〜180に記されているように表面波を利用してマイク
ロ波を給電する方法。 4)例えば、特開平6−310494号に記載されてい
るようにスロット・アンテナによりマイクロ波を給電す
る方法。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記いずれの
形式のマイクロ波給電方法を使用したとしても、大面積
に渡って均一なプラズマを生成するためには、プロセシ
ング・プラズマを例として考えると、約1W/cm2
電力密度が必要なので、1m2のプラズマ源には約10
KWの電力をほぼ一様に給電しなければならない。この
ために、放電破壊による短絡、マイクロ波の減衰による
給電範囲の狭隘化、並びに局部的プラズマ生成によるプ
ラズマ中への不純物の混入等の問題がある。
【0007】従って、本発明の目的は、放電破壊、マイ
クロ波の減衰、並びにプラズマ中への不純物の混入等の
問題を解決したマイクロ波給電装置並びにプラズマ発生
装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のマイクロ波給電装置は、ハウジングと、こ
のハウジング内に漏洩電界を発生させる手段と、この手
段に接続されて、この手段にマイクロ波エネルギーを供
給する導波管とを具備し、前記漏洩電界を発生させる手
段は、大面積の第1の導波電極と、ハウジング内に第1
の導波電極と対面するようにして延びた細長い小面積の
第2の導波電極と、これら導波電極間に介在された導波
セラミック板とを有する非対称ストリップ路線により構
成され、マイクロ波が伝搬されるのに従って漏洩電界を
順次ハウジング内に発生させることを特徴とする。
【0009】また請求項2に係わる本発明のプラズマ発
生装置は、一端に非磁性金属壁が形成されたハウジング
と、このハウジング内に、この金属壁に沿って延び、金
属壁に沿って放射状に周方向に延びた複数の細片部を有
する導波電極と、金属壁と導波電極との間に介在された
導波セラミック板とを有し、これら金属壁と導波電極と
導波セラミック板とでストリップ路線を構成し、このス
トリップ路線の一端に導波管を接続し、導波管から給電
されたマイクロ波がストリップ路線を伝搬するのに従っ
て漏洩電界を発生させ、この電界によりハウジング内に
プラズマを生成するようにしたことを特徴とする。
【0010】また、請求項3に係わる本発明のプラズマ
発生装置は、一端が開口し他端が非磁性金属壁で閉塞さ
れたハウジングと、このハウジング内に、この金属壁に
沿って、この中心軸線とはそれてほぼ平行に延びた細長
い導波電極と、金属壁と導波電極との間に介在された導
波セラミック板と、これら金属壁と導波電極と導波セラ
ミック板とでストリップ路線を構成し、マイクロ波がス
トリップ路線を伝搬するのに従って漏洩電界を発生さ
せ、この漏洩電界の発生される領域を電子サイクロトロ
ン共鳴領域にするように磁界をハウジング内に発生させ
る磁界発生手段を設けたことを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明に係わる装置においては、ストリップ路
線は、これの導波電極が互いに異なる形状で非対称とな
っていることにより、このストリップ路線をマイクロ波
が伝搬している間に徐々に漏洩電界がハウジング中に発
生され、ハウジング中の広範囲の領域に渡って一様なプ
ラズマの発生が可能となる。
【0012】
【実施例】以下に本発明の一実施例に係わるマイクロ波
給電装置を、これを使用したECR型プラズマ発生装置
と共に添付図面を参照して説明する。図1(a)中、符
号1は非磁性金属板で形成された矩形のハウジングを示
し、このハウジングの上面と下面とは図示のように開口
されている。また、このハウジング1内は、同様に非磁
性金属板で形成された水平な壁2により、上方の磁石収
容室3と下方のプラズマ生成室4とに気密に分離されて
いる。この非磁性金属壁2の上面には多数の円形孔が形
成され、この孔中に夫々円柱状の永久磁石5が挿入され
ている。この非磁性金属壁2は、水平に延び、第1の導
波電極となる矩形の底板部2aと、この底板部より立上
がり永久磁石5間に位置する隔壁部2bとにより構成さ
れている。前記永久磁石5は、図1(b)に示すように
2重の矩形ラインL1,L2に沿って配設されており、
内側のラインL2に沿って配設された永久磁石5は、上
面がS極となるように、そして外側のラインL1に沿っ
て配設された永久磁石5は、上面がN極となるように、
夫々の極性が設定されている。なお、これら永久磁石5
が配設されるラインは、実際には、非磁性金属壁2の中
心近くにも永久磁石5が位置するように2重よりも多く
なっているのが好ましく、この場合でも隣会うラインに
配設された永久磁石5の極性が反対となっている。
【0013】一方、前記非磁性金属壁2の底板部2aの
下面には、即ち、プラズマ生成室4内には、導波セラミ
ック板6が取着されている。この導波セラミック板6
は、図1(c)に示すように、細長い矩形状をなし、底
板部2aの長手方向に沿って、これの一端近くから多端
近くにまで延びている。なお、この導波セラミック板6
は、図から明らかなように、ハウジングの長手方向中心
軸線よりかなりそれた所、即ち、図1(c)では下方
で、かつ内側に配設された永久磁石5と外側に配設され
た永久磁石5との間で延出するように配設されている。
この導波セラミック板6の下面には、これに沿うように
して延び、第2の導波電極となる導波電極片7が取着さ
れている。この結果、この導波電極片7は、導波セラミ
ック板6を挟んで非磁性の底板部2aと平行に延出して
いるが、矩形の底板部2aに対してかなり小面積となる
ように、ディメンションが設定されている。また、この
導波電極片7は、基端から先端に向かって幅が徐々に狭
くなるように、両側面にテーパが形成されている。そし
て、この導波電極片7の先端は、外側のラインL1に沿
って配設された永久磁石5と対向もしくはこれよりも少
し外側に位置し、一方、基端は、永久磁石5よりもかな
り外側となるように位置している。尚、この導波電極片
7の先端は、少なくとも底板部2aの長手方向中心部に
まで延びていれば良い。
【0014】前記非磁性の底壁部2aの導波電極片7の
基端と対応する箇所には、垂直方向に延びて、これを貫
通した円透孔8が形成されている。この円透孔8の下端
開口はセラミック製の円板により形成された同軸窓9が
設けられている。この円透孔8内には、これと同軸的
に、導電体で形成された内軸10が貫通されている。ま
た、この内軸10の下端は、同軸窓9と、これに対応し
た導波セラミック板6の部分と、導波電極片7の基端を
貫通して下方に延出し、この基端に、ナット等の締め金
具11により取着されている。一方、前記円透孔8の内
周面には、導電体で形成された円筒体よりなる外軸12
の下部が取着されている。この外軸12の下端部は前記
同軸窓9を貫通して導波セラミック板6に接続されてい
る。またこの外軸12と前記内軸10とは、互いに所定
間隔を有して同軸的に位置され、これらの他端は、ハウ
ジング1より延出し、図示しない高周波電源に接続され
ている。かくして、導波電極片7と、導波セラミック板
6と、非磁性の底板部2aとからなる非対称のストリッ
プ路線と、このストリップ路線の基端に下端が接続され
内軸10と外軸12とからなる同軸導波管とにより、マ
イクロ波給電装置が構成されている。
【0015】次に、上記構成のECR型プラズマ発生装
置でのプラズマ発生を説明する。まず、上記のように、
複数重のラインに沿って夫々配設された永久磁石5が、
隣会うラインに配設されたもの相互の極性が反対になっ
ている場合の荷電粒子のドリフト運動を図2を参照して
説明する。極性の反対の隣会った永久磁石5相互には、
図2(a)に示すように一方の磁石5のN極から他方の
磁石5のS極に向かって磁力線が発生される。この図で
線RPはECR面を示し、この上で電子サイクロトロン
共鳴条件(マイクロ波周波数をf,電子の電荷と質量と
をそれぞれq,m,そして磁束密度をBとしたときに、
f=qB/(2πm)が満たされるように、供給される
マイクロ波と、永久磁石5の磁力とが設定されている。
このECR面近傍で、マイクロ波エネルギーは電子に与
えられ、この結果、ECRプラズマの発生が維持され
る。ここで、永久磁石5により形成された磁界が図2
(b)に示すように極率半径Rcで湾曲しているとする
と、この磁界は
【0016】
【数1】
【0017】この結果、イオンと電子とは、図2(c)
に示すように、N極が下側に位置された永久磁石5の列
と、S極が下側に位置された永久磁石5の列との間の間
隙部を、この列に沿って互いに反対方向に運動する。こ
の間隙部は、図1(c)に示すように矩形状の延びた閉
回路となっているので、プラズマの荷電粒子はこの閉回
路に沿って運動し、この中に捕捉される。この結果、こ
の閉回路内で高密度のプラズマが生成され、また維持さ
れる。
【0018】上記本発明の基本思想に従えば、磁石間の
閉回路の径(矩形の閉回路では長さ)を大きくすれば、
これに比例して発生されるプラズマの面積も大きくな
る。しかし、この長さLが、イオン及び電子のガス分子
との衝突の平均自由行程λi、λeに対して大きくなりす
ぎると、上記のドリフト運動は閉回路の全周にわたらな
くなり、局部的なプラズマが発生してしまい。プラズマ
全体としては一様でなくなる。従って、一様性の良いプ
ラズマを発生させるためには、少なくとも前記イオン及
び電子のガス分子との衝突の平均自由行程程度の間隔で
プラズマを発生させる必要がある。このためには、マイ
クロ波を適当に漏洩させつつ長距離に渡って伝搬させる
必要がある。しかも、m2の桁の面積の一様なプラズマ
を発生させるためには、数KWから10KW程度の電力
を伝送する必要がある。そして、伝送の途中で放電破壊
による路線の短絡や不純物の混入を避ける必要がある。
【0019】上記実施例の装置では、非磁性金属で形成
された底板部2a並びに導波電極片7と、これらの間に
介在された導波セラミック板6とにより非対称なストリ
ップ路線を形成し、このストリップ路線を介してマイク
ロ波をプラズマ発生領域に供給している。このような非
対称のストリップ路線によれば、図2(d)に示すよう
に、漏洩電界が著しく、これとECR共鳴面と漏洩電界
の電気力線との交点近傍でマイクロ波からプラズマ電子
に高効率のエネルギーの移行が行われ、高密度で一様な
プラズマが発生され、また維持される。そして、この給
電路線で高電界が印加される部分の全てにセラミックが
挿入されているので、放電破壊を防ぐことができ、また
不純物の混入を防ぐことができる。
【0020】前記実施例の装置では、非対称のストリッ
プ路線にマイクロ波を給電する手段として同軸導波管を
使用したが、本発明では必ずしもこれに限定するもので
はなく、例えば、以下に図3を参照して説明するような
矩形導波管を使用しても良い。
【0021】尚、図3に示す装置において、前記実施例
と実質的に同じ部材は同じ参照符号を付して説明を省略
する。この実施例の装置では、導波セラミック板6には
円透孔8は設けられておらず、代わってハウジング1の
一側壁に矩形開口が設けられている。この矩形開口を通
って導波電極片7の基端から延出した細長い延出部7a
がハウジングの外方に延びている。また、前記ハウジン
グ1の一側壁外側には金属片15の一端がセラミック窓
16を介して取着されている。この金属片15と前記延
出部7aとは同じ幅を有し互いに上下方向に所定間隔を
有して対面するとともに、両端縁が金属側壁で接続され
ている。また、金属片15は水平に延びているが、延出
部7aはハウジング1から離れるのに従って下方に延び
るように傾斜している。この結果、金属片15と延出部
7aと、金属側壁とで、矩形導波管が構成されている。
【0022】次に、他の実施例に係わるプラズマ発生装
置を図4を参照して説明する。図4(a)中、符号40
は非磁性金属板で形成され、上面が閉塞されかつ下面が
開口された矩形のハウジグを示す。このハウジング40
の上壁40a中央には円形の開口が形成され、この開口
より非磁性金属板で形成された同軸外筒41が上方に突
設されている。この同軸外筒41は、ハウジングと一体
的に形成されていても、また、ハウジングと別体で形成
されていても良い。このハウジング40の上壁40aの
下面には、即ち、プラズマ生成室内には、導波セラミッ
ク板43が取着されている。この導波セラミック板43
の下面ほぼ全面には導波電極片44が、これに沿って配
設されている。この導波電極片44は、図4(b)に示
すように、ハウジングの中心に位置する中心部44a
と、この中心部から周方向に放射状に延びた複数(この
実施例では8本)の細片部44bとから構成されてい
る。各細片部44bは、基端から先端に向かって幅が徐
々に狭くなるように、両側面にテーパが形成されてお
り、導波セラミック板43のほぼ外周縁近くにまで延び
ている。この結果、この導波電極片44の細片部44b
は、前記実施例と同様に、ハウジング40の上壁に対し
てかなり小面積となるように、ディメンションが設定さ
れている。かくして、ハウジング40の上壁と、導波セ
ラミック板43と、導波電極片44とで非対称のストリ
ップ路線が構成されている。
【0023】前記導波セラミック板43の中心部には、
前記同軸外筒41と同軸的ではあるが、これよりも小径
の円形開口が形成され、この開口には、垂直方向に延び
た同軸内筒45の下端が挿入されている。そして、この
下端は導波電極片44の下面より貫通した留めねじの上
部ねじ部が螺入されている。この結果、同軸内筒45は
導波セラミック板43並びに導波電極片44に機械的に
取着されているとともに、導波電極片44に電気的に接
続されている。かくして、この同軸内筒45は前記同軸
外筒41内でこれと所定間隔を有して同軸的に固定され
ており、両者で、前記非対称のストリップ路線にマイク
ロ波を供給する同軸導波管が構成されている尚、図中、
符号46は同軸外筒41と同軸内筒45との間をシール
して、ハウジング40内を真空に保つ真空シール部材を
示す。
【0024】この実施例のプラズマ発生装置において
も、図3(b)を参照して説明したように、非対称のス
トリップ路線に供給されたマイクロ波エネルギーの大部
分はハウジング40の上壁と導波電極片44との間の導
波セラミック板43の部分中を伝搬する。そして、スト
リップ路線が非対称のためにハウジング40内に漏洩電
界が発生するので、ハウジング40内のガスの圧力を適
当に設定することにより、ガス分子の電離が起こりプラ
ズマが生成される。このガス分子の電離によりエネルギ
ーが消費されるので、このエネルギーを供給しているマ
イクロ波に減衰が生じる。しかし、発生されるプラズマ
はマイクロ波の路線要素とはなっていないので、マイク
ロ波エネルギーが路線を伝搬するのに従って適当な強度
の漏洩電界が発生するようにすることにより大面積の一
様性の良いプラズマを得ることができる。尚、この漏洩
電界の調節は、供給するマイクロ波エネルギーの強度、
導波電極片44の形状、大きさ等により調節され得る。
【0025】図5に示す実施例の装置は、非磁性金属板
で形成され、上面が閉塞されかつ下面が開口された円筒
形のハウジング50を有する。そして、このハウジング
50の上壁の下面には、即ち、プラズマ生成室内には、
導波セラミック板53がハウジングの直径に沿って取着
されている。この導波セラミック板53は、ハウジング
の内径とほぼ同じ長さの細長い矩形状をしている。そし
て、この導波セラミック板53の下面には導波電極片5
4が、これに沿って配設されている。この導波電極片5
4は、図5(b)に示すように、導波セラミック板53
と同じ長さを有し、基端はこ導波セラミック板53とほ
ぼ同じ幅を有し、基端から先端に向かって幅が徐々に狭
くなるように、両側面にテーパが形成されている。この
結果、この導波電極片54は、前記実施例と同様に、ハ
ウジング50の上壁に対してかなり小面積となるよう
に、ディメンションが設定されている。かくして、ハウ
ジング50の上壁と、導波セラミック板53と、導波電
極片54とで非対称のストリップ路線が構成されてい
る。そして、この実施例の装置のマイクロ波送電手段
は、図3に示す実施例と同様に矩形導波管18により構
成されているが、図1,4に示すような同軸導波管によ
り構成することもできる。
【0026】前記実施例では、導波電極片54として、
先端に向かうのに従って幅が狭くなるような形状にして
いるが、必ずしもこのような形状に限定されることはな
い。例えば、図6に示すように、両側縁を、内側に湾曲
させて、中央部の幅を先端部並びに基端部の幅より狭く
なるように導波電極片54を形成しても良い。
【0027】実験結果 図6に示す装置を使用して以下の条件出プラズマ生成を
試みた。 条件 導入ガス アルゴン ハウジング内圧力 10mTorr〜100mTorr マイクロ波電力 1KW この結果、下記のパラメータを持つプラズマを生成する
ことができた。
【0028】 この結果からも判るように本発明の装置に係われば、大
面積のプラズマを一様性良く生成することができる。
【0029】
【発明の効果】本発明の装置においては、放電破壊、マ
イクロ波の減衰、並びにプラズマ中への不純物の混入等
の問題を解決しながら、大面積のプラズマを一様性良く
生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係わるECR型プラズ
マ発生装置の説明するための図で、(a)は断面図、
(b)は上面図、そして、(c)は下面図である。
【図2】図1に示す装置の原理を説明するための図で、
(a)は永久磁石により発生される磁界を示す図、
(b)は磁界の方向と、電子及びイオンの運動方向とを
示す図、(c)は永久磁石に対するイオンと電子との運
動方向を示す図、そして図(d)は非対称なストリップ
路線での漏洩電界を示す図である。
【図3】本発明のECR型プラズマ発生装置の他の例を
示す図で、(a)は断面図、そして(b)は下面図であ
る。
【図4】本発明のプラズマ発生装置の永久磁石を使用し
ない例を示す図で、(a)は断面図、そして(b)は下
面図である。
【図5】矩形導波管を使用した本発明のプラズマ発生装
置の他の実施例を示す図で、(a)は断面図、そして
(b)は下面図である。
【図6】図5に示す装置の変形例を示す下面図である。
【符号の説明】
1…ハウジング、4…プラズマ発生室,5…永久磁石、
6…導波セラミック板、7…導波電極片。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、このハウジング内に漏洩
    電界を発生させる手段と、この手段に接続されて、この
    手段にマイクロ波エネルギーを供給する導波管とを具備
    し、前記漏洩電界を発生させる手段は、大面積の第1の
    導波電極と、ハウジング内に第1の導波電極と対面する
    ようにして延びた細長い小面積の第2の導波電極と、こ
    れら導波電極間に介在された導波セラミック板とを有す
    る非対称ストリップ路線により構成され、マイクロ波が
    伝搬されるのに従って漏洩電界を順次ハウジング内に発
    生させることを特徴とするマイクロ波給電装置。
  2. 【請求項2】 一端に非磁性金属壁が形成されたハウジ
    ングと、このハウジング内に、この金属壁に沿って放射
    状に周方向に延びた複数の細片部を有する導波電極と、
    金属壁と導波電極との間に介在された導波セラミック板
    とを有し、これら金属壁と導波電極と導波セラミック板
    とでストリップ路線を構成し、このストリップ路線の一
    端に導波管を接続し、導波管から給電されたマイクロ波
    がストリップ路線を伝搬するのに従って漏洩電界を発生
    させ、この電界によりハウジング内にプラズマを生成す
    るようにしたことを特徴とするプラズマ発生装置。
  3. 【請求項3】 一端が開口し他端が非磁性金属壁で閉塞
    されたハウジングと、このハウジング内に、この金属壁
    に沿って、この中心軸線とはそれてほぼ平行に延びた細
    長い導波電極と、金属壁と導波電極との間に介在された
    導波セラミック板と、これら金属壁と導波電極と導波セ
    ラミック板とでストリップ路線を構成し、マイクロ波が
    ストリップ路線を伝搬するのに従って漏洩電界を発生さ
    せ、この漏洩電界の発生される領域を電子サイクロトロ
    ン共鳴領域にするように磁界をハウジング内に発生させ
    る磁界発生手段を設けたことを特徴とするプラズマ発生
    装置。
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